(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記自動乗客搬送装置は、自動乗客搬送システム内の複数の自動乗客搬送装置のうちの1つの自動乗客搬送装置であり、前記複数の自動乗客搬送装置の各自動乗客搬送装置は、対応する構成要素を備える、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
自動乗客搬送装置を備える自動乗客搬送システムであって、前記自動乗客搬送システムは、前記自動乗客搬送装置の構成要素に含まれる第1制御アプリケーションの自動更新を行なうように構成され、前記自動更新では、
遠隔システムにより、第2制御アプリケーションを、ソフトウェア適合性をチェックするとダウンロードし、
前記第2制御アプリケーションをダウンロードすると、前記遠隔システムにより、前記第1制御アプリケーションから前記第2制御アプリケーションへの切り替えをスケジューリングし、
前記第1制御アプリケーションが、前記スケジューリングに基づいて、前記自動乗客搬送装置を運行停止させ、
前記第1制御アプリケーションが、前記第1制御アプリケーションから前記第2制御アプリケーションへの切り替えを行ない、
前記第1制御アプリケーションが、前記第2制御アプリケーションの切り替え後の点検作業を行なって、前記自動乗客搬送装置が、前記第2制御アプリケーションが起動している状態で正しく動作するかどうかを判断し、
前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作すると判断される場合、前記自動乗客搬送装置を運行させる、自動乗客搬送システム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの実施形態によれば、自動乗客搬送装置の構成要素に含まれる第1制御アプリケーションを自動更新する方法では、前記自動乗客搬送装置を運行停止させ、前記第1制御アプリケーションから第2制御アプリケーションへの切り替えを行ない、前記第2制御アプリケーションの切り替え後の点検作業を行なって前記自動乗客搬送装置が、前記第2制御アプリケーションが起動している状態で正しく動作するかどうかを判断し、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作する場合、前記自動乗客搬送装置を運行させる。
【0004】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態によれば、前記方法では更に、前記第2制御アプリケーションを、ソフトウェア適合性をチェックするとダウンロードし、前記切り替えを、前記第2制御アプリケーションをダウンロードするとスケジューリングすることができる。
【0005】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記方法では更に、前記第2制御アプリケーションが前記構成要素の新規制御アプリケーションである場合、パラメータを書き込んで、前記第2制御アプリケーションに対応する機能を有効とすることができる。
【0006】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記自動乗客搬送装置はエレベータとすることができ、前記切り替え後の点検作業では、前記エレベータを連続する階に運行させて安全運行を確保することができる。
【0007】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記方法では更に、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作しないと判断される場合、前記第1制御アプリケーションに戻すことができる。
【0008】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記方法では更に、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作すると判断される場合、ネットワーク監視システムに、前記切り替えが完了した旨のメッセージを送信することができる。
【0009】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記方法では更に、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作しないと判断される場合、ユーザに、前記切り替えが完了しなかった旨の通知を送信することができる。
【0010】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記自動乗客搬送装置は、自動乗客搬送システム内の複数の自動乗客搬送装置のうちの1つの自動乗客搬送装置とすることができ、前記複数の自動乗客搬送装置の各自動乗客搬送装置は、対応する構成要素を備える。
【0011】
別の実施形態、または上に説明した方法実施形態のいずれかの方法実施形態によれば、前記自動乗客搬送装置はエスカレータまたは動く歩道とすることができる。
【0012】
別の実施形態または上記実施形態によれば、自動乗客搬送システムは、自動乗客搬送装置を備え、かつ前記自動乗客搬送装置の構成要素に含まれる第1制御アプリケーションの自動更新を行なうように構成され、前記自動更新では、前記自動乗客搬送装置を運行停止させ、前記第1制御アプリケーションから第2制御アプリケーションへの切り替えを行ない、前記第2制御アプリケーションの切り替え後の点検作業を行なって前記自動乗客搬送装置が、前記第2制御アプリケーションが起動している状態で正しく動作するかどうかを判断し、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作すると判断される場合、前記自動乗客搬送装置を運行させる。
【0013】
別の実施形態、または上に説明したシステム実施形態によれば、前記システムは更に、前記第2制御アプリケーションを、ソフトウェア適合性をチェックするとダウンロードし、前記切り替えを、前記第2制御アプリケーションをダウンロードするとスケジューリングすることができる。
