(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記本体部の周方向における前記発光部の幅は、前記複数の小透光部のうち、周方向の両端に位置する2つの小透光部の間隔以上であることを特徴とする請求項3に記載のガスコンロ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、低コスト化を図るため、コントローラ、ポジションセンサ等の装置、部品を省き、コンロバーナの点火処理とガス供給量の調整をカム等の機械的な構成で行った場合、燃焼量調整体の回動操作量が分からなくなるため、LEDの点灯による火力表示を行うことが難しかった。
【0005】
本発明の目的は、簡易な構成で火力表示を行うことができるガスコンロを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る発明のガスコンロは、上部にコンロバーナが配置される筐体と、前記筐体内の前部に配置され、前記コンロバーナにガスを供給し、且つ前記コンロバーナへのガスの供給と遮断の操作を行う操作部を備える燃料供給装置と、前記燃料供給装置の前方にて前記筐体に固定され、前記操作部の操作状態を示すパネル装置と、を備えたガスコンロであって、前記燃料供給装置の前記操作部は、回動操作によって前記コンロバーナに供給するガスの供給量を調整可能な操作つまみと、押し込み操作を行うたびに、前記パネル装置の前面に対して前記操作つまみが突出する操作位置と、前記操作つまみが前記操作位置よりも後方に位置する待機位置との間で、前記操作つまみを交互に変位させるプッシュ・プッシュ機構と、を備え、前記燃料供給装置は、前記操作つまみが前記操作位置にあるときは、前記コンロバーナにガスを供給し、且つ前記操作つまみによりガスの供給量を調整可能な状態であり、前記操作つまみが前記待機位置にあるときは、前記コンロバーナへのガスの供給を遮断した状態であり、さらに、筒状を呈して前記操作つまみの周囲を取り囲む本体部と、前記本体部の外周面において周方向の少なくとも一部にて径方向外向きに突出し、前方へ向けて光を発する発光部と、前記操作部に係合し、前記操作つまみの回動操作に応じて前記本体部を回動する係合部と、を有する発光部材を備え、前記パネル装置は、前記燃料供給装置の前方にて前記筐体に固定され、前後方向に貫通し、前記操作つまみが配置される貫通穴を有するパネル本体と、前記パネル本体の前部に装着され、前記貫通穴と前後方向に重なる位置にて開口し、且つ前記貫通穴よりも小径に形成されて前記操作つまみが配置される開口部と、前記開口部の周りに設けられ、光を透過する透光部と、を有する化粧パネルと、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明のガスコンロは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記発光部は周方向に帯状に延び、複数の光源と、前記複数の光源の発光パターンを制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明のガスコンロは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記透光部は、前記開口部の周りにて周方向に等間隔に並んで配列される複数の小透光部からなり、前記本体部の周方向における前記発光部の幅は、前記複数の小透光部の配列間隔以上であることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明のガスコンロは、請求項3に記載の発明の構成に加え、前記本体部の周方向における前記発光部の幅は、前記複数の小透光部のうち、周方向の両端に位置する2つの小透光部の間隔以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明のガスコンロによれば、燃料供給装置は、操作つまみの回動動作に応じてガスの供給量を調整する。発光部は、操作つまみの回動動作に応じて本体部と共に回転する。即ち、発光部は、ガスの供給量に応じて回転する。故にガスコンロは、操作つまみの回動位置に対応する火力表示を、発光部が発し透光部を透過する光によって示すことができる。これにより、例えば、エンコーダ等で操作つまみの回動位置を検出し、検出した位置をLED等で示すために必要であった各種部品等を用いずとも火力表示を行うことができ、生産コストを低減することができる。また、操作つまみは、回動動作だけでなく、プッシュ・プッシュ機構によって、操作位置と待機位置との間で変位する動作も行う。このような複雑な動作を行う操作つまみを有する操作部に対し、発光部を有する筒状の発光部材を、係合部を介して固定することで、燃料供給装置は、発光部を含む一つのユニットとして提供される。従って、パネル装置の貫通穴は、形成時に、発光部と操作つまみを一つの部品として芯出しを行うだけで、回動動作する発光部と、回動動作に加えて前後方向への変位動作を行う操作つまみを夫々個別に芯出しする場合と比べ、容易に、且つ精度よく形成することができる。
