特許第6899712号(P6899712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6899712-住宅設備機器の通信接続設定方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6899712
(24)【登録日】2021年6月17日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】住宅設備機器の通信接続設定方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20210628BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20210628BHJP
【FI】
   H04Q9/00 301D
   H04M11/00 301
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-125016(P2017-125016)
(22)【出願日】2017年6月27日
(65)【公開番号】特開2019-9677(P2019-9677A)
(43)【公開日】2019年1月17日
【審査請求日】2020年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 純一
【審査官】 木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−138397(JP,A)
【文献】 特開2007−219985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅設備機器と、外部通信端末との間で通信を行うための接続設定方法であって、
当該接続設定の対象の住宅設備機器が外部ネットワークと通信可能な状態で、該対象の住宅設備機器に固有の認証コードを、前記外部ネットワークに接続されたサーバであって前記対象の住宅設備機器を含む複数の住宅設備機器の機器情報を保存可能であり、且つ、ユーザの個人情報を保存しない機器データ管理サーバに、該対象の住宅設備機器から前記外部ネットワークを介して送信すると共に、該機器データ管理サーバが、該対象の住宅設備機器から受信した前記認証コードを保存する第1工程と、
前記認証コードを前記対象の住宅設備機器に備えられた報知部から報知する第2工程と、
前記報知部からの報知によって前記認証コードを認識したユーザが、前記機器データ管理サーバとの通信用のアプリケーションがあらかじめインストールされた前記外部通信端末に対して、該アプリケーションの実行中に前記認証コードを入力したとき、該認証コードを、該外部通信端末から前記外部ネットワークを介して前記機器データ管理サーバに送信する第3工程と、
前記機器データ管理サーバが、前記対象の住宅設備機器から受信して保存した前記認証コードと、前記外部通信端末から受信した認証コードとを照合し、当該両方の認証コードが一致する場合に、前記外部通信端末と前記対象の住宅設備機器とを相互に通信可能な状態に接続する第4工程とを備えることを特徴とする住宅設備機器の通信接続設定方法。
【請求項2】
請求項1記載の住宅設備機器の通信接続設定方法において、
前記機器データ管理サーバは、前記対象の住宅設備機器と前記外部通信端末との接続を前記第4工程で実行した後、以後の該住宅設備機器と該外部通信端末との間の相互の通信時に該住宅設備機器及び該外部通信端末のそれぞれから受信した情報を、該住宅設備機器に対応して保存した前記認証コードに対応づけて保存するように構成されていることを特徴とする住宅設備機器の通信接続設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置等の住宅設備機器と外部通信端末との通信を行う場合の接続設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に見られるように、宅外のパソコン、携帯電話等の外部通信端末と、宅内の家電機器との間で、インターネットプロバイダのサーバを介して通信を行うことで、家電機器を、外部通信端末を用いて宅外から遠隔操作できるようにしたシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−96591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に見られる如き従来のシステムでは、外部通信端末と家電機器との通信が、インターネットプロバイダのサーバを介して行われるため、該サーバでは、ユーザの外部通信端末と家電機器との通信が、あらかじめプロバイダ側に登録されたユーザの個人情報(氏名、住所、電話番号等)に対応づけて管理されることとなる。
