【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、従来技術の問題点を解決すべく、種々検討を重ねた結果、バイオマス熱分解器と熱分解ガス改質器とを別個に温度コントロールすることができれば、バイオマスの熱分解温度及び熱分解ガスの改質温度を、夫々最適にすることができる故に、バイオマスを熱分解する際に発生するタール及び煤塵の発生、並びに、五酸化二リン及びカリ(カリウム)の揮散を抑制することができると共に、改質器内ではN
2Oの発生を抑制することができる効果が期待できるのではないかという考えに至った。しかし、上記の特許文献4に記載のような装置構成では、バイオマス熱分解器と熱分解ガス改質器との温度を、夫々別個にコントロールすることができるものの、バイオマス熱分解器から熱分解ガス改質器へ熱分解ガスを導入する熱分解ガス導入管において、その内壁及びバルブ等へのタール及び煤塵等の付着が生じてしまい、結局、熱分解ガス導入管の閉塞トラブルが発生してしまう。
【0013】
そこで、本発明者らは、バイオマス熱分解器及び熱分解ガス改質器の夫々の内部温度を別個にコントロールして、バイオマスの熱分解温度及び熱分解ガスの改質温度を、夫々適切な値にすることにより、タール及び煤塵の発生、五酸化二リン及びカリ(カリウム)の揮散、並びに、N
2O等の発生を低減せしめ、それに加えて、バイオマス熱分解器において発生した熱分解ガスを、熱分解ガス改質器へと導入する熱分解ガス導入管の内壁に、タール及び煤塵等が付着して、該熱分解ガス導入管が閉塞することを回避するためには、ガス化装置を如何なる構成にするべきかに関して、種々の検討を試みた。
【0014】
その結果、バイオマス熱分解器から熱分解ガス改質器に熱分解ガスを導入する熱分解ガス導入管を、バイオマス熱分解器側において、バイオマス熱分解器内に形成される、予め加熱された複数の粒状物及び/又は塊状物(ヒートキャリア)層の上面より下方のバイオマス熱分解器の側面に設置し、好ましくは、該熱分解ガス導入管を水平配管にすることにより、熱分解ガス導入管の内壁に、タール及び煤塵等が付着して、該熱分解ガス導入管が閉塞するという問題を解決し得ることを見出した。即ち、熱分解ガス導入管のガス取り入れ口(ガス入口)をヒートキャリア層中に設けることにより、該熱分解ガス導入管内に、バイオマス熱分解器中のヒートキャリアを導入せしめて、そして、熱分解ガスが、熱分解ガス導入管内に保有された該ヒートキャリア層を通過することにより、タール及び煤塵等が効率的に除去されると共に、タールが効果的に熱分解されることを見出したのである。加えて、驚くべきことに、該熱分解ガス導入管内に侵入したヒートキャリアは、バイオマス熱分解器内のヒートキャリアの上から下への移動に伴って、逐次入れ替わり、それにより、熱分解ガス導入管内においてヒートキャリアがタール等により固着して閉塞することなく、著しく効率的にタール及び煤塵等が除去され、かつ、タールが熱分解され、好ましくは改質されることを見出したのである。そして、好ましくは、熱分解ガス導入管の内部底面を、上方に向かって突出させておけば、バイオマス熱分解器を流れるヒートキャリアが、熱分解ガス導入管を通して、他方の容器、即ち、熱分解ガス改質器内に流れ込むことを、より効果的に防止し得るばかりではなく、熱分解ガス導入管内のヒートキャリアが効果的に入れ替わり、より効率的にタール及び煤塵等を除去することができることを見出したのである。そして、ヒートキャリアによる加熱を熱分解器内でのバイオマスの熱分解のみに限定し、熱分解ガス改質器内での熱分解ガスの改質には、スチームに加えて、酸素又は空気を使用して熱分解ガスを部分酸化することより熱を発生させて、スチームにより改質を実行させれば、熱分解ガス改質器の内部温度をバイオマス熱分解器と別途にコントロールすることができると共に、スチーム及び酸素又は空気の供給量を適切にコントロールすれば、熱分解ガス中のメタン、一酸化炭素及びタール等を効率的に改質することができて、生成ガス、即ち、改質ガス中のタールを著しく低減することができるばかりではなく、水素濃度をも著しく高くできることを見出したのである。
【0015】
即ち、本発明は、
(1)バイオマス供給口、並びに、非酸化性ガス供給口及び/又はスチーム吹込み口を備えるバイオマス熱分解器と、スチーム吹込み口及び改質ガス排出口を備える熱分解ガス改質器と、上記バイオマス熱分解器において発生した熱分解ガスを上記熱分解ガス改質器へと導入する、上記バイオマス熱分解器と上記熱分解ガス改質器との間に備えられた熱分解ガス導入管とを備え、かつ、上記バイオマス熱分解器が、更に、予め加熱された複数の粒状物及び/又は塊状物の導入口及び排出口を備え、上記複数の粒状物及び/又は塊状物の持つ熱により、バイオマスの熱分解を実行し、一方、上記熱分解ガス改質器が、バイオマスの熱分解により発生した熱分解ガスのスチーム改質を実行するバイオマスのガス化装置において、上記熱分解ガス改質器が、更に、空気又は酸素吹込み口を備え、該空気又は酸素により、バイオマスの熱分解により発生した熱分解ガスを部分燃焼することにより、スチーム改質を実行し、かつ、上記熱分解ガス導入管が、上記バイオマス熱分解器内に形成される、上記複数の粒状物及び/又は塊状物層の上面より下方の上記バイオマス熱分解器の側面に備えられていることを特徴とするバイオマスのガス化装置である。
【0016】
好ましい態様として、
(2)上記熱分解ガス導入管が、上記バイオマス熱分解器と上記熱分解ガス改質器との間において重力方向に対して略水平に備えられている、上記(1)記載のバイオマスのガス化装置、
(3)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、上方に向って突出した構造を有している、上記(1)又は(2)記載のバイオマスのガス化装置、
(4)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと傾斜を備えて上方に向って突出した構造を有している、上記(1)又は(2)記載のバイオマスのガス化装置、
(5)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと、5〜45度の傾斜を備えて上方に向かって突出した構造を有している、上記(1)又は(2)記載のバイオマスのガス化装置、
(6)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと、10〜30度の傾斜を備えて上方に向かって突出した構造を有している、上記(1)又は(2)記載のバイオマスのガス化装置、
(7)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと、15〜25度の傾斜を備えて上方に向かって突出した構造を有している、上記(1)又は(2)記載のバイオマスのガス化装置、
