(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、一部画面だけに動画を表示し、それ以外の部分の静止画は低い周波数で画像を表示する表示装置の駆動方法及び表示装置の駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の実施形態による表示装置の駆動方法は、外部から入力された現在フレーム(任意のn番目フレーム(nは自然数))の映像データを直前フレーム(n−1番目フレーム)の映像データと比較して、動画表示画素行と静止画表示画素行に区分し、動画表示画素行は動画周波数で駆動し、静止画表示画素行は動画周波数より低い静止画表示周波数で駆動した、複数の静止画表示画素行は異なる複数の静止画表示周波数で駆動する。
【0008】
複数の静止画表示画素行のうちの動画表示画素行に近接した画素行は、動画表示画素行から遠い画素行に比べて高い周波数で駆動することができる。
【0009】
動画表示画素行は、動画表示領域と、動画表示領域とゲート線を共有するリフレッシュ領域とを含むことができる。
【0010】
外部から入力された現在フレームの映像データを直前フレームの映像データと比較して、動画表示画素行と静止画表示画素行に区分する段階は、現在フレームの映像データをフレームメモリに保存し、保存されていた直前フレームの映像データを比較器に出力し、比較器が現在フレームの映像データと直前フレームの映像データを比較することができる。
【0011】
比較器では、現在フレームの映像データと直前フレームの映像データを画素行別に比較して、画素行毎に、静止画を表示するのか、または動画を表示するのかを比較することができる。
【0012】
比較器で比較された結果は、ラインバッファメモリに保存することができる。
【0013】
比較器から出力されてラインバッファメモリに保存されるデータは、2ビットのデータであり、0は静止画を示し、1は動画を示すことができる。
【0014】
静止画表示画素行が動画を表示する動画表示画素行の間に存在する場合、間に存在する静止画表示画素行も動画表示画素行のように動作させることができる。
【0015】
動画表示画素行は動画周波数で駆動し、静止画表示画素行は動画周波数より低い静止画表示周波数で駆動する段階は、出力イネーブル信号を利用してゲートオン電圧がゲート線に伝達されるか、または伝達されないようにスクリーニングすることができる。
【0016】
出力イネーブル信号を利用してゲートオン電圧が印加されない場合、データ電圧も印加されないようにスクリーニングすることができる。
【0017】
静止画表示画素行は、動画周波数より低い静止画表示周波数で駆動し、最適静止画表示周波数を分析し、動画画素行より上部に位置する上部静止画表示領域における上部静止画表示周波数を決定し、及び動画画素行より下部に位置する下部静止画表示領域における下部静止画表示周波数を決定することができる。
【0018】
最適静止画表示周波数を決定する段階は、静止画表示画素行の画像パターンを通じて代表値を算出し、算出された代表値に基づいてルックアップテーブルで最適静止画表示周波数を選択することができる。
【0019】
上部静止画表示周波数を算出する段階、及び下部静止画表示周波数を算出する段階は、当該画素行の代表値を算出し、算出された代表値に基づいてルックアップテーブルで上部静止画表示周波数及び下部静止画表示周波数を選択することができる。
【0020】
上部静止画表示周波数を決定し、及び下部静止画表示周波数を決定し、当該画素行の加重値を算出した、代表値の代わりに代表値に加重値を掛けた値に基づいて、ルックアップテーブルで上部静止画表示周波数及び下部静止画表示周波数を選択することができる。
【0021】
上部静止画表示周波数及び下部静止画表示周波数から動画周波数まで周波数が次第に増加することができる。
【0022】
上部静止画表示周波数及び下部静止画表示周波数から動画周波数まで曲線的に周波数が増加することができる。
【0023】
最適静止画表示周波数より上部静止画表示周波数または下部静止画表示周波数が低い場合、画素行を表示する動作周波数は最適静止画表示周波数であり得る。
【0024】
本発明の実施形態による表示装置の駆動装置は、外部から入力された映像データを動画表示画素行または静止画表示画素行に区分する静止画/動画判断部と、画素行別に代表値を算出する代表値算出部と、代表値に対する周波数値を保存しているルックアップテーブルと、ルックアップテーブルで定められた周波数が適正なのかを判断して、最終駆動周波数に決める駆動周波数決定部を含み、動画表示画素行は動画周波数で駆動し、静止画表示画素行は動画周波数より低い静止画表示周波数で駆動し、複数の静止画表示画素行は異なる複数の静止画表示周波数で駆動する。
【0025】
代表値に掛けて加重値を付与した加重値算出部をさらに含み、代表値と加重値を掛けた値に基づいてルックアップテーブルで周波数を選択することができる。
【0026】
静止画表示画素行の画像パターンを通じて代表値を算出し、算出された代表値に基づいてルックアップテーブルで最適静止画表示周波数を選択する最適静止画表示周波数抽出部をさらに含むことができる。
【0027】
代表値は、階調値または輝度値であり得る。
【0028】
代表値は、平均値、ピーク値、または最大階調値のうちの一つであり得る。