【0011】
請求項2に係る発明のガスコンロによれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、制御部によって複数の光源の発光パターンを制御することで、ガスコンロは、様々なパターンによる火力表示を行うことができる。また、単なる点灯表示による火力表示ではなく、発光パターンに基づく火力表示を行うことで、火力表示の認識性を高めることができる。
【0012】
請求項3に係る発明のガスコンロによれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、操作つまみがどの位置に回動しても、発光部は、少なくとも1つの小透光部に光を透過させ、火力表示を行うことができる。故にガスコンロは、発光部が2つの小透光部の間に位置し、発光部からの光がいずれの小透光部も透過できず、火力表示がなされない状態になることを防止することができる。
【0013】
請求項4に係る発明のガスコンロによれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、発光部は、操作つまみの回動位置に応じて、光が透過する小透光部の数を増減することができる。即ち発光部は、現在の火力に応じた数の小透光部に光を透過させ、火力表示を行うことができる。故に、簡易な構成で火力表示の認識性に優れたガスコンロを提供できる。
【0014】
なお、本発明は、請求項1から4の夫々の発明特定事項を任意に組み合わせてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を説明する。以下に記載される装置の構造などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
【0017】
図1を参照し、ガスコンロ1について説明する。ガスコンロ1は、ビルトインコンロである。ガスコンロ1は筐体2と天板3を備える。筐体2は上部が開口し、開口部分に天板3が設置される。天板3において、右手前には右バーナ4、左手前には左バーナ5、中央奥側には奥バーナ6が設けられる。天板3の後方部には、筐体2内に設置されたグリル装置(図示略)の排気口7が設けられる。
【0018】
ガスコンロ1の前面の略中央には、グリル扉8が設けられる。グリル扉8は、グリル装置に設けられるグリル庫(図示略)の前側開口部分を開閉する。グリル扉8の右側の領域には、正面視円形状の2つの操作つまみ11、12が横方向に並んで設けられる。グリル扉8の左側の領域には、操作つまみ11、12と同じ高さ位置に、同一形状の2つの操作つまみ13、14が横方向に並んで設けられる。操作つまみ11〜14の夫々は、右バーナ4、グリル庫内のグリルバーナ(図示略)、奥バーナ6、左バーナ5の点火、消火及び火力調節を行う為に操作される。操作つまみ11〜14は、夫々、燃料供給装置20(
図2参照)の前端部に取り付けられる。
【0019】
図2を参照し、燃料供給装置20について説明する。ガスコンロ1は、右バーナ4、左バーナ5、奥バーナ6、及びグリル装置にガスを供給する4つの燃料供給装置を備える。そのうち、右バーナ4、左バーナ5、奥バーナ6にガスを供給する燃料供給装置20は公知のプッシュ・プッシュ機構24を備えた同一構成の装置である。また、グリル装置にガスを供給する燃料供給装置(図示略)は、燃料供給装置20と同様のプッシュ・プッシュ機構を備えるが、ガス流量の調節を電磁弁によって行うため、流量調節部(図示略)を別体に設ける。以下では、左バーナ5にガスを供給する燃料供給装置20を一例として説明し、右バーナ4、奥バーナ6、グリル装置にガスを供給する燃料供給装置については説明を省略する。なお、右バーナ4にガスを供給する燃料供給装置と、奥バーナ6にガスを供給する燃料供給装置は、燃料供給装置20と同一構成であるので、便宜上、同一の符号を付して燃料供給装置20と呼ぶ。
【0020】
