特許第6898523号(P6898523)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スイス ファイアー プロテクション リサーチ アンド ディベロップメント アクチェンゲゼルシャフトの特許一覧

特許6898523火及び/又は熱からの保護のためのポスト発泡組成物
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6898523
(24)【登録日】2021年6月14日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】火及び/又は熱からの保護のためのポスト発泡組成物
(51)【国際特許分類】
   A62D 1/04 20060101AFI20210628BHJP
   C09K 3/00 20060101ALI20210628BHJP
   C09K 21/02 20060101ALI20210628BHJP
   A62D 1/08 20060101ALI20210628BHJP
【FI】
   A62D1/04
   C09K3/00 111B
   C09K21/02
   A62D1/08
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-522797(P2020-522797)
(86)(22)【出願日】2017年7月6日
(65)【公表番号】特表2020-530371(P2020-530371A)
(43)【公表日】2020年10月22日
(86)【国際出願番号】IB2017054066
(87)【国際公開番号】WO2019008419
(87)【国際公開日】20190110
【審査請求日】2020年6月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】520005473
【氏名又は名称】スイス ファイアー プロテクション リサーチ アンド ディベロップメント アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】ラズロ ロバシュ
【審査官】 小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】 特表2000−505824(JP,A)
【文献】 特開昭59−151972(JP,A)
【文献】 特開平6−218075(JP,A)
【文献】 特表平6−509492(JP,A)
【文献】 米国特許第5215786(US,A)
【文献】 国際公開第2014/195427(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/105162(WO,A1)
【文献】 米国特許第3656553(US,A)
【文献】 米国特許第3609074(US,A)
【文献】 英国特許出願公開第1349508(GB,A)
【文献】 仏国特許発明第961899(FR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62D 1/00−1/08
C09K 3/00、21/02
CAplus(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不活性ガスの推進剤成分0.5〜6質量%、火及び/又は熱から保護する耐火性成分としてのアルカリ及び/又はアルカリ土類金属シリケート75質量%未満;水としての溶媒を有する火及び/又は熱からの保護のためのアルカリ性ポスト発泡組成物であって;
前記不活性ガスに加えて、0.1〜10質量%の量で加えられた、環境圧力の沸点が20℃未満であり20℃における蒸気圧が1〜5bar(abs)である脂肪族炭化水素を含有する推進剤ガスの加速ガス又はガス混合物成分を有し;
少なくとも推進剤ガス又はガスの混合物の一部の捕捉に適しているキャリア材料として脂肪酸及び/又は脂肪族アルコール及び/又はそれらの塩、及び/又はエステル、及び/又はアルデヒド、及び/又はこれらのアミド0.5〜20質量%をさらに含有し、
さらに、最大18質量%の、有機又は無機石鹸形成性塩基で製造されたフォーム増強成分により補充され、フォーム増強成分の前記有機石鹸形成性塩基が、トリエタノールアミン及び/又はジエタノールアミン及び/又はモノエタノールアミン及び/又はモルホリン及び/又はイソプロパノールアミン及び/又はアミノメチルプロパノール及び/又はアミノメチル−プロパンジオールからなり、フォーム増強成分の前記無機石鹸形成性塩基が水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムからなることを特徴とする、アルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項2】
前記加速ガス成分の前記脂肪族炭化水素ガス成分が、プロパン及び/又はn−プロパン及び/又はイソプロパン及び/又はブタン及び/又はn−ブタン及び/又はイソブタン及び/又はペンタン及び/又はn−ペンタン及び/又はイソペンタン及び/又はネオペンタンであることを特徴とする、請求項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項3】