【0029】
加重値は、中間階調の場合、最も大きい値を加重値として提供し、最大または最小階調の場合、最も小さい値を加重値に提供することができる。
【0030】
加重値は、代表値に対応する面積を算出して、面積が大きいほど大きい加重値を提供することができる。
【0031】
連続的に入力される映像データが、実際に表示パネルのいずれの画素に印加されるのかを判断する位置判断部をさらに含み、位置判断部の出力は静止画/動画判断部に伝達されることができる。
【0032】
位置判断部の出力を受信して、表示領域において、いずれの画素行が動画表示画素行であり、いずれの画素行が静止画表示画素行であるかを設定する動画表示画素行設定部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、一部の画面だけに動画を表示し、それ以外の部分の静止画は低い周波数で画像を表示する表示パネルの駆動方法及び表示パネルの駆動装置を利用して、一部の画面だけに動画を表示することにより、消費電力を減らすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
【0036】
図面において、種々の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書の全体にわたって類似する部分に対しては同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるというとき、これは他の部分の「すぐ上」にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分の「すぐ上」にあるというときには、中間に他の部分がないことを意味する。
【0037】
次に、本発明の実施形態による表示装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施形態による表示装置のブロック図である。
【0039】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による表示パネルは、画像を表示する表示領域300、表示領域300のゲート線にゲート電圧を印加するゲート駆動部400、表示領域300のデータ線にデータ電圧を印加するデータ駆動部500、並びに表示領域300、ゲート駆動部400、及びデータ駆動部500を制御する信号制御部600を含む。
【0040】
表示領域300は、マトリックス状に配列された画素PXを含む。ここで、表示領域300は、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、電気泳動表示パネル、電気湿潤表示パネル、及びプラズマ表示パネルなどの多様な平板表示パネルであり得る。但し、以下では説明の便宜のために、液晶表示パネルからなる表示領域300を中心に説明する。
【0041】
表示領域300には、複数のゲート線(横方向(第1方向)に延長された信号線であって、図示せず)及び複数のデータ線(縦方向(第2方向)に延長された信号線であって、図示せず)を含み、複数のゲート線及び複数のデータ線は絶縁されて交差している。
【0042】
各画素PXには、薄膜トランジスタ、液晶キャパシタ、及び維持キャパシタを含む。薄膜トランジスタの制御端子は一つのゲート線に接続され、薄膜トランジスタの入力端子は一つのデータ線に接続され、薄膜トランジスタの出力端子は液晶キャパシタの一側端子及び維持キャパシタの一側端子に接続される。液晶キャパシタの他側端子は共通電極に接続され、維持キャパシタの他側端子は信号制御部600から維持電圧Vcstが印加される。
【0043】
実施形態によっては、薄膜トランジスタのチャネル層は、非晶質シリコンまたはポリシリコンであってもよい。
【0044】
複数のデータ線は、データ駆動部500からデータ電圧が印加され、複数のゲート線は、ゲート駆動部400からゲート電圧が印加される。
【0045】
データ駆動部500は、表示パネル100の上側または下側に形成され、縦方向に延長された複数のデータ線と接続されており、複数のデータ駆動IC510を含む。複数のデータ線は、データ駆動IC510に分れて接続されている。データ駆動IC510は、階調電圧生成部(図示せず)で生成された階調電圧のうち、該当するデータ電圧を選択してデータ線に印加する。データ駆動IC510は、フレキシブルプリント回路膜(FPC;flexible printed circuit film)の上に形成され、表示パネルに付着されてもよい。
【0046】
ゲート駆動部400は、複数のゲート線にゲートオン電圧とゲートオフ電圧を交互に印加し、ゲートオン電圧は、複数のゲート線に順次に印加される。ゲート駆動部400は、複数のゲート駆動IC410を含んでもよい。また、複数のゲート駆動IC410は、表示パネルで表示領域300の左側または右側に集積されてもよい。ゲート駆動部400は、クロック信号、スキャン開始信号、ゲートオフ電圧に準ずる低電圧などの電圧の印加を受けてゲート電圧(ゲートオン電圧及びゲートオフ電圧)を生成し、複数のゲート線に順次にゲートオン電圧を印加する。
【0047】
