(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パイプの内壁が線状の半田の送り出しに大きな抵抗を与えるとき、線状の半田はパイプの中で屈曲したり座屈したりすることもある。パイプ内での半田の変形は半田の送り出し量を不安定にする。パイプ内での半田の変形を避けるために、送り装置に組み込まれるパイプの内径は線状の半田の直径よりも十分に大きな値に設定されることもある。この場合、半田とパイプの内壁との間に広いクリアランスが形成されるので、半田に対するパイプの抵抗は効果的に低減される一方で半田の送り出し位置は大きくばらつく。パイプの先端位置がこて先に対して精度よく設定されたとしても半田の送り出し位置は安定しないので、半田の先端はこて先からずれた位置に到達することもある。半田の送り出し位置の安定化のためには半田の直径に略一致した内径を有するパイプが必要とされるので、半田の送り出しに対する抵抗の低減及び半田の送り出し位置の安定化の両立は従来技術の下では困難であった。
【0005】
本発明は、半田の送り出しに対して過度に大きな抵抗を与えることなく半田の送り出し位置を安定化させる構造を有する送り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る送り装置は、半田ごてのこて先へ線状の半田を送り出す。送り装置は、前記半田が挿通されるとともに前記挿通された半田を前記こて先に向けて案内する案内経路を形成しているパイプを備える。前記パイプは、
前記半田の送り方向に直線的に延設された上流管部と、前記上流管部から前記送り方向における下流側に延設された下流管部と、を有している。前記下流管部は、前記半田が前記送り方向における下流に向けて送り出されるにつれて前記こて先に近づくように、前記半田の前記送り方向において直交する第1直交方向に湾曲した湾曲経路を形成している湾曲部を有している。前記下流管部には、前記送り方向と前記第1直交方向とに直交する第2直交方向における前記半田の位置ズレを形成する規制管部が形成されている。前記規制管部は、前
記第1直交方向において前記半田と所定の第1クリアランスを形成するとともに前
記第2直交方向において前記第1クリアランスよりも狭い第2クリアランスを前記半田と形成し
ている。
前記上流管部は、前記第2直交方向において前記第2クリアランスよりも広いクリアランスを前記半田と形成する内壁面を有している。
【0007】
上記の構成によれば、規制管部は第1直交方向において形成された第1クリアランスよりも狭い第2クリアランスを第2直交方向において形成するので、半田の送り出し位置は第2直交方向においてあまり変動しない。すなわち、第2直交方向における半田の位置ズレは規制管部によって規制される。一方、第1クリアランスは第2クリアランスよりも広いので、規制管部の内腔構造及び線状の半田の接触部位は過度に広くならない。したがって、規制管部は半田の送り出しに対して過度に大きな抵抗を与えない。
【0009】
下流管部の湾曲部は第1直交方向に湾曲した湾曲経路を形成しているので、下流管部は第1直交方向において大きな曲率半径で湾曲する内壁部位(すなわち緩やかに湾曲する内壁面)と小さな曲率半径で湾曲する内壁部位(すなわち急激に湾曲する内壁面)とを有する。上流管部において直線的に送られた線状の半田が湾曲経路に到達すると大きな曲率半径で湾曲する内壁部位に接触し、その後大きな曲率半径で湾曲する内壁部位に沿って移動する。この間、線状の半田は大きな曲率半径で湾曲する内壁部位の湾曲形状に従って湾曲する。線状の半田の湾曲によって半田内に生じた復元力は半田を大きな曲率半径で湾曲する内壁部位に押し付けるので、第1直交方向における半田の位置は大きな曲率半径で湾曲する内壁部位に沿う位置で安定化される。第1直交方向に対して直交する第2直交方向における半田の位置ズレは上流管部及び/又は下流管部において規制されているので、半田の送り出し位置は第1直交方向だけでなく第2直交方向においても安定化される。
また、上流管部の内壁面は、第2直交方向において第2クリアランスよりも広いクリアランスを半田と形成しており、上流管部が半田の送り出しに対して与える抵抗は、小さくなる。
【0012】
上記の構成に関して、前記規制管部は前記パイプの先端を前記送り方向における終端とする所定の長さ区間に亘って形成されていてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、規制管部はパイプの先端を送り方向における終端とする所定の長さ区間に亘って形成されているので、第2直交方向における半田の位置ズレはこて先の近くのパイプの先端において規制される。規制管部によって位置ズレの規制を受けた直後に半田はこて先に供給されるので、線状の半田の先端がこて先からずれるリスクは低くなる。
【0014】
パイプの先端は溶融した半田に最も接近する部位であり、半田のフラックスやヤニはパイプの先端に付着しやすい。しかしながら、パイプの先端に形成された規制管部及び半田が形成する第1クリアランスは比較的広いので、半田のフラックスやヤニがパイプの先端に付着してもこれらは規制管部を即座に閉塞しない。
【0017】
上記の構成に関して、前記規制管部は前記第2直交方向に扁平化された断面形状を有していてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、規制管部は第2直交方向において扁平化された断面形状を有しているので、規制管部は一般的な管部材に対して管部材の中心軸に対して直交する方向に外圧を加える単純な圧縮加工によって形成され得る。
【0019】
