特許第6902336号(P6902336)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 永展国際有限公司の特許一覧

特許69023365−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体
<>
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000014
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000015
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000016
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000017
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000018
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000019
  • 特許6902336-5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体 図000020
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6902336
(24)【登録日】2021年6月23日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/52 20060101AFI20210701BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20210701BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20210701BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210701BHJP
   C07D 473/34 20060101ALN20210701BHJP
【FI】
   A61K31/52
   A61P25/04
   A61P25/22
   A61P43/00 111
   !C07D473/34 321
   !C07D473/34
【請求項の数】2
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-151029(P2016-151029)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2018-87143(P2018-87143A)
(43)【公開日】2018年6月7日
【審査請求日】2019年8月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】516231279
【氏名又は名称】永展国際有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOREVER CHEER INTERNATIONAL LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】卓 敏
【審査官】 奥谷 暢子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−511508(JP,A)
【文献】 平山令明編著,有機化合物結晶作製ハンドブック −原理とノウハウ−,2008年,p.17-23,37-40,45-51,57-65
【文献】 浅原 照三,溶剤ハンドブック,株式会社 講談社,1985年,pp.47-51
【文献】 Pharm Stage,2007年,Vol.6, No.10,p.20-25
【文献】 川口洋子ら,生活工学研究,2002年,Vol.4, No.2,p.310-317
【文献】 BORRMANN, Thomas et al.,Structure-Activity Relationships of Adenine and Deazaadenine Derivatives as Ligands for Adenine Receptors, a New Purinergic Receptor Family,J. Med. Chem.,2009年,52,pp.5974-5989
【文献】 BERGMEIER, Stephen C. et al.,Synthesis and Antiviral Activity of Novel Aza-Acyclonucleosides,NUCLEOSIDES & NUCLEOTIDES,1999年,18(2),pp.227-238