前記キャリアが、ステアリン酸及び/又はミリスチン酸及び/又はパルミチン酸及び/又はラウリン酸及び/又は他のC4〜C36原子の脂肪酸又は脂肪族アルコール及び/又は動物若しくは植物由来の脂肪酸又はそれらの関連化合物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項4】
推進剤ガス成分に用いられる前記不活性ガスが、アルゴン及び/又は窒素及び/又はヘリウム及び/又はキセノンであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項5】
前記耐火性成分が、ナトリウムシリケート及び/又はカリウムシリケート及び/又はカルシウムシリケート及び/又はアルミニウムシリケート及び/又はマグネシウムシリケート及び/又はリチウムシリケート及び/又はセシウムシリケートの水溶液で製造されたことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項6】
フォーム増強成分が、部分的に、界面活性剤及び/又は湿潤剤及び/又は粘度増強物質で製造されたことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項7】
前記フォーム増強成分の界面活性剤が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールステアレート、アルキルポリグリコシド、ナトリウムステアレート、カリウムステアレート、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテル、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、オクチルグルコシド、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、グリセリルラウレート、ポリソルベート、コカミドMEA、コカミドDEA、コカミドドデシルオキシド、ポリエトキシル化タローアミン、ポリオキシエチレン、ステアリルエーテルのうちの少なくとも1種で構成されたことを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項8】
前記フォーム増強成分の前記湿潤剤が、グリセロール及び/又はエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール及び/又はブチレングリコール及び/又はソルビトールのうちの少なくとも1種で製造されたことを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【請求項9】
前記フォーム増強成分材料の前記粘度増強物質が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、アルキルグリコール、ポリアクリル酸、アルキル修飾セルロースポリマー、ガーゴム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸、アラビアゴム、カラギーナン、デンプンのうちの少なくとも1種からなることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載のアルカリ性ポスト発泡組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の課題は、推進剤として不活性ガスを0.5〜6質量%、アルカリ及び/又はアルカリ土類金属シリケートから選択される最大75質量%の耐火性成分、及び溶媒、例えば水を含有する火及び/又は熱からの保護のためのアルカリ性ポスト発泡組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0002】
環境及び人間の財産を保護し(preserve)し、保護し(protect)、幾つかの場合に損傷を防止するか、減らすために、火を消し、その加熱効果から保護することが必要である。消火のために、多くの異なる材料及び慣行がすでに知られている。
【0003】
消火のために、多くの場合において、ナトリウムシリケート物質などのシリケートが、消火剤材料において用いられた。
【0004】
特許ZA200002234号は、例えば、固体のシリケートが、難燃剤粉末として用いられるマイカ及びバーミキュライトの群に属する解決策を示す。使用において、原材料を有する添加剤は、熱に曝露された場合に膨張し、したがって断熱性を有する炭素質沈殿を形成する。特許FR2078186号において、ナトリウム又はカリウムシリケートの水溶液を用いて火事を失活させる組成物が既知となった。
【0005】
これらの解決策では、シリケートの使用は、それが熱硬化特性を有し、したがって表面で閉鎖層を形成し、それによって難燃性の効果が増加するため好ましい。しかしながら、ターゲット表面への消火材料の適用困難であり、状況によっては危険ですらあるという欠点もある。従来の消火剤フォームの安定性は非常に低く、粘ちょう度は、垂直面での使用を許容しない。
【0006】
既知の方法は、フォームが液体及びガス状成分を適所で混合され、領域又は保護された表面上にさえ放出される。分配された材料がよく混合され発泡した後、物理的及び/又は化学的特性は、火から防御することができるようにすることをもたらし、したがって燃焼性材料は火炎から分離される。
【0007】
登録特許CA2115922号は、水での希釈、及びエアーフォームノズルによる従来のフォームの形成によって濃縮物から得られるフォームを記載する。
