【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年11月20日にプロパティエージェント株式会社の会議室にて公開 令和1年12月12日にプロパティエージェント株式会社の会議室にて公開
【文献】
「リアルエステートコインR(商標登録済)」のサービス開発国内初のポイントプログラムとして2020年初旬に提供開始,プロパティエージェント株式会社 プレスリリース,2019年 9月19日,[2020年12月22日検索],インターネット<http://atpress.ne.jp/news/193861>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ポイント管理システムにより管理される第2のポイントを第1のポイントに交換する旨の指令を受け付けると、受け付けた第2のポイントをポイント処理手段により第1のポイントに交換し、交換された第1のポイントとユーザの識別情報とを関連付けて前記メモリに記憶させる、請求項1または2記載の出資管理方法。
ポイント管理システムにより管理される第2のポイントを第1のポイントに交換するための情報キーが入力されると、入力された情報キーに基づく第1のポイントとユーザの識別情報とを関連付けて前記メモリに記憶させる、請求項1または2記載の出資管理方法。
前記第1のポイントは不動産会社が発行する不動産ポイントであり、前記第2のポイントはクレジットカード会社が発行するカードポイントである、請求項3または4記載の出資管理方法。
不動産投資用のクラウドファンディングへの出資により配当金が生じた場合に、少なくとも配当金を配当処理手段によりユーザの銀行口座に入金する工程を更に備えた、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の出資管理方法。
不動産投資用のクラウドファンディングへの出資が満期となり配当金が生じた場合に、出資金および配当金を配当処理手段によりユーザの銀行口座に入金する工程を更に備えた、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の出資管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至
図6は、本実施の形態に係るポイント管理システムおよび出資管理システムを示す図である。このうち、
図1は、本実施の形態によるポイント管理システムおよび出資管理システムを概略的に示す図である。また、
図2は、カードポイントを不動産ポイントに交換する際のユーザ端末、ポイント管理システムおよび出資管理システムの間での信号のやり取りを示す図であり、
図3は、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資を行う際のユーザ端末および出資管理システムの間での信号のやり取りを示す図である。また、
図4は、クレジットカード会社のサイトにアクセスした際のユーザ端末のブラウザに表示されるポイント交換画面を示す図である。また、
図5および
図6は、それぞれ、不動産会社のサイトにアクセスした際のユーザ端末のブラウザに表示される不動産投資用のクラウドファンディングの応募画面および入金画面を示す図である。
【0014】
図1に示すように、クレジットカード会社20等にはポイント管理システム22が設置されており、また、不動産会社30等には出資管理システム32が設置されている。これらのポイント管理システム22および出資管理システム32はインターネット回線等のネットワークを介して互いに通信可能となっている。また、ユーザが所持するパーソナルコンピュータやスマートフォン等のユーザ端末12、14は、ポイント管理システム22および出資管理システム32の各々に、インターネット回線等のネットワークを介して通信可能に接続されている。以下、ポイント管理システム22および出資管理システム32の詳細について説明する。
【0015】
ポイント管理システム22は例えばコンピュータ等から構成されており、当該ポイント管理システム22は、CPU等のプロセッサ24と、メモリ26と、通信部28とを有している。プロセッサ24は、カードポイントの処理を行うポイント処理手段24aを有している。そして、プロセッサ24は、メモリ26に記憶されているプログラムを実行することにより、ポイント処理手段24aにおいてカードポイントの処理を行うようになっている。このようなカードポイントの処理内容の詳細については後述する。なお、プロセッサ24により実行されるプログラムはメモリ26に記憶されているものに限定されることはない。外部装置からポイント管理システム22に送信されたプログラムや、ポイント管理システム22に着脱自在に装着される記録媒体に記憶されているプログラムをプロセッサ24が実行することにより、ポイント処理手段24aにおいてカードポイントの処理が行われてもよい。また、メモリ26は、各ユーザの識別情報と、当該ユーザに付与されているカードポイントとを関連付けて記憶するようになっている。また、上述したように、メモリ26は、ポイント処理手段24aにおいてカードポイントの処理を行わせるためのプログラムを記憶するようになっている。また、プロセッサ24は、通信部28によりインターネット回線等のネットワークを介して出資管理システム32またはユーザ端末12、14と信号の送受信を行うようになっている。