【0005】
このため、該サーバへの不正アクセス等による情報漏洩が万が一、発生した場合には、ユーザの家電機器の使用状況等を含む多数の情報が、該ユーザの個人情報と共に漏洩する虞がある。
【0006】
また、サーバ側では不正アクセスや情報漏洩を強固に防止し得るセキュリティシステムを構築しておく必要がある。ひいては、ユーザが負担する通信コストが高価なものとなりやすい。
【0007】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、ユーザの外部通信端末と、住宅設備機器との間の通信接続をインターネット等の外部ネットワークを介して行うことを、高度なセキュリティシステムを必要とせずに適切に実現し得る方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の住宅設備機器の通信接続設定方法は、上記の目的を達成するために、住宅設備機器と、外部通信端末との間で通信を行うための接続設定方法であって、
当該接続設定の対象の住宅設備機器が外部ネットワークと通信可能な状態で、該対象の住宅設備機器に固有の認証コードを、前記外部ネットワークに接続されたサーバであって前記対象の住宅設備機器を含む複数の住宅設備機器の機器情報を保存可能であり、且つ、ユーザの個人情報を保存しない機器データ管理サーバに、該対象の住宅設備機器から前記外部ネットワークを介して送信すると共に、該機器データ管理サーバが、該対象の住宅設備機器から受信した前記認証コードを保存する第1工程と、
前記認証コードを前記対象の住宅設備機器に備えられた報知部から報知する第2工程と、
前記報知部からの報知によって前記認証コードを認識したユーザが、前記機器データ管理サーバとの通信用のアプリケーションがあらかじめインストールされた前記外部通信端
末に対して、該アプリケーションの実行中に前記認証コードを入力したとき、該認証コードを、該外部通信端末から前記外部ネットワークを介して前記機器データ管理サーバに送信する第3工程と、
前記機器データ管理サーバが、前記対象の住宅設備機器から受信して保存した前記認証コードと、前記外部通信端末から受信した認証コードとを照合し、当該両方の認証コードが一致する場合に、前記外部通信端末と前記対象の住宅設備機器とを相互に通信可能な状態に接続する第4工程とを備えることを特徴とする。
【0009】
なお、本発明において、前記ユーザ(前記外部通信端末のユーザ)は、前記対象の住宅設備機器の所有者もしくは使用者と同一でよいことはもちろんであるが、前記対象の住宅設備機器の所有者もしくは使用者の関係者(近親者、補助者等)であってもよい。
【0010】
上記本発明によれば、前記対象の住宅設備機器と前記ユーザの外部通信端末との間の通信接続を行う際には、該対象の住宅設備機器に固有の認証コードが、前記対象の住宅設備機器から外部ネットワークを介して前記機器データ管理サーバに送信され、該機器データ管理サーバで保存されると共に、該対象の住宅設備機器の報知部から報知される。
【0011】
そして、前記ユーザが、前記報知により認識した認証コードを、前記アプリケーションがインストールされた前記外部通信端末に対して、該アプリケーションの実行中に入力すると、該認証コードが該外部通信端末から外部ネットワークを介して前記機器データ管理サーバに送信され、該機器データ管理サーバで該認証コードの照合がなされる。
【0012】
この場合、前記ユーザが認識した認証コードを前記外部通信端末に正しく入力しておれば、該外部通信端末から機器データ管理サーバに送信された認証コードが、前記対象の住宅設備機器から機器データ管理サーバに送信されて保存された認証コードに一致するので、対象の住宅設備機器と、前記ユーザの外部通信端末とが、機器データ管理サーバによって、相互に通信可能な状態に接続される。これにより、以後は、前記外部通信端末と対象の住宅設備機器との間で任意に通信を行うことが可能となる。例えば、外部通信端末により、住宅設備機器の状態を認識したり、該住宅設備機器を遠隔操作すること等を行い得る。
【0013】
