特許 6899491 ドライバハウジング

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】6899491

(24)【登録日】2021年6月16日

(45)【発行日】2021年7月7日

(54)【発明の名称】ドライバハウジング

(51)【国際特許分類】

   F21V 33/00 20060101AFI20210628BHJP

   F21V 23/00 20150101ALI20210628BHJP

   H05K 7/00 20060101ALI20210628BHJP

【ＦＩ】

   F21V33/00 400

   F21V23/00 160

   F21V23/00 170

   H05K7/00 L

【請求項の数】15

【全頁数】22

(21)【出願番号】特願2020-541433(P2020-541433)

(86)(22)【出願日】2019年1月23日

(65)【公表番号】特表2021-509531(P2021-509531A)

(43)【公表日】2021年3月25日

(86)【国際出願番号】EP2019051621

(87)【国際公開番号】WO2019149596

(87)【国際公開日】20190808

【審査請求日】2020年9月28日

(31)【優先権主張番号】18154202.8

(32)【優先日】2018年1月30日

(33)【優先権主張国】EP

【早期審査対象出願】

(73)【特許権者】

【識別番号】516043960

【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ

【氏名又は名称原語表記】ＳＩＧＮＩＦＹ ＨＯＬＤＩＮＧ Ｂ．Ｖ．

(74)【代理人】

【識別番号】100163821

【弁理士】

【氏名又は名称】柴田 沙希子

(72)【発明者】

【氏名】ホーイエル クリストッフェル ダニエル チャールズ

(72)【発明者】

【氏名】ヴェルホーヴェン マルク ヨハンネス アントニウス

【審査官】 野木 新治

(56)【参考文献】

【文献】 特開２００１−２７３８１２（ＪＰ，Ａ）

【文献】 実開昭５５−１４８１０９（ＪＰ，Ｕ）

【文献】 特表２００３−５３０６８７（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ｆ２１Ｖ ２３／００

Ｈ０５Ｋ ５／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

ドライバハウジングアセンブリを収容する照明器具ハウジングを備える照明器具であって、前記ドライバハウジングアセンブリは、ドライバハウジングとケーブルとを備え、前記ドライバハウジングは、
ケーブルをドライバに接続するための端子ブロックと、
前記ケーブルを受け入れるためのコンパートメントと、
第２のハウジング壁に隣接する第１のハウジング壁であって、前記第１のハウジング壁は、前記ケーブルを受け入れるように構成される第１の入口を有し、前記第２のハウジング壁は、前記ケーブルを受け入れるように構成される第２の入口を有する、第１のハウジング壁と、
前記コンパートメントを閉じるための蓋であって、閉位置において前記第１の入口又は前記第２の入口に前記ケーブルを閉じ込めるための蓋と、
を備え、
前記第１のハウジング壁及び前記第２のハウジング壁は、前記コンパートメントの一部を囲み、
前記ケーブルは、前記端子ブロックに接続され、前記ケーブルは、前記第１の入口又は前記第２の入口のいずれかを介して前記ドライバハウジングによって受け入れられる、照明器具。

【請求項2】

前記第１のハウジング壁は、前記第２のハウジング壁を横切る方向にある、請求項１に記載の照明器具。

【請求項3】

前記第１の入口及び前記第２の入口は、前記ドライバハウジングに前記ケーブルを取外し可能に固定するように構成される、請求項１又は２に記載の照明器具。

【請求項4】

前記コンパートメントは、前記ケーブルを受け入れる又は取り外し可能に固定するように構成される第１の溝を備え、前記コンパートメントは、前記ケーブルを受け入れる又は取外し可能に固定するように構成される第２の溝を備える、請求項１、２又は３に記載の照明器具。

【請求項5】

閉位置において、前記蓋は、前記第１の入口又は前記第２の入口に前記ケーブルを固定する、請求項１乃至４のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項6】

前記コンパートメントは、前記端子ブロックを備える、請求項１乃至５のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項7】

前記第１のハウジング壁は、最大でも５度の角度マージンをもって第２のハウジング壁に対して垂直である、請求項１乃至６のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項8】

前記ドライバハウジングは、下部ハウジング壁に対向し平行な上部ハウジング壁を備え、前記上部ハウジング壁及び前記下部ハウジング壁は、前記第１のハウジング壁及び前記第２のハウジング壁の両方に隣接し、
前記ドライバハウジングは高さを有し、前記高さは、前記下部ハウジング壁から前記上部ハウジング壁までの最短距離として定義され、
前記コンパートメントは、前記第１のハウジング壁及び前記第２のハウジング壁によって張られ、前記下部ハウジング壁と平行な平面の上に前記ドライバハウジング内に位置し、前記平面は、前記ドライバハウジングの前記高さの上側２５％内に位置する、請求項１乃至７のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項9】

前記ケーブルは、電源ケーブルである、請求項１乃至８のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項10】

前記照明器具ハウジングは、前記ドライバハウジングアセンブリを取り付けるための内壁を備え、前記ドライバハウジングアセンブリは、前記第１のハウジング壁又は前記第２のハウジング壁のいずれかを介して前記内壁と接続される、請求項１乃至９のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項11】

前記照明器具は、スポットライトである、請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の照明器具。

【請求項12】

請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の照明器具で使用するためのドライバハウジング。

【請求項13】

請求項１２に記載のドライバハウジングと請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の照明器具とを備えるパーツキット。

【請求項14】

請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の照明器具にケーブルを閉じ込める方法であって、
前記ケーブルを前記端子ブロックに接続するステップと、
前記第１の入口又は前記第２の入口のいずれかを介して前記ケーブルを受け入れる及び／又は取外し可能に固定するステップと、
前記蓋を閉じることによりそれぞれ前記第１の入口又は前記第２の入口に前記ケーブルを閉じ込めるステップと、
を含む、方法。

【請求項15】

照明器具ハウジングを備える照明器具にドライバハウジングアセンブリを収容する方法であって、前記照明器具ハウジングは、前記ドライバハウジングアセンブリを取り付けるための内壁を備え、
前記ドライバハウジングアセンブリは、ドライバハウジングとケーブルとを備え、前記ドライバハウジングは、
ケーブルをドライバに接続するための端子ブロックと、
前記ケーブルを受け入れるためのコンパートメントと、
第２のハウジング壁に隣接する第１のハウジング壁であって、前記第１のハウジング壁は、前記ケーブルを受け入れるように構成される第１の入口を有し、前記第２のハウジング壁は、前記ケーブルを受け入れるように構成される第２の入口を有する、第１のハウジング壁と、
前記コンパートメントを閉じるための蓋であって、閉位置において前記第１の入口又は前記第２の入口に前記ケーブルを閉じ込めるための蓋と、
を備え、
前記第１のハウジング壁及び前記第２のハウジング壁は、前記コンパートメントの一部を囲み、
前記ケーブルは、前記端子ブロックに接続され、前記ケーブルは、前記第１の入口又は前記第２の入口のいずれかを介して前記ドライバハウジングによって受け入れられる及び／又は取外し可能に固定され、
当該方法は、
前記ドライバハウジングアセンブリを前記照明器具の前記照明器具ハウジング内に取り付けるステップであって、前記ドライバハウジングアセンブリは、前記第１のハウジング壁又は前記第２のハウジング壁のいずれかを介して前記内壁と接続され、前記ケーブルは、前記第１の入口又は前記第２の入口のいずれかを介して前記ドライバハウジングによって受け入れられる又は取外し可能に固定される、ステップ、
を含む、方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、ドライバハウジングに関する。本発明はさらに、ドライバハウジングとケーブルと備えるドライバハウジングアセンブリに関する。本発明はさらに、前記ドライバハウジングアセンブリを収容する照明器具ハウジングを備える照明器具に関する。本発明はさらに、ケーブルをドライバハウジングに閉じ込める(confine)方法、及びドライバハウジングアセンブリを照明器具ハウジングを備える照明器具に収容する方法に関する。

【背景技術】

【0002】

ドライバは、照明デバイス又は照明器具等、多くの電気デバイスに関連している。業界では、よりコンパクトな電気デバイスを製造すること及び消費者の体験を向上させることを可能にするために、ドライバ及び／又はドライバを備える製品を小型化することが明確に推進されている。業界の別の傾向として、電気デバイスの多くの異なる構成(configuration)に対して単一のタイプのドライバの適合性を確保することが挙げられる。前述の小型化及びフレキシビリティを達成するためには、ドライバコンポーネントのアーキテクチャ及びドライバハウジングの構成が鍵となる。

