特許第6898679号(P6898679)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6898679人の行動制限によるポイント付加システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6898679
(24)【登録日】2021年6月15日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】人の行動制限によるポイント付加システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20210628BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20210628BHJP
【FI】
   G06Q30/02 372
   H04M11/00 301
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2020-99730(P2020-99730)
(22)【出願日】2020年6月8日
【審査請求日】2020年8月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515309944
【氏名又は名称】株式会社バリューサーチ
(72)【発明者】
【氏名】今喜多秀幸
(72)【発明者】
【氏名】森 昌也
【審査官】 久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2019/0333090(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2019/0272725(US,A1)
【文献】 特開2015−057870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を特定できる機能を持った可搬型端末装置と、前記可搬型端末装置の位置情報を管理するサーバーとからなるシステムであって、
前記サーバーには、予め設定された基本位置情報と前記基本位置情報から所定の範囲外にある制限位置情報とが記憶されており、
前記サーバーは、前記可搬型端末装置の位置情報と、前記可搬型端末装置の操作動作の蓄積情報とに基づいて、前記可搬型端末装置が、前記制限位置情報の範囲外にあることを条件に、前記可搬型端末装置を持つ人にポイントを付与するシステム。
【請求項2】
前記サーバーは、前記可搬型端末装置の操作動作を一定周期ごとに操作されていることを条件に、前記可搬型端末装置が前記可搬型端末装置を持つ人に所持されていると推定し、前記可搬型端末装置を持つ人が前記可搬型端末装置と同一の範囲内にあると判断して、前記可搬型端末装置を持つ人にポイントを付与することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記サーバーは、前記可搬型端末装置の操作動作を蓄積し、前記可搬型端末装置を持つ人の前記可搬型端末装置に対する操作の傾向パターンを分析し、前記傾向パターンから外れた場合、ポイント付加を行わないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
個人情報の特定・蓄積を避ける為に、前記可搬型端末装置の現在の位置をピンポイントではなく、エリアまたは区画にわけたゾーンを前記可搬型端末装置の現在の位置情報として扱い、前記可搬型端末装置が前記制限位置情報の範囲外にある場合は、前記可搬型端末装置を持つ人にポイントを付与することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の行動を制限するために、個々人が自発的に行動を制限するモチベーションとなるためポイント等の付加システム等のソフトウエアに適用して有効な技術に関する
【背景技術】
【0002】
従来、GPSによる位置情報の取得や携帯基地局と位置関係から携帯端末の位置を特定し、その位置の近くにいる人に対してポイントを付与したり、情報を提供するシステムが、存在した。 人を任意の場所に誘導することが可能な反面、 人を一定期間近づかせないようにすることは、困難であった。 例えば、ウィルス感染防止等、任意の状況下において人を任意の場所に誘導しないようにするものは存在していなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-79770 位置推測サーバ、通信端末、及び位置検出方法
【特許文献2】特開2019-13947 ポイント付与システム
【特許文献3】特開2017-174366 飲食店利用促進システム、飲食店利用促進プログラムおよび、飲食店利用促進方法
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人の行動を制限する為に、一定期間行動制限を実施した場合に、ポイントを付加するシステムであって、設定したエリアの内側に任意の期間以上留まっているかどうかを把握すること、可搬型端末装置を携帯せずに可搬型端末装置を設定エリアに置きっぱなしにすることで不携帯にもかかわらずポイントを付加することを防止するという課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
可搬型端末装置が有するGPSや携帯基地局等から現在の位置情報を取得、任意に設定する可搬型端末装置所有者の本来のいるべき自宅等の場所の任意の位置情報(エリア)を比較し、設定エリア内に留まっているかを判定することと、可搬型端末装置をもつ人が、可搬型端末装置と共にあるかどうかの判定をすること、から可搬型端末装置をもつ人が、任意の場所からでていないかどうかを判断し、任意の設定期間以上と任意の場所からでていない場合は、ポイントを付与する。
【発明の効果】
【0006】
人の流れを止めたい環境下、例えば未知の病気発生時の非常時など、密接触を減らす為に、人を自宅等でとどめさせるため、非常事態解除後に使用できるポイント等を与えることで、行動自粛を支援する効果が期待できる