かかる本発明によれば、対象の住宅設備機器と外部通信端末との通信接続を行う機器データ管理サーバは、当該通信接続を行うための認証コードとして、該対象の住宅設備機器に固有の認証コードを使用するので、前記ユーザ、あるいは、前記対象の住宅設備機器の所有者もしくは使用者の個人情報を保存もしくは管理する必要が無い。
【0014】
また、前記ユーザは、前記認証コードを、外部ネットワークへのアクセス等を必要とすることなく、前記報知によって容易且つ安全に認識できる。
【0015】
従って、対象の住宅設備機器と外部通信端末との間の通信接続を、個人情報を保存もしくは管理する必要が無い機器データ管理サーバを使用して、且つ、適度なセキュリティ性を確保しつつ実現できる。
【0016】
よって、本発明によれば、ユーザの外部通信端末と、住宅設備機器との間の通信接続をインターネット等の外部ネットワークを介して行うことを、高度なセキュリティシステムを必要とせずに適切に実現することができる。
【0017】
かかる本発明では、前記機器データ管理サーバは、前記対象の住宅設備機器と前記外部通信端末との接続を前記第4工程で実行した後、以後の該住宅設備機器と該外部通信端末との間の相互の通信時に該住宅設備機器及び該外部通信端末のそれぞれから受信した情報を、該住宅設備機器に対応して保存した前記認証コードに対応づけて保存するように構成されていることが好ましい。
【0018】
これによれば、前記機器データ管理サーバによって、複数の住宅設備機器の使用状況等の情報を収集できるので、住宅設備機器のメーカ等が、個人情報の提供を受けることなく、当該収集情報を住宅設備機器の開発、改善等のための情報として有効に活用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態を適用するシステムの構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施形態を図1を参照して以下に説明する。図1に示すように、本実施形態における対象の住宅設備機器1は、例えば風呂給湯装置である。この住宅設備機器1は、熱源機2と、該住宅設備機器1の運転操作用のリモコン3とを備える。
【0021】
熱源機2は、例えば、公知の構成の燃焼式の熱源機であり、図示を省略するバーナ(燃焼式加熱源)及び熱交換器等が搭載されている。
【0022】
さらに、熱源機2には、該熱源機2内に水道水等の給湯用水を導入する給水管5と、熱源機2内で加熱した給湯用水(湯)を台所、浴室等の給湯箇所に供給する給湯管6とが接続されていると共に、浴槽BTとの間で温水を流通させる浴槽配管7,7とが接続されている。
【0023】
そして、熱源機2は、給湯運転時に、給水管5から供給される給湯用水をバーナの燃焼熱により熱交換器を介して加熱しつつ、加熱した給湯用水(湯)を、台所や浴室等の給湯箇所に給湯管6を介して供給するという運転動作、浴槽BTの湯はり運転もしくは足し湯運転時に、給水管5から供給される給湯用水をバーナの燃焼熱により熱交換器を介して加熱しつつ、加熱した給湯用水(湯)を、浴槽BTに浴槽配管7,7の一方もしくは両方を介して供給するという運転動作、浴槽BTの追焚き運転時に、浴槽BTとの間で浴槽配管7,7を介して温水を循環させつつ、該温水をバーナの燃焼熱により熱交換器を介して加熱するという運転動作等を実行可能である。
【0024】
なお、熱源機2には、さらに、床暖房装置もしくは浴室暖房装置との間で温水を循環させる配管等が接続されていてもよい。また、熱源機2は、バーナの代わりに、もしくはバーナに加えて、電気式の加熱源を備えるものであってもよい。
【0025】
熱源機2には、さらに、熱源機2の運転制御を行う制御装置10が搭載されている。そして、この制御装置10と通信し得るように前記リモコン3が制御装置10に接続されている。なお、図1では、単一のリモコン3だけを代表的に図示しているが、制御装置10に接続されるリモコンは複数であってもよい。
【0026】
リモコン3は、インターネット、公衆通信網等により構成される広域ネットワークである外部ネットワークNWに接続可能なルータ11と、Wi-Fi(登録商標)、もしくはBluetooth(登録商標)等の通信方式で無線通信を行い得るように構成されており、該ルータ11を介して外部ネットワーク(広域ネットワーク)NWと通信を行うことが可能である。
【0027】
