特許第6902471号(P6902471)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6902471注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6902471
(24)【登録日】2021年6月23日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20210701BHJP
   B25J 5/00 20060101ALI20210701BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20210701BHJP
【FI】
   B65G1/137 G
   B25J5/00 A
   G06Q10/08 330
【請求項の数】32
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-542170(P2017-542170)
(86)(22)【出願日】2016年2月11日
(65)【公表番号】特表2018-507830(P2018-507830A)
(43)【公表日】2018年3月22日
(86)【国際出願番号】US2016017628
(87)【国際公開番号】WO2016130856
(87)【国際公開日】20160818
【審査請求日】2017年10月5日
【審判番号】不服2019-13580(P2019-13580/J1)
【審判請求日】2019年10月10日
(31)【優先権主張番号】62/115,440
(32)【優先日】2015年2月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/117,457
(32)【優先日】2015年2月18日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517276767
【氏名又は名称】ワイズ,メロニー
(73)【特許権者】
【識別番号】517276778
【氏名又は名称】ファーガスン,マイケル
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(72)【発明者】
【氏名】ワイズ,メロニー
(72)【発明者】
【氏名】ファーガスン,マイケル
【合議体】
【審判長】 田村 嘉章
【審判官】 平田 信勝
【審判官】 杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0317642(US,A1)
【文献】 特開2002−338015(JP,A)
【文献】 特開2003−327310(JP,A)
【文献】 特開2002−87539(JP,A)
【文献】 特開平6−345220(JP,A)
【文献】 特開2003−327308(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0119438(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援するシステムであって、
注文商品を含む注文を受信するように構成されたサーバ、
前記サーバに動作可能に接続された在庫ストレージであって、在庫商品を有する在庫ストレージ、
前記サーバに動作可能に接続された注文ロボットであって、前記注文ロボットが前記人間を追走する間前記在庫商品から注文商品を取り出す前記人間を支援するように構成された注文ロボット、及び
前記サーバ、前記在庫ストレージ及び前記注文ロボットのうちの1つ以上に動作可能に接続された人間操作型装置であって、前記人間操作型装置は前記注文ロボットから分離しており、前記人間操作型装置は前記注文ロボットと双方向通信し、前記注文商品を取り出す前記人間を支援するように構成された人間操作型装置
を備え、
前記注文ロボットが情報キャプチャを生成するように構成された情報取得装置を備え、前記情報キャプチャが前記人間による前記注文ロボットの選択を備えるシステム。
【請求項2】
前記人間操作型装置が、前記注文ロボットがアクセス可能となるように、前記注文商品を位置特定すること、前記注文商品を把持すること及び前記注文商品を載置することのうちの1つ以上を実行する前記人間を支援するように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記注文ロボットが移動式である、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記情報キャプチャが人間の場所を検出すること及び前記人間の動きを追跡することのうちの1つ以上を実行するのに有用である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記情報キャプチャが取出し対象の1つ以上の注文商品を有する取出しリストを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記注文ロボットが前記情報キャプチャを使用して、前記人間に対する相対的なロボットの位置であるロボット位置にそれ自体を配置するように構成された、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ロボット位置が、前記人間について人間の場所を中心にした円形の外周近くに位置する地点を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ロボット位置が、前記人間について前記人間の場所を中心にした円の外周に位置する地点の前記人間に最接近した地点を含む、請求項6または7に記載のシステム。
【請求項9】
前記円がユーザによって予め決定された半径を有する、請求項またはに記載のシステム。
【請求項10】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援する方法であって、前記人間は前記ロボットから分離した人間操作型装置を保持し、前記人間操作型装置は前記ロボットと双方向通信し、前記方法は、
注文ロボットによって、前記人間による前記注文ロボットの選択を受信するステップ、
前記注文ロボットによって、注文商品を含む注文をサーバから受信するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文を取り出すのに前記人間を支援する指示を前記サーバから受信するステップ、
前記注文ロボットによって、人間の場所を検出すること及び前記人間の動きを追跡することのうちの1つ以上を実行するのに有用な情報を取得するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文商品を取り出す前記人間を支援するのに前記注文ロボットをトリガするように構成された支援トリガを受信するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文ロボットが前記人間を追走する間前記注文商品を取り出すのに前記支援トリガに応じて前記人間を支援するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文商品を行先に運搬する命令を前記サーバから受信するステップ、及び
前記注文商品を前記行先に運搬するステップ
を含む方法。
【請求項11】