【0016】
出資管理システム32は例えばコンピュータ等から構成されており、当該出資管理システム32は、CPU等のプロセッサ34と、メモリ36と、通信部38とを有している。プロセッサ34は、不動産ポイントの処理を行うポイント処理手段34aと、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資の処理を行う出資処理手段34bと、不動産投資用のクラウドファンディングにより発生した配当の処理を行う配当処理手段34cとを有している。そして、プロセッサ34は、メモリ36に記憶されているプログラムを実行することにより、ポイント処理手段34a、出資処理手段34bおよび配当処理手段34cの各々において様々な処理を行うようになっている。このようなポイント処理手段34a、出資処理手段34bまたは配当処理手段34cによる処理内容の詳細については後述する。なお、プロセッサ34により実行されるプログラムはメモリ36に記憶されているものに限定されることはない。外部装置から出資管理システム32に送信されたプログラムや、出資管理システム32に着脱自在に装着される記録媒体に記憶されているプログラムをプロセッサ34が実行することにより、ポイント処理手段34a、出資処理手段34bおよび配当処理手段34cの各々において様々な処理が行われてもよい。また、メモリ36は、各ユーザの識別情報と、当該ユーザに付与されている不動産ポイントおよび出資情報とを関連付けて記憶するようになっている。また、上述したように、メモリ36は、ポイント処理手段34a、出資処理手段34bおよび配当処理手段34cの各々において様々な処理を行わせるためのプログラムを記憶するようになっている。また、プロセッサ34は、通信部38によりインターネット回線等のネットワークを介してポイント管理システム22またはユーザ端末12、14と信号の送受信を行うようになっている。
【0017】
ここで、外部装置から出資管理システム32に送信されたプログラムや、出資管理システム32に着脱自在に装着される記録媒体に記憶されているプログラムをプロセッサ34が実行することにより、出資処理手段34bがユーザの出資用口座をユーザの識別情報と関連付けて管理するようになっている。ここで、ユーザの出資用口座には、不動産投資用のクラウドファンディングに出資された金が預けられるようになっている。なお、本実施の形態では、出資管理システム32のプロセッサ34がユーザの出資用口座を管理するのではなく、不動産会社30に設けられた出資管理システム32とは別のシステムによりユーザの出資用口座が管理されるようになっていてもよい。
【0018】
本実施の形態では、不動産会社30の出資管理システム32のプロセッサ34により管理される不動産ポイントを第1ポイントといい、クレジットカード会社20のポイント管理システム22のプロセッサ24により発行されるカードポイントを第2のポイントという。
【0019】
次に、ユーザがユーザ端末12、14を用いてカードポイントを不動産ポイントに交換し、この交換された不動産ポイントを現金化して不動産投資用のクラウドファンディングに出資する処理内容について、
図2乃至
図6を参照して説明する。なお、
図4乃至
図6では、スマートフォンからなるユーザ端末14のブラウザの表示画面が示されているが、パーソナルコンピュータからなるユーザ端末12のブラウザの画面にも同様の内容の表示が行われるようになっている。
【0020】
まず、ユーザがユーザ端末12、14を用いてカードポイントを不動産ポイントに交換する処理について説明する。ユーザがユーザ端末12、14のブラウザ等においてクレジットカード会社20のURL等を入力することによりクレジットカード会社20のサイトにアクセスすると(
図2の信号(1))、ポイント管理システム22はユーザ端末12、14にポイント交換画面に係る情報を送信する(
図2の信号(2))。このことにより、ユーザ端末12、14のブラウザ等には
図4に示すポイント交換画面が表示される。具体的には、ユーザ端末12、14のブラウザ等には、カードポイントを交換する商品として様々なポイント交換対象(例えば、各種の販売店、携帯電話会社、ショッピングモール型のECサイト運営会社等のA社〜O社、不動産会社)が表示される。なお、カードポイントとは、ユーザがクレジットカードを使用した際に、その使用額に応じてユーザに付与されるものであり、このようなカードポイントはクレジットカード会社20のポイント管理システム22により管理される。具体的には、ポイント管理システム22において、各ユーザの識別情報と、当該ユーザに付与されているカードポイントとが関連付けられてメモリ26に記憶されている。