なお、リモコン3は、LANケーブル等を介してルータ11と有線通信を行い得るように構成されていてもよい。また、リモコン3は、ルータとしての機能を併せもつように構成されていてもよい。この場合には、ルータ11は不要である。また、ルータ11と外部ネットワークNWとの間の通信は、無線通信及び有線通信のいずれでもよい。
【0028】
外部ネットワークNWには、図1に示す住宅設備機器1を含む複数の住宅設備機器に関する各種データを保存・管理する機能を有する機器データ管理サーバ15が接続されている。該機器データ管理サーバ15は、例えば住宅設備機器1のメーカ、もしくはサービス事業者等により運営されるサーバであり、各住宅設備機器又は後述の外部通信端末20から受信した各種情報を取得することで、複数の住宅設備機器の作動に関する情報の収集や、各住宅設備機器の遠隔操作等に関するサービスの提供を行うことが可能である。
【0029】
また、外部ネットワークNWには、住宅設備機器1のユーザが所持するスマートフォン、タブレット端末、フィーチャーフォン、パソコン等の外部通信端末20を接続することが可能となっている。この外部通信端末20には、機器データ管理サーバ15および住宅設備機器1との通信を行うための専用アプリケーション(以降、サービス利用アプリケーションという)があらかじめインストールされている。該サービス利用アプリケーションは、機器データ管理サーバ15の運営者等により提供されるアプリーケションである。
【0030】
なお、上記ユーザは、住宅設備機器1の所有者又は使用者に限らず、該所有者又は使用者の関係者(近親者、補助者等)であってもよい。
【0031】
次に、住宅設備機器1のユーザが、自身の外部通信端末20を使用して、住宅設備機器1との通信を行うための接続設定方法を以下に説明する。
【0032】
(ステップ1)
まず、住宅設備機器1のリモコン3と外部ネットワークNWとの間の通信を行い得るようにするために、リモコン3とルータ11との通信を行うための接続設定がユーザにより行われる。この接続設定は、リモコン3及びルータ11の仕様によりあらかじめ規定された手順で行われる。
【0033】
例えば、ユーザは、リモコン3の所定の操作を行うことで、該リモコン3の接続設定モードを起動し、この状態で、ルータ11の通信セットアップボタン(WPSボタン等)の操作等を行うことでリモコン3とルータ11の間の通信を確立する。
【0034】
これにより、リモコン3は、ルータ11を介して外部ネットワークNWとの間の通信を行うことが可能となる。
【0035】
(ステップ2)
上記の如くリモコン3とルータ11の間の通信が確立すると、次に、ユーザによるリモコン3の所定の操作に応じて、あるいは、リモコン3の制御部(図示省略)による自動処理によって、該リモコン3は、住宅設備機器1に固有の認証コードを、該リモコン3の報知部としての表示部3aに表示する(もしくは報知部としての発音部から音声報知を行う)と共に、該認証コードをルータ11及び外部ネットワークNWを介して機器データ管理サーバ15に送信する。この場合、機器データ管理サーバ15のアドレスは、リモコン3あるいは熱源機2の制御装置10のメモリにあらかじめ保存されている。
【0036】
なお、リモコン3から機器データ管理サーバ15への認証コードの送信は、パスワードを使用した暗号化通信で行うようにしてもよい。
【0037】
ここで、住宅設備機器1に固有の認証コードとしては、例えば、熱源機2の製造番号とリモコン3の製造番号とを合成したコード、あるいは、これらの製造番号の関数値として生成されるコード等が使用され得る。このほか、例えば、ユーザがリモコン3であらかじめ入力した任意の英数字、あるいは、該英数字と熱源機2もしくはリモコン3の製造番号とを組み合わせたもの等を所定の規則で加工することで作成したコード等を、上記認証コードとして使用することも可能である。上記認証コードは、住宅設備機器1のユーザの個人情報を特定することが十分に困難なものであることが望ましい。
【0038】
なお、リモコン3から機器データ管理サーバ15に送信された認証コードは、該機器データ管理サーバ15で受信されて保存される。
【0039】
(ステップ3)
次に、ユーザは、自身の外部通信端末20の前記サービス利用アプリケーションを起動した状態で(該サービス利用アプリケーションの実行中に)、上記の如くリモコン3により表示(もしくは音声報知)された前記認証コードを確認し、該認証コードを、自身の外部通信端末20に入力する。
【0040】