前記指示を受信する前記ステップが、在庫ストレージに含まれた在庫商品から前記注文商品を取り出す前記人間を支援する指示を受信するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記選択を受信する前記ステップの後であって前記注文を受信する前記ステップの前に実行されるステップであって、前記注文ロボットによって、サーバに前記選択を送信するステップをさらに含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記注文を受信する前記ステップの後であって前記支援トリガを受信する前記ステップの前に実行されるステップであって、
情報取得装置を使用する前記注文ロボットによって、取出し対象の1つ以上の商品を有する取出しリストを取得するステップをさらに含む、請求項1012のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記取出しリストを取得する前記ステップの後であって前記支援トリガを受信する前記ステップの前に実行されるステップであって、
前記注文ロボットによって、取出し対象の前記1つ以上の商品を有する取出しリストを前記サーバに送信するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記選択を受信する前記ステップが、前記注文ロボットに備えられた情報取得装置を通じて前記選択を受信するステップを含む、請求項1014のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援する方法であって、前記人間は前記ロボットから分離した人間操作型装置を保持し、前記人間操作型装置は前記ロボットと双方向通信し、前記方法は、
サーバによって、注文商品を含む注文を受信するステップ、
前記サーバによって、前記人間による注文ロボットの選択を受信するステップ、
前記サーバによって、前記人間が利用可能な注文ロボット及び人間操作型装置のうちの1つ以上に前記注文を送信するステップ、
前記サーバによって、前記注文ロボットが前記人間を追走する間前記注文商品を取り出す前記人間を支援する指示を前記注文ロボットに送信するステップ、
前記サーバによって、前記注文がほぼ完了したことを判定するステップ、
前記サーバによって、次の注文を実行するのに適した注文ロボット交換体についてまだ送信されていないことを判定するステップ、
前記サーバによって、前記注文ロボット交換体に急派命令を送信して前記注文ロボット交換体の急派を命令するステップ、
前記サーバによって、前記注文が完了したことを判定するステップ、及び
前記サーバによって、前記注文商品を行先に運搬するように前記注文ロボットに指示するステップ
を含む方法。
【請求項17】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援するシステムであって、
注文商品を含む注文を受信するように構成されたサーバ、
前記サーバに動作可能に接続された在庫ストレージであって、在庫商品を有する在庫ストレージ、
前記サーバに動作可能に接続された注文ロボットであって、前記注文ロボットが前記人間を先導する間前記在庫商品から注文商品を取り出す前記人間を支援するように構成された注文ロボット、及び
前記サーバ、前記在庫ストレージ及び前記注文ロボットのうちの1つ以上に動作可能に接続された人間操作型装置であって、前記人間操作型装置は前記注文ロボットから分離しており、前記人間操作型装置は前記注文ロボットと双方向通信し、前記注文商品を取り出す前記人間を支援するように構成された人間操作型装置を備え、
前記注文ロボットが情報キャプチャを生成するように構成された情報取得装置を備え、前記情報キャプチャが前記人間による前記注文ロボットの選択を備えるシステム。
【請求項18】
前記人間操作型装置が、前記注文ロボットがアクセス可能となるように、前記注文商品を位置特定すること、前記注文商品を把持すること及び前記注文商品を載置することのうちの1つ以上を実行する前記人間を支援するように構成された、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記注文ロボットが移動式である、請求項17または18に記載のシステム。
【請求項20】
前記情報キャプチャが人間の場所を検出すること及び前記人間の動きを追跡することのうちの1つ以上を実行するのに有用である、請求項1719のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
前記情報キャプチャが取出し対象の1つ以上の注文商品を有する取出しリストを含む、請求項1720のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記注文ロボットが前記情報キャプチャを使用して、前記人間に対する相対的なロボットの位置であるロボット位置にそれ自体を配置するように構成された、請求項1721のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項23】
前記ロボット位置が、前記人間について人間の場所を中心にした円形の外周近くに位置する地点を含む、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記ロボット位置が、前記人間について前記人間の場所を中心にした円の外周に位置する地点の前記人間に最接近した地点を含む、請求項22または23に記載のシステム。
【請求項25】
前記円がユーザによって予め決定された半径を有する、請求項23または24に記載のシステム。
【請求項26】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援する方法であって、前記人間は前記ロボットから分離した人間操作型装置を保持し、前記人間操作型装置は前記ロボットと双方向通信し、前記方法は、
注文ロボットによって、前記人間による前記注文ロボットの選択を受信するステップ、
前記注文ロボットによって、注文商品を含む注文をサーバから受信するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文を取り出すのに前記人間を支援する指示を前記サーバから受信するステップ、
前記注文ロボットによって、人間の場所を検出すること及び前記人間の動きを追跡することのうちの1つ以上を実行するのに有用な情報を取得するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文商品を取り出す前記人間を支援するのに前記注文ロボットをトリガするように構成された支援トリガを受信するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文ロボットが前記人間を先導する間前記注文商品を取り出すのに前記支援トリガに応じて前記人間を支援するステップ、
前記注文ロボットによって、前記注文商品を行先に運搬する命令を前記サーバから受信するステップ、及び
前記注文商品を前記行先に運搬するステップ
を含む方法。
【請求項27】
前記指示を受信する前記ステップが、在庫ストレージに含まれた在庫商品から前記注文商品を取り出す前記人間を支援する指示を受信するステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記選択を受信する前記ステップの後であって前記注文を受信する前記ステップの前に実行されるステップであって、前記注文ロボットによって、サーバに前記選択を送信するステップをさらに含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
