【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、分析装置は、少なくとも1つのラックを収容するように構成されたラックスロットであって、ラックをラックスロットの中に手動で装填することが可能な前方端部と、前方端部の反対側であり、ラックの全体をラックスロットの中に収容することが可能な後方端部とを備えるラックスロットと、後方端部に配置されたばね装置であって、前方端部に向かって付勢力を与えるように構成され、付勢力は、ラックが完全にはラックスロットの中に収容されていない場合にラックを前方端部に向けて移動させるように適合されており、ばね装置は、ラックの全体がラックスロットの中に収容された場合、ラックを最終位置に固定するように構成された、ばね装置とを備える。
【0008】
ばね装置がラックをその最終位置に固定するので、ラックの確固たる位置決めが実現される。さらにラックが最終位置になければ、ばね装置はラックを後方に、すなわち前方端部に向かって押すように構成されている。このようにばね装置はラックがラックスロットの中に完全にまたは正確に挿入されても、あるいはそうでなくとも一種の機械的なフィードバックを与える。これにより、ラック内で行われる試料の分析プロセスの早すぎる誤った開始が阻止される。
【0009】
ラックスロットは、ラックが前方端部と後方端部との間を縦方向に移動できるように構成されてよい。よってラックをその最終位置に移動させるには、ばね装置の付勢力に対抗するようにラックを一直線に移動させるだけでよい。これによりラックを不正確に挿入する危険性が最小になる。
【0010】
ラックスロットは、ラックが最終位置にある場合にラックに係合するように構成された弾性式のスナップ嵌合装置を備えてよい。こうしてラックを最終位置に固定するのが容易になる。
【0011】
ばね装置は、ラックをスナップ嵌合装置に押しつけることによってラックを最終位置に固定するように構成されてよい。ばね装置は、ラックをスナップ嵌合装置に押しつけることによって最終位置におけるラックの正確な位置決めを保証する。詳細には、ラックは、分析プロセスにおいてその位置から外れる可能性がないため、位置のずれに起因する分析プロセスのいかなる中断も回避される。
【0012】
スナップ嵌合装置は、ラックの下方面にあるくぼみに係合するように構成されてよい。こうして単純な押し込み嵌合を利用して、最終位置におけるラックの位置決めが保証される。
【0013】
ラックスロットは、ラックが前方端部と後方端部の間を摺動式に移動できる摺動面を備えてよく、スナップ嵌合装置は、この摺動面に配置されてよい。こうしてスナップ嵌合装置は、技術的に可能な限り短い経路に沿ってラックに係合することができる。
【0014】
スナップ嵌合装置は、ラックが最終位置にある場合にスナップ嵌合装置が摺動面から突出することでラックの下方面と係合する突出位置と、ラックがラックスロットの中に装填されているものの最終位置にない場合にスナップ嵌合装置が摺動面から突出しない後退位置との間で可動であってよい。こうして摺動面から突出することによってスナップ嵌合装置による下方面との係合が行われ、摺動面から突出しないことによって係合解除が行われる。詳細には、ラックが最終位置になければ、ラックの下方面がスナップ嵌合装置を後退位置に下方に押し下げるため、スナップ嵌合装置が、ラックをラックスロットに挿入したりその中に装填したりする作業を邪魔することはない。
【0015】
スナップ嵌合装置は、前方端部に隣接して配置されてよい。前方端部と後方端部の間の距離は少なくともラックの長さに相当するため、ラックは、その長さのほぼ全体でばね装置によってスナップ嵌合装置に押しつけられる。
【0016】
分析装置はさらに、ラック識別子、位置識別子、ラック内に設けられた試料、試薬または消耗品の識別子、ならびに/あるいはラックの小室の識別子を読み取るためのバーコードリーダを備えてよい。よって分析装置は、ラックやその中に保管される試料などに関してバーコードが使用されるのが一般的であるため、バーコードリーダを利用して直接または間接的にラックに関連する種々の情報を得るように構成される。
【0017】
分析装置はさらに、ラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成されたセンサを備えてよい。そのような構造によって、ラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入された場合のみ任意の分析プロセスを開始することが可能になる。
