【文献】
米持 幸寿,ITクライアント事情を振り返る,サーバ・ソリューション・マガジン,日本,株式会社メディアセレクト,2005年 5月 1日,第1巻 第2号 ,第152−154ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る入力プログラム、入力方法および端末装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る入力プログラム、入力方法および端末装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
まず、
図1を用いて、実施形態に係る入力プログラムにより実現される入力処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る入力処理の一例を示す図である。
図1では、実施形態に係る端末装置1の動作を例にして実施形態に係る入力処理を説明する。
【0012】
図1に示す端末装置1は、例えば、スマートデバイス(スマートフォン、あるいはタブレット)、携帯電話、パーソナルコンピュータ等のユーザによって操作される端末である。端末装置1は、ネットワーク接続機能を備え、ネットワークを介して任意のサーバ装置100(
図2参照)と通信する。
【0013】
また、端末装置1の画面50は、タッチパネル式の画面であるとともに、例えば、上記したサーバ装置100から取得したコンテンツ等の情報を表示可能な情報入力画面である。なお、以下では、画面50を情報入力画面50と記載する。
【0014】
図1において、情報入力画面50は、入力項目A1〜A8を含んだ入力フォーム画面300が表示される第1領域50aと、仮想的なキーボードが表示される第2領域50bとを含む。第1領域50aに表示される入力フォーム画面300は、例えば、ユーザU1の個人情報等をサーバ装置100に登録するために、サーバ装置100によって配信される。また、ユーザU1は、第2領域50bに表示されたキーボードを操作する入力操作を行うことで、入力項目A1〜A8への入力を行うことができる。
【0015】
図1における上段の図では、入力項目A1〜A8のうち、入力項目A1〜A4が第1領域50aに表示されるとともに、スクロールバーSBが表示されている。例えば、ユーザU1は、スクロールバーSBを操作する、もしくは、情報入力画面50をスクロール操作することで、情報入力画面50に入りきらない入力項目A5〜A8を第1領域50aに表示させることができる。なお、以下において、入力項目A1〜A8を特に区別しない場合、入力項目Aと記載する。
【0016】
なお、
図1に示す入力フォーム画面300は、一例であって、ユーザU1の情報を登録するものに限らず、例えば、所定の質問に対する回答を入力項目Aに入力するアンケート入力画面等であってもよい。換言すれば、入力フォーム画面300は、ユーザU1が所定の情報を入力するための複数の入力項目Aが含まれるものであれば任意のものであってよい。
【0017】
ここで、従来の入力プログラムについて説明する。従来の入力プログラムでは、入力フォーム画面における入力項目をユーザ毎に予め最適化して表示することで、表示された入力フォーム画面における入力項目へのユーザの入力操作を軽減していた。
【0018】
しかしながら、従来の技術では、例えば、一の入力項目への入力が完了して次の入力項目を入力するためには、かかる次の入力項目をユーザが選択する操作が必要となるため、ユーザにとっては入力操作の負荷が大きくなってしまう。
【0019】
さらに、複数の入力項目のうち、第1領域に入りきらない入力項目については、例えば、スクロール操作等して移動させてから入力項目を選択する必要があるため、ユーザにとってはさらに入力操作の負荷が大きくなってしまう。
【0020】
そこで、実施形態に係る入力プログラムでは、入力項目Aを自動で移動させることとした。具体的には、実施形態に係る入力プログラムでは、まず、ユーザU1による所定の入力項目Aへの入力操作を受け付ける。
図1では、ユーザU1による氏名を入力する入力操作を受け付けたとする。
【0021】
そして、実施形態に係る入力プログラムは、ユーザU1の入力操作が所定の入力完了条件を満たした場合に、入力項目Aに対応する表示位置200に他の入力項目Aを移動させて表示する。
【0022】