(8)上記熱分解ガス導入管の長手方向(熱分解ガスの流れ方向)に垂直な断面の外形が、略円形又は略多角形である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(9)上記熱分解ガス導入管の長手方向(熱分解ガスの流れ方向)に垂直な断面の外形が略四角形である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(10)上記熱分解ガス導入管が、1〜3本備えられている、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(11)上記熱分解ガス導入管が、1又は2本備えられている、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(12)上記熱分解ガス導入管が、その内部に上記複数の粒状物及び/又は塊状物を保有している、上記(1)〜(11)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(13)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器及びその近傍、熱分解ガス改質器及びその近傍、並びに、熱分解ガス導入管より成る群から選ばれる一つ以上の位置に備えられる、上記(1)〜(12)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(14)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器又はその近傍、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に備えられる、上記(1)〜(12)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(15)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器又はその近傍、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1〜3個備えられる、上記(1)〜(12)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(16)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器又はその近傍、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1個備えられる、上記(1)〜(12)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(17)空気または酸素吹込み口が、熱分解ガス改質器及びその近傍、並びに、熱分解ガス導入管より成る群から選ばれる一つ以上の位置に備えられる、上記(1)〜(16)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(18)空気または酸素吹込み口が、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に備えられる、上記(1)〜(16)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(19)空気または酸素吹込み口が、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1〜3個備えられる、上記(1)〜(16)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(20)空気または酸素吹込み口が、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1個備えられる、上記(1)〜(16)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(21)複数の粒状物及び/又は塊状物を予め加熱するための予熱器が、バイオマス熱分解器の上部に更に備えられる、上記(1)〜(20)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(22)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の導入口が、バイオマス熱分解器の上方に備えられる、上記(1)〜(21)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(23)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の導入口が、バイオマス熱分解器の頂部に備えられる、上記(1)〜(21)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(24)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の排出口が、バイオマス熱分解器の下方に備えられる、上記(1)〜(23)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(25)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の排出口が、バイオマス熱分解器の底部に備えられる、上記(1)〜(23)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(26)上記熱分解ガス改質器が、加熱装置を備えない、上記(1)〜(25)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(27)上記の粒状物及び/又は塊状物が、金属ボール及びセラミックボールより成る群から選ばれる、上記(1)〜(26)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(28)金属ボールが、ステンレス鋼製である、上記(27)記載のバイオマスのガス化装置、
(29)セラミックボールが、アルミナ、シリカ、シリコンカーバイド、タングステンカーバイド、ジルコニア及び窒化ケイ素のより成る群から選ばれる一以上の材質から成る、上記(27)記載のバイオマスのガス化装置、
