(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなやりとりの連絡は、メールや電話を使って行うが、連絡回数が多く、時間と手間がかかる。
そのため、マッチング事例が少ないというも問題がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のコーディネータの各々が複数の企業を担当している組織において、企業間のマッチングを効率的に行うことを可能にする企業選定方法、その装置及びそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した従来技術の問題を解決し上述した目的を達成するために、本発明の企業選定方法は、
複数のコーディネータの各々が複数の顧客企業を担当している組織において、該複数の顧客企業間におけるビジネスマッチングを促進する前記コーディネータを支援するための企業選定方法であって、他の顧客企業とのビジネスマッチングを依頼する発注候補企業の
該ビジネスマッチングに関する発注条件を入力する第1の工程と、前記発注条件を
、前記発注候補企業の担当側の第1のコーディネータ及び管理本部の少なくとも一方
の承認を介して、
受注候補企業の担当側の第2のコーディネータ及び
前記受注候補企業の少なくとも一方に送信する第2の工程と、前記受注候補企業
又は前記第2のコーディネータは、前記第2の工程で受信した前記発注条件に対して、
前記受注候補企業に適切な案件であると判断した場合にエントリーを前記管理本部及び前記第1のコーディネータの少なくとも一方に送信する第3の工程と、前記発注候補企業が、前記第3の工程で前記エントリーを
した前記受注候補企業
のなかから面談を希望する受注候補企業に
面談申出連絡をする第4の工程とをコンピュータが実行する。
【0006】
好適には、前記第4の工程の後に、前記管理本部から前記発注候補企業に、費用請求を行う第5の工程をさらに有する。
【0007】
好適には、前記第1の工程は、前記発注候補企業が入力、前記管理本部あるいは当該発注候補企業の前記第1のコーディネータが入力する。
【0009】
好適には、前記第3の工程で前記エントリーを送信した前記受注候補企業のリストを前記発注候補企業に公開する
第6の工程をさらに有する。
【0010】
好適には、前記第1の工程において、前記発注候補企業が前記受注候補企業の属性を入力し、前記第2の工程は、前記第1の工程で入力した前記属性に合った前記受注候補企業及び前記第2のコーディネータの少なくとも一方に前記発注条件を送信する。
【0011】
本発明のプログラムは、
複数のコーディネータの各々が複数の顧客企業を担当している組織において、該複数の顧客企業間におけるビジネスマッチングを促進する前記コーディネータを支援するためのプログラムであって、他の顧客企業とのビジネスマッチングを依頼する発注候補企業の
該ビジネスマッチングに関する発注条件を入力する第1の工程と、前記発注条件を
、前記発注候補企業の担当側の第1のコーディネータ及び管理本部の少なくとも一方
の承認を介して、
受注候補企業の担当側の第2のコーディネータ及び
前記受注候補企業の少なくとも一方に送信する第2の工程と、前記受注候補企業
又は前記第2のコーディネータは、前記第2の工程で受信した前記発注条件に対して、
前記受注候補企業に適切な案件であると判断した場合にエントリーを前記管理本部及び前記第1のコーディネータの少なくとも一方に送信する第3の工程と、前記発注候補企業が、前記第3の工程で前記エントリーを
した前記受注候補企業
のなかから面談を希望する受注候補企業に
面談申出連絡をする第4の工程とをコンピュータに実行させる。
【0012】
本発明の企業選定装置は、
複数のコーディネータの各々が複数の顧客企業を担当している組織において、該複数の顧客企業間におけるビジネスマッチングを促進する前記コーディネータを支援するための企業選定装置であって、他の顧客企業とのビジネスマッチングを依頼する発注候補企業の
該ビジネスマッチングに関する発注条件を入力する入力部と、前記発注条件を
、前記発注候補企業の担当側の第1のコーディネータ及び管理本部の少なくとも一方
の承認を介して、
受注候補企業の担当側の第2のコーディネータ及び
