特許第6902374号(P6902374)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6902374
(24)【登録日】2021年6月23日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】照明ユニット
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/217 20170101AFI20210701BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20210701BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20210701BHJP
   B60Q 3/76 20170101ALI20210701BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20210701BHJP
【FI】
   B60Q3/217
   F21V19/00 170
   F21V23/00 160
   F21V19/00 150
   B60Q3/76
   F21Y115:10
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-65482(P2017-65482)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2018-167658(P2018-167658A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2020年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康郎
(72)【発明者】
【氏名】藤井 宥旗
(72)【発明者】
【氏名】竹内 健雄
(72)【発明者】
【氏名】山路 康雄
(72)【発明者】
【氏名】永田 哲也
【審査官】 飯塚 向日子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−243829(JP,A)
【文献】 特開2016−072165(JP,A)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2010−0007604(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 3/217
B60Q 3/76
F21V 19/00
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と前記光源から外部間の回路を構成する回路体とを収容するハウジングと、
前記ハウジングに取り付けされ、照明取付部材の取付穴に取り付けされる回転取付部を有するカバー
前記ハウジングに取り付けされ、前記照明取付部材の取付穴に取り付けされる回転取付部を有するキャップと、を備え、
前記カバーの回転取付部は、前記照明取付部材への突き当て面より突出する円筒形状の挿入突部と、前記円筒形状の挿入突部の外周面に沿って設けられた周縁壁部と、前記周縁壁部の周方向の両端に設けられ、前記突き当て面に向かって突出する一対の係止爪部とを有し、
前記円筒形状の挿入突部と前記周縁壁部が前記取付穴に挿入され、挿入された位置から回転された位置で前記取付穴の周縁の挟持部を前記周縁壁部と前記突き当て面との間に配置し、且つ、前記一対の係止爪部の間に挟み込むことで前記カバーの回転取付部が前記取付穴に取り付けされ
前記キャップの回転取付部は、底面側に形成され前記カバーの回転取付部が入り込む嵌合凹部と、前記照明取付部材への突き当て面より突出し光の拡散面を形成する円盤形状の挿入突部と、前記円盤形状の挿入突部の外周面に沿って設けられた周縁壁部と、前記周縁壁部の周方向の両端に設けられ、前記突き当て面に向かって突出する一対の係止爪部とを有し、
前記ハウジングに前記カバーが装着された状態で、前記円盤形状の挿入突部と前記周縁壁部が前記取付穴に挿入され、挿入された位置から回転された位置で前記取付穴の周縁の挟持部を前記周縁壁部と前記突き当て面との間に配置し、且つ、前記一対の係止爪部の間に挟み込むことで前記キャップの回転取付部が前記取付穴に取り付け可能とされることを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
請求項1記載の照明ユニットであって、
