(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1は本実施の形態における電子部品を示す斜視図、
図2は本実施の形態における電子部品の上面図、
図3は本実施の形態における電子部品の側面図である。
【0019】
図において、1は本実施の形態における電子部品であり、例えば、抵抗を含むチップ型のネットワーク抵抗、すなわち、抵抗アレイ(Resistor Array)であるが、複数本のジャンパー線を備えるジャンパーチップであってもよいし、いかなる種類のものであってもよい。ここでは、第1導体端子(1st Terminal)51と、抵抗を含む第2導体端子(2nd Terminal)61とを備え、抵抗アレイとして機能するチップ型電子部品であるものとして説明する。また、前記電子部品1は、産業用電気及び電子機器、家庭用電気及び電子器具、コンピュータ、通信機器等いかなる種類の機器、装置等において使用されるものであってもよいが、ここでは、説明の都合上、例えば、電子機器等に使用されるプリント回路基板、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、フレキシブル回路基板(FPC)等の基板に実装されるものであるとする。
【0020】
なお、本実施の形態において、電子部品1に含まれる各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、電子部品1に含まれる各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、電子部品1に含まれる各部の姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
【0021】
図に示される例において、本実施の形態における電子部品1は、概略長方形の平板状の部品本体10と、該部品本体10から幅方向(Y軸方向)両側に露出した第1露出部52及び第2露出部62を含む第1導体端子51及び第2導体端子61とを導体端子として備えている。また、前記部品本体10は、耐熱性合成樹脂等の絶縁性材料から成るハウジング11と、該ハウジング11の上下方向(Z軸方向)両面に配設される一対の平板状の外側導体部材としての導体平板71とを含んでいる。なお、図に示される例において、上方(Z軸正方向)の導体平板71は露出しているが、下方(Z軸負方向)の導体平板71は、その下面全体が粘着性樹脂等の絶縁性粘着材料から成る粘着シート31によって覆われている。また、導体端子としての第1導体端子51及び第2導体端子61の数及び配置は、任意に設定することができるが、ここでは、説明の都合上、中央に1本の第1導体端子51が配設され、該第1導体端子51の前後方向(X軸方向)両側に第2導体端子61が配設されているものについて説明する。
【0022】
さらに、前記部品本体10のX、Y及びZ軸方向の寸法は、それぞれ、例えば、2〜3〔mm〕、3〜4〔mm〕及び0.2〜0.3〔mm〕であり、第1露出部52及び第2露出部62のX軸方向の寸法は、例えば、0.25〜0.35〔mm〕であり、第1露出部52と第2露出部62との間隔(ピッチ)は、例えば、0.8〜1.1〔mm〕であることが望ましいが、電子部品1の各部の寸法は、これらに限定されるものでなく、適宜変更することができる。
【0023】
そして、第1導体端子51は、例えば、第1露出部52の両端が図示されない基板のグランド線に接続され、各第2導体端子61は、例えば、第2露出部62の両端が図示されない基板の信号線に接続されるものとする。また、前記第2導体端子61の少なくとも1つは、部品本体10内において抵抗を含むものとする。さらに、第1導体端子51は、部品本体10内において、両側の導体平板71と導通し、これにより、該導体平板71は、電子部品1を電磁的に効果的にシールドするEMIシールド部材として機能する。
【0024】
次に、前記電子部品1の内部構造について説明する。
【0025】
図4は本実施の形態における電子部品の内部構造を示す斜視図、
図5は本実施の形態における電子部品の内部構造の分解図、
図6は本実施の形態におけるハウジングを示す斜視図、
図7は本実施の形態における電子部品の第1の断面図であって
図2におけるA−A矢視断面図、