前記受注候補企業の少なくとも一方に送信する第1の送信部と、前記受注候補企業
又は前記第2のコーディネータは、前記第1の送信部で受信した前記発注条件に対して、
前記受注候補企業に適切な案件であると判断した場合にエントリーを前記管理本部及び前記第1のコーディネータの少なくとも一方に送信する第2の送信部と、前記発注候補企業が、前記第2の送信部で前記エントリーを
した前記受注候補企業
のなかから面談を希望する受注候補企業に
面談申出連絡をする通知部とを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば複数のコーディネータの各々が複数の企業を担当している組織において、企業間のマッチングを効率的に行うことを可能にする企業選定方法、その装置及びそのプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る企業選定システムについて説明する。
図1は、本実施形態の企業選定システム17が動作する環境を説明するための図である。
本実施形態では、例えば、発注候補企業コンピュータ11、受注候補企業コンピュータ13、第1のコーディネータコンピュータ15、第2のコーディネータコンピュータ17及び企業選定システム19が、ネットワーク9を介して通信可能に接続されている。ネットワーク9は、インタネット等の通信網である。
企業選定システム19は、例えば、複数のコーディネータの各々が複数の企業を担当している金融機関等の組織39において、企業間のマッチングを効率的に行うために用いられる。
【0016】
図2は、
図1に示す各コンピュータ・システムの使用者の属性を説明するための図である。
発注候補企業コンピュータ11を使用する発注候補企業31は、企業選定システム19を使用する組織の顧客等であり、所定の業務を発注する企業を探している企業である。
受注候補企業コンピュータ13を使用する受注候補企業33は、企業選定システム19を使用する組織の顧客等であり、所定の業務を発注することが可能な企業である。
【0017】
第1のコーディネータコンピュータ15を使用する第1のコーディネータ35は、発注候補企業31を担当する担当者である。
第2のコーディネータコンピュータ17を使用する第2のコーディネータ37は、受注候補企業33を担当する担当者である。
第1のコーディネータ35及び第2のコーディネータ37は、組織39の社員あるいは関係者である。
【0018】
図2、
図3及び
図4は、企業選定システム19を用いたサービスの概念図である。
図2に示すように、第1のコーディネータ35及び第2のコーディネータ37は、組織39の社員である。
第1のコーディネータ35及び第2のコーディネータ37は、それぞれ組織39の顧客を担当している担当者であり、顧客内でビジネスマッチングを促進する役割を有している。
【0019】
図2〜
図4に示すように、発注候補企業31が発注案件の探索条件を組織39の管理者(例えば、企業選定システム19を運営する管理本部の担当者)に提供する。
企業選定システム19は、発注候補企業31からの探索条件を第2のコーディネータ37及び受注候補企業33に提供する。
なお、その他、発注候補企業31からの探索条件を第2のコーディネータ37及び受注候補企業33に提供せず、管理本部が自ら探索するようにしてもよい。
受注候補企業33は、入力した探索条件を基に、受注エントリーをする。
発注候補企業31は、受注エントリーした受注候補企業33のなかから、発注先を決定する。そして、発注候補企業31は、決定した受注候補企業33に発注を行う。
また、発注候補企業31は、紹介手数料を組織39に支払う。
なお、紹介手数料なしに無償で当該マッチングサービスを行うようにしてもよい
【0020】
図5は、発注候補企業31あるいは第1のコーディネータ35が入力する探索条件(発注条件)をする画面の一例である。
図5に示すように、探索条件は、案件名、有償・無償選択、取引区分、案件種別、案件概要、発注予測金額と期間、受付期限、求める条件(設備等)、探索対象外企業リスト、探索対象外業界リスト、参考資料等の項目がある。
【0021】
図6は、
図1に示す企業選定システム19の機能ブロック図である。
図6に示すように、企業選定システム19は、例えば、ディスプレイ61、操作部63、インタフェース65、メモリ67及び処理回路69を有し、これらがデータライン60を介して接続されている。