図2に示すように、燃料供給装置20は、操作つまみ14の押し込み操作と回動操作により、左バーナ5の点火と消火、及び左バーナ5に供給するガス量の調節を行う装置である。押し込み操作は、操作つまみ14の前面を後方へ押圧し、ガスコンロ1の前面よりも奥側に押し込む操作である。回動操作は、操作つまみ14の側面を把持し、前後方向の軸(軸心AX)を中心に回転する操作である。燃料供給装置20は、操作部21、ガス流路部22、火力調節カム26、流量調節部31等を備える。
【0021】
操作部21は操作つまみ14、プッシュ・プッシュ機構24、連結部材25を備える。連結部材25は後述する。操作つまみ14は略円柱状に形成される。操作つまみ14は、ガスコンロ1の後方へ向けて押し込み移動させることにより、待機位置、押込位置、操作位置の各位置に移動する。待機位置は、操作つまみ14の先端面が、ガスコンロ1の前面とほぼ面一となる位置である。待機位置において、操作つまみ14の先端面は、ガスコンロ1の前面よりも僅かに後側に位置してもよいし、僅かに前側に位置してもよい。なお、
図2に示す燃料供給装置20は、操作つまみ14が待機位置に位置する。押込位置は、操作つまみ14の先端面が、ガスコンロ1の前面よりも後方に押し込まれた位置である。操作つまみ14は、押込位置にて待機位置よりも後方に位置する。操作位置は、操作つまみ14の先端面が、ガスコンロ1の前面に対して突出する位置である。操作つまみ14は、操作位置にて待機位置よりも前方に位置する。操作位置にあるとき、操作つまみ14は、前後方向に沿う軸心AXを中心に回転可能(回動操作可能)である。
【0022】
プッシュ・プッシュ機構24は、操作つまみ14を待機位置、押込位置、操作位置の各位置にて位置決めし、各位置に応じて後述するメイン弁(図示略)を開放状態又は閉鎖状態に維持する。プッシュ・プッシュ機構24の内部には、操作つまみ14の押し込み操作に合わせて前後方向に移動するスライダ(図示略)と、スライダを前方へ向けて付勢するバネと、メイン弁を駆動する弁駆動部(図示略)が設けられる。スライダには公知のカム機構(図示略)が設けられる。スライダは、操作つまみ14が押し込み操作されるたびに、操作つまみ14を待機位置から押込位置を経て操作位置に移動する動作と、操作位置から押込位置を経て待機位置に移動する動作とを繰り返す。弁駆動部は、操作つまみ14が待機位置から操作位置に移動する動作に連動してメイン弁を開放し、且つ開放状態に維持する動作を行い、操作つまみ14が操作位置から待機位置に移動する動作に連動してメイン弁を閉鎖し、且つ閉鎖状態に維持する動作を行う。
【0023】
ガス流路部22は、プッシュ・プッシュ機構24の後側に連結される。ガス流路部22の内部には第一ガス通路(図示略)が形成される。第一ガス通路は、下部に開口する導入口23に接続するガス供給管(図示略)から供給されるガスを、流量調節部31に流通する。第一ガス通路には安全弁(図示略)とメイン弁(図示略)が設けられる。安全弁は、第一ガス通路を閉じる閉状態に弾性付勢された電磁操作式の弁である。メイン弁は、操作つまみ14の押し込み操作に応じて第一ガス通路の開閉を行う弁である。なお、メイン弁と安全弁はいずれも周知のものであるので、動作の詳細な説明は省略する。
【0024】
流量調節部31はプッシュ・プッシュ機構24とガス流路部22の上部に設けられる。流量調節部31の内部には第二ガス通路(図示略)が形成される。第二ガス通路は、ガス流路部22から供給されるガスを流通し、上部に開口する流出口32に接続されるガス供給管(図示略)を介して左バーナ5に供給する。流量調節部31の前端部には第二ガス通路に連通する穴部30が形成され、ニードル弁28が挿入される。ニードル弁28は、前端部側が穴部30から外部に露出され、後端部側が第二ガス通路内にて前後方向に移動可能に配置される。ニードル弁28の前端部には、上下方向に延びるピン29が設けられる。ピン29の下端部は、火力調節カム26のカム溝27(後述)に係合する。
【0025】
図2、
図3に示すように、火力調節カム26は略半円筒状に形成され、プッシュ・プッシュ機構24の前端側上部を覆うようにして、軸心AXの回りを回転可能に設けられる。火力調節カム26は、前後方向への移動が規制される。火力調節カム26の外周部には、カム溝27が設けられる。カム溝27は、軸心AXを中心とする螺旋状に形成される。カム溝27にはニードル弁28に設けられたピン29の下端部が係合する。火力調節カム26が回転すると、カム溝27がピン29を案内し、ニードル弁28を前後方向に移動する。
【0026】
火力調節カム26は、前方に延びる延伸部34(