信号制御部600は、制御信号、映像データなどを出力してゲート駆動部400及びデータ駆動部500を制御する。それだけでなく、本発明の実施形態による信号制御部600では、表示する映像データを分析して静止画か、または動画かを判断し、静止画を表示する領域と動画を表示する領域を区分し、静止画を表示する周波数と動画を表示する周波数を区分して画像を表示するように制御することができる。これについては、
図3の以下で詳細に説明する。
【0048】
以上では、表示パネル100を含む表示装置の全体的な構造について説明した。
【0049】
以下、
図2を参照して、表示領域300の一部に動画を表示し、それ以外の領域では静止画を表示する場合、表示領域300を区分して説明する。
【0050】
図2は、表示画面の一部領域だけに動画が表示される場合、表示画面の領域を区分して示した図面である。
【0051】
図2では、表示領域300において、一部に動画が表示され、それ以外の部分では静止画が表示される一例を示している。このような場合、表示領域300は、動画表示領域302と、静止画表示領域301−1、301−2、301−3に区分される。先ず、動画表示領域302の上下にそれぞれ位置する静止画表示領域301−1、301−3は、静止画を表示する表示領域であって、一般駆動周波数(例えば、60Hz)より低い周波数で駆動される。一実施形態では、1フレーム毎に1回ずつデータ電圧の印加を受け、それ以外の時間には印加された電圧が維持される。これは、ゲート線に印加されるゲートオン電圧が、1フレームに1回ずつ印加されるように制御するためである。一方、このうちの動画表示領域302の左、右側に配置されている静止画表示領域301−2は、動画表示領域302とゲート線を共有しているので静止画を表示するが、実際には動画表示領域302と同一の周波数(以下、「動画周波数」という)で駆動する。つまり、静止画表示領域301−2は、60Hzで駆動する場合に静止画が表示されるが、秒当たり60回の静止画に対応するデータ電圧が各画素に印加されてリフレッシュ(refresh)される。そのため静止画表示領域301−2はリフレッシュ領域(Data Refresh Region)ともいう。ここで、動画周波数は、静止画と動画の区分なく、全て動画である場合には、画像を表示する一般動作周波数と同一であってもよい。
【0052】
以下、ゲート線を共有する静止画表示領域301−2と動画表示領域302は、動画表示画素行ともいい、動画表示領域302の上下に位置する画素行は静止画表示画素行ともいう。このとき、動画表示画素行は動画周波数で駆動され、静止画表示画素行は動画周波数より低い周波数で駆動される。但し、静止画を表示しても、動画表示領域302とゲート線を共有する静止画表示領域301−2は、動画周波数で駆動される。
【0053】
以上のような駆動を行うためには、信号制御部600で、動画表示領域か、または静止画表示領域かを分析しなければならない。これについて
図3〜
図5を参照して説明する。
【0054】
図3及び
図4は、本発明の実施形態によるデータ処理順序を示した図面であり、
図5は、本発明の実施形態によって信号を伝送する波形図を示した図面である。
【0055】
図3及び
図4を参照すると、外部から信号制御部600に入力されるデータを比較して静止画であるか否かを判断する。
【0056】
先ず、外部から信号制御部600にデータが入力(S10:Input data)されると、現在フレーム(任意のn番目フレーム(nは自然数))に入力されたデータと、直前フレーム(n−1番目フレーム)に入力されたデータとを比較(S20:Comparing input data and data of previous frame)する。直前フレーム(n−1番目フレーム)に入力されたデータを保存するために、
図4のフレームメモリ(Frame memory)610が必要である。また、現在フレーム(任意のn番目フレーム)に入力されたデータと、直前フレーム(n−1番目フレーム)に入力されたデータとを比較するために、
図4の比較器(Comparator)620も必要である。
図4によれば、n番目フレームに入力されたデータは、フレームメモリ610と比較器620に入力され、直前フレームのn−1番目フレームに入力されたデータは、フレームメモリ610に保存され、n番目フレーム(現在フレーム)で比較器620に伝達される。比較器620では、n番目フレームに入力されたデータと、n−1番目フレームに入力されたデータとを各ライン別/画素別に比較して、動画か、または静止画かを判断(S30:determining still image/motion picture for each line)する。比較器620は、動画か、または静止画かを判断した結果をラインバッファメモリ(Line buffer memory)625に出力し、ラインバッファメモリ625は当該結果を保存(S40:storing line buffer memory)する。比較器620の出力は、2ビット(0または1)で行われ、本実施形態による比較器620では、0は静止画を意味し、1は動画を意味する。
図5では、ラインバッファメモリ625に保存された一つの例による値を左側グラフに点線で示した。
図5の左側グラフは、一実施形態による画像を比較した結果を示し、動画の部分が2箇所に存在している場合である。従って、
図5の左側グラフとは異なり、静止画と動画が多様な組み合わせで存在してもよい。それだけでなく、実施形態によっては、比較器620に保存された2ビットのうちの1は静止画を意味し、0は動画を意味してもよい。
