特許第6898511号(P6898511)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6898511
(24)【登録日】2021年6月14日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】DC/DCコンバータの制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20210628BHJP
【FI】
   H02M3/28 H
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-504480(P2020-504480)
(86)(22)【出願日】2018年3月5日
(86)【国際出願番号】JP2018008246
(87)【国際公開番号】WO2019171414
(87)【国際公開日】20190912
【審査請求日】2020年8月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086807
【弁理士】
【氏名又は名称】柿本 恭成
(74)【代理人】
【識別番号】100082876
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100178906
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 充和
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 裕介
(72)【発明者】
【氏名】杉戸 健
【審査官】 高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−038456(JP,A)
【文献】 特表2017−526331(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/004486(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三相のDC入力電圧が供給されると、複数のスイッチング駆動信号によりそれぞれオン/オフ動作する複数のスイッチング素子で、前記DC入力電圧をスイッチングして三相のAC電圧に変換するDC/AC変換回路と、
前記三相のAC電圧に共振して三相の共振電圧を生成する共振回路と、
前記三相の共振電圧を所定の電圧に変換して三相の変換電圧を出力する三相の変圧器と、
前記三相の変換電圧を整流してDC出力電流を負荷へ出力する三相の整流回路と、
を備えるDC/DCコンバータの主回路に対して、前記複数のスイッチング駆動信号を供給するDC/DCコンバータの制御装置であって、
前記DC出力電流をカウントし、このカウント値を演算して演算結果を求め、
前記演算結果と基準値とを比較し、
前記演算結果が前記基準値よりも大きい時には、前記三相のAC電圧における三相間の位相差を角度2π/3に設定し、周波数制御により、前記整流回路から所望の前記DC出力電流が出力されるように、前記複数のスイッチング駆動信号の周波数を変化させ、
前記演算結果が前記基準値よりも小さい時には、前記複数のスイッチング駆動信号の周波数を最大値に設定し、位相シフト制御により、前記整流回路から所望の前記DC出力電流が出力されるように、前記三相間の位相差を変化させる、
構成になっていることを特徴とするDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項2】
前記DC出力電流をカウントし、このカウント値を演算して前記演算結果を求めるカウント値演算部と、
前記演算結果と前記基準値とを比較し、前記演算結果が前記基準値よりも大きい時には第1比較結果を出力し、前記演算結果が前記基準値よりも小さい時には第2比較結果を出力する比較部と、
前記第1比較結果に基づき、前記三相のAC電圧における前記三相間の位相差を前記角度2π/3に設定し、前記周波数制御により、前記整流回路から前記所望のDC出力電流が出力されるように、前記複数のスイッチング駆動信号の前記周波数を変化させる周波数制御部と、
前記第2比較結果に基づき、前記複数のスイッチング駆動信号の前記周波数を前記最大値に設定し、前記位相シフト制御により、前記整流回路から前記所望のDC出力電流が出力されるように、前記三相間の位相差を変化させる位相シフト制御部と、
を有することを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項3】
前記カウント値演算部は、
計測された前記DC出力電流をデジタル信号の出力電流値に変換するアナログ/デジタル変換部と、
前記デジタル信号の出力電流値を演算して前記演算結果を求める演算部と、
を有することを特徴とする請求項2記載のDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項4】