図3参照)を備え、延伸部34の前端部分に内向きに突出する歯部35(
図3参照)を有する。歯部35は操作つまみ14が操作位置にあるときに連結部材25の歯部(図示略)に噛合し、連結部材25を介して火力調節カム26を操作つまみ14と共に軸心AXを中心に回転する。
【0027】
延伸部34の外周面には、発光部材40が固定される。発光部材40は、操作つまみ14の回動操作に伴い流量が変化するガスに応じた火力を表示するための部材である。
図3に示すように、発光部材40は、発光基板41、拡散板43、基体45を備える。発光基板41は、正面視、半円環状に形成された電子基板であり、表面側に複数(本実施形態では3つ)のLED42を実装する。LED42は略等間隔に離れて配置される。拡散板43は、半円環状に形成された板状体であり、LED42が出射する光を略均一に拡散し、前面全体で発光する。
【0028】
基体45は、本体部46、発光部47、係合部48を備える。本体部46は前後方向に延びる円筒形状を呈する。本体部46の内径は操作つまみ14の外径より大きい。燃料供給装置20を組み立てた場合に、本体部46は操作つまみ14の周囲を取り囲むように配置される。本体部46は、周方向の一部が後方へ突出し、係合部48を形成する。係合部48は、火力調節カム26の延伸部34に係合し、操作つまみ14の回動操作に応じて発光部材40を火力調節カム26と一体に回転する。
【0029】
発光部47は、本体部46の外周面において周方向の一部に設けられる。発光部47は本体部46から径方向外向きに突出する。発光部47は、前後方向に貫通する半円環状の穴部49を有する。穴部49の後側開口部分には発光基板41が組み付けられ、穴部49内にLED42が配置される。穴部49の前側開口部分には拡散板43が組み付けられる。よって発光部47は、拡散板43がLED42の光を拡散することによって、前面全体が発光する。また、本体部46の発光部47が形成されてない部分には、前側端部から径方向外向きに鍔状に突出する鍔部38が設けられる。発光部47の正面視時計回り側の端部には、前方に突出する突出部39が設けられる。突出部39は操作つまみ14が正面視で時計回りに回動操作されたときにパネル本体部50の突片54(
図5参照)に当接し、ストッパとして機能する。
【0030】
図2、
図3に示すように、操作部21の連結部材25は、プッシュ・プッシュ機構24のスライダから前方に延び、軸心AXを軸とする軸体(図示略)に係合する。連結部材25は、前端部にて操作つまみ14を一体に固定し、操作つまみ14と共に軸心AXを中心に回転可能に設けられる。連結部材25は、後端部外周面に、火力調節カム26の歯部35に噛合する歯部(図示略)を有する。操作つまみ14が操作位置にあるとき、連結部材25の歯部は火力調節カム26の歯部35と噛合し、操作つまみ14と火力調節カム26を連結する。操作つまみ14が操作位置にない場合には、火力調節カム26の歯部35は連結部材25の歯部の前方に位置して噛合せず、操作つまみ14と火力調節カム26の連結状態を解除する。
【0031】
次に、操作つまみ14の回動操作による点火及び消火と火力の調節について説明する。左バーナ5の消火時、操作つまみ14は、待機位置にある。ユーザが操作つまみ14を押し込み、操作つまみ14が押込位置に移動する過程で、安全弁とメイン弁が開放され、イグナイタ(図示略)によって左バーナ5が点火される。ユーザが操作つまみ14から手を離すと、操作つまみ14はバネの付勢により操作位置に移動する。安全弁とメイン弁は開放状態に維持される。連結部材25によって、操作つまみ14と火力調節カム26が連結される。
【0032】
操作つまみ14が操作位置にある状態で操作つまみ14が回動操作されると、火力調節カム26と発光部材40は操作つまみ14と共に軸心AXの回りを回転する。火力調節カム26が回転すると、ニードル弁28のピン29がカム溝27に案内されて、前後方向に移動する。これにより、ニードル弁28が前後方向に移動するので、ニードル弁28の位置に応じて、第二ガス通路を流通するガスの流量が調節され、左バーナ5の火力が変更される。
【0033】
ユーザが操作つまみ14を押し込み、操作つまみ14が押込位置に移動する過程で、安全弁とメイン弁が閉鎖される。左バーナ5は消火する。ユーザが操作つまみ14から手を離すと、操作つまみ14はバネの付勢により待機位置に移動する。安全弁とメイン弁は閉鎖状態に維持される。
【0034】