【0057】
このように分析された情報に基づいてデータ駆動部500及びゲート駆動部400を制御して、動画表示及び静止画を表示(S50:Controlling data driver and gate driver to display image to pixel row)する。
【0058】
図5によれば、二つの点線により区分された動画の部分を右側のグラフのように一つの動画領域と分析し、それ以外の部分は静止画を表示して、動画周波数より低い周波数で画像を表示し、動画領域では動画周波数で動画を表示する。
図5の実施形態によれば、二つの動画表示画素行の間に存在する静止画表示画素行を動画表示画素行のように動作させて、表示領域300に一つの動画表示画素行グループだけが存在すると分析して、表示動作を単純化させた実施形態である。しかし、実施形態によっては、二つの動画表示画素行グループに区分し、その間の静止画表示画素行は静止画を表示するようにしてもよい。
【0059】
一方、静止画表示画素行と動画表示画素行が決定された場合、信号制御部600がデータ駆動部500とゲート駆動部400を制御して画像を表示する方法について、
図6及び
図7の実施形態を中心に詳細に説明する。
【0060】
図6は、本発明の実施形態によってラインバッファメモリに保存された結果によって動画の部分を分析する方法を示したグラフであり、
図7は、本発明の実施形態によって画面が表示される形状を時間によって区分して示した図面である。
【0061】
図6を参照して、ゲート駆動部400を制御する方式を記述すると、次の通りである。60Hzの動画周波数を有する場合、1秒(1sec)間に60回の画像が表示され、垂直同期信号STVが60回発生する。一回の垂直同期信号STVが発生した後、次の垂直同期信号STVが発生する前までの周期は、1フレームと一致し、1フレーム間にゲート線の数に対応するゲートスキャン(Gate scan)信号が発生する。出力イネーブル(Output Enable;OE)信号は、ゲートスキャン信号の出力を制御する。本発明の一実施形態によれば、ゲートスキャン信号は、出力イネーブルOE信号がロー値を有するとき、ゲート出力(Gate output)でゲートオン電圧が出力され、出力イネーブルOE信号がハイ値を有するときには、ゲートオン電圧が出力されない。
【0062】
一方、データ駆動部500を制御する方式は
図6を参照し、信号制御部600から伝達される映像データを、データ駆動部500は出力イネーブルOE信号がロー値を有するときだけにデータ出力(Data output)でデータ電圧を出力し、出力イネーブルOE信号がハイ値を有するときには、データ電圧を出力しないようにスクリーニング(screening)する。データ駆動部500の場合、出力イネーブルOE信号がハイ値を有するときにも、データ電圧を出力しても画素にはゲートオン電圧が伝達されないので、画素に充電された電圧が変わることはないが、このような場合、データ駆動部500が動作することにより、消費電力が発生する短所がある。従って、
図6の実施形態では、出力イネーブルOE信号がロー値を有するときだけにデータ電圧を出力させることにより、消費電力を減らしている。
【0063】
図6において、出力イネーブルOE信号がロー値を有する区間は、動画表示画素行を動作させるタイミングに対応し、出力イネーブルOE信号がハイ値を有する区間は、静止画表示画素行を動作させるタイミングに対応する。
【0064】
一方、
図6において、出力イネーブルOE信号が1フレーム内で全てロー値を有する区間が最も左側のフレームと最も右側のフレームに示されている。出力イネーブルOE信号が全てロー値を有するので、当該フレームでは動画表示画素行と静止画表示画素行を全て表示する区間である。
図6の波形図によれば、動画表示及び静止画表示が全て行われるのは、1秒毎に一回ずつ発生する実施形態であることが分かる。
【0065】
図6に示したように画像を表示する場合を、概念的に分析することを容易にするために、
図7の通りに示した。
【0066】
つまり、
図7において、全体画像を表示するフレームは、1Hzの周波数(1秒に1回)で表示され、その間の動画表示画素行は、60Hz(1秒に60回)の周波数で総59回表示される場合が示されている。また、
図7においては、動画表示画素行は動画表示領域302だけでなく、動画表示領域302の左、右側に配置されている静止画表示領域301−2も含むことが明確に示されている。動画表示画素行に含まれている静止画表示領域301−2は静止画を表示するので、続けて同一の画面を表示するようになり、単純にリフレッシュ(refresh)されている。
【0067】
図6及び
図7の実施形態では、動画周波数は60Hzであり、静止画表示周波数は1Hzに固定された場合を説明した。しかし、実施形態により、静止画表示周波数は静止画表示画素行別に互いに異なるか、または変動してもよい。
【0068】
これについては、
図8〜
図14を参照して説明する。
【0069】
図8は、本発明の実施形態によって画像を表示する周波数を設定し、画像を表示するための画素行別周波数に対するグラフを示した図面である。
【0070】