図8は本実施の形態における電子部品の第2の断面図であって
図2におけるB−B矢視断面図、
図9は本実施の形態における電子部品の第3の断面図であって
図2におけるC−C矢視断面図である。
【0026】
前記電子部品1は、粘着シート31、導体平板71、合成樹脂等の絶縁性材料から成る絶縁シート21、第1導体端子51及び第2導体端子61を備える。これらの部材は、
図4に示されるように、下から、粘着シート31、導体平板71、絶縁シート21、第1導体端子51及び第2導体端子61、絶縁シート21、導体平板71の順で積層される。そして、
図4に示されるような構造の積層体を図示されないモールド用の金型内に載置した状態で該金型内に合成樹脂等のハウジング11の材料を充填するインサート成形(オーバーモールド成形)を行うことによって、
図1に示されるような電子部品1を得ることができる。これにより、
図4に示されるような構造の積層体は、一部がその隙間に充填されたハウジング11によって一体化される。なお、
図6には、ハウジング11の形状が示されているが、実際には、ハウジング11は、
図6に示されるような形状に単体で成形されることはなく、
図4に示されるような積層体と一体化されて成形される。また、前記粘着シート31は、
図4に示されるような構造の積層体から除外し、インサート成形を行ってハウジング11を形成した後に、導体平板71及びハウジング11の下面に貼付するようにしてもよい。
【0027】
図5に示されるように、第1導体端子51は、導電性の金属板から切出された、又は、導電性の金属材料を延伸して形成されたリボン状の金属(例えば、SnめっきされたCu合金)から成る厚さ(Z軸方向の寸法)が、例えば、約0.05〔mm〕の平板に更に必要に応じて折曲げ等の加工を施して成形された部材であって、Y軸方向に直線的に延在する本体部54と、該本体部54の長手方向(Y軸方向)中央に幅広に形成された導体平板接続部53と、前記本体部54の長手方向両端に、概略クランク状の断面形状を備える曲げ部55を介して接続されたテール部56とを含んでいる。なお、前記第1露出部52は、本体部54の一部と、曲げ部55及びテール部56とを含んでいる。そして、前記導体平板接続部53の上下方向(Z軸方向)両面には、前記導体平板71の凸部としての接続凸部73が接触して導通する。また、前記テール部56は、ハウジング11の幅方向外面から外方に離間した位置にある。前記テール部56の下面は、図示されない基板の導電線に連結された接続パッドにはんだ付等によって接続される。前記曲げ部55が介在することによって、本体部54と両端のテール部56とは、互いにほぼ平行でありながら、高さ(Z軸方向の位置)が相違するので、テール部56の下面が前記基板の表面の接続パッドに固定されても、本体部54は基板の表面から大きく離間した状態になる。なお、前記導体平板接続部53は、必ずしも、幅広に形成する必要はなく、本体部54の他の部分と同じ幅であってもよい。また、前記曲げ部55は、不要であれば、省略することもできるし、前記基板の接続パッドの位置に応じて形状を変更することもできる。
【0028】
また、第2導体端子61は、導電性の金属板から切出された、又は、導電性の金属材料を延伸して形成されたリボン状の金属(例えば、SnめっきされたCu合金)から成る厚さが、例えば、約0.05〔mm〕の平板に更に必要に応じて折曲げ等の加工を施して成形された部材であって、Y軸方向に直線的に延在する本体部64と、該本体部64の長手方向(Y軸方向)両端に、概略クランク状の断面形状を備える曲げ部65を介して接続されたテール部66とを含んでいる。なお、前記第2露出部62は、本体部64の一部と、曲げ部65及びテール部66とを含んでいる。
図5に示されるように、本体部64の長手方向中央は欠落している。すなわち、少なくとも1つの第2導体端子61(
図5に示される例においては、両方の第2導体端子61)の本体部64は、欠落部64aによって、長手方向に二分されている。そして、前記本体部64の第2露出部62以外の部分、すなわち、前記欠落部64aの両端に位置する残存部分64bにおける少なくとも一部の上下方向(Z軸方向)の少なくとも一方の面には、絶縁シート21の端子対向面22に形成された抵抗要素67が接触して導通する。
【0029】