このように、燃料供給装置20は、操作つまみ14の回動操作に伴い、火力調節カム26がニードル弁28を移動することによって、流量調節部31の第二ガス通路を流通するガスの流量を無段階に調節する。即ち、操作つまみ14の回転量に応じて、左バーナ5の火力がリニアに変化する。右バーナ4、奥バーナ6に夫々対応する操作つまみ11、13についても同様である。ガスコンロ1は、操作つまみ11、13、14の夫々の回転量に応じた火力表示を行うため、前面に設けるパネル装置9A、9Bに火力表示機能を備える。
【0035】
図1に示すように、ガスコンロ1は、グリル扉8の右側の領域に、右バーナ4とグリル装置の火力表示を行うパネル装置9Aを備え、グリル扉8の左側の領域に、左バーナ5と奥バーナ6の火力表示を行うパネル装置9Bを備える。
【0036】
なお、グリル装置の燃料供給装置は、操作つまみ12の回転位置に応じてオン・オフが切り替わる複数のスイッチ(図示略)を備える。グリル装置の流量調節部は、複数のスイッチのオン・オフの状態に応じて複数の電磁弁の開閉状態を切り替えることによって、グリルバーナの火力調節を行う。従って、グリル装置の火力表示は、複数のスイッチのオン・オフの状態に合わせ、パネル装置9Aに設けたLEDの点灯・消灯の状態を段階的に切り替えることによって行われる。
【0037】
これに対し、パネル装置9Aにおける右バーナ4の火力表示と、パネル装置9Bにおける左バーナ5と奥バーナ6の火力表示を行う上で、燃料供給装置20は、操作つまみ11、13、14の回転量を検出するエンコーダを搭載しない。よって、パネル装置9A、9Bは、操作つまみ11、13、14の回転位置に応じてLEDの点灯・消灯の状態を切り替える制御は行わない。本実施形態では、発光部47から発せられる光をパネル装置9A、9Bの前面において表示しつつ、発光部47が操作つまみ11、13、14の回動操作に伴い回転することによって光の表示範囲を変更し、火力表示を行う。
【0038】
図4〜
図6を参照し、パネル装置9Bについて説明する。なお、パネル装置9Aにおける右バーナ4の火力表示に係る部分の構成は、パネル装置9Bにおける左バーナ5、奥バーナ6の火力表示に係る部分の構成と同じである。よって、パネル装置9Aの構成は、パネル装置9Bの構成に準ずるものとして、説明を省略する。
【0039】
パネル装置9Bは、パネル本体部50と化粧パネル80を備える。パネル本体部50は、筐体2の前端部に組み付けられる。パネル本体部50の下側部分51は箱型に形成され、操作パネル(図示略)が収容される。パネル本体部50の上側部分52は、下側部分51から上方へ向けて板状に突出する。上側部分52には、前後方向に貫通する2つの貫通穴53が左右方向に並んで形成される。貫通穴53の内径は、発光部材40の発光部47の外径より大きい。左バーナ5と奥バーナ6の燃料供給装置20は、左右に並べた状態で、取付金具33を用い、パネル本体部50の上側部分52に後側から固定される(
図5参照)。2つの燃料供給装置20の連結部材25と操作つまみ13、14と、発光部材40の発光部47は、夫々、2つの貫通穴53内に配置される。操作つまみ13、14と発光部材40は軸心AXを中心に一体に回転する。従って、ガスコンロ1の製造過程において貫通穴53を形成する場合、操作つまみ13、14と発光部材40を一つの部品として芯出しを行えば、操作つまみ13、14及び発光部材40と軸ずれのない貫通穴53を容易に且つ精度よく形成することができる。
【0040】
2つの貫通穴53内には、夫々、内向きに突出する突片54が設けられる。突片54は、正面視、貫通穴53の右側内面に設けられており、操作つまみ13、14が時計回りに回動操作されたときに、発光部47の時計回り側の端部に設けられた突出部39に当接する。
【0041】
図4、
図6に示すように、化粧パネル80は、パネル本体部50の上側部分52の前側に組み付けられる板状体である。化粧パネル80は、基体81とパネル板82を備える。基体81は、化粧パネル80の本体部分であり、パネル板82が組み付けられる。基体81は正面視略長方形状であり、上端部にスライドロック85を備える。化粧パネル80をパネル本体部50の上側部分52に組み付けたとき、スライドロック85を右側にスライドすると、化粧パネル80がパネル本体部50に固定される。
【0042】