【0008】
しかしながら、係る組成物には幾つかの欠点がある。ある部分では、組成物は原材料のために高価なであり、第二の部分では、よく構成され適用されたフォームは、十分に長持ちせず、傾斜面、特に垂直に近い表面では、よくくっつかず、滑り落ち、したがって火から表面を十分に保護することができない。
【0009】
したがって、これらのフォームは緊急時の断熱に適していない。
【0010】
本発明によるポスト発泡組成物を作り出す目的は、成分として好ましいコスト物質を使用することにより、既知の作用メカニズムで製造された従来材料の欠点を克服する組成物を作り出すことであった。それは、容易に調製することができ、さらに耐火性であり、表面での耐久性があり、また、粘ちょう度が、火又は熱と戦い、かつ保護された表面上の長期的な断熱及び/又は難燃性コーティングを与えるのに適切である。
【0011】
本発明のポスト発泡組成物は、既知の良好な耐火性アルカリ金属又はアルカリ土類金属シリケート溶液が、分子構造においてそれを結合し、幾らかの溶解した不活性ガスを含有する水に溶解されることができ、溶液に幾らかのさらなる炭化水素系ガスを捕らえ、保持することができるような発泡性キャリア材料に混合された場合、水に溶解した不活性ガス及びキャリアに溶解した炭化水素ガスが周囲圧力の減少に伴って膨脹することができるように、分配時に大量の消火フォームを製造し、−消火フォームの主要部分としてキャリア及び耐火性成分を含む−一方で、キャリア中の耐火性成分が、熱によって硬化し、熱及び火から表面を保護する固体の多孔性、絶縁性、かつ、耐熱性の材料を形成するような液相及び気相消火及び/又は断熱材が、圧力下の容器において作り出され、保管されることができるという認識に基づいており、したがって、その課題が解決される。
【0012】
本発明の他の部分は我々の調査の結果により、一方ではキャリアとしてある適切な分子量の脂肪酸、脂肪族アルコール及びそれらの塩、アミド、エステル、アルデヒドは分子レベルで結合してゲル様の安定構造を生み出すことができ、他方では、特殊な場合において、それらは水に溶解し、したがって圧力下で安定な溶液を形成する、あるシリケート及び溶解した不活性ガスを含有する水を含む溶液を形成することができ、そこではキャリア、炭化水素ガスの吸収は、増加した膨張比をもたらし、したがってその場所で、容易に、安全に、迅速に分配された溶液が、溶液に溶解し、気相において混合された最適な量の不活性ガスによる難燃性とともに、キャリア溶液中の多量のシリケートによる優れた耐火性、炭化水素ガスの発泡性による良好な膨張比、キャリア材料による安定で強固で長持ちする構造をもたらし、火断熱フォームは、従来の断熱フォームと比較してより効率的であり、したがって、目標は達成可能である。
【0013】
設定された目的に従って、本発明は、火及び/又は熱からの保護のためのアルカリ性ポスト発泡組成物に関し、それは、不活性ガスの推進剤成分0.5〜6質量%、火及び/又は熱から保護する耐火性成分としてのアルカリ及び/又はアルカリ土類金属シリケート75%質量未満、溶媒、例えば水を有し;このように設定され、それは、不活性ガスに加えて、0.1〜10質量%の量で加えられた、環境圧力での沸点が20℃未満であり、20℃での蒸気圧が1〜5bar(abs)である加速ガス又はガス混合物成分を有し、少なくとも推進剤ガス又はガスの混合物の一部の捕捉に適しているキャリア材料として脂肪酸及び/又は脂肪族アルコール及び/又はそれらの塩、及び/又はエステル、及び/又はアルデヒド、及び/又はこれらのアミド0.5〜20質量%をさらに含有する。
【0014】
本発明のさらなる特徴的な特徴は、推進剤ガスの加速ガス成分が、脂肪族炭化水素及び/又はジメチルエーテル及び/又は亜酸化窒素を含有することができることである。
【0015】
発明の別の可能な実施態様において、加速ガスの脂肪族炭化水素ガス成分は、プロパン及び/又はn−プロパン及び/又はイソプロパン及び/又はブタン及び/又はn−ブタン及び/又はイソブタン及び/又はペンタン及び/又はn−ペンタン及び/又はイソペンタン及び/又はネオペンタンを含有することができる。
【0016】
ポスト発泡組成物に関し、キャリアがステアリン酸及び/又はミリスチン酸及び/又はパルミチン酸及び/又はラウリン酸及び/又は他のC4〜C36原子の脂肪酸又は脂肪族アルコール及び/又は動物若しくは植物由来の脂肪酸又はそれらの関連化合物である場合が有益である。さらに、推進剤ガス成分に用いられる不活性ガスは、アルゴン及び/又は窒素及び/又はヘリウム及び/又はキセノンであることができる。
【0017】
本発明の1つの可能な実施態様によれば、耐火性成分は、ナトリウムシリケート及び/又はカリウムシリケート及び/又はアルミニウムシリケート及び/又はマグネシウムシリケート及び/又はリチウムシリケート及び/又はセシウムシリケートの水溶液で製造される。
【0018】
ポスト発泡組成物のさらに別の実施態様は、それが最大18質量%の、有機及び/若しくは無機石鹸形成性塩基並びに/又は界面活性剤並びに/又は湿潤剤並びに/又は粘度増強物質で製造されたフォーム増強成分により補充された場合である。フォーム増強成分の有機石鹸形成性塩基は、トリエタノールアミン及び/又はジエタノールアミン及び/又はモノエタノールアミン及び/又はモルホリン及び/又はイソプロパノールアミン及び/又はアミノメチルプロパノール及び/又はアミノメチル−プロパンジオールからなり、石鹸形成性無機塩基は、水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムである。
