(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の技術的思想の一実施形態による半導体ウェーハ100を示す平面図である。
図2は、
図1のII−II’線による半導体ウェーハ100を切断して示す断面図である。
図3は、
図1のIII−III’線による半導体ウェーハ100を切断して示す断面図である。
図1ないし
図3を参照すれば、半導体ウェーハ100は、ウェーハ本体110、ノッチ部120、第1ベベル部130及び第2ベベル部140を含んでもよい。半導体ウェーハ100は、シリコンウェーハでもよく、またはゲルマニウム(Ge)のような半導体元素、またはSiC(silicon carbide)、GaAs(gallium arsenide)、InAs(indium arsenide)及びInP(indium phosphide)のような化合物半導体を含んでもよい。また、半導体ウェーハ100は、シリコン−オン−インシュレータ(silicon-on-insulator)でもよい。
【0011】
ウェーハ本体110は、半導体ウェーハ100の全体的な形態を決定することができる。ウェーハ本体110は、受動素子、能動素子または集積回路が作られるチップ形成領域111と、このチップ形成領域111周辺のエッジ領域113とを有することができる。ウェーハ本体110は、互いに反対になる第1面110a及び第2面110bを有することができ、第1面110aと第2面110bとは、実質的に平行である。ウェーハ本体110は、所定の厚み(すなわち、ウェーハ本体110の第1面110aと第2面110bとの距離)を有することができる。
【0012】
ノッチ部120は、半導体ウェーハ100の結晶方位を表示するために利用され、ウェーハ本体110のエッジ領域113に配置されてもよい。ノッチ部120は、ウェーハ本体110の外周から、ウェーハ本体110の中心部に向かう方向に、所定の深さに形成された開口121を有することができる。この開口121は、半導体ウェーハ100の厚み方向に延長することができる。
【0013】
一方、ノッチ部120は、半導体製造工程中、半導体ウェーハ100を整列させるために、半導体ウェーハ100に具備される。例えば、半導体ウェーハ100を、回転自在な支持手段に載置させた後、半導体ウェーハ100を回転させながら、レーザセンサのような検出センサで、ノッチ部120を検出することにより、半導体ウェーハ100を整列させることができる。
【0014】
一方、
図1に図示されているように、ノッチ部120は、ウェーハ本体110の第1面110aに垂直になる方向から見たとき、曲線形態(例えば、「U」形態)の端部を有することができる。言い換えれば、ウェーハ本体110の第1面110aに垂直になる方向から見たとき、開口121とウェーハ本体110とが接する部分は、曲線形態を示すことができる。
【0015】
ただし、
図1に図示されているのと異なり、ノッチ部120は、ウェーハ本体110の第1面110aに垂直になる方向から見たとき、尖ったような形状、例えば「V」字形の端部を有することができる。言い換えれば、ウェーハ本体110の第1面110aに垂直になる方向から見たとき、開口121とウェーハ本体110とが接する部分は、「V」字形を示すことができる。
【0016】
例示的な実施形態において、ウェーハ本体110の外周から、ウェーハ本体110の中心部に向けて開口121が形成された深さHは、0.4mmないし1.0mmの間でもある。開口121の深さHは、第1面110aに垂直になる方向から見たとき、開口121が、ウェーハ本体110の外周から、半導体ウェーハ100の中心に向けて、最も奥深く延長された距離を意味する。ここで、開口121の深さHは、ノッチの深さでもある。開口121の深さHが0.4mmより小さい場合、レーザセンサのような検出センサが、ノッチ部120を正確に検出することができず、半導体ウェーハ100が整列されないというような問題が発生しうる。
【0017】
また、ノッチ部120またはノッチ部120の隣接領域で発生するダメージを減少させるために、開口121の深さHは、1.0mm以下でもある。半導体回路の微細化、複雑化によって、デザインルールがますます縮小されており、工程に対する要求事項が増加するにつれ、半導体製造工程の温度条件及び圧力条件は、ますます高くなっている。かような高温、高圧の工程条件は、ノッチ部120及びその隣接領域にダメージを発生させ、それは、半導体製造工程の収率低下につながっている。従って、ノッチ部120に発生するダメージを軽減させるために、ノッチ部120は、一定レベル以下のサイズを有するように管理されなければならないという必要性がある。本発明の一実施形態において、開口121の深さHを1.0mm以下に形成することにより、半導体製造工程中に、ノッチ部120、またはノッチ部120の隣接領域において、欠陥が発生するという問題を改善することができる。