基体81には、前後方向に貫通する2つの開口部86が左右方向に並んで形成される。開口部86の内径は、操作つまみ13、14の外径より大きい。2つの開口部86内には夫々、操作つまみ13、14が配置される。開口部86は、後方に筒状に突出する筒状突部89を有する。化粧パネル80をパネル本体部50に組み付けたとき、筒状突部89は操作つまみ13、14の外周面と、発光部材40の本体部46の内周面との間に配置される。筒状突部89は、発光部47から発せられる光を遮り、操作つまみ13、14の外表面が照らされることを抑制する。2つの開口部86の上側外周部分には、夫々、前後方向に貫通する半円環状の透過部87が形成される。透過部87は、操作つまみ13、14が回動操作された場合に、正面視において発光部47が通過可能な位置に設けられる。発光部47から発せられる光のうち、透過部87を通過した光のみが、パネル板82の裏面に到達することができる。
【0043】
パネル板82は、例えば透明な樹脂板の後面(裏面)を着色した化粧板である。パネル板82は、基体81の開口部86に対応する位置に、2つの丸穴91を開口する。丸穴91の内径は、操作つまみ13、14の外径より大きく、開口部86の内径と略同じである。透過部87に対応する位置には、夫々、5つの円形の窓部88が形成されている。窓部88は着色されておらず、発光部47から発せられる光を透過することができる。窓部88は丸穴91の上側外周部分において周方向に略等間隔に配置される。パネル板82は、基体81の前面に接着剤等で貼り付けられる。
【0044】
発光基板41のLED42は、安全弁の開放時に全てが点灯する。前述したように、操作つまみ13、14が操作位置にあるとき、火力調節カム26は操作つまみ13、14と連結し、操作つまみ13、14の回動操作に応じて奥バーナ6、左バーナ5の火力を調節することができる。
図7に示すように、操作つまみ13、14が回転すると、発光部材40の発光部47は、軸心AXを中心に操作つまみ13、14の周りを回転する。化粧パネル80の窓部88のうち、正面視で発光部47と重なる位置の窓部88は、発光部47から発せられる光によって点灯する。
【0045】
発光部47の周方向の長さAは、略等間隔に並ぶ窓部88のうち、周方向の両端に位置する2つの窓部88の配列間隔B以上である。これにより、操作つまみ13、14の回動位置によって、発光部47と重なる窓部88の数が増減するので、ガスコンロ1は、火力表示の認識性に優れる。
【0046】
具体的に、
図7の例では、左バーナ5の操作つまみ14の発光部47は、5つの窓部88のうち、左端の窓部88と重なる。窓部88は1つ点灯し、発光部47と重ならない4つの窓部88は消灯する。窓部88が等間隔で配置されているので、ガスの流量の変化が操作つまみ13、14の回動量に比例する場合、左バーナ5の火力表示は5段階のうちの1段目(例えば弱火)であることが示される。奥バーナ6の操作つまみ13は、正面視において操作つまみ14よりも時計回りに多く回動した位置にある。操作つまみ13の発光部47は、5つの窓部88のうち、左側から3つ目までの窓部88と重なる。窓部88は3つ点灯し、発光部47と重ならない2つの窓部88は消灯する。これにより、奥バーナ6の火力表示は5段階のうちの3段目(例えば中火)であることが示される。このように、ガスコンロ1は、操作つまみ13、14の回動量に応じて、点灯する窓部88の数が増減するので、窓部88の点灯数に応じた火力表示を行うことができる。弱火であれば窓部88の点灯数が少なく、火力が強くなるほど窓部88の点灯数が増加するので、ガスコンロ1は、火力表示の認識性が高い。
【0047】
操作つまみ13、14を正面視時計回りに回すほど火力が大きくなるが、発光部47の突出部39がパネル本体部50の突片54に当接すると、操作つまみ13、14の回転が規制される。このとき、発光部47は、全ての窓部88と重なった状態にあり、5つの窓部88全てが点灯する。また、操作つまみ13、14を反時計回りに回すほど火力が小さくなるが、ニードル弁28が第二ガス通路を完全に塞ぐと、操作つまみ13、14の回転が規制される。このとき、発光部47は、左端の窓部88と重なった状態にあり、1つの窓部88が点灯する。もっとも、操作つまみ13、14の回転が反時計回りにおいて規制された位置で、発光部47は、いずれの窓部88とも重ならない状態であってもよい。なお、詳細な説明は省くが、第二ガス通路にはバイパス通路(図示略)が設けてある。ニードル弁28が第二ガス通路を完全に塞いでも、バイパス通路を介してガスが供給されるので、奥バーナ6、左バーナ5は、燃焼状態を弱火で維持することができる。
【0048】