【文献】 ALKSNIS, E. et al.,Synthesis of adenine derivatives containing an amino alcohol fragment,Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenii,1996年,no.3(345),pp.386-390
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/52
A61P 25/04
A61P 25/22
A61P 43/00
C07D 473/34
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経因性疼痛に起因した不安の治療薬を製造するための5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶の使用であって
前記5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶は、CuKα線を使用した粉末X線回析において、2θが、13.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.1°±0.2°、21.6°±0.2°、22.1°±0.2°、22.5°±0.2°、23.7°±0.2°、24.7°±0.2°、および31.7°±0.2°の位置にピークが現れる粉末X線回析パターンを有する、ことを特徴とする5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶の使用
【請求項2】
請求項1に記載の5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶の使用であって
前記5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶は、上記表に示す粉末X線回析パターンを有する、ことを特徴とする5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶の使用
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬化合物の多結晶に係り、より具体的に言うと、選択的にアデニルシクラーゼ1(AC1)活性を阻害し、神経および炎症性疼痛の治療に応用できる5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノール多結晶体に係る。
【0002】
痛みはその原因によって炎症性疼痛、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、心因性疼痛などに分類される。炎症性疼痛は、生体外から加わる侵害性機械刺激・熱刺激・化学刺激等によって引き起こされる炎症に伴って引き起こされる疼痛である。炎症性疼痛の発症には炎症部位のみならず、脊髄における炎症性サイトカインやシクロオキシゲナーゼが重要な役割を果たしていることが知られている。神経因性疼痛は末梢あるいは中枢神経系そのものの機能異常による病的な痛みである。侵害受容性疼痛は、正常な組織を損傷するか、その危険性を持つ侵害刺激が加わったために生じる痛みであり、体性痛や内臓痛に分けられる。
【0003】
炎症性疼痛治療薬としては、インドメタシンなどのシクロオキシゲナーゼ(COX)阻害薬、セレコキシブなどのシクロオキシゲナーゼII(COX−II)阻害薬、トラマドールなどの中枢性鎮痛薬およびアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬などが用いられている。しかし、シクロオキシゲナーゼ阻害薬を長期間使用すると、副作用として消化管障害が生じることがあり、問題となっている。また、シクロオキシゲナーゼII阻害薬については胃潰瘍を起こすという報告もあり、最近になって心筋梗塞や脳梗塞など心循環器系の副作用も問題点となっている。
【0004】
神経因性疼痛治療薬としては、モルヒネなどのオピオイド性鎮痛薬やガバペンチンやプレガバリンなどの抗痙攣薬が使用されているが、長期使用に伴って増量を必要とする場合があることや、鎮静などの副作用が生じることが知られており、副作用がなく安全で使用できる医薬がないのが現状である。
【0005】
特許文献1(WO2007/041863)には、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールが選択的にアデニルシクラーゼ1(AC1)活性を阻害し、神経因性および炎症性疼痛を治療できることが開示されている。しかしながら、特許文献1には、工業上利用できる5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの製造方法や、製薬に適応可能な多結晶などについては、開示されていない。
【0006】
製品の残留有機溶媒の人体に対する悪影響を防止するために、最終製品を合成する時、人体に有害な2種類以上の有機溶剤の使用は避けることが望まれる。