【0018】
センサは、バーコードリーダの読み取りプロセスを始動させるように構成されてよい。こうしてバーコードリーダは、センサがラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入されたことを示した場合のみ作動される。これによりいかなる潜在的な読み取りエラーも回避される。さらにバーコードリーダが恒常的に作動されるのでなければ、エネルギーを節減することもできる。
【0019】
センサは後方端部に隣接して配置されてよい。よってセンサは、検知プロセスを容易にする最終位置に近接している。
【0020】
センサは、ばね装置の圧縮状態を検知することによってラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成されてよい。よってばね装置は、ばね装置が圧縮された場合、ラックの最終位置を示す。そのようなばねの圧縮状態は、センサにとって検知するのが容易である。
【0021】
センサは光バリアであってよい。よって十分に確立された技術装置を利用してラックが最終位置にあるか否かを検知することが可能であり、これによりセンサを設置し易くなる。
【0022】
ばね装置は、ばね装置と共に可動であるプランジャとプランジャロッドとを備えてよい。光バリアは、プランジャロッドを検知することによって、ばね装置の圧縮状態を検知するように構成されてよい。よってセンサは、プランジャロッドが検知されたかどうかによってラックが最終位置にあるか否かを示すことが可能である。
【0023】
光バリアは、発光体と、受光体とを備えてよい。発光体は、受光体に向かって光路に光を放出するように構成されてよい。光バリアは、受光体が発光体から光を受け取ることができない場合、プランジャロッドを検知するように構成されてよい。よって受光体が受光しない場合、センサは、ラックが最終位置にあることを示す。したがって単純な構造を利用して、ラックのラックスロットへの正確かつ完全な挿入を検知することができる。
【0024】
プランジャロッドは、光路を遮断できるように可動であってよい。よって光路の遮断はラックの最終位置を示し、プランジャロッドが光路を露出させる場合は、これはラックが完全にはラックスロットの中に収容されていないことを示す。
【0025】
光バリアは、ラックが最終位置にあることを光バリアが検知した場合、バーコードリーダの読み取りプロセスを始動させるように構成されてよい。よってバーコードリーダは、ラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入されたことをセンサが示す場合のみ作動される。これによりいかなる潜在的な読み取りエラーも回避される。さらに、バーコードリーダが恒常的に作動されるのでない場合には、エネルギーを節減することもできる。したがって、分析装置のラックスロット内へのユーザの操作性が高いラックの装填が実現される。
【0026】
本発明によると、分析装置のラックスロットの中にラックを装填するための方法は、
− ラックをラックスロットの前方端部に手動で装填するステップと、
− ばね装置の付勢力に対抗してラックをラックスロットの後方端部まで手動で移動させるステップと、
− ラックの全体がラックスロット内に収容されたとき、ばね装置を利用してラックを最終位置に固定するステップとを含む。
【0027】
こうして、ユーザの操作性が高く確固たる装填の構想が実現される。
ラックは、ラックが最終位置にあるとき、弾性式のスナップ嵌合装置によって係合されてよい。こうして最終位置におけるラックの固定が容易になる。
【0028】
ばね装置は、ラックをスナップ嵌合装置に押しつけることによって、ラックを最終位置に固定することができる。ラックをスナップ嵌合装置に押しつけることによって、ばね装置は、最終位置におけるラックの正確な位置決めを保証する。詳細には、ラックは、分析プロセス中にその位置から外れる可能性がないため、位置のずれに起因する分析プロセスのいかなる中断も回避される。
【0029】
スナップ嵌合装置は、ラックの下方面にあるくぼみと係合することができる。こうして単純な押し込み嵌合を利用してラックの最終位置における位置決めが保証される。
【0030】
