特許第6902949号(P6902949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6902949
(24)【登録日】2021年6月24日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】密封装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/3232 20160101AFI20210701BHJP
   F16J 15/3284 20160101ALI20210701BHJP
【FI】
   F16J15/3232 201
   F16J15/3284
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-140179(P2017-140179)
(22)【出願日】2017年7月19日
(65)【公開番号】特開2019-19925(P2019-19925A)
(43)【公開日】2019年2月7日
【審査請求日】2020年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(74)【代理人】
【識別番号】100125335
【弁理士】
【氏名又は名称】矢代 仁
(72)【発明者】
【氏名】秋元 健人
(72)【発明者】
【氏名】丸山 雄太
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−108445(JP,A)
【文献】 特開2005−240832(JP,A)
【文献】 特開2009−144763(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/3204−15/3236
F16J 15/324−15/3296
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と前記回転軸が配置されたハウジングの内面との間に配置され、前記回転軸を支持する軸受側の空間と外部空間とを隔離する密封装置であって、
前記ハウジングの前記内面に取り付けられる取付部と、
前記取付部の半径方向内側に配置されて、先端縁が前記回転軸に摺動自在に密封接触するメインシールリップと、
前記取付部の半径方向内側に配置され、前記メインシールリップの基端部よりも前記外部空間側に配置された剛体製の保護環と、
前記メインシールリップと前記保護環との間に配置され、円周方向全体にわたって前記保護環に面接触するとともに、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記保護環に対する間隙を生じさせて、前記軸受側の空間から前記外部空間へ前記間隙を介して空気と潤滑油が流出することを許容する弾性体製のチェックリップとを備え、
前記保護環と前記チェックリップの接触領域には、少なくとも3つの溝または少なくとも3つの突起が円周上に等角間隔で形成されており、前記軸受側の空間の圧力が一定値未満では、前記接触領域は前記チェックリップの弾性により閉鎖され、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記接触領域では、前記溝に間隙が発生するか、前記突起の周囲に間隙が発生して、前記軸受側の空間から前記外部空間へ前記間隙を介して空気と潤滑油の流出を促進することを特徴とする密封装置。
【請求項2】
前記保護環における前記チェックリップに対向する面に、少なくとも3つの溝が円周上に等角間隔で形成されており、前記軸受側の空間の圧力が一定値未満では、前記接触領域では前記溝が前記チェックリップの弾性により閉鎖され、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記接触領域では、前記溝に間隙が発生することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
【請求項3】
前記保護環における前記チェックリップに対向する面に、少なくとも3つの突起が円周上に等角間隔で形成されており、前記軸受側の空間の圧力が一定値未満では、前記接触領域で前記チェックリップの弾性により前記突起の周囲に前記チェックリップが密着し、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記接触領域では、前記突起の周囲に間隙が発生することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
【請求項4】
前記チェックリップにおける前記保護環に対向する面に、少なくとも3つの溝が円周上に等角間隔で形成されており、前記軸受側の空間の圧力が一定値未満では、前記接触領域では前記溝が前記チェックリップの弾性により閉鎖され、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記接触領域では、前記溝に間隙が発生することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