【0018】
第1ベベル部130は、ウェーハ本体110のエッジ領域113において、ウェーハ本体110の外周に沿って形成される。第1ベベル部130は、ウェーハ本体110の第1面110aと第2面110bとを連結する第1傾斜面131を含み、この第1傾斜面131は、凸型形態を有することができる。
第1面110aと第1傾斜面131とが出合う第1地点130aから、第2面110bと第1傾斜面131とが出合う第2地点130bまで延長された直線を基準にするとき、第1ベベル部130は、半導体ウェーハ100の半径方向に、第1高さL1を有するように形成される。ここで、前記第1高さL1は、ベベル長(bevel length)でもある。
【0019】
言い換えれば、第1地点130aと前記第2地点130bとは、半導体ウェーハ100の厚みが減少し始める地点でもあり、第1地点130aと第2地点130bとを連結する直線を基準に、半導体ウェーハ100の半径方向に、半導体ウェーハ100の厚みは、だんだんと薄くなる。すなわち、第1地点130aと第2地点130bとを連結する直線を基準にする第1ベベル部130の高さが増加するほど、半導体ウェーハ100の厚みは減少する。
図2に図示されているように、チップ形成領域111とエッジ領域113との境界は、第1傾斜面131が始まる第1地点130aまたは第2地点130bから離隔される。ただし、
図2に図示されているのと異なり、チップ形成領域111とエッジ領域113との境界は、第1地点130aまたは第2地点130bとほぼ一致してもよい。
【0020】
一方、半導体ウェーハ100の中心から、第1ベベル部130の高さが第1高さL1である地点までの距離は、半導体ウェーハ100の半径長でもある。
例えば、第1ベベル部130は、単結晶インゴット(ingot)に対してスライシング工程を遂行し、所定の厚みを有する半導体ウェーハ100を作った後、半導体ウェーハ100に対して、コーナー加工を行って形成される。コーナー加工を介して、半導体ウェーハ100の鋭いエッジをラウンディングすることにより、引き続く半導体ウェーハ100の製造工程の間、または半導体素子の製造工程の間、半導体ウェーハ100の壊れを防止することができる。
【0021】
一方、第2ベベル部140は、ノッチ部120に具備され、開口121が提供するノッチ部120の端部に沿って形成される。第2ベベル部140は、ウェーハ本体110の第1面110aと第2面110bとを連結する第2傾斜面141を含み、第2傾斜面141は、凸型形態を有することができる。このとき、第2傾斜面141は、第1ベベル部130に具備された第1傾斜面131と異なるプロファイルを有することができる。
【0022】
第1面110aと第2傾斜面141とが出合う第3地点140aから、第2面110bと第2傾斜面141とが出合う第4地点140bまで延長された直線を基準にするとき、第2ベベル部140は、ウェーハ本体110から、開口121に向かう方向に第2高さL2を有することができる。ここで、第2高さL2は、ベベル長でもある。このとき、第2ベベル部140の第2高さL2は、第1ベベル部130の第1高さL1と異なってもよい。
言い換えれば、第3地点140aと第4地点140bは、半導体ウェーハ100の厚みが薄くなり始める地点でもあり、第3地点140aと第4地点140bとを連結する直線を基準に、ウェーハ本体110から、開口121に向かう方向に、半導体ウェーハ100の厚みはだんだんと薄くなる。すなわち、第3地点140aと第4地点140bとを連結する直線を基準にする第2ベベル部140の高さが高くなるほど、ノッチ部120において、半導体ウェーハ100の厚みは薄くなる。
【0023】
図3に図示されているように、チップ形成領域111とエッジ領域113との境界は、第2傾斜面141が始まる第3地点140aまたは第4地点140bから離隔される。ただし、
図3に図示されているのと異なり、チップ形成領域111とエッジ領域113との境界は、第3地点140aまたは第4地点140bとほぼ一致してもよい。
第2ベベル部140は、例えば、ノッチ部120に対して、グラインディング工程及びポリッシング工程を遂行することによって形成される。開口121が提供するノッチ部120の端部をラウンディングすることにより、半導体製造工程中に、ノッチ部120損傷を防止することができる。
【0024】
一方、ノッチ部120に具備された第2ベベル部140は、半導体ウェーハ100の外周に沿って形成された第1ベベル部130と連結され、第1ベベル部130と第2ベベル部140とが隣接する部分において、第1ベベル部130の高さは、第1高さL1から第2高さL2に変わり、第2ベベル部140の高さは、第2高さL2から第1高さL1に変わる。すなわち、第1ベベル部130と第2ベベル部140とが隣接する部分において、第1ベベル部130または第2ベベル部140の高さは、第1高さL1と第2高さL2との間の値を有することができる。