図1に示す例では、実施形態に係る入力プログラムは、ユーザU1によってキーボードのEnterキーを示すボタンBeが押下された場合に、入力完了条件を満たすと判定し、入力項目A1の位置である表示位置200に次の入力項目A2を移動させて表示する。具体的には、実施形態に係る入力プログラムは、次の入力項目A2が表示位置200に移動するまで入力フォーム画面300全体をスクロールし、入力項目A2を入力可能な状態にする。なお、入力完了条件は、例えば、入力操作が行われない未入力時間や、入力される文字数等に基づくものであってもよいが、かかる点については
図5で後述する。
【0023】
つまり、実施形態に係る入力プログラムでは、ユーザU1が入力項目A1の入力を完了した後に、次の入力項目A2を入力するために入力項目A2を選択する必要がない。さらに、入力フォーム画面300全体をスクロールさせるため、第1領域50aに入りきらない入力項目A5〜A8を表示させるために、ユーザU1がスクロールする必要がない。従って、実施形態に係る入力プログラムによれば、ユーザU1の入力操作における負荷を軽減できる。
【0024】
なお、例えば、次の入力項目A2に移った後に、ユーザU1が前の入力項目A1において入力ミスがあったことに気付いた場合等には、ユーザU1がバックスペースボタン等を押下することで、入力項目A1に戻ることができるが、かかる点については後述する。
【0025】
次に、
図2を用いて、実施形態に係る端末装置1を含む入力システムSについて説明する。
図2は、実施形態に係る入力システムSの構成を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る入力システムSは、端末装置1と、サーバ装置100とを含む。入力システムSにおいて、端末装置1と、サーバ装置100とはネットワークNを介して接続される。
【0026】
ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。なお、
図2では、1台のサーバ装置を示したが、入力システムSには、複数台のサーバ装置100が含まれてもよい。
【0027】
端末装置1は、上記したように、例えば、スマートデバイス等のユーザ端末である。端末装置1は、ユーザU1の操作に従って、サーバ装置100から所定のコンテンツの情報を取得する。
【0028】
サーバ装置100は、端末装置1に対して各種コンテンツを提供する。例えば、サーバ装置100は、端末装置1にインストールされた各種アプリ(例えば、ポータルアプリ、ニュースアプリ、オークションサイト、天気予報アプリ、ショッピングアプリ、ファイナンス(株価)アプリ、路線検索アプリ、地図提供アプリ、旅行アプリ、飲食店紹介アプリ、ブログ閲覧アプリ等)に表示する情報を端末装置1に配信する装置である。あるいは、サーバ装置100は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報がタイル状に配置されたウェブページを端末装置1に配信する装置である。また、サーバ装置100は、アプリのデータそのものを配信するサーバであってもよいし、ポータルサイト等のウェブページを配信するサーバであってもよい。また、サーバ装置100は、上記したコンテンツに加えて複数の入力項目Aを含む入力フォーム画面300を配信する。
【0029】
これらのコンテンツや入力フォーム画面300は、サーバ装置100が端末装置1に送信する制御情報に基づいて端末装置1の情報入力画面50等に表示される。制御情報とは、例えば、端末装置1にインストールされたアプリを制御するプログラムであってもよいし、コンテンツや入力フォーム画面300に埋め込まれたプログラムであってもよい。例えば、制御情報は、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語で記載されたプログラムであってもよい。また、制御情報は、スクリプト言語以外のコンピュータ言語で記載された情報であってもよい。例えば、制御情報は、CSS3(Cascading Style Sheets 3)等のスタイルシート言語で記載された情報であってもよい。また、制御情報は、Java(登録商標)、Swift、C言語、C++等のプログラミング言語で記載され、コンパイル等されたプログラムであってもよい。コンテンツ配信サーバ等のサーバから配信されるアプリケーションソフトそのものを制御情報とみなすことも可能である。このとき、コンテンツや入力フォーム画面300の情報は、制御情報に含まれていてもよい。なお、最終的に端末装置1がプログラムを実行できるのであれば、制御情報は、コンパイルされたプログラムでなくてもよい。その他、制御情報は、インタプリタ言語(例えば、スクリプト言語)、機械言語、あるいは中間言語の形式で提供されるデータ(プログラム)であってもよい。