【請求項5】
前記チェックリップにおける前記保護環に対向する面に、少なくとも3つの突起が円周上に等角間隔で形成されており、前記軸受側の空間の圧力が一定値未満では、前記接触領域で前記チェックリップの弾性により前記突起の周囲に前記チェックリップが密着し、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記接触領域では、前記突起の周囲に間隙が発生することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金属片の連続鋳造機および圧延機において金属片を搬送するロールは、コロ軸受に支持されており、コロ軸受の潤滑にはオイルエアーアウト潤滑方式が採用されている。オイルエアーアウト潤滑方式では、高圧の空気によって潤滑油が軸受に供給され、その空気の流れによって軸受から空気と潤滑油が排出される。
【0003】
特許文献1に記載されているように、空気と潤滑油の排出には、ロールの周囲に配置されるオイルシール(密封装置)が使用されている。密封装置は、軸受側の空間を所要の圧力に維持するとともに、外部空間から軸受側の空間への水、ダストおよびスケールの侵入を防止または低減する。また、密封装置から排出される空気によって、水、ダストおよびスケールの侵入がさらに抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−108445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の密封装置については、軸受側の空間への水、ダストまたはスケールの侵入をさらに低減するには、ロール(回転軸)の円周方向にわたって空気の排出量をできるだけ均等化することが望まれる。
【0006】
そこで、本発明は、オイルエアーアウト潤滑方式において、回転軸の円周方向にわたって空気の排出量をできるだけ均等化することが可能な密封装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様に係る密封装置は、回転軸と前記回転軸が配置されたハウジングの内面との間に配置され、前記回転軸を支持する軸受側の空間と外部空間とを隔離する密封装置であって、前記ハウジングの前記内面に取り付けられる取付部と、前記取付部の半径方向内側に配置されて、先端縁が前記回転軸に摺動自在に密封接触するメインシールリップと、前記取付部の半径方向内側に配置され、前記メインシールリップの基端部よりも前記外部空間側に配置された剛体製の保護環と、前記メインシールリップと前記保護環との間に配置され、円周方向全体にわたって前記保護環に面接触するとともに、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記保護環に対する間隙を生じさせて、前記軸受側の空間から前記外部空間へ前記間隙を介して潤滑油が流出することを許容する弾性体製のチェックリップとを備え、前記保護環と前記チェックリップの接触領域には、少なくとも3つの溝または少なくとも3つの突起が円周上に等角間隔で形成されている。
【0008】
上記の態様においては、保護環とチェックリップの接触領域に少なくとも3つの溝または少なくとも3つの突起が等角間隔で形成されていることにより、軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、保護環とチェックリップの間に、少なくとも3つの間隙が規則的に発生する。したがって、オイルエアーアウト潤滑方式において、回転軸の円周方向にわたって空気の排出量をできるだけ均等化することが可能である。
【0009】
前記保護環における前記チェックリップに対向する面に、少なくとも3つの溝が円周上に等角間隔で形成されていてもよい。
【0010】
前記保護環における前記チェックリップに対向する面に、少なくとも3つの突起が円周上に等角間隔で形成されていてもよい。
【0011】
前記チェックリップにおける前記保護環に対向する面に、少なくとも3つの溝が円周上に等角間隔で形成されていてもよい。
【0012】
前記チェックリップにおける前記保護環に対向する面に、少なくとも3つの突起が円周上に等角間隔で形成されていてもよい。
【0013】
保護環とチェックリップの両方に、合計で少なくとも3つの突起が形成されていてもよいし、あるいは、保護環とチェックリップの両方に、合計で少なくとも3つの溝が形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1から第4実施形態に係る密封装置の断面図である。
図2】第1実施形態に係る密封装置の保護環の展開図である。
図3】第1実施形態の変形例に係る密封装置の保護環の展開図である。