【0007】
医薬において、異なる多結晶体は、融点、化学的安定性、見掛け溶解度、溶解速度、光学及び機械的性質、蒸気圧及び密度を含む化学的及び物理的特性が異なる。これらの性質は、原薬及び製剤の処理または生産に直接影響し、且つ製剤の安定性、溶解度及び生物学的利用性能に影響を及ぼす。このため、医薬の多結晶体は、医薬製剤の品質、安全性及び有効性に対して重要な意義を有する。5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールにおいて、工業化に適応し、物理化学特性が優れる新しい多結晶体が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO2007/041863
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
医薬品の多結晶体の構造は、医薬の品質および臨床効果に影響を及ぼす重要な因子の1つである。特許文献1(WO2007/041863)には、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールが選択的にアデニルシクラーゼ1(AC1)活性を阻害し、神経および炎症性疼痛を治療できることが開示されている。しかしながら、特許文献1には、臨床に応用できる、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの多結晶体構造などについては、開示されていない。
【0010】
本発明の目的は、神経因性および炎症性疼痛の治療薬に応用するための、優れた有効性や安全性を有する、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの新しい多結晶体を提供することにある。
【0011】
本発明の発明者が鋭意検討の結果、従来技術の課題を解決することが可能な、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの新しい多結晶体の合成法を見出した。新しい結晶体は、優れた物理化学特性および安定性を有し、工業化により適応するなどの利点を有する。さらに、上記結晶体が医薬として十分満足できる特性を有することを見出し、これらの知見に基づいて、本発明を完成した。
即ち、本発明は、
【0012】
Cu−Kα線を使用した、粉末X線回析測定において、2θが13.8±0.2、16.0±0.2、17.1±0.2、21.6±0.2、22.1±0.2、22.5±0.2、23.7±0.2、24.7±0.2、31.7±0.2の位置に特徴的ピークが現れる粉末X線回析パターンを有する、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶(以下、「本発明の結晶」と略称する場合がある。)を提供する。
本発明では、以下に示す、5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの合成経路を用いることが好ましい。
【0013】
式(1)
【0014】
更に、本発明では、本発明にかかる上記結晶を含有する医薬を提供する。
本発明にかかる医薬は、アデニルシクラーゼ1(AC1)の抑制剤とすることができる。
本発明にかかる医薬は鎮痛剤とすることもできる。
さらに、本発明にかかる医薬は、神経因性疼痛及び/又は炎症性疼痛を治療するための医薬とすることもできる。
【0015】
本発明にかかる医薬は、神経因性がん疼痛を治療するための医薬とすることもできる。
本発明にかかる医薬は、神経因性疼痛によって引き起こされる他の疾患に関連する不安およびうつ病を治療するための医薬とすることもできる。
【0016】
本発明にかかる医薬は、慢性内臓痛および関連する不安およびうつ病を治療するための医薬とすることもできる。
【0017】
本発明にかかる5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶は、神経因性疼痛及び/又は炎症性疼痛を治療するための医薬の調製において使用することができる。
【0018】
また、本発明にかかる5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶は、神経因性疼痛によって引き起こされる他の疾患に関連する不安およびうつ病を治療するための医薬の調製において使用することもできる。
【0019】
さらに、本発明にかかる5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールの結晶は、慢性内臓痛および関連する不安およびうつ病を治療するための医薬の調製において使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一実施形態による結晶のX線回折パターンを示す。