また、前記テール部66は、ハウジング11の幅方向外面から外方に離間した位置にある。前記テール部66の下面は、図示されない基板の導電線に連結された接続パッドにはんだ付等によって接続される。前記曲げ部65が介在することによって、本体部64と両端のテール部66とは、互いにほぼ平行でありながら、高さが相違するので、テール部66の下面が前記基板の表面の接続パッドに固定されても、本体部64は基板の表面から大きく離間した状態になる。なお、前記曲げ部65は、不要であれば、省略することもできるし、前記基板の接続パッドの位置に応じて形状を変更することもできる。
【0030】
絶縁シート21は、望ましくは、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン等の耐熱性の樹脂から成り、厚さが、例えば、約0.025〔mm〕の概略矩形の平板状の部材であるが、その材料及び厚さは、適宜変更することができる。そして、絶縁シート21の中央には、該絶縁シート21を厚さ方向(Z軸方向)に貫通する略矩形の開口部23が形成されている。該開口部23は、導体平板71の接続凸部73が通過可能な大きさに形成されている。また、前記絶縁シート21のX軸方向の両端には、略矩形の切欠き部26が形成されている。
【0031】
そして、第1導体端子51の本体部54及び第2導体端子61の本体部64のZ軸方向両側に配設される2枚の絶縁シート21のうちの少なくとも一方における端子対向面22には、電気的要素としての抵抗要素67が貼付されている。
図5に示される例において、前記抵抗要素67は2本であり、それぞれは、端子対向面22のY軸方向全体に亘って連続的に延在するリボン状の細長い薄膜状の部材であって、対応する第2導体端子61の本体部64に対向する位置に形成されて貼付されている。
【0032】
前記抵抗要素67は、例えば、カーボンペースト、カーボンシート、酸化物、Ni−Cr粉末、金属材料(例えば、Ag、Cu等)のペースト等の電気抵抗材料から成るが、いかなる種類の電気抵抗材料から成るものであってもよい。該電気抵抗材料を適宜選択することによって、抵抗要素67の電気抵抗値を所望の値に調整することができる。例えば、前記電気抵抗材料として金属材料のペーストや粉末を選択すると、抵抗要素67の電気抵抗値を低い値又はゼロにすることができる。一方、前記電気抵抗材料としてカーボンペースト、カーボンシート、酸化物等を選択すると、抵抗要素67の電気抵抗値を高い値にすることができる。なお、前記電気抵抗材料として金属材料を選択する場合、金属板を切断することによって前記抵抗要素67を作成することもできるし、第1導体端子51と同一形状の部材を形成して第2導体端子61として使用することもできる。
【0033】
ここでは、前記抵抗要素67は、絶縁シート21の端子対向面22に電気抵抗材料であるカーボンペーストを塗布した後に、固化又は焼結させることによって形成された厚さが、例えば、約0.005〔mm〕の細長い薄膜であるものとして説明する。
【0034】
導体平板71は、導電性の金属板から切出された、又は、導電性の金属材料を延伸して形成された厚さが、例えば、約0.05〔mm〕の概略矩形の平板状の金属(例えば、SnめっきされたCu合金)から成る部材である。そして、各導体平板71における第1導体端子51の導体平板接続部53と対向する面、すなわち、内面72には、その中央に前記導体平板接続部53の方向に向けて突出する接続凸部73が形成されている。該接続凸部73は、絶縁シート21の開口部23を通過して前記導体平板接続部53に接触し、該導体平板接続部53と導通する凸部なので、その凸端部(先端部)は平面であることが望ましい。また、図に示される例において、導体平板71における内面72と反対側の面、すなわち、外面には、接続凸部73に対応する部位に凹部73aが形成されているが、該凹部73aは、前記接続凸部73をプレス加工によって成形した結果として発生するものなので、前記接続凸部73の成形方法が異なる場合には、存在しないこともあり得る。さらに、前記導体平板71のX軸方向の両端には、略矩形の切欠き部76が形成されている。なお、前記導体平板71のX−Y平面における大きさは、絶縁シート21と同等であり、かつ、前記切欠き部76の位置は、絶縁シート21の切欠き部26の位置に対応する。
【0035】