請求項3記載のDC/DCコンバータの制御装置は、
周波数変調パルス及び/又は位相シフト制御パルスを駆動して前記複数のスイッチング駆動信号を生成するパルス駆動部を有し、
前記周波数制御部は、
前記三相間の位相差を前記角度2π/3に設定する位相差設定部と、
前記周波数制御により前記周波数を変調して、前記パルス駆動部に与える前記周波数変調パルスを生成する周波数変調パルス生成部と、
を有することを特徴とするDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項5】
前記位相シフト制御部は、
前記周波数を前記最大値に設定する周波数設定部と、
前記位相シフト制御により前記三相間の位相差を変化させて、前記パルス駆動部に与える前記位相シフト制御パルスを生成する位相シフト制御パルス生成部と、
を有することを特徴とする請求項4記載のDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項6】
前記DC/AC変換回路は、前記複数のスイッチング素子のブリッジ回路により構成され、
前記共振回路は、共振インダクタ、共振キャパシタ及び励磁インダクタを有する電流共振型回路により構成され、
前記整流回路は、複数の整流素子がブリッジ接続された整流部と、前記整流部の出力電圧を平滑する平滑部と、により構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項7】
前記負荷は、電圧が変動する機器であることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータの制御装置。
【請求項8】
前記機器は、バッテリーであることを特徴とする請求項7記載のDC/DCコンバータの制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、電気自動車(Electric Vehicle;以下「EV」という。)に搭載された二次電池(バッテリー)を急速充電する車載充電装置であるEV急速充電器等に使用され、DC(直流)電圧を所望のDC電圧に変換してバッテリー等を急速充電するためのDC/DCコンバータの制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、バッテリーを充電するためのDC/DCコンバータとして、スイッチング損失等が少ない高効率のLLC回路等の電流共振型回路が、特許文献1,2等に記載されている。
【0003】
DC/DCコンバータとしての電流共振型回路は、例えば、共振インダクタ、共振コンデンサ、及び変圧器の励磁インダクタンスとスイッチング素子とで構成されており、構成部品の各パラメータにより出力範囲をきめることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−249375号公報
【特許文献2】特開2013−243114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図6は、EV急速充電器の出力特性例を示す図である。
【0006】
図6において、横軸はDC出力電流Io、縦軸はDC出力電圧Voである。点A,B,C,D,E,Fで囲まれた斜線の領域は、EV急速充電器の出力可能電力範囲Parである。EV急速充電器では、車種によるバッテリー電圧の違いにより、広範囲な出力特性が要求される。
【0007】
例えば、図6の点Aは、出力電流Ioが30A及び出力電圧Voが500V、点Bは、出力電流Ioが33.3A及び出力電圧Voが450V、点Cは、出力電流Ioが38A、出力電圧Voが395V及び出力電力Poが1501.0Wの臨界点である。更に、点Dは、出力電流Ioが38A及び出力電圧Voが150V、点Eは、出力電流Ioが1A及び出力電圧Voが150V、点Fは、出力電流Ioが1A及び出力電圧Voが500Vである。これらの点A,B,C,D,E,Fで囲まれた斜線の領域は、EV急速充電器の出力可能電力範囲Parであり、電流制御CCが必要となる。
【0008】
LLC回路等の電流共振型回路では、周波数制御により、スイッチング素子のスイッチング周波数fを上げることによって出力電圧Voを下げ、スイッチング周波数fを下げることによって出力電圧Voを上げている。そのため、広範囲な出力特性が要求されるEV急速充電器に、従来の電流共振型回路を適用した場合、出力電圧Voが200Vから150V付近の低電圧にてバッテリーを充電しようとすると、スイッチング周波数fが、許容される最大周波数を超えるので、バッテリーの充電が困難になる。又、広範囲な出力特性を実現するためには、出力電力に寄与しない無効電流を、常に励磁インダクタンスに流すようなパラメータに設定する必要がある。しかし、無効電流は、流れるルート(例えば、共振キャパシタ→スイッチング素子→変圧器1次巻線→共振インダクタ→共振キャパシタの電流経路)の導通損を発生させるため、低損失化ができなくなる。
