特許第6897835号(P6897835)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6897835
(24)【登録日】2021年6月14日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】オートサンプラ
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/10 20060101AFI20210628BHJP
   G01N 21/31 20060101ALI20210628BHJP
【FI】
   G01N35/10 C
   G01N21/31 610
【請求項の数】4
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-55550(P2020-55550)
(22)【出願日】2020年3月26日
(65)【公開番号】特開2020-201240(P2020-201240A)
(43)【公開日】2020年12月17日
【審査請求日】2020年3月31日
(31)【優先権主張番号】201920886120.4
(32)【優先日】2019年6月13日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 勝 勝
【審査官】 岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−21815(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第110133164(CN,A)
【文献】 特開2006−315142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00−35/10
G01N 21/31、30/04
G01N 1/00−1/44
F16H 7/00−7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンジ、スイングアーム、主軸、回転同期輪及び回転軸スリーブを有し、
前記スイングアームは、一端が前記主軸に固定され、他端にサンプルを供給するための前記シリンジが固定され、
前記回転同期輪の内に前記回転軸スリーブが設置され、前記回転軸スリーブが前記主軸に套設され、
前記主軸は、前記回転軸スリーブと同期に前記主軸の軸線を中心として回転でき、前記回転軸スリーブに対して前記軸線の方向に昇降できるオートサンプラにおいて、
当接部材を有し、
前記当接部材は、前記回転同期輪の径方向の一側から、前記主軸に当接するまで、前記回転同期輪と前記回転軸スリーブとを貫通し、
前記当接部材は、前記主軸に転がり接触するオートサンプラ。
【請求項2】
請求項1に記載のオートサンプラにおいて、
前記当接部材は、
前記主軸に転がり接触する転がり部と、
一端が取付穴を有し、他端が前記回転同期輪に固定され、前記転がり部が前記取付穴の先端に保持されている固定部と、
前記取付穴内に設置され、一端が前記転がり部に連続され、他端が前記取付穴の底部に固定され、前記主軸の径方向に前記主軸に向かって前記転がり部を付勢する弾性部とを有する、オートサンプラ。
【請求項3】
請求項1に記載のオートサンプラにおいて、
前記当接部材は、螺合で前記回転同期輪に固定されている、オートサンプラ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のオートサンプラにおいて、
前記主軸の周面は、対向する二つの平面を有し、
前記当接部材は、前記主軸の前記二つの平面のうち、一つに当接されている、オートサンプラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートサンプラに係るものである。
【背景技術】
【0002】
原子吸光分光光度計などの設備は、分析・測定の時に、サンプル溶液の注入位置の正確性と再現性が注目される。それは、最終測定結果の正確性と再現性に直接に影響を与える。そのような設備と協力して使用されるオートサンプラは、上記の役割を担っている。
【0003】
オートサンプラにおいては、シリンジがサンプルを吸い取った後、正確に加熱管などの注入孔の内に挿入し、サンプルを注入する。注入孔の直径は、非常に小さくて、2mm程度であるので、シリンジの注入位置の再現性が不良である場合、シリンジと加熱管の摩耗を引き起こし、直接にシリンジと加熱管の使用寿命に影響して、最終検査結果の正確性と再現性に影響する。
【0004】
従来のオートサンプラにおいては、スイングアームが回転作業を行うと、回転モータが回転同期輪を回転させ、回転同期輪の内部にある回転軸スリーブが主軸を回転させる。主軸と回転軸スリーブとの間は、動的嵌合であり、嵌合隙間が存在する。そのため、スイングアーム末端にあるシリンジは、一定の揺れ距離が存在し、同様の運行指令で、シリンジの位置は、ずれが存在し、再現性が不良であり、正確な定位と注入ができない。
