(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
需要家に設置された計測装置と、前記計測装置に接続される通信装置と、前記通信装置と通信可能なサーバとを備え、前記サーバが受付部を有する設定器と通信可能な検針システムであって、
前記通信装置は、
前記計測装置から取得情報を取得する取得部と、
前記取得情報を前記サーバに送信する送信部と
を有し、
前記サーバは、
前記取得情報を受信し、かつ、前記設定器の受付部が受け付けた受付情報を受信する受信部と、
前記取得情報、及び前記受付情報に基づいて、前記需要家の識別情報と前記計測装置の識別情報とを対応付けた顧客情報を生成する生成部と
を有し、
前記取得情報は、前記計測装置の識別情報と、前記計測装置の計測値とを含み、
前記受付情報は、前記需要家の識別情報と、前記計測装置の識別情報と、前記計測装置の計測値とを含む、検針システム。
前記生成部は、前記需要家の識別情報と前記判定部の判定結果とを対応付けた判定情報、及び/又は、前記計測装置の識別情報と前記判定部の判定結果とを対応付けた判定情報をさらに生成し、
前記サーバは、選択部をさらに有し、
前記設定器の受付部が問い合わせ情報を受け付けると、前記選択部は、過去に生成された複数の前記判定情報の各々に含まれる前記判定部の判定結果のうちから回答用の判定結果を選択して、前記回答用の判定結果を前記設定器に送信し、
前記問い合わせ情報は、識別情報と、前記判定部の判定結果の問い合わせを示す情報とを含み、
前記識別情報は、前記需要家の識別情報、及び/又は、前記計測装置の識別情報を示し、
前記回答用の判定結果は、前記複数の判定情報において、前記問い合わせ情報に含まれる前記需要家の識別情報と対応付けられている前記判定部の判定結果、及び/又は、前記問い合わせ情報に含まれる前記計測装置の識別情報と対応付けられている前記判定部の判定結果を示す、請求項2又は請求項3に記載の検針システム。
需要家に設置された計測装置と、前記計測装置に接続される通信装置と、前記通信装置と通信可能なサーバとを備える検針システムの前記サーバと通信可能な設定器であって、
受付情報を受け付ける受付部と、
前記受付情報を前記サーバに送信する送信部と
を備え、
前記サーバは、前記通信装置が前記計測装置から取得した取得情報、及び前記受付情報に基づいて、前記需要家の識別情報と前記計測装置の識別情報とを対応付けた顧客情報を生成し、
前記取得情報は、前記計測装置の識別情報と、前記計測装置の計測値とを含み、
前記受付情報は、前記需要家の識別情報と、前記計測装置の識別情報と、前記計測装置とを含む、設定器。
需要家に設置された計測装置と、前記計測装置に接続される通信装置と、前記通信装置と通信可能なサーバと、前記サーバと通信可能な設定器とを用いた顧客情報生成方法であって、
前記設定器の受付部が受付情報を受け付ける工程と、
前記設定器から前記サーバに前記受付情報を送信する工程と、
前記通信装置が前記計測装置から取得情報を取得する工程と、
前記通信装置から前記サーバに前記取得情報を送信する工程と、
前記サーバが前記取得情報及び前記受付情報に基づいて、前記需要家の識別情報と前記計測装置の識別情報とを対応付けた顧客情報を生成する工程と
を備え、
前記取得情報は、前記計測装置の識別情報と、前記計測装置の計測値とを含み、
前記受付情報は、前記需要家の識別情報と、前記計測装置の識別情報と、前記計測装置の計測値とを含む、顧客情報生成方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0014】
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の検針システムの第1実施形態に係るテレメータシステム100について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るテレメータシステム100のブロック図である。なお、本発明の検針システムは、テレメータシステム100に限定されず、テレコントロールシステムでもよく、又は、データ伝送用のシステムでもよい。
【0015】
図1に示すように、テレメータシステム100は、複数の計測場所で計測された計測値を収集するシステムである。
【0016】
テレメータシステム100は、サーバ10と、センタ側網制御部20と、親機30と、複数の子機40と、複数の計測装置50とを備える。
【0017】
サーバ10は、親機30、及び複数の子機40を介して、複数の計測装置50の各々が計測した計測値を収集する。
【0018】
センタ側網制御部20は、サーバ10が親機30と通信するための通信処理を仲介する。センタ側網制御部20とサーバ10とは有線又は無線で接続される。センタ側網制御部20と親機30とは、例えば、PHS網、及びFOMA網のような広域無線網N1に接続される。センタ側網制御部20と親機30とは、広域無線網N1を介して互いに無線通信を行う。
