特許第6899282号(P6899282)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6899282
(24)【登録日】2021年6月16日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】車両用サンバイザ
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/02 20060101AFI20210628BHJP
   H01R 13/11 20060101ALI20210628BHJP
【FI】
   B60J3/02 H
   B60J3/02 P
   H01R13/11 H
   H01R13/11 A
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-163004(P2017-163004)
(22)【出願日】2017年8月28日
(65)【公開番号】特開2019-38437(P2019-38437A)
(43)【公開日】2019年3月14日
【審査請求日】2020年7月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】清水 智彦
【審査官】 森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−230559(JP,A)
【文献】 特開2007−134301(JP,A)
【文献】 実公昭43−017108(JP,Y2)
【文献】 特開平07−009848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 3/02
H01R 13/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明ランプを有するサンバイザ本体と、
前記サンバイザ本体を回動自在に保持し、円筒状端部に一対の導電体の接点部が設けられた非導電性のアームと、
前記アームを車両に取付ける取付ブラケットと、
前記取付ブラケットに着脱自在に組付けられ、箱状の接点部が前記一対の導電体の接点部に接触される電力供給用の一対の端子を有したコネクタと、を備え、
前記取付ブラケットに前記アームの円筒状端部側を回動自在に支持するアーム支持部を設け、
前記一対の導電体の接点部をL字板状にそれぞれ形成し、前記一対のL字板状接点部を前記アームの前記アーム支持部より外側に露出する円筒状端部の上面に所定の間隔を隔てて突設し、
前記一対のL字板状接点部と前記一対の端子の各箱状の接点部の接触時に、該一対のL字板状接点部を該一対の端子の各箱状の接点部に設けられたスリットを介して該各箱状の接点部内に挿入して接続自在にしたことを特徴とする車両用サンバイザ。
【請求項2】
請求項1記載の車両用サンバイザであって、
前記L字板状接点部を、前記円筒状端部の上面に垂直に起立する起立片と、該起立片の上端より垂直に折り曲げられた扇形板状の挿入片とで構成し、
前記端子の箱状の接点部を、底片と、両側片と、天井片と、該底片より内側に折り曲げられ、接点が突設されたバネ片とで構成し、
前記L字板状接点部の扇形板状の挿入片を前記箱状の接点部の一方の側片に設けられた前記スリットに挿入して、該扇形板状の挿入片を該箱状の接点部内のバネ片の接点に接触自在にしたことを特徴とする車両用サンバイザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前席のフロントウインドウ上端近傍に配置される照明付きの車両用サンバイザに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用サンバイザとして、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この車両用サンバイザ1は、図10に示すように、図示しないサンバイザ本体を回動自在に保持する非導電性の支軸(アーム)2と、この支軸2を図示しない車室天井に取り付ける取付ブラケット5と、この取付ブラケット5に着脱自在に組付けられ、電力供給用の一対の端子8,8を有したコネクタ7と、を備えている。
【0003】
