(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
有機溶媒が、脂肪族炭化水素、脂肪族カーボネート、脂肪族エステル、脂肪族エーテル、芳香族炭化水素、もしくはシリコーン、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項7〜8のいずれか一項記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0025】
詳細な説明
本明細書の説明および特許請求の範囲に全体にわたって、単語「含む」および「含有する」ならびにそれらの変形物は、「含むがこれらに限定されない」を意味し、それらは、他の部分、添加剤、コンポーネント、整数またはステップを除外するようには意図されない(かつ除外しない)。本明細書の説明および特許請求の範囲に全体にわたって、単数形は、文脈が特に要求しない限り、複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、文脈が特に要求しない限り、本明細書は単数形と同様に複数形も意図すると理解される。
【0026】
本発明の特定の局面、態様または実施例と共に記載される特徴、整数、特質、化合物、化学的部分または基は、それらと不適合性でない限り、本明細書に記載される任意の他の局面、態様または実施例へ適用可能であると理解される。本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面のいずれも含む)に開示される特徴の全て、ならびに/またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスのステップの全ては、そのような特徴および/またはステップの少なくとも一部が互いに排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わされ得る。本発明は、本明細書に開示されるいずれの態様の詳細にも限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面のいずれも含む)に開示される特徴の、任意の新規のもの、もしくは任意の新規の組み合わせへ、またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスのステップの、任意の新規のもの、もしくは任意の新規の組み合わせへ及ぶ。
【0027】
読者の注意は、本出願に関連して本明細書と同時にまたは本明細書に先立って提出され、本明細書と共に公衆の閲覧に供される、全ての論文および書類へ向けられ、全てのそのような論文および書類の内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
【0028】
本明細書に言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、それらの全体が参照により組み入れられる。矛盾する場合は、定義を含む、本明細書が制御する。
【0029】
本発明は、態様において、新規のポリマー粒子を提供し、別の態様は、新規の粒子が調製され得るプロセスを提供する。態様は、ポリマー粒子を形成するためのプロセスにおける使用のための新規のシード粒子を提供し、他の態様は、そのプロセスによって得られ得るポリマー粒子を使用する方法を提供する。
【0030】
ポリマー粒子形成プロセスは、油中水型エマルジョン、即ち、連続油相中に懸濁された不連続水相を伴う。
【0031】
従って、本明細書に記載されるポリマー粒子形成プロセスは、2つの異なる粒子、即ち、
ポリマー粒子を形成するために膨潤および重合プロセスへ供される
シード粒子を伴う。従って、用語「シード粒子」および「ポリマー粒子」は、以下のように本明細書において使用される。
【0032】
「シード粒子」は、文脈が特に要求しない限り、分散重合によって得ることができ、ポリマー粒子形成プロセスにおいて中間体として使用される、粒子を意味する。
【0033】
「ポリマー粒子」は、本明細書に記載されるプロセスにおいて懸濁重合によってシード粒子から作製され得る粒子を指す。
【0034】
ポリマー(例えば、ポリマー粒子)を参照しての「ヒドロゲル」という言及は、膨潤剤が水である、ポリマーゲルを意味する。ヒドロゲルポリマーは、水中でその重量の少なくとも20%を吸収し得る。ヒドロゲルポリマーは、水中でその重量の少なくとも45%、少なくとも65%、少なくとも85%、少なくとも100%または少なくとも300%を吸収し得る。例えば、ヒドロゲルポリマーは、水中でその重量の少なくとも1000%、少なくとも1500%、またはさらには少なくとも2000%を吸収し得る。
【0035】
ポリマー粒子(例えば、ヒドロゲルポリマー粒子)に関しての「トランスペアレントな」という言及は、粒子が多孔性であり、関心対象の分子または他の試薬が、粒子の細孔中の水溶液を通って容易に拡散することができることを意味する。例えば、本開示の架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、オリゴヌクレオチドならびに核酸増幅および配列決定試薬に対してトランスペアレントであり得、例えば、オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼがオリゴヌクレオチドへ結合されている場合でさえ、部分的にまたは全体的に細孔内に置かれ得る。
【0036】
「平均」直径という本明細書における言及は、特別の定めのない限り、架橋ポリマー粒子(例えば、架橋ヒドロゲルポリマー粒子)についてのモード径を指すか、またはシード粒子についてのz平均直径を指す。モード径は、ディスク遠心分離機によって、例えばCPSディスク遠心分離機によって、測定され得る。z平均直径は、動的光散乱(光子相関分光法としても公知)によって測定されるz平均直径であり得る。全範囲にわたって、平均直径がモード径、例えば、光学顕微鏡法によって決定されるようなモード径である態様が、本明細書においてさらに開示される。
【0037】
用語「単分散の」は、複数の粒子(例えば、少なくとも100、より好ましくは少なくとも1000)について、粒子が、20%未満、例えば15%未満、典型的に10%未満、任意で8%未満、例えば5%未満のそれらの直径の変動係数(CV)または%多分散度を有することを意味する。
【0038】
用語「Mw」はポリマーの重量平均分子量である。これは、以下の式:
によって定義され、式中、M
iは特定の鎖の分子量であり、Niはその分子量の鎖の数である。Mwは、指定の溶離剤溶媒系を用いて、一連の標準ポリマーと比べてのゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を使用して測定され得る。例えば、シード粒子中のオリゴマーまたはポリマーのMwは、0.01 M LiBrを含むDMFを溶離剤として使用して、ポリスチレン標準と比べてのGPCによって測定され得る。
【0039】
「多分散度」または「%多分散度」という本明細書における言及は、「多分散指数」から誘導される動的光散乱データについての値を指す。多分散指数は、ISO規格文書13321:1996 EおよびISO 22412:2008に定義されるような、相関データ、例えば、動的光散乱データに対する単純な2パラメータフィットから計算される数である。多分散指数は、無次元であり、0.05より小さな値は高度に単分散の標準以外ではめったに見られないようにスケーリングされる。粒子のサンプルについての0.7より大きな多分散指数値は、サンプルが非常に広いサイズ分布を有すること、例えば、粒子が単分散ではないことを示す。
【0040】
用語「アルキル」および「C
x〜C
yアルキル」(xは少なくとも1、かつ10未満であり、yは10より大きい数である)は、本明細書において使用される場合、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル部分への参照を含む。この用語は、例えば、メチル、エチル、プロピル(n-プロピルまたはイソプロピル)、ブチル(n-ブチル、sec-ブチルまたはtert-ブチル)、ペンチル、ヘキシルなどへの参照を含む。特に、アルキルは、「C
1〜C
6アルキル」、即ち、1、2、3、4、5もしくは6個の炭素原子を有するアルキル;または「C
1〜C
4アルキル」、即ち、1、2、3もしくは4個の炭素原子を有するアルキルであり得る。用語「低級アルキル」は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル基への参照を含む。アルキルは、化学的に可能である場合、1〜5個の置換基によって置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択される。
【0041】
用語「log P」は、本明細書において使用される場合、化合物、例えば親水性ビニルモノマーについての、オクタノール-水分配係数(log P
oct/wat)を指す。化合物についてのlog Pは、種々の方法のいずれか1つによって決定され得る。特に、態様において有用な化合物および本明細書に開示される他の化合物について、log Pは、J. Sangster, “Octanol-water partition coefficients of simple organic compounds”, J. Phys. Chem. Ref. Data, Vol. 18, No. 3, 1989, 1111-1227(参照によりその全体が本明細書に組み入れられる)の第1116頁セクション2.1.aに記載される振盪フラスコ法に従って測定され得る。log Pはまた、ソフトウェアを使用して化合物の構造から計算され得、例えば、log Pは、CambridgeSoft Corp製のChemBioDraw(登録商標)Ultra 14.0を使用して計算され得る。
【0042】
ポリマー粒子
本発明は、粒子がポリマーかつ単分散である態様を含む。本発明は、粒子が多孔性である態様を含む。
【0043】
粒子は、少なくとも100、例えば少なくとも1000の集団であり得る。例えば、測定の目的について、粒子は、少なくとも100、例えば少なくとも1000の集団であり得る。例えば、ある最終用途適用において、粒子は、好都合には、少なくとも100、例えば少なくとも1000の集団であり得る。
【0044】
「単分散の」によって、複数の粒子(例えば、少なくとも100、より好ましくは少なくとも1000)について、粒子が、20%未満、例えば15%未満、典型的に10%未満、任意で8%未満、例えば5%未満のそれらの直径の変動係数(CV)を有することが意味される。特定のクラスのポリマー粒子は10%未満のCVを有する。CVは、標準偏差を平均値で割って100倍したもの、と定義され、「平均値」は平均粒子直径であり、標準偏差は粒子サイズの標準偏差である。本発明はまた、「平均値」がz平均またはモード粒子直径のいずれかである態様を含む。CVは、好ましくはメインモードにおいて計算される。従って、モードサイズを下回るまたは上回る一部の粒子は、計算において考慮されない場合があり、これは、例えば、総粒子数の(即ち、検出可能な粒子の)約90%に基づき得る。そのようなCVの決定は、CPSディスク遠心分離機において実行可能である。
【0045】
ポリマー粒子は、本明細書において後で記載されるポリマー粒子形成プロセスによって、例えば、本明細書に記載されるような単分散シード粒子を使用することによって、生成され得る。
【0046】
ここでポリマー粒子へ戻って、本明細書は、架橋ヒドロゲルポリマー粒子を開示する。ポリマーに対して良い溶媒である水溶液中に置かれると、粒子が溶解する代わりに膨潤するということが、架橋ヒドロゲルポリマー粒子の特徴である。例として、水は、アクリルアミドポリマーを含むヒドロゲル粒子に対して良い溶媒である。ヒドロゲル粒子は、親水性であり、水中で膨潤し、種々の異なる多孔度で作製され得る。本明細書に開示される架橋ヒドロゲル粒子は、低い非特異的結合、単分散度および多孔度の組み合わせを提供し、これは、粒子が生物学的アッセイにおいて使用される場合に利点を提供する。
【0047】
プロセスによって作製されたポリマー粒子中の架橋レベルは、懸濁重合において使用されたモノマー全体に含まれた架橋剤モノマーの重量パーセンテージ(%wt)として表すことができる。架橋剤モノマーの%wtは、マトリックスポリマー中の架橋剤の%wt(即ち、架橋ポリマー粒子の乾燥重量中の架橋剤の%wt)に等しい場合がある。従って、懸濁重合において使用されるモノマーが、例えば、単官能性アクリルアミドおよび二官能性アクリルアミドである場合、二官能性アクリルアミド(架橋剤モノマー)のパーセンテージは、二官能性アクリルアミドおよび単官能性アクリルアミドの総重量に基づく重量パーセントとして計算される。典型的な架橋レベルは、>1%wt架橋剤、例えば>2%wt架橋剤、例えば>5%wt架橋剤を含む。例えば、架橋レベルは、>10%wt架橋剤、または>15%wt架橋剤、例えば>20%wt架橋剤または>25%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、例えば5〜60%wt架橋剤、例えば10〜50%wt架橋剤、例えば20〜40%wt架橋剤または20〜30%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、1〜30%wt架橋剤、例えば1〜20%wt架橋剤、例えば1〜10%wt架橋剤であり得;または架橋レベルはまた、2〜30%wt架橋剤、例えば2〜20%wt架橋剤、例えば2〜10%wt架橋剤;例えば多孔性ヒドロゲル粒子に適しているレベルであり得る。
【0048】
架橋レベルは、例えば高度に架橋された粒子において、>30%wt架橋剤または>40%wt架橋剤であり得る。架橋レベルは、10〜90%wt架橋剤、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。高度に架橋された粒子において、架橋レベルは最大100%wt架橋剤であり得、例えば、親水性ビニルモノマーは架橋剤であり得る。
【0049】
上述したように、架橋粒子は、ポリマーに対して良い溶媒中に置かれると、膨潤する。例えば直径の増加として測定される、膨潤量は、架橋レベルと関係がある。より高い架橋度を有する粒子は、より低い架橋度を有することを除いて同様のポリマーから作製された粒子と比べて、典型的にあまり膨潤しない。この特性は、既知の異なる架橋レベルの一連の標準とサンプルとを比較することによって、ポリマー粒子のサンプル中の相対的な架橋レベルを決定するために使用され得る。
【0050】
粒子は、1つまたは複数のビニル性不飽和モノマーを重合することによって作製された付加ポリマーを適切に含む。ビニル性不飽和モノマーは、一般化されたビニル基、-CR=CH
2を含み得、RはHまたはアルキルである(例えば、Rは-CH
3または-CH
2CH
3である)。ビニル性不飽和モノマーは、ビニル基、-CH=CH
2を含み得る。モノマーは、親水性ビニルモノマー、例えば、約1未満のlog P値、例えば約0.5未満のlog P値を有するビニルモノマーであり得る。親水性ビニルモノマーは、一般化されたビニル基、-CR=CH
2を含み得、RはHまたはアルキルである(例えば、Rは-CH
3または-CH
2CH
3である)。親水性ビニルモノマーは、ビニル基、-CH=CH
2を含み得る。モノマーは、約0.6未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、約0.5未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。例えば、モノマーは、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得、例えば、モノマーは、約0.1未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、約0未満のlog Pを有する、例えば、約-0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。特に、モノマーは、親水基をさらに含むビニルモノマー、例えば、アクリルアミドモノマーまたはアクリレートモノマーであり得る。
【0051】
粒子中で使用されるモノマーは、少なくとも1つの式(I)の化合物:
であり得、式中、
R
1は、-H、-CH
3または-CH
2CH
3であり;
R
2は、-OR
3または-N(R
4)R
5であり;
R
3は、-H、-C
1〜C
6アルキル、または-C
1〜C
6アルコールであり;かつ
R
4およびR
5は、-H、-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ハロアルキル、-C
1〜C
6アルコールより各々独立して選択される。
【0052】
R
3が-C
1〜C
6アルキルまたは-C
1〜C
6アルコールである場合、アルキルまたはアルコールは、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択される。例えば、R
3が-C
1〜C
6アルキルまたは-C
1〜C
6アルコールである場合、アルキルまたはアルコールは、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって置換されてもよく、該置換基はOR
aまたはCO
2R
aより各出現で各々独立して選択され、任意でR
aはHである。
【0053】
R
4および/またはR
5が-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ハロアルキル、-C
1〜C
6アルコールである場合、各々は、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって独立して置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択される。例えば、R
4および/またはR
5が-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ハロアルキル、-C
1〜C
6アルコールである場合、各々は、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって独立して置換されてもよく、該置換基はOR
aまたはCO
2R
aより各出現で各々独立して選択され、任意でR
aはHである。
【0054】
R
1は-Hまたは-CH
3であり得る。例えば、R
1は-Hであり得る。
【0055】
R
2は-OR
3であり得る。R
2は-N(R
4)R
5であり得る。
【0056】
R
3は-Hであり得る。R
3は-C
1〜C
6アルキルであり得る。例えば、R
3は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルキルであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。R
3は、-C
1〜C
6アルコールであり得る。例えば、R
3は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルコールであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。
【0057】
R
4は-Hまたは-C
1〜C
6アルキルであり得る。R
4は-C
1〜C
6アルキルであり得る。例えば、R
4は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルキルであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。
【0058】
R
5は-Hまたは-C
1〜C
6アルキルであり得る。R
5は-C
1〜C
6アルキルであり得る。例えば、R
5は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルキルであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。
【0059】
式(I)の化合物は、約1未満のlog P値、例えば、約0.5未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、約0.6未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、約0.5未満のlog Pを有し得る。例えば、式(I)の化合物は、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有し得、例えば、式(I)の化合物は、約0.1未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、約0未満のlog P、例えば、約-0.2未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有し得る。
【0060】
モノマーは、第1級アミド基(-C(O)NH
2)を含む親水性ビニルモノマーを少なくとも1つ含み得る。
【0061】
アクリルアミドモノマーおよび/またはアクリレートモノマーは、特に言及され得る。好適なモノマーとしては、アクリルアミド(プロパ-2-エンアミド)、N-(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、3-アクリルアミドプロパン酸、メタクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸;および、約1未満のlog P値を有する(例えば、約0.5未満のlog P値を有する)他のアクリルアミドモノマー、アクリリックモノマー、メタクリルアミドモノマー、またはメタクリリックモノマーが挙げられる。
【0062】
モノマーはモノマーの混合物を含み得る。例えば、モノマーは、少なくとも1つの上記に定義されるようなモノマー、および少なくとも1つの相溶性の官能性モノマーを含み得る。対応の官能性モノマーは、カルボン酸(-COOH)、第1級アミンまたは第2級アミンを含む、本明細書に定義されるような親水性ビニルモノマーである。
【0063】
高度に架橋された粒子において、モノマーは、架橋剤、例えば、本明細書において他の箇所で定義されるような架橋剤であり得るかまたはこれを含み得る。例えば、モノマーは、少なくとも1つの式(IIa)または(IIb)の化合物であり得るかまたはこれを含み得る。
【0064】
官能性モノマーは、カルボン酸または第1級アミンを含む、約1未満のlog P値、例えば約0.5未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、約0.6未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、約0.5未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。例えば、官能性モノマーは、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得、例えば、官能性モノマーは、約0.1未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、約0未満のlog Pを有する、例えば約-0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、カルボン酸または第1級アミンを含む式(I)の化合物であり得る。官能性モノマーは、カルボン酸または第1級アミンを含むアクリルアミドモノマーであり得る。好適な官能性モノマーとしては、3-アクリルアミドプロピオン酸、4-アクリルアミドブタン酸、5-アクリルアミドペンタン酸、N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド、およびアクリル酸が挙げられる。
【0065】
少なくとも1つの官能性モノマーが存在する場合、官能性モノマーの量は、約0.1〜約100%mol、例えば約0.2〜約50%mol、例えば約0.5〜約40%molまたは約1〜約30%mol(例えば約2〜約20mol%であり得る。官能性モノマーの量は、約0.1〜約10%wt、例えば約0.2〜約5%wt、例えば約0.5〜約2%wtであり得る。%wtは、重合プロセスにおいて使用されるモノマー全体に含まれる官能性モノマーの重量パーセントを指し得る。全モノマーは、例えば、少なくとも1つの官能性モノマーではない親水性ビニルモノマー、架橋剤、および官能性モノマーを含み得る。