【0019】
発明のさらに異なる実施態様において、フォーム増強成分の界面活性剤は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールステアレート、アルキルポリグリコシド、ナトリウムステアレート、カリウムステアレート、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテル、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、オクチルグルコシド、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、グリセリルラウレート、ポリソルベート、コカミドMEA、コカミドDEA、コカミドドデシルオキシド、ポリエトキシル化タローアミン、ポリオキシエチレン、ステアリルエーテルのうちの少なくとも1種で構成される。
【0020】
ポスト発泡組成物のさらなる実施態様において、フォーム増強成分の湿潤剤は、グリセロール及び/又はエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール及び/又はブチレングリコール及び/又はソルビトールのうちの少なくとも1種で製造され、フォーム増強成分材料の粘度増強物質は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、アルキルグリコール、ポリアクリル酸、アルキル修飾セルロースポリマー、ガーゴム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸、アラビアゴム、カラギーナン、デンプンのうちの幾つかである。
【0021】
本発明のさらなる実施態様は、加速ガス又はガス混合物が最大で爆発の下限値の比まで加えられ、組成物の気相又は液相中の加速ガスの濃度が、爆発の下限値未満である場合、その有利な特性を達成する。
【0022】
本発明によるポスト発泡組成物は多数の利点を提供する。それらの中で最も重要なものは、それが、容易に入手可能であり、合理的な価格の成分で製造されるにもかかわらず、高い粘ちょう度で垂直面にさえよく付着するフォームを形成し、キャリア材料の与えられた分子構造及び耐火性成分と推進剤ガスの物理的特性の影響によって、それは燃焼性ではなく、熱に曝露された場合に最大810℃の温度でその特性を維持する強固なセラミック構造を形成し、その結果、耐火性の固いシールドが対象物を覆うことである。
【0023】
さらなる利点は、組成物が消火に役立つだけでなく、断熱のために緊急事態にすぐに使用できることである。
【0024】
さらに、炭化水素消火の場合に、燃えている液化炭化水素に噴霧されたフォームが薄層の流れ形成し、よく広がり、熱い金属表面への良好な付着性を有し、これにより、例えばそれが炭化水素タンクの側壁のそばの燃焼を防止することができることは、重要な利点であると考えられる。さらに、液化炭化水素の表面上でも保護層を形成することができ、したがって火炎がフォームを荒らさないことができる。
【0025】
組成物がアルカリ性であり、したがって鉄系材料を腐食させず、金属製容器の材料を攻撃しないか溶解せず、したがってそれは安全に長期亘って保管されることができるという重要な利点に言及するべきである。
【0026】
フォームは環境にやさしく、使用後に拭き取るのが容易である。
【0027】
材料に導入することのできる炭化水素の量は、若干減らすことができ、その場合には、非常に高い耐火性のフォームが、小さな膨張比で生成し、それは、キャリア材料の(数日までの)長期の安定構造において従来の不活性ガス推進されたフォームとは異なり、一方でシリケート添加剤の効果により、完全に脱水した後も、耐火性及び断熱性が継続的に提供される。
【0028】
発明のさらなる利点は、火の接触時に溶液中のシリケートにより、既に分配された断熱フォームが水蒸気放出を有し、フォーム破壊の量を大幅に減らすことであり、したがって、得られるフォームの断熱特性、耐久性及び耐火性が、従来のフォームよりはるかに優れていることが実験的に証明される。
【0029】
本発明の別の主な利点は、得られるフォームが(従来のフォームに対して)、キャリア材料の安定構造により1週間の貯蔵の後にさえ水滴を示さないことである。このため、フォームからの水の沈殿により沸騰する深刻な危険にさらされているそのような沸騰液体の消火に適していると考えられる。
【0030】
断熱のための使用の場合には、10cm程度の層厚さで垂直面によく付着し、滑り落ちないことは、その組成物による重要な利点であると考えることができる。追加の耐火性成分を用いることにより、フォームの耐久性は、キャリア成分のより低い比にもかかわらず、依然として6〜12時間程度に達する。幾つかの組成物は無制限の耐久性を達成し、それは、それが完全な脱水までその体積を維持し、その後、柔軟なチョーク粘ちょう度を有する海綿を思い出させる極度に耐久性の構造が残ることを意味する。それは、使用の後に長期の保護を与えるというさらなる利点をもたらす。
【0031】
組成物の環境上の利点は、それが生物分解性であるため、山火事に適用された場合に、適用後に環境を汚染しないことである。