【0009】
このように、従来の電流共振型回路では、広範囲の出力可能電力範囲Parを低損失にてカバーできるDC/DCコンバータの制御装置を実現することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、三相のDC入力電圧が供給されると、複数のスイッチング駆動信号によりそれぞれオン/オフ動作する複数のスイッチング素子で、前記DC入力電圧をスイッチングして三相のAC(交流)電圧に変換するDC/AC変換回路と、前記三相のAC電圧に共振して三相の共振電圧を生成する共振回路と、前記三相の共振電圧を所定の電圧に変換して三相の変換電圧を出力する三相の変圧器と、前記三相の変換電圧を整流してDC出力電流を負荷へ出力する三相の整流回路と、を備えるDC/DCコンバータの主回路に対して、前記複数のスイッチング駆動信号を供給するDC/DCコンバータの制御装置である。
【0011】
前記制御装置は、前記DC出力電流をカウントし、このカウント値を演算して演算結果を求め、前記演算結果と基準値とを比較し、前記演算結果が前記基準値よりも大きい時には、前記三相のAC電圧における三相間の位相差を角度2π/3に設定し、周波数制御により、前記整流回路から所望の前記DC出力電流が出力されるように、前記複数のスイッチング駆動信号の周波数を変化させ、前記演算結果が前記基準値よりも小さい時には、前記複数のスイッチング駆動信号の周波数を最大値に設定し、位相シフト制御により、前記整流回路から所望の前記DC出力電流が出力されるように、前記三相間の位相差を変化させる、構成になっている。
【0012】
前記制御装置は、例えば、前記DC出力電流をカウントし、このカウント値を演算して前記演算結果を求めるカウント値演算部と、前記演算結果と前記基準値とを比較し、前記演算結果が前記基準値よりも大きい時には第1比較結果を出力し、前記演算結果が前記基準値よりも小さい時には第2比較結果を出力する比較部と、前記第1比較結果に基づき、前記三相のAC電圧における前記三相間の位相差を前記角度2π/3に設定し、前記周波数制御により、前記整流回路から前記所望のDC出力電流が出力されるように、前記複数のスイッチング駆動信号の前記周波数を変化させる周波数制御部と、前記第2比較結果に基づき、前記複数のスイッチング駆動信号の前記周波数を前記最大値に設定し、前記位相シフト制御により、前記整流回路から前記所望のDC出力電流が出力されるように、前記三相間の位相差を変化させる位相シフト制御部と、を有している。
【発明の効果】
【0013】
本発明のDC/DCコンバータの制御装置によれば、周波数制御によってDC出力電流を負荷へ供給し、制御困難な基準値よりも小さい電力供給領域になると、位相シフト制御に切り替えて、DC出力電流を負荷へ供給する構成になっている。そのため、無効電流を抑制した低損失のDC/DCコンバータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は本発明の実施例1におけるDC/DCコンバータの全体を示す概略の回路図である。
図2図2図1のDC/DCコンバータにおける制御装置を示す構成図である。
図3図3は本発明の実施例1におけるEV急速充電器の出力特性を示す図である。
図4図4図2の制御装置の動作を示すフローチャートである。
図5図5図1中のスイッチング素子(例えば、電界効果トランジスタ、これを以下「FET」という。)におけるオン/オフ動作のタイミングチャートである。
図6図6は従来のEV急速充電器の出力特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0016】
(実施例1の構成)
【0017】
図1は、本発明の実施例1におけるDC/DCコンバータの全体を示す概略の回路図である。
【0018】
DC/DCコンバータ1は、三相(例えば、U相、V相、W相)のDC入力電圧Viu,Viv,Viwをスイッチングして所定のDC出力電圧Vo及びDC出力電流Ioに変換する電力変換の主回路2と、この主回路2のスイッチング動作を制御する制御装置50と、により構成されている。
【0019】
主回路2は、三相のDC/AC変換回路10U,10V,10Wを備えている。三相のDC/AC変換回路10U,10V,10Wは、三相のDC入力電圧Viu,Viv,Viwをそれぞれスイッチングして三相のAC電圧に変換する回路であり、各相が同一の回路で構成されている。
【0020】
U相のDC/AC変換回路10Uは、複数のスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14Uによりそれぞれオン/オフ動作する複数のスイッチング素子(例えば、FET)11U,12U,13U,14Uを有し、これらのFET11U,12U,13U,14Uがブリッジ接続されている。各FET11U,12U,13U,14Uのソース・ドレイン間には、ボディダイオードである寄生ダイオード15がそれぞれ逆並列に接続されている。
