特許第6899257号(P6899257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6899257トンネルの内装パネル及びトンネルの内装構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6899257
(24)【登録日】2021年6月16日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】トンネルの内装パネル及びトンネルの内装構造
(51)【国際特許分類】
   E21D 11/04 20060101AFI20210628BHJP
   E01F 9/547 20160101ALI20210628BHJP
【FI】
   E21D11/04 Z
   E01F9/547
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-96574(P2017-96574)
(22)【出願日】2017年5月15日
(65)【公開番号】特開2018-193722(P2018-193722A)
(43)【公開日】2018年12月6日
【審査請求日】2020年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231110
【氏名又は名称】JFE建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】和田 浩
(72)【発明者】
【氏名】鎌崎 祐治
【審査官】 富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0298903(US,A1)
【文献】 特開2012−107491(JP,A)
【文献】 特開2015−232204(JP,A)
【文献】 JFE建材、「Jピカボルト」 ライナープレートに初適用 トンネル覆工用 交通安全に貢献,2017年 1月19日,URL,https://www.japanmetal.com/news-t2017011971905.html/print/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D11/00−19/06、
23/00−23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの内面に設けられる内装パネルであって、
前記トンネルの内面に面して当該トンネルの延在方向に沿って波状に起伏する凸部及び凹部を有するプレートを備え、
前記プレートは、前記凸部から前記トンネル内部に突出して、受けた光を反射する反射部材を有しており、
前記反射部材は、前記凸部に設けられており、
前記プレートは、前記トンネルの内面に設けられた際に、当該プレートと前記トンネルの内面との間の空間を埋める裏込材を充填する孔を前記凸部に有しており、前記反射部材は、前記孔を閉鎖する栓部材に設けられている
ことを特徴とするトンネルの内装パネル。
【請求項2】
前記反射部材は、前記凸部において異なる位置に複数設けられていることを特徴とする請求項に記載のトンネルの内装パネル。
【請求項3】
前記反射部材は、再帰反射性塗膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネルの内装パネル。
【請求項4】
トンネルの内面に設けられる内装パネルと、前記内装パネルに設けられて受けた光を反射する反射部材とを備えるトンネルの内装構造であって、
前記内装パネルは、前記トンネルの内面に面して当該トンネルの延在方向に沿って波状に起伏する凹部及び凸部を持って形成されたプレートと、前記プレートの縁に立設されたフランジとを備え、
前記反射部材は、前記プレートの前記凸部に設けられており該凸部から前記トンネル内部に突出して前記内装パネルに設けられており、
前記プレートは、前記トンネルの内面に設けられた際に、当該プレートと前記トンネルの内面との間の空間を埋める裏込材を充填する孔を前記凸部に有しており、前記反射部材は、前記孔を閉鎖する栓部材に設けられている
ことを特徴とするトンネルの内装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルの内面に設けられる内装パネル及びこの内装パネルを備えるトンネルの内装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