前記注文を受信する前記ステップの後であって前記支援トリガを受信する前記ステップの前に実行されるステップであって、
情報取得装置を使用する前記注文ロボットによって、取出し対象の1つ以上の商品を有する取出しリストを取得するステップをさらに含む、請求項2628のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記取出しリストを取得する前記ステップの後であって前記支援トリガを受信する前記ステップの前に実行されるステップであって、
前記注文ロボットによって、取出し対象の前記1つ以上の商品を有する取出しリストを前記サーバに送信するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記選択を受信する前記ステップが、前記注文ロボットに備えられた情報取得装置を通じて前記選択を受信するステップを含む、請求項2630のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援する方法であって、前記人間は前記ロボットから分離した人間操作型装置を保持し、前記人間操作型装置は前記ロボットと双方向通信し、前記方法は、
サーバによって、注文商品を含む注文を受信するステップ、
前記サーバによって、前記人間による注文ロボットの選択を受信するステップ、
前記サーバによって、前記人間が利用可能な注文ロボット及び人間操作型装置のうちの1つ以上に前記注文を送信するステップ、
前記サーバによって、前記注文ロボットが前記人間を先導する間前記注文商品を取り出す前記人間を支援する指示を前記注文ロボットに送信するステップ、
前記サーバによって、前記注文がほぼ完了したことを判定するステップ、
前記サーバによって、次の注文を実行するのに適した注文ロボット交換体についてまだ送信されていないことを判定するステップ、
前記サーバによって、前記注文ロボット交換体に急派命令を送信して前記注文ロボット交換体の急派を命令するステップ、
前記サーバによって、前記注文が完了したことを判定するステップ、及び
前記サーバによって、前記注文商品を行先に運搬するように前記注文ロボットに指示するステップ
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2015年2月12日出願の米国仮特許出願第62/115440号、発明の名称「System and Method for Order Fulfillment and Inventory Management Using Robots」及び2015年2月18日出願の米国仮特許出願第62/117457号、発明の名称「System and Method for Order Fulfillment Using Robots to Assist in Selecting Stock Items」の優先権の利益を主張し、その開示が参照によりここに取り込まれる。
【0002】
関連出願の相互参照
この出願は、この出願と同じ譲渡人に譲渡される以下の出願の主題に関連する主題を含む。下記出願は、その全体において参照によりここに取り込まれる。
【0003】
共に出願された、Wise他による「SYSTEM AND METHOD FOR ORDER FULFILLMENT USING ROBOTS」
【発明の概要】
【0004】
この発明の実施形態は、概略として在庫管理及び注文実行システムに関し、より具体的には注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム及び方法に関する。
【0005】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援するシステムは、注文商品を含む注文を受信するように構成されたサーバ、サーバに動作可能に接続された在庫ストレージであって、在庫商品を有する在庫ストレージ、サーバに動作可能に接続された注文ロボットであって、在庫商品から注文商品を取り出すのに人間を支援するように構成された注文ロボット、並びにサーバ、在庫ストレージ及び注文ロボットのうちの1つ以上に動作可能に接続された人間操作型装置であって、注文商品を取り出すのに人間を支援するように構成された人間操作型装置を含む。
【0006】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援する方法は、注文ロボットによって、人間による注文ロボットの選択を受信するステップ、注文ロボットによって、注文商品を含む注文を受信するステップ、注文ロボットによって、注文商品を取り出す人間を支援する方向をサーバから受信するステップ、注文ロボットによって、注文商品を取り出すのに人間を支援する注文ロボットをトリガするように構成された支援トリガを受信するステップ、注文ロボットによって、注文商品を取り出す人間を支援するステップ、注文ロボットによって、注文商品を行先に運搬する命令をサーバから受信するステップ、及び注文商品を行先に運搬するステップを含む。
【0007】
注文実行において1つ以上のロボットを使用して人間を支援する方法は、サーバによって、注文商品を含む注文を受信するステップ、サーバによって、人間による注文ロボットの選択を受信するステップ、サーバによって、人間が利用可能な注文ロボット及び人間操作型装置のうちの1つ以上に注文を送信するステップ、サーバによって、注文商品を取り出すのに人間を支援する方向を注文ロボットに送信するステップ、サーバによって、注文がほぼ完了したと判定するステップ、サーバによって、次の注文を実行するのに適した注文ロボット交換体についてまだ送信されていないと判定するステップ、サーバによって、注文ロボット交換体に発送命令を送信してその発送を指示するステップ、サーバによって、注文が完了していることを判定するステップ、及びサーバによって、注文商品を行先に運搬するように注文ロボットに指示するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A図1Aは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1B図1Bは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1C図1Cは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1D図1Dは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1E図1Eは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1F図1Fは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1G図1Gは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1H図1Hは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1I図1Iは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1J図1Jは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図1K図1Kは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが追走する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図2A図2Aは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが先導する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図2B図2Bは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが先導する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図2C図2Cは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが先導する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図2D図2Dは、1つ以上の注文商品を取り出す1人以上の人間を注文ロボットが先導する、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムにおける一連のイベントを示す1組の図面である。
図3図3は、注文ロボットの追走挙動が、注文ロボットに備えられた打撃検出装置に軽く打撃を与えるなどの打撃によって開始され得ることを示す、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムの図面である。
図4図4は、注文ロボットが、何を取り出すか、どこで取り出すかなどの1つ以上について人間にキューを自発的に与えることができることを示す、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステムの図面である。
図5図5は、ロボットを使用して人間を支援する注文実行のための方法500のフローチャートである。
図6図6は、ロボットを使用して人間を支援する注文実行のための方法600のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の実施形態は、概略として在庫管理及び注文実行システムに関し、より具体的には注文実行において人間を支援するのにロボットを使用して注文を実行するストック商品の選択を支援するシステム及び方法に関する。より具体的には、発明の実施形態は、注文実行において人間を支援するのにロボットを使用してストック商品を取り出す人間を支援するシステム及び方法に関する。より具体的には、発明の実施形態は、ストック商品を取り出す人間を支援する移動式ベースを備え、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム及び方法に関する。より具体的には、発明の実施形態は、ストック商品を取り出す人間を支援する注文ロボットを備え、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム及び方法に関する。
【0010】
発明の実施形態によると、注文ロボットは、人間が在庫ストレージから取り出している商品を移送するのに使用される。例えば、注文ロボットは、人間が注文を実行するため在庫ストレージから取り出しているストック商品を移送するのに使用される。在庫ストレージは、固定棚、非固定棚、ラック及び他の在庫ストレージのうちの1つ以上を備え得る。
【0011】
例えば、注文ロボットは、1つ以上の情報取得装置を使用して1つ以上の情報キャプチャを生成し、1つ以上の情報キャプチャが、人間の場所を検出すること及び1人以上の人間の動きを追跡することのうちの1つ以上を実行するのに使用される。例えば、情報取得装置は、深度カメラ、赤緑青色(RGB)カメラ、他のタイプの写真用カメラ、ビデオカメラ、レーザ、無線受信機、基準、スキャナ及び他の情報取得装置のうちの1つ以上を備え得る。例えば、情報取得装置はレーザスキャナを備える。例えば、情報取得装置は走査型レーザ距離計を備える。例えば、情報キャプチャは、カメラ画像、ビデオ、深度画像、レーザ測定値及び他の情報キャプチャを含み得る。
【0012】
発明の他の実施形態によると、システムは、人間操作型装置を備える。人間操作型装置は、人間によって搬送、人間の衣服で搬送及び人間の近くに配置されるもののうちの1つ以上であり得る。例えば、人間操作型装置は、人間が着用するシャツ及び人間が着用するパンツのうちの1つ以上に備えられたポケットで搬送され得る。人間操作型装置は、ヘッドアップディスプレイ、スマートウォッチ、タブレット、スキャナ、モバイルコンピュータ、無線人間操作型装置、ヘッドセット及び他の人間操作型装置のうちの1つ以上を備える。好ましくは、ただし必ずではないが、人間が人間操作型装置を制御する。サーバは注文を人間操作型装置に送信することができ、人間操作型装置は注文を受信することができ、それにより人間が注文を利用できるようになる。
【0013】
発明のさらなる実施形態によると、情報キャプチャに従って、注文ロボットはそれ自体を人間から近い距離に配置する。例えば、その近い距離はユーザによって予め決定され得る。代替的に又は追加的に、情報キャプチャに従って、注文ロボットはそれ自体を近い位置に配置する。例えば、情報キャプチャに従って、注文ロボットはそれ自体を人間に対して近いロボット位置に配置する。例えば、ロボット位置はユーザによって予め決定され得る。例えば、ロボット位置は、人間について人間の場所の円形中心の外周付近に位置する地点を含む。例えば、ロボット位置は、人間について人間の場所でユーザによって予め決定された半径を有する円形中心の外周付近に位置する地点を含む。例えば、ロボット位置は、人間について人間の場所でユーザによって予め決定された半径を有する円形中心の外周に位置する地点の人間に、最も接近した地点を含む。
【0014】
注文ロボットが人間を追走する場合には、サーバが事前に指定された1つ以上の待機地点にロボットを急行させることができる。事前に指定された1つ以上の待機地点は、取出し対象の在庫品付近であればよい。代替的に又は追加的に、事前に指定された1つ以上の待機地点は、ロボットの中央ステージングエリアの近くに位置すればよい。注文ロボットは、追走の挙動に入るように構成される。注文ロボットは、事前に指定された待機地点から在庫品を取り出す人間によって形成される地点へと移動するように構成される。注文ロボットはさらに、在庫品を取り出す人間によって形成される地点から在庫品を取り出す人間によって形成される他の地点へと移動するようにも構成される。
【0015】
実施形態の代替的セットによると、移動式ベースは、平面に拘束されず、1つ以上のプロペラを使用して飛行することができる。実施形態の他の代替的セットによると、注文ロボットは駆動される脚を使用して移動することができる。実施形態のさらに他のセットによると、注文ロボットは、ボール上でバランスをとることによって自走することができる。
【0016】
実施形態のさらなるセットによると、注文ロボット待機地点は、充電ステーションの近くに位置し、それによって注文ロボットが人間の到着を待つ間にそのバッテリを再充電できるようになる。例えば、充電ステーションは、無線充電ステーションであってもよい。例えば、充電ステーションは、有線充電ステーションであってもよい。
【0017】