支軸2の内部には、並行して延在する一対の導電体3,3が設けられていて、その取付ブラケット5側の端部2aの閉塞された上面には、一対の導電体3,3の接点部としての円柱状の各導電体端部3aが外側に突出するように設けられている。この円柱状の一対の導電体端部3a,3aは、支軸2の端部2aの上面中央に突設した非導電性の介在部2bを介して空間部を有して離れている。
【0004】
また、支軸2の端部2a側は取付ブラケット5の筒状の支持突部5aに回動自在に支持され、コネクタ7のハウジング7aは取付ブラケット5の組付凹部5bに組付けられるようになっている。
【0005】
そして、支軸2が第1の位置へと回転動作されたときには、端部2aより外へ突出した円柱状の一対の導電体端部3a,3aが電力供給用の一対の端子8,8の各バネ部8aに接触して通電(ON)状態とされることで、サンバイザ本体の照明ランプの点灯準備状態が形成される。
【0006】
また、支軸2が第2の位置へと回転動作されたときには、端部2aより外へ突出した円柱状の一対の導電体端部3a,3aが電力供給用の一対の端子8,8の各バネ部8aより離れて非通電(OFF)状態とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−230559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の車両用サンバイザ1では、支軸2の円柱状の導電体端部3aに接触する端子8の板状のバネ部8aの先端が自由端になっているため、支軸2が所定角度回転してしまうと、支軸2の円柱状の導電体端部3aと端子8のバネ部8aが接触しても必要な接触荷重が得られず、車両の走行時の振動等により、支軸2の円柱状の導電体端部3aと端子8のバネ部8aが一時的に離れてしまい点灯時の照明ランプがチラつくおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、アームの導電体の接点部と端子の接点部とを安定した状態で接触させておくことができ、走行時の照明ランプのチラつきを防止することができる車両用サンバイザを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、車両用サンバイザであって、照明ランプを有するサンバイザ本体と、前記サンバイザ本体を回動自在に保持し、円筒状端部に一対の導電体の接点部が設けられた非導電性のアームと、前記アームを車両に取付ける取付ブラケットと、前記取付ブラケットに着脱自在に組付けられ、箱状の接点部が前記一対の導電体の接点部に接触される電力供給用の一対の端子を有したコネクタと、を備え、前記取付ブラケットに前記アームの円筒状端部側を回動自在に支持するアーム支持部を設け、前記一対の導電体の接点部をL字板状にそれぞれ形成し、前記一対のL字板状接点部を前記アームの前記アーム支持部より外側に露出する円筒状端部の上面に所定の間隔を隔てて突設し、前記一対のL字板状接点部と前記一対の端子の各箱状の接点部の接触時に、該一対のL字板状接点部を該一対の端子の各箱状の接点部に設けられたスリットを介して該各箱状の接点部内に挿入して接続自在にしたことを要旨とする。
【0011】
また、本願発明の車両用サンバイザは、前記L字板状接点部を、前記円筒状端部の上面に垂直に起立する起立片と、該起立片の上端より垂直に折り曲げられた扇形板状の挿入片とで構成し、前記端子の箱状の接点部を、底片と、両側片と、天井片と、該底片より内側に折り曲げられ、接点が突設されたバネ片とで構成し、前記L字板状接点部の扇形板状の挿入片を前記箱状の接点部の一方の側片に設けられた前記に挿入して、該扇形板状の挿入片を該箱状の接点部内のバネ片の接点に接触自在にしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アームの円筒状端部の上面に突設した一対のL字板状接点部を一対の端子の各箱状の接点部に設けられたスリットを介して該各箱状の接点部内に挿入して接触するようにしたことにより、アームの導電体の接点部と端子の接点部とを安定した状態で接触させておくことができ、点灯時の照明ランプのチラつきを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態の車両用サンバイザを示す斜視図である。
図2】上記車両用サンバイザを車室天井側に格納した状態を示す側面図である。
図3】上記車両用サンバイザの取付ブラケットにアームの円筒状端部を圧入する前の状態を示す斜視図である。
図4】上記車両用サンバイザのコネクタのハウジングに一対の端子を挿入する前の状態を示す斜視図である。