図8では右側にグラフが示されているが、グラフの縦方向の軸は画素行(Line)を示し、左側の表示領域300に対応するように示されている。つまり、動画表示画素行(302、301−2に対応する)に対応する画素行は点線で示されている。一方、グラフの横方向の軸は周波数を示し、60Hzが動画周波数である場合を表示する。また、最適静止画表示周波数Wall_Hzは、静止画表示領域のデータを分析して、最小消費電力を有するようにするための最適の静止画表示周波数を意味する。最適静止画表示周波数Wall_Hzは、画像パターン及び画素内の液晶キャパシタ及び維持キャパシタの特性によって定められる。実施形態によっては、静止画表示画素行(301−1、301−3に対応する)の画像パターンを分析し、その結果に基づいてルックアップテーブルLUTで当該最適静止画表示周波数Wall_Hzを分析してもよい。画像パターンの分析については、以下の
図15〜
図18を参照してさらに詳細に説明する。
【0071】
また、本実施形態では、動画表示画素行の上部静止画表示領域301−1における低周波数(U_Hz;以下、上部静止画表示周波数という)、及び動画表示画素行の下部静止画表示領域301−3における低周波数(L_Hz;以下、下部静止画表示周波数という)も、各領域における画像パターンを分析して各低周波数を決定する。実施形態によっては、各静止画表示画素行の画像パターンを分析し、その結果に基づいてルックアップテーブルLUTで当該上部領域の静止画表示周波数U_Hz及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzを決定してもよい。画像パターンの分析については、以下の
図15〜
図18を参照してさらに詳細に説明する。
【0072】
動画表示画素行の上部及び下部の静止画表示領域における画像パターンを分析して計算された最適静止画表示周波数Wall_Hz、上部領域の静止画表示周波数U_Hz、及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzを、
図8のグラフに示すが、多様な順序に配置されてもよい(
図12、
図13参照)。
図8では、周波数の大きさが小さいものから大きいものに並べられ、最適静止画表示周波数Wall_Hz、上部領域の静止画表示周波数U_Hz、及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzの順序で示されている。
【0073】
先ず、最適静止画表示周波数Wall_Hzは、最小電力を示す最適の周波数であるので、これより低い周波数を使用する場合には画像品質に問題が生じ得る。従って、これより低い周波数では静止画を表示しないようにする。
図8では、上部領域の静止画表示周波数U_Hz及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzが、いずれも最適静止画表示周波数Wall_Hzより大きいので、上部領域の静止画表示周波数U_Hz及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzによって画像を表示すればよい。
【0074】
このとき、
図8のグラフに示したように、動画表示画素行で最も遠い最初の画素行及び最後の画素行における静止画表示周波数を、それぞれ上部領域の静止画表示周波数U_Hz及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzとする。その後、最初及び最後の画素行から動画表示画素行までの静止画表示周波数を次第に増加させて、動画表示画素行で60Hzとなるように変化させる。本発明の実施形態では、上部静止画表示領域301−1の全体を上部領域の静止画表示周波数U_Hzで駆動し、下部静止画表示領域301−3の全体を下部領域の静止画表示周波数L_Hzで駆動させるのが、消費電力の側面で理想的であり得るが、
図8に示したように、静止画表示画素行においても画素行別に互いに異なる動作周波数となるようにすれば、動画表示画素行の周辺で発生し得る動画表示と静止画表示の境界が視認されない長所を有する。
【0075】
上のように、静止画表示画素行の各々を異なる静止画表示周波数で駆動することについて、
図9を中心に説明する。
【0076】
図9は、本発明の実施形態によって設定された周波数によって画像を表示する方法を示した図面である。
【0077】
図9に示したように、出力イネーブルOE信号を利用して、フレーム毎に表示される静止画表示画素行が制御される。
【0078】
つまり、
図9に示したように、一回の垂直同期信号STVが発生した後、次の垂直同期信号STVが発生する前までの周期である1フレーム内で、ゲートクロックCPV信号は全ての画素行に対してゲートオン電圧を出力するように印加されている。ここで、ゲートクロックCPV信号は、ゲート駆動部400でのゲートオン電圧の生成に使用される。
【0079】
しかし、本発明の実施形態では、全ての画素行に対してゲートクロックCPV信号が印加されても、出力イネーブルOE信号を利用してスクリーニングすることにより、実際にゲート駆動部400に印加される実ゲートクロックCPV’信号は、
図9に示したように、出力イネーブルOE信号がロー値を有する部分だけから出力され、それ以外の部分からは出力されない。
【0080】
図9では、出力イネーブルOE信号は、各フレーム毎にロー値を有する区間sの長さが変わる。出力イネーブルOE信号のロー区間sの長さを変更することにより、静止画表示画素行別に静止画表示周波数を異なるようにする。