【0066】
架橋は、少なくとも2つ(例えば、2つ)のビニル基(-CH=CH
2)を含む架橋剤をコモノマーとして組み込むことによって達成され得る。架橋剤は、少なくとも1つの式(IIa)または(IIb)の化合物:
であり得、式中、R
6は、-C
1〜C
6アルキル-、-C
1〜C
6ヘテロアルキル-、-C
1〜C
6シクロアルキル-、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-、-C
1〜C
6エーテル-、2〜100個のC
2〜C
3エーテル単位を含むポリエーテルより選択され;
R
7およびR
8は、-H、-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ヘテロアルキル、-C
3〜C
6シクロアルキル、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、または-C
1〜C
6エーテルより各々独立して選択され;
R
9は、-N(R
11)C(O)CH=CH
2であり;
R
10は、-Hおよび-N(R
12)C(O)CH=CH
2より選択され;かつ
R
11およびR
12は、-H、-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ヘテロアルキル、-C
3〜C
6シクロアルキル、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、または-C
1〜C
6エーテルより各々独立して選択される。
【0067】
架橋剤は少なくとも1つの式(IIa)の化合物であり得る。架橋剤は少なくとも1つの式(IIb)の化合物であり得る。
【0068】
R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、化学的に可能である場合、1〜5個の置換基によって独立して置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、H、C
1〜C
4アルキルおよびC
1〜C
4アルケニルより各出現で独立して選択される。
【0069】
R
6は、-C
1〜C
6アルキル-、-C
1〜C
6ヘテロアルキル-、-C
1〜C
6シクロアルキル-、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-および-C
1〜C
6エーテル-より選択される。R
6は、-C
1〜C
6アルキル-および-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-より選択され得る。R
6は、-C
1〜C
6アルキル-、例えば-CH
2-、-(CH
2)
2-、-(CH
2)
3-、または-(CH
2)
4-、例えば、-(CH
2)
2-であり得る。R
6は、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-、例えば、-C(OH)H-、-(C(OH)H)
2-、-(C(OH)H)
3-、または-(C(OH)H)
4-、例えば、-(C(OH)H)
2-であり得る。
【0070】
R
6は-C
1〜C
6ヘテロアルキル-であり得、任意で、ヘテロ原子はアミン(例えば第3級アミン)である。例えば、ヘテロ原子上においてC(O)R
aによって置換された-C
1〜C
6ヘテロアルキル-、任意で、ヘテロ原子はアミンであり、例えば、R
6は-CH
2CH
2N(C(O)CH=CH
2)CH
2CH
2-であり得る。
【0071】
R
6がポリエーテルである場合、ポリエーテルは、直線状または分岐状であり得る。R
6は、2〜100個のC
2〜C
3エーテル単位を含むポリエーテル、例えば、2〜50個のC
2〜C
3エーテル単位を含むポリエーテルであり得る。R
6は、2〜100個のC
2エーテル単位を含むポリエーテル、例えば、2〜50個のC
2エーテル単位を含むポリエーテルであり得る。例えば、R
6は、-(CH
2)
r(OCH
2CH
2)
nO(CH
2)
sであり得、rおよびsは、各々独立して2または3(例えば、2)であり;かつ、nは、1〜100(例えば、1〜50または1〜25;例えば、5〜50または5〜25)の整数である。いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、ポリエーテルを含む架橋剤(例えば、R
6がポリエーテルである場合)は、水相中で優れた溶解度を有すると考えられる。これは、そのような架橋剤は、低い架橋レベル(例えば、1〜20%wt架橋剤、または1〜10%wt架橋剤)を有する粒子を提供するために使用され得るが、そのようなポリエーテル含有架橋剤は、比較的高い架橋レベル(例えば>20%wt架橋剤、>25%wt架橋剤、または>30%wt架橋剤)を含む粒子を提供するのに特に適していることを意味する。例えば、架橋レベルは、10〜90%wt架橋剤、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば、25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。
【0072】
R
7および/もしくはR
8ならびに/またはR
11および/もしくはR
12は、Hであり得る。例えば、R
7および/またはR
8は、Hであり得る。例えば、R
11および/またはR
12は、Hであり得る。
【0073】
式(II)の化合物は、約1未満のlog P値、例えば、約0.5未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、約0.6未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、約0.5未満のlog Pを有し得る。例えば、式(II)の化合物は、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有し得、例えば、式(II)の化合物は、約0.1未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、約0未満のlog P、例えば、約-0.2未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有し得る。
【0074】
本発明の粒子において有用な例示的な架橋剤としては、N,N′-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、N,N′-メチレンビス(アクリルアミド)、N,N′-エチレンビス(アクリルアミド)、ピペラジンジアクリルアミド、グリセロール1,3-ジグリセロレートジアクリレート、N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリルアミド(MW≦2000)、4-アームPEG-アクリルアミド(MW≦2000)、N,N-ビス(2-アクリルアミドエチル)アクリルアミドが挙げられる。例示的な架橋剤であるN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリルアミド(MW≦2000)および4-アームPEG-アクリルアミド(MW≦2000)、(特に、N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド)は、高度に架橋された粒子および機械的により安定した粒子、例えば、少なくとも20%wt架橋剤の架橋レベル(例えば、少なくとも30%wt架橋剤の架橋レベル)を有する粒子における使用に特に適している。本発明の態様は、架橋剤の組み合わせの使用を含む。特定のモノマーとして、アクリルアミド(プロパ-2-エンアミド)が言及され得、これについては、N,N′-(1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド)が好適な架橋剤である。特定のモノマーとして、ヒドロキシメチルアクリルアミドが言及され得、これについては、N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミドが好適な架橋剤である。特定のモノマーとして、ヒドロキシエチルアクリルアミドが言及され得、これについては、N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミドが好適な架橋剤である。
【0075】
架橋剤は、第1級アミン、第2級アミン、ヒドロキシまたはカルボン酸を含まない化合物であり得る。架橋剤は、第1級アミン、第2級アミン、ヒドロキシルまたはカルボン酸を含まない式(IIa)または式(IIb)の化合物であり得る。
【0076】
使用され得る多数の例示的なモノマーおよび架橋剤を表1に示す。多数の他のモノマーを表2に示す。表1および表2に列挙されるモノマーについてのlog P値を、CambridgeSoft Corp製のソフトウェアChemBioDraw(登録商標)Ultra 14.0を使用して決定した。本発明の態様であるいくつかの粒子において、例えばモノマーのlog P値に起因して、表2のモノマーは使用されない。加えて、表2のアクリル酸メチルおよびメタクリル酸というモノマーは従来のUgelstad手順において使用され得、従って、より高いlog P値を有するこれらのモノマーおよび他のモノマーは、本明細書に記載されるポリマー粒子形成プロセスを用いて作製され得る、本発明の粒子における使用についてあまり好ましくない場合がある。
【0077】
(表1)例示的なモノマーおよび架橋剤
【0079】
架橋ヒドロゲルポリマー粒子中の架橋レベルは、重合において使用されたモノマー全体に含まれた架橋剤モノマーの重量パーセンテージ(%wt)として表すことができる。典型的な架橋レベルは、>1%wt架橋剤、例えば>2%wt架橋剤、例えば>5%wt架橋剤を含む。例えば、架橋レベルは、>10%wt架橋剤、または>15%wt架橋剤、例えば>20%wt架橋剤(例えば>30%wt架橋剤または>40wt%架橋剤)であり得る。架橋レベルはまた、1〜60%wt架橋剤、例えば5〜30%wt架橋剤であり得る。例えば、架橋レベルは、5〜60%wt架橋剤、例えば10〜50%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、例えば15〜40%wt架橋剤、例えば20〜40%wt架橋剤、例えば20〜30%wt架橋剤であり得る。架橋レベルは、例えば高度に架橋された粒子において、10〜90%wt架橋剤、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、1〜30%wt架橋剤、例えば1〜20%wt架橋剤、例えば1〜10%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、2〜30%wt架橋剤、例えば2〜20%wt架橋剤、例えば2〜10%wt架橋剤であり得る。高度に架橋された粒子において、架橋レベルは最大100%wt架橋剤であり得、例えば、親水性ビニルモノマーは架橋剤であり得る。
【0080】
態様において、粒子は、少なくとも500 nm、例えば少なくとも600 nm、任意で少なくとも800 nmの平均直径を有し得、例えば、粒子は少なくとも1μmの直径を有する。
【0081】
態様において、粒子は、10μm以下、例えば5μm以下、任意で3μm以下の平均直径を有し得、例えば、粒子は2μm以下の直径を有する。
【0082】
態様において、本発明は、0.5μm〜10μm、例えば0.8μm〜5μmの平均直径を有するポリマー粒子のクラスを含む。
【0083】
ポリマー粒子のサイズおよびサイズ分布は、「分析方法」という表題下で下記に記載されるように決定され得る。
【0084】
本開示は、少なくとも5%、例えば少なくとも10%の多孔度を有する多孔性ポリマー粒子を含む。本開示は、20%〜95%、特に30%〜90%、例えば40%〜90%、例えば50%〜80%の多孔度を有する多孔性粒子を含む。
【0085】
アクリルアミドおよびアクリレートポリマーは約1.3 g/mLの密度を有し、一方、水は約1 g/mLの密度を有するため、多孔度は、ヒドロゲルポリマー粒子の密度の決定後に計算され得る。多孔性ポリマー粒子は、溶媒和分子に対してトランスペアレントであり得、例えば、多孔性ポリマー粒子は、オリゴヌクレオチドならびに核酸増幅試薬および配列決定試薬(例えば、プライマー、ヌクレオチドおよびポリメラーゼ)に対してトランスペアレントであり得る。
【0086】
態様において、粒子は官能基を含む。官能基は、ヒドロキシル基、カルボン酸(-COOH)、第1級アミンまたは第2級アミンより選択され得る。態様において、官能基は、親水性ビニルモノマー(例えば、式(I)の化合物)によって提供され、架橋剤(例えば式(IIa)または式(IIb)の化合物)によっては提供されない。官能基は、標的分析物(例えば、オリゴヌクレオチド)または標的受容体との結合を容易にするために増強され得る。本発明の粒子の官能基を増強する例示的な方法は、「粒子の使用」に関するセクションにおいて本明細書に記載される。
【0087】
態様において、粒子は、粒子へ結合された1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは、リンカーを介して粒子へ結合され得る。例えば、粒子の各々(または一部)は、粒子へ結合された複数のオリゴヌクレオチドを含み得る。複数のオリゴヌクレオチドは、各個々の粒子について同一であり得る。例えば、第1粒子は、第1粒子へ結合された第1配列を有する複数のオリゴヌクレオチドを含み得、第2粒子は、第2粒子へ結合された第2配列を有する複数のオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明の粒子が多孔性である態様において、オリゴヌクレオチドは、粒子の外部表面へ結合され得るか、または細孔の内部に結合され得るか、または粒子マトリックスの全体にわたって結合され得る。細孔は、オリゴヌクレオチド、関連する分子および他の試薬に対して粒子をトランスペアレントにするために十分なサイズのものであり得、その結果、オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼがオリゴヌクレオチドへ結合されている場合でさえ、部分的にまたは全体的に細孔内に置かれ得る。
【0088】
本発明の粒子は、水溶液の典型的な温度範囲にわたって水溶液中で安定(即ち、ポリマー分解に対して耐性)であり得る。単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、最大約100℃の温度で安定であり得る。例えば、単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、約0℃〜約100℃の温度範囲において安定であり得る。
【0089】
シード粒子
ポリマー粒子は、特定のシード粒子から出発して、ポリマー粒子形成プロセスによって調製され得る。本出願人は、他のプロセスにおいて典型的に使用されるシード粒子、例えば、ポリスチレンシード粒子は、本発明のプロセスと適合性でないと同定した。従って、本発明は、本発明のポリマー粒子形成プロセスにおける使用に適しているシード粒子を提供する。
【0090】
態様において、シード粒子は単分散である。シード粒子は、ポリN,N-ジメチルアクリルアミドの複数の未架橋オリゴマー、および100nm〜1,500nmのz平均直径を含む。シード粒子の各々は、ポリN,N-ジメチルアクリルアミドの1×10
5を超える(例えば、1×10
6を超える)未架橋オリゴマーを含み得、例えば、シード粒子の各々は、ポリN,N-ジメチルアクリルアミドの5×10
6を超える未架橋オリゴマーを含み得る。
【0091】
シード粒子は、150nm〜1,300nmのz平均直径を有し得る。例えば、シード粒子は、300nm〜1,100nmのz平均直径を有し得る。
【0092】
オリゴマーは、ポリスチレン標準と比べてGPCによって測定された場合、約2,000 Da〜約100,000 Daの重量平均分子量(Mw)を有する。指定のMw範囲に加えてまたはその代わりに、各オリゴマーのポリマーは、約30〜2,000(例えば、約60〜約1,000、または約80〜約500)個のモノマー単位を含み得る。
【0093】
シード粒子オリゴマーのMwは、100,000 Da未満、任意で50,000 Da未満、さらに任意で40,000 Da未満、例えば、30,000 Da未満であり得る。Mwは、4,000 Da超、任意で5,000 Da超、さらに任意で6,000 Da超、例えば8,000 Da超、例えば10,000 Da超であり得る。例えば、Mwは、5,000 Da〜70,000 Da、例えば、6,000 Da〜60,000 Da、例えば、7,000 Da〜50,000 Daまたは8,000 Da〜40,000 Daであり得る。
【0094】
いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、シード粒子のオリゴマーのMwはシード粒子の重要な特徴であると考えられる。例えば、指定の範囲内のシード粒子オリゴマーのMwを有することが、本明細書に記載される粒子形成プロセス中に単分散ポリマー粒子を形成するシード粒子を提供するために必要であり得る。例えば連鎖移動剤がシード粒子形成中に使用されなかったために、シード粒子ポリマーがより高い分子量を有するならば(例えば、M. Babic and D. Horak, Macromolecular Reaction Engineering, 2007, 1, 86-94の単分散マイクロスフェアについて)、例えば、そのようなプロセスから生じる粒子が単分散ではない場合があるために、例えば、CVが20%より大きい場合があるために、粒子は本プロセスにおける使用に適していない。
【0095】
シード粒子は、本明細書に開示されるシード粒形成方法に従って形成されたシード粒子の特徴を有し得る。例えば、シード粒子は、安定剤および連鎖移動剤の存在下で、有機溶媒中でのN,N-ジメチルアクリルアミドのラジカル開始重合によって形成されたシード粒子の特徴を有し得る。
【0096】
シード粒子の調製
ポリマー粒子は、特定のシード粒子から出発して、本明細書に記載されるようなプロセスによって調製され得る。従って、本発明は、単分散シード粒子を調製する方法を提供する。
【0097】
単分散シード粒子は、N,N-ジメチルアクリルアミド、安定剤、ラジカル開始剤および連鎖移動剤を有機溶媒中に溶解し、反応混合物を形成する工程;および反応混合物を加熱して開始剤を活性化する工程を含み、それによって単分散シード粒子を形成する、方法によって作製され得る。
【0098】
この方法において、いったん反応混合物が好適な容器中で形成されると、反応混合物は、例えば、加熱ステップ中にスターラーを用いて、典型的に混合される。
【0099】
好ましくは、重合反応は、最小量の酸素を含む反応混合物中で生じる。従って、反応混合物を加熱する前に、反応混合物から酸素をパージし得る。パージすることは、化学的不活性ガスを散布することを含み得る。不活性ガスは、窒素または希ガス(例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンまたはキセノン)であり得る。例えば、不活性ガスは、アルゴン、ヘリウムまたは窒素、例えば、アルゴンまたは窒素であり得る。
【0100】
方法は、親水性シード粒子が有機溶媒から析出することを伴う、逆沈殿重合と考えられ得る。安定剤は、シード粒子の凝集を妨げ、単分散シード粒子の形成を助け得る。好適な安定剤の選択は、有機溶媒中に溶解される安定剤の能力に依存する。安定剤は、スチレンとポリオレフィンのブロックコポリマー、例えば、スチレンおよびエチレン/ブチレンに基づくトリブロックコポリマー、例えば、スチレンおよびエチレン/ブチレンからなる直線状トリブロックコポリマーであり得る。安定剤は、ポリ(エチレン-co-ブチレン)の中央ブロックおよびポリスチレンの外側ブロックからなるトリブロックコポリマーであり得る。例示的な安定剤は、Kraton A1535H、Kraton G1650M、Kraton G1652M、もしくはKraton G1657M、またはそれらの組み合わせを含む。
【0101】
ラジカル開始剤は、過酸化物開始剤またはアゾ開始剤、例えば、高温で分解する過酸化物開始剤またはアゾ開始剤であり得る。例示的なラジカル開始剤としては、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、過酸化ジベンゾイルなどが挙げられる。ラジカル開始剤は、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)であり得る。ラジカル開始剤は、2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)であり得る。反応混合物が加熱され得る温度は、ラジカル開始剤が活性化される温度に依存する。反応混合物を加熱して開始剤を活性化する工程は、反応混合物を少なくとも40℃の温度へ加熱すること、例えば、少なくとも50℃の温度へ加熱すること、例えば、少なくとも60℃の温度へ加熱すること、または例えば、少なくとも70℃の温度へ加熱することを含み得る。例えば、ラジカル開始剤が2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)である場合、反応混合物は、少なくとも50℃の温度または少なくとも60℃の温度へ加熱され得る。
【0102】
連鎖移動剤の添加は、成長中のポリマー鎖のフリーラジカルと反応して鎖を終結させ、孤立電子を連鎖移動剤由来のラジカル種へ移すことによって、シード粒子のポリマーの分子量を減少させる。次いで、連鎖移動剤由来のラジカル種は、モノマーと反応してモノマーからラジカルを形成させ得、次いで、これは、別のモノマーと反応して新しいポリマー鎖の形成を開始し得る。連鎖移動試薬はチオールまたはハロアルカンであり得る。例えば、連鎖移動剤は、チオール(例えば、1-オクタンチオール、ヘキサンチオール、6-メルカプト-1-ヘキサノール、ベンジルチオール)、アルキルチオール(例えば、1-オクタンチオール、ヘキサンチオール)、四塩化炭素およびブロモトリクロロメタンより選択され得る。例えば、連鎖移動剤は1-オクタンチオールであり得る。添加される連鎖移動剤の総量は、1 mol/10 molのモノマー〜1 mol/300 molのモノマー、例えば、1 mol/20 molのモノマー〜1 mol/100 molモノマー、例えば、およそ1 mol連鎖移動剤/30 molのモノマーの範囲内にあり得る。連鎖移動剤の添加の時間は、単分散シード粒子を得るために重要であり:連鎖移動剤は重合の開始前に(即ち、ラジカル開始剤の活性化前に)反応混合物中に存在すべきである。この知見は驚くべきことであり、何故ならば、従来のUgelstadプロセスにおいて有用なシード粒子(例えば、ポリスチレンシード粒子)について、連鎖移動剤は、添加されるならば、WO 2010/125170(この内容は参照により本明細書に組み入れられる)に教示されるように、粒子形成の開始後に添加されるべきであるためである。
【0103】
有機溶媒は、アルカン成分および芳香族成分の混合物を含み得る。有機溶媒は、単一の成分、例えば、アルカン成分または芳香族成分を含み得る。アルカン成分は、ヘキサン、ヘプタンまたはオクタンであり得るかまたはこれを含み得る。芳香族成分は、C
1〜C
10アルキル置換フェニルまたはC
1〜C
8ジアルキル置換フェニル、例えば、C
1〜C
4アルキル置換フェニル、例えばトルエンであり得るかまたはこれを含み得る。有機溶媒が単一の成分を含み、その成分が芳香族成分である場合、芳香族成分は、C
4〜C
12アルキル置換フェニル、またはC
2〜C
8ジアルキル置換フェニルであり得る。アルカン成分はヘプタンであり得、芳香族成分はトルエンであり得る。アルカン成分および芳香族成分は、約0.5:1〜約20:1のアルカン成分:芳香族成分の重量比で存在し得、例えば、アルカン成分:芳香族成分の重量比は、約1:1〜約15:1、例えば、約1:1〜約10:1であり得る。
【0104】