【0019】
なお、第1実施形態では、センタ側網制御部20と親機30とを広域無線網N1により接続するが、本発明はこれに限定されない。センタ側網制御部20と親機30とは、有線のIP網、及び公衆網のような通信網で互いに接続されてもよい。また、センタ側網制御部20と親機30とは、有線接続されてもよい。また、広域無線網N1に複数の親機30が接続されてもよい。
【0020】
広域無線網N1には、設定器60を接続することができる。例えば、設定器60から広域無線網N1を介してサーバ10にメールを送信することができる。
【0021】
センタ側網制御部20は、例えば、通信事業者の公衆網に設けられる。センタ側網制御部20は、広域無線網N1を介して親機30及び子機40のような端末側の装置の通信を制御する。
【0022】
センタ側網制御部20がサーバ10から電文を受信した場合、センタ側網制御部20は、広域無線網N1の通信規格に準拠した通信方式で端末側の装置へ電文を送信する。また、センタ側網制御部20は、広域無線網N1を介して端末側の装置から電文を受信した場合、受信した電文をサーバ10へ送信する。
【0023】
親機30は、広域無線網N1を介して、センタ側網制御部20及びサーバ10のようなセンタ側の装置に接続される。親機30は、狭域無線網N2を介して複数の子機40の各々に接続される。
【0024】
親機30は、複数の子機40の各々と無線接続される。親機30は、複数の子機40の各々と無線通信可能である。
【0025】
狭域無線網N2、及びセンタ側網制御部20を介して子機40がサーバ10から電文を受信した場合、子機40は、受信した電文が自機宛の電文であるか否かを判定する。子機40が受信した電文の宛先アドレスとして子機40の識別番号が指定されている場合、受信した電文が自機宛の電文であると子機40が判定する。そして、子機40は、受信した電文に含まれるデータの内容に基づいて各種の処理を実行することができる。
【0026】
複数の子機40の各々には、計測装置50が接続される。また、計測装置50は、需要家毎に設置される。複数の計測装置50の各々は、事業体から需要家に対して供給される水道、ガス、及び電気のような供給物の使用量を計測する。
【0027】
テレメータシステム100において、1の子機40と、1の計測装置50と、1の需要家とで構成される組み合わせAが複数存在する。以下では、複数の組み合わせAのうちの1つに着目して説明する。
【0028】
1つの組み合わせAにおいて、計測装置50は、需要家の供給物の使用量を計測する。そして、子機40は、計測装置50の計測値を取得し、親機30に送信する。
【0029】
計測装置50は、メータ51と、タグ52と、識別情報記憶部53とを有する。
【0030】
メータ51は、計測装置50の計測値を表示する指針である。具体的には、メータ51は、需要家の供給物の使用量を表示する。作業者は、メータ51を視認することで、計測装置50の計測値を認識できる。なお、メータ51は、計測装置50の計測値をデジタル表示してもよい。
【0031】
タグ52は、計測装置50の識別情報を表示する。計測装置50の識別情報は、複数の計測装置50の各々を互いに区別できるようにするために、複数の計測装置50の各々に対し割り当てられた記号を示す。記号は、例えば、ひらがな、カタカナ、漢字、及びアルファベットのような文字、数字、バーコード及びQRコード(登録商標)のような2次元コード、並びにマークを含む。タグ52は、計測装置50に設けられる。作業者は、タグ52を視認することで、計測装置50の識別情報を認識できる。
【0032】
識別情報記憶部53は、計測装置50の識別情報を記憶する。識別情報記憶部53は、例えば、RF(Radio Frequency Identification)タグのような電子タグを含む。
【0033】
計測装置50は、例えば、8ビット系メータであり、8ビット系の電文フォーマットによりセンタ側の装置と通信する機能を有する。
【0034】
計測装置50と子機40とは、電線1を介して有線接続される。なお、計測装置50と子機40とが無線接続されてもよい。
【0035】
子機40は、計測装置50から供給物の使用量の計測値を取得する。その結果、計測装置50の計測値は、子機40、及び親機30を介してサーバ10に送信される。
【0036】
複数の計測装置50の各々の計測値は、サーバ10に収集される。その結果、サーバ10は、複数の需要家の供給物の使用量を把握することができる。
【0037】
次に、
図2を参照して、サーバ10について説明する。
図2は、サーバ10のブロック図である。
【0038】
図2に示すように、サーバ10は、記憶部11と、制御装置12と、通信部13とを有する。