【0005】
また、従来のオートサンプラにおいては、回転軸スリーブが締りばめのみで回転同期輪の内に固定される。回転同期輪及び回転軸スリーブの摩耗、劣化などの原因で、緩む可能性がある。回転同期輪と回転軸スリーブとの間の嵌合が緩んだ場合、同様の運行指令で、シリンジの位置のずれも存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、オートサンプラの注入位置の正確性と再現性が不良である課題を解決することを目的とする。本発明は、注入位置の精度と再現性を確保できるオートサンプラを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明は、オートサンプラに係り、シリンジ、スイングアーム、主軸、回転同期輪及び回転軸スリーブを有し、前記スイングアームは、一端が前記主軸に固定され、他端にサンプルを供給するための前記シリンジが固定され、前記回転同期輪の内に前記回転軸スリーブが設置され、前記回転軸スリーブが前記主軸に套設され、前記主軸は、前記回転軸スリーブと同期に前記主軸の軸線を中心として回転でき、前記回転軸スリーブに対して前記軸線の方向に昇降できるオートサンプラにおいて、当接部材を有し、前記当接部材は、前記回転同期輪の径方向の一側から、前記主軸に当接するまで、前記回転同期輪と前記回転軸スリーブとを貫通し、前記当接部材は、前記主軸に転がり接触するオートサンプラに係るものである。
【0008】
上記の技術案によれば、当接部材が主軸に当接され、主軸に径方向の圧力を与えるので、主軸と回転軸スリーブとの間の嵌合隙間を除去できる。また、当接部材は、前記回転同期輪の径方向の一側から、前記主軸に当接するまで、前記回転同期輪と前記回転軸スリーブとを貫通するので、回転軸スリーブが当接部材で回転同期輪に信頼を以て固定され、回転同期輪及び回転軸スリーブの摩耗、劣化などがあっても、信頼を以て固定されることができる。そのため、スイングアーム末端にあるシリンジは、回転の時、揺れを行わないので、同様の運行指令で、シリンジの位置は、唯一性があり、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。また、前記当接部材は、前記主軸に転がり接触するので、主軸の昇降運動に影響しない上で、主軸と回転軸スリーブとの間の嵌合隙間を除去できる。
【0009】
本発明における一実施形態によれば、本発明は、前記当接部材が、前記主軸に転がり接触する転がり部と、一端が取付穴を有し、他端が前記回転同期輪に固定され、前記転がり部が前記取付穴の先端に保持されている固定部と、前記取付穴内に設置され、一端が前記転がり部に連続され、他端が前記取付穴の底部に固定され、前記主軸の径方向に前記主軸に向かって前記転がり部を付勢する弾性部と、を有するオートサンプラに係るものである。
【0010】
上記の技術案によれば、弾性部を調整することで主軸に付勢される力を調整でき、不同な必要に応じて主軸に付勢される径方向の圧力を選ぶことができるので、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【0011】
本発明における一実施形態によれば、本発明は、前記当接部材が螺合で前記回転同期輪に固定されているオートサンプラに係るものである。
【0012】
上記の技術案によれば、当接部材が回転同期輪に信頼を以て固定されることができるので、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【0013】
本発明における一実施形態によれば、本発明は、前記主軸の周面が対向する二つの平面を有し、前記当接部材が前記主軸の前記二つの平面のうち、一つに当接されているオートサンプラに係るものである。
【0014】
上記の技術案によれば、当接部材が主軸に信頼を以て当接されることができ、主軸と回転軸スリーブとの間の嵌合隙間を信頼を以て除去できるので、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明に係るオートサンプラの要部を示す概略図である。
図2図2は、本発明に係るオートサンプラの主軸に沿って回転同期輪を俯瞰する時の回転同期輪を示す平面図である。
図3図3は、本発明に係る当接部材の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下は、特定な具体的な実施例で、本発明に係る実施形態を説明する。当業者は、この明細書に開示された内容から、本発明の他の利点及び効果を容易に理解できる。本発明の説明には、具体的な実施例を説明したが、本発明は、その具体的な実施例に限られない。具体的な実施例を説明した目的は、本発明の請求の範囲に基づいて拡張して得た他の候補又は改善を含むものである。本発明を深く理解するために、以下の説明には、具体的な細部を含む。本発明は、その細部を使用しなくても、実現できる。また、本発明の要点を混乱させたり曖昧にしたりしないように、ある細部は、説明を省略された。なお、矛盾がない場合、本発明における実施例及び実施例に記載の特徴は、互いに結合することができる。