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】可搬型端末装置が存在するエリア位置情報をサーバーに送信し、条件に一致すればポイントを付加する図
図2】サーバーへの店舗、施設情報の登録と入店・入館許可情報の登録更新
図3】可搬型端末装置とサーバーのデータのやり取りとポイント加算についてのフロー
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。なお、実施の形態の全体を通して同じ要素には同じ番号を付するものとする。
【0009】
以下の実施の形態では、主に方法またはシステムについて説明するが、当業者であれば明らかなとおり、本発明はコンピュータや、携帯型端末、位置特定可能な端末で使用可能なプログラムとしても実施できる。したがって、本発明は、ハードウェアとしての実施形態、ソフトウェアとしての実施形態またはソフトウェアとハードウェアとの組合せの実施形態をとることができる。プログラムは、ハードディスク、CD−ROM、光記憶装置または磁気記憶装置、半導体記憶装置等の任意のコンピュータ等の可読媒体に記録できる。
【0010】
また以下の実施の形態では、一般的なコンピュータシステムを用いることができる。実施の形態で用いることができるコンピュータシステムは、中央演算処理装置(CPU)、グラフィックス プロセッシング ユニット(GPU)、主記憶装置(メインメモリ:RAM)、不揮発性記憶装置(ROM)、コプロセッサ、画像アクセラレータ、キャッシュメモリ、入出力制御装置(I/O)等、一般的にコンピュータシステムに備えられるハードウェア資源を備える。また、ハードディスク装置等の外部記憶装置、インターネット等のネットワークに接続可能な通信手段を備えることができる。コンピュータシステムには、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレームコンピュータ、クラウド構成のコンピューター等各種のコンピュータやタブレットコンピュータ、スマートフォン、位置特定可能端末等各種携帯情報端末が含まれる。
【0011】
本発明は、可搬型端末装置が有するGPSや携帯基地局等から現在の位置情報のを取得、任意に設定する可搬型端末装置所有者の自宅等の場所の任意の位置情報(エリア)を比較し、設定エリア内に留まっているかを判定することと、、可搬型端末装置をもつ人が、可搬型端末装置と共にあるかどうかの判定すること、から可搬型端末装置をもつ人が、任意の場所からでていないかどうかを判断し、任意の設定期間以上と任意の場所に留まっているかどうかを判断し、ポイントを付与することにある。また可搬型端末装置を自宅等に置きっぱなしにすることで、ポイントが付加されることを防止することにある。
【0012】
本発明のシステム構成は、ポイントの管理、位置情報の管理、制限を行う店舗・施設の位置および制限状況を管理するサーバーによって構成される。
サーバーは、制限を行う店舗・施設の位置と制限状況(以下制限情報)を蓄積し、変更があった場合に更新する
ポイント付加対象の可搬型端末装置について、自宅等の行動制限中の滞在位置情報(以下基本位置)をサーバーに登録する。
可搬型端末装置からは、任意の周期にサーバーに位置情報または可搬型端末装置を含むエリア位置情報(以下現在位置)を送り、基本位置と現在位置比較し、一致する場合は、滞在期間に加算する(以下期間加算) 期間加算が、任意の期間以上になった場合、サーバーにおいて、ポイント加算を行う。
現在位置と基本位置が一致しない場合は、現在位置がサーバーに管理する制限情報(制限を行う店舗・施設の位置に一致するかどうかと入店・入館制限中かどうか)と比較し、制限情報と一致する場合、期間加算をマイナス又は、リセットする。不一致であれば、期間加算する。
一方可搬型端末装置においては、一定期間に操作があるかどうかを確認・記録し、任意設定期間、操作がない場合は、端末不所持と判断し、期間加算をマイナス又は、リセットする。 また操作を記録し、操作方法パターンが、蓄積した操作パターンと類似性を持たない場合は、期間加算をマイナス又は、リセットする
ここで操作方法、入力パターンとは、可搬型端末装置に導入済みのアプリケーションソフトウエアにおいて、キーボードの操作やタッチパネル等の入力装置の操作における個々人の固有の癖や、入力単語や、使用する文字など使用傾向を蓄積し、その蓄積に対して、入力操作方法や使用傾向を表す。

個人の現在位置を特定しない方法としては、可搬型端末装置のある場所を、ピンポイントではなく、エリア、または区画を区切ったゾーン内にあるかどうかを周期的にサーバーに送り、予め設定したエリアと比較することにより、厳密な位置情報を蓄積しないことが可能になる
【0013】
以上により可搬型端末装置所有者が、自宅等に留まることによってポイントを付加するシステムを構成し、不正なポイント付加を避けるシステムを構築する
【産業上の利用可能性】
【0014】
移動自粛期間に外出を自粛してもらう為に自粛期間解除後に使用可能なポイントなどを付加するシステムに応用することに有効
【要約】
【課題】人の行動を制限する為に、一定期間行動制限を実施した場合に、ポイントを付加するシステムであって、設定したエリアの内側に任意の期間以上留まっているかどうかを把握すること、可搬型端末装置を携帯せずに可搬型端末装置を設定エリアに置きっぱなしにすることで不携帯にもかかわらずポイントを付加することを防止するという課題を解決する。
【解決手段】可搬型端末装置が有するGPSや携帯基地局等から現在の位置情報のを取得、任意に設定する可搬型端末装置所有者の本来のいるべき自宅等の場所の任意の位置情報(エリア)を比較し、設定エリア内に留まっているかを判定することと、、可搬型端末装置をもつ人が、可搬型端末装置と共にあるかどうかの判定すること、から可搬型端末装置をもつ人が、任意の場所からでていないかどうかを判断し、任意の設定期間以上と任意の場所からでていない場合は、ポイントを付与する
【選択図】図1
図1
図2
図3