【0032】
経済的利益は、その難燃性効果が、内部及び外部価値、自然環境、植生を保護する能力で優れており、防御が完了した後、既知の消火剤材料と比較してより低い小さい復旧費が発生することに関して評価することができる。本発明によるポスト発泡組成物の作用メカニズムは以下のとおりである。不活性ガス及び炭化水素ガス、たとえば推進剤ガスはボトル内で圧力を維持して、意図した目的地に組成物を分配することを保証する。キャリア放出溶解性炭化水素ガス及び水滴は不活性ガスを溶解し、したがって液体は膨張し、直立のフォームを作り出す。
【0033】
このフォームは、テクスチャ及び水含有量を耐火性成分の比に応じて最大6〜24時間維持する。熱がフォームに達した際、熱抵抗シリケート成分は活性化される。強い熱は、キャリアの水分の蒸発を引き起こし、次いで結合したシリケートの水をフォームから蒸発させ、良好な断熱体であり、対象物を保護することができるハニカム構造が後に残される。約350℃超で、セラミック保護層が形成し、一方でフォームの内部のフォームの水含有量が乾燥したクラフトに向かって外側にマイグレートする。このため、クラストは急速に厚くなり、フォームの内部は空になる。クラストは810℃まで保護する。
【0034】
推進剤ガスの不活性ガス含有量はガス混合物の難燃性の原因であるため、フォーム材料に溶解し、ボトルに残っている炭化水素ガスは、可燃性の濃度に達することができない。追加の不活性ガスをボトルに充填することによって、可燃ガスの大部分が溶解し、ボトルに残されるガス混合物の組成物は分圧に基づいて形成される。
【0035】
本発明のポスト発泡組成物は、組成物中の炭化水素ガス−不活性ガス混合物の作用メカニズムのために、固体物体の火、及び炭化水素タンク火災に対してよく適している。
【0036】
以下は、詳細に記載された本発明のポスト発泡組成物の例である。開示された組成物はすべての可能な成分を取り上げないが、それぞれの成分中のそれらの関連化合物が、組成物において実質的に同じ効果を示したことに注目すべきである。
【0037】
フォーム組成物の調製によって、最初に、水溶液は、キャリアとして用いられる脂肪酸又は脂肪族アルコール及びそれらの塩、エステル、又はアルデヒド、アミドで製造される。キャリア材料の溶解中に、水はキャリアの融点へ加熱され、溶液は鹸化及び加水分解によって製造される。
【0038】
このために、有名な石鹸調理用アルカリ(NaOH、KOH)又は他の石鹸形成性材料(例えばトリエタノールアミン)の両方を用いることができる。
【0039】
この後、耐火性シリケート添加剤を調製された石鹸液に溶かすことができる。
【0040】
溶液は冷却されて増粘してゼラチン状の粘ちょう度になり、それは産業の既知の増粘剤(例えばナトリウムカルボキシル−メチルセルロース、キサンタンガム等)により必要に応じてさらにゲル化されることができる。組成物の発泡及び水滴の特性を、界面活性剤材料(例えばポリエチレングリコール)の小量の添加によりさらに若干改善することができる。
【0041】
1.組成物調製例:
与えられた組成物おいて、170gの水が70℃超に加熱され、次いでキャリアとしての22gのステアリン酸、フォーム増強成分の10gのトリエタノールアミン石鹸形成性有機塩基が加えられ、ステアリン酸が溶解した後、加熱が中止された。次に、フォーム増強成分の4gのカルボキシメチルセルロース粘度増強剤は混合された。溶液は0℃の近くの温度に冷却され、100gの氷を加えることにより希釈された。
【0042】
次いで、4gのポリエチレングリコールステアレート、12gのポリエチレングリコール粉末が、界面活性剤フォーム増強成分として、冷却された溶液に加えられ、激しく撹拌された。一方で均一な白い固まりが形成される。
【0043】
次いで、耐火性の所望度合いに応じて、最大100g、この場合において70gのナトリウムシリケート溶液を激しく攪拌しつつ加え、固まりを得た。次いで、さらなる増粘を回避するために、155gの氷及び/又は水が加えられ、混合物は0℃の温度の近くで維持された。最後に、30分後、幾らかの水をさらに加えることによって、流れることができる粘ちょう度に達するように薄くした。次いで、得られた液体混合物は、0.05bar(a)未満にあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルへ充填され、次いで、密閉された。
【0044】
特定の混合物によりボトルを充填した後、キログラム当たり5gのイソブタン炭化水素推進性材料成分及び不活性推進剤ガスとしてのアルゴンガスは、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0045】
混合物はよく振とうされ、したがって使用の準備ができている最終の組成物がもたらされた。特定の組成物を広げることにより、木材ブロックに適用された場合、2cm厚さの層のフォームが、9分後でさえ直接のガソリン火からの十分な保護を既に与えていたことが分かった。
【0046】
2.組成物調製例:
調理油、油で揚げる脂肪トリグリセリドで調製された組成物の例示的な変形は以下のとおりである。330gの使用済み揚げ油及び108gのステアリン酸がキャリアとして混合され、混合物は、70℃超の温度に加熱され、加熱及び撹拌は、ステアリン酸が溶解するまで継続された。
【0047】