ラックがラックスロット内の最終位置にあるとき、スナップ嵌合装置はラックスロットの摺動面から突出することでラックの下方面と係合することができ、ラックがラックスロットの中に装填されているものの最終位置にない場合、スナップ嵌合装置は摺動面から突出しない。こうして摺動面から突出することによってスナップ嵌合装置による下方面との係合が行われ、摺動面から突出しないことによって係合解除が行われる。詳細には、ラックが最終位置になければ、ラックの下方面がスナップ嵌合装置を後退位置に下方に押し下げるため、スナップ嵌合装置が、ラックをラックスロットに挿入したりその中に装填する作業を邪魔することはない。
【0031】
本発明の方法はまた、バーコードリーダを利用して、ラック識別子、位置識別子、ラック内に設けられた試料、試薬または消耗品の識別子、ならびに/あるいはラックの小室の識別子を読み取るステップを含んでよい。よって分析装置は、ラック、中に保管される試料などに対してバーコードが使用されるのが一般的であるため、バーコードリーダを利用して直接または間接的にラックに関連する種々の情報を得るように構成される。
【0032】
方法はさらに、センサを利用してラックが最終位置にあるかどうかを検知するステップを含んでよい。こうして、この方法によって、ラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入された場合のみ任意の分析プロセスを開始することが可能になる。
【0033】
センサは、バーコードリーダの読み取りプロセスを始動させることができる。よってバーコードリーダは、センサが、ラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入されたことを示した場合のみ作動される。これによりいかなる潜在的な読み取りエラーも回避される。さらにバーコードリーダが恒常的に作動されるのでない場合には、エネルギーを節減することもできる。
【0034】
センサは、ばね装置の圧縮状態を検知することによってラックが最終位置にあるかどうかを検知することができる。よってばね装置は、ばね装置が圧縮された場合には、ラックの最終位置を示す。そのようなばねの圧縮状態は、センサにとって検知するのが容易である。
【0035】
ばね装置は、ばね装置と共に可動であるプランジャとプランジャロッドとを備えてよく、センサは、プランジャロッドを検知することによって、ばね装置の圧縮状態を検知することができる。こうしてセンサは、プランジャロッドが検知されたか否かによってラックが最終位置にあるか否かを示すことが可能である。
【0036】
センサは光バリアであってよく、発光体と、受光体とを備えてよく、発光体は、受光体に向かって光路に光を放出することができ、光バリアは、受光体が発光体から光を受け取らない場合、プランジャロッドを検知することができる。したがって、受光体が受光しない場合、センサは、ラックが最終位置にあることを示す。したがって単純なやり方でラックのラックスロットへの正確かつ完全な挿入を検知することができる。
【0037】
ラックが最終位置にあるときに光路が遮断されるように、プランジャロッドを移動させることができる。よって光路の遮断はラックの最終位置を示しており、プランジャロッドが光路を露出させる場合、これはラックが完全にはラックスロットの中に収容されていないことを示す。
【0038】
光バリアは、ラックが最終位置にあることを光バリアが検知した場合、バーコードリーダの読み取りプロセスを始動させることができる。よってバーコードリーダは、センサがラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入されたことを示す場合のみ作動される。これによりいかなる潜在的な読み取りエラーも回避される。さらに、バーコードリーダが恒常的に作動されるのでない場合には、エネルギーを節減することもできる。したがって、分析装置のラックスロット内へのユーザの操作性が高いラックの装填構想が実現される。
【0039】
本発明によると、システムは、上記に記載した分析装置と、ラックを分析装置のラックスロットの中に装填するプロセスを管理するように構成されたコンピュータ制御装置とを備える。したがって、ラックの装填および取り出し作業を管理するためのソフトウェアベースの方法が提供される。
【0040】
コンピュータ制御装置は、ラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成されてよい。こうしてユーザの操作性が高められる。