図4】第1実施形態に係る密封装置の保護環とチェックリップの接触状態の変化を示す図1のC−C線矢視断面図である。
図5】第1実施形態の変形例に係る密封装置の保護環とチェックリップの接触状態の変化を示す図1のC−C線矢視断面図である。
図6】比較例の密封装置の保護環とチェックリップの接触状態を示す断面図である。
図7】第1実施形態の密封装置の保護環とチェックリップの接触状態を示す断面図である。
図8】第2実施形態に係る密封装置の保護環の展開図である。
図9】第2実施形態の変形例に係る密封装置の保護環の展開図である。
図10】第2実施形態に係る密封装置の保護環とチェックリップの接触状態の変化を示す図1のC−C線矢視断面図である。
図11】第2実施形態の変形例に係る密封装置の保護環とチェックリップの接触状態の変化を示す図1のC−C線矢視断面図である。
図12】第3実施形態に係る密封装置のチェックリップの展開図である。
図13】第3実施形態に係る密封装置の保護環とチェックリップの接触状態の変化を示す図1のC−C線矢視断面図である。
図14】第4実施形態に係る密封装置のチェックリップの展開図である。
図15図14のチェックリップの突起の側面図である。
図16】第4実施形態に係る密封装置の保護環とチェックリップの接触状態の変化を示す図1のC−C線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る複数の実施の形態を説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の複数の実施形態に共通する密封装置(オイルシール)1の断面図である。密封装置1は、金属片の連続鋳造機において金属片を搬送するロール(回転軸)2を支持するコロ軸受3(図1に一部分のみを示す)を保護するために使用される。密封装置1は、ロール2とロール2が配置されたハウジング4の内面4Aとの間に配置され、ロール2が支持される軸受側の空間Aと外部空間Bとを隔離する。軸受側の空間Aは、コロ軸受3のための潤滑油が満たされており、外部空間Bには、水、ダストおよびスケールが存在する。
【0016】
密封装置1は、3つの剛性環6,8,10と、2つの弾性環12,14とを備える。剛性環6,8,10は、剛体、例えば金属から形成されており、弾性環12,14は、弾性体、例えばエラストマーから形成されている。ロール2は円柱状であり、内面4Aは断面円形であり、密封装置1はほぼ環状であるが、図1においては、それらの上側部分のみが示されている。図1には、これらの共通軸線Axを示す。
【0017】
剛性環6は密封装置1の全体を補強する。剛性環6は、円筒部分6Aと、円筒部分6Aの端部から半径方向内側に延びる円板部分6Bを有する。剛性環6のほぼ全体は、弾性環12に埋設されている。
【0018】
弾性環12は、ハウジング4の内面4Aに固定される外側円筒部分(取付部)12Aと、外側円筒部分12Aの端部から半径方向内側に延びる円板部分12Bと、円板部分12Bの半径方向内側に形成されたサブシールリップ12Cを有する。外側円筒部分12Aの内面4Aへの固定の方式は、例えば締まり嵌めであってよい。外側円筒部分12Aの図中の右側の端部は、ハウジング4の端壁4Bに押し当てられている。端壁4Bには、共通軸線Axを中心とする断面円形の開口4Cが形成されている。
【0019】
剛性環6の円筒部分6Aの全体は、弾性環12の外側円筒部分12Aに埋設されている。剛性環6の円板部分6Bのほぼ全体は、弾性環12の円板部分12Bに埋設されている。
【0020】
サブシールリップ12Cは、円板部分12Bから半径方向内側かつ外部空間Bに向けて斜めに延びる環である。サブシールリップ12Cの先端縁は、ロール2の外周面に摺動自在に接触し、軸受側の空間A内にコロ軸受3のための潤滑油を保持する。但し、軸受側の空間Aの圧力が一定値を超えると、サブシールリップ12Cはロール2の外周面から離れ、軸受側の空間Aから図中の右側への潤滑油の流出を許容する。図において、潤滑油の流れを複数の矢印Fで示す。潤滑油の流れFは、まずサブシールリップ12Cとロール2の外周面の間の環状の間隙を通過しうる。
【0021】
剛性環8は弾性環14を支持する。剛性環8は、円筒部分8Aと、円筒部分8Aの端部から半径方向内側に延びる円板部分8Bを有する。円筒部分8Aは、外側円筒部分12Aの内周面に固定されている。固定の方式は、例えば締まり嵌めであってよい。円板部分8Bには、複数の開口8Cが形成されている。複数の開口8Cは、共通軸線Axの周囲に等角間隔をおいて配置されている。潤滑油の流れFはこれらの開口8Cを通過することが可能である。
【0022】