【0030】
なお、サーバ装置100は、1台のサーバ装置100によって上記したすべてのコンテンツを配信してもよく、複数のサーバ装置100それぞれが対応するコンテンツを配信してもよい。
【0031】
次に、
図3を用いて、実施形態に係るサーバ装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係るサーバ装置100の構成例を示す図である。
【0032】
図3に示すように、サーバ装置100は、通信部110と、制御部120と、記憶部130とを備える。なお、サーバ装置100は、サーバ装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(たとえば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(たとえば、液晶ディスプレイ等)を備えていてもよい。
【0033】
通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置1との間で情報の送受信を行う。
【0034】
記憶部130は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部130は、コンテンツ情報131を記憶する。
【0035】
コンテンツ情報131は、サーバ装置100が提供するコンテンツに関する情報が含まれる。また、コンテンツ情報131におけるコンテンツには、入力フォーム画面300に関する入力フォーム情報が含まれる。ここで、
図5を用いて、コンテンツ情報131における入力フォーム情報について説明する。
【0036】
図5は、入力フォーム情報の説明図である。
図5に示すように、入力フォーム情報には、「ID」、「内容種別」、「詳細内容」、「入力完了条件」といった内容が含まれる。なお、
図5に示す入力フォーム情報では、ユーザU1の個人情報を登録するための入力フォーム画面300の情報を一例に挙げて説明するが、入力フォーム情報はこれに限定されるものではない。
【0037】
「ID」は、入力フォーム画面300における各入力項目Aを識別する識別情報である。「内容種別」は、入力項目AにユーザU1が入力すべき内容の種別を示す情報である。「詳細内容」は、入力項目AにユーザU1が入力すべき具体的な内容を示す情報である。「入力完了条件」は、後述の表示処理部33が入力項目Aにおいて入力が完了したと判定するための条件を示す情報である。なお、「入力完了条件」には、「1」および「2」があり、これらのうちいずれかの条件を満たせば入力が完了したと判定される。
【0038】
例えば、
図5の例において、ID「1」の入力項目Aは、入力すべき内容の種別が「氏名」であり、ユーザU1は、氏名を「漢字」で入力すべきであることを示している。また、ID「1」の入力項目Aでは、入力操作が「5秒以上未入力」か、入力操作において「Enterキー押下」が行われるかのいずれかの条件が満たされた場合に、入力完了条件が満たされる。
【0039】
つまり、「5秒以上未入力」は、ユーザU1によって入力操作が行われない未入力時間が5秒を超えた場合に入力完了条件が満たされる。また、「Enterキー押下」は、ユーザU1がキーボードの表示ボタンであるEnterキーのボタンBeを押下した場合に、入力完了条件が満たされる。
【0040】
また、「入力完了条件」の「2」における「7桁の数字入力」とは、入力項目Aに7桁の数字が入力された場合に、入力完了条件が満たされることを示している。換言すれば、「7桁の数字入力」は、入力項目Aに入力される文字数の規定数が7文字であることを示す。また、「検索キー押下」は、入力項目A(
図1に示す入力項目A3)に含まれる検索キーのボタンが降下された場合に、入力完了条件が満たされることを示している。
【0041】
なお、
図5では、入力項目Aに入力される文字数の規定数が入力された場合に、次に表示位置200に表示される入力項目Aは、規定数が入力された入力項目Aと同じ種別(電話番号や住所)である場合を示したが、これに限定されるものではない。
【0042】
例えば、入力項目Aに入力される文字数の規定数が入力された場合に、次に表示位置200に表示される入力項目Aは、異なる種別であってもよい。例えば、内容種別が「氏名」の入力項目Aが入力完了条件を満たした場合に、次に表示される内容種別が「住所」の入力項目Aであってもよい。
【0043】
