(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来技術では、1回目に受信したデータ(サブフレーム)の一部に欠落が存在する場合に、2回目に受信したデータの対応する部分を用いて当該欠落部分を補完することにより、完全なデータを得ることができる。しかし、受信したデータに欠落ではないデータの誤り(データの破損等)が存在するような場合、上記した従来技術では誤りのある箇所を特定することができないため、補完によって誤りのない完全な情報データを得ることができない。従って、受信したデータに誤りが検出された場合には、いったんデータを破棄して、再び信号が送信されるのを待たなければならないという問題が生じる。
【0006】
本発明が解決しようとする課題としては、上記した従来技術において生じる、取得したデータに誤りが存在していた場合に、データを補完して完全な情報データを得ることができないということが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、送信局から送信される複数の部分データで構成される第1データと、前記第1データと同一のデータを示す第2データと、を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記第1データ
の部分データと、前記取得部により取得された前記第2データの前記第1データの部分データに対応する部分データと、の内容が異なる場合に、いずれか一方の部分データを選択して当該選択された部分データを用いて前記第1データと前記第2データとを合成した合成データを生成する生成部と、前記合成データに異常があるか否かを判定する判定部と、を備え、前記生成部は、前記判定部により前記合成データに異常があると判定された場合
に、合成に用いる部分データの選択パターンを変更して、新た
な合成データを生成し、前記判定部により前記新たな合成データに異常があると判定されなくなるまで、前記新たな合成データの生成を繰り返すことを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、情報生成装置により実行される情報生成方法であって、取得部に、送信局から送信される複数の部分データで構成される第1データと、前記第1データと同一のデータを示す第2データと、を取得させる取得ステップと、生成部に、前記取得ステップにより取得された前記第1データ
の部分データと、前記取得ステップにより取得された前記第2データの前記第1データの部分データに対応する部分データと、の内容が異なる場合に、いずれか一方の部分データを選択して当該選択された部分データを用いて前記第1データと前記第2データとを合成した合成データを生成させる生成ステップと、判定部に、前記合成データに異常があるか否かを判定させる判定ステップと、を含み、前記生成ステップは、前記判定ステップによって前記合成データに異常があると判定された場合
に、合成に用いる部分データの選択パターンを変更して、新た
な合成データを生成し、前記判定ステップにより前記新たな合成データに異常があると判定されなくなるまで、前記新たな合成データの生成を繰り返すことを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、コンピュータに、送信局から送信される複数の部分データで構成される第1データと、前記第1データと同一のデータを示す第2データと、を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記第1データ
の部分データと、前記取得ステップにより取得された前記第2データの前記第1データの部分データに対応する部分データと、の内容が異なる場合に、いずれか一方の部分データを選択して当該選択された部分データを用いて前記第1データと前記第2データとを合成した合成データを生成する生成ステップと、前記合成データに異常があるか否かを判定する判定ステップと、を実行させ、前記生成ステップは、前記判定ステップによって前記合成データに異常があると判定された場合
に、合成に用いる部分データの選択パターンを変更して、新た
な合成データを生成し、前記判定ステップにより前記新たな合成データに異常があると判定されなくなるまで、前記新たな合成データの生成を繰り返すことを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、プログラムを記録する記録媒体であって、前記プログラムは、コンピュータに、送信局から送信される複数の部分データで構成される第1データと、前記第1データと同一のデータを示す第2データと、を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記第1データ
の部分データと、前記取得ステップにより取得された前記第2データの前記第1データの部分データに対応する部分データと、の内容が異なる場合に、いずれか一方の部分データを選択して当該選択された部分データを用いて前記第1データと前記第2データとを合成した合成データを生成する生成ステップと、前記合成データに異常があるか否かを判定する判定ステップと、を実行させ、前記生成ステップは、前記判定ステップによって前記合成データに異常があると判定された場合