反応混合物は:約2%wt〜約5%wtの量のN,N-ジメチルアクリルアミド;約1%wt〜約5%wtの量の安定剤;約0.01%wt〜約4%wt(例えば、約0.05%wt〜約0.25%wt)の量のラジカル開始剤;および約0.05%wt〜約0.25%wtの量の連鎖移動試薬を含み得る。
【0105】
単分散シード粒子は、次いで、例えば下記に概説されるような、粒子形成プロセスへ供され得る。
【0106】
粒子の調製
本発明は、単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を形成する方法を提供する。Ugelstadプロセスは、そのような粒子を直接形成するために使用することができず、例えば、何故ならば、Ugelstadプロセスには、粒子が水中油型エマルジョンの油相中で形成されることが必要とされ、一方、ヒドロゲルポリマー粒子および対応の親水性モノマーは優先的に水中に可溶性であるためである。本出願人は、油(連続相)中水(不連続相)型システムを使用する粒子形成プロセスを提供する、本開示の方法を提供することによって、これに取り組んだ。これは、単分散架橋ポリマー粒子を形成するために使用された最初のプロセスを示すと考えられる。
【0107】
態様において、本発明は、単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を形成する方法を提供する。方法は以下を含む:水溶液中少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーの溶液(a)を形成する工程であって、溶液が、少なくとも2つのビニル基を含む架橋剤をさらに含む、工程;有機溶媒中の安定剤の溶液(b)を形成する工程であって、有機溶媒は水中に混和性ではなく、溶液(a)および(b)のうちの少なくとも1つがラジカル開始剤を含む、工程;溶液(a)および(b)を混合して油中水型エマルジョン(c)を形成し、エマルジョンへ単分散シード粒子を添加する工程;単分散シード粒子がエマルジョン中で膨潤粒子を形成することを可能にする工程;ならびに、膨潤粒子を重合して単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を形成する工程。下記で説明されるように、この方法は一段階方法と見なされ得、何故ならば、それは、単一の膨潤ステップおよび単一の重合ステップを含むためである。
【0108】
溶液(a)は、先ず、水溶液中少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーの溶液を形成し、次いで、架橋剤を添加することによって形成してもよく;架橋剤を親水性ビニルモノマーの前に添加してもよく;または親水性ビニルモノマーおよび架橋剤をほぼ同時に溶液へ添加してもよい。同様に、安定剤およびラジカル開始剤をほぼ同時にまたは連続的に溶液(b)へ添加してもよい。
【0109】
本開示の文脈において、少なくとも5%wtの量の水と有機溶媒とを混合すると、有機溶媒および水が2つの別個の相へ分離する場合、有機溶媒は、水と混和性ではないと見なされる。
【0110】
この方法は、油連続相中の水性不連続相でシード粒子を膨潤させることを伴う。単一の膨潤ステップおよび単一の重合ステップを含むために一段階プロセスと見なされ得る、このプロセスの略図を、
図1(特定のモノマーで図示される)および
図2(より一般的に図示される)に提供する。
図1および2に図示される方法は、好都合に2つのステップへ分割される:単分散シード粒子100を膨潤させて膨潤粒子110を形成すること、および膨潤シード粒子中のモノマーを重合して架橋ヒドロゲルポリマー粒子120を形成すること。第1ステップの前に、油中水型エマルジョンが形成される。油中水型エマルジョンは、例示的なモノマーであるアクリルアミド101および例示的な架橋剤である1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド102を含む水溶液と、立体安定剤を含む油相とを混合することによって形成され、水相および油相を(例えば、撹拌によって)かき混ぜるとエマルジョンが形成される。(非常に)高度に架橋された粒子が望ましい場合、モノマーを架橋剤で置き換えることも可能であり、その結果、油中水型エマルジョン中に存在する唯一のモノマーが架橋性モノマー(即ち、架橋剤、例えば、1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド102)となる。油中水型エマルジョンはまた、典型的に開始剤を含有し、これは油相へ添加されていてもよい。開始剤は、活性化されるとモノマーおよび架橋剤の重合を開始する化合物である。単分散シード粒子100は、ポリN,N-ジメチルアクリルアミド131の未架橋オリゴマーを含み、「活性化シード粒子」と見なされる。シード粒子100は、本出願の他の箇所に記載されるように調製され得る。第1ステップにおいて、単分散シード粒子100は油中水型エマルジョンへ添加され、エマルジョンは、ある期間の間(例えば、少なくとも30分間または少なくとも1時間、典型的に4〜48時間)、かき混ぜられる。この期間中に、モノマー101および架橋剤102は、活性化シード粒子100中へ拡散し、膨潤シード粒子110を形成する。膨潤シード粒子110は、少なくともモノマー101、架橋剤102および活性化シード粒子100由来のポリマーの混合物を含む。膨潤シード粒子110はまた、他の成分、例えば1つまたは複数のポロゲン(porogen)を含み得、これは、油中水型エマルジョン中に含まれる場合、粒子に入ることができる。例えば、図示される方法において、水も膨潤シード粒子110中に存在し得、この水はポロゲンと見なされ得る。第2ステップは、モノマー101および架橋剤102を重合して架橋ヒドロゲルポリマー粒子120を形成することを含む。第2ステップにおいて、重合は、開始剤を活性化することによって、例えばエマルジョンを加熱することによって、開始される。
【0111】
活性化シード粒子の提供は、好結果のUgelstadプロセスの重要な特徴である。エマルジョンとして非常に低い溶解度の有機化合物を添加し、エントロピー的に活性化されたシード粒子を生成することによって、シード粒子の活性化が典型的に提供される。しかしながら、本出願人は、驚くべきことに、この追加の活性化ステップは、例えば、シード粒子がポリN,N-ジメチルアクリルアミドのオリゴマーを含む場合、プロセスにおいて必要ではないと決定した。
【0112】
膨潤は粒子形成プロセスの態様について重要である。このプロセスにおいて、モノマーおよび(存在する場合)ポロゲンは、連続相における限定された溶解度を有するように要求される。モノマーおよびポロゲンが連続相中で高すぎる溶解度を有する場合、その溶解度は、シードに入り膨潤粒子を形成するようにモノマー(およびオプションのポロゲン)を推進させないであろう。他方で、モノマー(およびオプションのポロゲン)が連続相中で不十分な溶解度を有する場合、連続相を通っての無視し得る拡散が存在し、従って、シードへのモノマーの大量輸送は可能ではなく、膨潤粒子の形成が妨げられる。膨潤を完了するための時間、即ち、全てのモノマー(およびオプションのポロゲン)がシード粒子へ共局在化されるまでの時間は、温度、溶解度、および粘度のような因子に大きく依存し、従って、システムによって異なる。従って、単分散シード粒子が膨潤粒子を形成することを可能にするステップについての典型的な時間スケールは、30分間から48時間まで変動する。例えば、方法の態様において、単分散シード粒子が膨潤することを可能にするステップは、少なくとも30分間、例えば少なくとも1時間、行われ得る。単分散シード粒子が膨潤することを可能にするステップは、少なくとも4時間、少なくとも8時間または少なくとも12時間、行われ得る。膨潤時間の上限は重要でないと考えられ、例えば、数日間、例えば3日間または2日間の膨潤時間が使用され得ると考えられる。
【0113】
単分散シード粒子が膨潤粒子を形成することを可能にするステップは、エマルジョンを混合すること、例えば、膨潤時間の実質的に全ての間、エマルジョンを混合することを含み得る。単分散シード粒子が膨潤粒子を形成することを可能にするステップは、約10℃〜約60℃の温度、例えば、約10℃〜約40℃の温度、例えば、約15℃〜約30℃の温度で行われ得る。例えば、混合は、約10℃〜約60℃の温度、例えば、約10℃〜約40℃の温度、例えば、約15℃〜約30℃の温度で行われ得る。
【0114】
溶液(a)は、水溶液中少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーを含む。水溶液は水であり得る。水溶液は、水、および最大50%wt(例えば最大30%wtまたは最大25%wt、例えば最大20%wt、任意で最大10%wt)の水混和性有機溶媒を含み得る。水混和性有機溶媒は、C
1〜C
4アルコール、例えば、エタノールまたはメタノール、例えば、メタノールであり得る。水混和性有機溶媒は、C
2〜C
4ニトリル、例えば、アセトニトリルであり得る。
【0115】
親水性ビニルモノマーは、一般化されたビニル基、-CR=CH
2を含み得、Rはアルキルである(例えば、Rは-CH
3または-CH
2CH
3である)。親水性ビニルモノマーは、ビニル基、-CH=CH
2を含み得る。親水性ビニルモノマーは、約1未満のlog P値、例えば約0.5未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、約0.6未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、約0.5未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。例えば、モノマーは、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得、例えば、モノマーは、約0.1未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、約0未満のlog Pを有する、例えば、約-0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。モノマーは、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。特に、モノマーは、親水基をさらに含むビニルモノマー、例えば、アクリルアミドモノマーまたはアクリレートモノマーであり得る。
【0116】
方法において使用されるモノマーは、少なくとも1つの式(I)の化合物であり得、R
1は、-H、-CH
3または-CH
2CH
3であり;R
2は、-OR
3または-N(R
4)R
5であり;R
3は、-H、-C
1〜C
6アルキル、または-C
1〜C
6アルコールであり;かつ、R
4およびR
5は、-H、-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ハロアルキル、-C
1〜C
6アルコールより各々独立して選択される。
【0117】
R
3が-C
1〜C
6アルキルまたは-C
1〜C
6アルコールである場合、アルキルまたはアルコールは、化学的に可能である場合、1〜5個の置換基(例えば、1、2、3または4)によって置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択される。例えば、R
3が-C
1〜C
6アルキルまたは-C
1〜C
6アルコールである場合、アルキルまたはアルコールは、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって置換されてもよく、該置換基はOR
aまたはCO
2R
aより各出現で各々独立して選択され、任意でR
aはHである。
【0118】
R
4および/またはR
5が-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ハロアルキル、-C
1〜C
6アルコールである場合、各々は、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって独立して置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択される。例えば、R
4および/またはR
5が-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ハロアルキル、-C
1〜C
6アルコールである場合、各々は、化学的に可能である場合、1〜5(例えば、1、2、3または4)個の置換基によって独立して置換されてもよく、該置換基はOR
aまたはCO
2R
aより各出現で各々独立して選択され、任意でR
aはHである。
【0119】
R
1は-Hまたは-CH
3であり得る。例えば、R
1は-Hであり得る。
【0120】
R
2は-OR
3であり得る。R
2は-N(R
4)R
5であり得る。
【0121】
R
3は-Hであり得る。R
3は-C
1〜C
6アルキルであり得る。例えば、R
3は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルキルであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。R
3は-C
1〜C
6アルコールであり得る。例えば、R
3は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルコールであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。
【0122】
R
4は-Hまたは-C
1〜C
6アルキルであり得る。R
4は-C
1〜C
6アルキルであり得る。例えば、R
4は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルキルであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。
【0123】
R
5は-Hまたは-C
1〜C
6アルキルであり得る。R
5は-C
1〜C
6アルキルであり得る。例えば、R
5は、1または2個の置換基によって置換された-C
1〜C
6アルキルであり得、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、ハロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、HおよびC
1〜C
4アルキルより各出現で独立して選択され、例えば、R
aは-Hである。
【0124】
式(I)の化合物は、約1未満のlog P値、例えば、約0.5未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、約0.6未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、約0.5未満のlog Pを有し得る。例えば、式(I)の化合物は、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有し得、例えば、式(I)の化合物は、約0.1未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、約0未満のlog P、例えば、約-0.2未満のlog Pを有し得る。式(I)の化合物は、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有し得る。
【0125】
モノマーは、第1級アミド基(-C(O)NH
2)を含む親水性ビニルモノマーを少なくとも1つ含み得る。
【0126】
アクリルアミドモノマーおよび/またはアクリリックモノマーは、特に言及され得る。好適なモノマーとしては、アクリルアミド(プロパ-2-エンアミド)、N-(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、3-アクリルアミドプロパン酸、メタクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸;および、約1未満のlog P値を有する(例えば、約0.5未満のlog P値を有する)他のアクリルアミドモノマー、アクリリックモノマー、メタクリルアミドモノマー、またはメタクリリックモノマーが挙げられる。
【0127】
溶液(a)は、60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。例えば、溶液(a)は、55%wtまたは50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。例えば、溶液(a)は、45%wtまたは40%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得;例えば、溶液(a)は、30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも5%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも8%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ45%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ45%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ15%以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は約10%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。
【0128】
親水性ビニルモノマーはモノマーの混合物を含み得る。例えば、モノマーは、少なくとも1つの上記に定義されるようなモノマー、および少なくとも1つの相溶性の官能性モノマーを含み得る。対応の官能性モノマーは、カルボン酸(-COOH)、第1級アミンまたは第2級アミンを含む、本明細書に定義されるような親水性ビニルモノマーである。官能性モノマーは、カルボン酸または第1級アミンを含む、約1未満のlog P値(例えば約0.5未満のlog P)を有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、約0.6未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、約0.5未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。例えば、官能性モノマーは、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得、例えば、官能性モノマーは、約0.1未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、約0未満のlog Pを有する、例えば約-0.2未満のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有するビニルモノマーであり得る。官能性モノマーは、カルボン酸または第1級アミンを含む式(I)の化合物であり得る。官能性モノマーは、カルボン酸または第1級アミンを含むアクリルアミドモノマーであり得る。好適な官能性モノマーとしては、3-アクリルアミドプロピオン酸、4-アクリルアミドブタン酸、5-アクリルアミドペンタン酸、N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド、およびアクリル酸が挙げられる。
【0129】
少なくとも1つの官能性モノマーが存在する場合、官能性モノマーの量は、約0.1〜約100%mol、例えば約0.2〜約50%mol、例えば約0.5〜約40%molまたは約1〜約30%mol(例えば約2〜約20mol%であり得る。官能性モノマーの量は、約0.1〜約10%mol、例えば約0.2〜約5%mol、例えば約0.5〜約2%molであり得る。%molは、溶液(a)(即ち、水中に親水性ビニルモノマーを少なくとも2%wt含む溶液)の親水性ビニルモノマー全体に含まれる官能性モノマーのモルパーセントを指し得る。
【0130】
高度に架橋された粒子において、モノマーは、架橋剤であり得るかまたはこれを含み得る。例えば、モノマーは、少なくとも1つの式(IIa)または(IIb)の化合物であり得るかまたはこれを含み得る。
【0131】
方法において使用される架橋剤は、少なくとも2つ(例えば、2つ)のビニル基(-CH=CH
2)を含み得る。方法において使用される架橋剤は、少なくとも1つの式(IIa)または式(IIb)の化合物であり得、R
6は、-C
1〜C
6アルキル-、-C
1〜C
6ヘテロアルキル-、-C
1〜C
6シクロアルキル-、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-、-C
1〜C
6エーテル-、または2〜100個のC
2〜C
3エーテル単位を含むポリエーテルより選択され;かつ、R
7およびR
8は、-H、-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ヘテロアルキル、-C
3〜C
6シクロアルキル、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、または-C
1〜C
6エーテルより各々独立して選択され;R
9は-N(R
11)C(O)CH=CH
2であり;R
10は、-Hおよび-N(R
12)C(O)CH=CH
2より選択され;かつ、R
11およびR
12は、-H、-C
1〜C
6アルキル、-C
1〜C
6ヘテロアルキル、-C
3〜C
6シクロアルキル、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル、または-C
1〜C
6エーテルより各々独立して選択される。
【0132】
架橋剤は少なくとも1つの式(IIa)の化合物であり得る。架橋剤は少なくとも1つの式(IIb)の化合物であり得る。
【0133】
R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11およびR
12は、化学的に可能である場合、1〜5個の置換基によって独立して置換されてもよく、該置換基は各出現で各々独立して以下:オキソ、=NR
a、=NOR
a、ハロ、ニトロ、シアノ、NR
aR
a、NR
aS(O)
2R
a、NR
aCONR
aR
a、NR
aCO
2R
a、OR
a;SR
a、S(O)R
a、S(O)
2OR
a、S(O)
2R
a、S(O)
2NR
aR
a、CO
2R
a C(O)R
a、CONR
aR
a、C
1〜C
4-アルキル、C
2〜C
4-アルケニル、C
2〜C
4-アルキニル、C
1〜C
4ハロアルキルより選択され;R
aは、H、C
1〜C
4アルキルおよびC
1〜C
4アルケニルより各出現で独立して選択される。
【0134】
R
6は、-C
1〜C
6アルキル-、-C
1〜C
6ヘテロアルキル-、-C
1〜C
6シクロアルキル-、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-および-C
1〜C
6エーテル-より選択される。R
6は、-C
1〜C
6アルキル-および-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-より選択され得る。R
6は、-C
1〜C
6アルキル-、例えば、-CH
2-、-(CH
2)
2-、-(CH
2)
3-、または-(CH
2)
4-、例えば、-(CH
2)
2-であり得る。R
6は、-C
1〜C
6ヒドロキシアルキル-、例えば、-C(OH)H-、-(C(OH)H)
2-、-(C(OH)H)
3-、または-(C(OH)H)
4-、例えば、-(C(OH)H)
2-であり得る。
【0135】
R
6は-C
1〜C
6ヘテロアルキル-であり得、任意で、ヘテロ原子はアミン(例えば第3級アミン)である。例えば、ヘテロ原子上においてC(O)R
aによって置換された-C
1〜C
6ヘテロアルキル-、任意で、ヘテロ原子はアミンであり、例えば、R
6は-CH
2CH
2N(C(O)CH=CH
2)CH
2CH
2-であり得る。
【0136】
R
6がポリエーテルである場合、ポリエーテルは、直線状または分岐状であり得る。R
6は、2〜100個のC
2〜C