粘着シート31は、絶縁性粘着材料から成るシートから切出された厚さが、例えば、約0.04〔mm〕以下の概略矩形の平板状の部材である。前記粘着シート31のX−Y平面における大きさは、前記導体平板71よりも大きく、ハウジング11のX−Y平面における大きさと同等である。なお、前記粘着シート31は、必要がなければ、省略することもできる。
【0036】
そして、該粘着シート31と、導体平板71と、絶縁シート21と、第1導体端子51及び第2導体端子61とが積層された電子部品1において、第2導体端子61における欠落部64aによって二分された本体部64は、少なくとも一方の面が絶縁シート21の端子対向面22に形成された抵抗要素67と接触して導通しているので、該抵抗要素67を介して互いに接続された状態となっている。したがって、第2導体端子61は、受動素子である抵抗として機能する。
【0037】
また、第2導体端子61の本体部64が、
図8に示されるように、絶縁シート21を介して、導体平板71の内面72から離間しているので、第1導体端子51と第2導体端子61とが、導体平板71を介して導通することはない。さらに、第1導体端子51の本体部54と、その両側に位置する第2導体端子61の本体部64との間には、絶縁性のハウジング11が介在しているので、第1導体端子51と第2導体端子61とが、導体平板71を介して導通することはない。
【0038】
また、
図7及び9に示されるように、第1導体端子51における導体平板接続部53が導体平板71の接続凸部73と接触して導通しているので、導体平板71は、グランド線に接続される第1導体端子51と同電位になっている。なお、第2導体端子61の本体部64は、
図8に示されるように、絶縁シート21を介して、導体平板71の内面72から離間しているので、導体平板71は、第2導体端子61を流れる信号を電磁的にシールドする。また、第2導体端子61の本体部64と導体平板71との間に寄生容量(浮遊容量)が生じても、該寄生容量の大きさが一定となるので、対処が容易である。
【0039】
次に、前記電子部品1の製造方法について説明する。ここでは、その一例として、導体平板71、絶縁シート21、第1導体端子51、第2導体端子61等を組立てて積層体を形成した後にインサート成形によってハウジング11を成形し、更に粘着シート31を貼付して、電子部品1を得る方法について説明する。
【0040】
図10は本実施の形態における電子部品の製造方法を説明する図である。
【0041】
まず、第1の工程では、Cu合金から成る金属板にプレス加工(Press)を施して所望の形状とした板状部材に、めっき加工(Plating)を施してSnのめっき被膜を形成し、上側の導体平板71を得る。
【0042】
一方、第5の工程では、前記第1の工程と同様にして、下側の導体平板71を得る。
【0043】
また、第2の工程では、ポリイミドから成るシートの一方の表面に印刷(Print)を施して電気抵抗材料から成る抵抗要素67を貼付した後、プレス加工(Press)を施して前記シートを所望の形状とし、上側の絶縁シート21を得る。
【0044】
一方、第4の工程では、前記第2の工程と同様にして、下側の絶縁シート21を得る。なお、上側又は下側の絶縁シート21のいずれかにおいては、抵抗要素67の貼付を省略することができる。
【0045】
さらに、第3の工程では、Cu合金から成る金属板にプレス加工(Press)を施して所望の形状とした複数の板状部材に、めっき加工(Plating)を施してSnのめっき被膜を形成し、第1導体端子51及び第2導体端子61を得る。
【0046】
続いて、第1〜第5の工程で得られた上側の導体平板71と、上側の絶縁シート21と、第1導体端子51及び第2導体端子61と、下側の絶縁シート21と、下側の導体平板71とを、
図5に示されるような姿勢にした後、互いに重ね合せて積層(Lamination)して積層体を形成する。
【0047】
具体的には、まず、第1導体端子51を、その平面が上下方向(Z軸方向)を向くように配置する。そして、第1導体端子51の短手方向(X軸方向)の両側に、前記第1導体端子51から離間して、第2導体端子61を、その平面が上下方向を向くように配置する。次に、前記第1導体端子51及び第2導体端子61を、上下方向から2枚の絶縁シート21で挟込み、さらに、上下方向から2枚の導体平板71で挟込む。なお、前述のように、少なくとも一方の絶縁シート21には抵抗要素67が形成されており、該抵抗要素67の少なくともY軸方向両端近傍に、Y軸方向に二分された第2導体端子61の本体部64が接触して導通する。