【0021】
そして、ユーザ端末12、14のブラウザ等に
図4に示すようなクレジットカード会社20のサイトが表示されているときに、ユーザがユーザ端末12、14を操作してカードポイントを不動産ポイントに交換することを選択すると、ユーザ端末12、14からポイント管理システム22にポイント交換指令が入力される(
図2の信号(3))。ポイント交換指令がポイント管理システム22に入力されると、プロセッサ24はメモリ26に記憶されているプログラムを実行することにより、ポイント処理手段24aにおいてカードポイントの処理を行う。具体的には、ユーザにより指定されたポイント数のカードポイントが不動産ポイントに交換される。より詳細には、プロセッサ24(具体的には、ポイント処理手段24a)は、通信部28によりポイント交換情報(具体的には、ユーザにより指定された交換されるべきカードポイントのポイント数、およびカードポイントを不動産ポイントに交換するとう指示)を出資管理システム32のプロセッサ34に送信する(
図2の信号(4))。そして、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、ポイント処理手段34a)は、ポイント管理システム22のプロセッサ24から送信された交換されるべきカードポイントのポイント数に基づいて、ユーザに不動産ポイントを付与する。この際に、カードポイントから不動産ポイントへの交換率は予め設定されている。例えば、1カードポイントは5不動産ポイントである。ユーザに付与された不動産ポイントは、ユーザの識別情報に関連付けられた状態でメモリ36に記憶される。そして、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、ポイント処理手段34a)によりユーザに不動産ポイントが付与されると、プロセッサ34は通信部38によりポイント管理システム22のプロセッサ24に情報受け取り確認に係る信号を送信する(
図2の信号(5))。このことにより、ポイント管理システム22のプロセッサ24(具体的には、ポイント処理手段24a)は、ユーザが所持するカードポイントから、不動産ポイントに交換された分のカードポイントを減算する。そして、プロセッサ24は、減算されたユーザのカードポイントを、当該ユーザの識別情報に関連付けられた状態でメモリ26に記憶させる。その後、ポイント管理システム22のプロセッサ24からユーザ端末12、14にポイント交換の結果に係る情報が送信される(
図2の信号(6))。このことにより、ユーザ端末12、14のブラウザ等にはカードポイントから不動産ポイントへのポイント交換の結果に係る画面が表示される。
【0022】
なお、カードポイントを不動産ポイントに交換する方法は、上述した方法に限定されることはない。他の方法として、ポイント交換指令がポイント管理システム22に入力されると、プロセッサ24はメモリ26に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザにより指示されたポイント分のカードポイントを不動産ポイントに変換し、その後、プロセッサ24(具体的には、ポイント処理手段24a)は、通信部28によりポイント交換情報として変換された不動産ポイントのポイント数に係る情報を出資管理システム32のプロセッサ34に送信してもよい。この場合には、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、ポイント処理手段34a)は、ポイント管理システム22のプロセッサ24から送信された不動産ポイントのポイント数を、ユーザの識別情報に関連付けた状態でメモリ36に記憶させる。
【0023】
また、カードポイントを不動産ポイントに交換する更に別の方法として、クレジットカード会社20のポイント管理システム22と不動産会社30の出資管理システム32とが通信可能に接続されていない場合には、以下のような方法が用いられてもよい。具体的には、ユーザ端末12、14のブラウザ等に
図4に示すようなクレジットカード会社20のサイトが表示されているときに、ユーザがユーザ端末12、14を操作してカードポイントを不動産ポイントに交換することを選択すると、第2のポイントを第1のポイントに交換するための情報キー(具体的には、例えば数桁または数十桁の数字)がユーザ端末12、14に表示される。その後、ユーザがユーザ端末12、14により不動産会社30のサイトにアクセスすると、カードポイントを不動産ポイントに交換するためのボタンがこのサイトに表示される。そして、ユーザがユーザ端末12、14においてこのボタンを押すと、情報キーの入力画面が表示される。ユーザが情報キーを入力すると、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、ポイント処理手段34a)は、入力された情報キーに基づいて、ユーザに不動産ポイントを付与する。ユーザに付与された不動産ポイントは、ユーザの識別情報に関連付けられた状態でメモリ36に記憶される。