【0003】

解決策は、例えば、ＵＳ２０１７／０１４９９１号から知られており、ここでは、ＬＥＤ駆動構造は、下部ハウジングと、上部ハウジングと、分離板と、上部カバーとを含む。前記下部ハウジングは、中空ボックス構造を有し、配線端子を備える。前記下部ハウジングはさらに、配線穴を備え、前記配線穴は、任意選択的に金属カバーを備える。配線作業中、金属カバーはノックオフされ、配線管が、配線管を前記配線端子と接続するために配線穴を通って延出される。このような配線穴は、異なる配線構成においてドライバを配線する上で有利であるが、このようなＬＥＤ駆動構造は、前記配線作業の後に前記配線管が前記穴内に静的に固定され、ドライバハウジングを分解してそれに応じてドライバアーキテクチャを再配置するために多くのアクションが必要とされるため、配線のフレキシビリティ及び人間工学的に制限されたままである。

【0004】

従来技術は、定義された位置でケーブルがドライバハウジングに進入してもよいことを開示している。そのような進入位置は、多くの場合、固定され、ドライバアーキテクチャによって決定される。これは、フレキシビリティの欠如をもたらし、これは、小型化を妨げ得、単一のドライバハウジングを、異なるデバイス構成におけるアプリケーションに不向きにさせ得る。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明の目的は、本発明による改良されたドライバハウジングアセンブリを収容する照明器具ハウジングを備える改良された照明器具を提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の目的は、少なくとも上記の課題を緩和する、改良されたドライバハウジングを提供することである。そのため、本発明は、ケーブルをドライバに接続するための端子ブロック(terminal block)と、ケーブルを受け入れるためのコンパートメントと、第２のハウジング壁に隣接する第１のハウジング壁であって、第１のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第１の入口を有し、第２のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第２の入口を有し、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁は、コンパートメントの一部を囲んでいる、第１のハウジング壁と、コンパートメントを閉じるための蓋であって、閉位置において第１の入口又は第２の入口にケーブルを閉じ込める(confine)ための蓋とを備える、ドライバハウジングを提供する。

【0007】

このようなドライバハウジングは、ケーブルを受け入れるためのコンパートメントを備える。このコンパートメントは、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁によって部分的に囲まれ、第１のハウジング壁は、第２のハウジング壁に隣接し、第１のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第１の入口を有し、第２のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第２の入口を有してもよい。ケーブルは、その後、端子ブロックを介してドライバハウジング内の少なくとも１つのドライバに接続されてもよい。ドライバハウジングはさらに、コンパートメントを閉じるための蓋を備える。蓋が開位置にある場合、コンパートメントは、第１の入口又は第２の入口のいずれかを介してケーブルを受け入れるように構成され、有利なことに、当該受け入れること(receiving)は、ケーブルが、第１の入口又は（それを横切る方向の）第２の入口のいずれかを介して再ルーティングされる(re-routed)ことを可能にする。蓋が閉位置にある場合、ケーブルは、それゆえ、第１の入口又は第２の入口のいずれかに閉じ込められる(制限される)ことができる。

【0008】

斯くして、本発明は、有利なことに、ケーブルをドライバ及び／又は端子ブロックから切断する(disconnect)必要なく、該ケーブルがドライバハウジング内で再ルーティングされることを可能にする、改良されたドライバハウジングを提供する。

【0009】

斯くして、改良されたドライバハウジングは、配線作業（すなわち、ドライバの配線の切断／接続）を必要とせずに、ケーブルを相応に位置決めする際のフレキシビリティ及び人間工学を提供する。さらに、第１のハウジング壁は、第２のハウジング壁に隣接し、第２のハウジング壁を横切る方向にあるので、互いに交差する方向においてドライバハウジングから出るようにケーブルを再ルーティングするオプションが利用可能である。これにより、単一のドライバハウジングを異なるデバイス構成での適用に適したものとすることができ、ケーブルの位置がもはや固定的な制約ではないため、ドライバを備える製品の小型化を容易にすることができる。

【0010】

例えば、照明器具は、ドライバハウジングを収容してもよい。小型化に起因して、ドライバハウジングは、トレランス(tolerance)なしで照明器具に取り付けられるかもしれない。しかしながら、トレランスは、常に、ケーブルがドライバハウジングに入る／出る位置において必要である。ドライバハウジングが固定のケーブル入口を備える場合、そのようなドライバハウジングは、本発明によるドライバハウジングと比較して、より可能性の少ない構成でしか照明器具内に位置決めされ得ない。なぜなら、本発明による改良されたドライバハウジングは、ドライバからケーブルを切断する必要がなく、ケーブルを再ルーティングする、及び、所望のトレランスが存在し、ケーブルがドライバハウジングに入る／出ることができる位置を選択するフレキシビリティを提供するからである。

【0011】

ドライバハウジングは、照明ドライバハウジングであってもよい。

【0012】

一実施形態では、第１のハウジング壁は、第２のハウジング壁を横切る方向にある。さらなる実施形態では、第１のハウジング壁は、第２のハウジング壁に対してある角度で斜行されてもよく、前記角度は、例えば、２つのハウジング壁の内角であってもよく、６０°〜１６０°の範囲、例えば、６０°、９０°、１０８°、１５０°、又は１３５°であってもよい。例えば、ドライバハウジングが正三角形の形状(perfect triangular shape)を備える場合、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁（正三角形(perfect triangule)のエッジを想定）は、６０°の内角で互いに対して斜行されてもよい。または、例えば、ドライバハウジングが八角形の形状を備える場合、前記内角は、１３５°であってもよい。他の形状、例えば、五角形、四角形等についても同様である。

【0013】

ケーブルは、電源ケーブルであってもよい。さらに、ケーブルは、制御ケーブル、例えば、ＤＡＬＩ配線であってもよい。また、ケーブルは、負荷に供給する(feed)出力ケーブルであってもよく、例えば、ＬＥＤ等の半導体照明デバイスを駆動するための配線等であってもよい。さらに、ケーブルは、ドライバハウジング内の端子ブロックを介して少なくとも１つのドライバに接続されてもよい。このような接続は、既知の端子ブロックから知られているように、固定及び／又は部分的に固定されてもよい。

【0014】

ドライバハウジング、並びに、対応する第１のハウジング壁、第２のハウジング壁及び／又は蓋は、金属、プラスチック又はセラミックのうちの少なくとも１つであってもよい。ドライバハウジングはさらに、積層造形(additive manufacturing)、３Ｄ印刷及び／又は成形によって製造されてもよい。蓋は、例えば、ドライバハウジングと同時に２コンポーネント射出成形(2-component-injection-molded)されてもよい。

【0015】

ドライバハウジングは、少なくとも１つのドライバを収容してもよい。ドライバハウジングはさらに、ドライバによって駆動される負荷に関連するセンサに関連する電子機器を収容してもよい。ドライバハウジングは、電子デバイスハウジングの一部であってもよい。ドライバハウジングは、長方形、正方形、管状、及び／又は細長い中空プレートの形状を有してもよい。

【0016】

一実施形態では、閉位置において、蓋は、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁の両方に隣接してもよい。例えば、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁が矩形ボックスの側壁である場合、蓋は、矩形ボックスの上壁の一部であってもよい。別の例では、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁が矩形ボックスの側壁であり、両側壁が前記矩形ボックスの対応するエッジに沿って互いに隣接する場合、蓋は、前記矩形ボックスのエッジの一部であってもよく、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁の両方に当接／隣接してもよく、それゆえ、蓋は、コンパートメントを閉じるために前記エッジの対応する部分にスライドされてもよい。

【0017】

さらに、蓋は、たるんだ配線(loose wiring)がドライバハウジングの外部に露出されるのを防止し、したがって、危険な状態になる可能性を防止してもよい。一実施形態では、蓋は、ドライバハウジングに対して蓋をロックするためのロック機構を含んでもよい。ロック機構は、例えば、スナップフィットであってもよく、又は、代替的に、磁気ロック、ステッカ等の接着ロック、又はタイトフィットロックであってもよい。さらに、蓋は、ドライバハウジング内で回動(pivot)してもよく、又は、代替的に、別個の取外し可能なパーツであってもよい。