【0039】
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリー)を含み、補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)をさらに含んでもよい。記憶部11は、制御装置12によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。また、記憶部11は、顧客情報αを記憶する。顧客情報αは、需要家の供給物の使用量を管理するための情報である。顧客情報αは、需要家の識別番号と、需要家の供給物の使用量とを対応付けた情報を示す。顧客情報αは、需要家毎に生成される。
【0040】
制御装置12は、CPU(Central Processing Unit)及びMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御装置12は、記憶部11に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、サーバ10の各要素を制御する。
【0041】
制御装置12は、制御部12aと、生成部12bと、判定部12cと、選択部12dと、選出部12eとを有する。具体的には、制御装置12のプロセッサーが、記憶部11に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、制御部12a、生成部12b、判定部12c、選択部12d、及び選出部12eして機能する。
【0042】
通信部13は、広域無線網N1を介して親機30と無線通信を行う。また、通信部13は、広域無線網N1を介して設定器60と無線通信を行う。通信部13は、例えば、LANボードのような通信モジュールである。なお、通信部13は、親機30及び設定器60の各々と有線接続される1又は複数のポートを備え、親機30及び設定器60の各々と有線通信を行ってもよい。通信部13は、本発明のサーバの受信部の一例である。
【0043】
次に、
図3を参照して、親機30について説明する。
図3は、親機30のブロック図である。
【0044】
図3に示すように、親機30は、記憶部31と、制御装置32と、入力部33と、表示部34と、広域無線通信部35と、狭域無線通信部36とを有する。
【0045】
記憶部31は、主記憶装置を含み、補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部31は、制御装置32によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
【0046】
制御装置32は、プロセッサーを含む。制御装置32は、記憶部31に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、親機30の各要素を制御する。
【0047】
入力部33は、親機30に対する指示を受け付ける。入力部33は、例えば、ディップスイッチのような各種スイッチ、ボタン、及び/又は、タッチパネルを含む。
【0048】
表示部34は、例えば、保守作業を行う作業者に通知すべき情報を表示する。表示部34は、例えば、LED、及び液晶表示パネルを含む。
【0049】
広域無線通信部35は、アンテナ(不図示)を通じて電波を送信及び受信することによって、広域無線網N1を介した無線通信を行う。広域無線通信部35は、例えば、LANボードのような通信モジュールである。親機30は、例えば、広域無線通信部35を介して計測装置50の計測値をサーバ10へ送信する。
【0050】
広域無線通信部35は、アンテナにて電波を受信した場合、受信した電波をデコードすることにより電文を取得する。広域無線通信部35は、デコードして得られる電文を制御装置32へ出力する。制御装置32は、例えば、広域無線通信部35から出力された電文を取得した場合、取得した電文に応じた処理を行う。制御装置32は、例えば、広域無線通信部35から出力された電文を取得した場合、狭域無線通信部36を介して子機40へ電文を転送する処理を行う。
【0051】
狭域無線通信部36は、アンテナ(不図示)を介して電波を発信及び受信することによって、子機40との間で、所定の無線通信方式にて通信を行う。無線通信方式としては、例えば、特定小電力無線方式が採用される。特定小電力無線方式では、周波数割当帯域として、426MHz帯域の他、より通信速度の速い920MHz帯域が用いられる。狭域無線通信部36は、例えば、LANボードのような通信モジュールである。
【0052】
狭域無線通信部36は、例えば、電文の送信先の子機40を探索するための探索信号として、ビーコンを間欠的に送信する。ビーコンには、親機30を識別するための無線機番号が含まれている。また、狭域無線通信部36は、例えば、子機40が送信したビーコンを受信した場合、ピーコンに含まれる無線機番号より特定される子機40に電文を送信する。