発明のさらなる実施形態によると、注文ロボットは、サーバにデータを供給するように構成され得る。例えば、注文ロボットは、サーバにロギングデータを供給するように構成され得る。例えば、注文ロボットは、中央サーバにロギングデータを供給するように構成され得る。例えば、注文ロボットは、在庫ストレージ内に位置する中央サーバにロギングデータを供給するように構成され得る。例えば、注文ロボットは、ネットワーク接続を介して倉庫に接続された中央サーバにロギングデータを供給するように構成され得る。データは、注文商品取出時間、注文商品取出場所、画像、ポイントクラウド、二次元データ、三次元データ、測定基準及び他のデータを含み得る。
【0018】
実施形態の他のセットによると、システムは、情報取得装置を備え得る。例えば、注文ロボットは、情報取得装置を備え得る。他の例として、代替的に又は追加的に、サーバは情報取得装置を備え得る。さらに他の例として、代替的に又は追加的に、情報取得装置は、サーバに動作可能に接続された固定設備であればよい。
【0019】
例えば、情報取得装置は1つ以上の取出しリストの画像を取得することができる。例えば、1つ以上の取出しリストは取出し対象の1つ以上の注文商品を含む。例えば、取出しリストは、紙の取出しリスト、電子的取出しリスト及び他の取出しリストのうちの1つ以上を含み得る。例えば、人間は注文ロボットに1つ以上の取出しリストを示し、その後それは、1つ以上の取出しリストに含まれる取出し対象の1つ以上の注文商品を復号化する。例えば、その後注文ロボットは、取出し対象の1つ以上の商品を製品の場所のデータベースと相関させる。
【0020】
例えば、注文ロボットは、人間に何を取り出すかを伝える通信の1つ以上の上記方法を使用して、倉庫にくまなく人間を先導する。実施形態の他のセットでは、注文ロボットは、符号化取出しリスト及び復号化取出しリストのうちの1つ以上をサーバに送信する。例えば、サーバはネットワークに無線で接続される。例えば、サーバは、有線接続を介してネットワークに接続される。例えば、サーバは有線サーバを備える。例えば、サーバは、製品の場所のデータベースを含む。そして、例えば、サーバは、取出対象の場所及び商品の量についての1つ以上を注文ロボットに返信する。例えば、サーバは、2つ以上の注文ロボットの間で取出しリストを拡散し、それによって取出しリストが数人の人間にわたって拡散されることが可能となる。
【0021】
図1A−1Kは、人間が1つ以上の注文商品を取り出す際に注文ロボット110が人間120を追走する、注文実行においてロボット110を使用して人間120を支援するシステム100における一連のイベントを示す1組の図面である。例えば、システム100は、倉庫100を備える。好ましくは、ただし必ずではないが、注文ロボット110は、移動式注文ロボット110を備える。好ましくは、ただし必ずではないが、注文ロボット110は、移動式注文ロボットベース110を備える。
【0022】
注文ロボット110と動作可能に接続されたサーバ125は、注文を受信する。サーバ125は、人間操作型装置127及び注文ロボット110のうちの1つ以上に注文を送信する。図1Aに示すように、サーバ125は、人間120が利用可能となるように、人間操作型装置127に新規の注文を送信する。人間操作型装置127は、サーバ125から注文を受信する。図1Aに図示すように、人間操作型装置127は、人間120によって保有される。
【0023】
人間操作型装置127は、ヘッドアップディスプレイ127、スマートウォッチ127、タブレット127、スキャナ127、モバイルコンピュータ127、無線人間操作型装置127、ヘッドセット127及び他の人間操作型装置127のうちの1つ以上を備える。例えば、スキャナ127は、無線周波数(RF)スキャナ127及び無線自動識別(RFID)リーダ127のうちの1つ以上を備え得る。好ましくは、ただし必ずではないが、人間操作型装置127は、人間120によって制御される。
【0024】
例えば、人間120は、周辺ノイズ及びロボットノイズのうちの1つ以上を拾うことなく、注文ロボット110と通信するように構成されたヘッドセット127を装備することができる。例えば、ヘッドセット127は、注文ロボット110に動作可能に接続され得る。例えば、ヘッドセット127は、サーバ125に動作可能に接続され得る。例えば、ヘッドセット127は、注文ロボット110に無線接続され得る。例えば、ヘッドセット127は、サーバに無線接続され得る。
【0025】
注文ロボット110は、人間操作型装置127によって誘導される人間120として人間120を追走して、注文を実行するのに在庫ストレージ130から1つ以上の注文商品140A−140Hを取り出す。注文商品140A−140Hを取り出すステップは、注文ロボット110がアクセス可能となるように、注文商品140A−140Hを位置特定すること、注文商品140A−140Hを把持すること及び注文商品140A−140Hを載置することのうちの1つ以上を含む。位置特定すること、把持すること及び載置することという用語は、限定されるものではない。例えば、把持することは、注文商品140A−140Hを保持する何らかの労力を提供する人間120が居なくても行われ得る。例えば、把持することは、注文商品140A−140Hが人間120の上に乗せられることを可能とすること含み得る。例えば、人間操作型装置127は、取出し対象の注文商品140A−140Hのうちの1つ以上を表示する。
【0026】
当業者は、発明の実施形態により任意数の注文ロボット110が示され得ることを認識するはずである。同様にして、当業者は、任意の人数の人間120が示され得ることを認識するはずである。
【0027】
図示するように、注文ロボット110は注文品ストレージ150を備える。注文品ストレージ150は、注文ビン、注文棚及び注文ボックスのうちの1つ以上を備える。図示するように、注文品ストレージ150は、3段の注文棚の、第1の注文棚160A、第2の注文棚160B及び第3の注文棚160Cを備える。図示するように、第1の注文棚160Aは、第1の注文棚注文商品170を有する。図示するように、第3の注文棚160Cは、第3の注文棚注文商品175を有する。
【0028】
当業者は、第1の注文棚160Aが任意数の第1の注文棚注文商品170を保有することができ、第2の注文棚160Bが任意数の第2の注文棚注文商品(図示せず)を保有することができ、第3の注文棚160Cが任意数の第3注文棚の注文商品175を保有することができることもさらに認識するはずである。
【0029】
図1Bでは、注文ロボット110は、人間120による注文ロボット110の選択を受信する。図示するように、注文ロボット110は、人間120による注文ロボット110の選択を受信する情報取得装置180を備える。情報取得装置180は、深度カメラ、赤緑青色(RGB)カメラ、他のタイプの写真用カメラ、ビデオカメラ、レーザ、無線受信機、基準、スキャナ及び他の情報取得装置のうちの1つ以上を備え得る。例えば、情報取得装置180は、無線周波数(RF)スキャナ180及び無線自動識別(RFID)リーダ180のうちの1つ以上を備える。図示するように、情報取得装置180は、レーザスキャナ180を備える。例えば、レーザスキャナ180は、走査型レーザ距離計180を備える。人間120は人間操作型装置127のボタンを押下して注文ロボット110を選択し、人間操作型装置127はその選択を注文ロボット110に送信する。
【0030】
代替的に、注文ロボット110は、人間120に押下される注文ロボット110に備えられたボタンを介して選択を受信する。代替的に、人間120は、人間操作型装置127に備えられたユーザインターフェースを使用して地図の場所を指定し、装置は注文ロボット110に選択を送信する。代替的に、サーバ125は人間操作型装置127から選択を受信し、そして、サーバ125は注文ロボット110に選択を送信する。