円板部分8Bの内縁には、弾性環14が接合されている。弾性環14は、円板部分8Bの内縁に固定された環状のブロック部14Aと、ブロック部14Aから半径方向内側かつ外部空間Bに向けて斜めに延びる環であるメインシールリップ14Bを有する。メインシールリップ14Bの先端縁は、ロール2の外周面に摺動自在に密封接触し、軸受側の空間A内に潤滑油を保持する。メインシールリップ14Bは、ロール2に対する締め代が大きいため、サブシールリップ12Cとは異なり、軸受側の空間Aの圧力が上記の一定値を超えても、ロール2に接触し続ける。すなわち、メインシールリップ14Bとロール2の間を潤滑油が通過して外部空間B側に流出することが防止されており、外部空間Bから水、ダストまたはスケールがメインシールリップ14Bとロール2の間を通過して軸受側の空間Aに流入することも防止されている。
【0023】
不可欠ではないが、メインシールリップ14Bのロール2に対する接触面には、エラストマーより硬い樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)で形成された補強リップ16が接合されている。補強リップ16は、密封装置1の寿命を延ばす。また、樹脂はエラストマーよりも平滑化しやすいため、ロール2に与えるトルクを低減することが可能である。補強リップ16は、メインシールリップ14Bの先端縁の一部とみなすことができる。
【0024】
剛性環10は、円筒部分10Aと、円筒部分10Aの端部から半径方向内側かつ外部空間Bに向けて斜めに延びる保護環10Bを有する。円筒部分10Aは、外側円筒部分12Aの内周面に固定されている。固定の方式は、例えば締まり嵌めであってよい。保護環10Bは、メインシールリップ14Bの基端部よりも外部空間B側に配置され、外部空間Bに存在するダストまたはスケールからメインシールリップ14Bの大部分を保護する役割を果たす。
【0025】
弾性環14には、さらにチェックリップ14Cが形成されている。チェックリップ14Cは、ブロック部14Aから半径方向内側かつ外部空間Bに向けて斜めに延びる環である。チェックリップ14Cは、メインシールリップ14Bと保護環10Bとの間に配置され、円周方向全体にわたって保護環10Bに面接触する。すなわちチェックリップ14Cの接触面14Dが保護環10Bの接触面10Cに接触する。したがって、チェックリップ14Cは、潤滑油が外部空間Bに流出することを阻害するとともに、水、ダストまたはスケールが軸受側の空間Aに流入することも阻害する。
【0026】
但し、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、チェックリップ14Cと保護環10Bの間には間隙が生じて、軸受側の空間Aから外部空間Bへ間隙を介して潤滑油が流出することが許容される。このようにチェックリップ14Cは、逆止弁と同様の機能を有する。
【0027】
この実施形態においては、コロ軸受3の潤滑のためにオイルエアーアウト潤滑方式が採用されている。オイルエアーアウト潤滑方式では、図示しない圧縮空気供給装置から高圧の空気が軸受側の空間Aに供給され、図示しない潤滑油供給装置から潤滑油が軸受側の空間Aに供給される。高圧の空気によって潤滑油がコロ軸受3に供給され、その空気の流れによってコロ軸受3から空気と潤滑油が排出される。密封装置1は、軸受側の空間Aを所要の圧力に維持するとともに、外部空間Bから軸受側の空間Aへの水、ダストおよびスケールの侵入を防止または低減する。また、密封装置1から排出される空気によって、水、ダストおよびスケールの侵入がさらに抑制される。高圧の空気によって、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、矢印Fで示すように、空気および潤滑油は、サブシールリップ12Cとロール2の間の間隙を通過し、サブシールリップ12Cとメインシールリップ14Bの間の空間を通過し、さらに剛性環8の円板部分8Bに形成された複数の開口8C、ならびにチェックリップ14Cと保護環10Bの間の間隙を通過する。最後に、ハウジング4の端壁4Bの開口4Cを空気および潤滑油は通過して、外部空間Bに到達する。
【0028】
この実施形態においては、空気および潤滑油の排出を促進するため、保護環10Bにおけるチェックリップ14Cに対向する接触面10Cが改良されている。図2は、密封装置1の保護環10Bの展開図である。符号10Dは、保護環10Bの先端縁(図1参照)を示す。2本の仮想線11A,11Bで画定された領域が保護環10Bのチェックリップ14Cに接触する接触面10Cである。
【0029】
保護環10Bの接触面10Cには少なくとも3つの溝20が形成されている。これらの溝20は、共通軸線Ax(図1参照)の周囲に等角間隔で配置されている。図2において、各溝20は直線状であり、接触面10Cを最短距離で横断するように先端縁10Dに対して垂直な方向に延びている。
【0030】
但し、各溝20の形状は直線状に限定されず、図3に示すように湾曲していてもよい。あるいは、各溝20は、直線状であったとしても先端縁10Dに対して傾いていてもよい。
【0031】