【0021】
同様に、V相のDC/AC変換回路10Vは、複数のスイッチング駆動信号S11V,S12V,S13V,S14Vによりそれぞれオン/オフ動作する複数のスイッチング素子(例えば、FET)11V,12V,13V,14Vを有し、これらのFET11V,12V,13V,14Vがブリッジ接続されている。各FET11V,12V,13V,14Vのソース・ドレイン間には、寄生ダイオード15がそれぞれ逆並列に接続されている。
【0022】
更に、W相のDC/AC変換回路10Wは、複数のスイッチング駆動信号S11W,S12W,S13W,S14Wによりそれぞれオン/オフ動作する複数のスイッチング素子(例えば、FET)11W,12W,13W,14Wを有し、これらのFET11W,12W,13W,14Wがブリッジ接続されている。各FET11W,12W,13W,14Wのソース・ドレイン間には、寄生ダイオード15がそれぞれ逆並列に接続されている。
【0023】
三相のDC/AC変換回路10U,10V,10Wの出力側には、三相の共振回路20U,20V,20Wが接続されている。三相の共振回路20U,20V,20Wは、三相のDC/AC変換回路10U,10V,10Wから出力される三相のAC電圧に共振して三相の共振電圧を生成する回路であり、各相が同一の回路で構成されている。
【0024】
U相の共振回路20Uは、共振コンデンサ21U、共振インダクタ22U、及び励磁インダクタ23Uを有する電流共振型回路により構成されている。共振コンデンサ21U、共振インダクタ22U、及び励磁インダクタ23Uは、FET11U及びFET12U間の接続点と、FET13U及びFET14U間の接続点と、の間に直列に接続されている。
【0025】
同様に、V相の共振回路20Vは、共振コンデンサ21V、共振インダクタ22V、及び励磁インダクタ23Vを有する電流共振型回路により構成されている。共振コンデンサ21V、共振インダクタ22V、及び励磁インダクタ23Vは、FET11V及びFET12V間の接続点と、FET13V及びFET14V間の接続点と、の間に直列に接続されている。
【0026】
更に、W相の共振回路20Wは、共振コンデンサ21W、共振インダクタ22W、及び励磁インダクタ23Wを有する電流共振型回路により構成されている。共振コンデンサ21W、共振インダクタ22W、及び励磁インダクタ23Wは、FET11W及びFET12W間の接続点と、FET13W及びFET14W間の接続点と、の間に直列に接続されている。
【0027】
三相の共振回路20U,20V,20Wの出力側には、三相の変圧器30U,30V,30Wが接続されている。三相の変圧器30U,30V,30Wは、三相の共振回路20U,20V,20Wから出力される三相の共振電圧を所定の電圧に変換して三相の変換電圧を出力するものであり、各相が同一の構成である。
【0028】
U相の変圧器30Uは、1次巻線31U及び2次巻線32Uを有している。1次巻線31Uの巻き初め側(図1中の黒丸点箇所)は、共振インダクタ20Uに接続され、その1次巻線31Uの巻き終わり側が、FET13U,14U間の接続点に接続されている。同様に、V相の変圧器30Vは、1次巻線31V及び2次巻線32Vを有し、その1次巻線31Vの巻き初め側が、共振インダクタ20Vに接続され、その1次巻線31Vの巻き終わり側が、FET13V,14V間の接続点に接続されている。更に、W相の変圧器30Wは、1次巻線31W及び2次巻線32Wを有し、その1次巻線31Wの巻き初め側が、共振インダクタ20Wに接続され、その1次巻線31Wの巻き終わり側が、FET13W,14W間の接続点に接続されている。
【0029】
三相の2次巻線32U,32V,32Wには、三相の整流回路40が接続されている。三相の整流回路40は、三相の変圧器30U,30V,30Wにより変換された三相の変換電圧を整流してDC出力電圧Vo及びDC出力電流Ioを負荷48へ出力する回路である。三相の整流回路40は、複数(例えば、6個)の整流素子(例えば、ダイオード41,42,43,44,45,46)がブリッジ接続された整流部と、この整流部の出力電圧及び出力電流を平滑する平滑部(例えば、平滑用コンデンサ47)と、により構成されている。
【0030】
制御装置50は、主回路2のスイッチング動作を制御するために、複数(例えば、12個)のスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wをその主回路2中のFET11U,12U,13U,14U,11V,12V,13V,14V,11W,12W,13W,14Wのゲートへ供給する装置である。
【0031】
図2は、図1のDC/DCコンバータ1における制御装置50を示す構成図である。
【0032】
制御装置50は、カウント値演算部51、比較部52、周波数制御部53、位相シフト制御部54、及びパルス駆動部55を有している。カウント値演算部51、比較部52、周波数制御部53、及び位相シフト制御部54は、プログラム制御可能な中央処理装置(CPU)を有するプロセッサ、又は、個別回路により構成されている。パルス駆動部55は、個別回路により構成されている。