これにより、例えば、電話番号やクレジットカード等のような同じ種別の入力項目A間を自動で移動する場合に限らず、異なる種別の入力項目A間を自動で移動させることができる。
【0044】
制御部120は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、サーバ装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部120は、たとえば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0045】
制御部120は、端末装置1からコンテンツの取得要求を受け付けるとともに、受け付けた取得要求に応じたコンテンツを記憶部130に記憶されたコンテンツ情報131の中から検索して、端末装置1へ送信する。
【0046】
次に、
図4を用いて、実施形態に係る端末装置1の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る端末装置1の構成例を示す図である。
図4に示すように、実施形態に係る端末装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを備える。
【0047】
端末装置1の通信部2、制御部3および記憶部4それぞれは、サーバ装置100の通信部110、制御部120および記憶部130それぞれと同様の機能によって実現できる。なお、実施形態に係る入力プログラムに関する情報は、端末装置1の記憶部4またはサーバ装置100の記憶部130のうち、少なくとも一方の記憶部に記憶されていればよい。
【0048】
端末装置1の制御部3は、受付部31と、設定部32と、表示処理部33とを備える。
【0049】
受付部31は、情報入力画面50に表示される入力フォーム画面300に対するユーザU1の操作を受け付ける。例えば、受付部31は、入力フォーム画面300に含まれる複数の入力項目Aのうち、ユーザU1による所定の入力項目Aへの選択操作を受け付ける。例えば、受付部31は、情報入力画面50におけるユーザU1のタッチ位置を検出し、かかるタッチ位置に対応する入力項目Aを選択操作により選択された入力項目Aとして受け付ける。
【0050】
また、受付部31は、選択操作によって選択された入力項目AへのユーザU1の入力操作を受け付ける。例えば、受付部31は、第2領域50b(
図1参照)に表示されたキーボードへの操作を入力操作として受け付ける。
【0051】
設定部32は、受付部31によって所定の入力項目Aへの選択操作が受け付けられた場合に、情報入力画面50における第1領域50aに入力項目Aの表示を設定し、第2領域50bにキーボードの表示を設定する。なお、設定部32による設定の処理については、
図6で後述する。
【0052】
表示処理部33は、受付部31が受け付けた入力項目Aにおける入力操作が所定の入力完了条件を満たした場合に、かかる入力項目Aに対応する表示位置200に他の入力項目Aを移動させて表示する。
【0053】
具体的には、表示処理部33は、入力操作が上記の入力フォーム情報における「入力完了条件」を満たした場合に、表示位置200に他の入力項目Aを移動させる。例えば、表示処理部33は、入力フォーム情報におけるID「1」の入力項目Aについて入力完了条件を満たした場合に、ID「2」の入力項目Aを表示位置200に移動させて表示させる。
【0054】
表示処理部33による入力項目Aの移動は、例えば、スクロール移動であるが、これに限定されるものではなく、入力項目Aを表示位置200に移動できれば、移動の方法については任意のものを適用できる。
【0055】
次に、
図6〜
図8を用いて、実施形態に係る端末装置1の制御部3の具体的処理について説明する。
図6〜
図8は、実施形態に係る端末装置1の制御部3の具体的処理を示す図である。
【0056】
まず、
図6を用いて、表示位置200の設定処理について説明する。
図6の上段に示すように、端末装置1の情報入力画面50には、入力項目A1〜A7が表示されていることとする。
【0057】
図6に示すように、表示処理部33は、ユーザU1による選択操作された入力項目A1の位置を表示位置200として設定する。具体的には、まず、受付部31が、
図6の上段に示す情報入力画面50の状態において、入力項目A1へのユーザU1の選択操作を受け付ける。
【0058】
そして、
図6の中段に示すように、設定部32は、受付部31がユーザU1の選択操作を受け付けると、入力項目A1〜A4を第1領域50aに表示するとともに、第2領域50bにキーボードを表示する。
【0059】