【0041】
分析装置は、ラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成されたセンサを備えてよく、センサは、コンピュータ制御装置に接続されてよい。こうして装填プロセスのコンピュータベースの管理が実現され、ユーザは、正確な装填をチェックする必要がなくなる。
【0042】
分析装置は、ラック識別子、位置識別子、ラック内に設けられた試料、試薬または消耗品の識別子、ならびに/あるいはラックの小室の識別子をバーコードリーダによって読み取るためのバーコードリーダを備えてよく、バーコードリーダは、コンピュータ制御装置に接続されてよい。こうして分析装置は、バーコードリーダおよびコンピュータ制御装置を利用して多くの情報を得ることができる。詳細には、コンピュータ制御装置は、バーコードリーダによって与えられた情報を処理することができる。
【0043】
センサは、ラックが最終位置にある場合、バーコードリーダを始動させるように構成されてよい。よってバーコードリーダは、センサがラックが完全かつ正確にラックスロットに挿入されたことを示す場合のみ作動される。これによりいかなる潜在的な読み取りエラーも回避される。さらにバーコードリーダが恒常的に作動されるのでない場合には、エネルギーを節減することもできる。
【0044】
システムはさらに、ラックの正確な装填および/または不正確な装填を信号で伝えるように構成された信号装置を備えてよい。こうしてシステムは、装填プロセスのフィードバックをユーザに提供することができる。
【0045】
したがって、例示の実施形態は、装填および取り出し作業全体がソフトウェアによって管理されることを規定している。ソフトウェアは、スキャンした結果と予測した結果を比較することによってラックが正確に装填されたかどうかをチェックする。ソフトウェアは読み取ったバーコードをバッファに入れ、端部位置に到達した場合にその内容の完全性を比較する。光バリアの信号は、上記に挙げた完全性のチェックを開始するために規定された間隔にわたって安定している必要がある。これにより、装填作業のロバスト性が高まるため、ユーザの操作性が向上する。完全性のチェックは端部においてのみ行われるため、ラックの移動は問題ではなく、すなわちラックが前方方向に装填されてしまった場合、装填作業において後ろ向きに移動させ、端部位置に到達するまで再び前向きに移動される。ソフトウェアはさらに、光バリアが対応するラックスロット識別子と直接関連付けられる際、光バリアのフィードバックを分析することによって、正しいスロット、すなわち予想されるスロットまたは目的とするスロットが装填されたかどうかをチェックすることもできる。
【0046】
装填プロセスが無事に完了した後、光バリアが非作動状態になってしまった場合、これはラックが持ち上げられ、そのスナップ嵌合位置から解放されたことを意味しており、装填プロセス全体が無効になり、ユーザはラックを出力手段の上に装填し直すように要求され得る。万一データバッファの完全性のチェックが失敗であった場合、例えば試料バーコードが正確に配置されていない、またはユーザがラックを移動させるのが速すぎたためにバーコードを読み取れないことに起因してデータを喪失した場合、読み取りプロセスは拒絶され、タッチスクリーンまたは他の出力手段を介してユーザに通知される。ひとたびラックスロットが装填され、分析装置を閉鎖するために入力手段を介してユーザが分析装置のカバーの安全ロックを始動させると、バーコードスキャナの読み取り作業は終わりになる。
【0047】
記載した構想は、単一のラックスロットに対して1つのバーコードスキャナを想定している。しかしながら1つのバーコードスキャナが多数のラックスロットを読み取る構想を利用することも可能である。バーコードスキャナの技術的特性に基づいて、および構成要素の配置に応じて、バーコードスキャナの焦点を対応するラックスロット読み取り距離に対して調節するために、各々のラックスロットの最前部に位置決めされたラックスロットごとに追加のセンサが必要とされる場合もある。このことから、ラックスロット識別子は、ラックが読み取られる前に識別されるべきである。
【0048】
本発明の所見を概説すると、以下の実施形態が開示される。