【0048】
また、導体平板71の外側から凹部73aにレーザビームを照射したり、スポット溶接機の電極を当接したりすることによって、互いに接触している接続凸部73と第1導体端子51の導体平板接続部53とを溶接(Welding)することが望ましい。これにより、積層体を構成する部材同士の離間を防止することができる。また、接続凸部73と導体平板接続部53との導通状態が安定する。なお、積層体を構成する部材同士を接続するために、接着、加圧、圧着、融着等の手段を絶縁シート21の材料に合せて、適宜選択することができる。
【0049】
続いて、第7の工程では、前記積層体を図示されないモールド用の金型内に載置した状態で該金型内に溶融した合成樹脂を充填し、インサート成形、すなわち、オーバーモールド成形(Over Molding)を行う。前記合成樹脂は、2枚の導体平板71の間の空間を埋めるように充填されてハウジング11を構成し、これにより、前記積層体は、一部がその隙間に充填されたハウジング11によって一体化される。
【0050】
一方、第6の工程では、絶縁性粘着材料から成るシートに切断加工(Dicing)を施して前記シートを所望の形状とし、粘着シート31を得る。
【0051】
そして、ハウジング11によって一体化された積層体の下面に粘着シート31を付着させた状態で熱プレス加工(Heat Press)を施し、前記積層体の下面に粘着シート31を確実に貼付させる。これにより、
図1に示されるような部品本体10を備える電子部品1を得ることができる。
【0052】
なお、前記第1導体端子51及び第2導体端子61の末端に図示されない端子支持部材であるキャリアが接続されている場合には、該キャリアを切断(Carrier Cut)する。
【0053】
そして、検査(Inspection)を行った後、前記電子部品1を図示されないパッケージに収納(Packaging)する。
【0054】
このように、本実施の形態における電子部品1は、絶縁シート21と、第1導体端子51及び第2導体端子61とを備え、第2導体端子61の少なくとも1つは欠落部64aを含み、欠落部64aの両端に位置する残存部分64bが絶縁シート21に貼付された抵抗要素67を介して接続されている。
【0055】
これにより、電子部品1が小型化されても、第2導体端子61の電気抵抗値を所望の値とすることができ、所望の性能を確実に発揮することができる。したがって、信頼性が高く、製造コストが低く、耐久性の高い電子部品1を得ることができる。
【0056】
また、絶縁シート21は、第1導体端子51及び第2導体端子61の両面側にそれぞれ配設され、抵抗要素67は少なくとも一方の絶縁シート21における端子対向面22に貼付されている。したがって、第1導体端子51及び第2導体端子61と絶縁シート21とを積層することにより、容易に、かつ、確実に第2導体端子61の残存部分64bを抵抗要素67によって接続することができる。
【0057】
さらに、電子部品1は、絶縁シート21における端子対向面22と反対面側に配設された導体平板71を更に備え、導体平板71と導通する第1導体端子51、及び、導体平板71と導通しない第2導体端子61を含み、第2導体端子61の少なくとも1つは欠落部64aを含んでいる。さらに、導体平板71は、第1導体端子51の表面に当接して導通する接続凸部73を含み、絶縁シート21は、接続凸部73が通過可能な開口部23を含んでいる。さらに、電子部品1は、絶縁シート21、第1導体端子51、第2導体端子61及び導体平板71と一体的に形成された絶縁性のハウジング11を更に備え、隣接する第1導体端子51及び第2導体端子61の間にハウジング11が介在する。したがって、電子部品1が小型化されても、ハウジング11と第1導体端子51及び第2導体端子61との位置関係、第1導体端子51と第2導体端子61との位置関係、並びに、第1導体端子51及び第2導体端子61と導体平板71との位置関係が安定的に保持される。
【0058】
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。