【0081】
つまり、
図9では、左側のフレームから右側のフレームに向かって次第に出力イネーブルOE信号のロー区間sの長さが長くなる。その結果、当該フレームでデータ電圧が印加される画素行が多くなる。つまり、左側のフレームでは動画表示画素行だけにデータ電圧が印加されているが、右側のフレームに移動するほど動画表示画素行の上下に存在する静止画表示画素行までデータ電圧が印加されて、リフレッシュされるように駆動する。また、右側のフレームに向かって次第にデータ電圧が印加される静止画表示画素行の数が多くなっている。このように駆動すれば、動画表示画素行は全てのフレームで表示されるので、動画周波数で画像が表示され、動画表示画素行に隣接する静止画表示画素行は、動画表示画素行から遠い静止画表示画素行に比べて多いフレームで静止画を表示するので、静止画表示周波数がさらに大きいことが分かる。
【0082】
また、
図8のグラフにおいて、各画素行に対する周波数に対応するように出力イネーブルOE信号のロー区間sの長さを調節すれば、
図8のグラフによる表示周波数で動画及び静止画を表示するようにする。
【0083】
実施形態によっては、静止画表示周波数は動画表示画素行に近いほど、さらに多いフレームで静止画を表示して、高い周波数を有することができる。
【0084】
また、実施形態によっては、静止画表示周波数を定めることにおいて、一定の画素行をブロックに区分し、当該ブロック別に静止画周波数を定めてもよい。
【0085】
このような実施形態は、
図10及び
図11に示している。
【0086】
図10及び
図11は、本発明の他の実施形態によって画像を表示する周波数を設定し、画像を表示するための画素行別周波数に対するグラフを示した図面である。
【0087】
図10及び
図11は
図8に対応する。
図8の実施形態では、画素行別に静止画表示周波数を定めるので、各画素行別に静止画表示周波数を保存しなければならないので、保存空間(例えば、LUTまたはメモリ)の容量が多く必要である。
【0088】
そのため
図10及び
図11の実施形態では、保存空間を減らすための実施形態を示している。
【0089】
先ず、
図10では、表示パネルでの画素行を複数のブロックに区分し、当該ブロックにおける静止画表示周波数を一定の値に設定した実施形態を示している。
【0090】
図10の実施形態では、上部領域を7個の画素行ブロックに区分し、下部領域を4個のブロックに区分している。
【0091】
上部領域の7個の画素行ブロックは、互いに異なる静止画表示周波数を有し、同一の画素行ブロック内の画素行は、全て同一の静止画表示周波数で静止画を表示する。7個の画素行ブロックは、動画表示画素行に近いほどさらに高い静止画表示周波数を有し、上部領域の静止画表示周波数U_Hzから動画表示周波数60Hz間の値を有する。
【0092】
下部領域の4個の画素行ブロックは、互いに異なる静止画表示周波数を有し、同一の画素行ブロック内の画素行は、全て同一の静止画表示周波数で静止画を表示する。4個の画素行ブロックは、動画表示画素行に近いほどさらに高い静止画表示周波数を有し、下部領域の静止画表示周波数L_Hzから動画表示周波数60Hz間の値を有する。
【0093】
上部領域と下部領域の画素行ブロックは、それぞれ同一の個数の画素行を含んでもよく、互いに異なる画素行の個数を含んでもよい。
【0094】
一方、
図11の実施形態では、複数の静止画表示周波数を定め、当該静止画表示周波数に対応する画素行を基準に画素行ブロックを区分する。つまり、上部領域の各画素行ブロックは、上部領域の静止画表示周波数U_Hz、動画表示周波数60Hz、定められた複数の静止画表示周波数、のうちの一つを、最大値と最小値の静止画表示周波数として有する。最大値と最小値が定められた画素行ブロックに属する画素行は、内挿(interpolation)によって各画素行別に静止画表示周波数が決定される。一つの画素行ブロック内の各画素行が表示する静止画表示周波数は、線形的に増加する関係を有してもよい。
【0095】
一方、下部領域の各画素行ブロックは、下部領域の静止画表示周波数L_Hz、動画表示周波数60Hz、定められた複数の静止画表示周波数、のうちの一つを、最大値と最小値の静止画表示周波数として有する。最大値と最小値が定められた画素行ブロックに属する画素行は、内挿(interpolation)によって各画素行別に静止画表示周波数が決定される。一つの画素行ブロック内の各画素行が表示する静止画表示周波数は、線形的に増加する関係を有してもよい。
【0096】
実施形態によっては、複数の静止画表示周波数は既設定されている値であるか、または定められた静止画表示周波数を表示する画素行を基準に画素行ブロックを区分するか、または定められた特定画素行を基準に画素行ブロックを区分し、そのときの当該画素行の静止画表示周波数をそのまま利用してもよい。
【0097】
以下、
図12及び
図13を参照して、他の実施形態による画素行別表示周波数のグラフについてさらに説明する。
【0098】
図12及び
図13は、本発明の他の実施形態によって設定された周波数を基準に表示された画素行別周波数のグラフである。
【0099】
図12では、最適静止画表示周波数Wall_Hzが上部領域の静止画表示周波数U_Hzより大きく、上部領域で静止画を表示するときは、最適静止画表示周波数Wall_Hz未満の周波数では静止画を表示しない。