【0017】
なお、この明細書には、相同の符号は、次の図面に、相同の構成を示すので、ある構成が一つの図面に定義されているときは、次の図面に定義又は説明しない。
【0018】
本発明の目的、技術案及び利点を明確にさせるように、次に、附図を参照しながら、本発明の実施形態を詳しく説明する。
【0019】
図1は、本発明に係るオートサンプラの要部を示す概略図である。図2は、本発明に係るオートサンプラの主軸に沿って回転同期輪を俯瞰する時の回転同期輪を示す平面図である。図1図2に示すように、本発明に係るオートサンプラは、シリンジ1、スイングアーム2、主軸3、回転モータ4、回転ベルト5、回転同期輪6、回転定位板7、回転定位センサ8、回転軸スリーブ9、昇降モータ10、昇降ベルト11、昇降定位板12、昇降定位センサ13、定位軸スリーブ14、当接部材15などを備える。シリンジ1は、スイングアーム2の一端に固定され、サンプルを供給するためのものである。スイングアーム2は、他端が主軸3に固定され、主軸3と同期に運動する。回転同期輪6の内に回転軸スリーブが設置され、回転軸スリーブ9が主軸3に套設されている。回転モータ4は、回転ベルト5で回転同期輪6を回転させることにより、回転同期輪6内の回転軸スリーブ9が主軸3を主軸3の軸線を中心として回転させる。回転定位センサ8、回転定位板7で主軸3の回転角度を確定する。昇降モータ10は、昇降ベルト11及び昇降定位板12で、主軸3を主軸3の軸線の方向に昇降させる。二つの定位軸スリーブ14で昇降の位置を制限し、昇降定位板12及び昇降定位センサ13で昇降の位置を確定する。それにより、主軸3は、回転及び昇降を行うことができ、シリンジ1は、設定された位置に移動され、吸引、注入、洗浄などの動作を行う。
【0020】
また、オートサンプラは、当接部材15を有する。図2に示すように、当接部材15は、回転同期輪6の径方向の一側から、主軸3に当接するまで、回転同期輪6と回転軸スリーブ9とを貫通する。また、当接部材15は、主軸3に転がり接触する。
【0021】
それによれば、当接部材15が主軸3に径方向の圧力を提供することで主軸3と回転軸スリーブ9との間の嵌合隙間を除去でき、回転同期輪6と回転軸スリーブ9とは、当接部材15で信頼を以て固定されることができる。そのため、スイングアーム末端にあるシリンジは、回転の時、揺れを行わないので、同様の運行指令で、シリンジの位置は、唯一性があり、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【0022】
また、当接部材15が主軸3に転がり接触するので、主軸3が昇降する場合、当接部材15が主軸3に径方向の圧力を提供しても、その径方向の圧力は、主軸3の昇降を妨害しない。そのため、主軸3の昇降運動に影響しないように、主軸3と回転軸スリーブ9との間の嵌合隙間を除去できる。
【0023】
また、図2に示すように、主軸3の周面は、対向する二つの平面と、対向する二つの弧面とからなる。当接部材15は、主軸3の二つの平面のうち、一つに当接されている。それにより、当接部材15が主軸3に信頼を以て当接されることができ、主軸3と回転軸スリーブ9との間の嵌合隙間を信頼を以て除去できる。
【0024】
また、図3には、当接部材15の一例を示す。
図3に示す例においては、当接部材15は、転がり部151、固定部152、及び弾性部153を有する。転がり部151は、球状又は円柱状に構成される。当接部材15は、転がり部151を介して主軸3に当接され、主軸3に転がり接触する。固定部152は、一端に取付穴を有し、他端が回転同期輪6に固定されている。転がり部151は、取付穴の先端に保持されている。弾性部153は、取付穴内に設置され、一端が転がり部151に連続され、他端が取付穴の底部に固定され、主軸3の径方向に前記主軸3に向かって転がり部151を付勢する。
【0025】
それにより、弾性部153を調整することで、例えば、弾性部153の長さ、弾性係数などを調整することで、当接部材15が主軸3に付勢する径方向の圧力を調整でき、不同な必要に応じて主軸に付勢される径方向の圧力を選ぶことができる。
【0026】
また、図3に示す例においては、固定部152の外周に雄ねじを有する。そのため、回転同期輪6にねじ穴が設置され、当接部材15が螺合で回転同期輪6に固定されてもよい。それにより、当接部材15が信頼を以て固定されることができる。
【0027】
変形例
上記の実施形態には、当接部材15は、主軸3の二つの平面のうち、一つに当接されているが、当接部材15は、主軸3の二つの弧面のうち、一つに当接されてもよい。当接部材15は主軸3に当接され、主軸3に径方向の圧力を提供できればよい。
【0028】
また、上記の実施形態には、当接部材15は、転がり部151、固定部152、及び弾性部153を有するが、当接部材15は転がり部151及び固定部152のみを有してもよい。