上記の構成に関して送り装置は、前記半田を前記パイプへ送り出す送り出し機構と、前記半田ごてが使用されるときに前記半田ごて上で上向きになるように配置されているとともに使用者の操作下で前記送り出し機構を作動させる作動指令信号を生成するスイッチ部と、を更に備えてもよい。前記パイプは前記半田ごてが使用されるときに前記半田ごての下方で延設されるように前記送り出し機構に連結されていてもよい。
【0020】
上記の構成によればスイッチ部は半田ごてが使用されるときに半田ごて上で上向きになるように配置されているので、半田ごてを持つ使用者はスイッチ部の位置を視認することができ指でスイッチ部を容易に操作することができる。この結果スイッチ部は作動指令信号を生成し、送り出し機構に半田をパイプへ送り出させることができる。すなわち、半田ごてを握持する使用者はスイッチ部を容易に操作し、送り出し機構を作動させることができる。
【0021】
半田ごてが使用されるときに、パイプは半田ごての下方で延設されるように送り出し機構に連結されている。したがって、パイプは半田付け作業をしている使用者の眼下に拡がる視界を遮らず、使用者はこて先の位置を容易に確認することができる。
【0022】
上記の構成に関して送り装置は、前記スイッチ部及び前記送り出し機構が固定されているとともに前記半田ごてに取り付けられるように形成されたアタッチメント部材を更に備えてもよい。前記半田ごてが使用されるときに前記スイッチ部が前記半田ごての上側に位置し且つ前記送り出し機構が前記半田ごての下方に位置するように前記アタッチメント部材は形成されていてもよい。
【0023】
上記の構成によれば、スイッチ部及び送り出し機構はアタッチメント部材に固定されているので、アタッチメント部材が半田ごてに取り付けられると半田ごてに対するスイッチ部及び送り出し機構の位置は一体的に定められる。これらの固定位置は個別に調整されなくてもよいので、送り装置は半田ごてに容易に取り付けられる。アタッチメント部材が半田ごてに取り付けられるときには、使用者は半田ごてのこて先の形状に基づき使用者が半田ごての使用時においてスイッチ部が上向きになるように半田ごてに対するアタッチメント部材の取り付け位置或いはこて先の向きを決定する。このとき、送り出し機構の固定部位は半田ごての使用時において半田ごての下側に位置する。したがって、送り出し機構に連結されたパイプは半田付け作業をしている使用者の眼下に拡がる視界を遮らず、使用者はこて先の位置を容易に確認することができる。
【0024】
上記の構成に関して、前記パイプは前記パイプの外周面から突出した突部を含み、且つ、前記半田ごてに隣接した位置で延設されていてもよい。前記パイプ及び前記送り出し機構は、前記送り出し機構に対する前記パイプの固定位置が前記パイプの軸方向及び周方向のうち少なくとも一方において調整されるように形成されていてもよい。
【0025】
上記の構成によれば、送り出し機構に連結されたパイプは半田ごてに隣接しているので、送り装置及び半田ごての組立体はスイッチ部及び送り出し機構の固定部位が並ぶ方向において過度に大きくならない。
【0026】
送り出し機構に対するパイプの固定位置が連結筒部の軸方向及び周方向のうち少なくとも一方において調整されるようにパイプ及び送り出し機構が形成されているので、こて先とパイプとの間の相対的な位置関係は調整可能である。パイプは上述の如く半田ごてに隣接しているので、使用者がパイプのみを指先で力強く摘むことは困難である。しかしながら突部がパイプの外周面から突出しているので、使用者は突部を指先で引っ掛けパイプに隣接した半田ごてに邪魔されることなくパイプを半田ごてに対して相対的に移動させることができる。
【0027】
上記の構成に関して、前記パイプは前記こて先よりも細くてもよい。
【0028】
上記の構成によればパイプはこて先よりも細いので、パイプの全体或いは大部分はこて先によって使用者の視界から隠され、こて先の周囲の半田付けの対象領域は使用者によって良好に視認される。したがって、半田付け作業は効率的に実行される。
【発明の効果】
【0029】
上述の送り出し装置は、半田の送り出しに対して過度に大きな抵抗を与えることなく半田の送り出し位置を安定化させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、半田ごて200に取り付けられた送り装置100の概略的な側面図である。
図2は、半田ごて200に取り付けられる送り装置100の一部の概略的な斜視図である。
図1及び
図2を参照して、半田ごて200及び送り装置100が説明される。
【0032】
図1及び
図2には、「基端側」との文言及び「先端側」との文言が付されている。「基端側」との文言は半田ごて200が使用者によって握持されたときに使用者の手に近い側を意味している。「先端側」との文言は「基端側」とは反対側を意味している。基端側から先端側へ半田ごて200上で引かれた中心軸CLが
図1に示されている。中心軸CLを基準として半田ごて200が以下に説明される。
【0033】
半田ごて200は、基端側に配置された握持部210と、握持部210から中心軸CLに沿って先端側へ延設されたヒータカートリッジ220と、ヒータカートリッジ220から中心軸CLに沿って先端側へ延設されたこて先230と、を備える。握持部210は使用者によって握持される部位である。握持部210とこて先230との間に配置されたヒータカートリッジ220は、こて先230を加熱する部位である。こて先230は線状の半田SLDを溶融する部位である。
【0034】