実施形態1:分析装置であって、少なくとも1つのラックを収容するように構成されたラックスロットであって、ラックをラックスロットの中に手動で装填することが可能な前方端部と、前方端部の反対側であり、ラックの全体をラックスロットの中に収容することが可能な後方端部とを備えるラックスロットと、後方端部に配置されたばね装置であって、前方端部に向かって付勢力を与えるように構成され、付勢力は、ラックが完全にはラックスロットの中に収容されない場合にラックを前方端部に向けて移動させるように適合されており、ばね装置は、ラックの全体がラックスロットの中に収容された場合、ラックを最終位置に固定するように構成された、ばね装置とを備える分析装置。
【0049】
実施形態2:ラックスロットが、ラックが前方端部と後方端部との間を縦方向に移動できるように構成される、実施形態1に記載の分析装置。
【0050】
実施形態3:ラックスロットが、ラックが最終位置にある場合にラックに係合するように構成された弾性式のスナップ嵌合装置を備える、実施形態1または2に記載の分析装置。
【0051】
実施形態4:ばね装置が、ラックをスナップ嵌合装置に押しつけることによってラックを最終位置に固定するように構成される、実施形態3に記載の分析装置。
【0052】
実施形態5:スナップ嵌合装置が、ラックの下方面にあるくぼみと係合するように構成される、実施形態3または4に記載の分析装置。
【0053】
実施形態6:ラックスロットが、ラックが前方端部と後方端部の間を摺動式に移動できる摺動面を備え、スナップ嵌合装置はこの摺動面に配置される、実施形態5に記載の分析装置。
【0054】
実施形態7:スナップ嵌合装置が、ラックが最終位置にある場合にスナップ嵌合装置が摺動面から突出することでラックの下方面と係合する突出位置と、ラックがラックスロットの中に装填されているものの最終位置にない場合にスナップ嵌合装置が摺動面から突出しない後退位置との間で可動である、実施形態6に記載の分析装置。
【0055】
実施形態8:スナップ嵌合装置が前方端部に隣接して配置される、実施形態4から7のいずれか1つに記載の分析装置。
【0056】
実施形態9:ラック識別子、位置識別子、ラック内に設けられた試料、試薬または消耗品の識別子、ならびに/あるいはラックの小室の識別子を読み取るためのバーコードリーダをさらに備える、実施形態1から8のいずれか1つに記載の分析装置。
【0057】
実施形態10:ラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成されたセンサをさらに備える、実施形態9に記載の分析装置。
【0058】
実施形態11:センサがバーコードリーダの読み取りプロセスを始動させるように構成される、実施形態10に記載の分析装置。
【0059】
実施形態12:センサが後方端部に隣接して配置される、実施形態10または11に記載の分析装置。
【0060】
実施形態13:センサが、ばね装置の圧縮状態を検知することによってラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成される、実施形態12に記載の分析装置。
【0061】
実施形態14:センサが光バリアである、実施形態10から13に記載の分析装置。
【0062】
実施形態15:ばね装置が、ばね装置と共に可動であるプランジャとプランジャロッドとを備え、光バリアは、プランジャロッドを検知することによってばね装置の圧縮状態を検知するように構成される、実施形態14に記載の分析装置。
【0063】
実施形態16:光バリアが、発光体と、受光体とを備え、発光体は、受光体に向かって光路に光を放出するように構成され、光バリアは、受光体が発光体から光を受け取ることができない場合、プランジャロッドを検知するように構成される、実施形態15に記載の分析装置。
【0064】
実施形態17:プランジャロッドが、光路を遮断できるように可動である、実施形態16に記載の分析装置。
【0065】
実施形態18:光バリアは、ラックが最終位置にあることを光バリアが検知した場合、バーコードリーダの読み取りプロセスを始動させるように構成される、実施形態11から17のいずれか1つに記載の分析装置。
【0066】
実施形態19:
− ラックをラックスロットの前方端部に手動で装填するステップと、
− ばね装置の付勢力に対抗してラックをラックスロットの後方端部まで手動で移動させるステップと、
− ラックの全体がラックスロット内に収容されたとき、ばね装置を利用してラックを最終位置に固定するステップとを含む、実施形態1から18のいずれか1つに記載の分析装置のラックスロットの中にラックを装填するための方法。