【0014】
別の実施形態、または上に説明したシステム実施形態のいずれかのシステム実施形態によれば、前記システムは更に、前記第2制御アプリケーションが前記構成要素の新規制御アプリケーションである場合、パラメータを書き込んで、前記第2制御アプリケーションに対応する機能を有効とすることができる。
【0015】
別の実施形態、または上に説明したシステム実施形態のいずれかのシステム実施形態によれば、前記自動乗客搬送装置はエレベータとすることができ、前記切り替え後の点検作業では、前記エレベータを連続する階に運行させて安全運行を確保することができる。
【0016】
別の実施形態、または上に説明したシステム実施形態のいずれかのシステム実施形態によれば、前記システムは更に、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作しないと判断される場合、前記第1制御アプリケーションに戻すことができる。
【0017】
別の実施形態、または上に説明したシステム実施形態のいずれかのシステム実施形態によれば、前記システムは更に、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作すると判断される場合、ネットワーク監視システムに、前記切り替えが完了した旨のメッセージを送信することができる。
【0018】
別の実施形態、または上に説明したシステム実施形態のいずれかのシステム実施形態によれば、前記システムは更に、前記第2制御アプリケーションの前記切り替え後の点検作業で、前記自動乗客搬送装置が正しく動作しないと判断される場合、ユーザに、前記切り替えが完了しなかった旨の通知を送信することができる。
【0019】
更に別の特徴及び利点は、本開示の技術を利用することにより実現される。本開示の他の実施形態及び態様は本明細書において詳細に説明され、特許請求の範囲の一部であると考えられる。利点及び特徴を備える本開示を更に深く理解するために、詳細な説明及び図面を参照されたい。
【0020】
本開示の前述の特徴及び他の特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から、添付の図面を併せて参照することにより明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
一般的に、本明細書において開示される本開示の実施形態は、制御ソフトウェアの自動遠隔起動及び検証を行なうインテリジェントビルシステム、方法、及び/またはコンピュータプログラム製品(本明細書では、「intelligent environment(インテリジェント環境)」)を含むことができる。動作状態では、インテリジェント環境は遠隔システムを利用して、自動乗客搬送システムのソフトウェアチェックを自動的に開始し、更新済みソフトウェアまたは新規ソフトウェアを必要に応じて自動乗客搬送システムに供給し、現在のソフトウェアから更新済みソフトウェアまたは新規ソフトウェアへの切り替えを、自動乗客搬送システムを安全に運行及び運行停止させながら調整する。自動乗客搬送システムは、エレベータ、エスカレータ、及び/または動く歩道を含むことができることに留意されたい。
【0023】
次に、
図1を参照するに、インテリジェント環境100の例示的な模式図が図示されている。インテリジェント環境100及びインテリジェント環境100内の構成要素は、多くの異なる形態を採ることができ、複数の構成要素及び施設、及び/または別の構成要素及び施設を含むことができる。インテリジェント環境100は、インテリジェント環境のほんの一例にすぎず、本明細書において記載される実施形態の使用範囲または実現可能性についていかなる限定も意味するものではない(実際には、更に別の構成要素または代替構成要素、及び/または更に別の実施態様または代替実施態様を用いてもよい)。
【0024】
インテリジェント環境100はエレベータシステム101を含み、エレベータシステム101は自動乗客搬送システムの一例である。エレベータシステム101は、エレベータ乗りかご105を含む少なくとも1基のエレベータ103と、コンピューティング装置109と、を備える。エレベータ103は、1基以上のエレベータ、1基以上のエスカレータ、及び/または1基以上の動く歩道を表わしている。エレベータシステム100及びエレベータシステム内の構成要素は、現地に設置されていると考えることができる。
【0025】
インテリジェント環境100は、少なくとも遠隔装置と、ネットワーク監視システムと、主読み込み制御装置と、を備えることができる遠隔システム110含む。遠隔システム110は、複数のエレベータシステム101と通信して、複数のエレベータシステムが、制御ソフトウェアの自動遠隔起動及び検証を受け付けることができるようになっている。遠隔システム110及び遠隔システム110内の構成要素は、現地から離れた場所に設置されていると考えることができる。
【0026】
インテリジェント環境100は、エレベータシステム101、遠隔システム110、及びインテリジェント環境100内の構成要素(例えば、ディスプレイ、インターフェース、検出器、及び他のシステム、及びエレベータ103のユーザを支援するサブシステム)の間で操作を行なう、及び/または信号授受することができる。操作及び/または信号授受の例として、自動遠隔起動(例えば、新規制御ソフトウェアの遠隔切り替え、起動)を行ない、遠隔ダウンロードを行ない(例えば、新規制御ソフトウェアをダウンロードする手順を行ない)、制御ソフトウェアを検証し、エレベータ呼びを行ない、エレベータ呼びをキャンセルし、通知をユーザに供給するなどとすることができる。更に、インテリジェント環境100は、同じ手順、及び同一のハードウェアをインテリジェント環境100内の構成要素について、ユーザ及びユーザ装置が使用する通りに利用して、コスト及び実現利益を活用することができる。1つの実施形態では、インテリジェント環境100は、遠隔システム110からエレベータシステム101への遠隔ダウンロードを、第1読み込みライブラリ、及び第2読み込みライブラリに関してサポートするように設定される読み込み手順を利用することができる。