に、合成に用いる部分データの選択パターンを変更して、新た
な合成データを生成し、前記判定ステップにより前記新たな合成データに異常があると判定されなくなるまで、前記新たな合成データの生成を繰り返すことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、送信局から送信される複数の部分データで構成される第1データと、前記第1データと同一のデータを示す第2データと、を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記第1データの部分データと、前記取得部により取得された前記第2データの前記第1データの部分データに対応する部分データと、の内容が異なる場合に、いずれか一方の部分データを選択して当該選択された部分データを用いて前記第1データと前記第2データとを合成し、合成に用いる部分データの選択パターンを変更しつつ、繰り返し合成データを生成する生成部と、前記生成部が新たな合成データを生成するたびに、当該合成データに異常がないかを判定する判定部と、前記判定部によって前記合成データに異常がないと判定された場合に、所定の出力先に前記合成データを出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施例においては、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)において送信されたVICSデータ信号を受信して情報データを生成する情報生成装置を例に説明する。
【0013】
情報生成装置10は、VICSデータ信号VSを受信して情報データUDを生成し、これをナビゲーション装置等(図示せず)に出力する。情報生成装置10は、
図1に示すように、受信部11、制御部12及びバックアップメモリ13を有する。
【0014】
受信部11は、送信局からFM放送波を用いて送信されたVICSデータ信号VSを、アンテナ部APからラインL1を介して受信し、受信データRDを得る。VICSでは、同じ情報を示すデータを担持するVICSデータ信号VSが5分間に2回送信される。以下の説明では、1回目に送信されたVICSデータ信号VS1(第1の信号)が担持するデータを第1受信データRD1、2回目に送信されたVICSデータ信号VS2(第2の信号)が担持するデータを第2受信データRD2と称する。
【0015】
制御部12は、受信部11からラインL2を介して第1受信データRD1及び第2受信データRD2の供給を受ける。制御部12は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2に基づいて、情報データUDを生成する。制御部12は、受信レベル判定部21、誤り判定部22、スペアデータ取得部23及びデータ生成部24を有する。
【0016】
受信レベル判定部21は、VICSデータ信号VS1(第1の信号)及びVICSデータ信号VS2(第2の信号)の受信時における受信レベル(受信強度)を判定し、受信レベル情報を得る。受信レベル判定部21は、受信レベル情報をバックアップメモリ13に格納する。
【0017】
誤り判定部22は、第1受信データRD1、第2受信データRD2及び合成データSDに異常があるか否かを判定する。例えば、誤り判定部22は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2に対してCRC(Cyclic Redundancy Check)を用いてエラーチェックを行い、第1受信データRD1及び第2受信データRD2にエラーが含まれるか否かを判定する。ここで、エラーとはデータの欠落以外のデータの誤り(例えば、破損等)を指す。同様に、誤り判定部22は、データ生成部24において生成された合成データSDに対してエラーチェックを行い、合成データSDにエラーが含まれるか否かを判定する。
【0018】
また、誤り判定部22は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2におけるデータの欠落の有無及び欠落箇所を判定する。第1受信データRD1及び第2受信データRD2は複数の部分データから構成されており、誤り判定部22は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2においてすべての部分データが揃っているか否かを判定することにより、欠落の有無及びどの部分データが欠落しているかを判定する。
【0019】
なお、誤り判定部22は、VICSデータ信号に対応する所定のフォーマットとは異なるフォーマットの部分データが第1受信データRD1及び第2受信データRD2に存在した場合、当該部分データは欠落していると判定する。すなわち、第1受信データRD1又は第2受信データRD2にフォーマット異常が発生していた場合、エラーではなく欠落として判定される。
【0020】