図2図2は、本発明の一実施形態による結晶の偏光顕微鏡写真を示す。
図3図3は、本発明の一実施形態による結晶のTG分析結果を示す。
図4図4は、本発明の一実施形態による結晶のDSC分析結果を示す。
図5図5は、本発明の一実施形態による結晶の吸脱着曲線1であり、25℃における結晶の水吸着の動力学を示す。
図6図6は、本発明の一実施形態による結晶の吸脱着等温線のサイクルであり、25℃における結晶の水吸着の動力学を示す。
図7図7は、ラットのモデル化後の疼痛挙動実験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の5−[2−[(6−アミノ)−9H−プリン−9−イル]エチルアミノ]−1−ペンタノールは、以下の分子構造を有する。
【0022】
式(2)
【0023】
本発明において、上記化合物は、NB001と番号付けされる。
本発明の化合物NB001は、以下の方法によって、合成および精製することができる。
【0024】
式(3)
【0025】
化合物1は、9−(2−ヒドロキシエチル)アデニンであり、英語名2−(6−Aminopurin−9−yl)ethanolである。ラークキングテクノロジー株式会社、上海マイヤーケミカル株式会社、ドイツのINTATRADE GmbH等の製造した市販品がある。本発明の実施例において、化合物1は、Shanghai Kehua Biotechnology Co., Ltd.より購入した。
【0026】
化合物3は5−アミノ−1−ペンタノール(5−Amino−1−pentanol)であり、例えば和光純薬株式会社またはHBCケム社製造の市販品がある。本発明の化合物3はTCI Corporationより購入した。
【0027】
上記式にしたがって、化合物1を塩化チオニルと置換反応することにより、化合物2を製造する。置換反応は従来法により、塩基および触媒の存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
【0028】
反応に影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、トルエンなどの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適切な割合で混合して用いてもよい。これらの溶媒の使用量は、例えば、化合物1に対し、1〜100容量倍とすることができる。
反応温度は、通常約20℃〜約250℃であり、好ましくは20℃〜120℃である。
反応時間は、通常、約0.5〜約36時間である。
【0029】
このようにして得られた化合物2は、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、相間移動、クラマトグラフィーなどの公知の分離精製法により、単離精製することができる。また、化合物2は、単離せずに次の反応に直接用いてもよい。
【0030】
ついで、化合物2と化合物3を縮合反応して、本発明の化合物NB001を得る。
この反応は、既存法により、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
【0031】
反応に影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、ヘキサンなどの炭化水素類、メタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、トルエンなどの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適切な割合で混合して用いてもよい。これらの溶媒の使用量は、化合物2に対して、例えば、1〜100容量倍とする。
反応温度は、通常約20℃〜約250℃であり、好ましくは20℃〜120℃である。
反応時間は、通常、約0.5〜約24時間である。
【0032】
このようにして得られた化合物NB001は、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、相間移動、クラマトグラフィーなどの公知の分離精製法により、単離精製することができる。また、化合物NB001は、単離せずに次の反応に直接用いてもよい。
化合物NB001の溶媒和結晶の実施形態としては、メタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物等のアルコール溶媒和物、水と有機溶媒を含有する有機溶媒水和物結晶(例えば、メタノール水和物結晶、エタノール水和物結晶等のアルコールおよび水の溶媒和結晶)などが挙げられる。
【0033】
本発明の結晶は、非晶質の化合物NB001または化合物NB001の他の結晶形を結晶転移させることにより製造できる。結晶転移とは、ある温度または圧力を超えたときに結晶構造が変化する現象である。
【0034】