【0018】

上述したように、第１の入口は、ケーブルを受け入れるように構成され、第２の入口は、ケーブルを受け入れるように構成される。一実施形態では、第１の入口及び第２の入口は、ケーブルをドライバハウジングに取外し可能に固定するように構成されてもよい。そのような実施形態の効果は、ケーブルが第１の入口又は第２の入口のいずれかに取り外し可能に固定され、当該位置において制約(constraint)を提供し、その後、別のそれぞれの入口へのケーブルの再ルーティングを可能にするように第１の入口又は第２の入口から（所望の場合には）取り外されてもよいことである。斯かる取り外し可能な固定は、複数の異なる機械的オプションによって行われてもよい。したがって、一実施形態では、第１の入口及び第２の入口は、ケーブルをタイトフィットすることによって及び／又はケーブルをスナップフィットすることによってケーブルをドライバハウジングに取外し可能に固定するように構成されてもよい。

【0019】

第１の入口及び第２の入口は、同様の形状を有してもよい。第１の入口及び第２の入口は、スリット、開口又はギャップを含んでもよく、これらは、例えば、円形、部分的に円形、楕円形、部分的に楕円形、正方形、三角形、部分的に三角形、ドロップ形状(drop-shape)等、異なる可能な形状を有してもよい。前記形状は、ケーブルを取外し可能に固定するための手段のタイトフィット及び／又はスナップフィットアーキテクチャの一部であってもよい。例えば、オープン上部を有するドロップ形状である入口は、丸いケーブルが、狭い上部を介して押され、（ケーブルを再び押し出すことができるように）底部のドロップ形状に取外し可能に固定されることを可能にし得る。

【0020】

コンパートメント自体の構成はまた、ケーブルが、受け入れられ、それに応じて端子ブロックにルーティングされることを可能にしてもよい。したがって、一実施形態では、コンパートメントは、ケーブルを受け入れる及び／又は取外し可能に固定するように構成される第１の溝を備えてもよく、コンパートメントは、ケーブルを受け入れる及び／又は取外し可能に固定するように構成される第２の溝を備えてもよい。このような実施形態は、ケーブルが、コンパートメント内にそれに応じて位置決めされることを可能にしてもよく、ケーブルの遊び(play)を防止してもよい（例えば、配線が離脱する可能性(possible detached wiring)を防止してもよい）。さらに、そのような実施形態は、ケーブルの引っ張り防止(pull-prevention)を可能にしてもよい。

【0021】

一実施形態では、閉位置において、蓋は、第１の入口又は第２の入口にケーブルを固定してもよい。同様に、このような実施形態は、ケーブルが、コンパートメント内にそれに応じて位置決めされることを可能にしてもよく、ケーブルの遊びを防止してもよい（例えば、配線が離脱する可能性を防止してもよい）。さらに、そのような実施形態は、ケーブルの引っ張り防止を可能にしてもよい。蓋は、例えば、それぞれの入口においてケーブルを押し付けるエッジを有してもよい。さらに、蓋は、例えば、クランプ機能を備えてもよく、例えば、そのために、それぞれの入口においてケーブルをクランプフィットで押し付けるエッジを有してもよい。

【0022】

端子ブロックは、ケーブルをドライバに接続するために（特に規制に起因して欧州連合において）使用されてもよい。有利なことには、端子ブロックをコンパートメントに位置付けてもよい。したがって、一実施形態では、コンパートメントは端子ブロックを備える。このような実施形態はまた、蓋が開かれた場合に端子ブロックがアクセス可能であることを可能にし、斯くして、端子ブロック及び／又はドライバにアクセスする際のさらなるフレキシビリティを提供する。端末ブロックはまた、本発明によるコンパートメントに隣接する別個のコンパートメントに位置付けられてもよい。このような場合、端子ブロックを含む脆弱なドライバコンポーネントは、別のコンパートメント内で保護され、一方、本発明によるコンパートメントは、ドライバハウジングを（完全に）開き、脆弱なドライバコンポーネントを露出させる必要なく、（工具なしで）コンパートメントを開くことによってのみ、ドライバを接続する／切断することを可能にしてもよい。

【0023】

一実施形態では、ドライバハウジングは、ドライバを収容するためのドライバコンパートメントを備える。斯くして、ドライバコンパートメントは、ドライバを備える。ドライバは、照明ドライバであってもよい。ドライバコンパートメントは、本発明によるコンパートメントとは別個であってもよい。ドライバコンパートメントは、本発明によるコンパートメントに隣接してよい。端子ブロックも、部分的に上述したように、ドライバコンパートメント内に位置してもよい。それゆえ、蓋は、当該コンパートメントを閉じるだけであって、ドライバコンパートメントを閉じなくてもよい。したがって、ドライバを備えるドライバコンパートメントは、密閉され、環境へのいかなる暴露に対しても保護されてもよい。一実施形態では、第１のハウジング壁は、最大でも５度の角度マージン(angular margin)をもって第２のハウジング壁に対して垂直である。したがって、ケーブルは、ドライバハウジングによって、そのエッジの１つに関して水平方向又は垂直方向に受け入れられてもよい。これにより、単一のドライバハウジングを異なるデバイス構成での適用に適したものとすることができ、ケーブルの位置がもはや固定的な制約ではないため、ドライバを備える製品の小型化を容易にすることができる。代替的に、前記マージンは、最大でも１０°であってもよい。

【0024】

ドライバ及び／又は電子デバイスの小型化が関連しているので、有利なことには、ドライバハウジングの総容積に対してコンパートメントの総容積を制限してもよい。したがって、一実施形態では、コンパートメントの総容積は、ドライバハウジングの総容積の最大でも１０％である。ゆえに、ドライバハウジング内のそのような限定された占有容積をもって、本発明は、異なるデバイス構成での適用に適したドライバハウジングを提供する。

【0025】

同様に、有利なことには、ＰＣＢを配置するためのエリアを占有しないドライバハウジング内の位置にコンパートメントを位置付けてもよい。したがって、一実施形態では、ドライバハウジングはさらに、下部ハウジング壁に対向し平行な上部ハウジング壁を備え、上部ハウジング壁及び下部ハウジング壁は、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁の両方に隣接し、ドライバハウジングはさらに高さを有し、高さは、下部ハウジング壁から上部ハウジング壁までの最短距離として定義され、コンパートメントは、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁によって張られ(spanned)、下部ハウジング壁と平行な平面の上にドライバハウジング内に位置し、平面は、ドライバハウジングの高さの上側２５％内に位置する、本発明によるドライバハウジングが提供される。斯くして、コンパートメントは、ドライバハウジングの前記高さの上側２５％内に位置するので、下側７５％は、ＰＣＢ等の他のコンポーネントを配置するために完全に利用可能である。

【0026】

さらに、さらなる例では、ドライバハウジングの寸法、要求(demand)及び／又はアプリケーションに依存して、コンパートメントは、ＰＣＢの隣に又はＰＣＢの（十分）上に配置されてもよい。斯くして、一部の例では、コンパートメントは、残りの側がＰＣＢ又はチップセットを収容することができるように、ドライバハウジングの特定の側又はエッジに位置付けられてもよい。

【0027】

さらに、さらなる例では、ドライバハウジングはまた、ケーブルを再ルーティングするための第３の入口を備えてもよい。したがって、ある例では、ドライバハウジングは、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁に隣接する第３のハウジング壁を備え、第３のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第３の入口を備え、第３のハウジング壁、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁は、コンパートメントの一部を囲み、蓋はさらに、閉位置において第３の入口、第１の入口又は第２の入口にケーブルを閉じ込めるように構成される。

【0028】

第１の入口又は第２の入口、第１のハウジング壁又は第２のハウジング壁に関連する特徴に当てはまる実施形態は、第３の入口及び第３のハウジング壁にも当てはまり得る。例えば、第３の入口はまた、ケーブルをドライバハウジングに取外し可能に固定するように構成されてもよく、又は、閉位置において、蓋は、ケーブルを第１の入口、第２の入口又は第３の入口に固定してもよい。さらに、コンパートメントはさらに、ケーブルを受け入れる及び／又は取外し可能に固定するように構成される第１の溝を備えてもよい。

【0029】

そのような第３の入り口は、ケーブルをドライバ及び／又は端子ブロックから切断する必要なく、該ケーブルがドライバハウジング内でより多くの方向に再ルーティングされることを可能にするので、本発明にさらなるフレキシビリティを提供する。斯くして、本発明による単一のドライバハウジングは、精緻な修正なしにより多くの構成で例えば照明器具内に位置付けられ得る。