【0022】
ディスプレイ61は、処理回路69の処理結果等を表示する。
操作部63は、キーボード、マウス、タッチパネル等の操作手段であり、組織39の操作に応じた操作信号を処理回路69に出力する。
インタフェース65は、ネットワーク9を介して、発注候補企業コンピュータ11、受注候補企業コンピュータ13、第1のコーディネータコンピュータ15及び第2のコーディネータコンピュータ17とデータの送受信を行う。
【0023】
メモリ67は、処理回路69が実行するプログラム、並びに処理回路69の処理に使われるデータや処理結果のデータを記憶する。
なお、プログラムは、例えば、データセンター上に配置し、各金融機関の企業選定システム19からインターネット経由でサービスをご利用するようにしてもよい。
処理回路69は、所定のプログラムを実行し、
図6等を用いて説明する本実施形態で説明する企業選定システム19の処理を行う。
【0024】
図7は、
図1〜
図4に示す企業選定システム19を用いたビジネスフローを説明するための図である。
ステップST1:
発注候補企業31が発注候補企業コンピュータ11を使用して、組織39の企業選定システム19にビジネスマッチング依頼をし、発注候補企業31と組織39との間で同意書を交わす。当該同意書には、例えば、ビジネスマッチングに成功した場合の成約手数料について合意が記載されている。当該同意書は、企業選定システム19に検索可能な形式で記憶される。
なお、同意書ではなく、その他、契約書による契約を締結してもよい。また、有償ビジネスマッチングの場合、基本的には組織39(金融機関)と発注候補企業31が契約を締結するが、契約を締結するタイミングは組織39が自由に決めてもよい。なお、企業選定システム19は、契約締結に関する機能は実装せず、電子化した契約書をアップロードして管理する機能を備えるようにしてもよい。また、キーワードにより契約書を検索できる機能の有無は任意である。
【0025】
ステップST2:
第1のコーディネータ35による第1のコーディネータコンピュータ15の操作に応じて、ステップST1で合意した発注候補企業31の発注候補企業コンピュータ11にアカウントが発行される。また、組織39(管理本部)がアカウントを発行するようにしてもよい。また、アカウントの発行は、例えば、企業単位あるいは企業の部署単位で行われる。
【0026】
ステップST3:
発注候補企業31の担当者が発注候補企業コンピュータ11を操作して、発注案件の探索条件(発注条件)を入力する。当該探索条件の入力は、例えば、発注候補企業コンピュータ11あるいは第1のコーディネータコンピュータ15のディスプレイに表示された
図5に示す入力画面上で行われる。
【0027】
ステップST4:
ステップST3の代わり、あるいはステップST3共に、発注候補企業31の第1のコーディネータ35が、第1のコーディネータコンピュータ15を操作して探索条件を入力してもよい。また、管理本部も探索条件入力を入力できるようにしてもよい。
【0028】
ステップST5:
第1のコーディネータ35は、ステップST3で入力された探索条件を第1のコーディネータコンピュータ15のディスプレイに表示して、承認操作及び承認処理を行う。
また、管理本部も承認操作及び承認処理を可能にてもよい。組織39(金融機関)毎に、案件の種類に応じて、承認の主体(支店または本部)を決定し、システム導入時に設定するようにしてもよい。
【0029】
ステップST6:
組織39の担当者は、ステップST3で入力された探索条件を企業選定システム19のディスプレイに表示して、承認操作及び承認処理を行う。
当該承認処理は、ステップST5の承認処理と共に行ってもよいし、ステップST5の承認処理があれば、行わなくてもよい。なお、組織39の担当者は、例えば管理本部の担当者である。なお、承認処理は、管理本部のみが行うようにしてもよい
【0030】
ステップST7:
ステップST5あるいはステップST6で承認処理が終了した場合には、企業選定システム19は、探索条件を含む紹介メールを受注候補企業コンピュータ13及び第2のコーディネータコンピュータ17に送信する。
また、管理本部のみが探索する案件の場合は、受注候補企業コンピュータ13及び第2のコーディネータコンピュータ17へのメールを送信は行わない。
