特許第6902794号(P6902794)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6902794
(24)【登録日】2021年6月24日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】遊技機運搬台車
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20210701BHJP
【FI】
   A63F7/02 349Z
【請求項の数】6
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-174772(P2018-174772)
(22)【出願日】2018年9月19日
(65)【公開番号】特開2020-44105(P2020-44105A)
(43)【公開日】2020年3月26日
【審査請求日】2020年10月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】大宅 高敏
【審査官】 荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−180249(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3211901(JP,U)
【文献】 実開平04−097874(JP,U)
【文献】 特開2006−206037(JP,A)
【文献】 特開2004−117138(JP,A)
【文献】 特開2015−140064(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3213355(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3026037(JP,U)
【文献】 特開2018−149174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
載せられた遊技機を運搬する遊技機運搬台車であって、
床面上を転動するキャスタが取り付けられた底部と、
前記底部の上方に位置すると共に前記遊技機が載せられる載置部と、
を備え、
前記底部は、水平方向に延びる板状とされており、平面視において前記底部の内側に窪む凹部を有し、
前記凹部は、平面視において前記底部の中央側に延びる一対の第1延在部と、一対の前記第1延在部のそれぞれから斜めに延びる一対の傾斜部と、前記一対の傾斜部の間において延在する第2延在部とを有し、
前記載置部は、前記遊技機が載せられる本体と、前記本体の平面視の一端に位置するスロープとを備え、
前記スロープは、前記本体から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面を有し、
前記スロープは、平面視において前記凹部の反対側に設けられ、
前記底部の上面に固定されており、平面視において枠状に形成される箱状部を備える、
遊技機運搬台車。
【請求項2】
前記底部に対する前記載置部の高さを調整する高さ調整部を備える、
請求項1に記載の遊技機運搬台車。
【請求項3】
前記キャスタは、前記床面上における転動をロックするロック機構を有する、
請求項1又は2に記載の遊技機運搬台車。
【請求項4】
前記底部の隅部に弾性体を含む保護部を備える、
請求項1〜のいずれか一項に記載の遊技機運搬台車。
【請求項5】
前記載置部は、前記本体の側面に取り付けられる把持部を備え、
前記把持部の上面は前記本体の上面よりも下方に位置する、
請求項1〜のいずれか一項に記載の遊技機運搬台車。
【請求項6】
前記載置部は、載せられた前記遊技機の移動を阻止するストッパを備える、
請求項1〜のいずれか一項に記載の遊技機運搬台車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機を運搬する遊技機運搬台車に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシン及びパチンコ機等の遊技機を運搬する遊技機運搬台車については従来から種々のものが知られている。例えば、遊技機の重量は30kg以上であって、遊技機の高さは1m程度であることがあり、遊技機が載せられる遊技機運搬台車としては強度が高いものが求められる。例えば、遊技店に運び込まれた遊技機は、遊技機運搬台車に載せられた状態でホールの遊技島まで運搬される。
【0003】
実用新案登録第3213551号公報には、遊技機運搬用台車が記載されている。遊技機運搬用台車は、平坦な床面上を移動する基台部と、基台部の上部に設けられて遊技機が傾けた状態で載せられる載置部と、載置部の後方に設けられて遊技機の前後方向への移動を補助する移動補助部とを備える。基台部は、下面四隅に重量物運搬用のキャスタが取り付けられた基枠と、基枠から立設する側柱とを有する。基枠及び側柱は、共に、メッキ処理及び塗装が施された鋼製の角パイプによって形成されている。基枠は、角パイプがコの字状に連結されて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3213551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した遊技機運搬用台車では、キャスタが取り付けられた基枠がコの字状に連結された角パイプによって構成されている。キャスタは平面視における基枠の四隅のそれぞれに設けられる。ところで、遊技機を運搬するときには、島設備に対する遊技機の着脱において工具等が必要となる場合がある。このとき、遊技機運搬用台車によって遊技機を運搬しながら工具等を持ち運ばなければならない場合がある。しかしながら、前述した遊技機運搬用台車を用いて遊技機を運搬する場合には、遊技機運搬用台車とは別に工具等を持ち運ばなければならないため、遊技機の運搬作業の作業性において改善の余地がある。
【0006】
また、ホールの遊技島には、設置される遊技機ごとに椅子が設けられ、狭いスペースに多くの椅子が並べられていることがある。これらの椅子は、転倒等を防ぐためにホールの床面に固定されていることが多い。従って、遊技機が載せられた遊技機運搬用台車を狭い間隔で並べられた複数の椅子の間に通して遊技機の運搬を行わなければならない。前述した遊技機運搬用台車では、棒状の角パイプがコの字状とされているので、遊技機の運搬時に棒状とされた部分が椅子等に当たって移動が妨げられる可能性が高く、遊技機の運搬をスムーズに行うことができないという実情がある。すなわち、角パイプの棒状部分が椅子等に衝突する可能性があるので、遊技機の運搬作業が困難となりうる。
【0007】
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであり、複数の椅子が固定されたホールの内部における遊技機の運搬作業を効率よく行うことができる遊技機運搬台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る遊技機運搬台車は、載せられた遊技機を運搬する遊技機運搬台車であって、床面上を転動するキャスタが取り付けられた底部と、底部の上方に位置すると共に遊技機が載せられる載置部と、を備え、底部は、水平方向に延びる板状とされており、平面視において底部の内側に窪む凹部を有し、凹部は、平面視において底部の中央側に延びる一対の第1延在部と、一対の第1延在部のそれぞれから斜めに延びる一対の傾斜部と、一対の傾斜部の間において延在する第2延在部とを有し、載置部は、遊技機が載せられる本体と、本体の平面視の一端に位置するスロープとを備え、スロープは、本体から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面を有し、スロープは、平面視において凹部の反対側に設けられ、底部の上面に固定されており、平面視において枠状に形成される箱状部を備える