こて先230及びヒータカートリッジ220の基端側に配置された握持部210は使用者によって握られるように略丸棒状に形成されている。握持部210の先端面には握持部210及びヒータカートリッジ220の連結に利用される開口洞211が先端側へ開口している。開口洞211は握持部210の先端面から基端側に延設されている。開口洞211にヒータカートリッジ220の一部が挿入され、ヒータカートリッジ220は握持部210に連結される。
【0035】
ヒータカートリッジ220は、握持部210の開口洞211内に部分的に挿入されているとともに握持部210の先端面から先端側へ突出した基端部位221と、基端部位221の先端側に配置されているとともにこて先230が連なる先端部位222と、を含む。先端部位222にはこて先230を加熱するヒータ線(図示せず)が内蔵されている。ヒータ線へ電力を供給するための電力供給回路やヒータの温度を制御するための制御回路といった様々な電気部品(図示せず)は基端部位221に内蔵されていてもよい。これらの回路からの電力供給及び制御の下で先端部位222内のヒータ線は加熱され、ヒータ線の熱は先端部位222に取り付けられたこて先230へ伝達される。
【0036】
こて先230は、中心軸CLに斜めに交差した先端面231を有するbevel型である。先端面231に対して半田SLDの濡れ性を改善する表面処理が施与されている。先端面231が半田付けの対象となる部位に対向するように半田ごて200は使用時において保持される。このとき半田ごて200の握持部210は、
図1に示される中心軸CLより上側の部位が上向きになるように握持される。「上」及び「下」といった方向を表す用語は、使用時における半田ごて200を基準として用いられる。
【0037】
半田ごて200のこて先230の先端面231に線状の半田SLDを送り出すために送り装置100は用いられる。したがって、送り装置100は線状の半田SLDを送り出すように形成された送り出し機構140を有する。送り装置100の送り出し機構140が以下に説明される。
【0038】
送り出し機構140は
図2に概略的に示されている。送り出し機構140は、一対のローラ141,142と、モータ143と、制御部144と、ローラ141,142よりも先端側で延設されたチューブ部145と、を含む。ローラ141,142の外周面が線状の半田SLDを挟むようにこれらのローラ141,142は半田ごて200の基端側に配置されている。ローラ141,142は制御部144の制御下で動作するモータ143によって回転される。ローラ141,142によって挟まれた線状の半田SLDは先端側へ延び、チューブ部145に挿通される。
【0039】
チューブ部145は半田SLDが挿通される内チューブ146と、内チューブ146の外周面を取り囲む内周面を有しているとともに内チューブ146とともに基端側から先端側に延設されている外チューブ147と、外チューブ147の先端に取り付けられた略直方体状の固定ブロック148と、を含む。内チューブ146は、ローラ141,142によって送り出された線状の半田SLDをパイプ120まで案内するための部位である。外チューブ147は細い内チューブ146を保護する部位である。固定ブロック148は半田ごて200の握持部210に固定される部位である。
【0040】
固定ブロック148から先端側へ内チューブ146の先端部位が突出している。固定ブロック148から露出した内チューブ146の先端部位がパイプ120に挿入される。内チューブ146の内壁面は半田SLDの外周面との摩擦を低減する材料(たとえば、テフロン(登録商標))でコーティングされている。内チューブ146の内径は半田SLDの直径よりも若干大きい。
【0041】
内チューブ146とともに基端側から先端側へ延設された外チューブ147の先端に取り付けられた固定ブロック148は、半田ごて200の握持部210の先端部位の下方に配置される。固定ブロック148を半田ごて200の握持部210の先端部位の下方で固定するために、送り装置100はアタッチメント部材110を備える。加えて、送り装置100は固定ブロック148に取り付けられ、送り出し機構140が送り出した半田SLDを半田ごて200のこて先230の先端面231へ案内する案内経路を形成するパイプ120と、送り出し機構140を作動させるために操作されるスイッチ部130と、を備える。固定ブロック148、アタッチメント部材110、スイッチ部130及びパイプ120が以下に説明される。
【0042】
固定ブロック148の両側面には雌ネジ穴149が形成されている。これらの雌ネジ穴149はアタッチメント部材110及び固定ブロック148の連結のために用いられる。加えて、固定ブロック148の一方の側面にはパイプ120を固定するために用いられる雌ネジ穴(図示せず)が形成されている。これらの雌ネジ穴に加えて、パイプ120の一部が挿入される開口洞341が固定ブロック148に形成されている。開口洞341は先端側に向けて開口し、固定ブロック148の先端面から基端側に向けて延設されている。開口洞341の中心軸に沿って内チューブ146が延設され、開口洞341は中心軸CLに直交する仮想平面上で環状の空間を形成している。
【0043】
開口洞341及び雌ネジ穴149が形成された固定ブロック148を固定するアタッチメント部材110は、割構造を形成する第1側片111及び第2側片112と、これらを連結するためのネジ113〜116と、を含む。第1側片111及び第2側片112はこれらの境界が半田ごて200の上方及び下方に現れるように重ね合わせられ、握持部210の先端部位を取り囲む基部119及び基部119からヒータカートリッジ220の基端部位221(
図1を参照)の外周面に沿って延設された細長いアーム部117を形成する。
【0044】