「結晶転移法」としては、例えば、溶液からの結晶化法(例えば、濃縮法、除冷法、反応法(拡散法、電解法)、水熱育成法、フラックス法等)、蒸気からの結晶化法(例えば、気化法(封管法、気流法)、気相反応法、化学輸送法)、溶融体からの結晶化(ノルマルフリージング法(引き上げ法、温度傾斜法、ブリッジマン法)、帯域溶融法(ゾーンレべリング法、フロートゾーン法)、特殊な成長法(VLS法、液相エピタキシー法))、蒸散法(結晶を溶媒に溶かし、ろ過後大気条件で溶媒を蒸発させる)、スラリー法(過剰の固体が残存するように溶媒に結晶を添加して懸濁液とし、室温または加熱あるいは冷却下で撹拌後、ろ過して固体を収集する)、減圧乾燥法、すり潰し法、粉砕法、加圧法等それ自体公知の方法が挙げられる。
【0035】
本発明の結晶を得るためには、上記した方法の中でも特に、スラリー法が好ましい。特に、以下に示す方法が好ましい。すなわち、過剰の固体が残るように溶媒に化合物NB001の結晶を添加して懸濁液とし、撹拌後、ろ過して、固体を収集する。用いられる溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム等)、飽和炭化水素類(例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等)、エステル類(例えば、酢酸エチル等)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等)、水等が挙げられる。これらの溶媒は、単独あるいは二種以上を適切な割合(例えば、1:1〜1:100)で混合して用いられる。溶媒としては、アルコール類(例えば、2−プロパノール等)、ケトン類(メチルエチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル等)が好ましく、ケトン類(メチルエチルケトン等)がより好ましい。
【0036】
溶媒の使用量は、化合物NB001の結晶1gに対し、通常約5mL〜約65mLであり、約5mL〜約25mLが好ましい。
【0037】
懸濁液は、室温または約30℃〜約60℃で撹拌することが好ましく、約30℃〜約60℃で攪拌することがより好ましい。本明細書において、「室温」は、約15℃〜約30℃を意味する。約30℃〜約60℃における撹拌時間は、通常約30分〜約4時間であり、好ましくは約2時間〜約4時間である。冷却温度は、室温である。冷却下での撹拌時間は、通常約30分〜約24時間、好ましくは約30分〜約2時間である。懸濁液中の結晶は、濾過等のそれ自体公知の方法で単離することができる。濾過温度は、室温、好ましくは約20℃〜約30℃である。
【0038】
また、懸濁液を約0〜約10℃で撹拌後、約0〜約10℃で、ろ過して結晶を収集する方法を採用することもできる。
【0039】
得られた結晶を、公知の方法で乾燥することにより、本発明の結晶を得ることができる。乾燥は、減圧乾燥、あるいは通風乾燥を行うことができる。乾燥温度は、約60℃以下が好ましく、約45℃〜約55℃がより好ましい。
本発明の結晶以外の結晶は、他の公知の方法により製造することができる。
【0040】
得られた結晶の解析方法としては、X線回折による結晶解析の方法が一般的に用いられる。さらに、結晶の方位を決定する方法としては、機械的な方法または光学的な方法(例えば、FT−ラマンスペクトル、固体NMRスペクトル等)等も挙げられる。
【0041】
上記解析方法により得られるスペクトルのピークには、その性質上一定の測定誤差が必然的に生じる。スペクトルのピークの値が当該誤差範囲の結晶も本発明の結晶の技術的範囲に包含される。例えば、粉末X線回折の2θにおける「±0.2」は、当該誤差が許容されることを意味する。
【実施例】
【0042】
実施例1 化合物NB001の合成
以下の合成経路により化合物NB001を合成する。
【0043】
式(4)
【0044】
(1)中間体2の合成および精製
化合物1(20.00 g, 111.62 mmol, 1.00 eq)をジオキサン (600.00 mL)に溶解してから、SOCl (26.56 g, 223.24 mmol, 16.20 mL, 2.00 eq)を上記の反応液にゆっくりと添加し、100℃で、4時間撹拌を続けた。液体クロマトグラフィーー質量分析(LC/MS)により原料が完全に反応し、所望の生成物が生成したことが確認された。反応溶液中の溶媒は、ウォーターポンプにより減圧下で除去した。灰色の残渣を100mlのエタノール中に加え、10分間攪拌した。砂中隔漏斗(焼結ガラス漏斗)でろ過した。ろ過した固体に、100mlの飽和炭酸ナトリウム溶液を加え、20℃で攪拌した。その後、混合液を焼結ガラス漏斗でろ過した。
次いで、ろ過して得られた固体をウォーターポンプによる減圧下でスピンドライして、粗中間体2(19.60g、98.59mmol、収率88.32%、純度99.4%)を得、これをさらに精製することなく次の工程に用いた。
(2)NB001の合成および精製:
【0045】