【0009】
この遊技機運搬台車では、床面上を転動するキャスタが取り付けられた底部が水平方向に延びる板状とされている。よって、板状とされた底部の上に工具等を載せることができる。すなわち、板状とされる底部を工具等の載置スペースとすることが可能である。従って、載置部に遊技機を載せると共に、板状の底部の上に工具等を載せることができるので、遊技機と工具等を共に遊技機運搬台車に載せることができる。その結果、遊技機の運搬作業の作業性を高めることができる。また、底部は、平面視において底部の内側に窪む凹部を有し、凹部は、底部の中央側に延びる一対の第1延在部、一対の傾斜部及び第2延在部を有する。よって、狭い間隔で並べられた複数の椅子の間において、第1延在部、傾斜部及び第2延在部を有する凹部を椅子に対面させた状態で当該椅子の外周に沿うように遊技機運搬台車を移動させることにより、遊技機を載せた遊技機運搬台車を複数の椅子の間でスムーズに移動させることができる。更に、水平方向に延びる板状とされた底部が凹部を有することにより、椅子等への底部の干渉を抑制することができる。従って、複数の椅子の間に遊技機運搬台車をスムーズに通すことができるので、複数の椅子が固定されたホールの内部における遊技機の運搬作業を効率よく行うことができる。
【0010】
前述した遊技機運搬台車は、底部に対する載置部の高さを調整する高さ調整部を備えてもよい。ところで、遊技機が設置される島設備の高さは、ホール等によって微妙に異なることがある。従って、遊技機運搬台車の載置部の高さが不変である場合には、載置部から遊技機を持ち上げる必要が生じることがある。これに対し、前述した遊技機運搬台車は、載置部の高さを調整する高さ調整部を備えるため、島設備の高さが異なる場合であっても、高さ調整部によって載置部の高さを調整することにより、遊技機を持ち上げる手間を低減することができる。従って、高さ調整部で載置部の高さを調整することによって載置部に対する遊技機の載せ降ろしを効率よく行うことができるので、遊技機の運搬作業をよりスムーズに行うことができる。
【0011】
前述した遊技機運搬台車において、遊技機が載せられる載置部の本体の一端にスロープが設けられ、スロープは本体から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面を有する。従って、スロープの傾斜面に沿って遊技機を移動させることによって遊技機をスムーズに本体の上に載せることができる。また、本体の上面からスロープの傾斜面に沿って遊技機を降ろすことにより、遊技機を本体からスムーズに降ろすことができる。従って、遊技機の運搬作業を一層スムーズに行うことができる。
【0012】
面視における椅子の位置を中心としたときに凹部が内側に向けられると共にスロープは外側に向けられる。従って、外側に位置する遊技機をスロープを介してスムーズに載置部に載せることができると共に、載置部からスロープを介して遊技機をスムーズに降ろすことができる。よって、載置部に対する遊技機の載せ降ろしを一層スムーズに行うことができるので、遊技機の運搬作業を一層効率よく行うことができる。
【0013】
前述した遊技機運搬台車において、キャスタは、床面上における転動をロックするロック機構を有してもよい。この場合、載置部に対する遊技機の載せ下ろしのときにおけるキャスタの転動をロックすることができる。従って、遊技機の載せ降ろしのときに遊技機運搬台車が移動することを防止することができる。
【0014】
前述した遊技機運搬台車において、底部の隅部に弾性体を含む保護部を備えてもよい。この場合、底部の隅部に弾性体を含む保護部が設けられるので、万が一底部が椅子等に当たっても椅子等を保護することができる。更に、保護部は弾性体から構成されるので、椅子等に加わる衝撃を緩和して、底部が傷つくことを抑制することができる。
【0015】
前述した遊技機運搬台車において、載置部は、本体の側面に取り付けられる把持部とを備え、把持部の上面は本体の上面よりも下方に位置してもよい。この場合、遊技機が載せられる本体の上面よりも把持部の上面が下方に位置するので、本体に遊技機を載せるときに把持部を邪魔になりにくくすることができる。従って、把持部が設けられた本体の側面の方向からも遊技機を本体に載せることができ、種々の方向から遊技機を載せることができるので、遊技機の運搬作業を更に効率よく行うことができる。
【0016】
前述した遊技機運搬台車では、底部の上面に設けられて枠状に形成される箱状部に工具等を入れることができる。従って、箱状部に工具等を入れることによって、遊技機の運搬中に工具等が底部から落下する可能性を低減させることができる。その結果、遊技機と共により多くの工具等をより確実に運搬することができるので、更なる運搬の効率化に寄与する。
【0017】
前述した遊技機運搬台車において、載置部は、載せられた遊技機の移動を阻止するストッパを備えてもよい。この場合、載置部に載せられた遊技機の移動をストッパが阻止するので、遊技機を運搬するとき等における遊技機の移動を抑制することができる。従って、ストッパが遊技機の移動を阻止することにより、遊技機の運搬をより安全且つスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の椅子が固定されたホールの内部における遊技機の運搬作業を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施形態に係る遊技機運搬台車及び遊技機の一例を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る遊技機運搬台車を示す斜視図である。
図3図3は、図2の遊技機運搬台車の台部を示す斜視図である。
図4図4は、図1の遊技機が載せられる載置部を示す分解斜視図である。
図5図5は、高さが変更された図2の遊技機運搬台車を示す斜視図である。
図6図6は、図5の台部の分解斜視図である。
図7図7は、図4の載置部のスロープ付近の構成を拡大した斜視図である。
図8図8は、図7のスロープの端部に取り付けられるスロープ保護部を示す斜視図である。
図9図9は、図2の遊技機運搬台車を用いて遊技機を運搬する手順を示す斜視図である。
図10図10は、図9の状態の遊技機運搬台車を示す斜視図である。
図11図11は、図9の手順の続きを示す斜視図である。
図12図12は、図11の状態の遊技機運搬台車を示す斜視図である。
図13図13は、図11の手順の続きを示す斜視図である。
図14図14は、図13の状態の遊技機運搬台車を示す斜視図である。
図15図15は、図13の手順を経て遊技機の運搬が完了した状態の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、図面を参照しながら本発明に係る遊技機運搬台車の実施形態について詳細に説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解を容易にするため、一部を誇張又は簡略化して描いている場合があり、寸法等は図面に記載のものに限定されない。
【0021】