同時に、266gの水と、フォーム増強成分の無機石鹸形成性塩基としての28gの水酸化カリウム及び17gの水酸化ナトリウムは、適切な材料で製造されたベッセルに入れられ、成分の連続混合に加えて約80℃に加熱された。
【0048】
次いで、2つの混合物は組み合わされ、一様に混合された。次いで、耐火性成分としての560gのナトリウムシリケート溶液、及び第2に、3200gの水が激しく攪拌しつつ加えられた。結果として生じる低粘度溶液は、約5℃の温度に冷却された。
【0049】
次いで、得られた液体混合物は、0.05bar(a)未満にあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルへ充填され、次いで、密閉された。
【0050】
特定の混合物により2/3部分までボトルを充填した後、キログラム当たり20gのイソブタン炭化水素推進性材料成分及び不活性推進剤ガスとしてのアルゴンガスは、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0051】
混合物はよく振とうされ、したがって使用の準備ができている最終の組成物がもたらされた。特定の組成物を広げた後に、複合体が環境温度に依存して固まることが分かった。耐火性によれば、それは前の例の組成物と比較して、より低いレベルに達した。
【0052】
3.組成物調製例:
例の第3の変形において、キャリアとしての9グラムのセチルステアリルアルコール(C14〜C16)、及び6グラムのミリスチン酸は100gの水と混合され、アルコールが溶融し、水面上に油の層が形成されるまで56℃超に加熱した。
【0053】
次いで、継続的に撹拌しつつ、有機石鹸形成性塩基としてのトリエタノールアミンは、油の層が完全に溶解するまで加えられた。この場合において、約8グラムかかった。次いで、界面活性剤としての3グラムのポリエチレングリコールステアレート及び耐火性成分としての50gのナトリウムシリケート溶液は混合され、次いで約1グラムのメチルセルロース増粘添加剤が加えられ、溶液はよく混合された。
【0054】
次いで、得られた液体混合物は冷却され、0.05bar(a)未満にあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルに充填され、次いで密閉された。
【0055】
特定の混合物により2/3部分までボトルを充填した後、キログラム当たり10gのイソブタン炭化水素推進性材料成分及び不活性推進剤ガスとしての窒素ガスは、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0056】
最終のポスト発泡組成物は、次いで使用の準備ができており、適用後、それは約4の膨張比を有し、高度に粘性の、安定層を形成し、最大約1cm厚さの層で表面に付着した。耐火性は良好で、直火においてさえ不変だった。フォーム材料は、炭化水素流体(例えばガソリン)表面、によく浮き、そこに溶解しなかった。
【0057】
4.組成物調製例:
例の第の変形において、キャリアとしての約20グラムのラウリン酸は200gの水に混合され、次いで60℃超に加熱され、油の層が溶解するまで、無機石鹸形成性塩基としての2〜3gの水酸化カリウムが混合された。次いで、界面活性剤としての10グラムのポリエチレングリコールステアレート及び耐火性成分としての100gのナトリウムシリケート溶液が混合され、次いで、増粘添加剤としての4グラムのメチルセルロース及び15グラムのキサンタンガムが溶液に加えられ、よく混合された。
【0058】
次いで、得られた液体混合物は冷却され、0.05bar(a)未満にあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルに充填され、次いで、密閉された。
【0059】
特定の混合物により2/3部分までボトルを充填した後、キログラム当たり10gのプロパン炭化水素推進性材料成分及び不活性推進剤ガスとしてのアルゴンガスは、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0060】
適用の後、特定の組成物は完全に硬化し、ナイフで切断するのに適しており、弾性のある粘ちょう度、及び優れた難燃性だった。密度は約0.3g/cm3だった。フォーム材料は、炭化水素流体(例えばガソリン)表面によく浮き、そこに溶解しなかった。
【0061】
結果として生じる液体混合物の別の試料は、ベース材料のキログラム当たり500gの水でさらに希釈され、第1の試料と同じくボトルに充填された。
【0062】
混合物はよく振とうされ、したがって使用の準備ができている最終の組成物がもたらされた。特定の組成物を広げた後に、組成物の適用後、それが撹拌されたクリーム粘ちょう度に似ていて、優れた難燃性を有していたことが分かった。フォーム材料は、炭化水素流体(例えばガソリン)表面によく浮き、そこに溶解しなかった。
【0063】
5.組成物調製例:
例の第の変形において、キャリアとしての10グラムのセチルステアリルアルコール(C14〜C16)及び10gのマグネシウムステアレートが200gの水へ混合され、次いで、80℃超に加熱された。次いで、2〜4gの水酸化カリウム無機石鹸形成性塩基フォーム改善成分が、キャリアが完全に溶解されるまで混合された。次いで、耐火性成分としての約100グラムのナトリウムシリケート及び5グラムのキサンタンガム粘度強化剤は混合され、溶液は冷却され、約50グラムの氷で薄くされた。