基部119の形成部位に関して、第1側片111及び第2側片112それぞれは略C形の断面を有している。第1側片111及び第2側片112のC形の断面は略鏡像関係を有している。第1側片111及び第2側片112が重ね合わせられると、第1側片111及び第2側片112の間には半田ごて200の握持部210及び送り装置100のチューブ部145が挿通される空間が形成される。第1側片111及び第2側片112が形成した空間にチューブ部145の固定ブロック148の大部分が収まっている(
図1を参照)。第1側片111及び第2側片112それぞれには固定ブロック148に対応する高さ位置において貫通孔118が形成されている。貫通孔118にネジ113,114が挿通され、固定ブロック148の両側面に形成された雌ネジ穴149に螺合される。
【0045】
固定ブロック148の上方の位置から先端側へアーム部117が延出している。アーム部117の形成部位に関して、第1側片111はアーム部117の外形を形成する外殻部315と、外殻部315の内面から第2側片112に向けて突出した一対の雌ネジ筒311,312と、を有する。雌ネジ筒311,312には側方に穿設された雌ネジ穴が形成されている。雌ネジ筒311,312に対向するように第2側片112には貫通孔313,314が形成されている。貫通孔313,314にネジ115,116が挿通され、雌ネジ筒311,312の雌ネジ穴に螺合される。
【0046】
ネジ115,116が取り付けられた部位よりも先端側においてアーム部117の上面にはスイッチ部130が配置される開口部が形成されている。スイッチ部130は送り出し機構140が作動されるときに操作されるスイッチボタン131と、スイッチボタン131に対する操作に応じて送り出し機構140の作動を要求する作動指令信号を生成する信号生成回路132と、を含む。スイッチボタン130はアーム部117の上面に形成された開口部内に配置されている。スイッチボタン130の下方に信号生成回路132は配置され、アーム部117内で固定されている。使用者がスイッチボタン131を操作し送り出し機構140の作動を要求すると、信号生成回路132は送り出し機構140の作動を要求する作動指令信号を生成する。作動指令信号は信号生成回路132から送り出し機構140の制御部144へ出力される。制御部144は作動指令信号に応じてモータ143を作動させる。
【0047】
作動指令信号を生成するスイッチ部130及びスイッチ部130に対する操作下で作動する送り出し機構140のチューブ部145の先端部位は半田ごて200へのアタッチメント部材110の取付によって半田ごて200上で固定される。本実施形態に関して、半田ごて200へのアタッチメント部材110の取付の後、ヒータカートリッジ220及びこて先230が半田ごて200へ取り付けられる。半田ごて200へ取り付けられるヒータカートリッジ220及びこて先230が
図3に示される。
【0048】
図3は、送り装置100の一部の概略的な斜視図である。
図1及び
図3を参照して送り装置100が説明される。
【0049】
送り装置100のスイッチ部130のスイッチボタン131の位置を基準に、握持部210に対するヒータカートリッジ220及びこて先230の向き(すなわち、中心軸CL周りの位置)が定められる。すなわち、握持部210に対するヒータカートリッジ220及びこて先230の向きは、こて先230の周面と先端面231との間の角度が最も鋭くなる点が中心軸CLの略真上に位置するように定められる(
図1を参照)。この結果、こて先230の先端面231が下向きになるように半田ごて200が保持されたとき、スイッチ部130は半田ごて200上で上向きになる。
【0050】
半田ごて200のこて先230と一体化されたヒータカートリッジ220の基端部位221の一部は、握持部210の先端から基端側に向けて延設された開口洞211に挿入され、こて先230及びヒータカートリッジ220は決定された向きで握持部210に固定される。このとき、ヒータカートリッジ220の基端部位221に設けられた電気的接点は握持部210の基端に接続された電気ケーブルCBLと握持部210内で電気的に繋がる。ヒータカートリッジ220及びこて先230が握持部210に連結された後、パイプ120が送り機構140の固定ブロック148に連結される。固定ブロック148に連結されるパイプ120が
図4に示される。
【0051】
図4は、送り装置100の概略的な分解斜視図である。
図1、
図2及び
図4を参照して送り装置100が説明される。
【0052】
送り装置100のパイプ120は、ヒータカートリッジ220及びこて先230の下方でこれらに沿って延設されている。パイプ120はヒータカートリッジ220及びこて先230よりも全体的に細い。
【0053】
パイプ120は、基端部位121と基端部位121から先端側へ延設された先端部位122とを含む。基端部位121は送り出し機構140の固定ブロック148及び固定ブロック148から先端側に突出した内チューブ146に連結される筒状部位である。先端部位122は線状の半田SLD(
図2を参照)を半田ごて200のこて先230の先端面231に案内する筒状部位である。基端部位121及び先端部位122が以下に説明される。
【0054】
基端部位121は、先端部位122よりも直径において大きな直管として形成された連結筒部123と連結筒部123の外周面から下方に突出した突部124とを含む。連結筒部123は固定ブロック148に連結される筒状部位である。突部124は固定ブロック148に対する連結筒部123の連結位置を調整するために利用される部位である。連結筒部123及び突部124が以下に説明される。
【0055】