スペアデータ取得部23は、第1受信データRD1に欠落部分(部分データの欠落)が存在する場合、当該部分に対応する第2受信データRD2の部分データをスペアデータBD(バックアップデータ)としてバックアップメモリ13に格納する。また、スペアデータ取得部23は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2の対応する部分データに異なる箇所が存在する場合に、当該箇所における第2受信データRD2の部分データをスペアデータBDとしてバックアップメモリ13に格納する。例えば、
図2(a)及び(b)に示すように、第1受信データRD1に部分データの欠落がある場合や、第2受信データRD2に第1受信データRD1と異なる部分データが存在する場合、スペアデータ取得部23は、
図2(c)に示すように、欠落分に対応する第2受信データRD2の部分データ(図中、「D2」)及び第1受信データRD1の部分データと異なる第2受信データRD2の部分データ(図中、「A2」「C2」)を、スペアデータBDとしてバックアップメモリ13に格納する。
【0021】
データ生成部24は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2に基づいて、情報データUDを生成する。具体的には、第1受信データRD1に部分データの欠落及びエラーが含まれていないと判定された場合、データ生成部24は、第1受信データRD1を情報データUDとする。一方、第1受信データRD1に部分データの欠落又はエラーが含まれていると判定され、第2受信データRD2に部分データの欠落及びエラーが含まれていないと判定された場合、データ生成部24は、第2受信データRD2を情報データUDとする。
【0022】
これに対し、第1受信データRD1及び第2受信データRD2のいずれにも部分データの欠落又はエラーが含まれていると判定された場合、データ生成部24は、第1受信データRD1の一部と第2受信データRD2(すなわち、第2受信データRD2の一部を取得して得られたスペアデータBD)の他の一部とを合成して合成データSDを生成し、情報データUDを得る。
【0023】
データ生成部24は、第1受信データRD1に欠落している部分データがあると判定された場合、当該欠落部分を対応するスペアデータBDで置き換える。また、第1受信データRD1にエラーが含まれていると判定された場合、データ生成部24は、第1受信データRD1の部分データとスペアデータBDとを組み合わせて、合成データSDを生成する。
【0024】
例えば、第1受信データRD1に部分データの欠落が存在していた場合、
図2(d)に示すように、当該欠落箇所に対応するスペアデータBD(図中、「D2」)を用いて、合成データSDを生成する。また、第1受信データRD1及び第2受信データRD2の部分データが異なる部分について、第1受信データRD1の部分データ又はスペアデータBD(図中、「A1」又は「A2」、「C1」又は「C2」)を用いて、合成データSDを生成する。
【0025】
データ生成部24は、バックアップメモリ13に格納されている受信レベル情報を読み出し、当該受信レベル情報に基づいて、受信レベルの高い方の部分データ(VICSデータ信号VS1及びVS2のうち受信レベルの高い方の信号が担持する受信データの部分データ)を優先的に用いて、合成データSDを生成する。そして、誤り判定部22により合成データSDにエラーが含まれていると判定された場合、データ生成部24は、別の部分データを用いて新たに合成データSDを生成する。
【0026】
例えば、VICSデータ信号VS1(第1の信号)の受信レベルがVICSデータ信号VS2(第2の信号)の受信レベルよりも高い場合、
図3(a)に示すように、データ生成部24は、第1受信データRD1の部分データを優先的に用いて、合成データSDを生成する。合成データSDにエラーが含まれていると判定された場合、
図3(b)に示すように、先の合成データSDの生成において第1受信データRD1の部分データを用いていた部分(例えば、「A1」)を、対応するスペアデータBD(「A2」)に置き換えて、新たに合成データSDを生成する。生成した合成データSDにエラーが含まれていると誤り判定部22により判定された場合には、他の部分データについて、再び同様の処理を繰り返す。
【0027】
誤り判定部22によって合成データSDにエラーが含まれていないと判定された場合、データ生成部24は、当該合成データSDを情報データUDとして出力する。
【0028】
なお、想定されるすべてのパターンの部分データの組み合わせを試行してもエラーを含まない合成データSDが得られない場合、データ生成部24は合成データSDの生成を止め、受信部11からの次の受信データRD(新たな第1受信データRD1及び第2受信データRD2)の供給を待つ。また、エラーを含まない合成データSDが未だ得られていない状態で受信部11が新たなVICSデータ信号を受信し、受信部11から制御部12に第1受信データRD1が供給された場合、データ生成部24は合成データSDの生成を止め、新たな受信データRD(新たな第1受信データRD1及び第2受信データRD2)に基づく処理を開始する。