【0030】

本発明のさらなる目的は、改良されたドライバハウジングとケーブルとを備える改良されたドライバハウジングアセンブリを提供することである。そのため、本発明はさらに、本発明によるドライバハウジングとケーブルとを備えるドライバハウジングアセンブリであって、ケーブルは端子ブロックに接続され、ケーブルは、第１の入口又は第２の入口のいずれかを介してドライバハウジングによって受け入れられる及び／又は取外し可能に固定される、ドライバハウジングアセンブリを提供する。本発明によるドライバハウジングに当てはまる有利な点は、本発明によるドライバハウジングアセンブリにも当てはまる。さらなる実施形態では、ケーブルは、電源ケーブルである。このような電源ケーブルは、照明デバイスに供給してもよい。そのような電源ケーブルは、ドライバに入る位置においてかなりのトレランスを必要とするので、本発明は、そのような電源ケーブルが、ドライバ及び／又は端子ブロックから電源ケーブルを切断する必要なく、ドライバハウジング内で再ルーティングされ得るので、ケーブルが電源ケーブルである場合にはいつでもとりわけ有利である。

【0031】

さらに、上述したように、ドライバハウジングアセンブリのさらなる例では、ドライバハウジングはまた、ドライバハウジングアセンブリのケーブルを再ルーティングするための第３の入口を備えてもよい。斯くして、ドライバハウジングアセンブリは、本発明によるドライバハウジングとケーブルとを備え、ケーブルは、端子ブロックに接続され、ケーブルは、第１の入口、第２の入口又は第３の入口のいずれかを介してドライバハウジングによって受け入れられる及び／又は取外し可能に固定される、ドライバハウジングアセンブリが提供されてもよい。

【0032】

上述したように、本発明の目的は、本発明による改良されたドライバハウジングアセンブリを収容する照明器具ハウジングを備える改良された照明器具を提供することである。そのため、本発明はさらに、本発明によるドライバハウジングアセンブリを収容する照明器具ハウジングを備える照明器具を提供する。本発明によるドライバハウジング及びドライバハウジングアセンブリに当てはまる有利な点は、本発明による照明器具にも当てはまる。照明器具は、例えば、トラック照明器具(track lighting fixture)、スポットライト又はＴＬＥＤ器具であってもよい。

【0033】

さらに、本発明は、単一のドライバハウジングアセンブリが、取付が可能な限り最適であるように、単一のタイプの照明器具ハウジングにおいて異なる向きで取り付けられることを可能にし、及び／又は、本発明は、単一のドライバハウジングアセンブリが、ケーブルがドライバハウジングに入る／出る位置においてトレランス制約を持たずに異なる方向に向けられ得るので、異なるタイプの照明器具ハウジングに取り付けられることを可能にする。

【0034】

例えば、ドライバハウジングアセンブリは、照明器具ハウジングに取り付けられてもよい。ケーブル（例えば、電源ケーブル）は、第１の入口を介してドライバハウジングに入ってもよい。したがって、ケーブルがこの第１の入口においてドライバハウジングに入る（又ははみ出る）ため、ドライバハウジングアセンブリは、第１の入口においてトレランスを必要とする。それゆえ、ドライバハウジングアセンブリは、第１の入口の側で照明器具ハウジングにタイトフィットされることができない。それゆえ、ドライバハウジングアセンブリを照明器具ハウジング内に位置決めする際に、明確な制約が生じる。しかしながら、本発明によるドライバハウジングアセンブリは、ケーブルを異なる入口、すなわち、第１の入口を横切る方向の第２の入口に再ルーティングすることを可能にするので、ドライバハウジングアセンブリは、前記制約を持たず、第１の入口の側で照明器具ハウジングにより容易に取り付けられることができる。すなわち、ケーブルは、単に、コンパートメントを閉じている蓋を開け、ケーブルを再アラインし(re-align)、ケーブルを閉じ込めるために蓋を閉じることにより再ルーティングされるだけである。この結果、ドライバハウジングアセンブリは、照明器具内でより多くの異なる構成で位置付けられることができる。さらに、単一のドライバハウジングアセンブリが製造され、異なる照明器具及び対応する照明器具ハウジングに実装されることができる。

【0035】

第３の入口を備えるドライバハウジング、又はドライバハウジングアセンブリの例は、前記照明器具の前記照明器具ハウジングに収容されてもよい。同様の有利な点が当てはまる。

【0036】

したがって、一実施形態では、照明器具ハウジングは、ドライバハウジングアセンブリを取り付けるための内壁を備え、ドライバハウジングアセンブリは、第１のハウジング壁又は第２のハウジング壁のいずれかを介して内壁と接続される。斯くして、ドライバハウジングアセンブリは、第１のハウジング壁又は第２のハウジング壁のいずれかを介して照明器具ハウジングの内壁にタイトフィットされてもよく、これは、ドライバハウジングに入る／出るケーブルの制約が解消／解放されるので、照明器具の構成のフレキシビリティを提供する。

【0037】

代替的に、前述したように、第３のハウジング壁及び第３の入口を備える例では、ドライバハウジングアセンブリは、第１のハウジング壁、第２のハウジング壁、又は第３のハウジング壁のいずれかを介して前記内壁に接続されてもよい。

【0038】

一実施形態では、照明器具はスポットライトである。そのようなスポットライトは、筒状、例えば円筒形のハウジングを備えてもよい。一実施形態では、照明器具ハウジングは、円筒形の形状を備える。一実施形態では、照明器具ハウジングは金属製である。したがって、有利なことには、たるんだ配線がドライバハウジングを出るのを防止し、これは、蓋によって防止されてもよい。

【0039】

本発明のさらなる目的は、ドライバハウジングにケーブルを閉じ込める改良された方法を提供することである。そのため、本発明はさらに、ケーブルを端子ブロックに接続するステップと、第１の入口又は第２の入口（又は該当する場合は第３の入口）のいずれかを介してケーブルを受け入れる及び／又は取外し可能に固定するステップと、蓋を閉じることによりそれぞれ第１の入口又は第２の入口（又は該当する場合は第３の入口）にケーブルを閉じ込めるステップとを含む、本発明によるドライバハウジングにケーブルを閉じ込める方法を提供する。本発明によるドライバハウジング及びドライバハウジングアセンブリに当てはまる有利な点は、本発明による方法にも当てはまる。

【0040】

本発明のさらなる目的は、照明器具ハウジングを備える照明器具にドライバハウジングアセンブリを収容する改良された方法を提供することである。そのため、本発明はさらに、ドライバハウジングアセンブリを照明器具の照明器具ハウジング内に取り付けるステップを含み、ドライバハウジングアセンブリは、第１のハウジング壁又は第２のハウジング壁（又は該当する場合は第３のハウジング壁）のいずれかを介して前記内壁と接続され、ケーブルは、第１の入口又は第２の入口（又は該当する場合は第３の入口）のいずれかを介してドライバハウジングによって受け入れられる又は取外し可能に固定される、照明器具ハウジングを備える照明器具に本発明によるドライバハウジングアセンブリを収容する方法を提供する。本発明によるドライバハウジング及びドライバハウジングアセンブリに当てはまる有利な点は、本発明による方法にも当てはまる。

【0041】

本発明のさらなる目的は、本発明の第１の目的に従ったドライバハウジングであるが、ドライバハウジングが、前記コンパートメントと同一又は同様のさらなるコンパートメント、例えば、第２のコンパートメントを備える、ドライバハウジングを提供することである。さらなるコンパートメント、例えば、第２のコンパートメントは、第４のハウジング壁及び第５のハウジング壁によって同様に囲まれてよい。例えば、ドライバハウジングが正方形のボックスであると考え、本発明によるコンパートメント及びさらなるコンパートメントは、その対角線を挟んで正方形のボックスの対向するエッジに位置付けられてもよい。斯くして、ある例では、本発明は、ケーブルをドライバに接続するための端子ブロックと、ケーブルを受け入れるためのコンパートメントと、第２のハウジング壁に隣接し、第２のハウジング壁を横切る方向にある第１のハウジング壁であって、第１のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第１の入口を有し、第２のハウジング壁は、ケーブルを受け入れるように構成される第２の入口を有し、第１のハウジング壁及び第２のハウジング壁は、コンパートメントの一部を囲んでいる、第１のハウジング壁と、コンパートメントを閉じるための蓋であって、閉位置において第１の入口又は第２の入口にケーブルを閉じ込めるための蓋と、さらなるケーブルをドライバに接続するためのさらなる端子ブロックと、さらなるケーブルを受け入れるためのさらなるコンパートメントと、第５のハウジング壁に隣接する第４のハウジング壁であって、第４のハウジング壁は、さらなるケーブルを受け入れるように構成される第４の入口を有し、第５のハウジング壁は、さらなるケーブルを受け入れるように構成される第５の入口を有し、第４のハウジング壁及び第５のハウジング壁は、さらなるコンパートメントの一部を囲んでいる、第４のハウジング壁と、さらなるコンパートメントを閉じるためのさらなる蓋であって、閉位置において第４の入口又は第５の入口にさらなるケーブルを閉じ込めるための蓋とを備える、ドライバハウジングを提供してもよい。