3エーテル単位を含むポリエーテル、例えば、2〜50個のC
2〜C
3エーテル単位を含むポリエーテルであり得る。R
6は、2〜100個のC
2エーテル単位を含むポリエーテル、例えば、2〜50個のC
2エーテル単位を含むポリエーテルであり得る。例えば、R
6は、-(CH
2)
r(OCH
2CH
2)
nO(CH
2)
sであり得、rおよびsは、各々独立して2または3(例えば、2)であり;かつ、nは、1〜100(例えば、5〜50または5〜25)の整数である。いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、ポリエーテルを含む架橋剤(例えば、R
6がポリエーテルである場合)は、水相における優れた溶解度を有すると考えられる。これは、そのような架橋剤は、低い架橋レベル(例えば、1〜20%wt架橋剤、または1〜10%wt架橋剤)を有する粒子を提供するために使用され得るが、そのようなポリエーテル含有架橋剤は、比較的高い架橋レベル(例えば>20%wt架橋剤、>25%wt架橋剤、または>30%wt架橋剤)を含む粒子を提供するのに特に適していることを意味する。例えば、架橋レベルは、10〜90%wt架橋剤、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば、25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。
【0137】
R
7および/もしくはR
8ならびに/またはR
11および/もしくはR
12は、Hであり得る。例えば、R
7および/またはR
8は、Hであり得る。例えば、R
11および/またはR
12は、Hであり得る。
【0138】
式(II)の化合物は、約1未満のlog P値、例えば、約0.5未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、約0.6未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、約0.5未満のlog Pを有し得る。例えば、式(II)の化合物は、約0.3未満または約0.2未満のlog Pを有し得、例えば、式(II)の化合物は、約0.1未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、約0未満のlog P、例えば、約-0.2未満のlog Pを有し得る。式(II)の化合物は、0.5〜-2のlog P、例えば0〜-2のlog P、例えば-0.2〜-2のlog Pを有し得る。
【0139】
方法の態様において有用な例示的な架橋剤としては、N,N′-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、N,N′-メチレンビス(アクリルアミド)、N,N′-エチレンビス(アクリルアミド)、ピペラジンジアクリルアミド、グリセロール1,3-ジグリセロレートジアクリレート、N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリルアミド(MW≦2000)、4-アームPEG-アクリルアミド(MW≦2000)、N,N-ビス(2-アクリルアミドエチル)アクリルアミドが挙げられる。例示的な架橋剤であるN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリルアミド(MW≦2000)および4-アームPEG-アクリルアミド(MW≦2000)(例えば、N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド)は、高度に架橋された粒子および機械的により安定した粒子、即ち、少なくとも20%wt架橋剤の架橋レベル(例えば、少なくとも30%wt架橋剤の架橋レベル)を有する粒子における使用に特に適している。態様はまた、架橋剤の組み合わせの使用を含み得る。
【0140】
架橋剤は、第1級アミン、第2級アミン、ヒドロキシまたはカルボン酸を含まない化合物であり得る。架橋剤は、第1級アミン、第2級アミン、ヒドロキシルまたはカルボン酸を含まない式(IIa)または式(IIb)の化合物であり得る。
【0141】
方法によって形成された架橋ヒドロゲルポリマー粒子中の架橋レベルは、重合において使用されたモノマー全体に含まれた架橋剤モノマーの重量パーセンテージ(%wt)として表すことができる。典型的な架橋レベルは、>5%wt架橋剤、例えば>10%wt架橋剤、または>15%wt架橋剤、例えば>20%wt架橋剤を含む。架橋レベルはまた、例えば5〜60%wt架橋剤、例えば10〜50%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、例えば15〜40%wt架橋剤、例えば20〜40%wt架橋剤、例えば20〜30%wt架橋剤であり得る。従って、溶液(a)は、親水性ビニルモノマーの量の5〜60%、例えば親水性ビニルモノマーの量の10〜50%に対応する%wtでの量で架橋剤を含み得る。従って、溶液(a)は、例えば親水性ビニルモノマーの量の15〜40%、例えば親水性ビニルモノマーの量の20〜40%、例えば親水性ビニルモノマーの量の20〜30%に対応する%wtでの量で架橋剤を含み得る。
【0142】
架橋レベルは、例えば高度に架橋された粒子において、>30%wt架橋剤または>40%wt架橋剤(例えば、>50%wt架橋剤)であり得る。架橋レベルは、10〜90%wt架橋剤、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。高度に架橋された粒子において、架橋レベルは最大100%wt架橋剤であり得、例えば、親水性ビニルモノマーは架橋剤であり得、例えば、親水性ビニルモノマーおよび架橋剤は、同じ化合物であり得る。従って、溶液(a)は、親水性ビニルモノマーの量の20〜80%、例えば親水性ビニルモノマーの量の25〜60%に対応する%wtでの量で架橋剤を含み得る。
【0143】
特定の親水性ビニルモノマーとして、アクリルアミド(プロパ-2-エンアミド)が言及され得、これについては、1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミドが好適な架橋剤である。特定の親水性ビニルモノマーとして、ヒドロキシメチルアクリルアミドが言及され得、これについては、N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミドが好適な架橋剤である。特定の親水性ビニルモノマーとして、ヒドロキシエチルアクリルアミドが言及され得、これについては、N,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミドが好適な架橋剤である。
【0144】
安定剤は、非イオン界面活性剤、例えば、非イオンポリマー界面活性剤であり得るかまたはこれを含み得る。非イオン界面活性剤は、少なくとも1つのオリゴマー界面活性剤を含み得る。例えば、非イオン界面活性剤は、オリゴマー界面活性剤を含み得る。非イオンポリマーまたはオリゴマー界面活性剤は、少なくとも1つのポリエチレンオキシ基または少なくとも1つのポリプロピレンオキシ基を含み得る。非イオンポリマー界面活性剤は、少なくとも1つのポリエチレンオキシ基を含み得る。非イオンオリゴマー界面活性剤は、少なくとも1つのポリエチレンオキシ基または少なくとも1つのポリプロピレンオキシ基を含み得る。安定剤は、Hypermer 2296、Abil WE09、Abil EM90およびソルビタンモノオレエート(Span 80)より選択され得るかまたはこれを含み得る。
【0145】
重合は、ラジカル開始剤を活性化することを含み得る。ラジカル開始剤は、重合反応を開始するラジカルを形成するために加熱することによって典型的に活性化され、しかしながら、他の活性化方法、例えば放射線を使用してもよい。ラジカル開始剤を活性化することは、膨潤粒子を含むエマルジョンを加熱することを含み得る。加熱は、単分散シード粒子が膨潤粒子を形成することを可能にするステップが行われた温度を上回る温度へエマルジョンを加熱することを、典型的に含む。加熱は、少なくとも40℃の温度へ加熱すること、例えば、少なくとも50℃の温度、例えば、少なくとも60℃の温度または少なくとも70℃の温度へ加熱することを含み得る。
【0146】
ラジカル開始剤は、過酸化物開始剤またはアゾ開始剤であり得るかまたはこれを含み得る。例えば、ラジカル開始剤は過酸化物開始剤であり得る。例えば、ラジカル開始剤はアゾ開始剤であり得る。例示的なラジカル開始剤は2,2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリルである。例示的なラジカル開始剤は2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)である。ラジカル開始剤は溶液(a)中に存在し得る。ラジカル開始剤は溶液(b)中に存在し得る。ラジカル開始剤は、エマルジョン中に約0.1wt%〜約1.5wt%の量で存在し得る。例えば、ラジカル開始剤は、約0.6wt%〜約1.2wt%の量でエマルジョン中に存在し得;例えば、ラジカル開始剤は、エマルジョン中、約0.8%の量でエマルジョン中に存在し得る。
【0147】
単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を形成する方法において使用される有機溶媒は、脂肪族炭化水素、脂肪族カーボネート、脂肪族エステル、脂肪族エーテル、芳香族炭化水素、もしくはシリコーン、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み(またはからなり)得る。例えば、有機溶媒は、脂肪族炭化水素、脂肪族カーボネート、脂肪族エステル、脂肪族エーテル、芳香族炭化水素、およびシリコーンのうちの少なくとも2つを含み(またはからなり)得;または、有機溶媒は、脂肪族炭化水素、脂肪族カーボネート、脂肪族エステル、脂肪族エーテル、芳香族炭化水素、およびシリコーンのうちの少なくとも3つを含み(またはからなり)得る。有機溶媒は、ヘプタンおよびトルエンの混合物を含み(またはからなり)得る。有機溶媒は、脂肪族炭化水素の混合物を含み(またはからなり)得る。有機溶媒は、炭酸ビス(2-エチルヘキシル)を含み(またはからなり)得る。有機溶媒は、炭酸ビス(2-エチルヘキシル)、脂肪族炭化水素および芳香族炭化水素を含み(またはからなり)得る。有機溶媒は、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)を含み(またはからなり)得る。
【0148】
油中水型エマルジョン(c)へ添加される単分散シード粒子は、本明細書に開示される単分散シード粒子を調製する方法に従って形成された単分散シード粒子の特徴を有し得る。油中水型エマルジョン(c)へ添加される単分散シード粒子は、本明細書に開示される単分散シード粒子を調製する方法に従って形成された単分散シード粒子であり得る。単分散シード粒子は、本開示の単分散シード粒子、例えば、本発明の単分散シード粒子であり得る。
【0149】
態様において、本発明は、単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を形成する方法を提供する。方法は以下を含む:水溶液中少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーの溶液(a)を形成する工程であって、水溶液が連鎖移動剤もまた含む、工程;有機溶媒中の安定剤の溶液(b)を形成する工程であって、有機溶媒は水中に混和性ではなく、溶液(a)および溶液(b)のうちの少なくとも1つがラジカル開始剤を含む、工程;溶液(a)および(b)を混合して油中水型エマルジョン(c)を形成し、エマルジョンへ単分散シード粒子を添加する工程;単分散シード粒子がエマルジョン中で膨潤粒子を形成することを可能にする工程;膨潤粒子を重合して単分散ポリマー粒子を形成する工程;有機溶媒中の安定剤の溶液(d)を形成する工程であって、有機溶媒は水中に混和性ではない、工程;水溶液中少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーの溶液(e)を形成する工程であって、水溶液が、少なくとも2つのビニル基を含む架橋剤もまた含み、溶液(d)および溶液(e)のうちの少なくとも1つがラジカル開始剤を含む、工程;溶液(d)および(e)を混合して油中水型エマルジョン(f)を形成し、エマルジョンへ単分散ポリマー粒子を添加する工程;単分散ポリマー粒子がエマルジョン中で膨潤ポリマー粒子を形成することを可能にする工程;ならびに、膨潤ポリマー粒子を重合して単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を形成する工程。下記で説明されるように、この方法は二段階方法と見なされ得、何故ならば、それは、第1膨潤ステップおよび第1重合ステップ、続いての第2膨潤ステップおよび第2重合ステップを含むためである。一段階方法と比較して、二段階方法は、大きな単分散架橋ヒドロゲル架橋ポリマー粒子を提供し得る。
【0150】
一段階方法と同様に、二段階方法は、油連続相中の水性不連続相でシード粒子を膨潤させることを伴う。2つの膨潤ステップおよび2つの重合ステップを含むために二段階プロセスと見なされ得る、このプロセスの略図を、
図3(特定のモノマーで図示される)および
図4(より一般的に図示される)に提供する。
図3および4に図示される方法は、好都合に4つのステップへ分割される:単分散シード粒子100をモノマー103および連鎖移動剤105で膨潤させて膨潤(単分散)シード粒子110を形成すること;膨潤シード粒子中のモノマーを重合して(未架橋)親水性ポリマー粒子130を形成すること;親水性ポリマー粒子をモノマー103および架橋剤102で膨潤させて膨潤親水性ポリマー粒子140を形成すること;ならびに、ヒドロゲルポリマー粒子中のモノマーを重合して架橋ヒドロゲルポリマー粒子150を形成すること。第1ステップの前に、油中水型エマルジョンが形成される。油中水型エマルジョンは、モノマー、例えばヒドロキシメチルアクリルアミド103、および連鎖移動剤、例えば1-チオグリセロール105を含む水溶液と、立体安定剤を含む油相とを混合することによって形成され、水相および油相を(例えば、撹拌によって)かき混ぜるとエマルジョンが形成される。油中水型エマルジョンはまた、典型的に開始剤を含有し、これは油相および/または水相へ添加されていてもよい。開始剤は、活性化されるとモノマーの重合を開始する化合物である。単分散シード粒子100は、ポリN,N-ジメチルアクリルアミド131の未架橋オリゴマーを含み、「活性化シード粒子」と見なされる。シード粒子100は、本出願の他の箇所に記載されるように調製され得る。
【0151】
第1ステップにおいて、単分散シード粒子100は油中水型エマルジョンへ添加され、エマルジョンは、ある期間の間(例えば、少なくとも30分間または少なくとも1時間、典型的に4〜48時間)、かき混ぜられる。この期間中に、モノマー103および連鎖移動剤105は、活性化シード粒子100中へ拡散し、膨潤シード粒子110を形成する。膨潤シード粒子110は、少なくともモノマー103、連鎖移動剤105および活性化シード粒子100由来のポリマーの混合物を含む。膨潤シード粒子110はまた、他の成分、例えば1つまたは複数のポロゲンを含み得、これは、油中水型エマルジョン中に含まれる場合、粒子に入ることができる。例えば、図示される方法において、水も膨潤シード粒子110中に存在し得、この水はポロゲンと見なされ得る。第2ステップは、モノマー103を重合して(未架橋)親水性ポリマー粒子130を形成することを含む。第2ステップにおいて、重合は、開始剤を活性化することによって、例えばエマルジョンを加熱することによって、開始される。連鎖移動剤105の存在は、ヒドロゲルポリマー粒子中にポリヒドロキシメチルアクリルアミド132の比較的短いポリマー(例えば、オリゴマー)を生じさせる。架橋の欠如と組み合わされた、これらの比較的短いポリマーは、親水性ポリマー粒子130が、膨潤および重合のさらなるラウンドに適したより大きな「活性化シード粒子」として作用し得ることを意味する。親水性ポリマー粒子は、ポリヒドロキシメチルアクリルアミド132のポリマーの未架橋の比較的短いポリマー、ならびに(典型的により小さな割合)のポリN,N-ジメチルアクリルアミド131の未架橋オリゴマーを含有する。
【0152】
第3ステップの前に、油中水型エマルジョンが形成される。油中水型エマルジョンは、モノマー、例えばヒドロキシメチルアクリルアミド103、および架橋剤、例えば1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド102を含む水溶液と、立体安定剤を含む油相とを混合することによって形成される。(非常に)高度に架橋された粒子が望ましい場合、モノマーを架橋剤で置き換えることも可能であり、その結果、油中水型エマルジョン中に存在する唯一のモノマーが架橋性モノマー(即ち、架橋剤)となる。油中水型エマルジョンはまた、典型的に開始剤を含有し、これは油相または水相のいずれかへ添加されていてもよい。開始剤は、活性化されるとモノマーおよび架橋剤の重合を開始する化合物である。第3ステップ(膨潤の第2ラウンド)において、親水性ポリマー粒子130は油中水型エマルジョンへ添加され、エマルジョンは、ある期間の間(例えば、少なくとも30分間または少なくとも1時間、典型的に4〜48時間)、かき混ぜられる。この期間中に、モノマー103および架橋剤102は、親水性ポリマー粒子130中へ拡散し、膨潤ヒドロゲルポリマー粒子140を形成する。膨潤親水性ポリマー粒子140は、少なくともモノマー103、架橋剤102および親水性ポリマー粒子130由来のポリマーの混合物を含む。膨潤ヒドロゲルポリマー粒子140はまた、他の成分、例えば1つまたは複数のポロゲンを含み得、これは、油中水型エマルジョン中に含まれる場合、粒子に入ることができる。例えば、図示される方法において、水も膨潤シード粒子110中に存在し得、この水はポロゲンと見なされ得る。第4ステップは、モノマー103および架橋剤102を重合して架橋ヒドロゲルポリマー粒子104を形成することを含む。第4ステップにおいて、重合は、開始剤を活性化することによって、例えばエマルジョンを加熱することによって、開始される。
【0153】
モノマー、連鎖移動剤、ラジカル開始剤、安定剤、架橋剤、有機溶媒およびオプションのポロゲンは、各々、本明細書において他の箇所で定義される通りであり得る。モノマーは、ヒドロキシメチルアクリルアミドまたはヒドロキシエチルアクリルアミドであり得るかまたはこれを含み得る。連鎖移動剤は、1-チオグリセロールであり得るかまたはこれを含み得る。ラジカル開始剤は、アゾビスジメチルバレロニトリル、例えば、2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)であり得るかまたはこれを含み得る。安定剤は、Hypermer 2296、Abil WE09、およびAbil EM90であり得るかまたはこれを含み得る。架橋剤は、1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミドまたはN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミドであり得る。
【0154】
溶液(a)は、60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。例えば、溶液(a)は、55%wtまたは50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。例えば、溶液(a)は、45%wtまたは40%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得;例えば、溶液(a)は、30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも5%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも8%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ45%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ45%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、少なくとも8%wt、かつ30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(a)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ15%以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(a)は、約10%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。
【0155】
溶液(e)は、60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。例えば、溶液(e)は、55%wtまたは50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。例えば、溶液(e)は、45%wtまたは40%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得;例えば、溶液(e)は、30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも2%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも5%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも8%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(e)は、少なくとも8%wt、かつ60%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(e)は、少なくとも8%wt、かつ50%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ45%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(e)は、少なくとも8%wt、かつ45%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(e)は、少なくとも8%wt、かつ30%wt以下の親水性ビニルモノマーを含み得る。溶液(e)は、少なくとも2%wt%(例えば、5%wt)、かつ15%以下の親水性ビニルモノマーを含み得、例えば、溶液(e)は、約10%wtの親水性ビニルモノマーを含み得る。
【0156】
高度に架橋された粒子において、溶液(e)の親水性ビニルモノマーは、架橋剤であり得るかまたはこれを含み得る。例えば、モノマーは、少なくとも1つの式(IIa)または(IIb)の化合物であり得るかまたはこれを含み得る。
【0157】
方法によって形成された架橋ヒドロゲルポリマー粒子中の架橋レベルは、重合において(即ち、第2重合ステップにおいて)使用されたモノマー全体に含まれた架橋剤モノマーの重量パーセンテージ(%wt)として表すことができる。架橋剤モノマーの%wtは、マトリックスポリマー中の架橋剤の%wt(即ち、架橋ポリマー粒子の乾燥重量中の架橋剤の%wt)に等しい場合がある。典型的な架橋レベルは、>5%wt架橋剤、例えば>10%wt架橋剤、または>15%wt架橋剤、例えば>20%wt架橋剤(例えば>30%wt架橋剤)を含む。架橋レベルはまた、例えば5〜60%wt架橋剤、例えば10〜50%wt架橋剤であり得る。架橋レベルはまた、例えば15〜40%wt架橋剤、例えば20〜40%wt架橋剤、例えば20〜30%wt架橋剤であり得る。架橋レベルは、例えば高密度粒子において、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。従って、溶液(e)は、親水性ビニルモノマーの量の5〜60%、例えば親水性ビニルモノマーの量の10〜50%に対応する%wtでの量で架橋剤を含み得る。従って、溶液(e)は、例えば親水性ビニルモノマーの量の15〜40%、例えば親水性ビニルモノマーの量の20〜40%、例えば親水性ビニルモノマーの量の20〜30%に対応する%wtでの量で架橋剤を含み得る。