前記カバーと前記キャップの各突き当て面には、前記取付穴の前記挟持部が載る突部がそれぞれ設けられていることを特徴とする照明ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の室内等に使用される照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両には、種々の場所(ドアカーテシー照明、足元照明、マップ照明、充電口照明等)に照明ユニットが設置される。そして、照明ユニットの取付構造にも種々の構造がある。例えば、発光面となるカバーが外部より目立たない位置に配置される照明ユニットでは、照明取付部材である車体パネルに取付穴を開口し、この取付穴に取付ける構造のものがある(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された照明ユニットは、光源等を部品収容室に収容したハウジングと、部品収容室の開口を塞ぐようにしてハウジングに装着されたカバーとを有する。このカバーには、照明取付部材の取付穴に取付けできる回転取付部が設けられている。回転取付部は、照明取付部材への突き当て面から突出した突部と、突部の外周面に設けられた周縁壁部と、周縁壁部の一端に設けられた係止爪部とを有し、取付穴を中心として回転取付部を回転させることで弾性爪部が取付穴に係止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−243829号公報照明ユニットに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の照明ユニットでは、所定の一方向(例えば右方向)の回転でしか回転取付部を取付穴に取り付けできず、取付作業性が悪い場合がある。例えば、車体の左右ドアに対し、左右同じ取付位置で照明ユニットを取付けする場合に、右ドアでは右回転(左回転)で、左ドアでは左回転(右回転)で取付けできれば取付作業性が良い。しかし、従来の照明ユニットでは、一方向回転でした取付けできないため、取付作業性が悪い。
【0006】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、左右どの方向に回転しても取付穴に取り付けできる照明ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、光源と前記光源から外部間の回路を構成する回路体とを収容するハウジングと、前記ハウジングに取り付けされ、照明取付部材の取付穴に取り付けされる回転取付部を有するカバー、前記ハウジングに取り付けされ、前記照明取付部材の取付穴に取り付けされる回転取付部を有するキャップと、を備え、前記カバーの回転取付部は、前記照明取付部材への突き当て面より突出する円筒形状の挿入突部と、前記円筒形状の挿入突部の外周面に沿って設けられた周縁壁部と、前記周縁壁部の周方向の両端に設けられ、前記突き当て面に向かって突出する一対の係止爪部とを有し、前記円筒形状の挿入突部と前記周縁壁部が前記取付穴に挿入され、挿入された位置から回転された位置で前記取付穴の周縁の挟持部を前記周縁壁部と前記突き当て面との間に配置し、且つ、前記一対の係止爪部の間に挟み込むことで前記カバーの回転取付部が前記取付穴に取り付けされ、前記キャップの回転取付部は、底面側に形成され前記カバーの回転取付部が入り込む嵌合凹部と、前記照明取付部材への突き当て面より突出し光の拡散面を形成する円盤形状の挿入突部と、前記円盤形状の挿入突部の外周面に沿って設けられた周縁壁部と、前記周縁壁部の周方向の両端に設けられ、前記突き当て面に向かって突出する一対の係止爪部とを有し、前記ハウジングに前記カバーが装着された状態で、前記円盤形状の挿入突部と前記周縁壁部が前記取付穴に挿入され、挿入された位置から回転された位置で前記取付穴の周縁の挟持部を前記周縁壁部と前記突き当て面との間に配置し、且つ、前記一対の係止爪部の間に挟み込むことで前記キャップの回転取付部が前記取付穴に取り付け可能とされることを特徴とする照明ユニットである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、カバーとキャップの各周縁壁部の両端に係止爪部がそれぞれ設けられているため、カバーとキャップの各回転取付部をどの方向に回転しても取付穴の周縁の挟持部を周縁壁部と突き当て面との間に入り込ませ、且つ、取付穴の周縁の挟持部を一対の係止爪部の間で挟み込むことができる。さらに、キャップを装着した場合には、発光形態の異なる照明ユニットになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態を示し、照明ユニットの分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態を示し、照明ユニットの全体斜視図である。