【0024】
次に、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資方法について
図3を用いて説明する。ユーザがユーザ端末12、14のブラウザ等において不動産会社30のURL等を入力することにより不動産会社30のサイトにアクセスすると(
図3の信号(7))、出資管理システム32のプロセッサ34はユーザ端末12、14にクラウドファンディングの応募画面に係る情報を送信する(
図3の信号(8))。このことにより、ユーザ端末12、14のブラウザ等には
図5に示すクラウドファンディングの応募画面が表示される。具体的には、ユーザ端末12、14のブラウザ等には、ユーザが所持する不動産ポイントおよび公募されている不動産投資用の1または複数のクラウドファンディングに係る情報が表示される。なお、不動産ポイントとは、不動産の契約状況に応じてユーザに付与されるようになっており、また、上述したようにカードポイントと交換することによってもユーザは不動産ポイントを取得することができるようになっている。また、後述するように、ユーザはユーザ端末12、14を用いることにより不動産ポイントを現金化して不動産投資用のクラウドファンディングに出資することができるようになっている。このような不動産ポイントは不動産会社30の出資管理システム32により管理される。具体的には、出資管理システム32において、各ユーザの識別情報と、当該ユーザに付与されている不動産ポイントとが関連付けられてメモリ36に記憶されている。
【0025】
ユーザがクラウドファンディングの出資を行いたい場合は、
図5に示すようなユーザ端末12、14のブラウザ等の画面に表示される不動産投資用のクラウドファンディングの公募画面において出資したいクラウドファンディングを選択する。このことにより、ユーザ端末12、14から出資管理システム32にクラウドファンディングの申し込みに係る情報が送信される(
図3の信号(9))。出資管理システム32のプロセッサ34がクラウドファンディングの申し込みに係る情報を受け付けた後、このクラウドファンディングの申し込み期限が経過すると、プロセッサ34はメモリ36に記憶されているプログラムを実行することによりクラウドファンディングの抽選を行う。そして、当選したユーザのユーザ端末12、14には、出資管理システム32のプロセッサ34から当選した旨の案内に係る情報がメール等により送信される(
図3の信号(10))。その後、ユーザがユーザ端末12、14のブラウザ等において不動産会社30のURL等を入力することにより不動産会社30のサイトにアクセスすると(
図3の信号(11))、出資管理システム32のプロセッサ34はユーザ端末12、14にクラウドファンディングの契約画面に係る情報を送信する(
図3の信号(12))。このことにより、ユーザ端末12、14のブラウザ等にはクラウドファンディング契約画面が表示される。
【0026】
このようなクラウドファンディングの契約画面においてユーザがクラウドファンディングの契約を行う場合は、ユーザはユーザ端末12、14のブラウザ等の画面において契約を行う旨の指示を入力する。このことにより、ユーザ端末12、14から出資管理システム32にクラウドファンディングの契約を行う旨の指示が送信される(
図3の信号(13))。出資管理システム32のプロセッサ34は、クラウドファンディングの契約を行う旨の指示を受け付けると、出資処理手段34bにより、ユーザの識別情報に関連付けられてメモリ36に記憶されている不動産ポイントを現金化する。この際に、1不動産ポイントが1円で現金化される。なお、このような現金化は第1のポイントが実際の紙幣や硬貨に換えられるのではなく、プロセッサ34により管理される電子上のお金に換えられる。
【0027】
なお、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資金額が、不動産ポイントが現金化されたときの金額よりも少ない場合には、ユーザの識別情報に関連付けられてメモリ36に記憶されている不動産ポイントのうち、クラウドファンディングへの出資金額に相当する不動産ポイントのみを現金化し、残りの不動産ポイントはそのままメモリ36に記憶させる。この場合には、ユーザが所持している不動産ポイントが十分に多く、所持している不動産ポイントの一部を現金化するだけで不動産投資用のクラウドファンディングへの出資金額を補うことができるため、ユーザは現金を不動産会社30の銀行口座に振り込む必要はない。
【0028】