【0033】
カウント値演算部51は、図示しない電流計測器により計測されたDC出力電流Ioをカウントし、このカウント値を演算して演算結果CVを求めるものである。カウント値演算部51は、計測されたDC出力電流Ioをデジタル信号の出力電流値IOに変換するアナログ/デジタル変換部(以下「A/D変換部」という。)51aと、その出力電流値IOを演算して演算結果CVを求める演算部51bと、を有し、この演算部51bの出力側に、比較部52が接続されている。比較部52は、演算結果CVと基準値RVとを比較し、演算結果CVが基準値RVよりも大きい時(CV≧RV)には第1比較結果CR1を周波数制御部53へ出力し、演算結果CVが基準値RVよりも小さい時(CV<RV)には第2比較結果CR2を位相シフト制御部54へ出力するものである。
【0034】
周波数制御部53は、第1比較結果CR1に基づき、DC/AC変換回路10U,10V,10Wにより変換された三相のAC電圧におけるU,V,W相間の位相差φを角度2π/3(=120°)に設定し、周波数制御により、整流回路40から所望のDC出力電流Ioが出力されるように、複数のスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wのスイッチング周波数fを変化させるものである。周波数制御部53は、U,V,W相間の位相差φを角度2π/3(=120°)に設定する位相差設定部53aと、この出力側に接続された周波数変調(以下「PFM」という。)パルス生成部53bと、を有している。PFMパルス生成部53bは、周波数制御により、複数のスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wのスイッチング周波数fを変調して、PFMパルスP1を生成するものであり、この出力側に、パルス駆動部55が接続されている。
【0035】
位相シフト制御部54は、第2比較結果CR2に基づき、複数のスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wのスイッチング周波数fの値を、最大値の最大スイッチング周波数fmaxに固定(即ち、設定)し、位相シフト制御により、整流回路40から所望のDC出力電流Ioが出力されるように、U,V,W相間の位相差φを変化させるものである。位相シフト制御部54は、スイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wのスイッチング周波数fを最大周波数fmaxに設定する周波数設定部54aと、この出力側に接続された位相シフト制御パルス生成部54bと、を有している。位相シフト制御パルス生成部54bは、位相シフト制御により、U,V,W相間の位相差φを変化させて位相シフト制御パルスP2を生成するものであり、この出力側に、パルス駆動部55が接続されている。
【0036】
パルス駆動部55は、PFMパルスP1又は位相シフト制御パルスP2を駆動してスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wを生成するものであり、トランジスタ等の個別回路により構成されている。
【0037】
(電圧が変動しない負荷への電力供給の動作)
【0038】
図1のDC/DCコンバータ1において、負荷48として、電圧が変動しない機器を用いた場合の動作を説明する。
【0039】
例えば、定電圧のDC出力電圧Voを負荷48へ供給する場合、制御装置50内の周波数制御部53は、各U,V,W相間の位相差φを120°に設定し、周波数制御により、PFMパルスP1を生成し、このPFMパルスP1をパルス駆動部55へ出力する。周波数制御では、定電圧出力を行うために、DC出力電圧Voが目標電圧Vthよりも低くなれば、その誤差電圧ΔV(=Vth−Vo)が零になるように、フィードバック制御により、スイッチング周波数fを下げてDC出力電圧Voを高くし、DC出力電圧Voが目標電圧Vthよりも高くなれば、その誤差電圧ΔV(=Vth−Vo)が零になるように、フィードバック制御により、スイッチング周波数fを上げてDC出力電圧Voを低くする、ような周波数変調を行ってPFMパルスP1を生成する。パルス駆動部55は、PFMパルスP1を駆動してスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wを生成し、U,V,W相のDC/AC変換回路10U,10V,10W内のFET11U,12U,13U,14U,11V,12V,13V,14V,11W,12W,13W,14Wの各ゲートへ与える。
【0040】