図3】本発明の一実施形態を示し、(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B線断面図である。
図4】本発明の一実施形態を示し、ハウジングの斜視図である。
図5】本発明の一実施形態を示し、カバーの斜視図である。
図6】本発明の一実施形態を示し、(a)は回転取付部の平面図、(b)は回転取付部の側面図である。
図7】本発明の一実施形態を示し、照明ユニットの組付け過程で、バスバーをバスバーガイドレール上に載置した状態を示す斜視図である。
図8】本発明の一実施形態を示し、照明ユニットの組付け過程で、回路基板が挿入完了位置に位置する状態を示す斜視図である。
図9】本発明の一実施形態を示し、照明ユニットの組付け過程で、カバーの装着前を示す斜視図である。
図10】本発明の一実施形態を示し、照明取付部材の取付穴周辺の正面図である。
図11】本発明の一実施形態を示し、(a)は回転取付部を取付穴に挿入した状態を示す裏面図、(b)は(a)のD1−D1線断面図である。
図12】本発明の一実施形態を示し、(a)は回転取付部(照明ユニット)を反時計方向R1に90度回転し、回転取付部が取付穴に取付けられた状態を示す裏面図、(b)は(a)のD2−D2線断面図である。
図13】本発明の一実施形態を示し、(a)は回転取付部(照明ユニット)を時計方向R2に90度回転し、回転取付部が取付穴に取付けられた状態を示す裏面図、(b)は(a)のD3−D3線断面図である。
図14】本発明の一実施形態を示し、(a)はキャップをハウジングに装着する前を示す斜視図、(b)はキャップを装着した照明ユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1図3に示すように、照明ユニット1は、光源である発光ダイオード2と、発光ダイオード2と外部間の回路を構成する回路体である回路基板3及び一対のバスバー30と、発光ダイオード(LED)2、回路基板3及び一対のバスバー30を収容するハウジング20と、このハウジング20に装着されるカバー50と、ハウジング20内に収容されるインナー部材60とを備えている。以下、各部品の詳細な構成を説明する。
【0012】
ハウジング10は、光を透過させない部材より形成されている。ハウジング10は、図4に詳しく示すように、概略外形が直方体である。ハウジング10は、部品収容室11とコネクタ嵌合室12(図3(b)に示す)を有する。部品収容室11とコネクタ嵌合室12の間には、仕切壁13が設けられている。部品収容室11は、底壁14と一対の立設壁である側壁15と仕切壁13に囲まれており、上面と前面が開口されている。この開口箇所をカバー50が覆う。部品収容室11には、発光ダイオード2と、発光ダイオード2が搭載された回路基板3と、バスバー30とが収容される。
【0013】
部品収容室11の底壁14には、周囲の底面より一段下がった段差によって一対のバスバーガイドレール16が形成されている。
【0014】
部品収容室11の一対の側壁15の内面には、一対のロック用突起20が2箇所に設けられている。各ロック用突起20は、側壁15の内面側を切り欠くことで形成されている。つまり、各ロック用突起20の上面は、他の側壁15の内面と同じ高さである。
【0015】
仕切壁13には、その左右位置に一対の端子貫通孔(図示せず)が設けられている。各端子貫通孔は、部品収容室11とコネクタ嵌合室12の間を貫通している。
【0016】
ハウジング10の一対の側壁15には、部品収容室11の外面側に一対のキャップ用ロック突起29が設けられている。
【0017】
各バスバー30は、所定形状の導電性金属板を折曲することで形成されている。各バスバー30は、回路基板3に電気的に接続する部位である基板接点部31と、ハウジング10に導かれた外部配線(図示せず)に電気的に接続する部位であるタブ端子32とを有する。基板接点部31は、ハウジング10内の収容位置では、部品収容室11に配置されている。タブ端子32は、ハウジング10内の収容位置では、コネクタ嵌合室12に配置されている。
【0018】
発光ダイオード2は、回路基板3上に搭載されている。回路基板3には、発光ダイオード2と共に他の電子部品が搭載され、且つ、回路パターンが設けられ、発光ダイオード2の駆動回路が構成されている。部品収容室11の収容位置では、バスバー30の基板接点部31と回路基板3間が電気的に接続される。
【0019】
カバー50は、光を通過させない部材より形成されている。カバー50は、図5に詳しく示すように、ハウジング10の部品収容室11の上面開口と前面開口に隙間なく入り込むL字状の閉塞プレート部51を有する。
【0020】
