(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6902751
(24)【登録日】2021年6月24日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】収容具
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20210701BHJP
H01R 31/02 20060101ALI20210701BHJP
H01R 25/00 20060101ALI20210701BHJP
【FI】
H01R13/52 B
H01R31/02 B
H01R25/00 A
【請求項の数】7
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2017-93350(P2017-93350)
(22)【出願日】2017年5月9日
(65)【公開番号】特開2018-190635(P2018-190635A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2020年4月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】595162459
【氏名又は名称】竜興化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】北野 純一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 智宏
(72)【発明者】
【氏名】菊池 勇一郎
(72)【発明者】
【氏名】市川 純一
【審査官】
鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第08210862(US,B1)
【文献】
特許第6054567(JP,B1)
【文献】
登録実用新案第3201461(JP,U)
【文献】
実開昭61−048138(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/40−13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源タップおよび電源プラグを収容する収容具であり、
第1端に狭窄可能な開口を有し、前記第1端の反対側の第2端の近傍に支持体によって支持される被支持部を有する袋状カバーを含み、
前記第1端と前記第2端とを接続する第3端、および、前記第1端と前記第2端とを接続し前記第3端とは反対側の第4端にそれぞれマチが設けられ、
前記袋状カバーは、互いに対面する第1シート部および第2シート部を含み、前記第1端が前記第1シート部の一端および前記第2シート部の一端によって構成され、前記第1シート部および前記第2シート部には、前記開口を狭窄するための2組の面ファスナーが、前記第3端に設けられたマチと前記第4端に設けられたマチとの間に設けられ、
前記2組の面ファスナーは、長手方向が前記第1端から前記第2端に向かう方向に沿っていて、前記2組の面ファスナーの間に前記電源タップに接続されたコードおよび前記電源プラグに接続されたコードを保持することができるように配置されている、
ことを特徴とする収容具。
【請求項2】
前記被支持部は、孔である、
ことを特徴とする請求項1に記載の収容具。
【請求項3】
前記第1端から前記第2端に向かう方向における前記2組の面ファスナーの長さは、5cm以上かつ20cm以下である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の収容具。
【請求項4】
前記袋状カバーは、収容された前記電源タップおよび前記電源プラグを外部から視認可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の収容具。
【請求項5】
前記袋状カバーは、透明な素材で構成されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の収容具。
【請求項6】
前記袋状カバーは、防水性の素材で構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の収容具。
【請求項7】
前記袋状カバーは、塩化ビニルで構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の収容具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源タップおよび電源プラグを収容する収容具に関する。
【背景技術】
【0002】
厨房等のように水が使われる環境では、電気製品に電力を供給するためのコンセントは、水がかからない場所に設置されるか、防水仕様のものが使用される。しかし、新たな電気製品を追加したい場合において、コンセントの差込口が不足しうる。例えば、ビールサーバー等の飲料サーバーには、飲料を通常の温度よりも低い温度まで冷却するためのオプションや、自動注出のためのオプションなどが提供されており、これらのオプションを使用する場合には、追加のコンセントが要求されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−244719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような場合において、コンセントを増設する工事を行うためには費用や時間がかかる。また、防水性のコネクタを使用することも考えられるが、このような方法では、電力の供給側のコネクタの仕様と電力の受け側のコネクタの仕様とを合わせる必要があるので、汎用性の面で好ましくない。
【0005】
本発明は、電気製品への電力の供給を簡易に行うために有利な収容具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の収容具は、電源タップおよび電源プラグを収容する収容具に係り、前記収容具は、第1端に狭窄可能な開口を有し、前記第1端の反対側の第2端の近傍に支持体によって支持される被支持部を有する袋状カバーを含