【0027】
エレベータシステム101は、エレベータ103(例えば、並列エレベータ)の速度、位置、及びドア操作を制御する電子機械装置(例えば、少なくとも1つのモータと通信するコンピューティング装置109のようなコントローラ及び/またはコンピューティング装置)を備えることができる。エレベータ乗りかご105は、物体及び人間を含む搭乗物を保持するために有限の収容能力を、エレベータの寸法に応じて有している。
【0028】
エレベータシステム101のコンピューティング装置109は、制御アプリケーション(例えば、ソフトウェア)を利用するいずれのコントローラ、コンポーネント、及び/またはサブシステムとすることもできる。このように、インテリジェント環境100は、遠隔システム110とエレベータシステム100との間の通信を容易にして、当該コントローラ、コンポーネント、及び/またはサブシステムのソフトウェアを更新することができる。これらのコントローラ、コンポーネント、及びサブシステムの例として、これらには限定されないが、ディスパッチコントローラ、ディスプレイコントローラ、ドライブコントローラ、ドアコントローラ、温度コントローラなどを挙げることができる。例えば、コンピューティング装置はGECBとすることができ、GECBは、エレベータ103及びエレベータ乗りかご105を検出器と連動して制御して監視する(または、他のシステム及びサブシステムと制御及び監視を行なえるネットワーク通信技術を利用して通信する)ことによりエレベータシステム101がエレベータ103を、遠隔システム110がコンピューティング装置109と対話すると(例えば、制御ソフトウェアの自動遠隔起動及び検証を行なうと)運行させることができるように構成される。通信技術の例として、電磁波、例えば無線周波数(「RF」)、磁場(近距離無線通信、「NFC」)、短波電波、接近警報装置、ブルートゥース低エネルギー(BLE)ビーコンなどを挙げることができる。
【0029】
遠隔システム110は、遠隔システム110内の構成要素(例えば、遠隔装置、ネットワーク監視システム、及び/または読み込みライブラリ)及び/またはエレベータシステム101の間で操作を行なう、及び/または信号授受することができる。操作及び/または信号授受の例として、制御ソフトウェアの自動遠隔起動及び検証を開始することができる。遠隔システム110は、上に説明したコンピューティング装置109と同様のハードウェア及び/またはソフトウェアを備えることができる。例えば、遠隔システム110は、遠隔装置で実行されて関連ダウンロードタスクを管理して実行するコントローラダウンロードユーティリティを備えることができる。コントローラダウンロードユーティリティは更に、グラフィックユーザインターフェースを実現/生成して、メッセージ/情報を授受/変換することができる。
【0030】
次に、
図2を参照するに、インテリジェント環境100のコンピューティング装置109(または、遠隔システム110)の例示的な模式図が図示されている。コンピューティング装置109は、適切なコンピューティングノードのほんの一例にすぎず、本明細書において記載される実施形態の使用範囲または実現可能性についていかなる限定も意味するものではない(実際には、更に別の構成要素または代替構成要素、及び/または更に別の実施態様または代替実施態様を用いてもよい)。すなわち、コンピューティング装置109及びコンピューティング装置109内の構成要素は、多くの異なる形態を採ることができ、複数の構成要素及び施設、及び/または別の構成要素及び施設を含むことができる。
【0031】
1つの実施形態では、コンピューティング装置109は統合制御システム(GCS)であり、この統合制御システムはGCS制御盤(エレベータ統合制御盤(GECB)としても知られている)を含み、このGCS制御盤が更に、制御アプリケーション(例えば、アプリケーションソフトウェア)を実行する。制御アプリケーションは一般的に、切り替えをメッセージごとにスケジューリングし、GCSに指示して、新規アプリケーションへの切り替えを行なう場合にエレベータ103を運行停止させる(例えば、エレベータをユーザ操作に対応して運行停止させる)ことができる。一旦、新規アプリケーションが実行されると、制御アプリケーションは、遠隔システム110窓口と通信を行なって、新規ソフトウェアパラメータを離れた場所から入力することができる。制御アプリケーションは更に、切り替え後の点検作業を自動的に行なって、切り替え後の点検作業に合格した後に、エレベータ103を運行状態に戻し、運行が行なわれることを記述した通知(例えば、電子メールまたはテキストメッセージ)を発することができる。
【0032】
更に、コンピューティング装置109は、本明細書において記載されるように、任意のコンピューティング装置とすることができる、及び/または任意の数及び組み合わせのコンピューティング装置及びネットワークを、種々の通信技術を利用して用いることができる。とにかく、コンピューティング装置109は装着することができる、及び/またはコンピューティング装置109は、本明細書において開示される種々操作のいずれの操作も実行することができる。
【0033】
コンピューティング装置109は、非常に多くの他の汎用コンピューティングシステム環境または特定用途向けコンピューティングシステム環境で動作させることができる、または非常に多くの他の汎用コンピューティングシステム構成または特定用途向けコンピューティングシステム構成で動作させることができる。コンピューティング装置109のようなシステム及び/またはコンピューティング装置は、複数のコンピュータオペレーティングシステムのいずれのコンピュータオペレーティングシステムも用いることができる。コンピューティング装置109に使用されるために適するコンピューティングシステム、環境、及び/または構成の例として、これらには限定されないが、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルドデバイスまたはラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサ利用システム、セットトップボックス、プログラマブルコンシューマ電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、コンピュータワークステーション、サーバ、デスクトップ、ノートブック、ネットワークデバイス、メインフレームコンピュータシステム、上記システムまたはデバイスのいずれかを含む分散クラウドコンピューティング環境などを挙げることができる。