図1に示されるように、実施形態に係る遊技機運搬台車1は、遊技機Mが載せられた状態で遊技機Mを運搬する台車である。遊技機Mは、例えば、スロットマシンであるが、パチンコ機、弾球遊技機又はパチスロ遊技機等、スロットマシン以外の遊技機であってもよい。遊技機Mは、例えば、パチンコ・スロット店等の遊技場(遊技店)のホールの内部に設置された遊技島に運搬されて遊技島に取り付けられる。また、遊技機Mは、工場等から遊技場の倉庫に搬送されて保管されることもあれば、メンテナンス時等に遊技島又は倉庫から運搬されてパチンコ・スロット店の外の工場等に運搬されることもある。遊技機運搬台車1は、例えば、遊技場のホールの内部において遊技機Mを運搬するときに用いられる。
【0022】
遊技機運搬台車1は、例えば、ホールの床面Hを転動するキャスタ2が取り付けられた底部10と、底部10から上方に延びる柱部20と、柱部20の上側において遊技機Mが載せられる載置部30とを備える。例えば、底部10は水平方向に延びる板状とされており、これにより、底部10の加工を容易に行うことが可能であると共に底部10の上に工具等を載せることも可能である。なお、本明細書において、「水平方向」は、厳密な水平方向だけでなく、若干傾いた水平方向等も含まれる。
【0023】
例えば、平面視において、載置部30の面積は底部10の面積よりも小さく、載置部30は底部10の内側に位置する。底部10は、複数のキャスタ2を備えており、一例として、底部10の四隅のそれぞれにキャスタ2が設けられる。キャスタ2は、車輪2aと、回転式のロック機構2bとを備える。
【0024】
ロック機構2bは、車輪2aの転動をロック可能とされている。一例として、ロック機構2bを一方向(例えば時計回り)に回転させて車輪2aの転動をロックすると共に、当該一方向の逆方向(例えば反時計回り)にロック機構2bを回転させて車輪2aのロックを解除することが可能である。但し、ロック機構2bの構成は、上記の回転式に限定されず、適宜変更可能である。
【0025】
図2は、遊技機運搬台車1を示す斜視図である。図2に示されるように、底部10は、底板3と、底板3を保護する保護部4と、底板3の底面において底板3を補強する補強部5と、工具等を収容可能な箱状部6とを備える。平面視において、底板3は、その長手方向である方向D1、及び底板3の短手方向である方向D2に延びる板状を成している。
【0026】
すなわち、底板3は、方向D1に延びる長辺3mと、方向D2に延びる一対の短辺3nとを有する。一例として、底板3の長手方向である方向D1、及び底板3の短手方向である方向D2のそれぞれは、遊技機運搬台車1の長手方向、及び遊技機運搬台車1の短手方向のそれぞれに一致する。
【0027】
なお、以降の説明では、底板3の長手方向である方向D1、底板3の短手方向である方向D2、及び底板3の厚さ(高さ)方向である方向D3を用いて説明を行う。但し、これらの方向D1、方向D2及び方向D3は、あくまで説明の便宜上のものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0028】
一例として、底板3の方向D1の長さは50cm以上且つ90cm以下であり、底板3の方向D2の長さは20cm以上且つ60cm以下である。例えば、平面視における底板3の面積は、平面視における遊技機Mの面積よりも大きく、平面視において遊技機Mが底板3の中に収まるように遊技機Mは載せられる。
【0029】
底板3の外形は、多角形状(例えば四角形状)とされており、一例として長方形状とされている。底板3の隅部(例えば四隅)のそれぞれは曲面状とされており(図6参照)、これにより、万が一底板3が他の物に当たっても当該物に加わる衝撃を緩和することが可能となっている。更に、底板3の隅部に保護部4が設けられることにより、当該物への衝撃を更に緩和することが可能である。なお、底板3の外形は、多角形状でなくてもよく、例えば、円形状、楕円形状又は長円形状等、他の形状であってもよい。底板3は、例えば、金属製であるが、金属以外の材料によって構成されていてもよい。一例として、底板3の材料は鉄である。
【0030】
底板3は、方向D1に延びる第1端面3aと、第1端面3aの両端において方向D2に延びる一対の第2端面3bと、底板3の中心3cから見て第1端面3aの反対側に位置する凹部7とを備える。第1端面3a及び第2端面3bは、例えば、共に直線状(平面状)とされている。また、第1端面3a及び第2端面3bは、底板3の上面3eが方向D3に折り曲げられた部位であり、このように底板3が上面3eの面外方向(下方)に折り曲げられることによって底板3の強度が高められている。上面3eは、例えば平坦状とされている。
【0031】
凹部7は、遊技場のホールの内部に配置された椅子等の設備に遊技機運搬台車1が当たることを抑制するために設けられる。すなわち、底部10が内側に窪む凹部7を有することにより、底部10をホール内設備に当接しにくくすることができ、ホール内設備を保護することができると共に、ホール内における遊技機運搬台車1のスムーズな移動を可能とする。
【0032】
凹部7は、平面視における底部10(底板3)の内側に窪む部位である。凹部7は、例えば、平面視において底部10の中央側に延びる一対の第1延在部7bと、第1延在部7bから斜めに延びる傾斜部7cと、一対の傾斜部7cの間において延在する第2延在部7dとを有する。一例として、凹部7は、方向D1の両端のそれぞれに位置する端面7aと、各端面7aから直線状に延びる一対の第1延在部7bと、第1延在部7bから方向D1及び方向D2の双方に対して斜めに延びる一対の傾斜部7cと、一対の傾斜部7cの間において方向D1に延びる第2延在部7dとを有する。
【0033】
前述したように、第1延在部7bは、底部10の中央側に延びており、一例として方向D2に延びている。なお、「底部の中央側」とは、底部の中央に接近する方向を示しており、例えば、端面7aから窪む方向、及び端面7aを基準とした方向D2を含んでいる。また、第1延在部7b、傾斜部7c及び第2延在部7dは、例えば、共に、平坦面とされている。
【0034】
なお、端面7a、第1延在部7b、傾斜部7c及び第2延在部7dの形状、並びに凹部7の全体形状は図面に示される形状に限られず、適宜変更可能である。例えば、端面7a、第1延在部7b、傾斜部7c及び第2延在部7dの少なくともいずれかが湾曲していてもよい。
【0035】
底板3の中心3cから見て凹部7の反対側に箱状部6が設けられる。一例として、箱状部6は直方体状とされている。箱状部6は、例えば、底板3の上面3eに固定されている。一例として、箱状部6は、複数のピンP1が孔部3p(図3参照)に挿入されることによって上面3eに固定される。平面視において、箱状部6は枠状とされており、枠状とされた箱状部6の内部に工具等が収容される。例えば、箱状部6は、方向D1又は方向D2に向けられる側面部6aと、側面部6aの端部において折り曲げられた折り曲げ部6bとを備える。
【0036】
箱状部6は、例えば、平坦状とされた複数の鉄板によって構成されている。箱状部6は、例えば複数(一例として4つ)の側面部6aを備えており、複数の側面部6aはピンP2によって互いに連結されている。具体的には、側面部6aは、方向D1及び方向D3に延びる一対の第1側面部6cと、各第1側面部6cの方向D1の端部間において方向D2及び方向D3に延びる一対の第2側面部6dとを有する。各第2側面部6dの方向D2の端部には方向D1に折り曲げられた折り曲げ部6eが設けられており、各折り曲げ部6eは第1側面部6cの方向D2の内側に重ねられる。この状態で第1側面部6c及び折り曲げ部6eがピンP2で接合されることによって箱状部6が形成される。
【0037】