図4に示すように、各溝20の断面は円弧状である。但し、各溝20の断面形状も円弧状に限定されず、図5に示すように三角形であってもよいし、四角形であってもよい。各溝20の深さおよび幅も図示の深さおよび幅に限定されない。さらには、図5に示すように、各溝20は、保護環10Bを貫通する貫通部分20Aを有していてもよい。
【0032】
チェックリップ14Cは、本来、円環状の輪郭を有するが、弾性体で形成されているため、図4および図5の左側部分に示すように、弾性力によって保護環10Bの周面に隙間なく接触する(すなわち溝20を閉塞する)。但し、溝20に接触するチェックリップ14Cの部分は他の部分よりも大きく変形するため、溝20に対するチェックリップ14Cの接触圧は、保護環10Bの他の部分に対する接触圧よりも小さい。このため、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、図4および図5の右側部分に示すように、チェックリップ14Cは溝20から離れて間隙22が発生する。間隙22を空気および潤滑油が流通することができる。
【0033】
高圧の空気の供給が停止すると、図4および図5の左側部分に示すように、間隙22は閉塞し、外部空間Bから軸受側の空間Aへの水、ダストおよびスケールの侵入が防止される。
【0034】
図6は、比較例の密封装置の保護環10Bとチェックリップ14Cの接触状態を示す。この比較例では、保護環10Bとチェックリップ14Cは、溝も突起も形成されない円環状の輪郭を有する。保護環10Bに対してチェックリップ14Cは、円周方向全体にわたってほぼ一様な接触圧で、円周面で面接触する。但し、保護環10Bとチェックリップ14Cの偏心、製造精度などの理由により、円周方向において接触圧のバラツキがある。例えば、図6において、仮想線の円で囲んだ部分24が、接触圧が弱い部分であるとする。軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、接触圧が弱い部分24に間隙が発生する。間隙が発生するのは1箇所の場合が多い。一旦、1つの間隙が発生すると、その後は、他の部分に間隙が発生することは少なく、多くの場合は、その間隙のみを通じて空気および潤滑油が流通する。軸受側の空間Aの圧力がさらに高まる場合には、間隙が広がってゆくが、いずれにせよ接触圧が弱い1つの部分24を起点として、空気および潤滑油が流通する間隙が発生しやすい。
【0035】
図7は、第1実施形態の密封装置1の保護環10Bとチェックリップ14Cの接触状態を示す。図7の例では、4つの溝20が等角間隔で保護環10Bに形成されている。したがって、4つの接触圧が弱い部分24が存在し、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、上記の間隙22(図4および図5参照)が4つ、等角間隔で発生する。このため、溝20に起因する等角間隔の間隙22から均等に空気および潤滑油が排出される。したがって、オイルエアーアウト潤滑方式において、ロール2の円周方向にわたって空気および潤滑油の排出量をできるだけ均等化することが可能である。軸受側の空間Aの圧力がさらに高まる場合には、これらの間隙22がさらに広がり、さらに高圧の場合には、これらの間隙22がチェックリップ14Cの周方向においてつながり、チェックリップ14Cを全周にわたって囲む空間が発生することがありえ、その空間を空気および潤滑油が流通しうる。但し、いずれにせよ、4つの溝20に対応する接触圧が弱い4つの部分24を起点として、空気および潤滑油が流通する間隙または空間が発生しやすい。溝20の寸法および個数によっては、空気および潤滑油の排出量を増加することができる。
【0036】
図7の例では、4つの溝20が設けられているが、空気および潤滑油の排出の集中を避けるには、溝20の数は2以上であることが好ましく、空気および潤滑油の排出量をできるだけ均等化するには、溝20の数は3以上であることが好ましい。X個の溝20を形成した場合(Xは3以上の自然数)、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、上記の間隙22がX個、等角間隔で発生する。
【0037】
上記の通り、各溝20の形状は限定されない。但し、図2に示すように、各溝20は、保護環10Bの先端縁10Dに向かうにつれて幅が小さくなるのが好ましい。この場合には、各溝20における空気および潤滑油の入口の断面積が広く、出口の断面積が狭くなる。したがって、各溝20に起因して発生する間隙22は、広い部分から空気および潤滑油を集め、早い流速で空気と潤滑油を排出することができる。
【0038】
また、図5に示すように、各溝20の底部に保護環10Bを貫通する貫通部分20Aが形成された場合には、一旦、間隙22が発生すると、間隙22から貫通部分20Aを通じて速やかに空気と潤滑油を排出することができる。
【0039】