【0053】
次に、
図4を参照して、子機40について説明する。
図4は、子機40のブロック図である。
【0054】
図4に示すように、子機40は、記憶部41と、制御装置42と、入力部43と、表示部44と、狭域無線通信部45と、接続部46とを有する。
【0055】
記憶部41は、主記憶装置を含み、補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部41は、制御装置42によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
【0056】
制御装置42は、プロセッサーを含む。制御装置42は、記憶部41に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、子機40の各要素を制御する。
【0057】
制御装置42は、制御部42aと、取得部42bと、判定部42cとを有する。具体的には、制御装置42のプロセッサーが、記憶部41に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、制御部42a、取得部42b、及び判定部42cとして機能する。
【0058】
入力部43は、子機40に対する指示を受け付ける。入力部43は、例えば、ディップスイッチのような各種スイッチ、ボタン、及び/又は、タッチパネルを含む。
【0059】
表示部44は、例えば、保守作業を行う作業者に通知すべき情報を表示する。表示部44は、例えば、LED、及び液晶表示パネルを含む。
【0060】
狭域無線通信部45は、アンテナ(不図示)を介して電波を送信及び受信することによって、親機30との間で、所定の無線通信方式にて通信を行う。狭域無線通信部45は、例えば、LANボードのような通信モジュールである。狭域無線通信部45は、親機30の狭域無線通信部36と同様の機能を有する。なお、狭域無線通信部45は、親機30と有線接続される1又は複数のポートを備え、親機30と有線通信を行ってもよい。狭域無線通信部45は、本発明の通信装置の送信部の一例である。
【0061】
接続部46は、計測装置50を接続するための1又は複数のポートを備える。接続部46は、電線1によって計測装置50と有線接続される。接続部46は、電線1を介して計測装置50の計測値を取得する。
【0062】
次に、
図5を参照して、設定器60について説明する。
図5は、設定器60のブロック図である。
【0063】
設定器60は、サーバ10と通信可能なデバイスである。設定器60は、例えば、タブレット端末装置、ノート型コンピュー夕、又はスマートフォンである。
【0064】
設定器60は、記憶部61と、制御装置62と、入力部63と、表示部64と、通信部65と、撮像部66とを有する。
【0065】
記憶部61は、主記憶装置を含み、補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部61は、制御装置62によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
【0066】
制御装置62は、プロセッサーを含む。制御装置62は、記憶部61に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、設定器60の各要素を制御する。
【0067】
入力部63は、設定器60に対する指示を受け付ける。入力部63は、例えば、キーボード、及び/又は、タッチパネルを含む。入力部63は、本発明の受付部の一例である。
【0068】
表示部64は、例えば、LED、及び液晶表示パネルを含む。
【0069】
通信部65は、サーバ10及び子機40の各々と無線通信を行う。通信部65は、例えば、LANボードのような通信モジュールである。なお、通信部65は、サーバ10及び子機40の各々と有線接続される1又は複数のポートを備え、サーバ10及び子機40の各々と有線通信を行ってもよい。通信部65は、本発明の設定器の送信部の一例である。
【0070】
撮像部66は、メータ51の値、及びタグ52に表示される計測装置50の識別情報を撮像することができる。撮像部66は、例えば、デジタルカメラを含む。撮像部66は、本発明の受付部の二例である。
【0071】
次に、
図6及び
図7を参照して、第1実施形態のテレメータシステム100の開通処理の手順の一例について説明する。
図6は、第1実施形態のテレメータシステム100の開通処理の手順を示す説明図である。
【0072】
図6に示すように、開通処理が行われる前提として、親機30と子機40との間の無線ペアリングが完了し、さらに、子機40が計測装置50と有線接続されている。
【0073】