図5】上記アームを装着した取付ブラケットにコネクタを組付ける途中の状態を示す側面図である。
図6】上記取付ブラケットにコネクタを組付けた状態を示す斜視図である。
図7】(a)は上記コネクタを組付ける際の取付ブラケットとアームの位置関係を示す平面図、(b)は同組付け状態の要部の斜視図である。
図8】(a)は車両用サンバイザを前に向けた時の取付ブラケットとアームの位置関係を示す平面図、(b)は同車両用サンバイザを前に向けた時の要部の斜視図である。
図9】(a)は車両用サンバイザを横に向けた時の取付ブラケットとアームの位置関係を示す平面図、(b)は同車両用サンバイザを横に向けた時の要部の斜視図である。
図10】従来の車両用サンバイザの取付ブラケット周辺の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態の車両用サンバイザを示す斜視図、図2は車両用サンバイザを車室天井側に格納した状態を示す側面図、図3は車両用サンバイザの取付ブラケットにアームの円筒状端部を圧入する前の状態を示す斜視図、図4は車両用サンバイザのコネクタのハウジングに一対の端子を挿入する前の状態を示す斜視図、図5はアームを装着した取付ブラケットにコネクタを組付ける途中の状態を示す側面図、図6は取付ブラケットにコネクタを組付けた状態を示す斜視図、図7(a)はコネクタを組付ける際の取付ブラケットとアームの位置関係を示す平面図、図7(b)は同組付け状態の要部の斜視図、図8(a)は車両用サンバイザを前に向けた時の取付ブラケットとアームの位置関係を示す平面図、図8(b)は車両用サンバイザを前に向けた時の要部の斜視図、図9(a)は車両用サンバイザを横に向けた時の取付ブラケットとアームの位置関係を示す平面図、図9(b)は車両用サンバイザを横に向けた時の要部の斜視図である。
【0016】
図1図4に示すように、車両用サンバイザ10は、バニティーミラー(化粧鏡)12と照明ランプ(電装品)13を有するサンバイザ本体11と、このサンバイザ本体11を回動自在に保持し、円筒状端部21に一対の導電体25,25の各接点部26が設けられた非導電性のアーム20と、このアーム20をルーフトリム(車両)60に取り付ける取付ブラケット30と、この取付ブラケット30に着脱自在に組付けられ、箱状の接点部53が一対の導電体25,25の各接点部26に接触される電力供給用の一対の端子50,50を有したコネクタ40と、を備えている。
【0017】
図3図5図6に示すように、アーム20は合成樹脂により円筒状に形成されていると共に、上面21aが閉塞された円筒状端部21側がアーム本体20A側に対して所定角度傾斜するように形成されている。このアーム20の内部には、並行して延在する一対の導電体25,25が配索されている。この一対の導電体25,25のアーム20の円筒状端部21側に露出して各端部側に位置する接点部26は、L字板状に形成されている(以下、「一対のL字板状接点部26,26」という)。
【0018】
図3に示すように、一対のL字板状接点部26,26は、円筒状端部21の上面21aに所定の間隔Hを隔てて垂直に起立する矩形板状の起立片26aと、この起立片26aの上端より外側に垂直に折り曲げ形成された扇形板状の挿入片26bとを備えていて、側面L字状に折り曲げ形成されている。
【0019】
また、図3に示すように、円筒状端部21の外周面21bの上側には、円環状のフランジ部22を形成してあると共に、その下側には円環凹状の係合溝(係合部)23を形成してある。
【0020】
図1図3に示すように、取付ブラケット30は合成樹脂により形成されていて、その中央にはアーム20の円筒状端部21側を回動自在に支持する円形の内周面31aを有した筒状のアーム支持部31を一体突出形成してある。そして、図3及び図6に示すように、アーム支持部31の内周面31a内にアーム20の円筒状端部21が圧入されて、内周面31aより突設した係止突起(係止部)32がアーム20の円環凹状の係合溝23に入り込んで円環状のフランジ部22に係合されることで、回動するアーム20の円筒状端部21の上側がアーム支持部31より外側へ突出(露出)するようになっている。
【0021】