【0042】

同様に、上述のさらなるコンパートメントを備えるドライバハウジング、又はドライバハウジングアセンブリも、本発明による照明器具によって収容されてもよい。このようなさらなるコンパートメントは、ケーブルをドライバ及び／又は端子ブロックから切断する必要なく、ケーブル及びさらなるケーブルがドライバハウジング内でより多くの方向に再ルーティングされることができるので、本発明にさらなるフレキシビリティ及び適用性を提供する。斯くして、本発明による単一のドライバハウジングは、精緻な修正なしにより多くの構成で例えば照明器具内に、ケーブル及びさらなるケーブル、例えば、対向する端部からドライバハウジングに入るケーブル、例えば、光源に供給する電源ケーブル及び制御ケーブルのために位置付けられてもよい。

【0043】

本発明のさらなる目的は、本発明による照明器具で使用するためのドライバを提供することである。ドライバは、照明ドライバ、例えば、スポットライトのためのドライバであってもよい。本発明のさらなる目的は、本発明による照明器具で使用するためのドライバハウジングを提供することである。本発明のさらなる目的は、本発明によるドライバハウジングと本発明による照明器具とを備えるパーツキット(kit of parts)を提供することである。パーツキットは、ドライバハウジングが本発明による（上記）方法に従って照明器具に取り付けられるようにアセンブルされてもよい。

【図面の簡単な説明】

【0044】

ここで、本発明が、概略的で非限定的な図によってさらに述べられる。

【図1】図１Ａは、ドライバハウジングと電源ケーブルとを備えるドライバハウジングアセンブリの第１の実施形態を概略的に示し、図１Ｂは、その上面図を概略的に示す。

【図2】図２は、ドライバハウジングと制御ケーブルとを備えるドライバハウジングアセンブリの第２の実施形態を概略的に示す。

【図3】図３は、非限定的な例として、小径スポットライトの実施形態及び大径スポットライトの実施形態を概略的に示す。

【図4】図４は、ドライバハウジングにケーブルを閉じ込める方法の一実施形態をフローチャートで概略的に示す。

【図5】図５は、照明器具ハウジングを備える照明器具にドライバハウジングアセンブリを収容する方法の一実施形態をフローチャートで概略的に示す。

【図6】図６は、ドライバハウジングが第２のコンパートメントを備える、ドライバハウジングと制御ケーブルとを備えるドライバハウジングアセンブリの第３の実施形態を概略的に示す。

【発明を実施するための形態】

【0045】

上述したように、本発明は、有利なことに、ケーブルをドライバハウジング内に具備されるドライバ及び／又は端子ブロックから切断する必要なく、該ケーブルがドライバハウジング内で再ルーティングされることを可能にする、改良されたドライバハウジング及び改良されたドライバハウジングアセンブリを提供する。

【0046】

図１Ａは、非限定的な例として、ドライバハウジング１０と電源ケーブル３０とを備えるドライバハウジングアセンブリ１００の一実施形態を概略的に示す。図１Ｂは、図１Ａに示される実施形態の上面図を概略的に示すが、便宜上、蓋が省略されている。電源ケーブル３０は、第１のワイヤ３１と第２のワイヤ３２とを有する。代替的に、前記電源ケーブルは、別のタイプのケーブルであってもよい。例えば、例えばＤＡＬＩ配線のための制御ケーブル、又は、例えば光源等の負荷を駆動するための（ドライバハウジングを出る）制御ケーブルであってもよい。前記電源ケーブルは、さらなる電源ケーブルであってもよい。

【0047】

ドライバハウジング１０は、端子ブロック１１を備える。端子ブロック１１は、電源ケーブル３０の第１のワイヤ３１及び第２のワイヤ３２を、ドライバハウジング１０内のドライバ（図示せず）に接続する。したがって、電源ケーブル３０の第１のワイヤ３１及び第２のワイヤ３２は、端子ブロック１１においてよく知られた手段によってクランプされる。代替的に、場合によっては、規制に依存して、電源ケーブルの任意の配線が、例えば半田付けによってドライバに直接接続されてもよい。

【0048】

ドライバハウジング１０はさらに、第２のハウジング壁２４に隣接し、第２のハウジング壁２４を横切る方向にある第１のハウジング壁１４を備える。ドライバハウジング１０は、本質的に矩形のボックスであるので、第１のハウジング壁１４は、第２のハウジング壁２４に対して垂直である。代替的に、他の角度で互いに隣接する壁を有する、ドライバハウジングを形成するための他の構成が想定されてもよい。ドライバハウジングは、湾曲したエッジを備えてもよい。ドライバハウジングは、エッジに面取り(chamfer)を有してもよい。さらに、第１のハウジング壁１４は、ケーブル３０を受け入れるように構成される第１の入口１５を備える。第２のハウジング壁２４は、ケーブル３０を受け入れるように構成される第２の入口２５を備える。

【0049】

ドライバハウジング１０はさらに、コンパートメント１２を備える。第１のハウジング壁１４及び第２のハウジング壁２４は、コンパートメント１２の一部を囲む。その結果、第１の入口１５及び第２の入口２５は、コンパートメント１２に開口している（又はつながっている、又は接続している、又は接している(abut)、又は流体的に接続している）。さらに、コンパートメント１２の総容積は、ドライバハウジング１０の総容積のせいぜい１０％である。代替的に、ドライバハウジングの総容積に対するコンパートメントの容積シェアは、２：１０、３：１０、又は１：２０であってもよい。これにより、コンパートメント１２は、ドライバコンポーネント及び／又はセンサ等のドライバハウジング１０内の他のコンポーネントのために比較的多くの容積が利用可能であるように十分に小さいことが保証される。さらに、ここでは、コンパートメント１２は、端子ブロック１１を備える。代替的な実施形態（図示せず）では、端子ブロックは、別の隣接するコンパートメント内にあってもよい。

【0050】

図１Ａ及び図１Ｂを参照すると、コンパートメント１２は、電源ケーブル３０を受け入れる。すなわち、電源ケーブル３０は、第２の入口２５によって受け入れられる。斯くして、第１の入口１５は、この状況では電源ケーブル３０を受け入れないが、電源ケーブル３０が第１の入口１５に再ルーティングされるたびに電源ケーブル３０を受け入れてもよい。第１の入口１５及び第２の入口２５は共に、電源ケーブル３０を受け入れるための部分的楕円形状を有する。より具体的には、蓋１３がコンパートメント１２を閉じ、第１の入口１５及び第２の入口２５を封じた(confine)場合に完全な楕円形状が完成する。上述の部分的楕円形状は、（円形断面の）電源ケーブル３０が第２の入口２５、又は（ルーティングの選択に応じて）第１の入口１５にタイトフィットされることができるように構成される。ここでは、電源ケーブル３０は、第２の入口２５にタイトフィットされる。したがって、その結果、電源ケーブル３０は、第２の入口２５によって、とりわけ、第２の入口２５の部分的に楕円形の開口形状によって、ドライバハウジング１０に取外し可能に固定される。上述の部分的楕円形状は、代替的に、ケーブル、特に、丸い断面を有するケーブルをタイトフィット又はスナップフィットするのに適した別の形状であってもよい。

【0051】

斯くして、代替的に、前記楕円形状は、ケーブルをドライバハウジングに取外し可能に固定するための別の形状、例えば、ドロップ形状であってもよい。前記第１の入口及び／又は前記第２の入口はまた、ケーブルを取外し可能に固定するための機械的手段、例えば、ナッジ(nudge)、突起、又はスナップフィット機構を含んでよい。さらに代替的に、前記コンパートメントは、ケーブルを、例えば、ドライバによって駆動される負荷にアウトプットするように構成されてもよい。

【0052】

さらに、依然として図１Ａ及び図１Ｂを参照すると、コンパートメント１２は、第１の溝１６及び第２の溝２６を備える。第１の溝１６及び第２の溝２６は共に、電源ケーブル３０を受け入れる及び／又は取外し可能に固定するためように構成される。ここでは、電源ケーブル３０は第２の入口２５によって受け入れられ、取り外し可能に固定されているので、電源ケーブル３０はさらに、（したがって、現在の状況では第１の溝１６ではなく）第２の溝２６によって取り外し可能に固定され、第２の溝２６は、電源ケーブル３０に付加的な引っ張り防止を提供する。第２の溝２６の取り外し可能な固定は、第２の溝２６が第２の入口２５の中心線に沿って位置決めされ、コンパートメント内へ第２の入口２５の対応する開口形状を継続しているために可能である。これは、第１の入口１５にも同様に当てはまり得る。前記第１の溝１６及び前記第２の溝２６は、代替的に、ガイドベーン(guiding vane)又は突起を有してもよく、又は、例えば摩擦若しくはある粗さの値によってケーブルを安定させるように構成されてもよい、表面テクスチャを有してもよい。前記表面テクスチャは、付加的な引っ張り防止として機能してもよい。前記表面テクスチャは、対応する溝内に取り外し可能に固定されるケーブルの長さ軸に垂直なエッジ又は突出要素を含んでよい。