【0034】
コンピューティング装置109は、コンピュータシステムが実行するプログラムモジュール(例えば、制御アプリケーション)のようなコンピュータシステム実行可能命令の一般的な状況下で説明することができる。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データタイプを実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含むことができる。コンピューティング装置109は、タスクが、通信ネットワークを介して連結される遠隔処理装置によって実行されるような分散クラウドコンピューティング環境内で動作することができる。分散クラウドコンピューティング環境では、プログラムモジュールは、メモリ記憶装置を含むローカルコンピュータシステム記憶媒体及び遠隔コンピュータシステム記憶媒体の両方の記憶媒体に格納することができる。
【0035】
図2に示すように、コンピューティング装置109は、本明細書において記載される実施形態の操作及び機能により性能向上する汎用コンピューティング装置の形態である。コンピューティング装置109の構成要素として、これらには限定されないが、1つ以上のプロセッサまたは処理ユニット(例えば、プロセッサ214)、メモリ216、及びバス(または、通信チャネル)218を挙げることができ、バス218は、バス、有線ネットワークまたは無線ネットワークの形態を採ることができる、またはプロセッサ214及びシステムメモリ216を含む種々のシステム構成要素を接続する他の形態を採ることができる。コンピューティング装置109は通常、多種多様なコンピュータシステム可読媒体も含む。このような媒体は、コンピューティング装置109からアクセスできる入手可能な任意の媒体とすることができ、当該媒体は、揮発性媒体及び不揮発性媒体の両方、着脱可能媒体及び着脱不能媒体の両方を含む。
【0036】
プロセッサ214は、コンピュータ可読プログラム命令をメモリ216から受信することができ、これらの命令を実行することにより、上に定義した1種類以上のプロセスを実行することができる。プロセッサ214は、任意の処理ハードウェア、ソフトウェア、コンピューティング装置214が利用するハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを含むことができ、コンピューティング装置214は、コンピュータ可読プログラム命令を数値演算、論理演算、及び/または入力/出力演算を実行することにより実行する。プロセッサ214の例として、これらには限定されないが、数値演算及び論理演算を実行する数値論理ユニット、命令をメモリから取り出し、復号化し、実行する制御ユニット、複数の並列計算機を利用するアレイユニットを挙げることができる。
【0037】
メモリ216は有形記憶媒体を含むことができ、有形記憶媒体は、インテリジェントビルシステム100から供給されるコンピュータ可読プログラム命令を保持して格納することにより、コンピューティング装置109のプロセッサ214が使用するようになる。メモリ216は、ランダムアクセスメモリ220、キャッシュメモリ222、及び/またはストレージシステム224のような揮発性メモリの形態のコンピュータシステム可読媒体を含むことができる。例えば、メモリ216は、GECBの複数種類の制御アプリケーションを格納することができ、このような第1アプリケーションまたはアクティブアプリケーションは、現在実行されており、後続のアプリケーション、または他バージョンのアプリケーションは、切り替えを待機している。第1アプリケーションは、メモリ216のアクティブメモリ領域またはアクセス可能領域に格納することができるのに対し、後続のアプリケーションは、非アクティブメモリ領域またはアクセス不能領域に格納することができる。
【0038】
単なる一例であるが、ストレージシステム224は、着脱不能不揮発性磁気媒体(図示せず、通常、機械式の「ハードドライブ(hard drive)」または固体「ハードドライブ(hard drive)」のいずれかで表記される)からの読み出し、及び着脱不能不揮発性磁気ディスクへの書き込みを行なうように設けることができる。図示されないが、着脱可能不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピィディスク(floppy disk)」)からの読み出し、及び着脱可能不揮発性磁気ディスクへの書き込みを行なう磁気ディスクドライブ、及びCD−ROM、DVD−ROM、または他の光媒体のような着脱可能不揮発性光ディスクからの読み出し、または着脱可能不揮発性光ディスクへの書き込みを行なう光ディスクドライブを設けることができる。このような例では、各構成要素をバス218に、1つ以上のデータ媒体インターフェースを介して接続することができる。以下に更に図示され、かつ説明されるように、メモリ216は、実施形態の操作を実行するように構成されるプログラムモジュール集合(例えば、少なくとも1つのプログラムモジュール)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含むことができる。ストレージシステム224(及び/またはメモリ216)は、データベース、データレポジトリまたは他のデータストアを含むことができ、階層的データベース、ファイルシステム内のファイル集合、独自フォーマットのアプリケーションデータベース、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)などを含む様々な種類のデータを格納し、データにアクセスし、データを取り出す様々な種類の機構を含むことができる。ストレージシステム224は普通、上に説明した構成要素のうちの1つの構成要素のようなコンピュータオペレーティングシステムを用いる図示のコンピューティング装置109内に含めてもよく、ストレージシステム224がネットワークを介して多種多様な方式のうちのいずれか1つ以上の方式でアクセスされる。
