(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6897913
(24)【登録日】2021年6月14日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】包装袋詰め具材含有液体調味料
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20210628BHJP
B65B 9/20 20120101ALI20210628BHJP
【FI】
A23L27/00 Z
B65B9/20
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-118385(P2018-118385)
(22)【出願日】2018年6月22日
(65)【公開番号】特開2019-216676(P2019-216676A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2019年1月18日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006770
【氏名又は名称】ヤマサ醤油株式会社
(72)【発明者】
【氏名】印野 崇徳
(72)【発明者】
【氏名】向山 信
【審査官】
村松 宏紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−013105(JP,A)
【文献】
特開2004−242601(JP,A)
【文献】
特開2006−193175(JP,A)
【文献】
特開2009−298430(JP,A)
【文献】
特開2013−082474(JP,A)
【文献】
特開2015−156840(JP,A)
【文献】
特開2017−218210(JP,A)
【文献】
特開2017−176009(JP,A)
【文献】
特開昭59−232060(JP,A)
【文献】
カゴメ株式会社,たっぷり野菜のミネストローネ用ソース,Internet Archive: Wayback Machine[online],2018年12月 5日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.kagome.co.jp/products/food/10111
【文献】
カゴメ株式会社,煮込みハンバーグ用ソース,Internet Archive: Wayback Machine[online],2017年10月 4日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.kagome.co.jp/products/food/10110
【文献】
ヱスビー食品株式会社,カレーのお姫様 レトルト,Internet Archive: Wayback Machine[online],2018年 6月 4日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.sbfoods.co.jp/products/catalog/products_detail.php?GDSCODE=15169
【文献】
MINTEL GNPD、Curry Princess Pouch,2011年 5月 6日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.mintel.com
【文献】
モランボン株式会社,ピザソース,Wayback Machine[online],2014年 5月 6日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=1640
【文献】
モランボン株式会社,Bistro Dish ポークソテーソース,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=526
【文献】
モランボン株式会社,Bistro Dish ポトフスープ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=430
【文献】
モランボン株式会社,Bistro Dish カルボナーラ鍋スープ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/prooduct/detail/id=433
【文献】
モランボン株式会社,Bistro Dish トマト鍋スープ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=432
【文献】
モランボン株式会社,えび味噌鍋用スープ,Internet Archive[online],2016年 4月 6日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=2182
【文献】
モランボン株式会社,ごま豆乳鍋つゆ,Internet Archive[online],2016年 4月 6日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=475
【文献】
モランボン株式会社,海鮮キムチチゲ用スープ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=492
【文献】