【0053】

図１Ａ及び図１Ｂをさらに参照すると、ドライバハウジング１０は、蓋１３を備える。蓋１３自体は、便宜上、図１Ｂの上面図には描かれていない。蓋１３は、ドライバハウジング１０上のポイント２１を中心に回動する。閉位置において、蓋１３はコンパートメント１２を閉じる。さらに、閉位置において、蓋１３は、第１のハウジング壁１４及び第２のハウジング壁２４の両方に隣接する。蓋１３は、第１の入口１５及び第２の入口２５にそれぞれ対応する第１のエッジ１７及び第２のエッジ２７を備える。より具体的には、前記第１のエッジ１７及び前記第２のエッジ２７は、蓋１３の閉位置において、第１の入口１５及び第２の入口２５に電源ケーブル３０を閉じ込める。一部の例では、これは、電源ケーブルのために多少の遊び又はトレランスを提供してもよいが、本実施形態では、閉位置にある蓋１３は、第２のエッジ２７（及び同様に第１のエッジ１７）が部分的楕円形状を完全楕円形状に完成させ、これにより、ドライバハウジング１０に入る電源ケーブル３０のためにタイトフィットとして機能する楕円形状の開口部を提供するので、第２の入口２５に（及び第１の入口１５を介して電源ケーブル３０が再ルーティングされるたびに第１の入口１５にも同様に）電源ケーブル３０を固定する。

【0054】

代替的に、前記第１のエッジ及び前記第２のエッジは、前記蓋の閉位置において、前記蓋のデザインに応じて、それぞれ前記第１の溝及び前記第２の溝にケーブルを閉じ込めてもよく、斯くして、前記蓋が前記溝への入口で果たす機能を拡張してもよい。

【0055】

さらに、前記蓋１３は、蓋１３をドライバハウジング１０にロックするためのロック機構１８、１９を備える。このロック機構は、フック付き突起１８と対応するスナップフィットエリア１９とを備える。このようにして、スナップフィットロック機構が確立される。代替的に、前記蓋は、磁気ロック、ステッカ等の接着ロック、若しくはタイトフィットロックによって閉位置にロックされてもよく、又は、前記蓋は、代替的に、別個の取外し可能な部分であってもよい。

【0056】

さらに、前述したように、ドライバハウジング１０は、本質的に矩形のボックスである。ドライバハウジング１０は、下部ハウジング壁２９に対向し平行な上部ハウジング壁２８を備え、上部ハウジング壁２８及び下部ハウジング壁２９は、第１のハウジング壁１４及び第２のハウジング壁２４の両方に隣接する。ドライバハウジング１０は、高さ２１を有し、高さ２１は、下部ハウジング壁２９から上部ハウジング壁２８までの最短距離として定義される。本実施形態では、コンパートメント１２は、第１のハウジング壁１４及び第２のハウジング壁２４によって張られ、下部ハウジング壁２９と平行な平面２３の上にドライバハウジング１０内に位置し、前記平面は、ドライバハウジング１０の高さ２１の上側２５％の範囲２２内にある。これにより、ドライバハウジング１０は、ドライバハウジング１０の下部セクションにおいて、すなわち、ドライバハウジング１０の高さ２１の下側７５％においてコンパートメント１２によって占有されないことを可能にし、したがって、ＰＣＢが、例えば下部ハウジング壁に対応する表面領域全体に沿って配置されることを可能にする。代替的に、前記平面は、ドライバハウジングの高さの８０％又は８５％に位置してもよい。

【0057】

全体として、図１Ａ及び図１Ｂに示された実施形態を参照すると、ドライバハウジング１０は、電源ケーブル３０を受け入れるコンパートメント１２を備え、それ故にドライバハウジングアセンブリ１００を提供する。電源ケーブル３０は、端子ブロック１１を介してドライバハウジング１０内のドライバ（図示せず）に接続される。ドライバハウジング１０はさらに、コンパートメント１２を閉じるための蓋１３を備える。蓋１３が（図示のように）開位置にある場合、コンパートメント１２は、第２の入口２５を介して電源ケーブル３０を受け入れる。しかしながら、前記電源ケーブル３０は、第２の入口２５に取外し可能に固定される。したがって、電源ケーブル３０は、（必要に応じて）前記第１の入口に再ルーティングされることができる。これにより、電源ケーブル３０は、２つの異なる横切る方向においてドライバハウジング１０によって受け入れられることができる。これは、ドライバハウジング１０を構成し、それを製品にアセンブル際のフレキシビリティを提供する。蓋１３が閉位置にある場合、電源ケーブル３０は、したがって、第１の入口又は第２の入口のいずれかに閉じ込められる。

【0058】

斯くして、本発明は、有利なことに、ケーブルをドライバ及び／又は端子ブロックから切断する必要なく、該ケーブルがドライバハウジング内で再ルーティングされることを可能にする、改良されたドライバハウジングを提供する。

【0059】

図２は、非限定的な例として、図１Ａ及び図１Ｂに示された実施形態と部分的に類似しているが、蓋及びコンパートメントの違いを有する、ドライバハウジング４０と制御ケーブル５０とを備えるドライバハウジングアセンブリ２００の一実施形態を概略的に示す。

【0060】

前記ドライバハウジング４０は、制御ケーブル５０をドライバ電子機器に接続するための端子ブロック（図示せず）を備える。代替的に、前記制御ケーブルは、例えば半田付けによって、ドライバ電子機器に直接接続されてもよい。ドライバハウジング４０はさらに、前記制御ケーブル５０を受け入れるためのコンパートメント４２を備える。代替的に、前記制御ケーブル５０は、ドライバハウジング４０によってアウトプットされてもよい。ドライバハウジング４０はさらに、第２のハウジング壁５４に隣接し、第２のハウジング壁５４を横切る方向にある第１のハウジング壁４４を備え、両ハウジング壁４４、５４は、コンパートメント４２の一部を囲み、第１のハウジング壁４４は第１の入口４５を備え、第２のハウジング壁５４は第２の入口５５を備える。制御ケーブル５０は、第２の入口５５に位置している。第１の入口４５及び第２の入口５５は共に、Ｕ字状の開口部を備える。制御ケーブル５０は、Ｕ字状の開口部の円形部分に収まる。前記制御ケーブル５０は、スナップフィット接続４６によって前記第２の入口５５に取外し可能に固定される。より具体的には、前記ハウジング壁４４、５４は共に、前記入口４５、５５に対して内方に向けられた歯４６を有する。前記歯４６は、それらを介してケーブルを押し込み、前記ケーブルを入口４５、５５内に固定及び／又は閉じ込めるように可撓性を有する。ここでは、制御ケーブル５０は、第２の入口５５にスナップフィットされているが、代替的には、第１の入口４５であってもよい。しかしながら、制御ケーブルは、依然として、第２の入口５５内で動くようにトレランスを有する。

【0061】

ドライバハウジング４０はさらに、コンパートメント４２を閉じる蓋４３を備える。蓋は、ドライバハウジング４０から取外し可能及び分離可能である。すなわち、蓋４３は、蓋４３をドライバハウジング４０に固定するための対応するスロット４９に嵌合する突起４８によってドライバハウジング４０に取外し可能に固定される。閉位置にある蓋４３は、さらに、第２の入口５５に制御ケーブル５０を閉じ込める。さらに、閉位置において、蓋４３は、制御ケーブル５０を第２の入口５５に固定する。制御ケーブル５０を第２の入口５５に前記固定することは、蓋４３の突出エッジ５８によって可能にされ、突出エッジ５８は、蓋４３の閉位置において、ケーブル（ここでは制御ケーブル５０）を入口４５、５５のエッジ（ここでは、すなわち、Ｕ字状の開口部のＵ字状）に押し付けることによって前記ケーブルを固定するように入口４５、５５内に内方に突出している。斯くして、制御ケーブルは、ドライバハウジング４０にタイトに固定され、摩擦及び蓋４３の突出エッジ５８の押圧に起因して引っ張り防止される。代替的に、ケーブルが第１の入口を通ってルーティングされる場合、同じことが第１の入口についても当てはまる。