人や車両が往来するトンネル内には、通常、内部を照らすための照明器具が設置されている。また、図7に示すように、照明器具とは別個に、トンネル200の内壁面201には内装パネル210が設けられ、この内装パネル210の表面に光を反射する反射板や反射テープ等の反射部材220が設けられており、トンネル200内の視認性を向上させている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−026765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、トンネル200の内壁面201は平滑に形成されているものがほとんどである。そのため、このような平滑面に反射部材220を設けたところで、図8に示すように、反射部材220の表面に対する光源230からの光の入射角αが小さく、反射光も少ないので、十分な視認性を得ることができなかった。また、このような反射部材220は、光源230から受光した少しの光を反射しているだけなので、トンネル200の延在方向への視線誘導効果はあるものの、視認状況に変化がなく、走行位置での人や車両への注意喚起効果が十分ではなかった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、人や車両への注意喚起効果を高めることができるトンネルの内装パネル、及びこの内装パネルを備えたトンネルの内装構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、トンネルの内面に設けられる内装パネルであって、前記トンネルの内面に面して当該トンネルの延在方向に沿って波状に起伏する凸部及び凹部を有するプレートを備え、前記プレートは、前記凸部から前記トンネル内部に突出して、受けた光を反射する反射部材を有していることを特徴とする。
【0007】
また、前記反射部材は、前記凸部に設けられていることが好ましい。
【0008】
また、前記反射部材は、前記凸部において異なる位置に複数設けられていることが好ましい。
【0009】
また、前記プレートは、前記トンネルの内面に設けられた際に、当該プレートと前記トンネルの内面との間の空間を埋める裏込材を充填する孔を前記凸部に有しており、前記反射部材は、前記孔を閉鎖する栓部材に設けられていることが好ましい。
【0010】
また、前記反射部材は、再帰反射性塗膜であることが好ましい。
【0011】
上記目的を達成するために、さらに本発明は、トンネルの内面に設けられる内装パネルと、前記内装パネルに設けられて受けた光を反射する反射部材とを備えるトンネルの内装構造であって、前記内装パネルは、前記トンネルの内面に面して当該トンネルの延在方向に沿って波状に起伏する凹部及び凸部を持って形成されたプレートと、前記プレートの縁に立設されたフランジとを備え、前記反射部材は、前記プレートの前記凸部から前記トンネル内部に突出して前記内装パネルに設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、人や車両への注意喚起効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】トンネルの内装構造を示す斜視図である。
図2】(a)は、内装パネルの斜視図であり、(b)は、(a)における内装パネルのI−I断面図である。
図3】内装パネルに反射部材を設けたトンネルの内装構造を示す斜視図である。
図4図1に示すトンネル内に進入した光源から反射部材に向かう光を説明するトンネルの横断面図である。
図5】反射部材の構成を説明するための図である。
図6】(a)は、反射部材の変形例を示す図であり、(b)は、反射部材の別の変形例を示す図である。
図7】従来技術におけるトンネルの内装構造を示す斜視図である。
図8図7に示すトンネル内に進入した光源から反射部材に向かう光を説明するトンネルの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一例であり、本発明の範囲において、種々の形態をとりうる。
【0015】
<トンネルの内装構造>
図1は、トンネルの内装構造を示す斜視図である。図2(a)は、内装パネルの斜視図であり、図2(b)は、図2(a)における内装パネルのI−I断面図である。図3は、内装パネルに反射部材を設けたトンネルの内装構造を示す斜視図である。図4は、図1に示すトンネル内に進入した光源から反射部材に向かう光を説明するトンネルの横断面図である。図5は、反射部材を備えた栓部材の構成を説明するための図である。
【0016】
図1に示すように、トンネルの内装構造100は、既設のトンネルTの内面を、複数の内装パネル1を連結した内装壁体で覆ったものである。この内装構造100は、後述する栓部材12を取り付ける土台になると共に、トンネルTの経年劣化等によりトンネルTの内面から表層のコンクリート片が剥離した場合に、そのコンクリート片が道路上に落下しないようにコンクリート片を受け止め、事故の発生を未然に防止する補強構造としても機能する。
内装構造100は、複数の内装パネル1と、複数の連結具2(図3図4参照)と、反射部材3と、裏込材4とを有している。
【0017】
(内装パネル)
図2に示すように、内装パネル1は、トンネルTの内面に沿って設けられるものである。内装パネル1は、トンネルTの内面に面するプレート11と、プレート11の縁部に立設されたフランジ13,14とを備えている。
【0018】
プレート11は、その主面がトンネルTの内面に面して配置され、トンネルTの内面からコンクリート片が崩落した場合にそのコンクリート片を受け止める鋼製の部分である。プレート11は、平面視矩形状に構成されており、例えば、鋼板をその短手方向に沿って波形状に湾曲させると共に、その長手方向に沿って円弧状に湾曲させて形成したものである。
プレート11は、長手方向に沿って互いに平行に延在する3つの凸部11aを有している。3つの凸部11aは、短手方向において互いに平行に並んでいる。各凸部11aの間には、長手方向に沿った凹部11bが形成されている。