以上説明したように、燃料供給装置20は、操作つまみ11、13、14の回動動作に応じてガスの供給量を調整する。発光部47は、操作つまみ11、13、14の回動動作に応じて火力調節カム26と共に回転する。即ち、発光部47は、ガスの供給量に応じて回転する。故にガスコンロ1は、操作つまみ11、13、14の回動位置に対応する火力表示を、発光部47が発し窓部88を透過する光によって示すことができる。これにより、例えば、エンコーダ等で操作つまみ11、13、14の回動位置を検出し、検出した位置をLED等で示すために必要であった各種部品等を用いずとも火力表示を行うことができ、生産コストを低減することができる。また、操作つまみ11、13、14は、回動動作だけでなく、プッシュ・プッシュ機構24によって、操作位置と待機位置との間で変位する動作も行う。このような複雑な動作を行う操作つまみ11、13、14を有する操作部21に対し、発光部47を有する筒状の発光部材40を、係合部48を介して固定することで、燃料供給装置20は、発光部47を含む一つのユニットとして提供される。故に、パネル装置9A、9Bの貫通穴53は、形成時に、発光部47と操作つまみ11、13、14を一つの部品として芯出しを行うだけで、回動動作する発光部47と、回動動作に加えて前後方向への変位動作を行う操作つまみ11、13、14を夫々個別に芯出しする場合と比べ、容易に、且つ精度よく形成することができる。
【0049】
IC143によって複数のLED142の発光パターンを制御することで、ガスコンロ1は、様々なパターンによる火力表示を行うことができる。また、単なる点灯表示による火力表示ではなく、発光パターンに基づく火力表示を行うことで、火力表示の認識性を高めることができる。
【0050】
操作つまみ11、13、14がどの位置に回動しても、発光部47は、少なくとも1つの窓部88に光を透過させ、火力表示を行うことができる。故にガスコンロ1は、発光部47が2つの窓部88の間に位置し、発光部47からの光がいずれの窓部88も透過できず、火力表示がなされない状態になることを防止することができる。
【0051】
発光部47は、操作つまみ11、13、14の回動位置に応じて、光が透過する窓部88の数を増減することができる。即ち発光部47は、現在の火力に応じた数の窓部88に光を透過させ、火力表示を行うことができる。故に、簡易な構成で火力表示の認識性に優れたガスコンロ1を提供できる。
【0052】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。発光基板41には3つのLED42を設けたが、2つ以下でもよいし、4つ以上設けてもよい。拡散板43はなくてもよい。また、光源はLEDに限らず、有機EL等、他の光源を用いてもよい。
【0053】
発光部47の周方向の長さAは、LED42全ての配列間隔Bよりも短くてもよい。この場合、長さAは、少なくとも隣り合う窓部88の周方向の配列間隔以上であれば、操作つまみ11、13、14がどの位置に回動しても、発光部47が少なくとも1つの窓部88と重なることができるので、好ましい。
【0054】
パネル装置9Bは2つの燃料供給装置20の夫々に対応する火力表示を行うが、1つの燃料供給装置20を単独で組み付けて火力表示を行ってもよいし、3つ以上の燃料供給装置20を組み付けて火力表示を行ってもよい。
【0055】
窓部88は各コンロバーナに対し5つ設けたが、5つに限らず、5つより多くても少なくてもよい。また、窓部88を半円環状に形成し、1つのみ設けてもよい。この場合、半円環状の窓部のうち、発光部47と重なる部分は明るく光り、重ならない部分は暗い状態となる。従って、半円環状の窓部において、明るく光る部分が占める領域の大きさによって火力表示を行うことができ、火力表示の認識性を高めることができる。
【0056】
発光部47は、発光パターンに従ってLED42を発光させてもよい。例えば、
図8に示すように、発光基板141は、複数のLED142と、IC143を搭載する。IC143にはLED142を様々な発光パターンに従って点灯・消灯・点滅するためのプログラムが予め記憶されている。発光基板141に通電すると、IC143がプログラムに従って動作し、LED142の点灯状態を制御する。発光パターンは、例えば、所定の時間毎にLED142の発光色を変更するパターン、複数のLED142を、順に点灯・消灯・点滅するパターン、LED142の輝度を所定の時間毎に変化させ、瞬くような揺らぎを実行するパターン等であってもよい。
【0057】
上記説明において、右バーナ4、左バーナ5、奥バーナ6が本発明の「コンロバーナ」の一例である。窓部88が本発明の「透光部」に相当する。LED42、142が本発明の「光源」に相当する。IC143が本発明の「制御部」に相当する。