まず、ステップP1において、設定器60の入力部63は、受付情報を受け付ける。具体的には、計測装置50の設置現場の作業者が、入力部63を介して受付情報を入力する。受付情報は、需要家の識別情報と、計測装置50の識別情報と、計測装置50の計測値とを含む。
【0074】
需要家の識別情報は、需要家を特定するために需要家に対し予め割り当てられた記号を示す。第1実施形態の需要家の識別情報は、顧客番号である。需要家の識別情報は、開通処理が行われる前に、サーバ10が需要家に割り当てる。
【0075】
需要家の識別情報は、例えば、電文により作業者に通知される。作業者は、電文を見て需要家の識別情報を確認する。そして、作業者は、入力部63を介して需要家の識別情報を入力する。
【0076】
第1実施形態の計測装置50の識別情報は、メータIDである。作業者は、タグ52(
図1参照)を見て計測装置50の識別情報を確認する。そして、作業者は、入力部63を介して計測装置50の識別情報を入力する。
【0077】
第1実施形態の計測装置50の計測値は、指針値である。作業者は、計測装置50のメータ51(
図1参照)を見て計測装置50の計測値を確認する。そして、作業者は、入力部63を介して計測装置50の計測値を入力する。
【0078】
なお、設定器60の入力部63に代えて、撮像部66が受付情報を受け付けてもよい。この場合、撮像部66は、メータ51、及びタグ52のような受付情報が表示された媒体を撮像して、受付情報が表された受付画像を取得する。そして、設定器60の制御装置62が、受付画像を画像解析することで、受付情報を取得する。
【0079】
ステップP2において、設定器60の通信部65は、サーバ10へ受付情報を送信する。通信部65は、例えば、受付情報をメールで送信する。メールの件名は開通依頼であり、メールの本文には受付情報が含まれる。
【0080】
ステップP3において、サーバ10の通信部13は、設定器60から送信された受付情報を受信する。そして、ステップP4において、サーバ10の記憶部11は受付情報を記憶する。なお、サーバ10の記憶部11には、過去に開通処理が行われる毎に通信部13が受信した複数の受付情報が記憶される。
【0081】
ステップP5において、設定器60の通信部65が子機40へ開通指示を送信する。
【0082】
ステップP6において、子機40の取得部42bは、計測装置50に対し取得情報を要求することを示す要求指示を送信する。取得情報は、計測装置50の識別情報と、計測装置50の計測値とを含む。
【0083】
ステップP7において、計測装置50は、子機40から要求指示を受信すると、子機40に対し取得情報を送信する。詳細には、計測装置50は、子機40に対し、計測装置50の測定値を送信すると共に、識別情報記憶部53(
図1参照)に記憶される計測装置50の識別情報を送信する。その結果、子機40の取得部42bは、取得情報を取得する。
【0084】
なお、取得部42bが計測装置50の識別情報を取得するタイミングは、第1実施形態のように要求指示が出されるタイミングに限定されない。例えば、子機40に計測装置50が有線接続されるタイミングで、取得部42bが識別情報記憶部53から計測装置50の識別情報を取得してもよい。
【0085】
ステップP8において、子機40の狭域無線通信部45が親機30を介してサーバ10に取得情報を送信する。
【0086】
ステップP9において、サーバ10の通信部13は、子機40から送信された取得情報を受信する。
【0087】
ステップP10において、サーバ10の選出部12eは、所定の識別情報に基づいて、サーバ10が過去に受信した複数の受付情報のうちから、ステップP3の受付情報を選出する。所定の識別情報は、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の識別情報を示す。
【0088】
ステップP3の受付情報は、本発明の受付情報の一例である。ステップP9の取得情報は、本発明の取得情報の一例である。
【0089】
ステップP1において作業者が受付情報を間違いなく入力したことを前提にすると、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の識別情報は、所定の識別情報と等しい。その結果、サーバ10の選出部12eは、サーバ10の記憶部11に記憶される複数の受付情報のうちから、所定の識別情報を含んだ受付情報を、ステップP3の受付情報として選出することが可能になる。
【0090】
ステップP11において、サーバ10の判定部12cは、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の測定値と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の計測値とを比較する。そして、サーバ10の判定部12cは、子機40と計測装置50との接続の適否を判定する。