一方、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資金額が、不動産ポイントが現金化された金額よりも多い場合には、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、出資処理手段34b)は、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資金の金額から、不動産ポイントが現金化された金額を差し引いた金額の入金をユーザに促す画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力する。この出力された指令はユーザ端末12、14に送信される(
図3の信号(14))。このことにより、
図6に示すようにユーザ端末12、14のブラウザに不動産投資用のクラウドファンディングへの入金画面が表示される。このことにより、ユーザは残金の入金を行うことができるようになる。具体的には、ユーザは不動産会社30の銀行口座に残金を振り込むようになる。
【0029】
なお、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資をユーザが契約した後、このクラウドファンディングへの出資金の入金が完了するまでは、不動産ポイントは利用制限中となる。そして、入金期限日までに残金が不動産会社30の銀行口座に振り込まれなかった場合には、契約無効となり、利用制限中の不動産ポイントはユーザに戻されるようになる。具体的には、メモリ36に利用制限中であった不動産ポイントがユーザの識別情報に関連付けられて記憶される。また、出資金の残金が不動産会社30の銀行口座に振り込まれると、利用制限中の不動産ポイントは自動的に現金化されて出資用口座に入金される。このようにして、不動産投資用のクラウドファンディングの契約が行われた後、クラウドファンディングへの出資金の残金が入金されると、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、出資処理手段34b)はクラウドファンディングへの出資を行う。不動産投資用のクラウドファンディング自体はこのような出資処理手段34bにより管理されてもよく、あるいは不動産会社30に設けられている出資管理システム32とは別のシステムにより管理されてもよい。言い換えると、出資用口座の情報は出資管理システム32により管理されてもよく、あるいは出資管理システム32とは別のシステムにより管理されてもよい。
【0030】
このように、本実施の形態の出資管理システム32では、ユーザがユーザ端末12、14によりクラウドファンディングへの出資の契約を行うという1つの操作を行うだけで、不動産ポイントを現金化する第1処理と、第1処理で処理された現金を不動産投資用のクラウドファンディングに出資する第2処理とが行われる。このことにより、ユーザがユーザ端末12、14により上述した第1処理および第2処理をそれぞれ指示するような操作を行う場合と比較してユーザの手間を省くことができる。
【0031】
なお、別の態様として、ユーザが所持している不動産ポイントのうち、不動産投資用のクラウドファンディングに出資する不動産ポイントの数をユーザが選択することができるようになっていてもよい。この場合には、ユーザがユーザ端末12、14によりクラウドファンディングへの出資の契約を行うときに、現金化する不動産ポイントの数をユーザはユーザ端末12、14により入力する。このことにより、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資の契約が完了すると、現金化されるべき不動産ポイントのみ利用制限中となる。
【0032】
ユーザにより出資された不動産投資用のクラウドファンディングが満期を迎えると、ユーザには出資金に加えてクラウドファンディングの配当金が与えられる。具体的には、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、配当処理手段34c)は、メモリ36に記憶されているプログラムを実行することにより、出資金および配当金をユーザの銀行口座に振り込む。また、出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、配当処理手段34c)は、通信部38によりユーザの銀行口座等への出資金および配当金の入金情報をユーザ端末12、14に送信する。このことにより、ユーザ端末12、14のブラウザ等には配当金の銀行口座等への入金情報が表示される。このようにして、クラウドファンディングにより発生した配当の処理が完了する。なお、不動産投資用のクラウドファンディングが満期を迎えたときに出資金および配当金が一括してユーザの銀行口座に振り込まれるのではなく、クラウドファンディングが満期を迎えるまでの途中の期間で配当金が所定のタイミング毎(例えば、半年に1回)に出資管理システム32のプロセッサ34(具体的には、配当処理手段34c)によってユーザの銀行口座に振り込まれるようになっていてもよい。また、出資金および配当金をユーザの銀行口座に振り込む処理は、出資管理システム32のプロセッサ34が行うのではなく、不動産会社30における出資管理システム32とは別のシステムが行うようになっていてもよい。