【0067】
実施形態20:ラックが最終位置にあるとき、ラックが弾性のスナップ嵌合装置によって係合される、実施形態19に記載の方法。
【0068】
実施形態21:ばね装置が、ラックをスナップ嵌合装置に押しつけることによってラックを最終位置に固定する、実施形態20に記載の方法。
【0069】
実施形態22:スナップ嵌合装置がラックの下方面におけるくぼみと係合する、実施形態20または21に記載の方法。
【0070】
実施形態23:ラックがラックスロット内の最終位置にあるとき、スナップ嵌合装置がラックスロットの摺動面から突出することでラックの下方面と係合し、ラックがラックスロットの中に装填されているものの最終位置にないとき、スナップ嵌合装置が摺動面から突出しない、実施形態22に記載の方法。
【0071】
実施形態24:バーコードリーダを利用して、ラック識別子、位置識別子、ラック内に設けられた試料、試薬または消耗品の識別子、ならびに/あるいはラックの小室の識別子を読み取るステップをさらに含む、実施形態20から23のいずれか1つに記載の方法。
【0072】
実施形態25:センサを利用してラックが最終位置にあるかどうかを検知するステップをさらに含む、実施形態24に記載の方法。
【0073】
実施形態26:センサがバーコードリーダの読み取りプロセスを始動させる、実施形態25に記載の方法。
【0074】
実施形態27:センサが、ばね装置の圧縮状態を検知することによってラックが最終位置にあるかどうかを検知する、実施形態26に記載の方法。
【0075】
実施形態28:ばね装置が、ばね装置と共に可動であるプランジャとプランジャロッドとを備え、光バリアが、プランジャロッドを検知することによってばね装置の圧縮状態を検知する、実施形態27に記載の方法。
【0076】
実施形態29:センサが光バリアであり、発光体と、受光体とを備え、発光体が、受光体に向かって光路に光を放出し、光バリアは、受光体が発光体から光を受け取らない場合、プランジャロッドを検知する、実施形態28に記載の方法。
【0077】
実施形態30:ラックが最終位置にあるとき光路が遮断されるようにプランジャロッドが移動される、実施形態29に記載の方法。
【0078】
実施形態31:センサが、ラックが最終位置にあることをセンサが検知した場合、バーコードリーダの読み取りプロセスを始動させる、実施形態25から30のいずれか1つに記載の方法。
【0079】
実施形態32:実施形態1から18のいずれか1つに記載の分析装置と、分析装置のラックスロットの中にラックを装填するプロセスを管理するように構成されたコンピュータ制御装置とを備えるシステム。
【0080】
実施形態33:コンピュータ制御装置が、ラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成される、実施形態32に記載のシステム。
【0081】
実施形態34:ラックの正確なおよび/または不正確な装填を信号で伝えるように構成された信号装置をさらに備え、分析装置は、ラックが最終位置にあるかどうかを検知するように構成されたセンサを備え、センサがコンピュータ制御装置に接続される、実施形態33に記載のシステム。
【0082】
実施形態35:分析装置が、バーコードリーダを利用して、ラック識別子、位置識別子、ラック内に設けられた試料、試薬または消耗品の識別子、ならびに/あるいはラックの小室の識別子を読み取るためのバーコードリーダを備え、バーコードリーダがコンピュータ制御装置に接続される、実施形態34に記載のシステム。
【0083】
実施形態36:センサが、ラックが最終位置にある場合にバーコードリーダを始動させるように構成される、実施形態35に記載のシステム。
【0084】
実施形態37:ラックの正確なおよび/または不正確な装填を信号で伝えるように構成された信号装置をさらに備える、実施形態32から36のいずれか1つに記載のシステム。
【0085】
本発明のさらなる特徴および実施形態が、好ましくは従属クレームと併せて次の実施形態の記載においてより詳細に開示される。その中で、それぞれの特徴は別々のやり方でならびに当業者が理解し得るような任意の実現可能な組合せにおいて実現される。実施形態は図面に概略的に示されている。図面では、同一の参照番号は、全く同一の要素または機能的に同一の要素を指している。