化合物2(19.60g、99.18mmol、1.00 eq)をn−ブタノール(390.00mL)に溶解し、次いで化合物3(30.69g、297.54mmol、3.00 eq)を上記反応溶液に加え、混合物を110℃で18時間撹拌した。液体クロマトグラフィーー質量分析(LC/MS)によって原料が完全に反応し、所望の生成物が生成したことが確認された。ウォーターポンプで減圧して溶媒を除去し、残渣を濃縮して黄色の粗製物を得た。196mlのDMFを黄色の粗生成物に加え、混合物を−40℃で1時間撹拌した。その後、混合物を焼結ガラス漏斗で濾過し、得られた固体に、200mlの酢酸エチルを加え、混合物を再び濾過して、灰白色の固体NB001(19.74g、71.38mmol、収率71.97%、純度95.587%)を得た。
実施例2 新規NB001結晶の調製
【0046】
原料2.0 mgを秤量して、7mLのバイアルにそれぞれ入れた。その後、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、n−アミルアルコール、トルエン、イソプロパノール+水(質量比3:1)、アセトニトリル+水(質量比3:1)、アセトン+水(質量比3:1)、エタノール+水(質量比3:1)を、適量それぞれのバイアルに加えて、溶液が透明になるまで速やかに振盪して溶解させた。得られた製薬用化学品(BPC)の有機溶媒又は混合溶媒に対する、溶解度の概算値(近似溶解)を表1に示す。

【0047】
表1 有機溶媒および混合溶媒におけるBPCの近似溶解度
【0048】
表2に示すように、50mgのBPCを秤量して、2mLのバイアルに入れた。適量のアセトニトリル、テトラヒドロフラン、アセトン、イソプロパノール、酢酸エチル、エタノールをそれぞれのバイアルに加えて懸濁液を得た。懸濁液をミキサーにより40℃で2日間混合し、遠心分離後、40℃で乾燥した。完全に溶解させた後、メタノール、エタノール+水(質量比3:1)、イソプロパノール+水(質量比3:1)およびアセトニトリル+水(質量比3:1)を、3日間自然蒸発させた。得られた固体について、それぞれ粉末X線回折を行い、BPCの粉末X線回折結果と比較した。
【0049】
X線回折装置は、パナリティカル社の粉末X線回折装置(XRPD)Empyreanを用いた。銅管球でKα線(λ=1.54179オングストローム)を用い、印加電圧は、40kV、印加電流は、40mA、スキャン範囲は、4〜40度、試料の回転速度は、15rpm、走査速度は、10度/ minの条件で測定した。結果は、図1に示す。
【0050】
表2 BPC試薬が結晶に使用される各溶液の使用量
【0051】
表3 粉末X線回折データ
【0052】
実施例3 新規NB001結晶の他の物性
偏光顕微鏡(PLM)、熱重量分析(TGA)、示差走査熱量測定(DSC)、動的水蒸気吸着測定(DVS)によりBPCの物性を評価した。結果を、図1図5に示す。
【0053】
(1)偏光顕微鏡(PLM)
固体サンプルをシリコーン油中に分散させ、10倍接眼レンズと20/50対物レンズを使用して偏光顕微鏡で観察した。使用した顕微鏡はNikon製Polarized Light Microscope−Nikon Eclipse LV 100POLであり、20倍対物レンズを用いて観察し撮影した画像を図2に示す。
(2)熱重量分析(TGA)
試料皿に試料2〜5mgを入れ、昇温速度10℃/分で室温から300℃まで加熱した。結果を図3に示す。
(3)示差走査熱量測定(DSC)
適切な量の試料を特定のアルミニウムパンに入れ、25℃から300℃まで昇温速度10℃/分で加熱して、DSC測定を行った。結果を図4に示す。
【0054】
(4)動的水蒸気吸着測定(DVS)
約20 mgのサンプルをトレイに入れ、トレイを測定装置にセットして分析を行った。
パラメータは以下のとおりである。
温度:25℃
バランス:dm / dt:0.01%/分(最短:10min、最長:180min)
【0055】
乾燥:0%RHで120分間乾燥
RH(%)テストラング:10%
RH(%)テストラング範囲:0%−90%−0%
動的水蒸気吸着測定の結果は、図5および図6に示す。
実施例4 NB001結晶の安定性
化合物の結晶形に影響を及ぼす要因試験(ストレステスト)、長期および加速安定性試験:
【0056】
「原薬及び製剤の安定性試験ガイドライン」(中国薬局方2015版第四部通則9001)に従い、以下の条件で化合物の結晶の安定性を評価した。すなわち、高温(60℃)、高湿度(92.5%RH)、強光(5Klx)、40°C/75%RH(加速試験)および25°C/60%RH(長期試験)の条件とした。
【0057】
本発明の実施形態による結晶質試料10mgを精密に秤量し、ガラスバイアルの底部に置き、広げて薄層にした。高温、高湿度条件および長期試験の試料は、アルミホイルによりボトル口を密封したバイアルに入れた。ここで、試料が外部環境と十分接触するためアルミニウムホイルに複数の穴をあけた。一方、強光と加速試験の試料は、スクリューキャップにより密封したバイアルに入れた。試料の放置条件及び時間を、表4に示す。異なる条件下に置かれた試料を5、10、30日後に採取し、分析し、分析結果を、当初(0日)の分析結果と比較した。表5に、安定性試験の結果を示す。