箱状部6は、例えば、複数の折り曲げ部6bを備えており、各折り曲げ部6bは各側面部6aの下端において方向D1及び方向D2に延在している。平面視において、各折り曲げ部6bは各側面部6aよりも底板3の外側に広がるように配置されており、ピンP1の各折り曲げ部6b及び孔部3p(図3参照)への挿入によって各折り曲げ部6bが上面3eに固定されることにより、箱状部6が上面3eに固定されている。
【0038】
なお、上記では、平坦状とされた複数の鉄板によって構成されると共に直方体状とされた箱状部6について説明したが、箱状部6の形状は、例えば円環状等であってもよく、適宜変更可能である。但し、平坦状とされた複数の鉄板によって構成された箱状部6である場合、加工しやすく製造しやすいという利点がある。また、箱状部6の固定手段、配置位置、形状、大きさ、材料及び数は適宜変更可能である。
【0039】
図3は、底部10及び柱部20の例を示す分解斜視図である。図4は、載置部30及び柱部20を示す分解斜視図である。図3及び図4に示されるように、柱部20は、底部10に固定される下側柱部21と、載置部30に固定される上側柱部22とを備える。例えば、柱部20の各部は金属によって構成されている。しかしながら、柱部20の各部の材料は適宜変更可能である。下側柱部21及び上側柱部22は、底部10に対する載置部30の高さT(図2及び図5参照)を調整する高さ調整部20Aを構成する。
【0040】
例えば、柱部20は、底部10の中心に対して互いに対称となる位置に一対に設けられる。一例として、柱部20は、方向D1に沿って一対に設けられており、2本の下側柱部21、及び2本の上側柱部22を備える。下側柱部21及び上側柱部22は、方向D3に沿って互いにスライド可能とされており、一例として、下側柱部21の内側に入れ子状に上側柱部22が収容される。例えば、下側柱部21に孔部21aが設けられ、上側柱部22に互いに高さ位置が異なる複数の孔部22aが設けられており、ネジN1(図5参照)が孔部21a及び孔部22aに挿入されてねじ込まれることによって高さTが調整される。
【0041】
具体的には、上側柱部22の複数の孔部22aのうちのいずれかが選択され、選択された孔部22aと孔部21aにネジN1が通されることによって高さTが定められる。例えば、高さTは450mm以上且つ550mmに調整可能であり、一例として、図2は高さTが525mmである状態、図5は高さTが475mmである状態、をそれぞれ示している。なお、高さ調整部20Aの構成は、上記の例に限られず適宜変更可能である。
【0042】
図3に示されるように、下側柱部21は、断面が矩形状とされた柱本体部21bと、柱本体部21bの下端において底部10に固定される固定部21cとを備える。柱本体部21bは、方向D1を向く第1側面21dと、方向D2を向く一対の第2側面21eとを有する。柱本体部21bの方向D1の中央側には、方向D3に延びる開口21fが形成されている。開口21fは、下側柱部21の方向D3の全体にわたって延びている。開口21fによって、下側柱部21の長手方向(方向D3)に交差する方向に切断した下側柱部21の断面形状はC字状とされている。
【0043】
第2側面21eには、複数の孔部21aが形成されており、複数の孔部21aは下側柱部21を方向D2に貫通している。下側柱部21は、例えば、方向D1に沿って並ぶ2個の孔部21aの組C1を上下一対に備えており、合計4個の孔部21aを有する。このように、孔部21aの組C1を上下一対に備えることにより、1本の下側柱部21に2個のネジN1が挿入可能となるので、下側柱部21及び上側柱部22を互いに一層強固に固定させることが可能となる。
【0044】
固定部21cは、下側柱部21の下端から方向D2に延びる一対の第1板状部21gと、下側柱部21の下端から底部10の方向D1の両端側に延びる第2板状部21hとを備える。第1板状部21gは、方向D2に延びる長方形状とされており、上面3eに面接触した状態で上面3eに固定される。第2板状部21hには、複数の貫通孔21k(図6参照)が形成されており、各貫通孔21kにネジN2が挿通されて上面3eの挿入穴3gにねじ込まれることによって第2板状部21hは上面3eに固定される。
【0045】
第2板状部21hは、第1側面21dに面接触して第1側面21dに固定される第1部分21jと、第1部分21jの下端から上面3eに沿って延びる第2部分21pとを有し、例えば、第1部分21j及び第2部分21pは折り曲げ加工によって形成される。第1部分21jには貫通孔21m(図6参照)が形成されており、貫通孔21mにネジN3が挿通されてねじ込まれることによって第1部分21jは第1側面21dに固定される。
【0046】
図4に示されるように、上側柱部22は、断面が矩形状とされた本体部22bと、本体部22bの上端に位置する板状部22cとを備える。板状部22cは、載置部30に対向する部位である。本体部22bは、方向D1を向く第3側面22dと、方向D2を向く第4側面22eとを有する。本体部22bの方向D1の中央側には、方向D3に延びる開口22fが形成されており、この開口22fによって、上側柱部22の長手方向に交差する方向に切断した上側柱部22の断面形状はC字状とされている。
【0047】
第4側面22eには、複数の孔部22aが形成されており、複数の孔部22aは上側柱部22を方向D2に貫通している。上側柱部22は、例えば、11個の孔部22aの組C2を上下一対に備えており、合計22個の孔部22aを有する。組C2において、複数個の孔部22aの方向D3の位置(高さ位置)は互いに異なっており、このように互いに高さが異なる複数個の孔部22aを有することにより、高さTを複数段階に調整可能である。
【0048】
本実施形態では、一例として、組C2が11個の孔部22aを含んでおり、高さTを11段階に調整可能である。しかしながら、孔部22aの数及び位置は適宜変更可能である。また、複数個の孔部22aの組C2を上下一対に備えることにより、1本の上側柱部22に2個のネジN1が挿入可能となるので、下側柱部21及び上側柱部22を互いに一層強固に固定させることが可能となる。
【0049】
載置部30は、遊技機Mが載せられる本体31と、本体31の方向D1の端部に取り付けられる把持部32と、本体31から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面33aを有するスロープ33と、スロープ保護部34とを備える。把持部32は、例えば、本体31の方向D1の一方側に取り付けられるが、本体31の方向D1の両側に取り付けられてもよい。本体31は、遊技機Mが載せられる板状部31Aと、柱部20が連結される連結板部31Bとを有する。このように載置部30が板状部31Aと連結板部31Bを備えた二枚板構造を有することにより、載置部30の強度を高めることが可能である。
【0050】
例えば、板状部31Aは木製であり、連結板部31Bは金属製である。しかしながら、板状部31A及び連結板部31Bの材料は適宜変更可能である。板状部31Aは、方向D1及び方向D2に延びる長方形状とされている。一例として、板状部31Aの方向D1の長さは30cm以上且つ70cm以下であり、板状部31Aの方向D2の長さは20cm以上且つ60cm以下である。
【0051】
板状部31Aの方向D2の一方側の隅部31cは丸みを帯びている。また、平面視における隅部31cの位置は連結板部31Bの隅部31dよりも載置部30の外側に張り出している。よって、外側に張り出す隅部31cが丸みを帯びていることにより、万が一載置部30が他の物に衝突しても当該物を傷つきにくくすることができる。
【0052】