【0039】
プログラムモジュール集合228(少なくとも1つのプログラムモジュール)を有するプログラム/ユーティリティ226は、一例として、かつ限定されないが、メモリ216に格納され、オペレーティングシステム、1種類以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータにも格納されるようにしてもよい。オペレーティングシステム、1種類以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータの各々、またはこれまでに挙げた要素の幾つかの組み合わせは、ネットワーキング環境の実施態様を含むことができる。プログラムモジュール228は普通、本明細書において説明されるように、実施形態の操作及び/または方法を実行する(例えば、
図3及びプロセスフロー300)。
【0040】
バス218は、幾つかの種類のバス構造のいずれかのバス構造のうちの1つ以上のバス構造を表わし、これらのバス構造は、メモリバスまたはメモリコントローラ、ペリフェラルバス、加速グラフィックスポート、及びプロセッサ、または多種多様なバスアーキテクチャのいずれかのバスアーキテクチャを使用するローカルバスを含む。一例として、かつ限定されないが、このようなアーキテクチャとして、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、エンハンストISA(EISA)バス、映像電子機器業界標準アーキテクチャ(VESA)ローカルバス、及びペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスを挙げることができる。
【0041】
コンピューティング装置109は更に、入力/出力(I/O)インターフェース230を介して、及び/またはネットワークアダプター232を介して通信することができる。I/Oインターフェース230及び/またはネットワークアダプター232は、物理機構及び/または仮想機構を含むことができ、物理機構及び/または仮想機構をコンピューティング装置109が利用して、コンピューティング装置109の内部の構成要素及び/またはコンピューティング装置109の外部の構成要素の間で通信する。例えば、I/Oインターフェース230は、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ242などのような1つ以上の外付け装置240と通信することができる;1つ以上の装置によりユーザがコンピューティング装置109と対話することができるような当該1つ以上の装置と通信することができる;及び/または、任意の装置によりコンピューティング装置109が1つ以上の他のコンピューティング装置と通信することができるような当該任意の装置(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信することができる。更に、コンピューティング装置109は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、汎用ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/または公衆網(例えば、インターネット)のような1種類以上のネットワークと、ネットワークアダプター232を介して通信することができる。従って、I/Oインターフェース230及び/またはネットワークアダプター232は、信号またはデータをコンピューティング装置109内で受信する、または送信する、コンピューティング装置109宛ての信号またはデータを受信する、または送信するように構成することができる。図示のように、I/Oインターフェース230及びネットワークアダプター232は、コンピューティング装置109の他の構成要素とバス218を介して通信することができる。図示しないが、他のハードウェアコンポーネント及び/またはソフトウェアコンポーネントをコンピューティング装置109に接続して使用することができることを理解されたい。例として、これらには限定されないが、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、及びデータ保管ストレージ装置などを挙げることができる。
【0042】
構成アイテムが1個だけ、インテリジェント環境100(及び、他の構成アイテム)に関してこれらの図に図示されているが、これらの表示は、本発明を限定するものではないので、いずれの構成アイテムも、複数の構成アイテムを表わすことができる。一般的に、コンピューティング装置は、プロセッサ(例えば、
図2のプロセッサ214)と、コンピュータ可読記憶媒体(例えば、
図2のメモリ216)と、を含むことができ、プロセッサは、コンピュータ可読プログラム命令を、例えばコンピュータ可読記憶媒体から受信し、これらの命令を実行することにより、本明細書において記載されるこれらのプロセスのうちの1種類以上のプロセスを含む1種類以上の処理を実行する。
【0043】
次に、インテリジェント環境100の動作について、
図3及び
図3のプロセスフロー300を参照して説明することとする。一般的に、プロセスフロー300は、新規ソフトウェアの遠隔起動、及び現地から離れた場所に設置される装置(例えば、遠隔装置301、ネットワーク監視システム(NMS)303、及び主読み込み制御装置305)と現地に設置される装置(例えば、GCS309)との間で行なわれる切り替え後の点検作業を示している。現地から離れた場所に設置される装置を遠隔システム110に対応させることができるのに対し、現地に設置される装置は、エレベータシステム101に対応させることができる。