【0091】
ステップP3の計測値と、ステップP9の計測値とが互いに一致する場合、サーバ10の判定部12cは、子機40と計測装置50との接続が適切であると判定する。つまり、サーバ10と計測装置50との開通処理が完了したと判定部12cが判定する。
【0092】
これに対し、ステップP3の計測値と、ステップP9の計測値とが互いに一致しない場合、サーバ10の判定部12cは、子機40と計測装置50との接続が不適切であると判定する。つまり、サーバ10と計測装置50との開通処理が完了していないと判定部12cが判定する。例えば、子機40が目的とする計測装置50に接続されていない場合、ステップP3の計測値と、ステップP9の計測値とが互いに一致せず、子機40と計測装置50との接続が不適切になる。
【0093】
ステップP12において、サーバ10は、親機30を介して子機40に判定部12cの判定結果を送信する。
【0095】
図6及び
図7に示すように、ステップP13において、サーバ10の生成部12bは、ステップP3の受付情報と、ステップP9の取得情報とに基づいて、顧客情報αを生成する。顧客情報αは、需要家の識別情報と、計測装置50の識別情報とを対応付けた情報を示す。顧客情報αは、サーバ10の記憶部11に記憶(登録)される。
【0096】
ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の識別情報と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の識別情報とが互いに一致している場合に、生成部12bが顧客情報αを生成する。これに対し、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の識別情報と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の識別情報とが互いに一致していない場合は、生成部12bが顧客情報αを生成しない。つまり、生成部12bは、需要家の識別情報に対し、計測装置50の識別情報を対応付けない。
【0097】
顧客情報αは、サーバ10と計測装置50との開通処理が完了する毎に生成され、開通処理が完了した需要家毎に生成される。第1実施形態では、サーバ10の記憶部11には、複数の顧客情報αが記憶されている。複数の顧客情報αは、顧客情報α1と、顧客情報α2とを含む。第1実施形態では、ステップS1〜ステップS13に示す処理が実行されることにより、顧客情報α1が生成される。
【0098】
顧客情報α1において、需要家の識別情報X1は、ステップP3の受付情報に含まれる需要家の識別情報を示す。また、顧客情報α1において、計測装置50の識別情報Y1は、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の識別情報を示す。従って、需要家の識別情報X1、及び計測装置50の識別情報Y1のうち一方が特定されると、顧客情報α1に基づいて、他方を特定することができる。
【0099】
なお、顧客情報αにおいて、需要家の名前がさらに対応付けられてもよい。
【0100】
また、生成部12bは、ステップP11の判定部12cの判定結果に基づいて判定情報βを生成する。判定情報βは、需要家の識別情報と、判定部12cの判定結果とを対応付けた情報を示す。判定情報βは、サーバ10の記憶部11に記憶される。判定情報βは、ステップP11の判定部12cによる判定処理が行われる毎に生成される。
【0101】
ステップP14において、子機40は、サーバ10から判定部12cの判定結果を受信すると、受信した判定結果を設定器60に送信する。ステップP15において、子機40の表示部44は、判定部12cの判定結果を表示する。ステップP16において、設定器60の表示部64は、判定部12cの判定結果を表示する。
【0102】
ステップP17において、設定器60の入力部63は、問い合わせ情報を受け付ける。問い合わせ情報は、需要家の識別情報と、判定部12cの判定結果の問い合わせを示す情報とを含む。
【0103】
ステップP18において、設定器60は、サーバ10に問い合わせ情報を送信する。
【0104】
ステップP19において、サーバ10の選択部12dは、過去に生成された複数の判定情報βの各々に含まれる判定部12cの判定結果のうちから、回答用の判定結果を選択する。回答用の判定結果は、複数の判定情報βにおいて、問い合わせ情報に含まれる需要家の識別情報と対応付けられている判定部12cの判定結果を示す。例えば、問い合わせ情報に含まれる需要家の識別情報が識別情報X1の場合、選択部12dは、判定情報βにおいて、識別情報X1と対応付けられた「適切」を選択する。また、問い合わせ情報に含まれる需要家の識別情報が識別情報X3の場合、選択部12dは、判定情報βにおいて、識別情報X3と対応付けられた「不適切」を選択する。