(30)上記バイオマス熱分解器の気相温度が400〜700℃である、上記(1)〜(29)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(31)上記バイオマス熱分解器の気相温度が500〜700℃である、上記(1)〜(29)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(32)上記バイオマス熱分解器の気相温度が550〜650℃である、上記(1)〜(29)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(33)上記熱分解ガス改質器の気相温度が700〜1,000℃である、上記(1)〜(32)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(34)上記熱分解ガス改質器の気相温度が850〜950℃である、上記(1)〜(32)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(35)上記熱分解ガス改質器の気相温度が880〜930℃である、上記(1)〜(32)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(36)上記バイオマスが、乾燥基準で5.0質量%以上の灰分を含む高灰分バイオマスである、上記(1)〜(35)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(37)上記バイオマスが、乾燥基準で10.0〜30.0質量%の灰分を含む高灰分バイオマスである、上記(1)〜(35)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(38)上記バイオマスが、乾燥基準で15.0〜20.0質量%の灰分を含む高灰分バイオマスである、上記(1)〜(35)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(39)上記バイオマスが、植物系バイオマス、生物系バイオマス、生活雑排出物及び食品廃棄物より成る群から選ばれるバイオマス資源である、上記(1)〜(38)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置、
(40)上記バイオマスが、下水汚泥及び家畜排せつ物より成る群から選ばれるバイオマス資源である、上記(1)〜(38)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化装置
を挙げることができる。
【0017】
また、本発明は、上記(1)記載のバイオマスのガス化装置を使用したバイオマスのガス化方法である。即ち、本発明は、
(41)バイオマスを、非酸化性ガス雰囲気下又は非酸化性ガスとスチームとの混合ガス雰囲気下において加熱するバイオマス熱分解器と、上記バイオマス熱分解器において発生したガスを、スチームの存在下に改質する熱分解ガス改質器とを備え、かつ、予め加熱された複数の粒状物及び/又は塊状物を、上記バイオマス熱分解器に投入せしめて、上記複数の粒状物及び/又は塊状物の持つ熱により、バイオマスの熱分解を実行し、次いで、該バイオマスの熱分解により発生した熱分解ガスを、上記熱分解ガス改質器に導入して、該熱分解ガスのスチーム改質を実行するバイオマスのガス化方法において、上記バイオマスの熱分解により発生した熱分解ガスが、上記バイオマス熱分解器内に形成される、上記複数の粒状物及び/又は塊状物層の上面より下方の上記バイオマス熱分解器の側面に備えられた熱分解ガス導入管を通って、上記熱分解ガス改質器に導入され、次いで、該熱分解ガス改質器に、別途、導入された空気又は酸素により、上記の導入された熱分解ガスが、部分酸化されると同時に、上記空気又は酸素と同時に導入されたスチームにより改質されることを特徴とするバイオマスのガス化方法である。
【0018】
好ましい態様として、
(42)上記熱分解ガス導入管が、上記バイオマス熱分解器と上記熱分解ガス改質器との間において重力方向に対して略水平に備えられている、上記(41)記載のバイオマスのガス化方法、
(43)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、上方に向かって突出した構造を有している、上記(41)又は(42)記載のバイオマスのガス化方法、
(44)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと傾斜を備えて上方に向って突出した構造を有している、上記(41)又は(42)記載のバイオマスのガス化方法、
(45)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと、5〜45度の傾斜を備えて上方に向かって突出した構造を有している、上記(41)又は(42)記載のバイオマスのガス化方法、
(46)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと、10〜30度の傾斜を備えて上方に向かって突出した構造を有している、
上記(41)又は(42)記載のバイオマスのガス化方法、
(47)上記熱分解ガス導入管の内部底面が、バイオマス熱分解器側から熱分解ガス改質器側へと、15〜25度の傾斜を備えて上方に向かって突出した構造を有している、上記(41)又は(42)記載のバイオマスのガス化方法、
(48)上記熱分解ガス導入管の長手方向(熱分解ガスの流れ方向)に垂直な断面の外形が、略円形又は略多角形である、上記(41)〜(47)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(49)上記熱分解ガス導入管の長手方向(熱分解ガスの流れ方向)に垂直な断面の外形が略四角形である、上記(41)〜(47)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(50)上記熱分解ガス導入管が、1〜3本備えられている、上記(41)〜(49)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(51)上記熱分解ガス導入管が、1又は2本備えられている、上記(41)〜(49)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(52)上記熱分解ガス導入管が、その内部に上記複数の粒状物及び/又は塊状物を保有している、上記(41)〜(51)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(53)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器及びその近傍、熱分解ガス改質器及びその近傍、並びに、熱分解ガス導入管より成る群から選ばれる一つ以上の位置に備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(54)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器又はその近傍、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