板状部31AはネジN5(図5参照)が挿通される複数の貫通孔31aを有し、連結板部31Bは各貫通孔31aに重ねられる複数の挿入穴31bを有する。各貫通孔31a及び各挿入穴31bに上からネジN5が挿入されてネジN5がねじ込まれることにより、連結板部31Bに板状部31Aが連結される。貫通孔31a及び挿入穴31bは、一例として、本体31の四隅のうちの方向D2の一方側の2か所、本体31の方向D2の中央且つ方向D1の両端それぞれの2か所、本体31の方向D1の中央であって方向D2の一方側の1か所、及び本体31の中央の1か所に設けられ、合計6か所に設けられる。
【0053】
連結板部31Bは、例えば、板状部31Aと方向D3に対面する鉄板である板状部31eと、板状部31eの方向D1の端部において下方に折り曲げられる側面31fとを有する。側面31fは、把持部32が固定される部位である。側面31fは、例えば、連結板部31Bの方向D2の中央を含む領域に設けられており、方向D2に貫通する貫通孔31gを有する。貫通孔31gは、例えば、方向D2に沿って一対に形成されており、把持部32は各貫通孔31gにねじ止めされることによって本体31に固定される。但し、本体31に対する把持部32の固定の構造及び固定手段は適宜変更可能である。
【0054】
把持部32は、例えば手で把持されることにより、遊技機運搬台車1を所望の位置に移動させることが可能である。一例として、把持部32の材料は、樹脂であるが、樹脂以外の材料であってもよく適宜変更可能である。把持部32は、方向D1に窪む凹部32aを有し、把持部32が連結板部31Bに固定されたときに凹部32aは方向D3に貫通する貫通孔を形成する。
【0055】
平面視における把持部32の形状は、例えば、方向D3に貫通する貫通孔を備えた台形状とされており、手で握りやすい形状とされている。従って、連結板部31Bに固定された把持部32を手で持つことにより、遊技機運搬台車1の移動を容易に行うことが可能となる。なお、平面視における把持部32の形状は、例えば円弧状であってもよく、適宜変更可能である。
【0056】
連結板部31Bに固定された把持部32の上面32bの高さ位置は連結板部31Bの上面31hの高さ位置よりも低い。上面32bは、例えば平坦状とされているが、湾曲していてもよい。本体31の方向D2の他方側(丸みを帯びた隅部31cの反対側)には、スロープ33が取り付けられる。スロープ33は、遊技機運搬台車1の中央から見て前述した凹部7の反対側に設けられる。スロープ33は、板状部31Aの上面31jに遊技機Mをスムーズに載せるための部位であって、上面31jに向かうに従って徐々に高くなる傾斜面33aを有する。スロープ33は、上面31jに固定される固定部33bと、固定部33bと共に本体31を挟み込む下板部33cとを更に備える。また、上面31jには、上面31jから下方に窪む段差部31mが設けられており、スロープ33は段差部31mに取り付けられる。
【0057】
図4及び図5に示されるように、板状部31Aの上面31jには、ストッパ35が取り付けられる。一例として、ストッパ35は円柱状とされている。ストッパ35は、上面31jから突出するように設けられ、上面31jに載せられた遊技機Mの移動を阻止するために設けられる。ストッパ35は、例えば、ねじ込みによって上面31jに固定されるが、ストッパ35の固定手段は適宜変更可能である。一例として、一対のストッパ35が板状部31Aの方向D1の両端部のそれぞれに設けられ、各ストッパ35は遊技機Mの方向D1への移動を阻止する。なお、ストッパ35の形状、大きさ、数及び配置態様は適宜変更可能である。
【0058】
傾斜面33aは、例えば、平坦状とされている。しかしながら、傾斜面33aは、スロープ33の外側に膨らむように湾曲していてもよいし、スロープ33の内側に窪むように湾曲していてもよく、傾斜面33aの形状は適宜変更可能である。傾斜面33aと下板部33cとを連結するスロープ33の先端部33fは丸みを帯びている。これにより、後述する椅子S及び遊技島Yの下板Y2(図11参照)等のホール内設備にスロープ33が当たっても当該ホール内設備が傷つく可能性を抑えることが可能である。
【0059】
また、スロープ33は傾斜面33a、固定部33b、下板部33c及び先端部33fを有することにより、方向D1から見たスロープ33の形状がC字状とされている。但し、スロープ33は本体31から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面33aを有していればよく、方向D1から見たスロープ33の形状はC字状に限られず適宜変更可能である。また、スロープ33の方向D1の端部には、後述するスロープ保護部34が取り付けられる。
【0060】
固定部33bは傾斜面33aの上端において方向D1及び方向D2に延在する板状とされている。固定部33bにはネジN6(図5参照)が挿通される貫通孔33dが形成されており、板状部31Aの上面31jには貫通孔33dが重ねられる挿入穴31kが形成されている。固定部33bと下板部33cが本体31を挟み込んだ状態で挿入穴31kに貫通孔33dが重ねられ、貫通孔33d及び挿入穴31kにネジN6がねじ込まれることにより、スロープ33は本体31に固定される。
【0061】
例えば、貫通孔33d及び挿入穴31kは、載置部30の方向D1の両端それぞれ、及び載置部30の方向D1の中央に設けられると共に、方向D1の中央と両端との間のそれぞれに設けられる。一例として、合計5個の貫通孔33d及び挿入穴31kが設けられる。
【0062】
図6は、下側柱部21及び底部10の分解斜視図である。図6に示されるように、キャスタ2は、例えば、底板3の底面3fに固定される。一例として、キャスタ2は、前述した車輪2a及びロック機構2bを備えており、ロック機構2bの上端には底板3に取り付けられる取付部2cを備える。例えば、取付部2cは、底板3の隅部3h(一例として四隅)のそれぞれに設けられる。
【0063】
取付部2cは、例えば、板状とされており、底面3fに面接触した状態で底面3fに固定される。取付部2cは、一例として、角部が丸められた長方形状とされており、一対の長辺2eと一対の短辺2fとを有する。取付部2cは、長辺2e及び短辺2fが方向D1及び方向D2の双方に傾斜すると共に、長辺2eが底板3の隅部3hに対向するように取り付けられる。
【0064】
取付部2cにはネジが挿通される貫通孔2dが形成されており、例えば、貫通孔2dは、取付部2cの隅部のそれぞれに配置されている。一例として、貫通孔2dは、長方形状とされた取付部2cの四隅のそれぞれに配置されている。貫通孔2dに挿通されたネジが底板3のネジ穴3jにねじ込まれることによって取付部2cは底板3に取り付けられる。
【0065】
保護部4は、例えば、長方形状とされた底板3の四隅のそれぞれにネジN7(図5参照)によって取り付けられる。一例として、保護部4は2つのネジ穴4dを備えており、2つのネジ穴4dは、2つのネジ穴4dを結ぶ仮想直線が方向D1及び方向D2の双方に傾斜すると共に底板3の隅部3hに対向するように配置される。保護部4は、弾性体を含んでおり、例えば、ゴム製である。
【0066】
保護部4は、底板3の外側に向けられる湾曲面4aと、底板3の内側に向けられる直線部4bと、湾曲面4a及び直線部4bを互いに接続する一対の接続部4cとを有する。保護部4が外側に向けられる湾曲面4aを有することにより、仮に湾曲面4aが他の物に当接しても当該他の物に加わる衝撃を緩和することが可能である。また、保護部4は、底板3の隅部を保護するコーナーガードである。なお、保護部4の形状、大きさ、材料、数及び配置態様は上記の例に限定されず適宜変更可能である。
【0067】