【0105】
ステップP20において、サーバ10の選択部12dは、通信部13を制御して設定器60に回答用の判定結果を送信する。ステップP21において、設定器60の表示部64は、回答用の判定結果を表示する。
【0106】
以上、
図6及び
図7を参照して説明したように、ステップP13において、サーバ10の生成部12bは、取得情報、及び受付情報に基づいて、顧客情報αを生成する。従って、サーバ10側の作業者が、顧客情報αを生成するために必要な情報を収集し、サーバ10に手作業で顧客情報αを入力する作業を行う必要がない。その結果、顧客情報αを容易に生成することが可能になる。
【0107】
また、ステップP13において、受付情報に含まれる計測装置50の識別情報と、取得情報に含まれる計測装置50の識別情報とが互いに一致している場合に、生成部12bが顧客情報αを生成する。従って、顧客情報αに誤りが生じることを抑制できる。
【0108】
また、ステップP11において、サーバ10の判定部12cは、取得情報に含まれる計測装置50の計測値と、受付情報に含まれる計測装置50の計測値とに基づいて、子機40と計測装置50との接続の適否を判定する。従って、計測装置50側の作業者がサーバ10側の作業者に電話連絡して、計測装置50の計測値が一致しているか否かを確認する作業を行う必要がない。その結果、テレメータシステム100を開通させるために必要な労力を軽減することが可能になる。
【0109】
また、ステップP17からステップP20において、設定器60の入力部63が問い合わせ情報を受け付けると、サーバ10の選択部12dは、判定情報βに含まれる複数の判定部12cの判定結果のうちから回答用の判定結果を選択して、回答用の判定結果を設定器60に送信する。従って、作業者は、所望のタイミングで判定部12cの判定結果を確認することが可能になる。その結果、作業者は、判定部12cからの判定結果の通知のタイミングに影響されることなく、次の開通作業を行うことができる。
【0110】
また、ステップP10において、サーバ10の選出部12eは、通信部13が過去に受信した複数の受付情報のうちから、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の計測値と同じ計測値を含んだ受付情報(ステップP3の受付情報)を選出する。従って、ステップP3の受付情報を効率的に選出することが可能になる。
【0111】
[第2実施形態]
次に、
図6及び
図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態ではサーバ10が計測値を比較するのに対し(
図6のステップP11参照)、第2実施形態では子機40が計測値を比較する。以下では、主に第1実施形態と異なる点を説明する。
【0112】
図8は、第2実施形態のテレメータシステム100の開通処理の手順を示す説明図である。
【0113】
図6及び
図8に示すように、第1実施形態では、ステップP5において、設定器60から子機40へ開通指示を送信される。これに対し、第2実施形態では、ステップP5において、サーバ10が、子機40に対し、受付情報に含まれる計測装置50の測定値を送信する。
【0114】
第1実施形態では、ステップP11において、サーバ10の判定部12cが、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の測定値と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の計測値とを比較する。これに対し、第2実施形態では、ステップP11において、子機40の判定部42cが、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の測定値と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の計測値とを比較する。
【0115】
第1実施形態では、ステップP12において、サーバ10が、親機30を介して子機40に判定部12cの判定結果を送信する。これに対し、第2実施形態では、ステップP12において、子機40が、親機30を介してサーバ10に判定部42cの判定結果を送信する。
【0116】
以上、
図8を参照して説明したように、ステップP11において、子機40の判定部42cは、取得情報に含まれる計測装置50の計測値と、受付情報に含まれる計測装置50の計測値とに基づいて、子機40と計測装置50との接続の適否を判定する。従って、計測装置50側の作業者がサーバ10側の作業者に電話連絡して、計測装置50の計測値が一致しているか否かを確認する作業を行う必要がない。その結果、テレメータシステム100を開通させるために必要な労力を軽減することが可能になる。