み、前記第1端と前記第2端とを接続する第3端、および、前記第1端と前記第2端とを接続し前記第3端とは反対側の第4端にそれぞれマチが設けられ、前記袋状カバーは、互いに対面する第1シート部および第2シート部を含み、前記第1端が前記第1シート部の一端および前記第2シート部の一端によって構成され、前記第1シート部および前記第2シート部には、前記開口を狭窄するための2組の面ファスナーが、前記第3端に設けられたマチと前記第4端に設けられたマチとの間に設けられ、前記2組の面ファスナーは、長手方向が前記第1端から前記第2端に向かう方向に沿っていて、前記2組の面ファスナーの間に前記電源タップに接続されたコードおよび前記電源プラグに接続されたコードを保持することができるように配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、電気製品への電力の供給を簡易に行うために有利な収容具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】本発明の一実施形態の収容具の使用例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1および
図2を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
【0010】
本発明の一実施形態の収容具1は、電源タップ210および電源プラグ220を収容するように構成されている。電源タップ210は、テーブルタップと呼ばれることもあり、電源タップ210に接続されたコード211の先端に設けられた不図示のプラグは、不図示のコンセントの差込口に挿入されうる。電源プラグ220は、電源タップ210の差込口222に挿入される。電源プラグ220に接続されたコード221は、不図示の電気製品に接続されうる。
【0011】
収容具1は、袋状カバー100を含む。袋状カバー100は、第1端101に狭窄可能な開口105を有し、第1端101の反対側の第2端102の近傍に被支持部106を有しうる。被支持部106は、厨房の壁等の構造体に固定された支持体230によって支持されうる。被支持部106は、例えば、孔でありうるが、何らかの支持体によって支持されうる構造を有すればよく、その構造は、特定のものには限定されない。収容具1は、被支持部106が支持体230によって支持され、吊り下げ状態で配置されうる。第1端101に設けられた狭窄可能な開口105は、吊り下げ状態において下方を向く。したがって、収容具1あるいは袋状カバー100に水等の液体がかかっても電源タップ210および電源プラグ220が濡れることがない。
【0012】
袋状カバー100には、マチ109が設けられうる。マチ109を設けることによって、袋状カバー100による電源タップ210、電源プラグ220ならびにコード211および221等の収容物に対する過度の圧迫を抑えつつ、容積を確保することができる。マチ109は、袋状カバー100の第3端103および第4端104に設けられうる。ここで、第3端103は、袋状カバー100の第1端101と第2端102とを接続する端部であり、第4端104は、第1端101と第2端102とを接続し第3端103とは反対側の端部である。その他、マチ109は、第2端102にも設けられてもよい。
【0013】
袋状カバー100は、互いに対面する第1シート部111および第2シート部112を含みうる。第1端101は、第1シート部111の一端および第2シート部112の一端によって構成されうる。第1シート部111および第2シート部112には、開口105を狭窄するための面ファスナー110等のファスナーが設けられうる。面ファスナー110等のファスナーは、収容物を袋状カバー100内に挿入した後に開口105を狭窄可能であればよく、その構造は特定のものに限定されない。狭窄可能とは、収容物を収容具1の袋状カバー100内に挿入する際の開口105の断面積よりも、その後の開口105の断面積を小さくすることが可能であることを意味する。
【0014】
面ファスナー110は、例えば、第1シート部111および第2シート部112の互いに対向する面にそれぞれ設けられうる。第1端101から第2端102に向かう方向DIRにおける面ファスナー110の長さLは、5cm以上かつ20cm以下であることが好ましく、10cm以上かつ15cm以下であることが更に好ましい。このような寸法は、電源タップ210および電源プラグ220等の収容物を袋状カバー100の中により確実に保持し収容物が落下することを防止しつつ、収容具1の全体の大きさを制限するために有利である。また、このような寸法は、水等を使って床等を洗浄する際に水等が袋状カバー100内の電源タップ210および電源プラグ220に付着することを防止する上で有利である。面ファスナー110は、その長手方向が、第1端101から第2端102に向かう方向DIRに沿うように配置されうる。一例において、長手方向が第1端101から第2端102に向かう方向DIRに沿った少なくとも2組の面ファスナー110が設けられうる。これは、
図2に例示されるように、1つの組の面ファスナー110と他の組の面ファスナー110との間に、コード211および221を配置することによってコード211および221をより安定的に保持するために有利である。
【0015】
面ファスナー110は、ファスナーの一例に過ぎず、面ファスナー110に代えて、開口105を狭窄可能な他の種々のファスナー(例えば、線ファスナー、ボタン、クリップ、磁石等)が設けられうる。
【0016】
袋状カバー100は、収容された電源タップ210および電源プラグ220を外部から視認可能に構成されうる。これは、外部から電源タップ210および電源プラグ220の状態を観察し、不具合の発生を未然に防ぐために効果的である。袋状カバー100は、例えば、その全体または一部が透明な素材で構成されうる。袋状カバー100は、防水性の素材で構成されうる。袋状カバーは、例えば、塩化ビニルで構成されうる。
【符号の説明】
【0017】
1:収容具、100:袋状カバー、101:第1端、102:第2端、103:第3端、104:第4端、105:開口、106:被支持部、110:面ファスナー、111:第1シート部、112:第2シート部、210:電源タップ、220:電源プラグ、211:コード、222:差込口、221:コード、230:支持体