【0158】
架橋レベルは、例えば高度に架橋された粒子において、>30%wt架橋剤または>40%wt架橋剤(例えば、>50%wt架橋剤)であり得る。架橋レベルは、10〜90%wt架橋剤、20〜80%wt架橋剤または25〜75%wt架橋剤、例えば25〜60%wt架橋剤または30〜50%wt架橋剤であり得る。高度に架橋された粒子において、架橋レベルは最大100%wt架橋剤であり得、例えば、溶液(e)中の親水性ビニルモノマーは架橋剤であり得、例えば、親水性ビニルモノマーおよび架橋剤は、同じ化合物であり得る。溶液(e)は、親水性ビニルモノマーの量の20〜80%、例えば親水性ビニルモノマーの量の25〜60%に対応する%wtでの量で架橋剤を含み得る。
【0159】
ラジカル開始剤は、それぞれのまたは少なくとも1つのエマルジョン中に約0.1wt%〜約1.5wt%の量で存在し得る。例えば、ラジカル開始剤は、約0.6wt%〜約1.2wt%の量でそれぞれのまたは少なくとも1つのエマルジョン中に存在し得;例えば、ラジカル開始剤は、それぞれのまたは少なくとも1つのエマルジョン中、約0.8wt%の量でそれぞれのまたは少なくとも1つのエマルジョン中に存在し得る。
【0160】
連鎖移動剤の添加は、成長中のポリマー鎖のフリーラジカルと反応して鎖を終結させ、孤立電子を連鎖移動剤由来のラジカル種へ移すことによって、単分散ポリマー粒子のポリマーの分子量を減少させる。次いで、連鎖移動剤由来のラジカル種は、モノマーと反応してモノマーからラジカルを形成させ得、次いで、これは、別のモノマーと反応して新しいポリマー鎖の形成を開始し得る。連鎖移動試薬はチオールまたはハロアルカンであり得る。例えば、連鎖移動剤は、チオール(例えば、1-チオグリセロール、1-オクタンチオール、ヘキサンチオール、6-メルカプト-1-ヘキサノール、ベンジルチオール)、アルキルチオール(例えば、1-オクタンチオール、ヘキサンチオール)およびチオポリオール(例えば、1-チオグリセロール)より選択され得る。連鎖移動剤は、1-チオグリセロールであり得るかまたはこれを含み得る。添加される連鎖移動剤の総量は、1 mol/10 molのモノマー〜1 mol/300 molのモノマー、例えば、1 mol/20 molのモノマー〜1 mol/100 molモノマー、例えば、およそ1 mol連鎖移動剤/30 molのモノマーの範囲内にあり得る。
【0161】
本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、多孔性であり得る。例えば、形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、少なくとも5%、例えば少なくとも10%の多孔度を有し得る。本開示は、20%〜95%、特に30%〜90%、例えば40%〜90%、例えば50%〜80%の多孔度を有する多孔性単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子を含む。形成された多孔性単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、溶媒和分子に対してトランスペアレントであり得、例えば、多孔性単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、オリゴヌクレオチドならびに核酸増幅試薬および配列決定試薬(例えば、プライマー、ヌクレオチドおよびポリメラーゼ)に対してトランスペアレントであり得る。
【0162】
本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、0.5μm〜10μm、例えば0.5μm〜5μmのモード径を有し得る。形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、少なくとも500 nm、例えば少なくとも600 nm、任意で少なくとも800 nmのモード径を有し得、例えば、粒子は少なくとも1μmの直径を有する。本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、10μm以下、例えば5μm以下、任意で3μm以下のモード径を有し得、例えば、粒子は2μm以下の直径を有する。本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子のサイズおよびサイズ分布は、「分析方法」という表題下で下記に記載されるように決定され得る。
【0163】
本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、20%未満、例えば15%未満のCVを有し得る。例えば、粒子は、10%未満のCV、例えば8%未満のCV、例えば5%未満のCVを有し得る。
【0164】
本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、官能基を含み得る。官能基は、ヒドロキシル、カルボン酸(-COOH)、第1級アミンまたは第2級アミンより選択され得る。態様において、官能基は、親水性ビニルモノマー(例えば式(I)の化合物)によって提供され、架橋剤(例えば式(IIa)または式(IIb)の化合物)によっては提供されない。官能基は、標的分析物(例えばオリゴヌクレオチド)または標的受容体との結合を容易にするために増強され得る。粒子の官能基を増強する例示的な方法は、「粒子の使用」に関するセクションにおいて本明細書に記載される。
【0165】
本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、粒子へ結合されたオリゴヌクレオチドを含み得る。オリゴヌクレオチドは、リンカーを介して単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子へ結合され得る。例えば、単分散ヒドロゲルポリマー粒子の各々(または一部)は、粒子へ結合された複数のオリゴヌクレオチドを含み得る。複数のオリゴヌクレオチドは、各個々の架橋ヒドロゲルポリマー粒子について同一であり得る。例えば、第1架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、第1粒子へ結合された第1配列を有する複数のオリゴヌクレオチドを含み得、第2架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、第2架橋ヒドロゲルポリマー粒子へ結合された第2配列を有する複数のオリゴヌクレオチドを含み得る。単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子が多孔性である場合、オリゴヌクレオチドは、粒子の外部表面へ結合され得るか、または細孔の内部に結合され得る。細孔は、オリゴヌクレオチドに対して粒子をトランスペアレントにするために十分なサイズのものであり得、その結果、オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼがオリゴヌクレオチドへ結合されている場合でさえ、部分的にまたは全体的に細孔内に置かれ得る。
【0166】
本発明の方法に従って形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、水溶液の典型的な温度範囲にわたって水溶液中で安定(即ち、ポリマー分解に対して耐性)であり得る。形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、最大約100℃の温度で安定であり得る。例えば、形成された単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子は、約0℃〜約100℃の温度範囲において安定であり得る。
【0167】
本発明の態様は、本明細書に記載される調製プロセスによって得られた、または本明細書に記載される調製プロセスによって得られた粒子の特徴を有する、粒子を提供する。
【0168】
本明細書に記載されるポリマー粒子形成プロセスは、高度に再現可能かつ拡大縮小可能となるように使われ得る。従って、本発明は、産業適用の前提条件である、バッチ間およびバッチ内での一貫性を可能にし得る。本発明はまた、例えば少なくとも300 gのパイロットスケールバッチならびにキログラムスケール産業バッチの生成を可能にし得る。
【0169】
本明細書に記載されるポリマー粒子形成プロセスは、実際に乳化重合で生じ得る問題、例えば、粒子の凝塊形成ならびに生成物のばらつき無しに、一貫して行うことができる。
【0170】
粒子の使用
粒子は、多くの適用、例えば、ポリヌクレオチド配列決定、ポリヌクレオチド配列決定、情報保存、カラーイメージング、バイオプロセシング、診断微生物学、バイオセンサーおよび薬物送達において使用することができる。
【0171】
ポリマー粒子は、ポリヌクレオチドのような、標的分析物とのコンジュゲーションを容易にするために活性化され得る。下記に記載される方法に加えて、活性化およびバイオコンジュゲーションの好適な方法、G.T. Hermanson, Bioconjugate Techniques, 2013 (3
rd Edition), Academic Pressに記載されており、この内容はその全体が参照により組み入れられる。
【0172】
例えば、ポリマー粒子上の官能基は、標的分析物または分析物受容体との結合を可能にするために増強され得る。特定の例において、ポリマー粒子の官能基は、求核置換または求電子置換を受けることができる反応性部分へ官能基を変換することができる試薬で修飾され得る。例えば、ポリマー粒子上のヒドロキシル基は、ヒドロキシル基の少なくとも一部分をスルホン酸基または塩素で置き換えることによって、活性化され得る。例示的なスルホン酸基は、トレシル、メシル、トシル、もしくは塩化トシル、またはそれらの任意の組み合わせから誘導され得る。スルホネートは、求核剤がスルホネートに取って代わることを可能にするように作用し得る。スルホネートは、遊離塩素とさらに反応して塩素化基を提供し得、これは、粒子をコンジュゲートするためにプロセスにおいて使用され得る。別の例において、ポリマー粒子が(例えば、官能性モノマーからの)アミン基またはカルボン酸基を含む場合、アミン基またはカルボン酸基を活性化することができる。
【0173】
例えば、標的分析物または分析物受容体は、スルホン酸基または他の活性化基との求核置換を介してポリマー粒子へ結合し得る。特定の例において、求核剤(例えば、アミンまたはチオール)で末端化された標的分析物受容体は、求核置換を受けて、ポリマー粒子の表面上のスルホン酸基に取って代わることができる。活性化の結果として、コンジュゲートされた粒子が形成され得る。
【0174】
別の例において、スルホン化粒子は、単官能性または多官能性・単求核性または多求核性試薬とさらに反応され得、これは、求電子基(例えば、マレイミド)を含むオリゴヌクレオチドについての求核活性を維持しながら、粒子への結合を形成することができる。加えて、残存求核活性は、多求電子性基を含む試薬への結合によって求電子活性へ変換され得、これらは、その後、求核基を含むオリゴヌクレオチドへ結合される。
【0175】
別の例において、官能基を含有するモノマー(官能性モノマー)が、重合の間、モノマーの混合物中に含まれ得る。官能性モノマーとしては、例えば、カルボン酸、エステル、ハロゲンまたは他のアミン反応基を含有するアクリルアミドが挙げられ得る。エステル基は、アミンオリゴヌクレオチドとの反応の前に加水分解され得る。
【0176】
他の活性化化学は、特定の所望の連結を収容するように指定の官能基を変換するための複数のステップを組み入れることを含む。例えば、スルホネート修飾ヒドロキシル基は、いくつかの方法を介して求核基へ変換され得る。例において、スルホネートとアジド陰イオンとの反応は、アジド置換親水性ポリマーをもたらす。アジドは、銅触媒作用を用いてまたは用いずに行われ得る「CLICK」化学によってアセチレン置換生体分子へコンジュゲートするために直接使用され得る。任意で、アジドは、例えば、水素での接触還元または有機ホスフィンでの還元によって、アミンへ変換され得る。結果として生じるアミンは、次いで、種々の試薬、例えば、ジイソシアネート、ビス-NHSエステル、塩化シアヌル、またはそれらの組み合わせを用いて、求電子基へ変換され得る。例において、ジイソシアネートの使用は、ポリマーとリンカーとの間に尿素連結をもたらし、これは、残存イソシアネート基を生じさせ、これは、アミノ置換生体分子と反応して、リンカーと生体分子との間に尿素連結をもたらすことができる。別の例において、ビス-NHSエステルの使用は、ポリマーとリンカーとの間にアミド連結、および残存NHSエステル基をもたらし、これは、アミノ置換生体分子と反応して、リンカーと生体分子との間にアミド連結をもたらすことができる。さらなる例において、塩化シアヌルの使用は、ポリマーとリンカーとの間にアミノ-トリアジン連結、および2つの残存クロロ-トリアジン基をもたらし、これらのうちの一方は、アミノ置換生体分子と反応して、リンカーと生体分子との間にアミノ-トリアジン連結をもたらすことができる。他の求核基は、スルホネート活性化を介して粒子中へ組み込むことができる。例えば、スルホン化粒子とチオ安息香酸陰イオンとの反応、および結果として生じるチオベンゾエートの加水分解は、チオールを粒子中へ組み込み、これは、その後、マレイミド置換生体分子と反応され、生体分子へチオ-スクシンイミド連結をもたらし得る。チオールはまた、ブロモ-アセチル基と反応させることができる。
【0177】
無反応性またはポリマー性サブストレート上への生体分子の共有結合的連結は、生体分子上の求核性部分とカップリングされたサブストレート上の求電子性部分、または生体分子上の求電子性連結とカップリングされたサブストレート上の求核性連結を使用して作ることができる。関心対象の大抵の一般的な生体分子の親水性のために、これらのカップリングのために選択される溶媒は、サブストレート上へ生体分子を分散させるために、水、またはいくらかの水溶性有機溶媒を含有する水である。特に、ポリヌクレオチドは、一般に、それらのポリアニオン性質に起因して、水システム中でサブストレートへカップリングされる。水は、コンジュゲーションについて不活性な部分へ求電子剤を加水分解することによって、求電子剤について求核剤と競合するため、水性システムは、一般に、低収率のカップリング生成物を生じさせ、収率はカップルの求電子性部分に基づく。反応カップルの求電子性部分の高収率が望ましい場合、高濃度の求核剤が、反応を推進し加水分解を減らすために必要とされ、求核剤の非効率的な使用が生じる。ポリ核酸の場合、ホスフェートの金属対イオンは、極性、非反応性、非水溶性溶媒中に生体分子を可溶化するのを助けるために、親油性対イオンで置き換えることができる。これらの溶媒としては、アミドまたは尿素、例えば、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピロリドン、N-メチルピロリドン、N,N,N',N'-テトラメチル尿素、N,N'-ジメチル-N,N'-トリメチレン尿素、もしくはそれらの組み合わせ;カーボネート、例えば、炭酸ジメチル、炭酸プロピレン、もしくはそれらの組み合わせ;エーテル、例えば、テトラヒドロフラン;スルホキシドおよびスルホン、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、もしくはそれらの組み合わせ;ヒンダードアルコール、例えば、tert-ブチルアルコール;またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。親油性陽イオンとしては、テトラアルキルアンモニウムまたはテトラアリールアンモニウム陽イオン、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、ならびにそれらのアルキルおよびアリール混合物、テトラアリールホスホニウム陽イオン、例えばテトラフェニルホスホニウム、テトラアルキルアルソニウムまたはテトラアリールアルソニウム、例えばテトラフェニルアルソニウム、ならびにトリアルキルスルホニウム陽イオン、例えばトリメチルスルホニウム、またはそれらの組み合わせが挙げられ得る。金属陽イオンを親油性陽イオンで交換することによる、有機溶媒可溶性材料へのポリ核酸の変換は、種々の標準陽イオン交換技術によって行うことができる。
【0178】
ポリマー粒子は、ポリヌクレオチドのような、標的分析物とのコンジュゲーションを容易にするために活性化され得る。例えば、架橋ヒドロゲルポリマー粒子上の官能基は、標的分析物または分析物受容体との結合を可能にするために増強され得る。特定の例において、ポリマーの官能基は、求核置換または求電子置換を受けることができる反応性部分へ親水性ポリマー官能基を変換することができる試薬で修飾され得る。特に、ポリマー粒子がカルボキシル官能性を有する場合、これらは、例えば生体分子(例えば核酸)へのコンジュゲーションを容易にするために活性化され得る。
【0179】
粒子がヒドロキシル基を含むコモノマーと共に形成される態様において、親水性粒子上のヒドロキシル基は、ヒドロキシル基の少なくとも一部分をスルホン酸基または塩素で置き換えることによって、活性化され得る。例示的なスルホン酸基は、トレシル、メシル、トシル、または塩化トシル、またはそれらの任意の組み合わせから誘導され得る。スルホネートは、求核剤がスルホネートに取って代わることを可能にするように作用し得る。スルホネートは、遊離塩素とさらに反応して塩素化基を提供し得、これは、粒子をコンジュゲートするためにプロセスにおいて使用され得る。別の例において、親水性ポリマー上のアミン基を活性化することができる。
【0180】
例えば、標的分析物または分析物受容体は、スルホン酸基との求核置換を介して親水性ポリマーへ結合し得る。特定の例において、求核剤(例えば、アミンまたはチオール)で末端化された標的分析物受容体は、求核置換を受けて、親水性ポリマーの表面上のスルホン酸基に取って代わることができる。活性化の結果として、コンジュゲートされた粒子が形成され得る。
【0181】
別の例において、アミンを含むモノマーから粒子が形成される場合、求核性アミノ基は、二官能性ビス-求電子性部分、例えば、ジイソシアネートまたはビス-NHSエステルで修飾され得、求核剤に対して反応性の親水性粒子が生じる。
【0182】
ポリヌクレオチドへコンジュゲートされる場合、ポリマー粒子は、少なくとも7 x 10
4/μm
3の、ヌクレオチド密度と呼ばれる、ポリヌクレオチドの密度を含み得る。例えば、ヌクレオチド密度は、少なくとも10
5/μm
3、例えば、少なくとも10
6/μm
3、少なくとも5x10
6/μm
3、少なくとも8x10
6/μm
3、少なくとも1x 10
7/μm
3、またはさらには少なくとも3x10
7/μm
3であり得る。さらなる例において、ヌクレオチド密度は、10
15/μm
3より大きくない場合がある。
【0183】
そのようなポリマー粒子は、種々の分離技術および分析技術において使用することができる。特に、ポリマー粒子は、ポリヌクレオチドを結合することにおいて有用であり得る。そのようなポリヌクレオチドの結合は、溶液からポリヌクレオチドを分離することにおいて有用であり得、または配列決定のような分析技術のために使用することができる。
図5に図示される特定の例において、そのようなポリマー粒子は、配列決定技術中のポリヌクレオチドについての支持体として使用することができる。例えば、粒子は、蛍光配列決定技術を使用する配列決定のためにポリヌクレオチドを固定し得る。別の例において、ポリマー粒子は、イオン感知技術を使用する配列決定のためにポリヌクレオチドの複数のコピーを固定し得る。
【0184】
一般に、ポリマー粒子は、ヌクレオシド、ヌクレオチド、核酸(オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド)、ポリペプチド、糖類、多糖類、脂質、またはそれらの誘導体もしくは類似体を含む、生体分子を含むように処理され得る。例えば、ポリマー粒子は、生体分子へ結合または付着し得る。生体分子の末端または任意の内部部分は、ポリマー粒子へ結合または付着し得る。ポリマー粒子は、連結化学を使用して、生体分子へ結合または付着し得る。連結化学は、共有結合または非共有結合、例えば、イオン結合、水素結合、親和性結合、双極子-双極子結合、ファンデルワールス結合、および疎水結合を含む。連結化学は、結合性パートナー間の、例えば以下の間の、親和性を含む:アビジン部分およびビオチン部分;抗原エピトープおよび抗体またはその免疫学的反応性断片;抗体およびハプテン;ジゴキシゲン(digoxigen)部分および抗ジゴキシゲン抗体;フルオレセイン部分および抗フルオレセイン抗体;オペレーターおよびリプレッサー;ヌクレアーゼおよびヌクレオチド;レクチンおよび多糖類;ステロイドおよびステロイド結合性タンパク質;活性化合物および活性化合物受容体;ホルモンおよびホルモン受容体;酵素および基質;免疫グロブリンおよびプロテインA;または、オリゴヌクレオチドもしくはポリヌクレオチドおよびその対応の相補体。
【0185】
図5に図示されるように、複数のポリマー粒子204(例えば、本開示の単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子)は、複数のポリヌクレオチド202と共に溶液中に置かれ得る。複数の粒子204は、ポリヌクレオチド202と結合するために、活性化され得るかまたは他の方法で調製され得る。例えば、粒子204は、複数のポリヌクレオチド202のポリヌクレオチドの一部分に相補的なオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0186】
特定の態様において、ポリマー粒子およびポリヌクレオチドは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅へ供される。例えば、分散相液滴206または208が、エマルジョンの部分として形成され、粒子またはポリヌクレオチドを含み得る。例において、ポリヌクレオチド202および親水性粒子204は、互いに対して低い濃度かつ比率で提供され、その結果、単一のポリヌクレオチド202が、単一のポリマー粒子204と同じ分散相液滴内に存在する可能性が高い。他の液滴、例えば液滴208は、単一のポリマー粒子を含み、ポリヌクレオチドを含まないことができる。各液滴206または208は、ポリヌクレオチドの複製を容易にするために十分な酵素、ヌクレオチド、塩または他の成分を含むことができる。代わりに、エマルジョンを用いてまたは用いずにリコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)のような増幅技術を使用してもよい。
【0187】
ある局面において、本発明は、核酸増幅における本発明の架橋ヒドロゲルポリマー粒子の使用を提供する。
【0188】