図2に示すように、各溝20は接触面10Cの長さ(仮想線11A,11Bの間隔)よりも小さい長さを有し、接触面10Cの範囲内に存在する。この場合には、高圧の空気の供給が停止すると、間隙22が速やかに閉塞される。但し、溝20の深さが適切であれば、軸受側の空間Aの圧力が下がれば間隙22は閉じるので、図3に示すように、各溝20は接触面10Cからはみ出していてもよい。
【0040】
第2実施形態
第1実施形態においては、保護環10Bの接触面10Cに少なくとも3つの溝20が形成されている。これに対して、第2実施形態においては、保護環10Bの接触面10Cに少なくとも3つの突起26が形成されている。図8は、第2実施形態に係る保護環10Bの展開図である。符号10Dは、保護環10Bの先端縁(図1参照)を示す。2本の仮想線で画定された領域が保護環10Bのチェックリップ14Cに接触する接触面10Cである。
【0041】
保護環10Bの接触面10Cに形成された突起26は、共通軸線Ax(図1参照)の周囲に等角間隔で配置されている。図8において、各突起26は直線状であり、接触面10Cを最短距離で横断するように先端縁10Dに対して垂直な方向に延びている。
【0042】
但し、各突起26の形状は直線状に限定されず、図9に示すように湾曲していてもよい。あるいは、各突起26は、直線状であったとしても先端縁10Dに対して傾いていてもよい。
【0043】
図10に示すように、各突起26の断面は円弧状である。但し、各突起26の断面形状も円弧状に限定されず、図11に示すように三角形であってもよいし、四角形であってもよい。各突起26の高さおよび幅も図示の高さおよび幅に限定されない。
【0044】
チェックリップ14Cは、本来、円環状の輪郭を有するが、弾性体で形成されているため、図10および図11の左側部分に示すように、弾性力によって保護環10Bの周面に隙間なく接触する(すなわち突起26に密着する)。但し、突起26の根元部分に接触するチェックリップ14Cの部分は他の部分よりも大きく変形するため、突起26の根元部分に対するチェックリップ14Cの接触圧は、保護環10Bの他の部分に対する接触圧よりも小さい。このため、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、図10および図11の右側部分に示すように、チェックリップ14Cは突起26の根元部分から離れて間隙28が発生する。このように各突起26について2つの間隙28が発生する。間隙28を空気および潤滑油が流通することができる。
【0045】
高圧の空気の供給が停止すると、図10および図11の左側部分に示すように、間隙28は閉塞し、外部空間Bから軸受側の空間Aへの水、ダストおよびスケールの侵入が防止される。
【0046】
保護環10BにX個の突起26を形成した場合(Xは3以上の自然数)、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、上記の間隙28(図10および図11参照)が2X個、規則的に発生する。したがって、オイルエアーアウト潤滑方式において、ロール2の円周方向にわたって空気および潤滑油の排出量をできるだけ均等化することが可能である。軸受側の空間Aの圧力がさらに高まる場合には、これらの間隙28がさらに広がり、さらに高圧の場合には、これらの間隙28がチェックリップ14Cの周方向においてつながり、チェックリップ14Cを全周にわたって囲む空間が発生することがありえる。但し、いずれにせよ、接触圧が弱い2X個の部分を起点として、空気および潤滑油が流通する間隙または空間が発生しやすい。突起26の寸法および個数によっては、空気および潤滑油の排出量を増加することができる。
【0047】
上記の通り、各突起26の形状は限定されない。但し、図8に示すように、各突起26は、保護環10Bの先端縁10Dに向かうにつれて幅が大きくなるのが好ましい。この場合には、各突起26の両側に発生する間隙28における空気および潤滑油の入口の断面積が広く、出口の断面積が狭くなる。したがって、各突起26に起因して発生する間隙28は、広い部分から空気および潤滑油を集め、早い流速で空気と潤滑油を排出することができる。
【0048】
図8に示すように、各突起26は接触面10Cの長さ(仮想線11A,11Bの間隔)よりも小さい長さを有し、接触面10Cの範囲内に存在する。この場合には、高圧の空気の供給が停止すると、間隙28が速やかに閉塞される。但し、突起26の高さが適切であれば、軸受側の空間Aの圧力が下がれば間隙28は閉じるので、図9に示すように、各突起26は接触面10Cからはみ出していてもよい。
【0049】
第3実施形態
第1実施形態においては、保護環10Bの接触面10Cに少なくとも3つの溝20が形成されている。これに対して、第3実施形態においては、チェックリップ14Cの接触面14Dに少なくとも3つの溝30が形成されている。図12は、第3実施形態に係るチェックリップ14Cの展開図である。符号14Eは、チェックリップ14Cの先端縁(図1参照)を示す。先端縁14Eと仮想線15で画定された領域がチェックリップ14Cの保護環10Bに接触する接触面14Dである。
【0050】