【0019】
複数の凸部11aの少なくとも1つの凸部11aは、凹部11bに対して最も高低差を有してトンネルTの内部に向かって最も突出している先端部11atの位置に、裏込材4を注入する開口(孔)11hが形成されている。開口11hは、栓部材12によって塞がれている。開口11hは、後述する一方のフランジ14に近い位置に設けられており、すなわち、プレート11の長手方向に沿った一方の端部に形成されている。
開口11hには円筒部材11haが挿入されている。円筒部材11haの外周面と当該外周面に接触する開口11hの縁部とは、互いに溶接されている。
【0020】
円筒部材11haの内周面には、後述する栓部材12と螺合するようにねじ山(図示せず。)が形成されている。
また、開口11hの位置は、長手方向においてプレート11の端部に形成したものに限られず、凸部11aの何れの位置に形成されていてもよい。また、開口11hの数も、プレート11に1つだけ設けるだけでなく、プレート11の大きさに応じて、同じ凸部11a上に複数設けることも、隣り合う凸部11a上に設けることもできる。
【0021】
図3に示すように、栓部材12は、円筒部材11haを塞いだ状態において、円筒部材11haに挿入される挿入部12aと、円筒部材11haからトンネルTの内部に突出している四角柱状の頭部12bとを備える。
挿入部12aは、円筒部材11haに挿入される(図5参照。)。挿入部12aの外周面には、円筒部材11haの内周面に形成されたねじ山と螺合するねじ山が形成されている。頭部12bは、挿入部12aの中央に一体に形成されていて、トンネルTの内部を臨む挿入部12aの端面12atからトンネルTの内部に向かって突出している。頭部12bは、栓部材12を円筒部材11ha内に挿入するに際し、所定の工具が係合する部分であり、これにより、円筒部材11haに対する栓部材12の締付けが行われる。
【0022】
栓部材12の挿入部12aの端面12at及び頭部12bの表面には、反射部材3が設けられている。反射部材3は、反射性塗膜である。反射部材3は、頭部12bの周面12bs及び端面12btに形成されている。
とりわけ、反射性塗膜は、再帰反射性を有していることが好ましい。ここで、再帰反射性とは、外部の光源から入射された光を入射方向と同じ方向に反射させる性質をいう。再帰反射性材料がコーティングされた栓部材12は、表面の一部に反射膜が形成されている透明のビーズである自反射ビーズと透明樹脂とを有しており、自反射ビーズが互いの間に隙間を空けた状態で透明樹脂によりトンネルTの内部に露出するように、挿入部12aの端面12at及び頭部12bの表面に固定されている。
すなわち、自反射ビーズは、透明樹脂により被覆された状態で島状に存在している。なお、反射性塗膜については、再帰反射性材料から構成されているものに限定する必要はなく、受光した光を少しでも反射するものであればよい。
【0023】
図2に戻ってフランジ13は、プレート11の長手側の2つの縁部に設けられており、プレート11に一体に形成されている。すなわち、フランジ13は、プレート11を成形する際に、長手側の縁部をその主面に直交するように折り曲げることで形成されている。
なお、フランジ13は、プレート11に一体に形成される場合に限らず、後述するフランジ14と同様にプレート11に溶接によって接合されていてもよい。各フランジ13には、隣接する内装パネル1同士を互いに連結して固定する連結具2を挿通する複数の孔13aがその延在方向に沿って形成されている。
【0024】
フランジ14は、例えば、プレート11に溶接によって接合できる鋼板から形成されている。フランジ14は、プレート11の短手側の2つの縁部に溶接によって接合され、プレート11の主面に対して立設されている。各フランジ14には、隣接する内装パネル1同士を互いに連結して固定する連結具2を挿通する複数の孔14aがその延在方向に沿って形成されている。
【0025】
このように、1つの内装パネル1において、1つのプレート11とそれぞれ2つのフランジ13,14が設けられている。隣接するフランジ13,14同士は、互いの主面方向が直角となるように、対向するフランジ13,14同士は互いの主面方向が平行となるように配置されている。
なお、フランジ13及び波形状のプレート11の高さは、視認状況に応じ、10〜55mmの間で適宜選択されるものとする。
【0026】
(連結具)
図4及び図5に示すように、連結具2は、隣接する内装パネル1同士を連結するものである。連結具2は、ボルト21と、このボルト21に螺合するナット22とを備えている。内装パネル1同士は、トンネルTの内部側(人や車両が通行する内面に露出する側)で、ボルト21を、連結される双方の内装パネル1のフランジ13,14の孔13a,14aに挿通し、挿通した側とは反対側にある内装パネル1側でナット22を介して締め付けることで連結されている。
なお、図4においては、トンネルTの内部を一方向から斜視しているため、ボルト21の頭部だけが見えており、ナット22はフランジ13,14の裏側に隠れている。
連結具2は、ボルト21の頭部が人や車両の進入方向に対して向かい合うようにフランジ13に挿通されている。すなわち、日本の道路の場合、左側通行なので、トンネルTに進入する人や車両から見て左側の内壁を構成する内装パネル1のボルト21の頭部がトンネルT内に進入する人や車両に向かい合っている。