【0033】
以上のような構成からなる、本実施の形態に係る、出資管理システム32により行われる出資管理方法によれば、ユーザが取得した不動産ポイント(第1のポイント)とユーザの識別情報とを関連付けてメモリ36に記憶させておく。また、不動産投資用のクラウドファンディングの応募画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの申し込みに係る情報を受け付けると、抽選を行い、当選した場合には当選画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力する。そして、当選画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの契約を行う旨の情報を受け付けると、出資処理手段34bにより、ユーザの識別情報に関連付けられてメモリ36に記憶されている不動産ポイントを換金して不動産投資用のクラウドファンディングに出資する。このような出資管理方法によれば、取得した不動産ポイントを現金化して不動産投資用のクラウドファンディングに出資することができる。とりわけ、出資管理システム32のプロセッサ34により管理される不動産ポイントを活用して、不動産特定共同事業法の制約を受けない形でスキームを構築している。具体的には、不動産ポイントは不動産クラウドファンディングの契約後の出資タイミングで自動的に出資用途限定で現金化され出資金額に充当される形を取っている。また、ユーザがユーザ端末12、14によりクラウドファンディングへの出資の契約を行うという1つの操作を行うだけで、不動産ポイントを現金化する第1処理と、第1処理で処理された現金を不動産投資用のクラウドファンディングに出資する第2処理とが行われる。このことにより、ユーザがユーザ端末12、14により上述した第1処理および第2処理をそれぞれ指示するような操作を行う場合と比較してユーザの手間を省くことができる。
【0034】
また、本実施の形態の出資管理方法では、上述したように、当選画面をユーザ端末に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの契約を行う旨の情報を受け付けたときに、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資金の金額から、不動産ポイント(第1のポイント)が現金化された金額を差し引いた金額の入金をユーザに促す画面をユーザ端末に表示させる旨の指令を出力し、出資処理手段34bは、不動産ポイントが現金化された金額と、ユーザにより入金された金額との合計額の金を不動産投資用のクラウドファンディングに出資する。このことにより、ユーザは取得したカードポイントを不動産ポイントに交換し、その後にこの不動産ポイントをクラウドファンディングへの出資に使用することができる。
【0035】
また、本実施の形態の出資管理方法では、上述したように、ポイント管理システム22により管理されるカードポイント(第2のポイント)を不動産ポイント(第1のポイント)に交換する旨の指令を受け付けると、受け付けたカードポイントをポイント処理手段34aにより不動産ポイントに交換し、交換された不動産ポイントとユーザの識別情報とを関連付けてメモリ36に記憶させる。この場合には、ユーザは取得したカードポイントを不動産ポイントに交換し、その後この不動産ポイントをクラウドファンディングへの出資に使用することができる。
【0036】
あるいは、ポイント管理システム22により管理されるカードポイント(第2のポイント)を不動産ポイント(第1のポイント)に交換するための情報キーが入力されると、入力された情報キーに基づく不動産ポイントとユーザの識別情報とを関連付けてメモリ36に記憶させる。
【0037】
また、第1のポイントは不動産会社30が発行する不動産ポイントであり、第2のポイントはクレジットカード会社20が発行するカードポイントである。
【0038】
また、本実施の形態の出資管理方法では、上述したように、不動産投資用のクラウドファンディングの契約を行う旨の情報を受け付けた後、当該クラウドファンディングへの出資金の入金が完了するまで、現金化されるべき不動産ポイント(第1のポイント)を利用制限中とする。このことにより、不動産投資用のクラウドファンディングの契約が行われたにもかかわらず現金化されるべき不動産ポイントが他の用途(例えば、他のクラウドファンディングへの出資)に使用されることを防止することができる。また、このような運用は、不動産特定共同事業法の規制対象外となるものである。
【0039】