閉塞プレート部51の両側面には、一対のロック爪52が2箇所に設けられている。各ロック爪52は、閉塞プレート部51の側面より外側に突出している。
【0021】
閉塞プレート部51の上面には、回転取付部53が設けられている。回転取付部53は、図5及び図6に詳しく示すように、下記する照明取付部材100への突き当て面である閉塞プレート部51の上面51aより突出する挿入突部54と、挿入突部54の外周面に沿って設けられた一対の周縁壁部55と、各周縁壁部55の周方向の両端に設けられた一対の係止爪部56と、閉塞プレート部51の上面51aに設けられた突部57とを有する。
【0022】
挿入突部54は、円筒形状であり、その内部が開口(空間)に形成されている。光源2からの光は、挿入突部54内の開口からのみ外部に照射される。一対の周縁壁部55は、挿入突部54の180度対向位置に配置されている。
【0023】
各係止爪部56は、閉塞プレート部51の上面51a側に突出している。各係止爪部56は、外部側の面がテーパ面56a(図6(b)、図11(b)等に示す)に、内部側の面が垂直面56b(図6(b)、図11(b)等に示す)に、テーパ面56aと垂直面56bの間の面が水平面56c(図6(b)、図11(b)等に示す)にそれぞれ形成されている。一対の係止爪部56の水平面56c間の寸法は、下記する照明取付部材100の小径部101aが隙間なく挟み込む寸法に設定されている。
【0024】
突部57は、一対の係止爪部56の間の位置で、各周縁壁部55の下方位置に配置されている。突部57は、周方向の両端側がテーパ面に形成されている。
【0025】
インナー部材60は、光を透過させる部材より形成されている。インナー部材60は、ハウジング10の部品収容室11の上面開口にほぼ隙間なく入り込むサイズに形成されている。インナー部材60には、部品収容室11に収容された状態で、発光ダイオード2の真上となる位置に周囲より一段高い円形部61が設けられている。円形部61は、閉塞プレート部51の挿入突部54内の開口(空間)を塞いでいる。
【0026】
次に、照明ユニット1の組み付け手順を説明する。
【0027】
先ず、図7に示すように、ハウジング10の側面開口よりバスバー30を部品収容室11に挿入し、バスバー30の基板接点部31を部品収容室11に、バスバー30のタブ端子32をコネクタ嵌合室12に配置する。
【0028】
次に、図8に示すように、ハウジング10の側面開口より回路基板3をハウジング10の部品収容室11に挿入して配置する。これで、バスバー30の基板接点部31と回路基板3間が電気的に接続される。
【0029】
次に、図9に示すように、ハウジング10の部品収容室11の上面開口より、インナー部材60を部品収容室11に挿入する。
【0030】
次に、図9に示すように、ハウジング10の部品収容室11の上方よりカバー50を挿入する。すると、カバー50の各ロック爪52が弾性変形でハウジング10の各ロック用突起20に係止される。これで、照明ユニット1の組み付けが完了する。
【0031】
次に、カバー50を装着した照明ユニット1を照明取付部材100の取付穴101に取付ける手順を説明する。図10に示すように、照明取付部材(例えば車体パネルのトリム)100の取付穴101は、小径部101aと大径部101bが組み合わされ、小径部101aの外縁側が挟持部101cとされた変則円形の穴である。
【0032】
先ず、一対の周縁壁部55を大径部101bの位置に合わせ、取付穴101に挿入突部54を挿入する。図11(a)、(b)に示すように、周縁壁部55が照明取付部材100の反対面側に突き出る位置まで挿入する。尚、図11(a)は、照明取付部材100の反対面側から見た図である。
【0033】
次に、回転取付部53を図11(a)、(b)の反時計方向R1に回転すると、その挿入突部54を中心に回転する。すると、回転方向の前方側の係止爪部56が挟持部101cに干渉し、この状態より更に回転すると、係止爪部56がその撓み弾性変形等によって挟持部101cに載り、回転取付部53の回転が許容される。一対の係止爪部56の間に挟持部101cが入り込む位置まで回転する。すると、図12(a)、(b)に示すように、回転方向の前方側の係止爪部56がその弾性復帰変形し、閉塞プレート部51の上面51aと周縁壁部55の間に挟持部101cが配置され、且つ、一対の係止爪部56が挟持部101cの両端面間を挟み込む。これで、照明ユニット1が照明取付部材100の取付穴101に取り付けされ、照明ユニット1の設置が完了する。
【0034】
また、回転取付部53を図11(a)の時計方向R2に回転すると、上記と同様の動作によって、図13(a)、(b)の位置で組付けされる。このように、回転取付部53の回転方向はどちらでも取り付け可能であり、回転方向によって照明ユニット1の組付け向きが180度異なる。