態様において、核酸増幅のための方法は:ポリマー粒子へ結合されているオリゴヌクレオチドへハイブリダイズされているポリヌクレオチドに対してプライマー伸長反応を行う工程を含む。態様において、ポリマー粒子は、本開示の単分散架橋ヒドロゲルポリマー粒子である。態様において、核酸増幅のための方法は、以下を含む:(a)単鎖オリゴヌクレオチド(例えば、プライマーオリゴヌクレオチド)へ結合されたポリマー粒子を提供する工程;(b)単鎖テンプレートポリヌクレオチドを提供する工程;(c)単鎖オリゴヌクレオチドを単鎖テンプレートポリヌクレオチドへハイブリダイズさせる工程;(d)ポリメラーゼが単鎖オリゴヌクレオチド上への少なくとも1つのヌクレオチドの重合を触媒するために適した条件下で、単鎖テンプレートポリヌクレオチドとポリメラーゼおよび少なくとも1つのヌクレオチドとを接触させ、伸長された単鎖オリゴヌクレオチドを生じさせる工程。態様において、方法はさらに以下を含む:(e)単鎖オリゴヌクレオチドがポリマー粒子へ結合されたままとなるように、伸長された単鎖オリゴヌクレオチドから単鎖テンプレートポリヌクレオチドを除去する(例えば、変性させる)工程;(f)残存している単鎖オリゴヌクレオチドを第2の単鎖テンプレートポリヌクレオチドへハイブリダイズさせる工程;および(g)第2のポリメラーゼが単鎖オリゴヌクレオチド上への第2の少なくとも1つのヌクレオチドの重合を触媒するために適した条件下で、第2の単鎖テンプレートポリヌクレオチドと第2のポリメラーゼおよび第2の少なくとも1つのヌクレオチドとを接触させ、次の伸長された単鎖オリゴヌクレオチドを生じさせる工程。態様において、ステップ(e)、(f)および(g)は、少なくとも1回繰り返すことができる。態様において、ポリメラーゼおよび第2のポリメラーゼは熱安定性ポリメラーゼを含む。態様において、ヌクレオチド重合に適した条件は、高温でヌクレオチド重合ステップ(例えば、ステップ(d)または(g))を行うことを含む。態様において、ヌクレオチド重合に適した条件は、温度を交互に変更して(例えば、高温と、比較的より低い温度)でヌクレオチド重合ステップ(例えば、ステップ(d)または(g))を行うことを含む。態様において、交互温度は60〜95℃の範囲である。態様において、温度サイクルは、約10秒間〜約5分間、または約10分間、または約15分間、またはそれ以上であり得る。態様において、核酸増幅のための方法は、単鎖テンプレートポリヌクレオチドまたは第2の単鎖テンプレートポリヌクレオチドに相補的である配列を含む複数のテンプレートポリヌクレオチドへそれぞれ結合された1つまたは複数のポリマー粒子を生じさせ得る。態様において、ポリマー粒子の各々には、複数の単鎖オリゴヌクレオチド(例えば、捕捉オリゴヌクレオチド)が結合され得る。態様において、ステップ(b)、(c)、(d)、(e)、(f)または(g)は、複数の単鎖ポリヌクレオチドで行うことができる。態様において、単鎖オリゴヌクレオチドの少なくとも一部分は、単鎖ポリヌクレオチドの少なくとも一部分に相補的である(または部分的に相補的である)ヌクレオチド配列を含む。態様において、核酸増幅のための方法(上記に記載される通り)は、油相中の水相溶液(例えば、分散相液滴)中で行うことができる。
【0189】
PCRに続いて、粒子210のような粒子が形成され、これは、ポリマー粒子212およびポリヌクレオチドの複数のコピー214を含むことができる。ポリヌクレオチド214の大多数が、明瞭さの目的のために粒子210の外表面上に図示されている。しかしながら、ポリヌクレオチドは、同様に図示されるように、粒子210内に広がっていてもよい(または内に配置されていてもよい)。例えば、ヒドロゲルおよび親水性粒子は、水と比べて低濃度のポリマーを有し得、従って、比較的多孔性であり得る。それらは、粒子210の内部におよび粒子210の全体にわたってポリヌクレオチドセグメントを含み得、ポリヌクレオチドは、細孔および他の開口部内に存在し得る。特に、粒子210は、酵素、ヌクレオチド、プライマー、および反応をモニタリングするために使用される反応生成物の拡散を可能にすることができる。1粒子当たり多い数のポリヌクレオチドが、より良好なシグナルをもたらす。
【0190】
態様において、エマルジョン破壊手順からのポリマー粒子は、配列決定のための調製において、収集および洗浄され得る。収集は、ビオチン部分(例えば、ポリマー粒子へ結合されている増幅されたポリヌクレオチドテンプレートへ連結されている)とアビジン部分とを接触させ、ビオチン化テンプレートを欠いているポリマー粒子から分離することによって行われ得る。二本鎖テンプレートポリヌクレオチドを運ぶ収集されたポリマー粒子は、配列決定について単鎖テンプレートポリヌクレオチドを生じさせるために、変性され得る。変性ステップは、塩基(例えば、NaOH)、ホルムアミド、またはピロリドンでの処理を含み得る。
【0191】
配列決定は、ヌクレオチド付加を検出することによって行われ得る。ヌクレオチド付加は、蛍光発光方法またはイオン検出方法のような方法を使用して検出され得る。例えば、一連の蛍光標識ヌクレオチドが、システム216へ提供され得、ウェル218へ移動し得る。励起エネルギーもウェル218へ提供され得る。ヌクレオチドがポリメラーゼによって捕捉され、伸長中のプライマーの末端へ付加されると、ヌクレオチドの標識が蛍光を発し得、これは、どのタイプのヌクレオチドが付加されるかを示す。本明細書に記載されるこれらおよび他の配列決定方法は、核酸増幅方法と組み合わせてもよい。例えば、ステップ(a)〜(g)を含む本明細書に記載される核酸増幅方法において、方法は、ヌクレオチド付加を検出することによって配列決定するステップ(h)を含み得る。
【0192】
代替例において、単一のタイプのヌクレオチドを含む溶液が、連続的に供給され得る。ヌクレオチド付加に応答して、ウェル218の局所環境内のpHが変化し得る。そのようなpHの変化は、イオン感応性電界効果トランジスタ(ISFET)によって検出され得る。従って、pHの変化は、粒子210のポリヌクレオチドに相補的なヌクレオチドの順序を示すシグナルを発生させるために使用され得る。
【0193】
特に、配列決定システムは、電界効果トランジスタ(FET)のような、イオンセンサーのセンサーパッド上に配置された、ウェルまたは複数のウェルを含むことができる。態様において、システムは、イオンセンサー(例えば、FET)のセンサーパッド上に配置されているウェル中へロードされた1つまたは複数のポリマー粒子、またはイオンセンサー(例えば、FET)のセンサーパッド上に配置されている複数のウェル中へロードされた1つまたは複数のポリマー粒子を含む。態様において、FETはchemFETまたはISFETであり得る。「chemFET」または化学電界効果トランジスタは、化学センサーとして作用するタイプの電界効果トランジスタを含む。chemFETは、MOSFETトランジスタの構造的類似物を有し、ゲート電極に対する電荷は化学的プロセスによって印加される。「ISFET」またはイオン感応性電界効果トランジスタは、溶液中のイオン濃度を測定するために使用され得;イオン濃度(例えばH
+)が変化すると、トランジスタを通る電流がそれに応じて変化する。
【0194】
図5へ戻って、例において、ウェルのアレイのウェル218は、測定装置へ動作可能なように接続され得る。例えば、蛍光発光方法について、ウェル218は、光検出装置へ動作可能なように連結され得る。イオン検出の場合、ウェル218の下部表面は、電界効果トランジスタ(例えば、chemFET)のような、イオンセンサーのセンサーパッド上に配置され得る。
【0195】
ヌクレオチド組み込みのイオン副生成物の検出による配列決定を伴う例示的なシステムは、Ion Torrent PGM(商標)またはProton(商標)シーケンサー(Life Technologies)であり、これらは、ヌクレオチド組み込みの副生成物として生成される水素イオンを検出することによって核酸テンプレートの配列を決定する、イオンに基づく配列決定システムである。典型的に、水素イオンは、ポリメラーゼによるテンプレート依存核酸合成中に生じるヌクレオチド組み込みの副生成物として放出される。Ion Torrent PGM(商標)またはProton(商標)シーケンサーは、ヌクレオチド組み込みの水素イオン副生成物を検出することによってヌクレオチド組み込みを検出する。Ion Torrent PGM(商標)またはProton(商標)シーケンサーは、各テンプレートがアレイ中のそれぞれ配列決定反応ウェル内に配置された、配列決定される複数のテンプレートポリヌクレオチドを含み得る。アレイのウェルは、ヌクレオチド組み込みの副生成物として生成されるH
+イオンの放出または溶液pHの変化を検出することができる少なくとも1つのイオンセンサーへ各々連結され得る。イオンセンサーは、H
+イオンの存在または溶液pHの変化を感知することができるイオン感応性検出層へ連結された電界効果トランジスタ(FET)を含む。イオンセンサーは、その大きさがそれぞれのウェルまたは反応チャンバ中のH
+イオン濃度と相関する電圧変化として示され得る、ヌクレオチド組み込みを示す出力シグナルを提供し得る。異なるヌクレオチドタイプが、反応チャンバ中へ連続的に流され得、テンプレートの配列によって決定される順序で伸長中のプライマー(または重合部位)中へポリメラーゼによって組み込まれ得る。各ヌクレオチド組み込みは、局所的なpHの同時変化と共に、反応ウェル中のH
+イオンの放出を伴い得る。H
+イオンの放出はセンサーのFETによって記録され得、これは、ヌクレオチド組み込みの発生を示すシグナルをもたらす。特定のヌクレオチドフロー中に組み込まれないヌクレオチドは、シグナルをもたらしてはならない。FETからのシグナルの振幅はまた、伸長中の核酸分子中へ組み込まれた特定のタイプのヌクレオチドの数と相関し得、それによって、ホモポリマー領域が分解されることが可能になる。従って、シーケンサーの実行中に、多様なウェルまたは反応チャンバにわたる組み込みモニタリングと共の、反応チャンバ中への複数のヌクレオチドのフローは、機器が多くの核酸テンプレートの配列を同時に分解することを可能にし得る。
【0196】
別の配列決定システムは、Applied BiosystemsのSOLiD(商標)配列決定システム(Sequencing by Oligonucleotide Ligation and Detection)であり、これは、ハイスループットDNA配列決定のための段階的循環ライゲーションを使用する。このビーズベースのシステムにおいて、DNAテンプレートがロードされたビーズ(即ち、ポリマー粒子)は、4色蛍光標識八量体プローブを使用して、連続するライゲーションおよび切断反応を受ける。これらのプローブは、連続的に送達され、DNA鎖上のジヌクレオチド位置をインターロゲートするために役立つ。より高いビーズ密度を支持することが望ましく、これは、1機器実行当たり増加された数のビーズ事象、および改善されたプローブ化学を促進し、増加された配列決定忠実度を与える。
【0197】
SOLiD配列決定(Sequencing by Oligonucleotide Ligation and Detection)では、架橋ポリマー粒子(ビーズ)への核酸標的の結合、続いての表面上への複数の粒子の固定を伴う。各核酸-ビーズコンジュゲートは、独特のDNA配列を含み、このタイプの配列決定技術は国際公開公報第WO 2006/084132 A2号(参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている。
【0198】
支持体へのビーズの結合方法は、ストレプトアビジンが不可逆的にコーティングされた板ガラス顕微鏡用スライドを利用した。核酸積載ビーズを、ビオチン化ヌクレオチド(例えば、ビーズへの結合に続いてDNA標的上でのビオチン化dNTPおよび末端デオキシトランスフェラーゼの作用によって得られる)と接触させる。ストレプトアビジンコーティングスライドと共のビオチン化ビーズのインキュベーションは、ストレプトアビジンとビオチンとの相互作用によって、スライド上へビーズを固定させる。動力学的に、これは非常に有効な結合スキームであるが、スライド上でのビーズの移動が、DNAシーケンスアッセイによって必要とされる条件下で時々観察された。ビーズがスライド上に高密度(例えば、最大100,000ビーズ/mm
2)で存在し、複数回(例えば、最大25回)インターロゲートされる場合、あらゆる有意なビーズ移動は、ビーズの密集した集団内のその後のスキャンにおける特定のビーズのロバストな識別を妨げ得る。
【0199】
従って、US 2009/0099027(WO2009/026546に等しい;両方とも参照により本明細書に組み入れられる)は、配列決定および遺伝子解析の他の形態中のビーズの移動を減らす、ビーズ固定のための共有結合システムを記載している。方法は以下を含む:サブストレートの表面上の求核基と、複数の求電子基を含む分子とを反応させ、それによってサブストレートの表面上に1つまたは複数の遊離求電子基を提供する工程;および、微粒子材料の表面上の求核基と、サブストレートの表面上の1つまたは複数の遊離求電子基とを反応させ、微粒子材料をサブストレートへ共有結合によって結合させる工程。
【0200】
US 2009/0099027は、多官能性求電子性試薬での求核性(より特には、アミノ官能性)表面の修飾を記載している。例えば、ケイ酸塩ガラス顕微鏡用スライドの求電子性表面は、表面基を(アミノプロピル)トリアルコキシシランと反応させることによって、求核性表面へ容易に変換することができる。
【0201】
架橋ポリマービーズへ共有結合によって結合されたDNA標的核酸は、ビーズへの結合に続いてDNA標的上でのアミノアルキルdNTPおよび末端デオキシトランスフェラーゼの作用によって修飾され得る。DNA標的上の求核性アミノ基は、次いで、支持体表面の残存求電子基と反応され、ビーズとガラス表面との間に複数の安定した共有結合が形成され得る。
【0202】
安定した共有結合が、求電子基を含有する表面と求核基を含有する粒子との間で形成され得ることがわかった。加えて、DNA標的上でのアミノ-dNTPおよび末端デオキシトランスフェラーゼの作用に由来する求核性アミノ基を含有するビーズは、修飾された表面上に、水性塩基性条件下で固定され得る。例えば、ベンゼン1,4-ジイソチオシアネートで活性化されたアミノ基を含む表面は、求核基でビーズを固定するために使用することができる。加えて、この共有結合的結合は、非常に安定しているようであり、ビーズ移動は観察されない。
【0203】
表面固定化ビーズは、ライゲーションによる単鎖テンプレートに沿っての二本鎖伸長の繰り返しサイクルに基づいて核酸配列を解析する方法において使用することができる。このタイプの配列決定方法は、米国特許第5,750,341号;第5,969,119号;および第6,306,597 B1号ならびに国際公開公報第WO 2006/084132 A2号に開示されている。これらの刊行物の各々は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。さらに、上述の刊行物に記載される技術は、本明細書に記載されるような支持体へ結合されている粒子へ結合された核酸テンプレートを解析する(例えば、配列決定する)ために使用することができる。固定化ビーズは、ライゲーションステップを必ずしも用いない配列決定方法、例えば、ポリヌクレオチド鎖伸長を妨げる除去可能なブロッキング基を有する標識ヌクレオチドを使用する配列決定において使用することができる(例えば、米国特許第6,664,079号;第6,232,465号;および第7,057,026号、これらの各々はその全体が参照により組み入れられる)。固定化ビーズは、ビーズ上のシグナルが複数のサイクルを介して繰り返し検出される、種々の技術において使用することができる。
【0204】
SOLiD配列決定において使用されるビーズは、本開示の単分散架橋ヒドロゲル粒子であり得る。従って、態様は、前段落において言及された刊行物に開示された方法および産物における単分散粒子の使用を含み、本出願の出願人は、全てのそのような使用、方法および産物が本発明内に入ると考え、それらを特許請求する権利を留保する。SOLiD配列決定におけるサブミクロン粒子の使用は、より高い密度の粒子がガラス表面(例えば、ガラスパネルまたは顕微鏡用スライド)へ結合されることを可能にする。態様にさらに含まれるのは、本開示の単分散粒子を使用するSOLiD配列決定を行う方法であり、例えば、本開示の単分散サブミクロンは、核酸標的へカップリングされており、表面、例えばガラス表面上に固定されている。固定方法は重要ではなく、共有結合的であっても非共有結合的であってもよく、非共有結合的カップリングの例は、ストレプトアビジン/アビジン-ビオチン結合によるものである。共有結合的カップリングは、例えば、US 2009/0099027およびWO2009026546に記載される通りであり得るが、共有結合的カップリングについての任意の他の好適な技術を使用してもよい。従って、態様に含まれるのは、核酸へ本開示の単分散サブミクロン粒子をカップリングする工程を含み、任意で、結果として生じた核酸積載粒子を表面(例えばガラス表面)上に固定する工程をさらに含む、産物(製品)を形成する方法である。核酸は、例えばSOLiD配列決定を使用する、配列決定における標的として使用され得る。
【0205】
例えば、以下を含む方法を提供する:
(a)第1初期化オリゴヌクレオチドプローブを標的ポリヌクレオチドへハイブリダイズさせ、プローブ-標的二本鎖を形成させる工程であって、オリゴヌクレオチドプローブが伸長可能なプローブ末端を有し、標的ポリヌクレオチドがポリマー粒子(これは、本明細書に開示されるようなポリマー粒子の集団のメンバーである)へ結合されており、粒子が固体支持体の表面へ共有結合によって結合されている、工程;
(b)伸長オリゴヌクレオチドプローブの第1末端を伸長可能なプローブ末端へライゲートし、それによって、伸長されたオリゴヌクレオチドプローブを含有する伸長された二本鎖を形成する工程であって、伸長オリゴヌクレオチドプローブが切断部位および検出可能標識を含む、工程;
(c)今しがたライゲートされた伸長オリゴヌクレオチドプローブへ結合された標識を検出することによって、標的ポリヌクレオチド中の1つまたは複数のヌクレオチドを同定する工程;
(d)今しがたライゲートされた伸長オリゴヌクレオチドプローブを切断部位で切断し、伸長可能なプローブ末端を生じさせる工程であって、切断が、標識を含む今しがたライゲートされた伸長オリゴヌクレオチドプローブの部分をプローブ-標的二本鎖から除去する、工程;ならびに
(e)標的ポリヌクレオチド中のヌクレオチドの配列が決定されるまで、ステップ(b)、(c)および(d)を繰り返す工程。
【0206】
さらに、以下を含む核酸配列決定方法を提供する:
(a)プライマーを標的ポリヌクレオチドへハイブリダイズさせ、プライマー-標的二本鎖を形成する工程であって、標的ポリヌクレオチドがポリマー粒子(これは、本明細書に開示されるようなポリマー粒子の集団のメンバーである)へ5'末端で結合されており、ポリマー粒子が支持体の表面へ共有結合によって結合されている、工程;
(b)プライマー-標的二本鎖とポリメラーゼおよび1つまたは複数の異なるヌクレオチドアナログとを接触させ、ヌクレオチドアナログをプライマーの3'末端上へ組み込み、それによって、伸長されたプライマー鎖を形成する工程であって、組み込まれたヌクレオチドアナログは、ポリメラーゼ反応を終結させ、1つまたは複数のヌクレオチドアナログの各々が、(i)アデニン、グアニン、シトシン、チミンおよびウラシルならびにそれらのアナログからなる群より選択される塩基;(ii)切断可能なリンカーを介して塩基またはそのアナログへ結合されたユニークな標識;(iii)デオキシリボース;ならびに(iv)デオキシリボースの3'位の-OH基をキャップする切断可能な化学基を含む、工程;
(c)支持体の表面を洗浄し、あらゆる組み込まれていないヌクレオチドアナログを除去する工程;
(d)今しがた組み込まれたヌクレオチドアナログへ結合されたユニークな標識を検出し、それによって、今しがた組み込まれたヌクレオチドアナログを同定する工程;
(e)任意で、伸長されたプライマー鎖上のあらゆる未反応-OH基を永久にキャップする工程;
(f)今しがた組み込まれたヌクレオチドアナログとユニークな標識との間の切断可能なリンカーを切断する工程;
(g)今しがた組み込まれたヌクレオチドアナログのデオキシリボースの3'位の-OH基をキャップする化学基切断し、-OH基をアンキャップする工程;
(h)支持体の表面を洗浄し、切断された化合物を除去する工程;
(i)ステップ(b)〜(h)を繰り返す工程。
【0207】
本開示のポリマー粒子は、ポリマー粒子を伴う任意の核酸配列決定方法において使用され得る。態様は、核酸へカップリングされた本開示の粒子、ならびに本開示の粒子の集団へ核酸をカップリングする工程を含む核酸配列決定方法を含む。核酸はDNAまたはRNAであり得る。
【0208】
本開示は、例えばUS 2009/0099027およびWO2009/026546に記載されるように、例えば、ストレプトアビジン-ビオチン連結、アビジン-ビオチン連結を介して、または共有結合的連結を介して、例えばガラス表面のようなサブストレートへカップリングされた本開示の複数の単分散粒子を含む産物(例えば、製品)を含む。粒子は、核酸を介してサブストレートへカップリングされ得る。本開示は、そのような産物を作製するための本開示の単分散サブミクロン粒子の使用を含む。態様は、サブストレートへ本開示の単分散サブミクロン粒子を結合するための、US 2009/0099027およびWO2009/026546に記載される結合化学の使用を含み、本出願人は、そのような化学を使用する方法およびその産物を特許請求する権利を留保する。従って、本明細書は、US 2009/0099027およびWO2009026546の開示を参照により含む。
【0209】
従って、態様は、所望の産物を得るために、本開示の官能化単分散ポリマー粒子を1つまたは複数のさらなる反応へ供する方法を含む。他の態様は、適用におけるこれらの産物の使用を含む。
【0210】
本開示の粒子が有し得る品質および特徴の一貫性を考慮して、それらは、コンジュゲートされた物質に関連するプロセスを行う工程を含む方法において使用され得、このコンジュゲートされた物質は、例えば、標識、生物学的分子および生物学的構造体、例えば、生物学的分子、例えば、アミノ酸、糖類、ヌクレオチドおよびヌクレオシド、ならびに2つ以上のそのようなモノマーを一緒に縮合することによって作製される多量体、例えば、ポリペプチド、タンパク質、多糖類、オリゴヌクレオチドおよび核酸より選択される。標識として、色素、例えば、蛍光色素、クエンチャー、酵素、および半導体ナノ結晶が言及され得る。本発明の態様は、そのような使用ならびに以下を含む:
i)少なくともその一部分が、コンジュゲートされた物質(例えば、今しがた記載されたようなもの)へカップリングされている、本開示の粒子の集団を含む、コンジュゲート
ii)物質(例えば、今しがた記載されたようなもの)へ本開示の粒子の集団の少なくとも一部分をカップリングする工程を含む、方法
iii)サブストレートへ本開示の粒子の集団の少なくとも一部分をカップリングする工程を含む、方法。
【0211】
分析方法
分子量測定
シード粒子中のオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を使用して行われる測定から決定することができる。GPCにおいて、一連のポリマー粒子標準を実行し、較正曲線を作成するために使用する。オリゴマーのMwは、0.01 M LiBrを含むDMFを溶離剤として使用して、ポリスチレン標準と比べてのGPCによって測定され得る。これらのMw値は、シード粒子のそれとは異なるポリマーの標準(ポリスチレン)に対して計算されるため、計算されたMwは、絶対値ではなく相対値を示す。従って、測定は、再現可能であるが、実際のMwを提供しない。
【0212】
本明細書に提供される実施例において使用したGPC法の概要は、以下の通りである。以下の実験条件を使用した:
溶離剤:0.01 M LiBrを含むDMF
プレカラム:PSS GRAM, 10μm, Guard ID 8.0 mm x 50 mm
カラム:PSS GRAM, 10μm, Linear M ID 8.0 mm x 300 mm PSS GRAM, 10μm, Linear M ID 8.0 mm x 300 mm
温度:70℃
ポンプ:PSS SECcurity 1260 HPLCポンプ
流速:1.0 mL/分
注入システム:PSS SECcurity 1260オートサンプラー
注入体積:50μL
サンプル濃度:3.0 g/L
検出器:PSS SECcurity 1260屈折率検出器(RID)
クロマトグラフィーデータシステム:PSS WinGPC UniChrom Version 8.2
異なる分子量を有するポリスチレン標準を上記実験条件下で測定し、較正曲線を得た。次いで、サンプルを実行した。次いで、PS較正曲線に基づいて、サンプルについてMwを計算した。
【0213】
サイズおよびサイズ分布
サンプルのサイズ分布は、ディスク遠心分離を使用して、例えば、機器製造業者によって提供されるプロトコルを使用して、ディスク遠心分離機モデルDC20000におけるCPSディスク遠心分離(商標)を使用して、測定することができる。正確な結果は、分析されるサンプルと同様の密度の標準での較正を必要とし、従って、適切なポリマー標準、例えば、主にポリスチレンを含む本開示の粒子についての一連のコンパクトポリスチレン粒子標準が入手可能である場合にのみ、有用である。測定されるサンプルが、例えば多孔性粒子について、既知でない密度を有する場合、CPSディスク遠心分離によって得られた測定は、再現可能であるが、実際の直径を提供しない。
【0214】