【0044】
遠隔装置301は、上に説明したコンピューティング装置とすることができ、かつ遠隔ダウンロード、遠隔切り替え、及び制御ソフトウェアの検証を開始するように構成される。ネットワーク監視システム303は、上に説明したコンピューティング装置とすることができ、かつ遠隔ダウンロード、遠隔切り替え、及び制御ソフトウェアを監視するように構成される。NMS303は、メッセージを特定のソフトウェアリリースの構成変更として格納することができる。NMS303は、プログラミングパラメータに関するこれらのメッセージを、切り替え中に送信することができる。呼びは制御アプリケーションにより開始されることになるので、NMS303は、メッセージを、ユニットアドレスまたはアプリケーション修正に応じて格納することができる。
【0045】
主読み込み制御装置305は、上に説明したコンピューティング装置とすることができ、かつライブラリを、コントローラダウンロードユーティリティの一部として実行して管理することにより読み込み手順をサポートし、遠隔ダウンロード及び切り替えを行なう機能を付与するように構成される。GCS309は制御アプリケーションを実行し、制御アプリケーションは、ローカルライブラリを実行して管理することができる。
【0046】
プロセスフロー300は矢印312で始まり、この矢印312では、遠隔装置301は、適合性チェックをGCS309とのソフトウェア適合性について行なう。矢印314では、遠隔装置301は、遠隔アプリケーションダウンロードを開始する(適合性チェックに合格する場合)。次に、矢印316では、主読み込み制御装置305は、ダウンロードメッセージをアプリケーションソフトウェアと一緒に、GCS309に送信する。例えば、主読み込み制御装置305は、第1ライブラリを利用して、最新版の制御アプリケーションをGCS309の第2ライブラリに供給することができる。矢印318では、GCS309は、ダウンロードが完了していることを表わすメッセージを主読み込み制御装置305に送信する。このメッセージに応じて、矢印320では、主読み込み制御装置305は、ダウンロードが完了している旨の視覚表示を表示させることができる信号を遠隔装置301に供給する。
【0047】
矢印322では、主読み込み制御装置305は、読み出し設定メッセージをGCS309に送信し、読み出し設定メッセージは、最新版の制御アプリケーションが新規アプリケーションである場合に送信される。すなわち、遠隔装置301は、新規アプリケーションを起動するために設定される必要がある追加パラメータに対応する設定データをアップロードする。アップロードすると、矢印324では、GCS309は、読み出し設定が完了している旨のメッセージを主読み込み制御装置305に送信する。このメッセージに応答して、矢印326では、主読み込み制御装置305は、読み出し設定が完了している旨の視覚表示を表示させることができる信号を遠隔装置301に供給する。
【0048】
矢印328では、主読み込み制御装置305は、メッセージをGCS309に送信して切り替えをスケジューリングさせる。切り替えをスケジューリングする際に、エレベータシステム101が最も遅くまで運行している時刻を求め、切り替えを当該時間枠に組み入れる(例えば、ビルの営業が終了している時刻)。矢印330では、主読み込み制御装置305は、切り替えがスケジューリングされている旨の応答メッセージをGCS309から受信する。次に、矢印332では、現在実行されているアプリケーションは、ダウンロードが完了している旨のメッセージをNMS303に送信する。
【0049】
切り替えを行なうために、GCS309において現在実行されている制御アプリケーションは、操作を実行してエレベータを運行停止させる(矢印340)。矢印342では、GCS309において現在実行されている制御アプリケーションは、エレベータが運行停止している旨の確認メッセージをNMS303に送信する。
【0050】
矢印344では、GCS309において現在実行されている制御アプリケーションが切り替えを行なう。切り替えを行なうために、GCS309は、最新版の制御アプリケーションを起動する。矢印346では、最新版の制御アプリケーションは、切り替えが完了した旨のメッセージをNMS303に送信する。
【0051】
矢印348では、NMS303は、新規パラメータを必要に応じて、最新版の制御アプリケーションに書き込む。すなわち、特定の制御アプリケーションリリースは、パラメータの設定を、新機能を有効にするために必要とする。NMS303は、GCS309にメッセージ送信して、これらのパラメータを設定させるものとする。矢印350では、最新版の制御アプリケーションは、新規パラメータが設定されていることを確認した旨のメッセージをNMS303に送信する。
【0052】
矢印352では、現在起動しているアプリケーションで、切り替え後の点検作業を行なう。切り替え後の点検作業中、現在起動しているアプリケーションは、エレベータシステム101が安全に運行し、正しく動作する(例えば、エレベータ運行が、誤動作することなく、指定階への移動、ドアの開閉、階ごとに正しい高さで停止することなどに関して行なわれる)かどうかについて判断する。1つの実施形態では、切り替え後の点検作業では、エレベータ103を運行させて連続階及び営業フロアに移動させることができる。例えば、呼び情報をエレベータシステム101に送信して、エレベータ103が階と階との間を移動し、エレベータ103が階と階との間を呼び情報に従って無事に移動する場合、切り替え後の点検作業が完了したと判断する。
【0053】