【0031】
図1Cでは、図示するように、選択された注文ロボット110が、情報取得装置180を使用してサーバ125に選択を送信する。代替的に又は追加的に、人間操作型装置127は、注文ロボット110の選択をサーバ125に送信する。
【0032】
図1Dでは、サーバ125が、情報取得装置180を通じて選択された注文ロボット110にタスクを送信する。
【0033】
図1Eでは、注文ロボット110が、注文を実行する際に人間120を支援する。図示するように、注文ロボット110は、人間120を追走する。
【0034】
注文ロボット110の支援挙動は、打撃、コマンド、マイク、言語認識システム、サーバ125からのコマンド、人間操作型装置127からのコマンド、及び注文商品を取り出す人間120を支援するのに注文ロボット110をトリガするように構成された他の支援トリガのうちの1つ以上によって開始され得る。
【0035】
例えば、コマンドは音声コマンドを含み得る。例えば、コマンドは、人間120による音声コマンドを含み得る。例えば、注文ロボット110は、マイク(図示せず)及び言語認識システム(図示せず)のうちの1つ以上を備え得る。
【0036】
図1Eに示すように、注文ロボット110は、情報キャプチャを生成するのに情報取得装置180を使用して、人間の場所を検出すること及び人間120の動きを追跡することのうちの1つ以上を実行することができる。情報取得装置180は、センサ平面181を生成する。図示するように、センサ平面181は、人間の場所183において人間120の脚部182を照射する。したがって、注文ロボット110は、それにより人間120について人間の場所183を検出する情報キャプチャを実行する。
【0037】
例えば、情報キャプチャによって、注文ロボット110は、人間120との衝突及び人間120の追跡の喪失のうちの1つ以上を回避できる。情報キャプチャは、カメラ画像、ビデオ、深度画像、レーザ測定値及び他の情報キャプチャのうちの1つ以上を含む。
【0038】
図1Fに示すように、注文ロボット110は、情報取得装置180によって取得された情報キャプチャの情報を使用して、人間120に対するそのロボット位置を調整する。図1Fで示すように、注文ロボット110は、情報キャプチャを使用して、人間120に向けて移動する。
【0039】
注文ロボット110は、情報キャプチャを使用して、人間120に近いロボット位置186にそれ自体を配置する。例えば、ロボット位置186は、ユーザによって予め決定されていてもよい。例えば、ロボット位置186は、半径190を有し人間120の人間の場所183を中心にした円187の外周付近に位置する地点186を含む。例えば、円187は、ユーザによって予め決定された半径190を有する。すなわち、半径190は、人間120から近い注文ロボット110の所望の距離190を含む。図示するように、ロボット位置186は、人間120の人間の場所183を中心にしてユーザによって予め決定された半径190を有する円187の外周に位置する地点の人間120にほぼ最接近した地点186を含む。
【0040】
図1Fに示すように、注文ロボット110は、人間120から近い所望の距離190にそれ自体を配置する。人間120が検出されると、制御プログラムが注文ロボット110のアクチュエータにコマンドを送信することができる。アクチュエータは、1つ以上の車輪及び無車輪アクチュエータのうちの1つ以上を備えることができる。例えば、システムは、人間からの実質的に一定の距離190及び人間への実質的に一定の向きのうちの1つ以上を維持するために注文ロボット110が正確な方向で移動するように、構成され得る。
【0041】
例えば、所望の距離190は、ユーザによって予め決定され得る。例えば、所望の距離190は、サーバ125によって計算され得る。代替的に又は追加的に、注文ロボット110は、情報キャプチャに従って、近くのロボット位置186にそれ自体を配置する。例えば、ロボット位置186は、ユーザによって予め決定される。例えば、ロボット位置186は、サーバ125によって計算される。
【0042】
注文ロボット110は、サーバ125にデータを供給するように構成される。例えば、注文ロボット110は、サーバ125にロギングデータを供給するように構成される。データは、注文商品取出時間、注文商品取出場所、画像、ポイントクラウド、二次元データ、三次元データ、測定基準及び他のデータのうちの1つ以上を含むことができる。
【0043】
測定基準は、人間の移動速度、人間の取出速度及び人間の健康データのうちの1つ以上を含み得る。注文ロボット110は、情報取得装置180を使用して人間の健全性をモニタし得る。例えば、注文ロボット110は、情報取得装置180を使用して人間の疲労、人体温度の上昇及び人間の他の健康表示因子のうちの1つ以上をモニタし得る。人間に医療上の問題がある場合、注文ロボット110は、無線通信及び有線通信のうちの1つ以上を通じて管理者に警告し得る。
【0044】
図1Gでは、人間120は、在庫ストレージ130から第4の注文商品140Dを取り上げる。図1Gに図示するように、人間操作型装置127は、人間120の衣類において搬送される。図示するように、人間操作型装置127は、人間120が着用するパンツに備わったポケットで搬送される。
【0045】
図1Hでは、人間120は、第4の注文商品140Dを第2の注文棚160Bに向けて搬送する。
【0046】
図1Iでは、人間120は、第4の注文商品140Dを第2の注文棚160Bに配置する。つまり、人間120は、注文ロボット110がアクセス可能となるように、第4の注文商品140Dを注文ロボット110に直接載置する。
【0047】
図1Jでは、注文ロボット110は、注文実行の確認についてサーバ125に送信する。代替的に、人間操作型装置127は、注文実行の確認についてサーバ125に送信する。
【0048】
図1Kでは、サーバ125は、注文がほぼ完了したかを判定する。ほぼ完了したというのは、取出し対象の残りの注文商品140A−140Hの定数に基づいて定義され得る。例えば、注文において取出し対象として3個以下の商品140A−140Hが残っている場合、その注文はほぼ完了したと定義され得る。代替的に又は追加的に、ほぼ完了したというのは、残りの注文商品140A−140Hを取り出すように要求される固有時間に基づいて定義され得る。例えば、ほぼ完了したというのは、取出測定基準を使用して、残りの注文商品140A−140Hを取り出すように要求される固有時間に基づいて定義され得る。例えば、取出測定基準は、現在の在庫ストレージ130と予測される次の在庫ストレージ130との間の平均移行時間を含む。例えば、取出測定基準は、取出し対象の1つ以上の注文商品140A−140Hの場所を使用して演算された、移動すべき残りの距離を含む。
【0049】
サーバ125が注文はまだ完了していないと判定する場合、サーバ125は、他の注文商品140A−140Hの取出を注文するのに、注文ロボット110及び人間操作型装置127のうちの1つ以上に注文を送信する。
【0050】
サーバ125が注文はほぼ完了したと判定する場合、サーバは、次の注文の実行のために使用に適した注文ロボット交換体110Aについて送信されたかを問い合わせる。注文ロボット交換体110Aについての送信は、次の注文を実行する際に遅延を最小限に抑えるのが望ましいことがある。注文ロボット交換体110Aについてまだ送信されていない場合、サーバ125は、注文ロボット交換体110Aに注文を送信してその発送を注文する。注文ロボット交換体110Aは、サーバ125から受信した注文ごとに移動する。