【0025】
一実施形態において、第2ベベル部140の第2高さL2は、第1ベベル部130の第1高さL1より低い。例えば、第2ベベル部140の第2高さL2は、第1ベベル部130の第1高さL1の90%より低くなるように構成されてもよい。
図2及び
図3に図示されているように、ウェーハ本体110の第1面110aに垂直になる断面に対して、第1ベベル部130と第2ベベル部140とを比較すれば、第2ベベル部140の先端は、第1ベベル部130先端に比べ、垂直に近いプロファイルを有し、それによって、半導体ウェーハ100の製造工程の間、または半導体製造工程の間、ノッチ部120において、チッピング(chipping)などの発生を改善することができる。
また、一実施形態において、ウェーハ本体110の厚みT、すなわち、第1面110aと第2面110bとの距離は、第2ベベル部140の第2高さL2と比較し、少なくとも3倍以上でもある。例えば、300mm径の半導体ウェーハは、約775μm厚を有することができ、第2ベベル部140の第2高さL2は、250μm以下に構成される。
【0026】
図4は、本発明の技術的思想の一実施形態による半導体構造体200の平面図である。
図4を参照すれば、半導体構造体200は、半導体ウェーハ100、半導体ウェーハ100のエッジに形成されたノッチ部120、第1ベベル部130(
図2)、第2ベベル部140(
図3)、及び半導体ウェーハ100の一面上に形成された半導体チップ210を含んでもよい。半導体ウェーハ100、ノッチ部120、第1ベベル部及び第2ベベル部は、
図1ないし
図3を参照して説明したのと実質的に同一であり、説明の便宜のために、
図1ないし
図3の説明部分において記述した内容は、省略または簡略する。
【0027】
半導体チップ210は、半導体ウェーハ100の外郭一部分を除き、半導体ウェーハ100の一面の全体にわたって配置される。例えば、半導体チップ210は、半導体ウェーハ100のチップ形成領域111(
図1)に形成される。複数の半導体チップ210は、内部に集積回路を含んでもよい。例えば、この集積回路は、メモリ回路またはロジック回路を含んでもよい。また、これらの複数の半導体チップ210は、多種の複数の個別素子を含んでもよい。これらの複数の個別素子は、多様な微細電子素子、例えば、CMOS(complementary metal-oxide semiconductor)トランジスタなどのようなMOSFET(metal-oxide semiconductor field-effect transistor)、システムLSI(large scale integration)、CIS(CMOS imaging sensor)のようなイメージセンサ、MEMS(micro electro mechanical systems)、能動素子、受動素子などを含んでもよい。
【0028】
図5は、本発明の技術的思想の一実施形態による半導体ウェーハ100の製造方法を示すフローチャートである。
図5を、
図1ないし
図3と共に参照すれば、半導体ウェーハ100を準備する(S100)。この半導体ウェーハ100は、互いに反対になる第1面110aと第2面110bとを有し、半導体ウェーハ100の外周には、半導体ウェーハ100の外周から半導体ウェーハ100の中心部に向けて形成された開口121を有するノッチ部120を含んでもよい。
【0029】
例えば、準備した半導体ウェーハ100は、シリコンウェーハでもあり、単結晶インゴットを形成する段階、単結晶インゴットを所定厚にスライシングする段階を経て生成される。具体的には、高純度の一定形状がない多結晶シリコンを溶かし、液状の多結晶シリコンに単結晶シードを接触させた後、このシードを徐々に持ち上げる過程を介して、単結晶インゴットを作ることができる。その後、単結晶インゴットの両端部を切断し、単結晶インゴットの側面に対して表面グラインディングを実施し、単結晶インゴットの長手方向に沿ってノッチを形成する。次に、単結晶インゴットをスライシングし、所定厚に切断する。
【0030】
次に、半導体ウェーハ100のエッジに、第1ベベル部130を形成する(S200)。第1ベベル部130は、半導体ウェーハ100の外周において、ノッチ部120を除いた部分に沿って形成される。第1ベベル部130は、半導体ウェーハ100の外周に対して、コーナー加工を遂行することによって形成される。第1ベベル部130は、半導体ウェーハ100の第1面110aと第2面110bとを連結する凸型形態の第1傾斜面131を有することができ、それによって、半導体製造工程の間、半導体ウェーハ100の壊れを防止することができる。このとき、第1ベベル部130は、半導体ウェーハ100の第1面110aと第1傾斜面131とが出合う第1地点130aから、半導体ウェーハ100の第2面110bと第1傾斜面13と1が出合う第2地点130bまで延長された直線に対して、半導体ウェーハ100の半径方向に、第1高さL1を有するように形成される。