連結筒部123の基端は固定ブロック148の先端面に形成された開口洞341に挿入される。開口洞341に連結筒部123の基端が挿入されると、内チューブ146は連結筒部123に挿入される。連結筒部123の先端は先端側に向けて狭まるテーパ管部125である。テーパ管部125の先端から先端部位122は先端側に延設されている。テーパ管部125は連結筒部123が固定ブロック148の開口洞341に差し込まれると連結筒部123内の内チューブ146の先端に接近する。内チューブ146の先端からテーパ管部125の先端から延設された先端部位122までの距離は短くなるので、内チューブ146から出た半田はテーパ管部125を通じて先端部位122に信頼性高く送り込まれる。開口洞341に差し込まれた連結筒部123はヒータカートリッジ220の基端部位221に隣接した位置で中心軸CLに略平行に延設されている(
図1を参照)。
【0056】
連結筒部123の外周面から突出した突部124は送り出し機構140に対する連結筒部123の軸方向及び周方向における位置の調整を容易にするために設けられている。軸方向及び周方向において連結筒部123が容易に位置調整される結果、半田はこて先の所望の位置に届けられる。軸方向の位置は開口洞341に対する連結筒部123の差し込み長さを変更することによって調整される。周方向の位置は内チューブ146周りに連結筒部123を回転することによって調整される。連結筒部123のこれらの位置を調整するために使用者が突部124に指を引っかけることができるように突部124は形成されている。
【0057】
連結筒部123の位置が調整された後、連結筒部123は調整された位置で固定される。連結筒部123を固定するためにセットボルトSBTが用いられる。セットボルトSBTは開口洞341に連通するように固定ブロック148の側面に形成された雌ネジ穴342に螺合される。セットボルトSBTの先端が連結筒部123の外周面に当接すると、連結筒部123は固定ブロック148に対して固定される。
【0058】
連結筒部123が固定ブロック148に対して適切な位置で固定された後、スイッチ部130が使用者によって操作されると、送り出し機構140は線状の半田SLDを送り出す。送り出し機構140の内チューブ146は連結筒部123内で延設されているので、連結筒部123の延設区間の大部分において半田SLDは内チューブ146によって案内される。内チューブ146から出た半田SLDはパイプ120の先端部位122に入り込む。半田SLDの送り出し方向を基準に「上流」及び「下流」との用語が以下に用いられる。これらの用語を用いて、半田SLDを半田ごて200のこて先230の先端面231へ案内するパイプ120の先端部位122が以下に説明される。
【0059】
先端部位122は、連結筒部123のテーパ管部125から連結筒部123と略同軸に下流(すなわち、先端側)へ直線的に延設された上流管部126と、上流管部126よりも下流で上流管部126から延設された下流管部127と、を含む。上流管部126は下流管部127へ半田SDLを案内する部位である。下流管部127は、半田SLDをこて先230の先端面231に近づけるように湾曲した湾曲経路を形成している部位である。上流管部126及び下流管部127が以下に説明される。
【0060】
上流管部126の内径は、内チューブ146の内径に略等しい。すなわち上流管部126の内径は内チューブ146と同様に、線状の半田SLDの直径よりも若干大きな値に設定されている。上流管部126及び内チューブ146は、中心軸CLに直交する仮想平面上で略円形の内腔を形成している。
【0061】
上流管部126から下流に延設された下流管部127は、上流管部126から所定区間に亘って所定の曲率で上方に湾曲した湾曲経路を形成する湾曲部128と湾曲部128から直線的にこて先230へ延設された直線部129とを含む。湾曲部128の全体及び湾曲部128から下流方向に延びる直線部129の一部は、上流管部126と同様の略円形の内腔を形成している。直線部129の残りの区間(すなわち、パイプ120の先端(下流端)から所定の長さ区間)では非円形の内腔が形成されている。非円形の内腔を有する直線部129の部位は、半田SLDの側方位置のブレを規制するために形成されている。非円形の内腔を有する直線部129の部位は、以下の説明において「規制管部320」と称される。本実施形態に関して、規制管部320が形成された区間は直線部129の全長の略半分を占めている。規制管部320の断面形状が
図5を参照して説明される。
【0062】
図5は、半田SLDの送り方向に対して直交する仮想的な直交平面(すなわち、直線部129の中心軸に直交する仮想的な平面)上の規制管部320の概略的な断面図である。
図1及び
図5を参照して、規制管部320の内腔構造(規制管部320の内壁面によって形成される形状)が説明される。
【0063】
図5は、x軸及びx軸に直交しているy軸を示している。x軸及びy軸の交点が規制管部320の断面の中心に一致するように規制管部320の断面は
図5に描かれている。x軸及びy軸は上述の直交平面上に設定された直交軸であるので、両軸ともに規制管部320内に描かれた半田SLDの送り方向に直交している。y軸の延設方向は、以下の説明において「第1直交方向」と称される。y軸に直交するx軸の延設方向は、以下の説明において「第2直交方向」と称される。
【0064】
第1直交方向及び第2直交方向における規制管部320の内径は、記号「IDy」,「IDx」で
図5に示されている。第1直交方向における規制管部320の内径「IDy」は、第2直交方向における規制管部320の内径「IDx」よりも大きい。規制管部320の内径「IDy」は規制管部320の内径の中で最も大きな値を取るのに対して、規制管部320の内径「IDx」は規制管部320の内径の中で最も小さな値を取る。
【0065】