【0031】
ステップST8:
第2のコーディネータ37は、第2のコーディネータコンピュータ17にステップST7で受信した紹介メールの探索条件を表示する。
そして、第2のコーディネータ37は、表示された探索条件を基に、自らの担当している受注候補企業33に適切な案件であると判断した場合には、その受注候補企業33に当該探索条件に係る案件を紹介する。
そして、第2のコーディネータ37は、受注候補企業33との間で、当該案件にエントリすると判断した場合には、第2のコーディネータコンピュータ17を操作して企業選定システム19にエントリーをする。
【0032】
ステップST9:
受注候補企業33は、受注候補企業コンピュータ13にステップST7で受信した紹介メールの探索条件を表示する。
そして、受注候補企業33は、表示された探索条件を基に、適切な案件であると判断した場合には、受注候補企業コンピュータ13を操作して企業選定システム19にエントリーをする。
【0033】
ステップST10:
組織39は、受注候補企業33あるいは第2のコーディネータコンピュータ17からのエントリーを企業選定システム19のディスプレイに表示して内容を確認する。そして、当該確認後にエントリーした受注候補企業33を企業選定システム19が、発注候補企業コンピュータ11に公開する。
【0034】
ステップST11:
発注候補企業31の担当者は、発注候補企業コンピュータ11を操作してステップST10で公開されたエントリーをした受注候補企業33の情報を確認(閲覧)する。
【0035】
ステップST12:
発注候補企業31の担当者は、ステップST11で確認して、その受注候補企業33と面談を希望する場合には、発注候補企業コンピュータ11を操作して、受注候補企業33に直接、面談申出連絡(通知)を行う。当該面談申出の方法は任意である。
【0036】
ステップST13:
企業選定システム19は、ステップST12の面談申出連絡を確認すると、ステップST1の同意書に基づいて発注候補企業31への紹介料の請求処理を行う。なお、当該マッチングサービスを無償で行ってもよい。
【0037】
ステップST14:
発注候補企業31は、発注候補企業コンピュータ11が受信した企業選定システム19から請求通知に基づいて請求処理を行う。
【0038】
ステップST15:
企業選定システム19は、ステップST13の請求処理に応じた入金があるかの確認処理を行う。
【0039】
以上説明したように、企業選定システム19によれば、発注候補企業31が発注候補企業コンピュータ11に入力した探索条件を示す紹介メールを、組織39における承認後に自動的に第2のコーディネータ37及び受注候補企業33に送信するため、電話やメールのやり取りを行う負担を軽減できる。
【0040】
また、企業選定システム19によれば、第2のコーディネータ37あるいは受注候補企業33が、紹介メールに対して第2のコーディネータコンピュータ17あるいは受注候補企業コンピュータ13を操作してエントリーをした場合に、そのエントリーをした企業リストが企業選定システム19に自動的に公開されるため、やりとりを行う負担を軽減できると共に、公開前での時間を短縮できる。
【0041】
また、企業選定システム19によれば、発注候補企業31は、自らの探索条件に対応して企業選定システム19に公開されたエントリーした受注候補企業33の情報を見ることで、当該案件を発注できる可能性がある受注候補企業33を容易に知ることができ、その受注候補企業33に面談要請等のアクセスを容易に行うことができる。
【0042】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【0043】
上述した実施形態では、一つの組織39の顧客のなかで、発注候補企業31及び受注候補企業33を決める場合を例示したが、
図8に示すように、発注候補企業31及び受注候補企業33として、複数の組織(金融機関、協会、企業)の顧客を選択可能にしてもよい。また、探索条件として、例えば、M&A、不動産、人材等のマッチングのための条件を指定してもよい。
【0044】
企業選定システム19は、例えば、ステップST10で掲載するエントリーを、探索条件に合う項目が高いものから優先順位を付けて表示するようにしてもよい。