【0051】
そして、サーバ125は、注文が完了したかを判定する。注文ロボット交換体110Aについて既に送信された場合、サーバ125は注文が完了したかを判定する。
【0052】
サーバ125が注文は完了したと判定する場合、図示するように、サーバ125は、注文商品140A−140Hを行先195に運搬するように注文ロボット110に指示する。そして、注文ロボット110は、注文商品140A−140Hを降ろすための行先195に向かう。
【0053】
処理は、交換ロボット110Bを使用して終了又は再開する。交換ロボットは、人間120を追走している現行のロボット110まで移動してそれを追走することができる。
【0054】
図2A−2Dは、1つ以上の注文商品140A−140Hを取り出すように1人以上の人間120を注文ロボット110が先導する注文実行において、ロボットを使用して人間を支援するシステムの一連のイベントを示す1組の図面である。図2A−2Dで示すように、代替的実施形態によると、注文ロボット110は、図1A−1Kに示すように人間を追走するのではなく、人間を先導することができる。制御装置は、取り出す注文商品140A−140H及び注文商品140A−140Hの場所のうちの1つ以上を判定するように構成される。注文ロボット110は、在庫ストレージ130を通じて所望の位置へその経路を移動することができる。例えば、注文ロボット110は、自動的に在庫ストレージ130を通じて所望の位置へその経路を移動することができる。
【0055】
図2A−2Dは、人間120が注文を実行するのに1つ以上の注文商品を取り出すように注文ロボット110が人間120を先導する注文実行において、ロボットを使用して人間を支援するシステム200を示す。図2A−2Dにおいて注文ロボット110が人間120を先導するということ以外は、システム200は、図1A−1Kのように人間120を追走するのではなく、システム100と同様の形態で機能する。例えば、システム200は、倉庫200を備える。注文ロボット110は、人間120が1つ以上の注文商品を取り出すように人間120を先導することができる。
【0056】
図2A−2Dはまた、第1から第8の在庫商品140A−140Hを有する在庫ストレージ130を示す。好ましくは、ただし必ずではないが、注文ロボット110は移動式注文ロボット110を備える。当業者であれば、任意数の注文ロボット110が存在し得るということを認識するはずである。同様に、当業者であれば、任意の人数の人間120が存在し得るということを認識するはずである。
【0057】
例えば、図2Aに図示するように、注文ロボット110は注文品ストレージ150を備える。注文品ストレージ150は、注文ビン、注文棚及び注文ボックスのうちの1つ以上を備える。図示するように、注文品ストレージ150は、3段の注文棚の、第1の注文棚160A、第2の注文棚160B及び第3の注文棚160Cを備える。図示するように、第1の注文棚160Aは、第1の注文棚注文商品170を備える。図示するように、第3の注文棚160Cは、第3の注文棚注文商品175を備える。
【0058】
当業者であれば、第1の注文棚160Aは任意数の第1の注文棚注文商品170を保有し、第2の注文棚160Bは任意数の第2の注文棚注文商品(図示せず)を保有し、第3の注文棚160Cは任意数の第3の注文棚注文商品175を保有し得る、ということをさらに認識するはずである。
【0059】
図2Aに図示するように、注文ロボット110は、情報取得装置180をさらに備える。
【0060】
図2Bでは、人間120は、在庫ストレージ130から第5の注文商品140Eを取り上げる。
【0061】
図2Cでは、人間120は、第5の注文商品140Eを第2の注文棚160Bに向けて運搬する。
【0062】
図2Dでは、人間は、第5の注文商品140Eを第2の注文棚160Bに配置する。
【0063】
図3は、注文ロボット110の追走挙動が、注文ロボット110に備えられた打撃検出装置に軽く打撃を与えるなどの打撃によって開始され得ることを示す、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム300の図である。例えば、注文ロボットの追走挙動は、人間120が注文ロボット110の指定パネルに軽く打撃を与えることによって開始され得る。実施形態のこのセットでは、注文ロボット110は打撃検出装置を備える。例えば、打撃検出装置は、指定パネル、ジャイロ、加速度計、慣性測定装置(IMU)及び他の打撃検出装置のうちの1つ以上を備え得る。例えば、情報取得装置180とIMUの間のセンサ融合によって、打撃検出を促進し得る。
【0064】
注文ロボット110の支援挙動は、打撃、コマンド、マイク、言語認識システム、サーバ125からのコマンド、人間操作型装置127からのコマンド、及び注文商品を取り出す人間120を支援するのに注文ロボット110をトリガするように構成された他の支援トリガのうちの1つ以上によって開始され得る。
【0065】
注文ロボット110の追走挙動は、打撃、ヘッドアップディスプレイ、スマートウォッチ、タブレット、コマンド、無線装置、ヘッドセット、マイク、言語認識システム及び他の追走挙動イニシエータのうちの1つ以上によって開始され得る。例えば、スマートウォッチ、タブレットなどのうちの1つ以上は、取出し対象の1つ以上の商品を表示するのにも使用され得る。
【0066】
例えば、コマンドは音声コマンドを含み得る。例えば、コマンドは人間による音声コマンドを含み得る。例えば、注文ロボット110は、マイク及び言語認識システムのうちの1つ以上を備え得る。例えば、人間は、周辺ノイズ及びロボットノイズのうちの1つ以上を拾うことなく注文ロボット110と通信するように構成されたヘッドセットを備え得る。例えば、ヘッドセットは、注文ロボット110に動作可能に接続され得る。例えば、ヘッドセットは、サーバ125に動作可能に接続され得る。例えば、ヘッドセットは、注文ロボット110に無線で接続され得る。例えば、ヘッドセットは、サーバ125に無線で接続され得る。
【0067】
他の例のように、注文ロボット110の追走挙動は、ヘッドアップディスプレイ127によって開始され得る。
【0068】
図4は、何を取り出すか、どこで取り出すかなどの1つ以上について人間120にキューを自発的に与えることができることを示す、注文実行においてロボットを使用して人間を支援するシステム400の図面である。人間120は、人間操作型装置127によって誘導され、1つ以上の注文商品140A−140Hを在庫ストレージ130から取り出して注文を実行する。
【0069】
注文ロボット110は、プロジェクタ410を使用して、床及び他の面のうちの1つ以上にキューを投影し得る。図示するように、プロジェクタ410は、人間120によって在庫ストレージ130から取出し対象の商品140Bを表示しており、人間操作型装置127によって誘導される。例えば、プロジェクタ410は、ピックトゥライト照射装置を備える。例えば、プロジェクタ410は、ピックトゥライト照射装置以外の他のプロジェクタ410を備える。
【0070】