内径「IDy」,「IDx」に加えて、半田SLDの直径が記号「D」で
図5に示されている。内径「IDy」,「IDx」それぞれは半田SLDの直径「D」よりも大きい。内径「IDy」,「IDx」及び直径「D」を用いて、半田SLDの外周面と規制管部320の内壁面との間に第1直交方向において形成される第1クリアランス「FCL」及び半田SLDの外周面と規制管部320の内壁面との間に第2直交方向において形成される第2クリアランス「SCL」が以下の数式の如く表される。
【0067】
第1クリアランス「FCL」及び第2クリアランス「SCL」が規制管部320以外の部位(すなわち、規制管部320の上流に位置する直線部129の一部、下流管部127の湾曲部128や上流管部126)の内壁面と半田SLDの外周面との間に形成されるクリアランス「BCL」と比較される。規制管部320以外の部位において先端部位122の内壁面は略円形の内腔を形成するので、第1直交方向及び第2直交方向の両方向においてクリアランス「BCL」は以下の数式で表される。以下の数式において、記号「ID」は規制管部320以外の部位の内径を表している。
【0069】
上述の不等式は、規制管部320は規制管部320以外の部位よりも第2直交方向において小さな内径を有していることを表している。すなわち、規制管部320の内腔構造は第2直交方向において扁平化された形状を形成している。規制管部320は
図5に示されるように略一定の肉厚を有しているので、規制管部320の外周面も第2直交方向に扁平化されている。
【0070】
小さな第2クリアランス「SCL」は第2直交方向における半田SLDの位置ズレを規制するために設定されている。一方、第1直交方向における半田SLDの位置ズレは第1直交方向において湾曲した先端部位122の湾曲部128によって規制される。
【0071】
湾曲部128の概略的な断面図(半田SLDの送り方向に対して直交する仮想平面上での湾曲部128の概略的な断面)が
図6に示される。
図1、
図5及び
図6を参照して、湾曲部128がどのように第1直交方向における半田SLDの位置を安定化させるかが説明される。
【0072】
図6には、x軸が示されている。
図6のx軸は、
図5に示されるx軸と同じ向きである。x軸及び半田SLDの送り方向の双方に直交する軸として、y軸が示されている。y軸及びx軸の延設方向は
図5と同様に第1直交方向及び第2直交方向と称される。
【0073】
第2直交方向に延びる湾曲軸CAが湾曲部128の断面の上方に描かれている。湾曲軸CA周りに湾曲部128は上方に湾曲されている。湾曲軸CA及びy軸の交点は湾曲部128の曲率中心COCである。曲率中心COCに加えて、y軸上には湾曲部128の内壁面及びy軸の2つの交点UIP,LIPが示されている。曲率中心COCから交点UIPまでの距離は湾曲部128の内壁面の中で最も短い曲率半径に相当する。曲率中心COCから交点LIPまでの距離は湾曲部128の内壁面の中で最も長い曲率半径に相当する。
【0074】
最も長い曲率半径を有する内壁部位に上流管部126を通過した半田SLDは接触する。半田SLDはその後最も長い曲率半径を有する内壁部位に沿って移動する。この間、半田SLDは長い曲率半径を有する内壁部位の湾曲形状に従って湾曲する。半田SLDの湾曲の結果、長い曲率半径を有する内壁部位へ半田SLDを押し付けようとする復元力が半田SLD内で生ずる。すなわち、復元力は半田SLDを交点LIPの近くの領域に留めるように作用する。したがって半田SLDの位置は交点LIPの近くの領域で安定化される。すなわち、第1直交方向における半田SLDの位置は湾曲部128によって安定化される。
【0075】
第1直交方向及び第2直交方向における半田SLDの送り出し位置を規制する送り装置100の動作が以下に説明される。
【0076】
半田SLDが送り出し機構140によって送り出される前に、使用者は半田ごて200のこて先230の先端面231を下向きにし、半田付けの対象領域にこて先230の先端面231を対向させる。こて先230の先端面231の中心軸CL周りにおける位置は、
図3を参照して説明されたようにスイッチ部130の位置に合わせて決定されている。すなわち、こて先230の先端面231が半田付けの対象領域に対向するように半田ごて200が半田付けの対象領域上で保持されているとき、スイッチ部130のスイッチボタン131が上向きになるように中心軸CL周りにおけるこて先230の先端面231の角度位置は決定されている。したがって、使用者がこて先230の先端面231を半田付けの対象領域に対向させると、スイッチボタン131は使用者が容易に視認することができる位置に配置され、使用者はスイッチボタン131を容易に操作することができる。
【0077】
使用者がスイッチボタン131を操作すると、
図2を参照して説明されたスイッチ部130の信号生成回路132は作動指令信号を生成する。作動指令信号は信号生成回路132から送り出し機構140の制御部144へ出力される。制御部144は作動指令信号に応じてモータ143を駆動する。この結果、モータ143に機械的に接続されたローラ141,142は回転する。ローラ141,142が回転すると、これらに挟まれた半田SLDは内チューブ146を通じてパイプ120の先端部位122へ送り出される。
【0078】