【0029】
バックアップメモリ13は、ラインL3を介して制御部12と双方向に接続されている。バックアップメモリ13は、受信レベル判定部21によって得られた受信レベル情報を格納する。また、バックアップメモリ13は、第1受信データRD1と、スペアデータ取得部23によって取得されたスペアデータBDとを格納する。
【0030】
次に、情報生成装置10が行う情報データ生成処理の一連の動作について、
図4のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
受信部11は、VICSデータ信号VS1(第1の信号)をアンテナ部APを介して受信し、第1受信データRD1を取得する(ステップS101)。受信部11は、第1受信データRD1を制御部12に供給する。
【0032】
制御部12の受信レベル判定部21は、VICSデータ信号VS1の受信時における受信レベルを判定する(ステップS102)。受信レベル判定部21は、判定した受信レベルを示す受信レベル情報をバックアップメモリ13に格納する。
【0033】
誤り判定部22は、第1受信データRD1に欠落している部分データが存在するか否かを判定する(ステップS103)。欠落している部分データが存在していると判定された場合、第1受信データRD1をバックアップメモリ13に格納し、ステップS111へと移行する。
【0034】
ステップS103において、欠落している部分データが存在しないと判定された場合、誤り判定部22は、第1受信データRD1に対してエラーチェックを行い(ステップS104)、第1受信データRD1にエラーが含まれているか否かを判定する(ステップS105)。エラーが含まれていると判定された場合、第1受信データRD1をバックアップメモリ13に格納し、ステップS111へと移行する。
【0035】
ステップS104において、エラーが含まれていないと判定された場合、データ生成部24は、第1受信データRD1を情報データUDとして出力し(ステップS106)、処理を終了する。
【0036】
一方、ステップS103において第1受信データRD1に部分データの欠落があると判定された場合、又はステップS105において第1受信データRD1にエラーが含まれると判定された場合、制御部12は、受信部11がVICSデータ信号VS2(第2の信号)を受信して得た第2受信データRD2を、受信部11から取得する(ステップS111)。
【0037】
制御部12の受信レベル判定部21は、VICSデータ信号VS2の受信時における受信レベルを判定する(ステップS112)。受信レベル判定部21は、判定した受信レベルを示す受信レベル情報をバックアップメモリ13に格納する。
【0038】
スペアデータ取得部23は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2を比較し、異なる部分データが存在するか否かを判定する。異なる部分データが存在する場合、スペアデータ取得部23は、第2受信データRD2の当該部分データをスペアデータBD(バックアップ)として取得し、バックアップメモリ13に格納する(ステップS113)。
【0039】
誤り判定部22は、第2受信データRD2に欠落している部分データが存在するか否かを判定する(ステップS114)。欠落している部分データが存在していると判定された場合、ステップS121へと移行する。
【0040】
ステップS114において、欠落している部分データが存在しないと判定された場合、誤り判定部22は、第2受信データRD2に対してエラーチェックを行い(ステップS115)、第2受信データRD2にエラーが含まれているか否かを判定する(ステップS116)。エラーが含まれていないと判定した場合、データ生成部24は、第2受信データRD2を情報データUDとして出力し(ステップS117)、処理を終了する。
【0041】
ステップS114において、欠落している部分データが存在すると判定された場合、又はステップS116において、エラーが存在すると判定された場合、データ生成部24は、置き換え可能なスペアデータBDがバックアップメモリ13に格納されているか否かを判定する(ステップS121)。置き換え可能なスペアデータBDが格納されていないと判定された場合、データ生成部24は処理を終了し、受信部11から新たな受信データRD(第1受信データRD1,第2受信データRD2)が供給されるのを待つ。
【0042】
ステップS121において、置き換え可能なスペアデータBDが格納されていると判定された場合、データ生成部24は、バックアップメモリ13に格納されている第1受信データRD1とスペアデータBDとを読み出し、部分データを組み合わせて合成データSDを生成する(ステップS122)。その際、データ生成部24は、VICSデータ信号VS1及びVS2のうち受信時における受信レベルの高い信号に担持されていたデータの部分データを優先的に用いて合成データSDを生成する。例えば、VICSデータ信号VS1の受信レベルが高い場合には第1受信データRD1の部分データを優先的に用いて合成データSDを生成し、VICSデータ信号VS2の受信レベルが高い場合にはスペアデータBDを優先的に用いて合成データSDを生成する。