【0117】
以上、図面(
図1〜
図8)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において第3実施形態として実施することが可能である(例えば、(1)〜(3))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0118】
(1)第1実施形態、及び第2実施形態において、ステップP16に示すように、判定部12cの判定結果は設定器60の表示部64に表示される。しかし、本発明は、これに限定されない。判定部12cの判定結果は設定器60の表示部64に表示されず、ステップP16に示す処理が行われなくてもよい。その結果、テレメータシステム100の処理内容を簡素化することが可能になる。なお、作業者が判定結果を確認したい場合は、ステップP17からステップP21に示すように、作業者は、サーバ10に判定結果を問い合わせればよい。
【0119】
(2)第1実施形態、及び第2実施形態において、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の識別情報と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の識別情報とが互いに一致していれば、ステップP3の受付情報に含まれる計測装置50の測定値と、ステップP9の取得情報に含まれる計測装置50の計測値とが互いに一致していなくても、生成部12bが顧客情報αを生成する。
【0120】
しかし、本発明はこれに限定されない。ステップP3の測定値と、ステップP9の測定値とが互いに一致しない場合、生成部12bが顧客情報αを生成しないようにしてもよい。つまり、ステップP3の計測装置50の識別情報と、ステップP9の計測装置50の識別情報とが互いに一致し、さらに、ステップP3の計測装置50の測定値と、ステップP9の計測装置50の測定値とが互いに一致している場合に、生成部12bが顧客情報αを生成してもよい。その結果、より正確な顧客情報αを生成することが可能になる。
【0121】
(3)第1実施形態、及び第2実施形態において、ステップP17からステップP19に示すように、問い合わせ情報は、需要家の識別情報と、判定部の判定結果の問い合わせを示す情報とで構成される。しかし、本発明はこれに限定されない。なお、判定部は、第1実施形態ではサーバ10の判定部12cを示し、第2実施形態では子機40の判定部42cを示す。
【0122】
問い合わせ情報は、計測装置50の識別情報と、判定部の判定結果の問い合わせを示す情報とで構成されてもよい。この場合、生成部12bは、判定情報β(
図7参照)に代えて判定情報β1(不図示)を生成する。判定情報β1は、計測装置50の識別情報と、判定部12cの判定結果とを対応付けた情報を示す。そして、この場合、回答用の判定結果は、複数の判定情報β1において、問い合わせ情報に含まれる計測装置50の識別情報と対応付けられている判定部の判定結果を示す。
【0123】
また、問い合わせ情報は、需要家の識別情報と、計測装置50の識別情報と、判定部の判定結果の問い合わせを示す情報とで構成されてもよい。この場合、生成部12bは、判定情報β、及び判定情報β1を生成する。そして、この場合、回答用の判定結果は、第1の判定結果と、第2の判定結果とを示す。第1の判定結果は、複数の判定情報βにおいて、問い合わせ情報に含まれる需要家の識別情報と対応付けられている判定部12cの判定結果を示す。第2の判定結果は、複数の判定情報β1において、問い合わせ情報に含まれる計測装置50の識別情報と対応付けられている判定部12cの判定結果を示す。その結果、作業者は、第1の判定結果と、第2の判定結果とを確認することで、判定部12cの判定結果を2重にチェックすることが可能になる。
【0124】
また、問い合わせ情報は、需要家の識別情報又は計測装置50の識別情報と、判定部の判定結果の問い合わせを示す情報とで構成されてもよい。つまり、作業者は、設定器60の入力部63に問い合わせ情報を入力する際、需要家の識別情報、及び計測装置50の識別情報のうちのいずれを入力してもよい。この場合、生成部12bは、判定情報β、及び判定情報β1を生成する。そして、問い合わせ情報で需要家の識別情報が入力された場合、サーバ10の選択部12dは、複数の判定情報βから、回答用の判定結果を選択する。これに対し、問い合わせ情報で計測装置50の識別情報が入力された場合、サーバ10の選択部12dは、複数の判定情報β1から、回答用の判定結果を選択する。その結果、問い合わせ情報で、需要家の識別情報、及び計測装置50の識別情報のうちのいずれが入力されても、選択部12dが回答用の判定結果を選択することが可能になる。