【0064】
次いで、得られた液体混合物は、0.05bar(a)未満にあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルへ充填され、次いで、密閉された。
【0065】
特定の混合物により2/3部分までボトルを充填した後、キログラム当たり10gのプロパン炭化水素推進性材料成分及び不活性推進剤ガスとしてのアルゴンガスは、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0066】
混合物はよく振とうされ、したがって使用の準備ができている最終の組成物がもたらされた。特定の組成物を広げた後に、約10の膨張比を有する濃い、クリーミーなフォームが生成した。さらに、フォームの耐炎性は非常に良好だった。フォーム材料は、炭化水素流体(例えばガソリン)表面によく浮き、そこに溶解しなかった。
【0067】
6.組成物調製例:
例の第の変形において、キャリアとしての約21グラムのステアリン酸メチルエステルは、137gの水に加えられ、約60℃超に加熱された。次いで、キャリアは溶融し、液表面で油の層が形成される。次いで、2〜3gの水酸化カリウム無機石鹸形成性塩基が熱い液体へ混合され、一方でキャリアが完全に溶解される。次いで、耐火性成分としての73グラムのナトリウムシリケートは加えられ、よく撹拌された。
【0068】
溶液は急速に増粘し、したがって、完全に冷却されるまで、150グラムの氷及び水が加えられた。液体は粥状のテクスチャだった。
【0069】
次いで、得られた液体混合物は、0.05bar(a)未満にあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルへ充填され、次いで、密閉された。
【0070】
特定の混合物により2/3部分までボトルを充填した後、キログラム当たり20gのイソブタン炭化水素推進性材料成分及び不活性推進剤ガスとしてのアルゴンガスは、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0071】
混合物はよく振とうされ、したがって使用の準備ができている最終の組成物がもたらされた。適用後に、約10の膨張比を有する濃く、クリーミーなフォームが生成した。フォームの耐炎性は良好である。フォーム材料は、炭化水素流体(例えばガソリン)表面によく浮き、そこに溶解しなかった。
【0072】
フォームの適用後、それは完全にバランスがとれており、適度で、クリーミーであり、溶液に含まれる粒子は見つからなかった。得られたフォームの耐火性及び耐久性は良好だった。
【0073】
7.組成物調製例:
例の第の変形において、キャリア成分としての約8グラムのステアリン酸メチルエステル及び8gのセチルステアリルアルコールは、165gの水に加えられ、約60℃超に加熱された。次いでキャリアは溶融し、油の層が液表面に形成された。無機石鹸形成性塩基としての2gの水酸化カリウムが、キャリアが完全に溶解されるまで混合された。次いで、耐火性成分としての80グラムのナトリウムシリケートは加えられ、よく撹拌された。液体は、122グラムの氷及び水を加えることによって0℃近くの温度に冷却された。界面活性剤フォーム増強成分としての5gのポリエチレングリコールステアレート、粘度増強成分としての4グラムのメチルセルロース及び25グラムのカルボキシメチルセルロース溶液が混合された。
【0074】
第7の組成物の第1の適用例において、次いで、得られた液体混合物は、0.05bar(a)未満のあらかじめ減圧された、弁を備えた圧力抵抗性のボトルへ充填され、次いで、密閉された。
【0075】
特定の混合物により2/3部分までボトルを充填した後、キログラム当たり60gのイソブタン炭化水素推進性材料成分は加えられた。
【0076】
第7の組成物の第2の適用例において、液体混合物は同じようにボトルに充填され、次いでリットル当たり20gのイソブタン炭化水素推進剤成分がフィリングバルブを通して混合物に加えられた。最後に、さらに、不活性推進性ガスとしてのアルゴンガスが、シリンダ圧力が設計圧力を超過しないが、20barの最小圧力に達するまで充填された。
【0077】
混合物はよく振とうされ、したがって使用の準備ができている最終の組成物がもたらされた。
【0078】
約10の膨張比を有するクリーミーなフォームは、第1の場合の適用の後に得られた。フォームは低い耐火性を有する。
【0079】
得られたフォームは、第2の場合において、約12の膨張比を有するより強固でクリーミーな粘ちょう度だった。フォームは高い耐火性を有していた。次いで、最適な炭化水素含有量を超えると、フォームの特性がすべて著しく減少することが分かった。
【0080】
本発明によるポスト発泡組成物は、大量のコスト効率の良い、耐久性の、均質の、高い膨張比の、防火及び良好な断熱性のフォームが迅速に生成され、長期の火及び/又は熱の効果に対して用いられるのがよい場合のすべての場合に広く有用である。
本開示は以下も包含する。
[1]
不活性ガスの推進剤成分0.5〜6質量%、火及び/又は熱から保護する耐火性成分としてのアルカリ及び/又はアルカリ土類金属シリケート75質量%未満;溶媒、例えば水を有する火及び/又は熱からの保護のためのポスト発泡組成物であって;
前記不活性ガスに加えて、0.1〜10質量%の量で加えられた、環境圧力の沸点が20℃未満であり20℃における蒸気圧が1〜5bar(abs)である加速ガス又はガス混合物成分を有し;