モランボン株式会社,極みだしちゃんこ鍋用スープ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=481
【文献】
モランボン株式会社,鶏白湯鍋つゆ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=2178
【文献】
モランボン株式会社,旨だし仕込みカレー鍋用スープ,Internet Archive[online],2017年 6月 9日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=472
【文献】
モランボン株式会社,旨だし仕込み肉だんご鍋用スープ,Internet Archive[online],2017年 6月 9日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=470
【文献】
モランボン株式会社,生パック ローストビーフソース,Internet Archive[online],2016年 8月26日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=2529
【文献】
モランボン株式会社,豚肉ととろ〜り白菜のミルフィーユ鍋用スープ,Internet Archive[online],2016年 3月15日,検索日:2020年3月24日,URL:http://www.moranbong.co.jp/product/detail/id=1829
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L、B65B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装袋に連続充填された具材含有液体調味料であって、長径1〜5mmであって大根、たまねぎ、長ねぎ、人参、たけのこから選ばれる1種または2種以上の野菜から成る具材を液体調味料の水相部全体に対して15%(w/w)未満(ただし、0%を除く)含む具材含有液体調味料の製造において、
(a)液体調味料の原料として、植物系油脂を液体調味料全体に対し0.4〜1.8%(w/w)添加する工程、
(b)油脂を添加した後、液体調味料中に分散させる工程、
(c)植物系油脂を液体調味料全体に対し0.4%〜1.8%(w/w)添加して得られた液から成る具材含有液体調味料を、連続充填によって包装袋に充填する工程、
を含むことを特徴とする、包装袋詰め具材含有液体調味料における包装袋シール部への具材噛み込みを減少させる方法。
【請求項2】
野菜が大根、たまねぎ、長ねぎ、人参から選ばれる1種または2種以上である、請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に充填された具材含有液体調味料およびその製造法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、軟質の包装用フィルムによって飲食物、調味液等の液状物を自動充填包装することが広く一般に行われている。
【0003】
このような液状物の自動充填包装機は、例えば、まず包装用フィルムの側縁部分を縦シールロールによって溶着させて縦シール部を形成し、筒状に成形する。次いで、筒状に成形された包装用フィルムの内部に配置させた投入ノズルから筒状フィルム内に調味液を注入した後に、その上位側がしごきローラで挟まれ、しごかれながら筒状フィルムが下方に送られて形成される空充填部を横方向に熱シールし、次いで、当該熱シールされた横シール部を切断することで小袋を成形する。液状物は、筒状の包装用フィルム内に連続的に充填される。
【0004】
このような連続充填包装では、横シール部を形成する際に、ヒートシールバーによってフィルム内にある液状物を押し出しながら横シールを施すことで、液状物の横シール部内への噛み込みを抑制しているが、液状物が固形物を含むものである場合、当該固形物をヒートシールバーで押し出すことができず、横シール部内に噛み込まれてしまうことがあり、美観を損なうばかりでなく、発泡が発生する等、シール不良が生じ、液漏れにつながる恐れがある。
【0005】
しかるに従来、フレーク状のツナ製品(ツナの油漬け)のような、液状成分と固形成分を含む食品において、液状成分に加工でんぷんを加えてゲル化させ、前記固形成分と混ぜ合わせておくことを特徴とする包装食品の製造方法(特許文献1)や、充填包装機における横シール部形成部を改良する方法(特許文献2)などによって、シール部への食品の噛み込みを抑制することが知られている。
【0006】
しかしながら、従来の方法では、液状部の粘度については記載されているものの、他の成分と噛み込みの生じやすさについては全く検討されていなかった。また、充填包装機の改良は、新たな設備投資が必要になるなど、容易に実施できる方法ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−11785
【特許文献2】特開2017−19507