また、設定部32は、ユーザU1の選択操作によって選択された入力項目A1を入力可能な状態に設定する。具体的には、設定部32は、入力項目A1を第2領域50bに表示されたキーボードによる入力が可能な状態に設定する。これにより、受付部31がユーザU1のキーボードへの入力操作を受け付けた場合に、かかる入力操作に応じた情報が入力項目A1に反映される。
【0060】
そして、表示処理部33は、選択操作によって選択された入力項目A1と同じ位置に表示位置200を設定する。つまり、
図6の上段における情報入力画面50の入力項目A1の位置が表示位置200となる。そして、表示処理部33は、入力操作が入力項目A1における入力完了条件を満たした場合、第2領域50bにキーボードを表示した状態で、第1領域50aにおける表示位置200に次の入力項目A2を移動させる。換言すれば、表示処理部33は、入力完了条件を満たした場合、入力すべき内容が第1の種別である入力項目A1の表示位置200に第2の種別である入力項目A2を移動させて表示する。
【0061】
つまり、第1領域50aと表示位置200との位置関係を固定した状態で、入力項目A1〜A7を移動させる。また、入力項目A1〜A7が移動する際、第2領域50bのキーボードは固定された状態である。これにより、ユーザU1は、表示位置200に表示される次の入力項目A2に対して即座に入力操作を行うことができる。
【0062】
なお、
図6では、入力項目A1の次に直下の入力項目A2を表示位置200へ移動させたが、入力項目A2ではなく、他の入力項目A(例えば、入力項目A3等)を入力項目A1の次に表示位置200に移動させてもよい。つまり、表示位置200に移動させる順序は任意であってよい。
【0063】
例えば、表示処理部33は、ユーザU1の過去の入力項目Aへの入力履歴を記憶しておき、かかる入力履歴に基づいて移動させる順序を決定してもよい。具体的には、表示処理部33は、ユーザU1が過去に入力忘れや入力ミスした項目を優先して移動させてもよい。
【0064】
あるいは、表示処理部33は、例えば、複数の入力項目Aのうち、入力が必須の入力項目Aを優先して移動させてもよい。これにより、ユーザU1がすべての入力項目Aへの入力完了後に、必須の入力項目Aへの入力忘れによる再入力の操作負荷を減らすことができる。
【0065】
なお、
図6では、選択操作により選択された入力項目Aと同じ位置を表示位置200として設定したが、これに限定されるものではない。例えば、表示処理部33は、選択された入力項目Aの位置に関わりなく、第1領域50aにおける中央領域に表示位置200を表示してもよい。これにより、選択された入力項目Aの前後の入力項目Aを第1領域50aに表示させることができるため、入力ミスの確認や、次に入力すべき内容の把握等を行うことができるため、効率よく入力項目Aへの入力が行うことができるため、結果、ユーザU1の入力操作における負荷を軽減できる。
【0066】
また、
図6では、設定部32は、受付部31が選択操作を受け付けてからキーボードを表示したが、例えば、選択操作を受け付けることなくキーボードを表示してもよい。具体的には、設定部32は、情報入力画面50における入力項目Aの表示と同時に、第2領域50bにキーボードを表示してもよい。かかる場合、ユーザU1が選択操作を行うことなく所定の入力項目Aが入力可能な状態となる。
【0067】
これにより、ユーザU1は、最初の選択操作すら行う必要がなくなるため、さらに入力操作における負荷を軽減できる。
【0068】
次に、
図7を用いて、前の入力項目Aに戻す処理について説明する。
図7の上段では、入力項目A1への入力が完了し、表示位置200には次の入力項目A2が表示されていることとする。
【0069】
ここで、ユーザU1が前の入力項目A1において「特許太郎」と入力すべきところを「特許太郎あ」と入力した状態で、次の入力項目A2に移ったとする。つまり、入力項目A1に入力ミスがあったとする。
【0070】
かかる場合に、表示処理部33は、ユーザU1の操作に従って、入力項目A2から入力項目A1へ戻る処理を行う。具体的には、まず、受付部31は、表示位置200に入力項目A2が表示された状態で、バックスペースのボタンBbsの押下を入力操作として受け付けたとする。
【0071】
表示処理部33は、受付部31がボタンBbsへの押下を受け付けた場合に、入力中の入力項目A2より以前に入力された入力項目A1を表示位置200に移動させる。つまり、表示処理部33は、ボタンBbsの押下により1つ前の入力項目A1に戻す処理を行う。これにより、ユーザU1は、入力項目A1に入力された「特許太郎あ」を「特許太郎」に修正できるため、入力ミスによる操作負荷を最小限に抑えることができる。