チェックリップ14Cの接触面14Dに形成された溝30は、共通軸線Ax(図1参照)の周囲に等角間隔で配置されている。図12において、各溝30は直線状であり、接触面14Dを最短距離で横断するように先端縁14Eに対して垂直な方向に延びている。
【0051】
但し、各溝30の形状は図12に示した形状に限定されず、湾曲していてもよい。あるいは、各溝30は、直線状であったとしても先端縁14Eに対して傾いていてもよい。
【0052】
図13の右側部分に示すように、各溝30の断面は円弧状である。但し、各溝30の断面形状も円弧状に限定されず、三角形であってもよいし、四角形であってもよい。各溝30の深さおよび幅も図示の深さおよび幅に限定されない。
【0053】
保護環10Bが円環状の輪郭を有するのに対して、チェックリップ14Cは、ほぼ円環状ではあるが溝30を持つ輪郭を有する。しかし、チェックリップ14Cは弾性体で形成されているため、図13の左側部分に示すように、弾性力によって保護環10Bの周面に隙間なく接触する(すなわち溝30に相当する部分も保護環10Bに密着する)。但し、チェックリップ14Cの溝30に相当する部分は他の部分よりも大きく変形するため、溝30に相当する部分の接触圧は、チェックリップ14Cの他の部分の接触圧よりも小さい。このため、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、図13の右側部分に示すように、チェックリップ14Cの溝30に相当する部分は、保護環10Bから離れて間隙32が発生する。間隙32を空気および潤滑油が流通することができる。
【0054】
高圧の空気の供給が停止すると、図13の左側部分に示すように、間隙32は閉塞し、外部空間Bから軸受側の空間Aへの水、ダストおよびスケールの侵入が防止される。
【0055】
チェックリップ14CにX個の溝30を形成した場合(Xは3以上の自然数)、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、上記の間隙32がX個、等角間隔で発生する。したがって、図6および図7を用いて上記したのと同じ理由によって、オイルエアーアウト潤滑方式において、ロール2の円周方向にわたって空気および潤滑油の排出量をできるだけ均等化することが可能である。軸受側の空間Aの圧力がさらに高まる場合には、これらの間隙32がさらに広がり、さらに高圧の場合には、これらの間隙32がチェックリップ14Cの周方向においてつながり、チェックリップ14Cを全周にわたって囲む空間が発生することがありえる。但し、いずれにせよ、接触圧が弱いX個の溝30に相当する部分を起点として、空気および潤滑油が流通する間隙または空間が発生しやすい。溝30の寸法および個数によっては、空気および潤滑油の排出量を増加することができる。
【0056】
上記の通り、各溝30の形状は限定されない。但し、図12に示すように、各溝30は、チェックリップ14Cの先端縁14Eに向かうにつれて幅が小さくなるのが好ましい。この場合には、各溝30における空気および潤滑油の入口の断面積が広く、出口の断面積が狭くなる。したがって、各溝30に起因して発生する間隙32は、広い部分から空気および潤滑油を集め、早い流速で空気と潤滑油を排出することができる。
【0057】
図12に示すように、各溝30は接触面14Dの長さ(先端縁14Eと仮想線15の間隔)よりも小さい長さを有し、接触面14Dの範囲内に存在する。この場合には、高圧の空気の供給が停止すると、間隙32が速やかに閉塞される。但し、但し、溝30の深さが適切であれば、軸受側の空間Aの圧力が下がれば間隙32は閉じるので、各溝30は接触面14Dからはみ出していてもよい。
【0058】
第4実施形態
第3実施形態においては、チェックリップ14Cの接触面14Dに少なくとも3つの溝30が形成されている。これに対して、第4実施形態においては、チェックリップ14Cの接触面14Dに少なくとも3つの突起36が形成されている。図14は、第4実施形態に係るチェックリップ14Cの展開図である。符号14Eは、チェックリップ14Cの先端縁(図1参照)を示す。先端縁14Eと仮想線で画定された領域がチェックリップ14Cの保護環10Bに接触する接触面14Dである。
【0059】
チェックリップ14Cの接触面14Dに形成された突起36は、共通軸線Ax(図1参照)の周囲に等角間隔で配置されている。図14および図15に示すように、各突起36は、楔形であって、緩く傾斜した広い前面36Aと、急傾斜した後面36Bと、前面36Aの両側にある2つの傾斜した側面36Cを有する。後面36Bは先端縁14E側に配置されている。前面36Aは直線状であり先端縁14Eに対して垂直な方向に延びている。
【0060】
但し、各突起36の形状は図示の形状に限定されず、例えば、前面36Aが湾曲していてもよい。
【0061】