U相のDC/AC変換回路10Uでは、スイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14Uにより、FET11U,14UとFET12U,13Uとが所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。V相のDC/AC変換回路10Vでは、スイッチング駆動信号S11V,S12V,S13V,S14Vにより、FET11V,14VとFET12V,14Vとが、U相から120°遅れて、所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。更に、W相のDC/AC変換回路10Wでは、スイッチング駆動信号S11W,S12W,S13W,S14Wにより、FET11W,14WとFET12W,13Wとが、V相から120°遅れて、所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。
【0041】
U相のDC/AC変換回路10Uにおいて、FET11U,14Uがオン状態、FET12U,13Uがオフ状態になると、U相のDC入力電圧Viuにより、FET11U→共振コンデンサ21U→共振インダクタ22U→励磁インダクタ23U及び変圧器30Uの1次巻線31U→FET14U→DC入力電圧Viu、の経路で電源電流が流れる。所定のデッドタイムをおいて、FET12U,13Uがオン状態、FET11U,14Uがオフ状態なると、DC入力電圧Viuにより、FET13U→励磁インダクタ23U及び変圧器30Uの1次巻線31U→共振インダクタ22U→共振コンデンサ21U→FET12U→DC入力電圧Viu、の経路で電源電流が流れる。これにより、DC入力電圧ViuがDC/AC変換回路10Uのスイッチング動作によってAC電圧に変換される。
【0042】
変換されたAC電圧により、共振回路20Uが共振して共振電圧が生成され、変圧器30Uの1次巻線31Uに印加される。すると、変圧器30の2次巻線32Uに所定の変換電圧が誘起される。誘起された変換電圧は、整流回路40内の複数のダイオード41−46によって整流された後、平滑用コンデンサ47によって平滑され、DC出力電圧Voが負荷48へ供給される。
【0043】
同様に、U相から120°遅れてV相のDC/AC変換回路10Vがスイッチング動作を行い、V相のDC入力電圧VivがAC電圧に変換される。変換されたAC電圧により、共振回路20Vが共振して共振電圧が生成される。生成された共振電圧は、変圧器30Vによって所定の電圧に変換され、整流回路40内の複数のダイオード41−46によって整流された後、平滑用コンデンサ47によって平滑され、DC出力電圧Voが負荷48へ供給される。
【0044】
更に、V相から120°遅れてW相のDC/AC変換回路10Wがスイッチング動作を行い、W相のDC入力電圧ViwがAC電圧に変換される。変換されたAC電圧により、共振回路20Wが共振して共振電圧が生成される。生成された共振電圧は、変圧器30Wによって所定の電圧に変換され、整流回路40内の複数のダイオード41−46によって整流された後、平滑用コンデンサ47によって平滑され、DC出力電圧Voが負荷48へ供給される。
【0045】
(電圧が変動する負荷への電力供給の動作)
【0046】
図1の負荷48として、電圧が変動する機器(例えば、バッテリー)を急速充電するために、DC/DCコンバータ1をEV急速充電器として使用する場合の動作を説明する。
【0047】
図3は、本発明の実施例1におけるEV急速充電器の出力特性を示す図であり、従来の図6中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0048】
図3において、横軸はDC出力電流Io、縦軸はDC出力電圧Voである。この図3では、図6において、基準値RVとなるLLC制御限界の境界線BLが付加されており、その他の箇所は図6と同一である。本実施例1のDC/DCコンバータ1では、出力可能電力範囲Parにおいて、基準値RVとなる境界線BLを超える領域では、周波数制御CFが行われ、その基準値RVとなる境界線BL以下の領域では、位相シフト制御CΦが行われる。
【0049】
図4は、図2の制御装置50の動作を示すフローチャートである。
【0050】
図5は、図1中のFET11U,12U,13U,14U,11V,12V,13V,14V,11W,12W,13W,14Wにおけるオン/オフ動作のタイミングチャートである。
【0051】
図4のフローチャートにおいて、以下のステップST1,ST2,ST3,ST4,ST5,ST6,ST7により、負荷48であるバッテリーの急速充電が行われる。
【0052】
先ず、図1のDC/DCコンバータ1における制御装置50の動作が開始すると、ステップST1へ進む。ステップST1において、図示しない電流計測器によってDC出力電流Ioが計測され、カウント値演算部51内のA/D変換部51aによってデジタル信号の出力電流値IOに変換される。変換された出力電流値IOは、カウント値演算部51内の演算部51bによってカウントされ、そのカウント値が演算されて演算結果CVが求められ、ステップST2へ進む。