【0035】
以上、照明ユニット1は、回転取付部53を有し、照明取付部材100への突き当て面である閉塞プレート部51の上面51aより突出する挿入突部54と、挿入突部54の外周面に沿って設けられた周縁壁部55と、周縁壁部55の周方向の両端に設けられ、閉塞プレート部51の上面51aに向かって突出する一対の係止爪部56とを有し、挿入突部54及び周縁壁部54が取付穴101に挿入され、挿入された位置から回転された位置で取付穴101の周縁の挟持部101cを周縁壁部55と閉塞プレート部55の上面51aとの間に配置し、且つ、一対の係止爪部56の間に挟み込むことで回転取付部53が取付穴101に取り付けされる。
【0036】
周縁壁部55の両端に係止爪部56がそれぞれ設けられているため、回転取付部53をどの方向に回転しても取付穴101の周縁の挟持部101cを周縁壁部54と閉塞プレート部51の上面51aとの間に入り込ませ、且つ、取付穴101の周縁の挟持部101cを一対の係止爪部56の間で挟み込むことができ、この位置で固定することができる。つまり、回転取付部53は、左右どの方向の回転でも取り付けできる。
【0037】
左右対称位置に照明取付部材100が配置され、左右の取付穴101に左右同じ向きで照明ユニット1を取付ける場合に、互いに逆回転方向で照明ユニット1を取付けでき、取付け作業性が良い。例えば、車体の左右ドアに対し、左右同じ取付位置で照明ユニット1を取付けする場合に、右ドアでは右回転(左回転)で、左ドアでは左回転(右回転)で取付けできる。
【0038】
閉塞プレート部51の上面51aには、取付穴101の周縁の挟持部101cが載る突部57が設けられている。従って、取付穴101の周縁の挟持部101cが周縁壁部55側、つまり、係止爪部56に対して深い係止位置になるため、突部57を設けない場合に較べて、回転取付部53の係止力が強化される。
【0039】
突部57は、その両端側がテーパ面に形成されているため、取付穴101の周縁の挟持部101cが左右どの方向から進入してもスムーズに突部57上に載ることができ、取付作業性に良い。
【0040】
図14に示すように、キャップ70は、光を透過させる部材より形成されている。キャップ70は、キャップ本体71と、このキャップ本体71の両側縁より折曲部を介して延設された一対の弾性係止アーム部72とを備えている。
【0041】
キャップ本体71には、回転取付部73が設けられている。回転取付部73は、前記実施形態の回転取付部53と同様な構成である。
【0042】
つまり、回転取付部73は、照明取付部材100への突き当て面である上面71aより突出された挿入突部74と、この挿入突部74の外周面に沿って設けられた一対の周縁壁部75と、各周縁壁部75の周方向の両端に設けられた一対の係止爪部76と、キャップ本体71の上面51aに設けられた突部77とを有する。
【0043】
挿入突部74は、円盤形状であり、光の拡散面を形成している。光源2からの光は、挿入突部54内の開口より挿入突部74に入射し、挿入突部74で拡散されて外部に照射される。キャップ本体71の底面側には、嵌合凹部(符号を付さず)が形成されている。円形の嵌合凹部は、カバー50の回転取付部53が入り込む寸法に形成されている。
【0044】
一対の弾性係止アーム72には、ロック孔72aがそれぞれ形成されている。
【0045】
一対の弾性係止アーム部72をその弾性変形を利用してハウジング10の上方から左右の側壁15の外側に押し込み、キャップ70の一対のロック孔72aにハウジング10の一対のキャップ用ロック突起29がロックされる。これで、図14(b)に示すように、キャップ70が装着された照明ユニット1に組み付けされる。
【0046】
キャップ70を装着した照明ユニット1は、挿入突部74が面発光する発光形態の照明ユニット1となる。つまり、キャップ70を装着することにより、発光形態の異なる照明ユニット1になる。
【0047】
キャップ70を装着した照明ユニット1は、キャップ70の回転取付部73を利用して照明取付部材100の取付穴(図示せず)に取付けすることができる。そして、照明ユニット1を左右どの方向の回転でも照明取付部材100の取付穴101に取付けできる。
【符号の説明】
【0048】
1 照明ユニット
2 光源
3 回路体
10 ハウジング
51a 閉塞プレート部の上面(突き当て面)
53,73 回転取付部
54,74 挿入突部
55,75 周縁壁部
56,76 係止爪部
57,77 突部
71a 回転取付部の上面(突き当て面)
100 照明取付部材
101 取付穴
101c 挟持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14