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって本願発明の課題は、自動充填包装機等による具材含有液体調味料の連続充填において、設備の変更を極力要さず、液状食品の組成への影響をなるべく抑えた上で、包装袋の横シール部への具材の噛み込みを容易に抑制できるような液体調味料を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく発明者らは鋭意検討を行った結果、油脂を0.3〜2.5%含有する具材含有液体調味料において、横シールを施す際に具材がよく押し出され、シール部への噛み込みを減少させることができることを新たに見出し、本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0010】
本発明の包装袋に充填された具材含有液体調味料は、自動充填包装機等による包装袋への連続充填を行うとき、横シール部における具材の噛み込みが生じず、充填装置の変更等を伴わなくとも、液状食品への味覚への影響を抑えた上で、簡易かつ効果的に横シール部への噛み込み防止という課題解決をなし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、中央シール部への具材の噛み込みについて、評点1の包装袋と評点3の包装袋をそれぞれ示したものである。評点1の包装袋では、細い矢印で示した部位等において噛み込みが、太い矢印で示した部位等においてシール部への液漏れが生じている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の包装袋に充填された具材含有液体調味料は、具材含有液体調味料への味覚への影響を最小限に抑え、かつ効果的に横シール部への噛み込みを防止する機能を発揮する範囲、具体的には油脂を具材含有液体調味料0.3〜2.5%含有させることを特徴とする。液体調味料の種別としては、醤油、つゆ・たれ類、ぽん酢醤油、ドレッシングなど任意のものを挙げることができる。
【0013】
本願発明の具材含有液体調味料は、分離型ドレッシングのように、
水相としての本願発明の具材含有液体調味料の他に、
油相を有する形で用いることもできる。なお、具材含有調味料から成る
水相と
油相はそれぞれ分離しているものであって、両者が乳化混合されることはない。このときは、
水相である具材含有液調味料に油脂を0.3〜2.5%含有させることにより、具材の噛み込みを防ぐという所期の目的を達成することができる。
【0014】
具材含有液体調味料に含有される具材としては、野菜・果実や香辛料、肉、魚介類、その他食品など任意のものから1種または2種以上を用いることができる。
【0015】
野菜としては大根、たまねぎ、長ねぎ、人参、セロリ、トマト、きゅうり、たけのこなど、果実としてはゆず、すだち、かぼす、レモン、グレープフルーツ等の柑橘類、りんご、梨、パイナップル、いちじくなどを挙げることができる。
【0016】
香辛料としては唐辛子、にんにく、生姜、ごま、粒こしょう、わさび、山椒、パセリ、バジル、各種ハーブ・スパイス類などが挙げられる。
【0017】
肉、魚介類としては、牛・豚・羊・鶏・鴨などの肉類または魚・エビ・カニ・貝類・イカ・タコなどの魚介類に由来する細片やミンチ、その他の肉、魚介類を原料とする練製品、ハム、ベーコン、ソーセージ、サラミ等の加工品などを挙げられる。
【0018】
その他食品としてはシイタケ、シメジ、エノキ、マイタケ、マッシュルーム等のきのこ類、米、大麦、小麦、とうもろこしなどの穀類、大豆、小豆、えんどう豆、ひよこ豆等の豆類、および豆類に由来する豆腐、おから、油揚げ等の加工品、昆布、ワカメ、アオサ等の海藻類、などを例示することが可能である。
【0019】
なお前記具材については、液体調味料に添加する前に、常法により、フードカッター、サイレントカッター、マスコロイダー、チョッパー、ダイサー、コミトロール等の粉砕処理装置や、回転すりおろし盤を備えたすりおろし装置等で細かく破砕しておくことが好ましい。
【0020】
具材のサイズは、長径が1〜7mmであることが好ましい。本願発明における具材の長径とは、当該具材類を、目開きの値が所望する長径に相当するメッシュサイズであるメッシュを通過可能なサイズをいう。たとえば、メッシュサイズがおよそ3メッシュであれば、およそ長径7mmの具材が通過可能である。
【0021】
具材含有液中における具材の含有量としては、具材含有液全体に対して30%(w/w)未満、好ましくは15%未満(ただし、0%を除く)である。具材の含有量が多すぎると、シール部への噛み込み頻度に影響を及ぼす恐れがある。
【0022】
本願発明の具材含有液体調味料に含有させる油脂としては、通常の食用油を用いる植物系油脂または動物系油脂を用いることができる。
【0023】
植物系油脂としては例えば、ナタネ油、ごま油、米油、大豆油、コーン油、ヤシ油、パーム油、綿実油、ひまわり油、紅花油、亜麻仁油、シソ油、オリーブ油、落花生油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、米糠油、小麦胚芽油、香味食用油(焙煎ゴマ油、焙煎大豆油、焙煎菜種油、ハーブオイル、ガーリックオイル、オニオンオイル、葱油等)、これらの油脂の分別油やエステル交換油等が挙げられる。また動物系油脂としては、バター、牛脂、豚油、鶏油、魚油等が挙げられる。なお、これらの油脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、常温時に液状である植物性油脂を用いることが好ましい。
【0024】