【0072】
なお、
図7では、表示処理部33は、バックスペースのボタンBbsを押下した場合に、前の入力項目A1に戻したが、バックスペースのボタンBbsの押下に限定されるものではない。例えば、キーボードの図示しない左矢印キー等の「戻る」を示すボタンの押下であってもよい。
【0073】
つまり、表示処理部33は、キーボードの表示ボタンのうち、入力項目Aにおける入力位置を戻す(削除も含む)表示ボタンへの入力操作を受け付けた場合に、前の入力項目Aに戻す。これにより、ユーザU1が以前に入力した入力項目Aにおいて入力ミスした場合であっても、ユーザU1の操作負荷を軽減できる。
【0074】
また、
図7では、入力項目A2になにも入力されていない状態を示したが、例えば、入力項目A2が入力途中であっても、例えば、左矢印キー等によって、入力項目A2の入力位置を先頭に移動させてから、ボタンBbsや左矢印キー等を押下することで、入力項目A1に戻してもよい。
【0075】
次に、
図8を用いて、入力項目Aが選択式の場合について説明する。
図8では、ユーザU1の性別を選択する入力項目A8を一例として示している。
図8に示す入力項目A8には、複数の選択肢から1つを選択する、いわゆるラジオボタンが表示される。なお、選択式の入力項目A8は、ラジオボタンに限らず、チェックボックスのような複数の選択肢を選択するボタンであってもよい。
【0076】
表示処理部33は、入力項目A8が選択式であった場合、入力項目A8が表示される表示位置200をキーボードの近傍位置に設定する。
図8に示す例では、入力項目A8がキーボードの直上に配置されるように表示位置200を設定する。なお、選択式の入力項目A8の表示位置200は、キーボードの直上に限定されるものではなく、第1領域50aのうち、キーボード寄りの位置であればよい。
【0077】
これにより、ユーザU1が選択式の入力項目A8へ入力する際に、キーボードの近くで選択肢を選択する操作を行えるため、ユーザU1の操作負荷を軽減できる。
【0078】
なお、選択式の入力項目A8の入力が完了した場合、表示処理部33は、表示位置200をキーボードの近傍位置から元の位置(入力項目A8の前の入力項目Aの表示位置200)に戻す。つまり、表示処理部33は、入力項目A8が選択式である場合に限り、一時的に表示位置200をキーボードの近傍位置まで移動させる。
【0079】
次に、
図9を用いて、実施形態に係る端末装置1が実行する処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る端末装置1が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【0080】
図9に示すように、まず、受付部31は、情報入力画面50に表示された複数の入力項目Aのうち、ユーザU1による所定の入力項目Aへの選択操作を受け付ける(ステップS101)。
【0081】
つづいて、受付部31は、選択操作により選択された入力項目AへのユーザU1の入力操作を受け付ける(ステップS102)。表示処理部33は、受付部31が受け付けた入力操作が所定の入力完了条件を満たすか否かを判定する(ステップS103)。
【0082】
表示処理部33は、入力操作が所定の入力完了条件を満たすと判定した場合(ステップS103,Yes)、選択された入力項目Aに対応する表示位置200へ他の入力項目Aを移動させて(ステップS104)、処理を終了する。
【0083】
一方、表示処理部33は、入力操作が所定の入力完了条件を満たさない場合(ステップS103,No)、処理をステップS102へ移行するとともに、入力完了条件を満たすまでステップS102を繰り返し行う。
【0084】
また、上述してきた実施形態にかかる端末装置1は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、実施形態に係る端末装置1の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0085】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0086】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0087】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0088】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0089】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる端末装置1として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部4内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0090】