【0053】
ステップST2において、比較部52は、カウント値の演算結果CVを図3中の境界線BLである基準値RVと比較し、演算結果CVが基準値RVよりも大きい場合(CV≧RV)には、第1比較結果CR1を周波数制御部53へ出力してステップST3へ進み、演算結果CVが基準値RVよりも小さい場合(CV<RV)には、第2比較結果CR2を位相シフト制御部54へ出力してステップST5へ進む。
【0054】
ステップST3において、周波数制御部53内の位相差設定部53aは、U相に対してV相の位相差φを120°、更に、U相に対してW相の位相差φを240°、にそれぞれ設定する、つまり、各U,V,W相間の位相差φを120°に設定し、ステップST4へ進む。
【0055】
ステップST4において、周波数制御部53内のPFMパルス生成部53bは、周波数制御CFによってPFMパルスP1を生成し、このPFMパルスP1をパルス駆動部55へ出力する。周波数制御CFでは、例えば、定電流出力を行うために、DC出力電流Ioが目標電流Ithよりも小さくなれば、その誤差電流ΔI(=Ith−Io)が零になるように、フィードバック制御により、スイッチング周波数fを上げてDC出力電流Ioを大きくし、DC出力電流Ioが目標電流Ithよりも大きくなれば、その誤差電流ΔI(=Ith−Io)が零になるように、フィードバック制御により、スイッチング周波数fを下げてDC出力電流Ioを小さくする、ような周波数変調を行ってPFMパルスP1を生成する。
【0056】
パルス駆動部55は、PFMパルスP1を駆動してスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wを生成し、U,V,W相のDC/AC変換回路10U,10V,10W内のFET11U,12U,13U,14U,11V,12V,13V,14V,11W,12W,13W,14Wの各ゲートへ与える。すると、図5に示すタイミングにて、U相のFET11U,14UとFET12U,13Uとが所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。V相のFET11V,14VとFET12V,14Vとは、U相から120°遅れて、所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。更に、W相のFET11W,14WとFET12W,13Wとは、V相から120°遅れて、所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。
【0057】
これにより、U相のDC/AC変換回路10Uがスイッチング動作を行い、U相のDC入力電圧ViuがAC電圧に変換される。変換されたAC電圧により、共振回路20Uが共振して共振電圧が生成される。生成された共振電圧は、変圧器30Uによって所定の電圧に変換され、整流回路40によって整流及び平滑されてDC出力電流Ioが生成される。
【0058】
同様に、U相から120°遅れてV相のDC/AC変換回路10Vがスイッチング動作を行い、V相のDC入力電圧VivがAC電圧に変換される。変換されたAC電圧により、共振回路20Vが共振して共振電圧が生成される。生成された共振電圧は、変圧器30Vによって所定の電圧に変換され、整流回路40によって整流及び平滑されてDC出力電流Ioが生成される。更に、V相から120°遅れてW相のDC/AC変換回路10Wがスイッチング動作を行い、W相のDC入力電圧ViwがAC電圧に変換される。変換されたAC電圧により、共振回路20Wが共振して共振電圧が生成される。生成された共振電圧は、変圧器30Wによって所定の電圧に変換され、整流回路40によって整流及び平滑されてDC出力電流Ioが生成される。このようにして生成されたDC出力電流Ioにより、負荷48であるバッテリーが急速充電されていき、ステップST7へ進む。
【0059】
ステップST7において、制御装置50内の図示しない充電終了判定部は、バッテリー充電終了の要求があったか否かの判定を行い、バッテリー充電終了の要求が有る時には(Yes)、動作を終了し、バッテリー充電終了の要求が無い時には(No)、ステップST1に戻って上記のステップST1−ST7を繰り返す。
【0060】
ステップST2において、演算結果CVが基準値RVよりも小さい場合(CV<RV)には、第2比較結果CR2が位相シフト制御部54へ出力されてステップST5へ進む。ステップST5において、位相シフト制御部54内の周波数設定部54aは、スイッチング周波数fを最大周波数fmaxの値に設定し、ステップST6へ進む。
【0061】
ステップST6において、位相シフト制御部54内の位相シフト制御パルス生成部54bは、図5中の矢印で示すように、位相シフト制御CΦにより、各U,V,W相間の位相差φを変化(即ち、シフト)させるような、位相シフト制御パルスP2を生成し、この位相シフト制御パルスP2をパルス駆動部55へ出力する。ステップST3では、各U,V,W相間の位相差φが120°に設定されているが、ステップST6では、その位相差φを変化させている。