【0029】
また、上記の実施形態には、当接部材15は、螺合で回転同期輪6に固定されているが、当接部材15は、締りばめなどの方式で回転同期輪6に固定されてもよく、当接部材15の両端は、それぞれ主軸3及び回転同期輪6に当接されて、当接部材15が主軸3および回転同期輪6の間に挟まれてもよい。
【0030】
当業者は、上記に示した複数の実施形態が以下の具体例である、と理解できる。
(第1項)一実施形態に係るオートサンプラは、シリンジ、スイングアーム、主軸、回転同期輪及び回転軸スリーブを有し、前記スイングアームは、一端が前記主軸に固定され、他端にサンプルを供給するための前記シリンジが固定され、前記回転同期輪の内に前記回転軸スリーブが設置され、前記回転軸スリーブが前記主軸に套設され、前記主軸は、前記回転軸スリーブと同期に前記主軸の軸線を中心として回転でき、前記回転軸スリーブに対して前記軸線の方向に昇降できるオートサンプラにおいて、当接部材を有し、前記当接部材は、前記回転同期輪の径方向の一側から、前記主軸に当接するまで、前記回転同期輪と前記回転軸スリーブとを貫通し、前記当接部材は、前記主軸に転がり接触するものである。
【0031】
第1項に記載のオートサンプラによれば、当接部材が主軸に当接され、主軸に径方向の圧力を与えるので、主軸と回転軸スリーブとの間の嵌合隙間を除去できる。また、当接部材は、前記回転同期輪の径方向の一側から、前記主軸に当接するまで、前記回転同期輪と前記回転軸スリーブとを貫通するので、回転軸スリーブが当接部材で回転同期輪に信頼を以て固定され、回転同期輪及び回転軸スリーブの摩耗、劣化などがあっても、信頼を以て固定されることができる。そのため、スイングアーム末端にあるシリンジは、回転の時、揺れを行わないので、同様の運行指令で、シリンジの位置は、唯一性があり、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。また、前記当接部材は、前記主軸に転がり接触するので、主軸の昇降運動に影響しない上で、主軸と回転軸スリーブとの間の嵌合隙間を除去できる。
【0032】
(第2項)第1項に記載のオートサンプラにおいて、前記当接部材は、前記主軸に転がり接触する転がり部と、一端が取付穴を有し、他端が前記回転同期輪に固定され、前記転がり部が前記取付穴の先端に保持される固定部と、前記取付穴内に設置され、一端が前記転がり部に連続され、他端が前記取付穴の底部に固定され、前記主軸の径方向に前記主軸に向かって前記転がり部を付勢する弾性部と、を有するオートサンプラである。
【0033】
第2項に記載のオートサンプラによれば、弾性部を調整することで主軸に付勢される力を調整でき、不同な必要に応じて主軸に付勢される径方向の圧力を選ぶことができるので、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【0034】
(第3項)第1項又は第2項に記載のオートサンプラにおいて、前記当接部材は、螺合で前記回転同期輪に固定されるオートサンプラである。
【0035】
第3項に記載のオートサンプラによれば、当接部材が回転同期輪に信頼を以て固定されることができるので、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【0036】
(第4項)第1〜3項のいずれか1項に記載のオートサンプラにおいて、前記主軸の周面は、対向する二つの平面があり、前記当接部材は、前記主軸の前記二つの平面のうち、一つに当接されるオートサンプラである。
【0037】
第4項に記載のオートサンプラによれば、当接部材が主軸に信頼を以て当接されることができ、主軸と回転軸スリーブとの間の嵌合隙間を信頼を以て除去できるので、注入位置の精度と再現性を確保でき、オートサンプラを使用する原子吸光分光光度計など設備の分析精度と再現性を向上させる。
【0038】
以上は本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例示的な説明だけであり、発明の範囲を限定する意図を有さない。これらの実施形態はその他の様々な形態によって実施され、発明の主旨を逸脱しない範囲内で様々な省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これらの実施形態及びその変形は発明の範囲と主旨に含まれると同時に、請求項の範囲に記載の発明及びそれに等価な範囲内にも含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1 シリンジ、2 スイングアーム、3 主軸、4 回転モータ、5 回転ベルト、6 回転同期輪、7 回転定位板、8 回転定位センサ、9 回転軸スリーブ、10 昇降モータ、11 昇降ベルト、12 昇降定位板、13 昇降定位センサ、14 定位軸スリーブ、15 当接部材、151 転がり部、152 固定部、153 弾性部。
図1
図2
図3