なお、上述した実施形態では、1つの入力項目Aへの入力が完了すると、次の入力項目Aを表示位置200へ移動させたが、例えば、氏名や住所等の一の入力内容に対して複数の入力項目Aが割り当てられている場合には、かかる複数の入力項目A毎に移動させることが好ましい。かかる点について
図11を用いて、説明する。
【0091】
図11は、変形例に係る表示処理部33の処理内容を示す図である。
図11では、ユーザU1の氏名および住所それぞれを一の入力内容として入力する場合について説明する。また、
図11に示す例では、「氏名(漢字)」の入力項目A1と、「氏名(ふりがな)」の入力項目A2とが1つのグループ項目G1である場合を示す。また、「郵便番号」の入力項目A3と、「都道府県」の入力項目A4と、「市区町村」の入力項目A5と、「番地」の入力項目A6と、「建物名」の入力項目A7とが1つのグループ項目G2である場合を示す。なお、グループ項目G1,G2を特に区別しない場合、グループ項目Gと記載する場合がある。
【0092】
図11に示すように、表示処理部33は、複数の入力項目Aの中に、一の入力内容に対して複数の入力項目Aが割り当てられたグループ項目Gが含まれる場合、グループ項目Gにおける複数の入力項目Aが入力完了条件を満たした場合に、他のグループ項目Gを表示位置200に移動させて表示する。
【0093】
図11に示す例では、表示処理部33は、グループ項目G1に含まれる入力項目A1,A2それぞれが入力完了条件を満たした場合に、次のグループ項目G2の入力項目A3〜A7を表示する。
【0094】
つまり、表示処理部33は、互いに関連する入力項目Aをグループ項目G1,G2として設定して、まとめて移動させる。これにより、ユーザU1は、関連する内容の入力項目Aを確認する場合にスクロール操作等で移動させる必要がないため、ユーザU1における入力操作の負荷を軽減できる。
【0095】
なお、
図11に示す例では、第1領域50a全体を表示位置200として設定しているが、第1領域50aの一部の領域をグループ項目Gの入力項目Aが表示される表示位置200として設定してもよい。
【0096】
また、グループ項目Gは、例えば、
図5に示す入力フォーム情報の「内容種別」を一の入力内容として設定可能であるが、これに限定されるものではなく、複数の入力項目Aが互いに関連するものであればグループ項目Gは、任意の入力項目Aで構成されてよい。
【0097】
また、
図11に示すように、表示位置200の領域内には、各グループ項目Gにおける複数の入力項目Aすべてが表示されることが好ましい。仮に、通常の表示サイズで表示位置200にグループ項目Gのすべての入力項目Aを表示できない場合、入力可能な状態の入力項目A以外については表示サイズを縮小してもよい。
【0098】
上述してきたように、実施形態に係る入力プログラムは、受付手順と、表示処理手順とを備える。受付手順は、情報入力画面50に表示される複数の入力項目Aのうち、ユーザU1による所定の入力項目Aへの入力操作を受け付ける。表示処理手順は、受付手順が受け付けた入力項目Aにおける入力操作が所定の入力完了条件を満たした場合に、当該入力項目Aに対応する表示位置200に他の入力項目Aを移動させて表示する。
【0099】
これにより、ユーザU1は入力項目Aの入力が完了する毎に次の入力項目Aを選択する操作を必要としないため、ユーザU1の入力操作における負荷を軽減できる。
【0100】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムにおいて、入力項目Aには、入力すべき内容が第1の種別である入力項目A(第1入力項目)と、第2の種別である入力項目A(第2入力項目)とを含む。表示処理手順は、受付手順が受け付けた第1入力項目への入力操作において入力された文字数が予め定められた規定数に到達した場合に、入力完了条件を満たすと判定し、表示位置200に第2入力項目を移動させて表示する。
【0101】