【0062】
位相シフト制御CΦでは、例えば、低電圧の大電流出力を行うために、DC出力電流Ioが目標電流Ithよりも小さくなれば、その誤差電流ΔI(=Ith−Io)が零になるように、フィードバック制御により、各U,V,W相間の位相差φを120°よりも小さくしてDC出力電流Ioを大きくし、DC出力電流Ioが目標電流Ithよりも大きくなれば、その誤差電流ΔI(=Ith−Io)が零になるように、フィードバック制御により、各U,V,W相間の位相差φを大きくしてDC出力電流Ioを小さくする、ような位相シフトを行って位相シフト制御パルスP2を生成する。
【0063】
パルス駆動部55は、位相シフト制御パルスP2を駆動してスイッチング駆動信号S11U,S12U,S13U,S14U,S11V,S12V,S13V,S14V,S11W,S12W,S13W,S14Wを生成し、U,V,W相のDC/AC変換回路10U,10V,10W内のFET11U,12U,13U,14U,11V,12V,13V,14V,11W,12W,13W,14Wの各ゲートへ与える。すると、図5の矢印で示すタイミングにて、U相のFET11U,14UとFET12U,13Uとが所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。V相のFET11V,14VとFET12V,14Vとは、U相から変化後の位相差φ(<120°)遅れて、所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。更に、W相のFET11W,14WとFET12W,13Wとは、V相から変化後の位相差φ(<120°)遅れて、所定のデッドタイムをおいて交互にオン/オフ動作する。
【0064】
これにより、各相のDC入力電圧Viu,Viv,ViwがAC電圧に変換される。変換された各相のAC電圧により、共振回路20U,20V,20Wが共振して共振電圧が生成される。生成された各相の共振電圧は、変圧器30U,30V,30Wによって所定の電圧に変換され、整流回路40によって整流及び平滑されてDC出力電流Ioが生成される。生成されたDC出力電流Ioにより、バッテリーが急速充電されていき、ステップST7へ進む。
【0065】
ステップST7において、制御装置50内の図示しない充電終了判定部は、バッテリー充電終了の要求があったか否かの判定を行い、バッテリー充電終了の要求が有る時には(Yes)、動作を終了し、バッテリー充電終了の要求が無い時には(No)、ステップST1に戻って上記のステップST1,ST2,ST5,ST6,ST7を繰り返す。
【0066】
(実施例1の効果)
【0067】
本実施例1におけるDC/DCコンバータ1の制御装置50によれば、例えば、負荷48であるバッテリーを急速充電する場合、周波数制御によってDC出力電流Ioをバッテリーへ供給し、基準値RVとなる制御困難な境界線BL以下の電力供給領域になると、位相シフト制御CΦに切り替えて、DC出力電流Ioをバッテリーへ供給する構成になっている。そのため、無効電流を抑制した低損失のDC/DCコンバータ1を実現できる。
【0068】
(変形例)
【0069】
本発明は、上記実施例1に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)、(b)のようなものがある。
【0070】
(a) 図1のDC/DCコンバータ1における主回路2は、他の回路構成に変更しても良い。例えば、各FET11U,12U,13U,14U,11V,12V,13V,14V,11W,12W,13W,14Wは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等の他のスイッチング素子に置き換えても良い。共振回路20U,20V,20Wは、他の回路構成に変更しても良い。例えば、共振インダクタ21U,21V,21Wに代えて、変圧器30U,30V,30Wの漏れインピーダンスを利用しても良い。又、整流回路40を構成している複数のダイオード41−46は、スイッチ素子等の他の整流素子に置き換えても良い。
【0071】
(b) 3相のDC/AC変換回路10U,10V,10Wは、これに代えて、6個のスイッチング素子を有するフルブリッジ型の1つのDC/AC変換回路に置き換えても良い。
【符号の説明】
【0072】
1 DC/DCコンバータ
2 主回路
10U,10V,10W DC/AC変換回路
20U,20V,20W 共振回路
30U,30V,30W 変圧器
40 整流回路
48 負荷
50 制御装置
51 カウント値演算部
51a A/D変換部
51b 演算部
52 比較部
53 周波数制御部
53a 位相差設定部
53b PFMパルス生成部
54 位相シフト制御部
54a 周波数設定部
54b 位相シフト制御パルス生成部
55 パルス駆動部
図1
図2
図3
図4
図5
図6