図12では、上部領域の静止画表示周波数U_Hzから最適静止画表示周波数Wall_Hzまでの部分は点線で示し、当該周波数は使用しないことを明確にした。
【0100】
一方、
図12では、上部領域の静止画表示周波数U_Hzから動画周波数(本実施形態では60Hz)まで曲線的に周波数が増加するように設定された状態で、最適静止画表示周波数Wall_Hz未満の値は全て最適静止画表示周波数Wall_Hzとなるように設定した実施形態である。
【0101】
しかし、実施形態によっては、
図12と異なり、最適静止画表示周波数Wall_Hzから動画周波数まで曲線的に周波数が増加するように設定してもよい。
【0102】
一方、
図13では、最適静止画表示周波数Wall_Hzと上部領域の静止画表示周波数U_Hzが同一の値を有する場合を示している。
図13の実施形態は、上部領域の静止画表示周波数U_Hzから動画周波数60Hzまで曲線的に周波数が増加するように設定されている(曲線1参照)。また、実施形態によっては、上部領域の静止画表示周波数U_Hzから一定の画素行までは同一の周波数に維持され、その後動画周波数まで曲線的に周波数が増加するように設定される(曲線2参照)。
図8、
図12、
図13以外にも、算出された最適静止画表示周波数Wall_Hz、上部領域の静止画表示周波数U_Hz、及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzにより、多様なグラフが表現される。特に、下部領域の静止画表示周波数L_Hzが上部領域の静止画表示周波数U_Hzより小さいか、または最適静止画表示周波数Wall_Hzより小さくてもよい。
【0103】
また、算出された上部領域の静止画表示周波数U_Hz及び下部領域の静止画表示周波数L_Hzから動画周波数まで増加する曲線形態も多様であり、動画表示画素行までの距離及び表示パネルの特性などによって変化し得る。また、ルックアップテーブルには増加する曲線の形態や画素行間の増加する値に対する情報も保存され得る。
【0104】
以下、本発明の一実施形態によって画素行に対する周波数を決定する段階について、
図14を参照してさらに明確に説明する。
【0105】
図14は、本発明の実施形態によって画素行別周波数を設定する段階を示した図面である。
【0106】
図14に示したブロック図は、信号制御部600内に具備された駆動周波数決定部630を示す。
【0107】
先ず、映像データ(Image Data)が信号制御部600に入力されると、入力された映像データは駆動周波数決定部630に伝達される。駆動周波数決定部630に入力された映像データは、先ず最適静止画表示周波数抽出部(Optimization still image display frequency extracting unit)631に伝達されて、最適静止画表示周波数Wall_Hzを算出する。最適静止画表示周波数抽出部631は、静止画表示画素行301−1、301−3の画像パターンを通じて代表値を算出し、算出された代表値に基づいてルックアップテーブルLUTで当該最適静止画表示周波数Wall_Hzを選択する。ここで、代表値を算出は、以下の
図15〜
図18を参照してさらに詳細に説明する。
【0108】
駆動周波数決定部630に入力された映像データは位置判断部632にも入力される。位置判断部(position determining unit)632は、連続的に入力される映像データが実際に表示パネルのいずれの画素に印加されるのかを判断する。このように判断された結果に基づいて画素行別にデータを区分し、区分された画素行のデータは静止画/動画判断部(still image/motion picture determining unit)633に入力される。静止画/動画判断部633は、画素行を基準に現在フレーム(任意のn番目フレーム)の映像データと、直前フレーム(n−1番目フレーム)の映像データとを比較して、画像データがそれぞれ静止画か、または動画かを判断する。静止画/動画判断部633は、
図4のフレームメモリ610及び比較器620を含み、直前フレーム(n−1番目フレーム)の映像データと比較することができる。
【0109】
各画素行別に静止画か、または動画なのか判断された結果は、動画表示画素行設定部(motion picture display pixel row determining unit)634に印加されて、表示領域300において、どの部分が動画表示画素行302であり、どの部分が静止画表示画素行なのかを設定する。
【0110】
このようにそれぞれの画素行の特定が設定されると、画像データは代表値算出部(representative value calculating unit)635と加重値算出部(weight value calculating unit)636に伝達されて、各画素行別に代表値及び加重値が算出される。
【0111】
算出された代表値と加重値は互いに掛けられた後、掛けられた結果値を利用してルックアップテーブル(LUT)637で各画素行別駆動周波数を選択し、それに加えて下部領域の静止画表示周波数L_Hz及び上部領域の静止画表示周波数U_Hzも選択する。ルックアップテーブル(LUT)637は、代表値と加重値の積に対する周波数値を保存している。実施形態によっては、ルックアップテーブル637は代表値に対する周波数値を保存してもよい。