内チューブ146から出た半田SLDはまず、パイプ120の先端部位122の上流管部126に入る。上流管部126は直線的に延設されているので、上流管部126に入った半田SLDは真っ直ぐに下流へ進む。その後、半田SLDは上流管部126の下流で延びる下流管部127の湾曲部128に入る。半田SLDは緩やかに湾曲する経路(すなわち、湾曲部128の内腔の下部領域)を通過する。この間、半田SLDは湾曲部128の湾曲形状に従って湾曲する。半田SLDの湾曲の結果半田SLD内で生じた復元力は急激に湾曲する経路を形成する湾曲部128の内腔の上部領域への半田SLDの移動を抑制するので、第1直交方向における半田SLDの位置ズレは生じにくい。湾曲部128によって第1直交方向における位置ズレを規制された半田SLDはその後、規制管部320へ入り込む。
【0079】
規制管部320は、上述の数2によって示されるように半田SLDの外周面と規制管部320の内壁面との間で小さな第2クリアランスSCLを形成している。したがって、規制管部320に入った半田SLDに対して許容される第2直交方向における位置ズレは小さな第2クリアランスSCLだけである。半田SLDの位置ズレは第2直交方向においても規制されるので、規制管部320から出た半田SLDは半田ごて200のこて先230の先端面231へ精度よく案内され、半田ごて200のこて先230の先端面231と半田付けの対象領域との間の狭い空間内で溶融される。
【0080】
半田ごて200のこて先230の先端面231の近くに配置されたパイプ120の下流端に規制管部320は形成されているので、半田SLDは第2直交方向における位置ズレを規制された直後に先端面231に到達する。このことも先端面231への半田SLDの精度のよい案内に貢献する。
【0081】
第2直交方向における半田SLDの位置ズレを規制する規制管部320はパイプ120の下流端の周囲においてのみ形成され、パイプ120の先端部位122の他の部位のクリアランス「BCL」は第2クリアランス「SCL」よりも広い。したがって、パイプ120は半田SLDの送り出しに対して過度に大きな抵抗を生じさせない。
【0082】
半田SLDは低い抵抗の下で半田ごて200のこて先230の先端面231に精度よく案内されるので、半田SLDの濡れ性を改善するための表面処理はこて先230の先端面231にのみ施与されていてもよい。すなわち、半田SLDを好適に溶融することができる領域が狭い半田ごて200に対して送り装置100は特に有用である。
【0083】
溶融した半田SLDが対象領域に半田付けされるとき、送り装置100のスイッチボタン131は半田ごて200の上側に現れるのに対して送り装置100の送り出し機構140の固定ブロック148は半田ごて200の下側でパイプ120を保持している。パイプ120は半田ごて200の中心軸CLの下側で固定ブロック148から半田ごて200のこて先230の先端面231の近傍まで延設されており、且つ、半田ごて200のヒータカートリッジ220及びこて先230よりも細いので、半田付けの対象領域を見る使用者の視界ではパイプ120はヒータカートリッジ220及びこて先230に重なり、使用者はパイプ120によって視界を遮られることなく半田付け作業を行うことができる。
【0084】
半田付け作業の間、半田SLDのヤニやフラックス残渣がパイプ120の下流端に付着することがある。パイプ120の下流端は規制管部320であり、第2直交方向において開口寸法は小さいけれども、第1直交方向において開口寸法は大きいので、ヤニやフラックス残渣が付着してもパイプ120は詰まりにくい。この点においても、パイプ120の規制管部320の形状は効率的な半田付け作業に貢献する。
【0085】
パイプ120はヒータカートリッジ220及びこて先230に重なる位置に必ずしも配置されなくてもよい。すなわち、パイプ120の位置は使用者が行う半田付け作業に適した位置に調整可能である。たとえば、パイプ120が電子回路上の電子部品に干渉するならば、使用者はセットボルトSBTを緩め、パイプ120を電子部品との干渉が回避される位置へ内チューブ146周りに回転させることができる。この際、使用者はパイプ120の突部124に指を引っかけることができるので、パイプ120の回転位置は容易に調整される。パイプ120の下流端がこて先230の先端面231から中心軸CLの延設方向において遠すぎるとき若しくは近すぎるときにも、セットボルトSBTを緩めた使用者はパイプ120の突部124に指を引っ掛け、中心軸CLの延設方向にパイプ120を容易に動かすことができる。
【0086】
パイプ120は半田ごて200に隣接した位置に配置されているので、パイプ120からスイッチ部130までの高さ寸法は小さくなる。すなわち、半田ごて200及び送り装置100の組立体の高さ寸法は小さくなる。したがって、半田ごて200及び送り装置100の組立体を使用者は半田付け作業の間、容易に取り扱うことができる。
【0087】
半田ごて200に対するスイッチ部130及び固定ブロック148の位置はアタッチメント部材110によって一体的に定められる。これらの位置は個別に調整される必要はないので、半田ごて200及び送り装置100の組立体は容易に作成される。
【0088】
送り装置100のパイプ120は上述の如く精度のよい半田SLDの送り出し及びパイプ120の容易な位置調整を可能にする。これらに加えて、パイプ120は廉価に作成できる点においても有利である。パイプ120の湾曲部128は、直管に対する一般的な曲げ加工によって形成される。パイプ120の規制管部320の内壁面及び外壁面はともに第2直交方向において扁平化されているので、規制管部320は管部材に対する一般的な圧縮加工によって形成される。これらの加工に代えて半田の送り出し位置を安定化させるために管部材の直径を徐々に低減させるスウェージング加工を管部材に施与することも考えられるけれども、スウェージング加工はこれらの加工に比べて高価である。したがって、パイプ120の規制管部320の形状は、製作費用の観点からも有利である。
【0089】