本明細書に提供される実施例において使用されたCPSディスク遠心分離(商標)の概要は、以下の通りであり、例えば、分析される粒子のサイズおよび多孔度に基づいて、適切な方法を選択して、3つの異なる実験方法を使用した。当業者は、例えば、分析される粒子のサイズおよび多孔度に基づいて、好適な勾配、ディスク速度および標準粒子を選択することによって、必要に応じて、これらの方法を容易に適応させることができる。
【0215】
CPS方法1(例えば、実施例32、33):7500 rpmのディスク速度および1.5 g/L SDS (aq.)中3〜7wt%スクロースの勾配を用いて、CPS Instruments製のCPS DC20000において、ディスク遠心分離機分析を行った。CPS Instruments製の自動勾配ポンプを使用して勾配を作り、注入された勾配の体積は16〜17 mLであった。サンプルを注入前に、MilliQ-H
2O中およそ0.01 wt%へ希釈した。分析のために使用された方法は以下の設定を有した:最大直径4.0μm、最小直径0.2μm、粒子密度1.032 g/mL、粒子屈折率1.4、粒子吸収0、粒子非球形度1、較正標準直径1.069μm、較正標準密度1.052、標準半値幅(half-with)0.15μm、液体密度1.016 g/mL、液体屈折率1.343。報告されるサイズは吸収ピーク直径であり、CVは、主要ピーク周りにボーダーを設定することによって決定される。
【0216】
CPS方法2(例えば、実施例8、9、16〜30):7500 rpmのディスク速度および1.5 g/L SDS (aq.)中3〜7wt%スクロースの勾配を用いて、CPS Instruments製のCPS DC20000において、ディスク遠心分離機分析を行った。CPS Instruments製の自動勾配ポンプを使用して勾配を作り、注入された勾配の体積は16〜17 mLであった。分析のために使用された方法は以下の設定を有した:最大直径6.0μm、最小直径0.05μm、粒子密度1.032 g/mL、粒子屈折率1.032、粒子吸収0、粒子非球形度1、較正標準直径0.486μm、較正標準密度1.052、標準半値幅0.15μm、液体密度1.016 g/mL、液体屈折率1.343。報告されるサイズは吸収ピーク直径であり、CVは、主要ピーク周りに境界線を設定することによって決定される。
【0217】
CPS方法3(例えば、実施例34〜47):10000 rpmのディスク速度および1.5 g/L SDS (aq.)中8〜24wt%スクロースの勾配を用いて、CPS Instruments製のCPS DC20000において、ディスク遠心分離機分析を行った。CPS Instruments製の自動勾配ポンプを使用して勾配を作り、注入された勾配の体積は16〜17 mLであった。サンプルを注入前に、MilliQ-H
2O中およそ0.01 wt%へ希釈した。分析のために使用された方法は以下の設定を有した:最大直径4.0μm、最小直径0.1μm、粒子密度1.6 g/mL、粒子屈折率1.592、粒子吸収0.2、粒子非球形度1、較正標準直径1.098、較正標準密度1.6、標準半値幅0.2μm、液体密度1.06 g/mL、液体屈折率1.355。報告されるサイズは吸収ピーク直径であり、CVは、主要ピーク周りにボーダーを設定することによって決定される。
【0218】
光子相関分光法(PCS)は、z平均の形態で粒子の流体力学直径を得るために使用され得る。測定は、粒子密度と無関係であり、小粒子のブラウン運動に基づく。ナノサイズ粒子についてのPCS測定は、例えばMalvern ZetaSizer Nano-ZS, Model ZEN3600を用いて、得ることができる。さらなる詳細および方法は、Malvern Zetasizer Nanoシリーズマニュアル(参照によりその全体が本明細書に組み入れられる)に見出され得る。
【0219】
粒子のサイズおよびサイズ分布を決定するために使用され得る別の技術は、光学顕微鏡法である。ビーズの集団は、ビーズを含む水溶液を顕微鏡用スライド上へ置き、次いで、ビーズの画像を適切なレベルの倍率、例えば100xまたはそれ以上でキャプチャーし、画像解析ソフトウェアを使用してビーズのサイズを解析することによって調製され得る。
【0220】
本明細書に提供される実施例において使用された光学顕微鏡検査法の概要は、以下の通りである。カバーガラスとSecure-Seal(商標)Hybridization Chamber Gasketとの間に0.12 mm, 9 mm直径のSecure-Seal(商標)スペーサーをサンドイッチすることによって、顕微鏡検査サンプルを調製した。形成された空洞に、150 mM NaCl中に希釈されたビーズ8μLを満たし、続いて短時間遠心分離し、顕微鏡用スライドへ結合した。次いで、位相差光学顕微鏡法を、100Xレンズを使用してOlympus IX81倒立顕微鏡において行った。μManagerについてのMatlabベースのマクロを使用して、複数の画像を自動的に収集した。焦点外画像をバックグラウンドとして収集し、位相差画像から差し引いた。バックグラウンドが差し引かれた画像を、次いで、Otsu法を使用して閾値化し、サイズ解析について個々のビーズを同定した。標準サイズを有する緑色蛍光ポリスチレンビーズを使用し、測定されたビーズサイズを蛍光顕微鏡法によって較正した。次いで、一連のAlexa 488標識ヒドロゲルビーズを使用し、位相差サイズを蛍光サイズへ較正した。
【0221】
光学顕微鏡法は、粒子のサイズを測定するための好ましい方法であり、何故ならば、それは、粒子の密度と無関係である測定を提供するためである。ディスク遠心分離機分析は、粒子のサイズ分布(CV)を測定する好ましい方法であり、何故ならば、光学顕微鏡法は画像解析に基づいており、画像中のアーチファクトの存在が人工的に高いCVを生じさせ得るためである。
【実施例】
【0222】
シード粒子の合成
実施例1
メカニカルブレードスターラーおよび冷却器を備えた250 mL三口丸底フラスコに、5.0 gの蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド、4.0 gのKraton G1650、0.20 gの2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、108.0 gのヘプタン、27.1 gのトルエン、および0.21 mLの1-オクタンチオールを入れた。いったん全てが溶解したら、反応混合物をAr (g)で10分間パージした。次いで、油浴を使用して反応物を70℃へ加熱し、400 rpmで撹拌しながら8時間加熱した。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、521 nmのz平均直径が得られた。
【0223】
実施例2
メカニカルブレードスターラーおよび冷却器を備えた500 mL三口丸底フラスコに、10.1 gの蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド、8.0 gのKraton G1650、0.40 gの2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、216.0 gのヘプタン、54.1 gのトルエン、および0.85 mLの1-オクタンチオールを入れた。いったん全てが溶解したら、反応混合物をAr (g)で10分間パージした。次いで、油浴を使用して反応物を70℃へ加熱し、360 rpmで撹拌しながら8時間加熱した。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、733 nmのz平均直径が得られた。分散液中に存在する粒子をさらにGPCによって分析し、8,410のMwが得られた。
【0224】
実施例3
メカニカルアンカースターラーおよび冷却器を備えた2 Lジャケット付丸底フラスコに、36.6 gの蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド、27.7 gのKraton G1650、1.4 gの2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、747.2 gのヘプタン、186.9 gのトルエン、および2.56 gの1-オクタンチオールを入れた。いったん全てが溶解したら、反応混合物をAr (g)で30分間パージした。次いで、反応物を、リアクターへ接続された温度制御水浴を使用して71℃へ加熱し、350 rpmで撹拌しながら15時間加熱した。最初の2.5時間の加熱の間、低フローのAr (g)を維持した。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、1035 nmのz平均直径が得られた。分散液中に存在する粒子をさらにGPCによって分析し、10,300のMwが得られた。
【0225】
実施例4
方法を実施例1の通りに行い、但し、反応混合物を加熱し、一晩350 rpmで撹拌した。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、387 nmのz平均直径が得られた。分散液中に存在する粒子をさらにGPCによって分析し、22,400のMwが得られた。
【0226】
実施例5(比較例)
方法を実施例4の通りに行い、但し、1-オクタンチオールを添加せず、即ち、反応混合物は、1-オクタンチオールを含有しなかった。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、238 nmのz平均直径が得られた。分散液中に存在する粒子をさらにGPCによって分析し、403,000のMwが得られた。
【0227】
実施例6
方法を実施例4の通りに行った。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、358 nmのz平均直径が得られた。分散液中に存在する粒子をさらにGPCによって分析し、21,200のMwが得られた。
【0228】
低分子量シード粒子からのポリマー粒子の合成
実施例7
0.8 wt%開始剤を使用してヘプタン/トルエン中で形成された100 mLバッチのミクロンサイズのアクリルアミド粒子。
【0229】
溶液1(10 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):50 gのアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0230】
溶液2(安定剤):10 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて70 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。0.8 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0231】
溶液3(モノマー相):0.5 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、20 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0232】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、溶液4を、スターラーを備えた
100 mLリアクターへ移し、実施例2のシード粒子の懸濁液8.1 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)をエマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0233】
実施例8
0.5 wt%開始剤を使用してヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのアクリルアミド粒子。
【0234】
溶液1(10 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):50 gのアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0235】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。0.05 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0236】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0237】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0238】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョン、300μLのヘプタン/トルエン混合物(50:50)、および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)を添加した。チューブをボルテックスし、遠心分離した。上澄みを除去し、ペレットを、300μLヘプタン/トルエン混合物(50:50)および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)で3回洗浄した。その後、メタノール/脱イオン水混合物(50:50)中で1回の洗浄および脱イオン水中で2回の洗浄を行い、その後、ペレットを200μLの脱イオン水中に最終的に再懸濁させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中に20倍希釈することによって顕微鏡検査を行い、28枚の画像から画像統計を集め、2.3μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、2.8μmと決定され、CV = 3.0 %であった(主要ピーク)。
【0239】
実施例9
代替の安定剤を使用してヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのアクリルアミド粒子。
【0240】
溶液1(10 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):50 gのアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0241】
溶液2(安定剤):1 gのAbil EM 90(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0242】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0243】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0244】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョンを添加し、チューブを2 mLマークまでトルエンで満たし、遠心分離した。上澄みの除去後、ペレットをトルエン中に再分散し、遠心分離した。トルエンを使用してのさらに2回の洗浄を行い、続いて脱イオン水を使用しての2回の洗浄を行った。最後に、ペレットを総体積2 mLまで脱イオン水中に再分散し、光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。顕微鏡検査画像統計を10枚の画像から集め、2.6μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、3.3μmと決定され、CV = 3.9 %であった。
【0245】
実施例10
高温での膨潤を使用して無極性溶媒中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのアクリルアミド粒子。
【0246】
溶液1(10 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):50 gのアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0247】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。
【0248】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0249】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で50℃にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0250】
実施例11
より高いアクリルアミドが含有量を使用してヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのアクリルアミド粒子。
【0251】
溶液1(40 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):200 gのアクリルアミドモノマーおよび300 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0252】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。
【0253】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0254】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で50℃にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0255】
実施例12
Linpar 10-13中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのアクリルアミド粒子。
【0256】
溶液1(10 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):50 gのアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0257】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 g Linpar 10-13(本明細書において溶媒と呼ばれる)を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。
【0258】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0259】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、0.81 gのPDMAAm粒子懸濁液(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で50℃にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0260】
実施例13
ヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのヒドロキシメチルアクリルアミド粒子。
【0261】
溶液1(10 wt% N-ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)ストック溶液):50 gのヒドロキシメチルアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0262】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。
【0263】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% HMAAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0264】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0265】
実施例14
ヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのTRISアクリルアミド粒子。
【0266】
溶液1(10 wt% TRISアクリルアミド(TRIS)ストック溶液):50 gのTRISアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0267】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0268】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% TRISストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。
【0269】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0270】
実施例15
ヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのミクロンサイズのヒドロキシエチルメタクリレート粒子。
【0271】
溶液1(10 wt%ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)ストック溶液):50 gのヒドロキシエチルメタクリレートモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0272】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1 (vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。
【0273】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% HEMAストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。0.01 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0274】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、実施例2のシード粒子の懸濁液0.81 g(およそ7 wt%乾燥含有量−本明細書においてシードと呼ばれる)を、エマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0275】
実施例16(比較例)
シード粒子の非存在下で、ヘプタン/トルエン中で形成された10 mLバッチのアクリルアミド生成物。
【0276】
溶液1(10 wt%アクリルアミド(AAm)ストック溶液):50 gのアクリルアミドモノマーおよび450 gの水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0277】
溶液2(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加する。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌する。
【0278】
溶液3(モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(本明細書においてDHEBAと呼ばれる、架橋剤)を、2 gの溶液1(10 wt% AAmストック溶液)へ添加する。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進する。0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(本明細書においてV-65と呼ばれる、Wako Chemicals製のラジカル開始剤)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加する。