具材含有液体調味料中の油脂の含有量としては、水相部全体に対し0.3〜2.5%(w/w)、好ましくは0.5〜2.0%(w/w)とすればよい。これより油脂の含有量が少ないと、横シール時の具材の押し出しが生じず、所期の効果を得ることができない。また当該範囲より含有量が多いと、油が分離したり、調味液に油脂の香味が付与されてしまい、調味料の官能に影響を与えてしまうこと等から好ましくない。
【0025】
本願発明の具材含有液体調味料は、粘度付与されていてもよい。粘度の値は、目的とする調味料の種別によって適宜設定することが可能であるが、たとえば測定機器としてB型粘度計 No.1ローターを用い、25℃、1.5rpmの条件で測定したときの粘度600mPa・s以上とすればよい。粘度付与することにより、具材の分散性を向上させるなどの効果も得ることができる。
【0026】
粘度を付与する方法としては、公知の増粘剤を適宜添加すればよく、増粘剤としては、でんぷん、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ペクチン、タマリンドガム、グァーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ヘミセルロース、カードラン等から選ばれる1種または2種以上のものを用いることができる。
【0027】
本願発明の具材含有液体調味料は、(a)液体調味料の原料として、油脂を調味料全体に対し0.3〜2.5%(w/w)添加する工程、(b)油脂を添加した後、当該油脂を液体調味料中に分散させる工程、(c)得られた具材含有液体調味料を連続充填によって包装袋に充填する工程、によって得ることができる。
【0028】
すなわち、具材、油脂を含む液体調味料の原料を混合した後、液を十分に撹拌することにより油脂を液体調味料中に分散させ、連続充填装置を用いて包装袋に充填することで製造することができる。液を分離型充填前に、必要に応じて加熱殺菌等の工程を経てもよい。
【0029】
充填は、たとえば、縦型充填包装機によってなされる。その一例としては、まず、原単ロールから繰り出されるシート状フィルムを筒状に成形し、その合わせ面を縦シール装置で縦方向に熱シールして筒状フィルムを形成する。次に、当該筒状フィルム内に配置された投入ノズルから具材含有液体調味料を投入し、筒状フィルムを下部に設置された横シール装置で幅方向に熱シールした後に、シール部を切断することによって、包装袋詰め具材含有液体調味料を連続して製造することができる。
【0030】
分離型ドレッシングなどのように、本願発明の具材含有液体調味料のほかに
油相を有する形で充填する場合には、たとえば、
水相である具材含有液体調味料用の投入ノズルと、
油相用の投入ノズルとを別個に用意し、
水相と
油相を個別にフィルム中へ液を投入する方法などによって、包装袋詰め具材含有液体調味料を得ることが可能である。
【実施例】
【0031】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)油の添加による具材噛み込み試験
表1に示す配合比に従い、具材としてたまねぎを含む具材含有液体調味料を製造した。たまねぎは、長径5mm以下に調整されたものを用いた。製造においては、それぞれの原料を混合した後、十分に撹拌することで、油を液中に分散させた。なお表中の配合比率(%)はw/wを示す。
【0032】
配合例1〜4とも、油脂の混合量は少量であり、油の分離はみられず、また食味においても油脂の添加による影響は感じられなかった。
【0033】
【表1】
【0034】
得られた具材含有液体調味料を、袋状フィルムに投入し、上端を熱シールにより密封することで、1袋あたりの内容量50gの小袋入り調味料を製造した。包装袋詰め調味料は、各配合例について10袋ずつ得た。
【0035】
上記包装袋詰め調味料について、その中央部を熱シールし、当該中央シール部分への具材の噛み込み度合いを、噛み込みの多さに応じて「多い」「少ない」「ない」のいずれかとして評価した。また、シール部に間隙が生じることによるシール部への液漏れについても確認した。実際に中央部をシールした包装袋の写真を
図1に示す。
【0036】
また、噛み込みの度合いについては、下記1〜3の評点をつけることで評価し、配合例ごとに10袋の評点の平均値を求めた。すなわち、評価の点数が高いほど噛み込みの度合いが低いことを示す。
【0037】
(評点)
1:固形物の噛み込みが多く、液漏れを生じている。
2:固形物の噛み込みは少なく、液漏れは生じていない。
3:固形物の噛み込みがなく、しっかりとシールされており、液漏れは生じていない。
【0038】
評価結果を下記表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
表から分かるように、油脂を含まない対照例では、包装袋で固形物の噛み込みが多く生じてしまい、シール部に間隙が生じることによるシール部への液漏れも多数観察された。
【0041】
しかしながら、サラダ油を0.4%含有する配合例1では、対照例と比較して噛み込みの度合いが大きく低下しており、シール部への液漏れも観察されなくなった。また、サラダ油を0.9%、1.3%、1.8%含有する配合例2〜4においては、液漏れが生じないだけでなく、噛み込みの度合いもさらに抑えられていた。
【0042】
以上の結果から、油を含有する配合例1〜4において、シール時の具材の噛み込み頻度や、それに伴うシール部への液漏れを著しく改善できることが明らかになった。