現在起動しているアプリケーションが、エレベータシステム101が安全に運行しない、及び/または正しく動作しないと判断する場合、エレベータシステム101は、GCS309において現在実行されている制御アプリケーション(この制御アプリケーションは、現時点では、前に実行されていた制御アプリケーションである)に戻すことができる。さもなければ、矢印354では、現在起動しているアプリケーションが、切り替え後の点検作業完了メッセージをNMS303に送信する。矢印356では、エレベータをGCS309により運行状態に戻す、及び/または復帰させる。更に、矢印358では、電子メール通知を離れた場所に居る専門家及び顧客宛てに出し、矢印360では、情報をシステム全体で更新する。通知は、切り替え後の点検作業が不合格になる場合に出すことができ、離れた場所に居る専門家は、エレベータシステム101の運行状態を技術者が調整できるようにすることに留意されたい。
【0054】
上記プロセスフロー300について鑑みるに、インテリジェント環境100は、ソフトウェアチェックを開始することができる、更新済みソフトウェアまたは新規ソフトウェアを供給することができる、及び/またはエレベータシステム101の複数基のエレベータ103の切り替えを調整することができ、各エレベータ103を順次調整することができる、または並行して調整することができる。1つの実施形態では、ソフトウェアチェック及びソフトウェア供給を、更新済みソフトウェアを必要とする全エレベータ103及び全エレベータシステム101に対して一括して行なって、各エレベータ103のGECBが更新済みソフトウェアをバックグラウンドでダウンロードし、一旦、ダウンロードが完了すると、切り替えをスケジューリングする。次に、各切り替えを遠隔システム110が調整して、1基以上のエレベータ103をビルごとに一度に運行停止させることができるようにする。
【0055】
技術的効果及び利点として、整備工が現地訪問を行なって新規ソフトウェアをインストールして起動する必要を無くすことができるので、既存のマンパワーを更に効率的に使用することができることを挙げることができる。技術的効果及び利点として更に、エレベータを運行状態に戻す前に、自動チェックを行なって、新規にインストールされるソフトウェアの正当性を確保して、新機能を既存のエレベータ製品群に、より迅速に展開することができることと、ソフトウェアダウンロードを、整備のための現地訪問をスケジューリングすることなく行なうことができることである(これにより、顧客で問題となっている補修を迅速に行ない易くなる)。
【0056】
本開示は、システム、方法、及び/またはコンピュータプログラム製品とすることができる。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶媒体(または、コンピュータ可読記憶媒体群)を含むことができ、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読プログラム命令を当該コンピュータ可読記憶媒体に格納して、プロセッサが、本開示の態様を実行するようにしている。コンピュータ可読記憶媒体は有形記憶媒体とすることができ、この有形記憶媒体は、命令を保持して格納することにより、命令実行装置が使用することができる。
【0057】
コンピュータ可読記憶媒体は、例えばこれらには限定されないが、電子記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁気記憶装置、半導体記憶装置、またはこれまでに列挙した記憶装置を任意に適切に組み合わせた複合記憶装置とすることができる。コンピュータ可読記憶媒体の更に特殊な非包括的な例として:ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピィディスク、パンチカードまたは命令を溝に記録した当該溝内の隆起構造のような機械的に符号化する装置、及びこれまでに列挙した要素の任意の適切な組み合わせを挙げることができる。コンピュータ可読記憶媒体とは、本明細書において使用されるように、電波または他の自在に進む電磁波、導波路または他の伝送媒体内を進む電磁波(例えば、光ファイバケーブル内を通過する光パルス)、またはワイヤを通って伝わる電気信号のようなそれ自体が一時的な信号であると解釈されてはならない。
【0058】
本明細書において記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピューティング装置/処理装置にそれぞれ、コンピュータ可読記憶媒体からダウンロードすることができる、または外部コンピュータまたは外部記憶装置に、ネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/または無線ネットワークを介してダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送線路、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/またはエッジサーバを含むことができる。各コンピューティング装置/処理装置に含まれるネットワークアダプターカードまたはネットワークインターフェースは、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受信し、コンピュータ可読プログラム命令を転送して、コンピューティング装置/処理装置それぞれの内部のコンピュータ可読記憶媒体に格納する。
【0059】