【0062】

全体として、図２に示された実施形態を参照すると、ドライバハウジング４０は、制御ケーブル５０を受け入れるコンパートメント４２を備え、それ故にドライバハウジングアセンブリ２００を提供する。制御ケーブル５０は、ドライバハウジング４０内のドライバ（図示せず）に接続される。ドライバハウジング４０はさらに、コンパートメント４２を閉じるための蓋４３を備える。蓋４３が（明示されていない）開位置にある場合、コンパートメント４２は、第２の入口５５を介して制御ケーブル５０を受け入れる。しかしながら、前記制御ケーブル５０は、スナップフィット接続４６（すなわち、歯４６）によって第２の入口５５に取外し可能に固定される。斯くして、制御ケーブル５０を端子ブロック（図示せず）から取外し、不必要な複数の配線作業を行うことなく、制御ケーブル５０が（必要に応じて）前記第１の入口４５に再ルーティングされることができる。これにより、制御ケーブル５０は、２つの異なる横断方向においてドライバハウジング４０によって受け入れられる、又は代替的に第１のハウジング壁４４若しくは第２のハウジング壁５４においてフレーズされる(phrased)ことが可能になる。これは、ドライバハウジング４０を構成し、それを製品にアセンブル際のフレキシビリティを提供する。蓋４３が（図示のように）閉位置にある場合、制御ケーブル５０は、したがって、第１の入口又は第２の入口のいずれかに閉じ込められる。さらに、（図示のように）閉位置において、蓋４３は、制御ケーブル５０を蓋４３の対応する突出エッジ５８で第２の入口５５に強く押し付けることによって、制御ケーブル５０をドライバハウジング４０に閉じ込めて固定する。

【0063】

斯くして、本発明は、有利なことに、ケーブルをドライバ及び／又は端子ブロックから切断する必要なく、該ケーブルがドライバハウジング内で再ルーティングされることを可能にする、改良されたドライバハウジングを提供する。

【0064】

図３は、非限定的な例として、小径スポットライト６００の一実施形態を概略的に示す。図３はまた、非限定的な例として、大径スポットライト７００の一実施形態を概略的に示す。いずれの図も、同様に切り出し側面図(cut-through side-view)を含んでいる。小径スポットライト６００は、大径スポットライト７００に対して径が小さい。さらに、小径スポットライト６００は、大径スポットライト７００に比べて高さが大きい。小径スポットライト６００及び大径スポットライト７００は、例えば、それぞれ、フィリップス(Philips)社のＬＥＤスポットライトトラック照明の２０Ｗモデル及び３６Ｗモデルであってもよい。両スポットライト６００、７００は、金属製である。代替的に、前記スポットライトは、プラスチック若しくはセラミック製であってもよく、又は前述の材料のアセンブリで作られてよい。

【0065】

小径スポットライト６００及び大径スポットライト７００は共に、円筒形ハウジング６６０、７７０を備える。前記円筒形ハウジングは、本質的に中空のチューブである。前記円筒形ハウジング６６０、７７０は、内壁６６６、７７７を備える。内壁６６６、７７７は、円筒形ハウジング６６０、７７０の軸方向に延びる壁である。代替的に、前記円筒状ハウジングは、角型ハウジング等の他の任意の管状ハウジングであってもよい。さらに、円筒状ハウジング６６０、７７０内に、スポットライト６００、７００は、ＬＥＤ光源６８０、７８０及びヒートシンク６９０、７９０を備える。ヒートシンクの上の領域は、例えばドライバ電子機器を収容するために空いている。

【0066】

小径スポットライト６００及び大径スポットライト７００は共に、本発明によるドライバハウジングアセンブリ１０００、例えば、図１Ａ、Ｂ及び図２の実施形態に示されるようなドライバハウジングアセンブリ１００、２００を収容する。このドライバハウジングアセンブリ１０００は、ドライバ（図示せず）を有するドライバハウジング１００１と、ドライバ（図示せず）に給電する電源ケーブル１００２とのアセンブリである。先の実施例で述べたのと同様に、ドライバハウジング１００１は、第２のハウジング壁１０２４に隣接し、第２のハウジング壁１０２４を横切る方向にある第１のハウジング壁１０１４を備える、本質的に矩形のボックスであり、第１のハウジング壁１０１４は、電源ケーブル１００２を受け入れるように構成される第１の入口１を備え、第２のハウジング壁１０２４は、電源ケーブル１００２を受け入れるように構成される第２の入口２を備え、第１のハウジング壁１０１４及び第２のハウジング壁１０２４は、電源ケーブル１００２を受け入れるためのコンパートメント１００３の一部を囲んでいる。ドライバハウジング１００１はさらに、コンパートメント１００３を閉じるための蓋（図示せず）であって、閉位置において第１の入口１及び第２の入口２に電源ケーブル１００２を閉じ込めるための蓋を備える。

【0067】

依然として図３を参照すると、ドライバハウジングアセンブリ１０００は、小径スポットライト６００及び大径スポットライト７００の両方の円筒状ハウジング６６０、７７０に取り付けられる。これにより、両方のスポットライト６００、７００について異なっているように、第１のハウジング壁１０１４又は第２のハウジング壁１０２４のいずれかが、大径スポットライト７００及び小径スポットライト６００のそれぞれの内壁６６６、７７７と接続される。すなわち、ドライバハウジングアセンブリ１０００は、前記円筒状ハウジング６６０、７７０内に摺動される。これは、電源ケーブル１００２がドライバハウジング１００１に入る／出るドライバハウジング１００１の位置が、もはや固定された制約ではないために可能である。斯くして、ドライバハウジングアセンブリ１０００は、円筒状ハウジング６６０、７６０内に効率的に（且つタイトに）位置付けられることができる。

【0068】

同じドライバハウジングアセンブリ１０００が、ドライバから前記電源ケーブル１００２を切断する必要なく、２つの異なるスポットライト６００、７００並びにそれらのそれぞれの手段及び構成に取り付けられることができることに留意されたい。これは、ドライバをハウジング及び照明器具に設置する際の効率性及び人間工学を提供する。本発明によれば、電源ケーブル１００２を第１の入口１から第２の入口２に効率的且つ人間工学的に再ルーティングすることが可能となり、それにより、同じドライバハウジングアセンブリ１０００が、小径スポットライト６００から大径スポットライト７００に取り付けられることを可能にする。

【0069】

例えば、第１の入口１が、大径スポットライト７００の円筒状ハウジング７７０の内壁７７７に対してトレランスを有さないので、ドライバハウジングアセンブリ１０００は、端部が突出して、より短い長さを有する大径スポットライト７００に適合しなくなるので、ドライバハウジングアセンブリは、大径スポットライト７００に取り付けられることができないことに留意する。斯くして、電源ケーブル１００２が第１の入口に静的に固定される場合には、ドライバハウジングアセンブリ１００２は、異なるタイプのスポットライトに取り付けられない可能性があり、したがって、小型化（例えば、スポットライトの高さ）を阻止する可能性がある。

【0070】

それゆえ、前述のように、ドライバハウジング１００１は、電源ケーブル１００２をドライバ、又はドライバハウジング１００１から切断する必要なく、ドライバハウジング１００１内で電源ケーブル１００２が再ルーティングされることを可能にする。したがって、ドライバハウジング１００１は、配線作業（すなわち、ドライバの配線を切断／接続すること）を必要とせずに電源ケーブル１００２をそれに応じて位置決めする際のフレキシビリティ及び人間工学を提供する。斯くして、ドライバハウジング１００１を分解したり、配線のための切断作業を行ったりすることなく、電源ケーブル１００２の再ルーティングが可能である。言い換えれば、本発明による改良されたドライバハウジングは、ドライバからケーブルを切断する必要なくケーブルを再ルーティングする及びケーブルがドライバハウジングに入る／出る位置を選択するフレキシビリティを提供する。

【0071】

図４は、本発明によるドライバハウジングにケーブルを閉じ込める方法８００の一実施形態をフローチャートで概略的に示す。ここでは、例えば、図１Ａ及び図１Ｂに示される実施形態のドライバハウジングアセンブリ１００が、方法８００のステップを実施するために使用される。第１のステップ８０１において、電源ケーブル３０が、端子ブロック１１に接続される。第２のステップ８０２において、先に部分的に述べたように、電源ケーブル３０は、第２の入口２５を介して受け入れられ、取外し可能に固定される。その後、第３のステップ８０３において、電源ケーブル３０は、蓋１３を閉じることにより第２の入口２５に閉じ込められる。