【0058】
表4 本発明の実施例による結晶の安定性試験の条件及び時間
*テスト項目X:性状、含有量及び関連物質
【0059】
表5 本発明の実施例による結晶の安定性試験の結果
上記の結果により、種々の試験条件下において化合物の結晶形の安定性が良好であることが示された。
【0060】
実施例5:ラットの癌疼痛に対するNB001結晶の鎮痛剤としての治療効果
(A)方法:
1.動物:SDラット(180〜220g)50匹を静かで温かい環境(22℃)で、強い光を避けて、自由に飲水、摂食させる。
【0061】
2.細胞培養:SDラット同系癌細胞株Walker 256は、中国第4軍医学大学動物センターにより保存されており、市販品も使用することができる。
RPMI 1640培地(米国Gibco社製、10%ウシ胎仔血清、ペニシリン、ストレプトマイシン100U/ lを含む)を用いて、37℃、5%COの条件下のインキュベーターで、腫瘍細胞を細胞浮遊培養した。ここで、培地は1日おきに交換し、2日ごとに継代した。第3代目の細胞を収集し、細胞濃度を2×10/10μlにした。
【0062】
3.ラット骨がん疼痛モデルの構築
無菌手術操作手順に従って、ペントバルビタール(40mg/kg)で麻酔した後、ラットの脛骨上の皮膚を切開した。周囲の血管、筋肉などの組織を傷つけないように脛骨近位骨端部を露出させる。1mmのシリンジ針で顆間窩から垂直に骨髄腔に挿入し、貫通を防ぐため、挿入距離は、5mm以下にした。20μlのマイクロインジェクターを用いてWalker 256細胞の懸濁液(10μlあたり2×10個の癌細胞含有)10μlを骨髄腔にゆっくり注入した。注射後、数分間静置後、すぐに滅菌した骨ワックスで針のピンホールを密封した。骨髄腔から漏出した腫瘍細胞を75%のエチルアルコールで殺菌処理した。その後、ラットを層ごとに消毒して縫合した。同量の滅菌生理食塩水のみを注入した他は、同様の操作を行い、対照群とした。
4.画像検査(X線)
手術後7日目、14日目および21日目に、SDラットに麻酔した後、腫瘍の骨破壊および過形成の程度を評価するために左下肢をX線撮影した。
【0063】
5.病理検査(HE染色)
ラットモデル構築後21日目に、ラットに麻酔した後に屠殺した。左大腿骨を、4%パラホルムアルデヒドで1週間固定した。その後、蟻酸−塩酸複合体脱灰溶液で1週間脱灰し、従来どおり脱水し、パラフィン切片(Leica)に含ませ、複数部にスライスし、従来のHE染色を行い、顕微鏡(Olympus BX53)で骨組織の破壊を観察した。
【0064】
6.薬物介入
手術後18日目に手術したSDラットを、ランダムに6組を分けた。すなわち、対照グループ、NB001非結晶(20 mg/kg, i.g.)グループ、本発明のNB001結晶(20 mg/kg, i.g.)グループ、Morphine(2mg/kg, i.p.)グループ、Gabapentin組(100 mg/kg,i.g.)グループである。AC1阻害剤としてのNB001非結晶及び本発明のNB001結晶は、滅菌生理食塩水で処方した。MorphineグループとGabapentinグループは、陽性対照薬として使用した。すべての薬物を、1日2回3日間投与し、最後の投与から4日後の2時間以内に疼痛閾値を決定した。
【0065】
7.ラット疼痛行動評価
熱刺激に対する疼痛反応(PWL)
反応潜時は、PL−200熱痛刺激装置(8V、50W、100%強度)を用いて測定した。ラットの手術側の足底の中央部に光を照射してから、ラットが脚を持ち上げて光が出なくなるまでの時間をTWLとした。組織の損傷を防ぐために、カットオフ時間を80秒に設定し、各ラットについて5分間隔で3回測定し、平均値を計算した。
【0066】
7回投与(21日)の2時間後にPWLを対照グループと比較すると、NB001非結晶(20 mg/kg, i.g.)グループ;本発明のNB001結晶(20 mg/kg, i.g.)グループ、Morphine(2mg/kg, i.p.)グループ、Gabapentin(100 mg/kg,i.g.)グループのいずれにおいても、良好な鎮痛効果を示すことが分かった。図7から明らかなように、本発明のNB001結晶(20 mg/kg, i.g.)グループでは、非常に有意な鎮痛効果を示した(P <0.01)。
【0067】
実施例6 慢性疼痛および不安の抑制におけるNB001結晶の効果 慢性内臓痛モデル
【0068】