補強部5は、方向D1に延びる棒状とされており、底板3の底面3fに固定される。補強部5は、底面3fに下から接触すると共に方向D1に延びる第1板部5aと、第1板部5aの幅方向の端部から下方に延びる第2板部5bとを有する。補強部5の長手方向(方向D1)に交差する方向で補強部5を切断したときの第1板部5a及び第2板部5bの断面形状は、L字状とされている。
【0068】
第1板部5aには、底板3の貫通孔3kに上から挿通されたネジN8(図5参照)が挿入されるネジ穴5cが形成されており、貫通孔3kに通されたネジN8がネジ穴5cにねじ込まれることによって底板3の下に補強部5が固定される。一例として、第1板部5aは5個のネジ穴5cを有し、ネジ穴5cは、第1板部5aの両端のそれぞれ、第1板部5aの方向D1の中央、及び、方向D1の両端と中央の間、のそれぞれに設けられる。
【0069】
図7は、載置部30のスロープ33付近の構成を拡大した斜視図である。図8は、スロープ33に取り付けられるスロープ保護部34の斜視図である。図4図7及び図8に示されるように、スロープ保護部34は、スロープ33の方向D1の端部33eに取り付けられる部品であって、端部33eを保護するために設けられる。すなわち、スロープ保護部34は、スロープ33の隅部を保護するスロープガードである。スロープ保護部34は、例えば、C字状とされたスロープ33の内側部分33gに嵌め込まれることによって端部33eに取り付けられる。
【0070】
例えば、スロープ保護部34は、弾性体を含んでおり、一例として、ゴム製である。このように、スロープ33の方向D1の端部33eにスロープ保護部34が取り付けられることによってスロープ33に加わる衝撃を緩和すると共に、椅子S又は下板Y2の前面等にスロープ33が当接しても、椅子S又は下板Y2等のホール内設備が傷づくことを回避することができる。例えば、スロープ保護部34は、スロープ33の内側部分33gに挿入される挿入部34aと、挿入部34aの方向D1の一端で拡張するフランジ部34bとを備える。
【0071】
挿入部34aは、フランジ部34bから方向D1に延びる角柱状とされている。挿入部34aは、スロープ33の傾斜面33aの内側に対向する傾斜面34cと、スロープ33の下板部33cの内側に対向する下面34dと、傾斜面34c及び下面34dの間で方向D3に延びる外面34eとを有する。方向D1に交差する面で切断したときの挿入部34aの断面形状は、例えば、直角三角形状とされている。
【0072】
フランジ部34bは、挿入部34aがスロープ33の内側部分33gに挿入されたときにスロープ33から露出する部位であり、スロープ33の方向D1の端部33eに設けられる。一例として、フランジ部34bは、スロープ33の方向D1の端部33eに対向する対向面34fと、スロープ33の傾斜面33aに沿って延びる傾斜面34gと、スロープ33の下板部33cに沿って延びる下面34hと、傾斜面34g及び下面34hの間で方向D3に延びる外面34jとを有する。また、フランジ部34bは、例えば、方向D2及び方向D3に延びる直角三角形状とされており、フランジ部34bの角部34kのそれぞれは丸みを帯びている。よって、スロープ33に対する衝撃を一層緩和させることが可能である。
【0073】
次に、遊技機運搬台車1を用いて遊技機Mを運搬する運搬方法について図9図15を参照しながら説明する。まず、図11に示されるように、遊技機Mが取り付けられる一例としての遊技島Yは、ホールに設けられると共に遊技機Mが固定される構造体であって、例えば、木製又は金属製である。遊技島Yは、遊技機Mが取り付けられると共に所定の方向に沿って配列された複数の枠Y1を備えており、複数の枠Y1のそれぞれに遊技機Mが取り付けられる。
【0074】
以上のように複数の遊技機Mが取り付けられることにより、遊技島Yでは、複数の遊技機Mが所定の方向に沿って配列される。遊技島Yには、更に、遊技用のメダル等を利用者に貸し出すメダル貸し機、遊技機Mの状態をホールの従業員等に知らせる呼び出しランプ、及び、メダル貸し機又は遊技機Mにメダル等を供給すると共にオーバーフローしたメダル等を回収してメダル等を循環させる循環機構、等が必要に応じて適宜取り付けられる。
【0075】
遊技島Yには、枠Y1の下側に位置する下板Y2と、枠Y1の上側に位置する上板Y3とが含まれており、遊技機Mは、下板Y2の上に載置された状態で遊技島Yに固定される。遊技島Yに対する遊技機Mの固定は、例えば、釘又は他の金具と工具等を用いて行われる。下板Y2は枠Y1において椅子S側に突出しており、下板Y2の上面には灰皿等が設けられる場合もある。
【0076】
遊技場のホールには、遊技島Yに取り付けられた複数の遊技機Mのそれぞれに対向するように椅子Sが設けられる。複数の椅子Sのそれぞれは、遊技機Mで遊技を行う利用者が座るために設けられる。複数の椅子Sは、遊技機Mと共に所定の方向に沿って配列されており、各椅子Sは転倒防止のためホールの床面Hに固定されている。例えば、椅子Sは、床面Hに固定される固定部S1と、固定部S1から上方に延びる柱部S2と、柱部S2の上方に位置する座部S3と、座部S3から上方に延びる背もたれ部S4とを備える。
【0077】
一例として、座部S3及び背もたれ部S4は、柱部S2に沿って鉛直方向に延びる軸線を中心として水平方向に回転自在とされており、座部S3の天面の高さは下板Y2の天面の高さよりも低い。例えば、固定部S1は円板状とされており、柱部S2は円柱状とされている。座部S3は、例えば、クッション性が高い材料によって構成されており、背もたれ部S4は利用者の背中を支える板状とされている。但し、椅子Sの各部の構成は適宜変更可能である。
【0078】
以下では、椅子Sと椅子Sの間に遊技機運搬台車1を通して遊技機Mを遊技島Yに運搬する運搬方法の例について説明する。椅子Sと隣接する椅子Sとの距離は、人が通れる程度とされており、例えば数十センチ程度である。このように、椅子Sと隣接する椅子Sとの間は狭いので、椅子Sと隣接する椅子Sとの間にスムーズに遊技機運搬台車1を通して遊技機Mを効率よく運搬することが求められる。
【0079】
図9に示されるように、遊技機Mの長手方向Xを遊技機運搬台車1の長手方向である方向D1に合わせて載置部30の上に遊技機Mを載せると共に、遊技機Mの正面(例えば、スロットマシンのリール等の遊技領域が露出する面)が凹部7と略同一の方向を向くように遊技機Mを遊技機運搬台車1に載せる。また、工具等を底部10の上面3eの箱状部6に入れてもよい。
【0080】
事前に底部10に対する載置部30の高さTを柱部20の高さ調整部20Aによって調整する。具体的には、下側柱部21に対する上側柱部22の高さを調整しつつ下側柱部21の孔部21a、及び上側柱部22の孔部22aにネジN1を挿入して高さTを調整する。このとき、高さTを、例えば、座部S3の天面よりも高く(一例として、連結板部31Bの下面が座部S3の天面より高くなるように)調整すると共に、遊技島Yの下板Y2の高さと同程度、又は下板Y2の高さよりも少し高くなるように調整する。そして、各キャスタ2のロック機構2bで車輪2aへのロックを解除した状態として遊技機運搬台車1を移動させる。
【0081】
図10は、図9の状態において遊技機Mの図示を省略した遊技機運搬台車1の斜視図を示している。図9及び図10に示されるように、遊技機Mが載せられた遊技機運搬台車1の凹部7を一対の椅子Sのいずれか(図9及び図10では右側の椅子S)に対向させると共に、底板3の短辺3nを椅子Sと椅子Sとの間に入り込ませる。また、載置部30の一部が座部S3の直上に位置するように遊技機運搬台車1を移動させてもよい。
【0082】