(55)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器又はその近傍、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1〜3個備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(56)スチーム吹込み口が、バイオマス熱分解器又はその近傍、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1個備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(57)空気または酸素吹込み口が熱分解ガス改質器及びその近傍、並びに、熱分解ガス導入管より成る群から選ばれる一つ以上の位置に備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(58)空気または酸素吹込み口が、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(59)スチーム吹込み口が、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1〜3個備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(60)空気または酸素吹込み口が、熱分解ガス改質器又はその近傍、並びに、熱分解ガス導入管に、夫々、1個備えられる、上記(41)〜(52)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(61)複数の粒状物及び/又は塊状物を予め加熱するための予熱器が、バイオマス熱分解器の上部に更に備えられる、上記(41)〜(60)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(62)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の導入口が、バイオマス熱分解器の上方に備えられる、上記(41)〜(60)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(63)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の導入口が、バイオマス熱分解器の頂部に備えられる、上記(41)〜(60)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(64)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の排出口が、バイオマス熱分解器の下方に備えられる、上記(41)〜(63)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(65)上記の複数の粒状物及び/又は塊状物の排出口が、バイオマス熱分解器の底部に備えられる、上記(41)〜(63)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(66)上記熱分解ガス改質器における、上記バイオマスの熱分解により発生した熱分解ガスのスチーム改質が、該熱分解ガスが有する熱、該熱分解ガス改質器に導入された空気又は酸素が有する熱、及び、該空気又は酸素と同時に導入されたスチームが有する熱、並びに、該空気又は酸素による該熱分解ガスの部分酸化により発生された熱のみにより実行される、上記(41)〜(65)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(67)上記の粒状物及び/又は塊状物が、金属ボール及びセラミックボールより成る群から選ばれる、上記(41)〜(66)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(68)金属ボールが、ステンレス鋼製である、上記(67)記載のバイオマスのガス化方法、
(69)セラミックボールが、アルミナ、シリカ、シリコンカーバイド、タングステンカーバイド、ジルコニア及び窒化ケイ素のより成る群から選ばれる一以上の材質から成る、上記(67)記載のバイオマスのガス化方法、
(70)上記バイオマス熱分解器の気相温度が400〜700℃である、上記(41)〜(69)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(71)上記バイオマス熱分解器の気相温度が500〜700℃である、上記(41)〜(69)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(72)上記バイオマス熱分解器の気相温度が550〜650℃である、上記(41)〜(69)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(73)上記熱分解ガス改質器の気相温度が700〜1,000℃である、上記(41)〜(72)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(74)上記熱分解ガス改質器の気相温度が850〜950℃である、上記(41)〜(72)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(75)上記熱分解ガス改質器の気相温度が880〜930℃である、上記(41)〜(72)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(76)上記バイオマスが、乾燥基準で5.0質量%以上の灰分を含む高灰分バイオマスである、上記(41)〜(75)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(77)上記バイオマスが、乾燥基準で10.0〜30.0質量%の灰分を含む高灰分バイオマスである、上記(41)〜(75)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(78)上記バイオマスが、乾燥基準で15.0〜20.0質量%の灰分を含む高灰分バイオマスである、上記(41)〜(75)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(79)上記バイオマスが、植物系バイオマス、生物系バイオマス、生活雑排出物及び食品廃棄物より成る群から選ばれるバイオマス資源である、上記(41)〜(78)のいずれか一つに記載のバイオマスのガス化方法、
(80)上記バイオマスが、下水汚泥及び家畜排せつ物より成る群から選ばれるバイオマス資源である、上記(41)〜(78)のいずれか一つに記載の高灰分バイオマスのガス化方法
を挙げることができる。