これにより、ユーザU1は、第2領域50bに表示されたキーボードのEnterキーのボタンBeを押下する操作を省くことができるため、操作負荷をより軽減できる。
【0102】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムにおいて、表示処理手順は、ユーザU1によって入力操作が行われない未入力時間が所定時間を超えた場合に、入力完了条件を満たすと判定する。
【0103】
これにより、ユーザU1は、第2領域50bに表示されたキーボードのEnterキーのボタンBeを押下する操作を省くことができるため、操作負荷をより軽減できる。
【0104】
また、上述した変形例に係る入力プログラムにおいて、表示処理手順は、複数の入力項目Aの中に、一の入力内容に対して複数の入力項目Aが割り当てられていたグループ項目Gが含まれる場合、グループ項目Gにおける複数の入力項目Aが入力完了条件を満たした場合に、他のグループ項目Gを表示位置200に移動させる。
【0105】
これにより、ユーザU1は、関連する内容の入力項目Aを確認する場合にスクロール操作等で移動させる必要がないため、ユーザU1における入力操作の負荷を軽減できる。
【0106】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムにおいて、表示処理手順は、他の入力項目Aを表示位置200にスクロール移動させる。
【0107】
これにより、ユーザU1は、入力項目Aの移動を実際に確認できるため、入力項目Aが移動したことを確実に認識することができる。
【0108】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムにおいて、受付手順は、複数の入力項目Aのうち、ユーザU1による所定の入力項目Aへの選択操作をさらに受け付ける。表示処理手順は、受付手順が受け付けた選択操作により選択された入力項目Aの位置を表示位置200とする。
【0109】
これにより、ユーザU1が選択操作する際にタッチした位置が表示位置200となるため、ユーザU1が表示位置200をより受け入れやすくできる。
【0110】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムは、設定手順をさらに備える。設定手順は、受付手順によって選択操作が受け付けられた場合に、情報入力画面50における第1領域50aに入力項目Aの表示を設定し、第2領域50bにキーボードの表示を設定する。受付手順は、キーボードに対するユーザU1の操作を入力操作として受け付ける。表示処理手順は、キーボードへの入力操作が入力完了条件を満たした場合に、第2領域50bにキーボードを表示した状態で、第1領域50aにおける表示位置200に他の入力項目Aを移動させる。
【0111】
これにより、ユーザU1は、次の入力項目Aに対して即座に入力操作を行うことができる。
【0112】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムにおいて、表示処理手順は、キーボードにおける表示ボタンのうち、入力位置を戻す表示ボタンへの入力操作を受付手順が受け付けた場合に、入力中の入力項目Aより以前に入力された入力項目Aを表示位置200に移動させる。
【0113】
これにより、ユーザU1が以前に入力した入力項目Aにおいて入力ミスした場合であっても、ユーザU1の操作負荷を軽減できる。
【0114】
また、上述した実施形態に係る入力プログラムにおいて、表示処理手順は、他の入力項目Aが選択式であった場合、他の入力項目Aの表示位置200をキーボードの近傍位置にする。
【0115】
これにより、ユーザU1が選択式の入力項目Aへ入力する際に、キーボードの近くで選択肢を選択する操作を行えるため、ユーザU1の操作負荷を軽減できる。
【0116】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0117】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0118】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0119】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0120】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、設定部32は、設定手段や設定回路に読み替えることができる。