このとき、凹部7を椅子Sの固定部S1(又は柱部S2)の外周S5に沿うように遊技機運搬台車1を配置して遊技機運搬台車1を遊技島Y側に押し込む。このように、底板3が内側に湾曲して窪む凹部7を有するため、椅子Sの外周S5に湾曲した凹部7を沿わせて遊技機運搬台車1を押し込むことにより、底板3の椅子Sへの衝突を回避してスムーズに遊技機運搬台車1を遊技島Yに押し込むことが可能となる。
【0083】
次に、図11及び図12に示されるように、遊技機運搬台車1を椅子Sの外周S5に沿って傾けながら遊技機運搬台車1を椅子Sに沿って回転移動させる。図11は、本実施形態の運搬方法の図9の続きを示す図である。図12は、図11の遊技機運搬台車1の遊技機Mを省略した図である。
【0084】
遊技機運搬台車1を回転移動させるときには、例えば、底板3の凹部7が椅子Sの固定部S1(又は柱部S2)の外周S5に沿うように遊技機運搬台車1を移動させていく。このとき、底板3の凹部7が湾曲しているので、凹部7の内側に椅子S(固定部S1)が入り込むように遊技機運搬台車1を移動させることにより、椅子Sと椅子Sとの間において椅子Sの外周S5に沿った遊技機Mの運搬をスムーズに行うことが可能である。
【0085】
続いて、図13及び図14に示されるように、椅子Sの外周S5に沿った遊技機運搬台車1の回転移動を継続して載置部30を椅子Sと遊技島Yの枠Y1との間に移動させる。図13は、本実施形態の運搬方法の図11の続きを示す図である。図14は、図13の遊技機運搬台車1の遊技機Mを省略した図である。
【0086】
椅子Sの外周S5に沿った遊技機運搬台車1の回転移動を継続して載置部30を遊技島Yの枠Y1と椅子Sとの間に移動させると、載置部30のスロープ33が遊技島Yに対向し、例えば、スロープ33の傾斜面33aが下板Y2の上面に対向する。このとき、各キャスタ2のロック機構2bによって各車輪2aの転動をロックする。また、傾斜面33aが下板Y2の上面に対向することにより、遊技機Mを下板Y2の上面にスムーズに降ろすことが可能となる。更に、遊技機Mの正面の向きが凹部7の向きと略同一であってスロープ33の反対側を向いているため、遊技機Mの向きを変えずに遊技機Mを下板Y2の上に降ろすことができる。
【0087】
遊技機Mを遊技島Yの下板Y2の上に降ろした後には、図15に示されるように、遊技島Yに工具等を用いて遊技機Mを設置して、本実施形態に係る運搬方法の一連の工程を完了する。なお、遊技島Yから遊技機Mを搬出する搬出方法については、本実施形態に係る運搬方法の逆の手順で実行される。
【0088】
すなわち、各キャスタ2のロック機構2bで車輪2aの転動をロックすると共にスロープ33が下板Y2に対向するように載置部30を配置した状態で載置部30の上に下板Y2から遊技機Mを載せる。その後、ロック機構2bで車輪2aのロックを解除し、椅子Sの外周S5に沿って遊技機運搬台車1を回転移動させて遊技機運搬台車1を椅子Sと隣接する椅子Sとの間から引っ張り出した後に、遊技機Mを倉庫又は工場等に搬出して搬出方法の一連の工程を完了する。
【0089】
次に、本実施形態に係る遊技機運搬台車1の作用効果について詳細に説明する。例えば図9に示されるように、遊技機運搬台車1では、床面H上を転動するキャスタ2が取り付けられた底部10が水平方向に延びる板状とされている。よって、板状とされた底部10の上に工具等を載せることができる。
【0090】
すなわち、板状とされる底部10を工具等の載置スペースとすることが可能である。従って、載置部30に遊技機Mを載せると共に、板状の底部10の上に工具等を載せることができるので、遊技機Mと工具等を共に遊技機運搬台車1に載せることができる。その結果、遊技機Mの運搬作業の作業性を高めることができる。
【0091】
また、底部10は、平面視において底部10の内側に湾曲して窪む凹部7を有し、図2及び図9に示されるように、凹部7は、底部10の中央側に延びる一対の第1延在部7b、一対の傾斜部7c及び第2延在部7dを有する。よって、狭い間隔で並べられた複数の椅子Sの間において、第1延在部7b、傾斜部7c及び第2延在部7dを有する凹部7を椅子Sに対向させた状態で椅子Sの外周S5に沿うように遊技機運搬台車1を移動させることにより、遊技機Mを載せた遊技機運搬台車1を複数の椅子Sの間においてスムーズに移動させることができる。
【0092】
更に、板状とされた底部10が凹部7を有することにより、椅子S等への底部10の干渉を抑制することができる。従って、複数の椅子Sの間に遊技機運搬台車1をスムーズに通すことができるので、複数の椅子Sが固定されたホールの内部における遊技機Mの運搬作業を効率よく行うことができる。
【0093】
図4及び図5に示されるように、遊技機運搬台車1は、底部10に対する載置部30の高さTを調整する高さ調整部20Aを備える。ところで、遊技機Mが設置される遊技島Y等の島設備の高さは、ホール等によって微妙に異なることがある。従って、遊技機運搬台車の載置部の高さが不変である場合には、載置部から遊技機を持ち上げる必要が生じうる。
【0094】
これに対し、本実施形態に係る遊技機運搬台車1は、載置部30の高さTを調整する高さ調整部20Aを備えるため、島設備の高さが異なる場合であっても、高さ調整部20Aによって載置部30の高さTを調整することにより、遊技機Mを持ち上げる手間を低減することができる。従って、高さ調整部20Aで載置部30の高さTを調整することによって載置部30に対する遊技機Mの載せ降ろしを効率よく行うことができるので、遊技機Mの運搬作業をよりスムーズに行うことができる。
【0095】
遊技機運搬台車1において、載置部30は、遊技機Mが載せられる本体31と、本体31の平面視の一端に位置するスロープ33とを備え、スロープ33は、本体31から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面33aを有する。すなわち、遊技機Mが載せられる載置部30の本体31の一端にスロープ33が設けられ、スロープ33は本体31から離れるに従って下方に傾斜する傾斜面33aを有する。
【0096】
従って、スロープ33の傾斜面33aに沿って遊技機Mを載せることにより遊技機Mをスムーズに本体31の上に載せることができる。また、本体31の上面31jからスロープ33の傾斜面33aに沿って遊技機Mを降ろすことにより、遊技機Mを本体31からスムーズに降ろすことができる。従って、遊技機Mの運搬作業をよりスムーズに行うことができる。
【0097】
スロープ33は、平面視において凹部7の反対側に設けられる。よって、椅子Sに凹部7を対面させて椅子Sの外周S5に沿うように遊技機運搬台車1を移動させると、スロープ33は椅子Sの反対側に向けられる。すなわち、平面視における椅子Sの位置を中心としたときに凹部7が内側に向けられると共にスロープ33は外側に向けられる。従って、外側に位置する遊技機Mをスロープ33を介してスムーズに載置部30に載せたり、載置部30から遊技機Mをスムーズに降ろしたりすることができる。従って、載置部30に対する遊技機Mの載せ降ろしを一層スムーズに行うことができるので、遊技機Mの運搬作業を一層スムーズに行うことができる。
【0098】
図1に示されるように、遊技機運搬台車1において、キャスタ2は、床面H上における転動をロックするロック機構2bを有する。よって、載置部30に対する遊技機Mの載せ降ろしのときにおけるキャスタ2の転動をロックすることが可能となる。従って、遊技機Mの載せ降ろしのときに遊技機運搬台車1が移動することを防止することができる。
【0099】