これらの実施形態によると、注文ロボット110は、図2A−2Dに図示するように、人間120の先導者である。注文ロボット110は、人間120がどこへ向かうべきかを提示し得る。例えば、注文ロボット110は、どちらの方向に注文ロボット110が進行していくかを示すように構成された照明(図示せず)を備えることができる。
【0071】
注文ロボット110は、人間120のペースとほぼ一致するようにそのペースを調整し得る。例えば、注文ロボット110は、人間120のペースとほぼ一致するようにそのペースを自動的に調整し得る。例えば、注文ロボット110は、人間120が注文ロボット110に遅れを取った場合、人間120のペースとほぼ一致するようにそのペースを調整することができる。例えば、注文ロボット110は、人間120が注文ロボット110に遅れずついていく場合、人間120のペースとほぼ一致するようにそのペースを調整することができる。
【0072】
発明のさらなる実施形態によると、注文ロボット110は、キューイング装置を備え得る。キューイング装置は、視覚的キューイング装置及び音声キューイング装置のうちの1つ以上を備え得る。視覚的キューイング装置は、搭載プロジェクタ、カメラシステム、拡張現実システム、レーザポインタ、発光ダイオード(LED)照明、及び人間に何を取り出すかを示すことができる他の視覚的キューイング装置のうちの1つ以上を備え得る。視覚的キューイング装置は、取り出す1つ以上の注文商品について、人間に1つ以上の視覚的キューを表示するように構成される。視覚的キューイング装置はまた、注文ロボット110がアクセス可能となるために、1つ以上の注文商品の取出し及び1つ以上の注文商品の配置のうちの1つ以上についての形跡を記録するように構成されてもよい。音声キューイング装置は、タスクを人間に指定するように構成される。音声キューイング装置は、ロボットに搭載されたスピーカ及びヘッドセットのうちの1つ以上を備え得る。ヘッドセットは、例えば、注文ロボット110に無線接続されてもよい。代替的に、有線接続によってヘッドセットと注文ロボット110を接続してもよい。他の代替例として、注文ロボット110はサーバと無線通信してもよく、サーバはヘッドセットと無線通信してもよい。
【0073】
図5は、ロボットを使用して人間を支援する注文実行のための方法500のフローチャートである。方法500におけるステップの順序は、図5で示し又は以下の記述で説明するものに制限されない。いくつかのステップは、最終的な結果に影響を及ぼさずに異なる順序で実行されてもよい。
【0074】
ステップ510では、注文ロボットは、人間による注文ロボットの選択を受信する。そして、ブロック510は、制御をブロック520に移行させる。
【0075】
ステップ520では、注文ロボットは、注文商品を含む注文をサーバから受信する。そして、ブロック520は、制御をブロック530に移行させる。
【0076】
ステップ530では、注文ロボットは、注文商品を取り出す人間を支援する方向をサーバから受信する。そして、ブロック530は、制御をブロック540に移行させる。
【0077】
ステップ540では、注文ロボットは、注文商品を取り出す人間を支援するのに注文ロボットをトリガするように構成された支援トリガを受信する。そして、ブロック540は、制御をブロック550に移行させる。
【0078】
ステップ550では、注文ロボットは、注文商品を行先に運搬する命令をサーバから受信する。そして、ブロック550は、制御をブロック560に移行させる。
【0079】
ステップ560では、注文ロボットは、注文商品を取り出す人間を支援する。そして、ブロック560は、制御をブロック570に移行させる。
【0080】
ステップ570では、注文ロボットは、注文商品を行先に搬送する。そして、ブロック570は、処理を終了する。
【0081】
図6は、ロボットを使用して人間を支援する注文実行のための方法600のフローチャートである。方法600におけるステップの順序は、図6で示し又は以下の記述で説明するものに制限されない。いくつかのステップは、最終的な結果に影響を及ぼさずに異なる順序で実行されてもよい。
【0082】
ステップ610では、サーバは、注文商品を含む注文を受信する。そして、ブロック610は、制御をブロック620に移行させる。
【0083】
ステップ620では、サーバは、人間による注文ロボットの選択を受信する。そして、ブロック620は、制御をブロック630に移行させる。
【0084】
ステップ630では、サーバは、人間が利用可能な注文ロボット及び人間操作型装置のうちの1つ以上に注文を送信する。そして、ブロック630は、制御をブロック640に移行させる。
【0085】
ステップ640では、サーバは、注文商品を取り出す人間を支援する方向を注文ロボットに送信する。そして、ブロック640は、制御をブロック650に移行させる。
【0086】
ステップ650では、サーバは、注文がほぼ完了したかを判定する。注文がほぼ完了したと判定されるとその後、ブロック650は、制御をブロック660に移行させる。注文がまだ完了していない場合、処理はブロック640に逆戻りする。
【0087】
ステップ660では、サーバは、次の注文の実行に適した注文ロボット交換体について送信されたかを判定する。注文ロボット交換体についてまだ送信されていない場合にはその後、ブロック660は、制御をブロック670に移行させる。注文ロボット交換体について既に送信された場合にはその後、ブロック660は、制御をブロック680に移行させる。
【0088】
ステップ670では、サーバは、注文ロボット交換体に発送命令を送信してその発送を指示する。そして、ブロック670は、制御をブロック680に移行させる。
【0089】
ステップ680では、サーバは、注文が完了したかを判定する。注文が完了した場合にはその後、ブロック680は制御をブロック690に移行させる。注文が完了していない場合には、処理はブロック640に逆戻りする。
【0090】
ステップ690では、サーバは、注文商品を行先に運搬するように注文ロボットに指示する。そして、ブロック690は、処理を終了する。
【0091】
上記の代表的実施形態を例示構成における特定の構成要素によって説明したが、当業者であれば、他の代表的実施形態が異なる構成及び/又は異なる構成要素を用いて実施され得ることを理解するはずである。
【0092】
例えば、当業者であれば、特定のステップ及び特定の構成要素の順序が発明の機能を実質的に阻害することなく変更され得ることを理解するはずである。例えば、図1において、2つ以上の静止アクターロボットが取出しを行ってもよい。例えば、図1において、2つ以上のロボットが、取り出された注文商品を受け取るようにしてもよい。例えば、アクターロボット、注文ロボット、棚卸ロボット及び梱包ロボットの1つ以上は同一であってもよい。例えば、注文ロボットを第2の別タイプのロボットとして、棚卸ロボットを第3の別タイプのロボットとして、アクターロボットが梱包ロボットと同一であってもよい。例えば、1つのロボットが、第2のロボットに関する位置情報を通信してもよい。
【0093】
ここに詳細に開示された代表的実施形態及び開示の主題は、例示及び説明のために提示されたものであり、限定のために提示されたものではない。当業者であれば、記載した実施形態の形式及び詳細において、発明の範囲内となる均等の実施形態となる種々の変更がなされ得ることを理解するはずである。したがって、上述における主題は、例示説明として解釈されるべきであり、限定的な意味で解釈されるべきではないことが意図されている。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5
図6