【0072】

さらに、当該方法は、電源ケーブル３０を第１の入口１５に再ルーティングすることによって継続されてもよい。先に部分的に述べたように、斯かる再ルーティングは、蓋１３を開くステップ８０４、及び電源ケーブル３０が第２の入口２５から取外され、第１の入口１５に取外し可能に固定されるステップ８０５でもって当該方法を継続する。その後、当該方法は、電源ケーブル３０を第１の開口部１５に閉じ込めるように蓋を閉じるステップ８０６を含む。

【0073】

これらの方法ステップは、制御ケーブルが第２の入口に、したがって、蓋を閉じるとドライバハウジングに固定され得る、図２に示される実施形態にも当てはまり得る。

【0074】

図５は、照明器具ハウジング７７０を備える照明器具７００にドライバハウジングアセンブリ１０００を収容する方法９００の一実施形態をフローチャートで概略的に示す。ここでは、図３に示される実施形態のドライバハウジングアセンブリ１０００が、方法９００のステップを実施するために使用される。方法９００は、
− ドライバハウジングアセンブリ１０００を大径スポットライト７００の円筒状ハウジング７７０内に取り付けるステップ９０１であって、ドライバハウジングアセンブリ１０００は、第１のハウジング壁１０１４を介して内壁７７７に接続され、電源ケーブル１００２は、第２の入口２を介してドライバハウジング１０００によって受け入れられ、取外し可能に固定される、ステップを含む。

【0075】

さらに、方法９００は、ドライバハウジングアセンブリ１０００を取り出すステップ９０２と、ドライバから電源ケーブルを切断する必要なく、電源ケーブル１００２を第１の入口１に再ルーティングするステップ９０３と、ドライバハウジングアセンブリ１０００を今度は小径スポットライト７００の円筒状ハウジング６６０内に取り付けるステップ９０４であって、ドライバハウジングアセンブリ１０００は、第２のハウジング壁１０２４を介して内壁６６６に接続され、電源ケーブル１００２は、第１の入口１を介してドライバハウジング１０００によって受け入れられ、固定される、ステップとによって継続されてもよい。代替的に、ドライバハウジングアセンブリをスポットライトの円筒状ハウジングに取り付ける方法ステップ９０４は、ドライバハウジングアセンブリを同じ照明器具ハウジングにであるが、今度は別の構成(another configuration)で取り付けることであってもよい。例えば、ドライバハウジングアセンブリを、その反対側又は隣接する端部／壁に沿ってタイトフィットするように位置付けることである。

【0076】

したがって、本発明による改良されたドライバハウジングは、ドライバからケーブルを切断する必要なく、ケーブルを再ルーティングする及びケーブルがドライバハウジングに入る／出る位置を選択するフレキシビリティを提供する。

【0077】

図６は、非限定的な例として、図２に示された実施形態と部分的に類似しているが、ドライバハウジング２０４０が五角形のボックスであり、さらに制御ケーブル２０５０を再ルーティングするための第３の入口２０６５を備える点で異なっている、ドライバハウジング２０４０、制御ケーブル２０５０及びさらなるケーブル３０５０を備えるドライバハウジングアセンブリ２０００の一実施形態を概略的に示す。さらに、図６に示される実施形態は、（初期／第１の）コンパートメント２０４２で同様に行われているように、さらなるケーブル３０５０を受け入れるためのさらなるコンパートメント３０４２を備える。

【0078】

斯くして、図６を参照すると、ドライバハウジング２０４０は、五角形のボックスの形状を備える。したがって、ドライバハウジング２０４０は、第２のハウジング壁２０５４に隣接し、第２のハウジング壁２０５４に対して１０８°の内角の下にある第１のハウジング壁２０４４を備える。ドライバハウジングはさらに、第１のハウジング壁２０４４に隣接し、第２のハウジング壁２０５４に隣接する第３のハウジング壁２０６４を備える。３つのハウジング壁２０４４、２０５４、２０６４はすべて、コンパートメント２０４２の一部を囲む。コンパートメント２０４２は、制御ケーブル２０５０を受け入れるように構成される。第１のハウジング壁２０４４は、第１の入口２０４５を備え、第２のハウジング壁２０５４は、第２の入口２０５５を備え、第３のハウジング壁２０６４は、第３の入口２０６５を備える。

【0079】

制御ケーブル２０５０は、ドライバハウジング２０４０内のドライバ（図示せず）に接続される。ドライバハウジング２０４０はさらに、コンパートメント２０４２を閉じるための蓋２０４３を備える。蓋２０４３は、ドライバハウジング２０４０から取外し可能及び分離可能である。蓋２０４３は、図２に示される実施形態に部分的に類似しているが、ここでは第３のハウジング壁２０６４まで延びており、第３の入口２０６５のための蓋２０４３として機能する。蓋２０４３が（明示されていない）開位置にある場合、コンパートメント２０４２は、第２の入口２０５５を介して制御ケーブル２０５０を受け入れる。しかしながら、制御ケーブル２０５０はまた、再ルーティングされ、第１の入口２０４５又は第３の入口２０６５のいずれかによって受け入れられてもよい。しかしながら、前記制御ケーブル２０５０は、スナップフィット接続２０４６（すなわち、歯２０４６）によって第２の入口２０５５に（図２に示される実施形態と同様に）取外し可能に固定されている。第１の入口２０４５、第２の入口２０５５、及び第３の入口２０６５は、ここでは同様に構成されている。

【0080】

斯くして、制御ケーブル２０５０は、ドライバハウジング２０４０（内の端子ブロック）から制御ケーブル２０５０を取外すことなく、（必要に応じて）前記第１の入口２０４５又は前記第３の入口２０６５のいずれかに再ルーティングされることができる。これにより、制御ケーブル２０５０を取外すことなく、制御ケーブル２０５０は、３つの異なる方向においてドライバハウジング２０４０によって受け入れられることができる。これは、ドライバハウジング２０４０を構成し、それを製品にアセンブル際のフレキシビリティを提供する。

【0081】

依然として図６を参照すると、前述したように、ドライバハウジング２０４０は、さらなるケーブル３０５０を受け入れるためのさらなるコンパートメント３０４２を備える。さらなるコンパートメント３０４２はまた、蓋３０４３を備える。さらなるコンパートメント３０４２及びそれに対応する蓋３０４３は、コンパートメント２０４２及びそれに対応する蓋２０４３と同様に構成されるが、ドライバハウジング２０４０の五角形状の別のエッジ、すなわち、反対側のエッジにおいて構成される。したがって、さらなるコンパートメント３０４２は、第４の入口（図示せず）、第５の入口（図示せず）、及び第６の入口３０６５を介してさらなるケーブル３０５０を受け入れることができる。さらなるケーブル３０５０は、第５の入口を介して受け入れられる。その結果、ドライバハウジング２０４０は、前記ケーブルを再ルーティングする際により多くのフレキシビリティが得られるように、相対するエッジにある、２つの異なるケーブルを受け入れるための２つのコンパートメントを備える。第１のコンパートメントは、例えば、入ってくるケーブル(entering cable)を収容してもよく、さらなるコンパートメントは、例えば、既存のケーブルを収容してもよい。例えば、それぞれ、電源ケーブル及び負荷駆動ケーブルであってもよい。

【0082】

斯くして、本発明は、有利なことに、ケーブルをドライバ及び／又は端子ブロックから切断する必要なく、該ケーブルが、ケーブルがドライバハウジングに入る／出る複数の位置においてドライバハウジング内で再ルーティングされることを可能にする、改良されたドライバハウジングを提供する。

【0083】

すべての実施形態を参照すると、ドライバハウジングは、代替的に、面取りされたエッジ(chamfered edge)（図示せず）を備えてもよい。そのような面取りされたエッジは、一方のドライバハウジング壁が他方のドライバハウジング壁に隣接しているエッジに適用されてもよい。そのような面取りされたエッジは、そのようなドライバハウジング及び対応するドライバハウジングアセンブリを照明器具又は照明器具ハウジングに取り付けることを容易にし得る。代替的に、前記ドライバハウジングアセンブリを電子デバイスハウジングに取り付けることも可能である。

【0084】

すべての実施形態を参照すると、本発明によるドライバハウジングは、代替的に、例えば、ドライバ、センサ、照明ユニット若しくはバッテリ、又はこれらの任意の組み合わせ等、電気デバイスのためのハウジング等の他の適用分野に当てはめられてもよい。

【図1A】

【図1B】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】