また、図3及び図5に示すように、取付ブラケット30の上面30aのアーム支持部31の両側及び一方の取付孔33側にはコネクタ組付け用の凹部35を形成してある。このコネクタ組付け用の凹部35の他方の取付孔34側の両側には、コネクタ40の両側壁43,43の係止片部43bが差し込まれる係合穴36を形成してある。また、図5に示すように、コネクタ組付け用の凹部35の一方の取付孔33側の中央には、コネクタ40のハウジング本体42の係止片部42aが係止される係止爪部37を形成してある。尚、取付ブラケット30は、一対の取付孔33,34を介して図示しないビスによってルーフトリム60にねじ止めされるようになっている。
【0022】
図4に示すように、コネクタ40のハウジング41は、合成樹脂により形成されていて、ハウジング本体42と、このハウジング本体42の両側にL字状の端子収容室43aを有した一対の側壁43,43と、ハウジング本体42の中央との間に中空部44を形成した中央壁45とを有している。そして、図5に示すように、ハウジング41の一対の側壁43,43が取付ブラケット30のアーム支持部31の両側に位置するようにハウジング41をコネクタ組付け用の凹部35に組付けると、図6に示すように、ハウジング本体42と中央壁45間の中空部44内にアーム20の円筒状端部21が露出するようになっている。
【0023】
図4に示すように、電力供給用の一対の端子50,50は、先端が箱状の相手側接続部51aとなっていて、ハウジング41の側壁43のL字状の端子収容室43a及びハウジング本体42の図示しない端子収容室に収容される接続片部51と、この接続片部51に連結部52を介して一体に連結されている箱状の接点部53と、を備えている。この箱状の接点部53は、底片53aと、この底片53aの両側より折り曲げられた一対の側片(両側片)53b,53bと、この一対の側片53b,53bの一方の側片53bより折り曲げられた天井片53cと、底片53aより内側にU字状に折り曲げられ、天井片53c側に突出する半円球状の接点53eが突設された弾性変形するバネ片53dと、を備えている。一対の側片53b,53bの他方の側片53bには矩形のスリット53fを形成してある。
【0024】
そして、アーム20の回動により、一対の端子50,50の各箱状の接点部53の一方の側片53bに設けられたスリット53fからアームの円筒状端部21の上面21aに突設した一対のL字板状接点部26,26の各扇形板状の挿入片26bが挿入され、各扇形板状の挿入片26bが各箱状の接点部53内のバネ片53dの接点53eに接触することにより、L字板状接点部26と端子50とが電気的に接続されるようになっている。
【0025】
尚、図6図9に示すように、一対の端子50,50の各箱状の接点部53は、ハウジング41のハウジング本体42と中央壁45間の中空部44内に位置して相対向している。
【0026】
また、図2に示すように、コネクタ40は、ルーフトリム60側の電源接続用の電線61に接続されたコネクタ62に嵌合されるようになっている。この嵌合の際に、コネクタ40の一対の端子50,50の各相手側接続部51aとルーフトリム60側のコネクタ62の図示しない一対の端子とが電気的に接続され、コネクタ40の一対の端子50,50に電力が供給されるようになっている。
【0027】
さらに、図2に示すように、サンバイザ本体11をルーフトリム60側に格納しているとき、及び、図8(a)に示すように、サンバイザ本体11をフロントウインドウFの前に倒したときに、円筒状端部21の上面21aに突設された一対のL字板状接点部26,26が電力供給用の一対の端子50,50の各箱状の接点部53に接触(導通)して通電(ON)状態となることで、即ち、アーム20内に配索された一対の導電体25,25とサンバイザ本体11の照明ランプ13を繋ぐ導電回路が通電状態とされることで、サンバイザ本体11の照明ランプ13の点灯準備状態が形成され、サンバイザ本体11のバニティーミラー12を覆っているカバー(スライド部材)14をスライドさせて開くと、図示しないスイッチ機構がONとなって照明ランプ13が点灯するようになっている。また、図9(a)に示すように、サンバイザ本体11をサイドウインドウSの横に倒したときに、円筒状端部21の上面21aの一対のL字板状接点部26,26が電力供給用の一対の端子50,50の各箱状の接点部53より離れて不導通となって、照明ランプ13の導電回路が非通電(OFF)状態となるようになっている。
【0028】