マウス結腸内臓痛は、ザイモサン注射によって誘導した。ザイモサンはサッカロミセス・セレビシエ(Sigma)由来であり、1つのデキストランは酵母の細胞壁に付着し、タンパク質−炭水化物複合体として同定される。具体的には、1〜3%イソフルランで、マウスを吸入麻酔し、22号の長さ24mmのプラスチック供給針で、0.1mlのザイモサン懸濁液(生理食塩水で溶解した30 mg/mlの溶液)を、2分以内にマウスの結腸に注入した。対照グループには、0.1mlの生理食塩水を注入した。ザイモサン懸濁液または、生理食塩水を3日間連続で注入した。Lairdの方法により内臓痛の行動試験を行った。10分間に腹部を舐める回数を記録した。ここで、カーディング(グルーミング)の動き、身体のストレッチ、床に腹部を押し付ける行動、1−2秒間のアーチ姿勢などの行動は除いた。オープンフィールド試験は、二重盲検試験を用いて、結腸内注射後1日目、7日目および14日目の午前9時から午後12時の間に実施した。行動試験の前に、マウスを観察室で30分間馴化した。わずかな光(<50 lux))とファンを備えた新しい空き領域(43.2×43.2×30.5 cm)の中心にマウスを置き、複数の光ビームセットを備えた活動モニタリングシステムにより、30分間の移動距離、垂直カウント、移動カウント、ステレオタイプ行動カウントおよびジャンプカウントを記録した。
【0069】
行動不安テスト
従来の不安動物モデル−−高架式十字迷路試験(The elevated plus maze test ,EPM)により不安水準を評価した。行動観察の前に30分間、マウスを馴化した。EPMは、互いに対向して配置された2つのオープンアーム(250ルクス)と2つのクローズドアーム(350ルクス)で構成される。各試験では、個々の動物をテスト位置の中心に置き、自由に動かせる。試験は、5分間実施され、各アームの試験位置に入る回数とそこにいる時間を記録した。
【0070】
明/暗箱試験
試験は、従来技術を改良した方法に従って実施した。装置は、扉で区切られた同じ大きさの明るい区画と暗い区画に分割された長方形のプレキシガラスボックス(44 × 8.5 × 25 cm)からなる。点灯状態の60ワットランプ(400ルクス)をボックスの30cm上に設置し、明るい区画を照射した。各動物は、まず暗い区画に20秒間置かれ、その後、明るい区画に通じる扉を開けた。10分間で、暗い区画に各動物がいた時間と明るい部屋に入った時間を記録した。
【0071】
結果
ザイモサン処理後のマウスに対して、それぞれ、生理食塩水、NB001非結晶(3 mg/kg)、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)、及び陽性対照としてのGabapentin 30 mg/kgを腹腔内注射した(IP)。ザイモサン処理後の28日間のマウスの行動を観察した。表6に示すように、NB001非結晶(3 mg/kg)、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)では、陽性対照に比べて有意な効果があることが分かった。特に、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)では、非常に有意な効果が示された。
【0072】
表6 慢性疼痛に対する本発明NB001結晶の治療効果
他の2つの試験は、本発明の結晶の慢性疼痛および神経因性疼痛に起因する不安の抑制効果を評価するために行った。
【0073】
EPM試験によりマウスの不安水準の測定を行った。ザイモサン処理後のマウスに対して、生理食塩水、NB001非結晶(3 mg/kg)、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)、及び陽性対照としてのGabapentin 30 mg/kgをそれぞれ、腹腔内注射した(IP)。ザイモサン処理後の28日間マウスの行動を観察した。表7に示すように、NB001非結晶(3 mg/kg)、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)では、陽性対照より有意な効果を有することが分かった。特に、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)では、非常に有意な効果が示された。
【0074】
表7 EPM試験の結果
【0075】
本発明のNB001結晶体のマウスの不安抑制効果を確認するために、明/暗箱試験を行った。イモサン処理後のマウスに対して、生理食塩水、NB001非結晶(3 mg/kg)、本発明のNB001結晶(3 mg/kg)、及び陽性対照としてのGabapentin 30 mg/kgを腹腔内注射した(IP)。ザイモサン処理後の28日間マウスの行動を観察した。B001非結晶(3 mg/kg)、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)では、陽性対照より有意な効果を有することが分かった。特に、本発明のNB001結晶 (3 mg/kg)では、非常に有意な効果が示された。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7