【0031】
次に、ノッチ部120の開口121と接する部分に、第2ベベル部140を形成する(S300)。第2ベベル部140は、ノッチ部120を加工して形成され、具体的には、ノッチグラインディング及びノッチポリッシングを介して形成される。ノッチグラインディング及びノッチポリッシングを経て、第2ベベル部140は、半導体ウェーハ100の第1面110aと第2面110bとを連結する凸型形態の第2傾斜面141を有する。このとき、第2ベベル部140は、半導体ウェーハ100の第1面110aと第2傾斜面141とが出合う第3地点140aから、半導体ウェーハ100の第2面110bと第2傾斜面141とが出合う第4地点140bまで延長された直線に対して、ウェーハ本体110から、開口121に向かう方向に、第2高さL2を有するように形成される。このとき、第2ベベル部140は、第1ベベル部130の第1高さL1と異なる高さを有するように形成される。次に、半導体ウェーハ100の表面を平坦化し、欠陥を除去するラッピング工程及びポリッシング工程が遂行される。
【0032】
次に、半導体ウェーハ100の欠陥如何を検査する(S400)。半導体ウェーハ100に対する検査は、1つの単結晶インゴットから生成された複数個の半導体ウェーハ100のうち一部に対して行われる。この検査は、半導体ウェーハ100に対する後続工程が進められる以前に行われ、半導体ウェーハ100が後続工程を経る間、欠陥が発生するか否かということをあらかじめ判断し、不良半導体ウェーハ100の工程投入を遮断し、それによって、半導体製造工程の信頼性及び収率を向上させることができる。
【0033】
図6は、本発明の技術的思想の一実施形態による半導体ウェーハ100の製造方法を示すフローチャートである。
半導体ウェーハ100を準備する段階(S100)、第1ベベル部130を形成する段階(S200)、及び半導体ウェーハ100を検査する段階(S400)は、
図5を参照して説明したのと実質的に同一であり、説明の便宜のために、
図5の説明部分で記述した内容は省略する。以下では、
図6を、
図1ないし
図3と共に参照し、第2ベベル部140を形成する段階についてさらに詳細に説明する。
【0034】
まず、ノッチ部120に対して、第1グラインディング及び第2グラインディングを行う(S310)。第1グラインディングは、第1メッシュ(mesh)の研磨面を有するノッチホイールを利用して行われ、例えば、このノッチホイールは、800メッシュのダイヤモンド研磨用粒子を利用して、ノッチ部120を加工することができる。次に、第2グラインディングは、第1メッシュより大きい第2メッシュの研磨面を有するノッチホイールを利用して行われる。例えば、第2メッシュは、2000メッシュ以上でもあり、さらに具体的には、2000メッシュから10000メッシュの間でもある。本発明の実施形態において、ノッチ部120を加工する第2グラインディングに微細な粒子を利用することにより、ノッチ部120の損傷を減らし、それによって、高温の半導体製造工程の間、ノッチ部120の壊れのような問題を改善することができる。
【0035】
次に、ノッチ部120に対して、ポリッシング工程を遂行し、第2ベベル部140を形成する(S320)。ポリッシング工程を介して、ノッチ部120の表面が平坦になり、グラインディング工程などによって、ノッチ部120に生じた欠陥が除去される。
図7は、本発明の技術的思想の一実施形態による半導体ウェーハ100の製造方法を示すフローチャートである。
【0036】
半導体ウェーハ100を準備する段階(S100)、第1ベベル部130を形成する段階(S200)、及び第2ベベル部140を形成する段階(S300)は、
図5及び
図6を参照して説明したところと実質的に同一であり、説明の便宜のために、
図5及び
図6の説明部分で記述した内容は省略する。以下では、
図7を、
図1ないし
図3と共に参照し、ウェーハを検査する段階についてさらに詳細に説明する。
【0037】
まず、半導体ウェーハ100上にエピ層を形成する(S410)。例えば、該エピ層は、約1150℃の温度で、反応器内で気相蒸着して成長され、4μmほどの厚みを有することができる。該エピ層は、半導体ウェーハ100と同一結晶構造を有する単結晶層でもある。該エピ層は、半導体ウェーハ100と同一物質でもあり、または異なる物質からも構成される。該エピ層は、半導体ウェーハ100の表面に生じた結晶欠陥をさらに容易に検査するために形成される。