ここで、サービス利用アプリケーションは、初回の起動時に、認証コードを入力すべき旨をユーザの外部通信端末20で表示する。そして、ユーザが、リモコン3での表示(もしくは音声報知)により認識した認証コードを、該外部通信端末20に対して入力すると、該外部通信端末20は、該認証コードを保存すると共に、該認証コードを外部ネットワークNWを介して機器データ管理サーバ15に送信する。この場合、機器データ管理サーバ15のアドレスは、サービス利用アプリケーションのインストール時に、外部通信端末20のメモリにあらかじめ保存されている。
【0041】
なお、ユーザの外部通信端末20から機器データ管理サーバ15への認証コードの送信は、パスワードを使用した暗号化通信で行うようにしてもよい。
【0042】
(ステップ4)
外部通信端末20から送信された認証コードを受信した機器データ管理サーバ15は、該認証コードを、住宅設備機器1のリモコン3から受信して保存した認証コードと照合し、当該両方の認証コードが一致するか否か(詳しくは、保存済の各住宅設備機器の認証コードのうちに、外部通信端末20から受信した認証コードに一致する認証コードが存在するか否か)を判断する。そして、当該両方の認証コードが一致しない場合(外部通信端末20から受信した認証コードに一致する保存済の認証コードが存在しない場合)には、機器データ管理サーバ15は、外部通信端末20から受信した認証コードが間違っている旨を該外部通信端末20に送信し、該外部通信端末20との通信接続を遮断する。
【0043】
一方、当該両方の認証コードが一致する場合(外部通信端末20から受信した認証コードに一致する保存済の認証コードが存在する場合)には、機器データ管理サーバ15は、当該認証コードの送信元の外部通信端末20と、当該認証コードに対応する住宅設備機器1のリモコン3との通信接続を行う。
【0044】
これにより、ユーザの外部通信端末20と住宅設備機器1のリモコン3とが相互に通信可能な状態になって、該外部通信端末20とリモコン3との間の通信の接続設定が完了する。
【0045】
以後は、ユーザは外部通信端末20を前記サービス利用アプリケーション上で操作することで、住宅設備機器1の運転状態を確認したり、あるいは、湯はり運転等を遠隔操作で実行させることが可能となる。
【0046】
また、以後は、ユーザが外部通信端末20のサービス利用アプリケーションを起動する毎に、外部通信端末20に保存されている認証コードが外部ネットワークNWを介して機器データ管理サーバ15に送信される。そして、これに応じて、機器データ管理サーバ15は、認証コードの送信元の外部通信端末20を、該認証コードに対応する住宅設備機器1のリモコン3に接続する。
【0047】
そして、機器データ管理サーバ15は、以後は、住宅設備機器1のリモコン3から受信した該住宅設備機器1の作動情報、該住宅設備機器1のリモコン3と外部通信端末20との間の通信情報もしくは通信履歴等の情報を、該住宅設備機器1の認証コードに対応づけて保存する。
【0048】
以上説明した実施形態によれば、機器データ管理サーバ15は、住宅設備機器1とユーザの外部通信端末20との通信接続を行うための認証コードとして、住宅設備機器1に固有の認証コードを使用するので、前記ユーザ、あるいは、住宅設備機器1の所有者もしくは使用者の個人情報を保存もしくは管理する必要が無い。
【0049】
また、前記ユーザは、住宅設備機器1と外部通信端末20との通信接続を開始する際に、前記認証コードを、外部ネットワークNWへのアクセス等を必要とすることなく、リモコン3での表示(又は音声報知)によって容易且つ安全に認識できる。
【0050】
従って、住宅設備機器1と外部通信端末20との間の通信接続を、個人情報を保存もしくは管理する必要が無い機器データ管理サーバ15を使用して、且つ、適度なセキュリティ性を確保しつつ実現できる。
【0051】
また、機器データ管理サーバ15は、個人情報を保存もしくは管理することなく、複数の住宅設備機器の使用状況等の情報を収集できる。ひいては、住宅設備機器のメーカ等は、機器データ管理サーバ15で収集した情報を、住宅設備機器の開発、改善等のための情報として有効に活用することができる。
【0052】
なお、以上説明した実施形態では、住宅設備機器1として、風呂給湯装置を例示したが、本発明を適用する住宅設備機器は、空調システム、加熱調理システム等であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1…住宅設備機器、3a…表示部(報知部)、15…機器データ管理サーバ、20…外部通信端末、NW…外部ネットワーク。
図1