また、本実施の形態の出資管理方法では、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資により配当金が生じた場合に、少なくとも配当金を配当処理手段34cによりユーザの銀行口座に入金するようになっている。このことにより、クラウドファンディングへの出資により配当が発生した場合に、配当金をユーザの口座に自動的に入金することができるため利便性を向上させることができる。
【0040】
また、本実施の形態の出資管理方法では、不動産投資用のクラウドファンディングへの出資が満期となり配当金が生じた場合に、出資金および配当金を配当処理手段34cによりユーザの銀行口座に入金するようになっている。この場合でも、クラウドファンディングへの出資により配当が発生した場合に、配当金をユーザの口座に自動的に入金することができるため利便性を向上させることができる。
【0041】
また、本実施の形態では、プロセッサ34により実行される、出資管理システム32により出資管理方法を行うためのプログラムおよびこのプログラムが記録された記録媒体が用いられる。ここで、プロセッサ34がプログラムを実行することにより、ユーザが取得した不動産ポイント(第1のポイント)とユーザの識別情報とを関連付けてメモリ36に記憶させておく。また、不動産投資用のクラウドファンディングの応募画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの申し込みに係る情報を受け付けると、抽選を行い、当選した場合には当選画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力する。そして、当選画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの契約を行う旨の情報を受け付けると、出資処理手段34bにより、ユーザの識別情報に関連付けられてメモリ36に記憶されている不動産ポイントを換金して不動産投資用のクラウドファンディングに出資する。このようなプログラムおよび記録媒体によれば、取得した不動産ポイントを現金化して不動産投資用のクラウドファンディングに出資することができる。
【0042】
また、本実施の形態では、プロセッサ34を備えた出資管理システム32が用いられる。このような出資管理システム32では、プロセッサ34は、プログラムを実行することにより、ユーザが取得した不動産ポイント(第1のポイント)とユーザの識別情報とを関連付けてメモリ36に記憶させておく。また、不動産投資用のクラウドファンディングの応募画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの申し込みに係る情報を受け付けると、抽選を行い、当選した場合には当選画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力する。そして、当選画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの契約を行う旨の情報を受け付けると、出資処理手段34bにより、ユーザの識別情報に関連付けられてメモリ36に記憶されている不動産ポイントを換金して不動産投資用のクラウドファンディングに出資する。このような出資管理システム32によれば、取得した不動産ポイントを現金化して不動産投資用のクラウドファンディングに出資することができる。
【0043】
なお、本発明による出資管理方法や出資管理システムは、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0044】
例えば、本実施の形態では、不動産会社30の出資管理システム32が第1のポイントとして不動産ポイントを発行し、クレジットカード会社20のポイント管理システム22が第2のポイントとしてカードポイントを発行しているが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。具体的には、第1のポイントは不動産会社30に関連する不動産ポイントに限定されることはない。また、第2のポイントはクレジットカード会社20に関連するカードポイントに限定されることはない。また、第1のポイントや第2のポイントを発行する企業は適宜変更可能であり、クレジットカード会社20や不動産会社30の代わりに、例えば、各種の販売店や、携帯電話会社、ショッピングモール型ECサイト運営会社等が挙げられる。
【解決手段】出資管理システム32により行われる出資管理方法は、不動産投資用のクラウドファンディングの応募画面をユーザ端末12、14に表示させる旨の指令を出力する工程と、不動産投資用のクラウドファンディングの申し込みに係る情報を受け付けると、抽選を行い、当選した場合には当選画面をユーザ端末に表示させる旨の指令を出力する工程と、当選画面をユーザ端末に表示させる旨の指令を出力した後、不動産投資用のクラウドファンディングの契約を行う旨の情報を受け付けると、出資処理手段34bによりメモリ36に記憶されている第1のポイントを現金化して不動産投資用のクラウドファンディングに出資する工程とを備えている。