少なくとも推進剤ガス又はガスの混合物の一部の捕捉に適しているキャリア材料として脂肪酸及び/又は脂肪族アルコール及び/又はそれらの塩、及び/又はエステル、及び/又はアルデヒド、及び/又はこれらのアミド0.5〜20質量%をさらに含有することを特徴とする、ポスト発泡組成物。
[2]
前記推進剤ガスの追加の加速ガス成分が、脂肪族炭化水素及び/又はジメチルエーテル及び/又は亜酸化窒素を含有することができることを特徴とする、上記態様1に記載のポスト発泡組成物。
[3]
前記加速ガス成分の前記脂肪族炭化水素ガス成分が、プロパン及び/又はn−プロパン及び/又はイソプロパン及び/又はブタン及び/又はn−ブタン及び/又はイソブタン及び/又はペンタン及び/又はn−ペンタン及び/又はイソペンタン及び/又はネオペンタンであることができることを特徴とする、上記態様2に記載のポスト発泡組成物。
[4]
前記キャリアが、ステアリン酸及び/又はミリスチン酸及び/又はパルミチン酸及び/又はラウリン酸及び/又は他のC4〜C36原子の脂肪酸又は脂肪族アルコール及び/又は動物若しくは植物由来の脂肪酸又はそれらの関連化合物であることを特徴とする、上記態様1〜3のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[5]
推進剤ガス成分に用いられる前記不活性ガスが、アルゴン及び/又は窒素及び/又はヘリウム及び/又はキセノンであることを特徴とする、上記態様1〜4のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[6]
前記耐火性成分が、ナトリウムシリケート及び/又はカリウムシリケート及び/又はカルシウムシリケート及び/又はアルミニウムシリケート及び/又はマグネシウムシリケート及び/又はリチウムシリケート及び/又はセシウムシリケートの水溶液で製造されたことを特徴とする、上記態様1〜5のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[7]
最大18質量%の、有機及び/若しくは無機石鹸形成性塩基並びに/又は界面活性剤並びに/又は湿潤剤並びに/又は粘度増強物質で製造されたフォーム増強成分により補充されたことを特徴とする、上記態様1〜6のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[8]
フォーム増強成分の前記有機石鹸形成性塩基が、トリエタノールアミン及び/又はジエタノールアミン及び/又はモノエタノールアミン及び/又はモルホリン及び/又はイソプロパノールアミン及び/又はアミノメチルプロパノール及び/又はアミノメチル−プロパンジオールからなることを特徴とする、上記態様7に記載のポスト発泡組成物。
[9]
フォーム増強成分の前記石鹸形成性無機塩基が水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムであることを特徴とする、上記態様7又は8に記載のポスト発泡組成物。
[10]
前記フォーム増強成分の界面活性剤が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールステアレート、アルキルポリグリコシド、ナトリウムステアレート、カリウムステアレート、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシドアルキルエーテル、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、オクチルグルコシド、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、グリセリルラウレート、ポリソルベート、コカミドMEA、コカミドDEA、コカミドドデシルオキシド、ポリエトキシル化タローアミン、ポリオキシエチレン、ステアリルエーテルのうちの少なくとも1種で構成されたことを特徴とする、上記態様7〜9のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[11]
前記フォーム増強成分の前記湿潤剤が、グリセロール及び/又はエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール及び/又はブチレングリコール及び/又はソルビトールのうちの少なくとも1種で製造されたことを特徴とする、上記態様7〜10のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[12]
前記フォーム増強成分材料の前記粘度増強物質が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、アルキルグリコール、ポリアクリル酸、アルキル修飾セルロースポリマー、ガーゴム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸、アラビアゴム、カラギーナン、デンプンのうちの少なくとも1種からなることを特徴とする、上記態様7〜11のいずれかに記載のポスト発泡組成物。
[13]
前記加速ガス又はガス混合物が最大で爆発の下限値の比まで加えられ、組成物の気相又は液相中の加速ガスの濃度が、爆発の下限値未満であることを特徴とする、上記態様1〜12のいずれかに記載のポスト発泡組成物。