上述の実施形態に関して、半田ごて200はbevel型である。しかしながら、他の種類の半田ごてとともに送り装置100は用いられてもよい。
【0090】
上述の実施形態に関して、半田ごて200のヒータカートリッジ220及びこて先230が握持部210に取り付けられる前に、アタッチメント部材110が握持部210に取り付けられている。しかしながら、アタッチメント部材110はヒータカートリッジ220及びこて先230が握持部210に取り付けられた後に握持部210に取り付けられてもよい。
【0091】
上述の実施形態に関して、握持部210に隣接して配置された固定ブロック148に対する連結筒部123の固定位置は軸方向及び周方向に調整可能である。しかしながら、固定ブロックに対する連結筒部の固定位置は軸方向にのみ調整可能であってもよいし、周方向にのみ調整可能であってもよい。あるいは、固定ブロックに対する連結筒部の固定位置は調整可能でなくてもよい。
【0092】
上述の実施形態に関して、固定ブロック148に取り付けられたパイプ120の規制管部320は下流管部127に形成されている。しかしながら、規制管部は下流管部だけでなく上流管部にも形成されていてもよい。あるいは、規制管部は下流管部ではなく上流管部に形成されていてもよい。
【0093】
上述の実施形態に関して、規制管部320は下流管部127の直線部129に形成されている。しかしながら、規制管部はパイプの湾曲部位に形成されていてもよい。
【0094】
上述の実施形態に関して、規制管部320は下流管部127の直線部129の全長の略半分の長さ区間に亘って形成されている。しかしながら、規制管部は直線部の全長の半分を大きく下回ってもよいし、規制管部は下流管部の全長に亘って形成されていてもよい。規制管部は半田の送り出しの側方ブレ(第2直交方向における位置ズレ)を規制する一方で、半田の送り出しに対する抵抗としても作用するので、短い規制管部は半田の送り出しに対する抵抗の低減に帰結する。規制管部が短すぎるならば、半田の側方ブレを十分に規制することができないこともある。したがって、規制管部の長さは半田の送り出しに対する抵抗と半田の側方ブレに対する規制効果とを考慮して決定されることが好ましい。半田の送り出しに関するいくつかの試験結果によれば、規制管部の長さが2mm以上10mm以下の範囲で設定されると、半田は過度に大きな抵抗を受けることなく高い位置精度で送り出される。
【0095】
上述の実施形態に関して、規制管部320はパイプ120の下流端から上流に所定の区間に亘って形成されている。しかしながら、規制管部はパイプの下流端に形成されていなくてもよい。この場合、パイプの下流端は円形の開口を形成していてもよい。
【0096】
上述の実施形態に関して、パイプ120は第1直交方向に湾曲し、第1直交方向における半田の位置ズレを規制している。しかしながら、第1直交方向における半田の位置ズレが問題にならないならば、第2直交方向における半田の位置ズレのみが規制されてもよい。この場合、パイプは全体的に直管であってもよい。
【0097】
上述の実施形態に関して、パイプ120の規制管部320が第2直交方向において扁平化されることによって第2直交方向における半田の位置ズレが規制されている。しかしながら、第2直交方向における半田の位置ズレを規制する規制管部は中心軸に対して直交する仮想平面上で円形の内腔を形成する一般的な管部材内に第2直交方向における内径寸法を低減する規制材料を挿入することによって形成されてもよい。
【0098】
上述の実施形態に関して、パイプ120の容易な位置調整を可能にするために、パイプ120はパイプ120の外周面から突出する突部124を有している。しかしながら、突部124に代えて、パイプの外周面に使用者の指先に対して高い摩擦力を生じさせる表面加工(たとえば、ローレット加工)が施与されていてもよい。
【符号の説明】
【0100】
100・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・送り装置
110・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アタッチメント部材
120・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パイプ
124・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・突部
126・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上流管部
127・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下流管部
128・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・湾曲部
130・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スイッチ部
140・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・送り出し機構
200・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・半田ごて
230・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こて先
320・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・規制管部
SLD・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・半田