各突起36の断面は台形状である。但し、各突起36の断面形状も台形状に限定されず、円弧状であってもよいし、三角形であってもよいし、四角形であってもよい。各突起36の高さおよび幅も図示の高さおよび幅に限定されない。
【0062】
保護環10Bが円環状の輪郭を有するのに対して、チェックリップ14Cは、ほぼ円環状ではあるが突起36を持つ輪郭を有する。しかし、チェックリップ14Cは弾性体で形成されているため、図16の左側部分に示すように、弾性力によって保護環10Bの周面に隙間なく接触する(すなわち突起36に相当する部分も保護環10Bに密着する)。但し、チェックリップ14Cの突起36の2つの側面36Cに相当する部分は他の部分よりも大きく変形するため、突起36の側面36Cに相当する部分の接触圧は、チェックリップ14Cの他の部分の接触圧よりも小さい。このため、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、図16の右側部分に示すように、チェックリップ14Cの突起36の側面36Cに相当する部分は、保護環10Bから離れて間隙38が発生する。間隙38を空気および潤滑油が流通することができる。
【0063】
高圧の空気の供給が停止すると、図16の左側部分に示すように、間隙38は閉塞し、外部空間Bから軸受側の空間Aへの水、ダストおよびスケールの侵入が防止される。
【0064】
チェックリップ14CにX個の突起36を形成した場合(Xは3以上の自然数)、軸受側の空間Aの圧力が上記一定値を超えると、上記の間隙38が2X個、規則的に発生する。したがって、オイルエアーアウト潤滑方式において、ロール2の円周方向にわたって空気および潤滑油の排出量をできるだけ均等化することが可能である。軸受側の空間Aの圧力がさらに高まる場合には、これらの間隙38がさらに広がり、さらに高圧の場合には、これらの間隙38がチェックリップ14Cの周方向においてつながり、チェックリップ14Cを全周にわたって囲む空間が発生することがありえる。但し、いずれにせよ、接触圧が弱い2X個の部分を起点として、空気および潤滑油が流通する間隙または空間が発生しやすい。突起36の寸法および個数によっては、空気および潤滑油の排出量を増加することができる。
【0065】
上記の通り、各突起36の形状は限定されない。但し、図14および図15に示すように、各突起36は、チェックリップ14Cの先端縁14Eに向かうにつれて断面積が大きくなるのが好ましい。この場合には、各突起36の両側に発生する間隙38における空気および潤滑油の入口の断面積が広く、出口の断面積が狭くなる。したがって、各突起36に起因して発生する間隙38は、広い部分から空気および潤滑油を集め、早い流速で空気と潤滑油を排出することができる。
【0066】
図14に示すように、各突起36は接触面14Dの長さ(先端縁14Eと仮想線15の間隔)よりも小さい長さを有し、接触面14Dの範囲内に存在する。この場合には、高圧の空気の供給が停止すると、間隙38が速やかに閉塞される。但し、突起36の高さが適切であれば、軸受側の空間Aの圧力が下がれば間隙38は閉じるので、各突起36は接触面14Dからはみ出していてもよい。
【0067】
他の変形例
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲において、構成要素の削除、追加、置換を含む様々な変形例が考えられる。
【0068】
例えば、上記の実施の形態および変形例は、矛盾しない限り、組み合わせてもよい。保護環とチェックリップの両方に、合計で少なくとも3つの突起が形成されていてもよいし、あるいは、保護環とチェックリップの両方に、合計で少なくとも3つの溝が形成されていてもよい。
【0069】
上記の実施の形態においては、密封装置1は、金属片の連続鋳造機において金属片を搬送するロール2を支持するコロ軸受3を保護するために使用される。しかし、密封装置1は、金属板の圧延機の圧延ロールを支持するコロ軸受を保護するために使用されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
A 軸受側の空間
B 外部空間
Ax 共通軸線
1 密封装置(オイルシール)
2 ロール(回転軸)
3 コロ軸受
4 ハウジング
4A 内面
4B 端壁
4C 開口
6,8,10 剛性環
12,14 弾性環
6A 円筒部分
6B 円板部分
8A 円筒部分
8B 円板部分
8C 開口
10A 円筒部分
10B 保護環
10C 接触面
10D 先端縁
12A 外側円筒部分(取付部)
12B 円板部分
12C サブシールリップ
14A ブロック部
14B メインシールリップ
14C チェックリップ
14D 接触面
14E 先端縁
16 補強リップ
20 溝
20A 貫通部分
22 間隙
24 接触圧が弱い部分
26 突起
28 間隙
30 溝
32 間隙
36 突起
36A 前面
36B 後面
36C 側面
38 間隙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16