本開示の操作を実行するコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データとすることができる、またはSmalltalk,C++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び“C”プログラミング言語のような従来のプロシージャルプログラミング言語、または同様のプログラミング言語を含む1種類以上のプログラミング言語を任意に組み合わせたプログラミング言語で記述されるいずれかのソースコードまたはオブジェクトコードとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザのコンピュータで全体が実行される、ユーザのコンピュータで一部が実行される、スタンドアローンソフトウェアパッケージとして実行される、ユーザのコンピュータで一部が実行され、かつ遠隔コンピュータで一部が実行される、または遠隔コンピュータまたはサーバで全体が実行される。後者のシナリオでは、遠隔コンピュータをユーザのコンピュータに、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介して接続してもよい、または外部コンピュータとの接続を行なってもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介して)。幾つかの実施形態では、例えばプログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令を、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、電子回路を個人で作成して、本開示の態様を実行することにより実行するようにしてもよい。
【0060】
本開示の態様について、実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/またはブロック図を参照してここに説明する。フローチャート図及び/またはブロック図の各ブロック、及びフローチャート図及び/またはブロック図に含まれるブロック群の組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令により実行することができる。このように、これらの図に含まれるフローチャート図及びブロック図は、種々の実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品について考えられる実施態様の構造、実現可能性、及び操作を示している。更に、フローチャート図またはブロック図に含まれる各ブロックは、モジュール、セグメントを表わすか、または命令の一部を表わすことができ、命令の一部は、指定論理演算(群)を実行する1つ以上の実行可能命令を含む。幾つかの別の実施態様では、ブロックに記述される操作は、これらの図に記述される順序とは異なる順序で行なってもよい。例えば、連続して図示される2つのブロックは、実際には、略同時に実行してもよい、またはこれらのブロックは、関係する実現可能性によって異なるが、逆の順序で実行してもよい場合がある。また、ブロック図及び/またはフローチャート図の各ブロック、及びブロック図及び/またはフローチャート図に含まれるブロック群の組み合わせは、特定用途向けハードウェア対応システムにより実行することができ、特定用途向けハードウェア対応システムは、指定操作または指定動作を実行する、または特定用途向けハードウェア命令及びコンピュータ命令を組み合わせた命令を実行する。
【0061】
コンピュータ可読プログラム命令を汎用コンピュータ、特定用途向けコンピュータ、または機械を製造する他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに供給することにより、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令により、フローチャート図及び/またはブロック図のブロックまたはブロック群に指定される操作/動作を実行する手段を生成することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納してもよく、コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/または他の装置に指示して、特定の態様で動作させることができることにより、命令をコンピュータ可読記憶媒体に格納している当該コンピュータ可読記憶媒体が、フローチャート図及び/またはブロック図のブロックまたはブロック群に指定される操作/動作の態様を実行する命令を含む製品を備えるようになる。
【0062】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の装置に読み込んで、一連の操作ステップがコンピュータ、他のプログラマブル装置、または他の装置で実行されるようにして、コンピュータ実行プロセスを生成することにより、コンピュータ、他のプログラマブル装置、または他の装置で実行される命令により、フローチャート図及び/またはブロック図のブロックまたはブロック群に指定される操作/動作を実行するようになる。
【0063】
本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を記述するためにのみ使用され、本発明を限定するために使用されるのではない。本明細書において使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈により他の意味であることが明白な場合を除き、複数形も含むものとする。更に、「comprises」及び/または「comprising」という用語は、本明細書において使用される場合、記載の特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/またはコンポーネントを含むことを意味するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント、及び/またはこれまでに挙げたものからなる群を含む、または追加することを排除しない。
【0064】
本開示について、限られた数の実施形態にのみ関連して詳細に説明してきたが、本開示は、開示されるこのような実施形態に限定されないことを容易に理解すべきである。限定されるのではなく、本開示を変更して、本開示の範囲と同等であり、かつこれまで記載されていなかった任意の数の変形、変更、置き換え、または等価な配置を取り入れることができる。更に、種々の実施形態について説明してきたが、本開示の態様は、記載の実施形態のうちの幾つかの実施形態しか含んでいないことを理解されたい。従って、本開示は、これまでの説明によって限定されると考えられてはならず、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。