【0038】
次に、半導体ウェーハ100に対して、第1温度で進められる第1熱処理工程を遂行する(S420)。第1熱処理工程が進められる第1温度は、第2熱処理工程が進められる第2温度より低く、例えば、約2時間から3時間ほど進められる。第1温度は、1,000℃以上1,150℃未満でもある。第1熱処理工程は、引き続く第2熱処理工程より低い温度で進められ、急激な温度上昇による、半導体ウェーハ100の損傷を防止する。
【0039】
次に、半導体ウェーハ100に対して、第2温度で進められる第2熱処理工程を遂行する(S430)。第2熱処理工程が進められる第2温度は、1,150℃以上でもあり、また第2熱処理工程は、約1時間から2時間ほど進められる。第2熱処理工程は、半導体製造工程などの後続工程より苛酷な条件下で、半導体ウェーハ100を処理し、半導体ウェーハ100が後続工程に耐えることができる否かということを事前にテストする。特に、結晶欠陥が発生しやすいノッチ部120、及びノッチ部120の隣接部分をあらかじめテストすることができる。
【0040】
次に、半導体ウェーハ100に、結晶欠陥が発生したか否かということを分析する(S440)。このとき、半導体ウェーハ100の結晶欠陥を分析するために、X線撮像装置が利用される。半導体ウェーハ100を検査する段階は、1単位の半導体ウェーハにおいて選択された一部に対して進められる。前述の過程で行われる半導体ウェーハ100の検査を介して、不良半導体ウェーハ100をあらかじめスキャニングすることができ、良品の半導体ウェーハ100に対して工程を遂行することにより、工程の信頼性を向上させる。
【0041】
図8は、本発明の技術的思想の一実施形態による半導体素子を製造する方法を示すフローチャートである。
まず、半導体ウェーハを準備する(S500)。半導体ウェーハは、
図5のS100段階ないしS300段階を経て生成された半導体ウェーハでもあり、または
図6のS100段階ないしS320段階を経て生成された半導体ウェーハでもある。次に、半導体ウェーハを検査する(S510)。半導体ウェーハを検査する段階は、
図7のS410段階ないしS440段階とも同一である。半導体ウェーハに対する検査結果、検査された半導体ウェーハが良品であるか不良品であるかということを判別する(S530)。検査する段階は、1つの単位にされた複数個の半導体ウェーハにおいて一部に対しても実施される。検査結果、半導体ウェーハが良品である場合、半導体製造工程を進める(S530)。反対に、半導体ウェーハが不良品である場合、ウェーハの欠陥を除去するか、あるいは半導体ウェーハを廃棄する(S540)。
【0042】
具体的には、半導体製造工程は、次のように進められる。半導体製造工程は、薄膜を形成する段階を含んでもよい。薄膜は、導電物質、絶縁物質または半導体物質でもよい。半導体製造工程は、薄膜上にマスクパターンを形成する段階をさらに含んでもよい。マスクパターンは、フォトレジストパターンでもある。また半導体製造工程は、マスクパターンをエッチングマスクにして、薄膜の一部を除去してパターンを形成する段階をさらに含んでもよい。または、半導体製造工程は、マスクパターンをエッチングマスクにして、薄膜の一部を除去してホールを形成する段階をさらに含んでもよい。ホールは、例えば、コンタクトホール、ビヤホールなどを含んでもよい。
【0043】
半導体製造工程は、薄膜を洗浄する段階をさらに含んでもよい。または、半導体製造工程は、薄膜を平坦化する段階をさらに含んでもよい。薄膜を平坦化する段階は、化学機械的研磨(CMP:chemical mechanical polishing)工程またはエッチバック(etch-back)工程を含んでもよい。また、言及してはいないが、半導体製造工程は、半導体素子を製造する過程において発生しうる全ての段階を含んでもよい。従って、半導体製造工程は、半導体ウェーハを移送する段階、保管する段階などを含んでもよい。
【0044】
以上での説明は、本発明の技術的思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で当業者であるならば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。
従って、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術的思想を限定するためではなく、説明するためのものであり、かような実施形態によって、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にいる全ての技術的思想は、本発明の権利範囲に含まれるものであると解釈されなければならない。