遊技機運搬台車1は、底部10の隅部に弾性体を含む保護部4を備える。従って、底部10の隅部に弾性体を含む保護部4が設けられるので、万が一底部10が椅子S等に当接しても椅子S等を保護することができる。更に、保護部4は弾性体から構成されるので、椅子S等に加わる衝撃を緩和して、椅子S等のホール内設備が傷つくことを抑制することができる。更に、遊技機運搬台車1は、スロープ33の端部を保護するスロープ保護部34を備えるため、スロープ33が椅子S又は遊技島Yの下板Y2の前面等のホール内設備に衝突したとしても、当該ホール内設備に傷がつくことを抑制することができる。
【0100】
遊技機運搬台車1において、載置部30は、遊技機Mが載せられる本体31と、本体31の側面31fに取り付けられる把持部32とを備え、把持部32の上面32bは本体31の上面31jよりも下方に位置する。よって、遊技機Mが載せられる本体31の上面31jよりも把持部32の上面32bが下方に位置するので、本体31に遊技機Mを載せるときに把持部32を邪魔になりにくくすることができる。従って、把持部32が設けられた本体31の側面31fの方向、すなわち、遊技機運搬台車1の短手方向である方向D2からも遊技機Mを本体31に載せることができ、種々の方向から遊技機Mを載せることができるので、遊技機Mの運搬作業を更に効率よく行うことができる。
【0101】
遊技機運搬台車1は、底部10の上面3eに設けられ、平面視において枠状に形成される箱状部6を備える。よって、底部10の上面3eに設けられて枠状に形成される箱状部6に工具等を入れることができる。従って、箱状部6に工具等を入れることによって、遊技機Mの運搬中に工具等が底部10から落下する可能性を低減させることができる。その結果、遊技機Mと共により多くの工具等を確実に運搬することができるので、更なる運搬の効率化に寄与する。
【0102】
遊技機運搬台車1において、載置部30は、載せられた遊技機Mの移動を阻止するストッパ35を備える。よって、載置部30に載せられた遊技機Mの移動をストッパ35が阻止するので、遊技機Mを運搬するとき等における遊技機Mの移動を抑制することができる。従って、ストッパ35が遊技機Mの移動を阻止することにより、遊技機Mの運搬をより安全且つスムーズに行うことができる。
【0103】
以上、本発明に係る遊技機運搬台車の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。すなわち、遊技機運搬台車の各部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0104】
例えば、前述した実施形態では、底部10の底面3fに底部10を補強する補強部5が設けられる例について説明した。しかしながら、補強部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は適宜変更可能である。また、補強部を省略することも可能である。また、前述した実施形態では、矩形枠状とされた箱状部6を備える例について説明したが、箱状部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様も適宜変更可能である。更に、前述した実施形態では、端面7a、第1延在部7b、傾斜部7c及び第2延在部7dを有する凹部7について説明したが、凹部の形状、大きさ、数及び配置態様は上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0105】
また、前述した実施形態では、2本の柱部20が底部10の中心に対して互いに対称となる位置に設けられる例について説明した。しかしながら、柱部の位置、形状、大きさ、数及び材料は適宜変更可能である。更に、底部及び載置部が一定以上の厚さを有する場合には、底部の上に直接載置部が設けられる構造であってもよく、この場合、柱部を省略することも可能である。また、前述の実施形態では、下側柱部21の内側に入れ子状に上側柱部22が収容される高さ調整部20Aについて説明した。しかしながら、底部に対する載置部の高さを調整する高さ調整部の構成は、高さ調整部20Aの構成に限られず適宜変更可能である。
【0106】
また、前述した実施形態では、板状部31A及び連結板部31Bを有する本体31を備える載置部30について説明した。しかしながら、載置部の本体の構成は、板状部31A及び連結板部31Bを有する構成に限られず、適宜変更可能である。また、前述した実施形態では、凹部32a及び上面32bを有する把持部32について説明したが、把持部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様についても適宜変更可能である。
【0107】
また、前述の実施形態では、傾斜面33a、固定部33b及び下板部33cを有するスロープ33について説明したが、スロープの形状、大きさ、数、材料及び配置態様については適宜変更可能である。更に、前述の実施形態では、挿入部34a及びフランジ部34bを有するスロープ保護部34について説明したが、スロープ保護部の形状、大きさ、材料、数及び配置態様についても適宜変更可能である。このように、載置部の各部の構成は適宜変更可能である。
【0108】
また、前述の実施形態では、固定部S1、柱部S2、座部S3及び背もたれ部S4を備える複数の椅子Sの間に遊技機運搬台車1を通して遊技機Mを運搬する例について説明した。しかしながら、椅子の構成、及び遊技島の構成は適宜変更可能であり、本発明に係る遊技機運搬台車は様々なホールに適用させることが可能である。
【符号の説明】
【0109】
1…遊技機運搬台車、2…キャスタ、2a…車輪、2b…ロック機構、2c…取付部、2d…貫通孔、2e…長辺、2f…短辺、3…底板、3a…第1端面、3b…第2端面、3c…中心、3e…上面、3f…底面、3g…挿入穴、3h…隅部、3j…ネジ穴、3k…貫通孔、3m…長辺、3n…短辺、3p…孔部、4…保護部、4a…湾曲面、4b…直線部、4c…接続部、4d…ネジ穴、5…補強部、5a…第1板部、5b…第2板部、5c…ネジ穴、6…箱状部、6a…側面部、6b…折り曲げ部、6c…第1側面部、6d…第2側面部、6e…折り曲げ部、7…凹部、7a…端面、7b…第1延在部、7c…傾斜部、7d…第2延在部、10…底部、20…柱部、20A…高さ調整部、21…下側柱部、21a…孔部、21b…柱本体部、21c…固定部、21d…第1側面、21e…第2側面、21f…開口、21g…第1板状部、21h…第2板状部、21j…第1部分、21k…貫通孔、21m…貫通孔、21p…第2部分、22…上側柱部、22a…孔部、22b…本体部、22c…板状部、22d…第3側面、22e…第4側面、22f…開口、30…載置部、31…本体、31A…板状部、31B…連結板部、31a…貫通孔、31b…挿入穴、31c,31d…隅部、31e…板状部、31f…側面、31g…貫通孔、31h,31j…上面、31k…挿入穴、32…把持部、32a…凹部、32b…上面、33…スロープ、33a…傾斜面、33b…固定部、33c…下板部、33d…貫通孔、33e…端部、33f…先端部、33g…内側部分、34…スロープ保護部、34a…挿入部、34b…フランジ部、34c…傾斜面、34d…下面、34e…外面、34f…対向面、34g…傾斜面、34h…下面、34j…外面、34k…角部、35…ストッパ、C1,C2…組、D1,D2,D3…方向、H…床面、M…遊技機、N1,N2,N3,N5,N6,N7,N8…ネジ、P1,P2…ピン、S…椅子、S1…固定部、S2…柱部、S3…座部、S4…背もたれ部、S5…外周、T…高さ、X…長手方向、Y…遊技島、Y1…枠、Y2…下板、Y3…上板。
図1
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