【0027】
(裏込材)
図1及び図5に示すように、裏込材4は、複数の内装パネル1が連結具2によって連結されてなる内装壁体の外面(プレート11の外面)とトンネルTの内面との間に形成された隙間に充填されている。
裏込材4は、プレート11の円筒部材11haから注入され、注入後、円筒部材11haは、栓部材12により閉鎖される。裏込材4は、例えば、モルタルから形成されており、固化することで内装パネル1とトンネルTとを一体化し、トンネルT全体としての強度を高める機能を有している。
【0028】
<内装構造の構築>
図1及び図4に示すように、トンネルTの内装構造100を構築する際には、既設のトンネルTの内壁面を周方向に沿って複数の内装パネル1を連結して覆っていく。このとき、プレート11がトンネルTの延在方向に沿って波形状に起伏するように内装パネル1を配置する。隣接する内装パネル1は、短手側同士(フランジ14同士)を連結具2によって連結していく。トンネルTの内壁面を周方向に沿って覆うと、次に、トンネルTの延在方向に沿って順次内装パネル1を連結具2により連結していく。
【0029】
各内装パネル1は、各フランジ13,14の孔13a,14aがトンネルT内に露出するように配置していく。また、隣接する内装パネル1は、互いのフランジ13,14が横並びになるのではなく、内装パネル1の長手方向の長さの半分程度トンネルTの周方向にずらして千鳥状に配置されている。
フランジ13は、トンネルTの延在方向で見た場合に、フランジ13が一つおきに地面から同じ高さに平行に並ぶように規則的に並んで配置されている。フランジ14は、トンネルTの延在方向で見た場合に、フランジ14が一つおきに直線状に並ぶように規則的に並んで配置、すなわち、地面から同じ高さとなるように配置されている。
トンネルTの内壁面を内装パネル1によって覆った後、開口11hの円筒部材11haを通じて裏込材4を注入し、注入後、円筒部材11haの口を栓部材12によって閉鎖する。なお、トンネルTの内壁面を覆う内装パネルとしては、本実施の形態に係る内装パネル1だけでなく、例えば、裏込材4を注入する開口11hが形成されていないプレートを有する内装パネルを併せて用いてもよい。
【0030】
以上のようなトンネルTの内装構造100によれば、図5に示すように、トンネルT内に車両が進入する場合、光源Lであるヘッドライトから照射された光は、少なくとも本実施の形態に係る内装パネル1が有する栓部材12の反射部材3に当たってその光が車両の搭乗者に向けて反射される。これにより、搭乗者は、その反射光を視認することで、その位置にトンネルTの壁面があることを認識することができ、照明による光量が十分ではないトンネルT内においても、栓部材12による反射光を併せて用いることで、視界をより確保しやすくすることができる。
ここで、反射部材3は、プレート11の凸部11a、具体的には、凸部11aの先端部11atからトンネルTの内部に向かって突出した位置にあるので、隣接する凸部11aによる光源Lからの光の入射の遮りを抑制することができる。これにより、ドライバーへのトンネルT内壁の視認効果を高めることができる。
【0031】
また、内装構造100の構築に必要な裏込材4を注入するために必要な内装パネル1の開口11hを閉鎖する栓部材12に反射部材3を設けることにより、内装パネル1に新たな反射部材を設ける必要がなくなるので、内装パネル1の加工等の手間を省くことができ、簡易な構成でトンネルTの内壁の視認効果を高めることができる。
【0032】
<その他>
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではない。例えば、開口11hが、凹部11bに設けられていてもよく、栓部材12を凹部11bに設ければよい。この場合、栓部材12は、凸部11aからトンネル内部に突き出るように、凸部11aと凹部11bとの高低差以上の寸法を有していればよい。
【0033】
また、図6(a)に示すように、頭部12Abの端面12Abt及び挿入部12Aaの端面12Aatに反射塗膜を塗布して反射部材3Aを栓部材12Aに形成してもよい。さらに、図6(b)に示すように、頭部12Bbにのみ、つまり、頭部12Bbの周面12Bbs及び端面12Bbtにのみ反射塗膜を塗布して反射部材3Bを栓部材12Bに形成してもよい。
いずれの場合であっても、反射塗膜は、再帰性反射材料から構成されていることが好ましい。
【0034】
なお、図1においては、トンネルTの入口からトンネルT内を見た図であるため、光源Lから比較的近い位置にある栓部材12だけが光を反射して視認できる状態となっている。
【0035】
また、連結具2のボルト21は、その頭部の表面に反射塗膜が塗布されていてもよい。反射塗膜は、再帰反射性材料から構成されていることが好ましい。
【符号の説明】
【0036】
1 内装パネル
11 プレート
11a 凸部
11at 先端部
11h 開口(孔)
11ha 円筒部材11
11b 凹部
12 栓部材
12a 挿入部
12b 頭部
3 反射部材
4 裏込材
100 トンネルの内装構造
L 光源
T トンネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8