以上実施形態の車両用サンバイザ10によれば、車両用サンバイザ10を組付ける場合には、まず、図3に示すように、取付ブラケット30のアーム支持部31に斜めに形成された円形の内周面31a内にアーム20の円筒状端部21側を圧入する。この圧入により、図6に示すように、アーム支持部31の内周面31aより突設した係止突起32がアーム20の円環凹状の係合溝23に入り込んで円環状のフランジ部22に係合されることで、アーム支持部31にアーム20の円筒状端部21が回動自在に支持される。
【0029】
次に、図4に示すように、コネクタ40のハウジング41に一対の端子50,50を挿入した後で、図6に示すように、コネクタ40の中央壁45の下面側に形成された凹部45aを、該凹部45aが嵌め込まれる取付ブラケット30のアーム支持部31の凸部31bに相対向するように位置させた状態で、図5に示すように、取付ブラケット30の上面30aのコネクタ組付け用の凹部35に設けられた一対の係合穴36,36にコネクタ40のハウジング41の両側壁43,43に設けられた一対の係止片部43b,43bを差し込んで、図5中矢印で示すように、コネクタ40を回転させて、コネクタ組付け用の凹部35の係止爪部37にコネクタ40のハウジング本体42の係止片部42aを係止させて、取付ブラケット30の上面30aにコネクタ40を組付ける。
【0030】
この際、図7(a),(b)に示すように、コネクタ40に組付けられた一対の端子50,50の各箱状の接点部53に、アーム20の円筒状端部21の上面21aに突設した一対のL字板状接点部26,26が接触することなく、取付ブラケット30にコネクタ40を組付けることができる。これにより、一対のL板状接点部26,26と一対の端子50,50の各箱状の接点部53とが干渉することがなく、一対の端子50,50の変形を防止することができる。
【0031】
また、図2に示すように、サンバイザ本体11をルーフトリム60側に格納しているときと、図8(a)に示すように、サンバイザ本体11をフロントウインドウFの前に倒したときには、アーム20の一対のL字板状接点部26,26と一対の端子50,50の各箱状の接点部53とが接触した状態になる。
【0032】
即ち、図8(b)に示すように、アームの円筒状端部21の上面21aに突設した一対のL字板状接点部26,26の各扇形板状の挿入片26bが一対の端子50,50の各箱状の接点部53の一方の側片53bに設けられたスリット53fから挿入され、各箱状の接点部53内のバネ片53dの接点53eに各扇形板状の挿入片26bが接触して、一対のL字板状接点部26,26と端子50,50とが電気的に接続される。この際、アーム20の円筒状端部21の上面21aに突設した一対のL字板状接点部26,26の各扇形板状の挿入片26bがコネクタ40の一対の端子50,50の各箱状の接点部53の側片53bと天井片53cとで上下からほぼ隙間なく挟み込まれて、各箱状の接点部53のバネ片53dの接点53eと各L字板状接点部26の扇形板状の挿入片26bが接触する接圧(必要な接触荷重)が得られ、また、接触中は常に各箱状の接点部53のバネ片53dの一定の弾性変形力が加わってその接触状態が常に安定し、車両の走行時の振動等によってもアーム20の円筒状端部21の上面21aの一対のL字板状接点部26,26とコネクタ40の一対の端子50,50の各箱状の接点部53とが一時的に離れてしまうことがなく、点灯時の照明ランプ13のチラつきを確実に防止することができる。
【0033】
さらに、図9(a),(b)に示すように、サンバイザ本体11をサイドウインドウSの横に倒したときには、アーム20の一対のL字板状接点部26,26が一対の端子50,50の各箱状の接点部53から離れた状態になる。
【0034】
尚、前記実施形態によれば、サンバイザ本体に電装品として照明ランプを設けたが、サンバイザ本体に電装品として小型で薄形の液晶モニタ等を設けても良い。
【符号の説明】
【0035】
10 車両用サンバイザ
11 サンバイザ本体
13 照明ランプ(電装品)
20 アーム
21 円筒状端部
21a 上面
25,25 一対の導電体
26,26 一対のL字板状接点部
26a 起立片
26b 扇形板状の挿入片
30 取付ブラケット
31 アーム支持部
40 コネクタ
50,50 電力供給用の一対の端子
53 箱状の接点部
53a 底片
53b,53b 一対の側片(両側片)
53c 天井片
53d バネ片
53e 接点
53f スリット
60 ルーフトリム(車両)
H 所定の間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10