【0043】
誤り判定部22は、合成データSDに対してエラーチェックを行い(ステップS123)、合成データSDにエラーが含まれているか否かを判定する(ステップS124)。合成データSDにエラーが含まれていると判定された場合、ステップS121に戻り、合成データSDの生成、エラーチェック及び判定処理(ステップS121〜124)を繰り返す。
【0044】
合成データSDにエラーが含まれていないと判定された場合、データ生成部24は、当該合成データSDを情報データUDとして出力し(ステップS125)、処理を終了する。
【0045】
以上のように、本実施例の情報生成装置10では、エラーチェックの結果、第1受信データRD1及び第2受信データRD2にエラーが含まれていると判定された場合や、第1受信データRD1及び第2受信データRD2に欠落している部分データが存在する場合等、第1受信データRD1の部分データと第1受信データRD1の部分データに対応する第2受信データRD2の部分データとが異なる場合に、一方の部分データを他方の部分データに置き換えることで第1受信データRD1と第2受信データRD2とを合成した合成データSDを生成する。そして、合成データSDに異常があるかを判定し、合成データSDに異常があると判定されなくなるまで、一方の部分データを他方の部分データに置き換えることで第1受信データRD1と第2受信データRD2とを合成し、情報データUDを得る。
【0046】
本実施例の情報生成装置10によれば、取得したデータにエラーが含まれていると判定された場合、同一の情報を担持する他のデータと組み合わせることによって、エラーを含まない情報データを得ることができる。従って、エラーが含まれるデータを破棄して新たな信号の受信を待つことなく、完全な情報データを得ることができるため、VICS情報等の更新頻度を高めることができる。
【0047】
また、誤り判定部22は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2に所定のフォーマットと異なるフォーマットの部分データが存在した場合、当該部分データは欠落していると判定する。すなわち、第1受信データRD1及び第2受信データRD2のうちの一方の部分データにフォーマット異常がある場合には、欠落がある場合と同様、フォーマット異常のない他方の部分データに置き換えて合成データSDを生成する。従って、誤り判定部22は、フォーマット異常を予め除外してエラーチェックを行うため、迅速に誤り判定を行うことができる。
【0048】
また、スペアデータ取得部23は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2の対応する部分データに異なる箇所が存在する場合に、当該箇所における第2受信データRD2の部分データをスペアデータBDとしてバックアップメモリ13に格納する。すなわち、第1受信データRD1と第2受信データRD2とで部分データが同じ箇所については、これを予め除外した上でデータ生成部24が合成データSDの生成するため、迅速に処理を行うことができる。
【0049】
また、データ生成部24は、受信レベルの高い信号に対応する部分データを優先的に用いて、合成データSDを生成する。一般に受信レベルが高い信号はデータの信頼性が高いため、この構成によれば、エラーを含まない合成データSDを早い段階で生成できる可能性が高い。従って、情報データUDの生成を迅速に行うことができる。
【0050】
なお、上記実施例では、VICSにおいて送信されたデータ信号を受信して情報を生成する情報生成装置に本発明を適用する場合を例として説明したが、本発明の適用対象はこれに限られない。本発明は、送信局から送信される複数の部分データで構成される第1データと、第1データと同じデータを示す第2データと、を受信して、第1及び第2データに基づいて情報を生成する情報生成装置全般に適用することが可能である。
【0051】
また、上記実施例では、エラーを含まない合成データSDが未だ得られていない状態で受信部11が新たなVICSデータ信号を受信し、受信部11から制御部12に第1受信データRD1が供給された場合に、データ生成部24が合成データSDの生成を止める例について説明した。しかし、受信部11による新たな第1受信データRD1の受信ではなく、所定時間(例えば2分)の経過を契機として、データ生成部24が合成データSDの生成を止める構成であっても良い。
【0052】
また、上記実施例は、第1受信データRD1及び第2受信データRD2が夫々5つの部分データから構成されている例について説明したが、第1受信データRD1及び第2受信データRD2を構成する部分データの数はこれに限られない。第1受信データRD1及び第2受信データRD2は、夫々対応する部分データを有するように構成されていれば良い。
【0053】
また、上記実施例で説明した一連の処理は、例えばROMなどの記録媒体に格納されたプログラムに従ったコンピュータ処理により行うことができる。