【0112】
このように、ルックアップテーブル637で選択した最適静止画表示周波数Wall_Hz、各画素行別駆動周波数、下部領域の静止画表示周波数L_Hz、及び上部領域の静止画表示周波数U_Hzは、駆動周波数決定部(driving frequency determining unit)638に印加されて修正され、最終的な各画素行別駆動周波数が決定される。つまり、駆動周波数決定部638は、ルックアップテーブルで定められた周波数が適正なのかを判断して、最終駆動周波数に決定する。このように定められた駆動周波数をグラフに示せば、
図8、
図12、及び
図13に示したようなグラフになる。
【0113】
このように定められた各画素行別駆動周波数により、
図9に示したように出力イネーブルOE信号のロー区間の大きさとタイミングを調節して画像を表示する。
【0114】
図14では、各画素行の代表値と加重値に基づいて駆動周波数を決定したが、以下では代表値と加重値を決定する多様な実施形態のうち代表的ないくつかを説明する。
【0115】
図15〜
図18は、本発明の実施形態によって代表値及び加重値を選択する例を示したグラフである。
【0116】
先ず、
図15では、代表値で代表階調値を算出する例を示している。
【0117】
図15では、一つの画素行または代表値を求めようとする領域における各階調を表示する画素の個数(# of pxls)を計算した結果を見やすくグラフに示したものである。このうち、代表値として選択できる値は平均値Avg、最も多い画素を含むピーク値Peak、及び表示する最大階調値Maxなどがある。これらは全て階調値である。
【0118】
一方、
図16では、代表値として階調値でない輝度値Lum.を使用できることを示している。
図15に示したように、代表的な階調(代表Gray)値が定められた場合、当該代表階調値による輝度値を代表値として使用する。
図16に示した曲線はガンマ曲線である。
【0119】
一方、
図17及び
図18では、加重値Weightを算出する例をそれぞれ示している。
【0120】
先ず、
図17では、代表階調(Gray)値が中間階調値である場合には加重値を大きく付与して、最大または最小値に近い場合には加重値を小さく付与した例を示している。このような加重値は、フリッカー(flicker)が使用者に視認されないようにするための例である。つまり、画素が表示する輝度が低いか、または高い場合には、階調が変化することによって使用者が容易に輝度変化を感じられるため、加重値を低くして小さい値を作ることによって変化を減らし、中間階調は輝度変化が少ないため、加重値を高くして大きい値を作る。
図17では代表階調値に基づいて加重値を提供したが、輝度値に基づいて加重値を提供してもよい。この場合、輝度値が中間輝度値を有するとき加重値が大きく、輝度値が小さいか、または大きいと、加重値が小さい。
【0121】
一方、
図18では、代表値に対応する面積を算出した後、面積が大きいほど加重値を大きく付与する例を示している。このような例は、代表値に対応する画素が多いときに加重値を提供する例であり、代表値に対応する画素数が多い場合に、加重値を大きく付与してもよい。
【0122】
一方、実施形態によっては、
図17及び
図18の加重値を全て含んで使用してもよく、この場合には、代表値に加重値二つをそれぞれ掛けた値に基づいて周波数を選択してもよい。
【0123】
以上のように、
図15〜
図18では代表値及び加重値の多様な例について説明したが、代表値及び加重値が変更されることによってルックアップテーブル637で周波数を選択するための基準値が変更されるので、表示装置では多様な代表値及び加重値のうちの一つを選択して使用してもよい。
【0124】
本発明の実施形態によれば、静止画表示画素行は、できるたけ低い周波数で動作するのが消費電力を減らすのに利点がある。しかし、このような低周波数の駆動においては画素内に含まれている薄膜トランジスタで発生するオフ状態での電流漏れにより、表示品質が低下するという短所が発生し得る。従って、画素の特性に応じて表示品質がない程度に低周波数で画像を表示する必要があり、このような概念は最適静止画表示周波数Wall_Hzに含まれている。それだけでなく、薄膜トランジスタでオフ状態の電流漏れを減らせば、さらに低周波数の駆動が可能なので、表示装置の画素に形成される薄膜トランジスタとして、酸化物半導体をチャネル層に使用することができる。つまり、非晶質シリコンを薄膜トランジスタに使用する場合に比べ、酸化物半導体をチャネル層に使用する薄膜トランジスタが、オフ状態の漏洩電流が少ないので、さらに低い低周波数の駆動が可能である。しかし、非晶質シリコンを含む薄膜トランジスタを使用しても、低周波数を適切に制御することにより、低消費電力駆動が可能である。
【0125】
一方、実施形態によっては、薄膜トランジスタはポリシリコンをチャネル層に使用してもよい。
【0126】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義された本発明の基本概念を利用した当業者による種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属する。