【0279】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理する(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させる。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合する。
【0280】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョン、300μLのトルエン、および1200μLの脱イオン水を添加した。チューブをボルテックスし、遠心分離した。上澄みを除去し、ペレットを300μLトルエンおよび脱イオン水(2 mL線まで添加する)で2回洗浄した。その後、脱イオン水中で2回の洗浄を行い、その後、ペレットを200μLの脱イオン水中に最終的に再懸濁させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中に10倍希釈することによって顕微鏡検査を行い、画像統計を25枚の画像から集めた。ブロードな分布のために、顕微鏡検査を使用してサイズについての実際値を決定することが困難であった。CPS方法2を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、1.4μmと決定され、CV = 30 %であった。
【0281】
実施例17
溶液1(モノマー相):撹拌子を備えた100 mL Duranフラスコに、0.9 gのN,N′-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド(DHEBA)および39 gのH2Oを入れた。混合物を、全てのDHEBAが溶解するまで、撹拌しながら約40℃へ加熱し、続いて4.4 gのアクリルアミド(AAm)を添加した。
【0282】
溶液2(安定剤):0.8 gの2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(AIBN)、9 gのSpan 80、33 gのトルエン、および33 gのヘプタンを、250 mL Duranフラスコへ添加し、全てが溶解するまで振盪した。
【0283】
溶液3(エマルジョン):20 gの溶液1を溶液2へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および5 gの実施例4のシード粒子を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた三口丸底フラスコ中へ入れ、22℃および100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で10分間パージし、その後、50 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0284】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョンを添加し、チューブを1-メチル-2-ピロリドン(NMP)で満たした。チューブをボルテックスし、遠心分離した。上澄みを除去し、ペレットをNMPで2回および脱イオン水で2回洗浄し、その後、ペレットを150μLの脱イオン水中に最終的に再懸濁させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散されたサンプルを150 mM NaCl (aq)中に100倍希釈することによって顕微鏡検査を行い、1.3μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.5μmの直径を与え、CV = 6.5 %であった(主要ピーク)。
【0285】
実施例18
溶液1(モノマー相):実施例17における通り。
【0286】
溶液2(安定剤):0.8 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、9 gのHypermer 2296、64 gのドデカンを、250 mL Duranフラスコへ添加し、全てが溶解するまで振盪した。
【0287】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り、但し、24時間重合した。
【0288】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョン、300μLのヘプタン/トルエン混合物(50:50)、および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)を添加した。チューブをボルテックスし、遠心分離した。上澄みを除去し、ペレットを300μLヘプタン/トルエン混合物(50:50)および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)で3回洗浄した。その後、メタノール/脱イオン水混合物(50:50)中で1回の洗浄、および脱イオン水中で2回の洗浄を行い、その後、ペレットを100μLの脱イオン水中に最終的に再懸濁させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散されたサンプルを顕微鏡検査のために150 mM NaCl (aq)中に100倍希釈することによって顕微鏡検査を行い、1.0μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.4μmの直径を与え、CV = 5.2 %であった(主要ピーク)。
【0289】
実施例19
溶液1(モノマー相):実施例17における通り。
【0290】
溶液2(安定剤):0.8 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、9 gのAbil WE09、13 gの鉱油、および52 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、250 mL Duranフラスコへ添加し、全てが溶解するまで振盪した。
【0291】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り。
【0292】
再分散および分析:実施例18における通り、但し、顕微鏡検査のために50μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に30倍希釈し、1.0μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.7μmの直径を与え、CV = 6.4 %であった(主要ピーク)。
【0293】
実施例20
溶液1(モノマー相):実施例17における通り、但し、AAmをヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)へ変えた。
【0294】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0295】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り。
【0296】
再分散および分析:実施例18における通り、但し、顕微鏡検査のために50μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に30倍希釈し、1.0μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.7μmの直径を与え、CV = 6.4 %であった(主要ピーク)。
【0297】
実施例21
溶液1(モノマー相):撹拌子を備えた100 mL Duranフラスコに、0.95 gのN,N′-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド(DHEBA)および18 gのH2Oを入れた。混合物を、全てのDHEBAが溶解するまで撹拌しながら約40℃へ加熱し、続いて4.8 gのアクリルアミド(AAm)を添加した。
【0298】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0299】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り。
【0300】
再分散および分析:実施例18における通り、但し、顕微鏡検査のために50μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に30倍希釈し、1.3μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、2.5μmの直径を与え、CV = 5.6 %であった(主要ピーク)。
【0301】
実施例22
溶液1(モノマー相):実施例17における通り。
【0302】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0303】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り、但し、21 gの溶液1および4 gの実施例6のシード粒子を使用した。
【0304】
再分散および分析:実施例17における通り。再分散された生成物を150 mM NaCl(aq)中に200倍希釈することによって顕微鏡検査を行い、1.2μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、2.0μmの直径を与え、CV = 5.7 %であった(主要ピーク)。
【0305】
実施例23
溶液1(モノマー相):実施例17における通り、但し、AAmを2.5 g AAmおよび0.03 gの3-アクリルアミドプロピオン酸(AAmPA)へ変えた。
【0306】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0307】
溶液3(エマルジョン):実施例22における通り。
【0308】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために150μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に200倍希釈し、1.3μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.7μmの直径を与え、CV = 8.0 %であった(主要ピーク)。
【0309】
カルボン酸基の反応:50μLの再分散されたビーズを2 mLエッペンドルフチューブへ添加し、NMPで2回洗浄し、次いで100μLのNMP中に再分散した。第1ステップとして、NMP中100 mM N,N,N′,N′-テトラメチル-O-(N-スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート溶液40μLを添加し、チューブを1000 rpmで1時間サーモミキサー上に置いた。第2ステップにおいて、20μLのAlexafluor 488カダベリン(NMP 250μL中1 mg)を添加し、チューブを1000 rpmで1時間サーモミキサー上に置いた。ビーズをNMPで3回およびH2Oで3回洗浄した。次いで、ビーズを1000 mLの150 mM NaCl (aq)中に再分散し、最後に150 mM NaCl (aq)中にさらに10倍希釈した。位相差顕微鏡法および蛍光顕微鏡法の両方を使用してイメージングを行い、反応基の存在が確認された。対照実験として、実施例22からのビーズを上記着色プロトコルで処理し、蛍光顕微鏡法において可視でなかったビーズが得られた。
【0310】
実施例24
溶液1(モノマー相):実施例17における通り、但し、AAmをN-(2-ヒドロキシエチル)メタクリルアミド(HEMAAm)で置き換えた。
【0311】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0312】
溶液3(エマルジョン):実施例22における通り。
【0313】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために150μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に200倍希釈し、1.2μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.7μmの直径を与え、CV = 5.8 %であった(主要ピーク)。
【0314】
実施例25
溶液1(モノマー相):実施例17における通り、但し、H
2Oを、H
2O中10%メタノールへ変えた。
【0315】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0316】
溶液3(エマルジョン):実施例22における通り。
【0317】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために150μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に200倍希釈し、1.3μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.9μmの直径を与え、CV = 6.7 %であった(主要ピーク)。
【0318】
実施例26
溶液1(モノマー相):実施例17における通り、但し、AAmをメタクリルアミド(MAAm)へ変えた。
【0319】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0320】
溶液3(エマルジョン):実施例22における通り。
【0321】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために100μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に400倍希釈し、1.3μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.8μmの直径を与え、CV =9.3 %であった(主要ピーク)。
【0322】
実施例27
溶液1(モノマー相):実施例17における通り。
【0323】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0324】
溶液3(エマルジョン):実施例22における通り、但し、一晩の代わりに1時間20℃で撹拌した。
【0325】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために100μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に400倍希釈し、1.1μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.7μmの直径を与え、CV = 6.1 %であった(主要ピーク)。
【0326】
実施例28(比較例)
溶液1(モノマー相):実施例17における通り。
【0327】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0328】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り、但し、24 gの溶液1および1の実施例5のシード粒子を使用した。
【0329】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために200μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に100倍希釈し、1.6μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、3.1μmの直径を与え、CV = 28 %であった(主要ピーク)。
【0330】
実施例29(比較例)
溶液1(モノマー相):実施例17における通り。
【0331】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0332】
溶液3(エマルジョン):実施例17における通り、但し、実施例5のシード粒子(実施例4のシード粒子ではない)を使用した。
【0333】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために200μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に100倍希釈し、1.6μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、3.1μmの直径を与え、CV = 28 %であった(主要ピーク)。
【0334】
実施例30
溶液1(モノマー相):実施例17における通り、但し、AAmをヒドロキシエチルアクリレート(HEA)と交換した。
【0335】
溶液2(安定剤):実施例19における通り。
【0336】
溶液3(エマルジョン):実施例22における通り。
【0337】
再分散および分析:実施例17における通り、但し、顕微鏡検査のために100μL中に最終的に再分散させて150 mM NaCl (aq)中に10倍希釈し、1.2μmのモード径が得られた。CPS方法2を使用するディスク遠心分離機によるキャラクタリゼーションは、1.6μmの直径を与え、CV = 6.1 %であった(主要ピーク)。
【0338】
シード粒子の合成
実施例31
メカニカルアンカースターラーおよび冷却器を備えた2 Lジャケット付丸底フラスコに、34.6 gの蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド、27.6 gのKraton G1650、1.5 gの2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、747.9 gのヘプタン、187.0 gのトルエン、および1.2 gの1-オクタンチオールを入れた。いったん全てが溶解したら、反応混合物をAr (g)で60分間パージした。次いで、反応物を、リアクターへ接続された温度制御水浴を使用して71℃へ加熱し、400 rpmで撹拌しながら16時間加熱した。結果として生じた分散液を動的光散乱によって分析し、360 nmのz平均直径が得られた。
【0339】
高膨潤性粒子
実施例32
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、1.7 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、0.02 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、0.26 gのN,N′-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド(DHEBA)、および22.9 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0340】
溶液2(安定剤):1.76 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、24 gのAbil WE09、26 gの鉱油、および104 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、250 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0341】
溶液3(エマルジョン):71 gの溶液2を溶液1へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および4.17 gのPDMAAmシード(実施例31)を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた1 Lジャケット付丸底フラスコ中へ入れ、20℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、50 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0342】
再分散および分析:50 gの粗生成物および150 g N-メチル-2-ピロリドン(NMP)を、250 mL遠心分離フラスコへ添加した。フラスコを90分間振盪し、続いて10000 rpmで15分間遠心分離した。上澄みを除去し、生成物を、NMPで1回およびH
2Oで3回さらに洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.04 wt%の濃度へ希釈することによって顕微鏡検査を行い、4枚の画像から画像統計を集め、1.3μmのモード径が得られた。CPS方法1を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、1.6μmと決定され、CV = 8.0 %であった。
【0343】
NMPへの移動:H
2O中20 gの粒子懸濁液を、2 x 50 mL遠心分離チューブ中へ分割し、チューブをNMPで満たし、10000 rpmで10分間遠心分離した。上澄みを除去し、続いてNMP中でさらに3回洗浄し、その後、NMP中に最終的に再懸濁させた。
【0344】
実施例33
溶液1(モノマー相):実施例32における通り。
【0345】
溶液2(安定剤):実施例32における通り。
【0346】
溶液3(エマルジョン):実施例32における通り。
【0347】
再分散および分析:50 gの粗生成物および150 gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を、250 mL遠心分離フラスコへ添加した。フラスコを90分間振盪し、続いて10000 rpmで15分間遠心分離した。上澄みを除去し、生成物をNMPで1回およびH
2Oで3回さらに洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.05 wt%の濃度へ希釈することによって顕微鏡検査を行い、25枚の画像から画像統計を集め、1.6μmのモード径が得られた。CPS方法1を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、1.7μmと決定され、CV = 6.6 %であった。
【0348】
NMPへの移動:実施例32における通り。
【0349】
低膨潤性粒子
実施例34
溶液1(モノマー相):500 mL Duranフラスコに、28.6 gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)、0.95 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、19.7 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および29.4 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0350】
溶液2(安定剤):3.8 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、48 gのAbil WE09、53 gの鉱油、および210 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、600 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0351】
溶液3(エマルジョン):262 gの溶液2を溶液1へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および40 gのPDMAAmシード(実施例31)を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた1 Lジャケット付丸底フラスコ中へ入れ、22℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、64 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0352】
再分散および分析:粗生成物を2 x 250 mL遠心分離フラスコ中へ分割し、5000 rpmで15分間および7000 rpmで10分間遠心分離した。上澄みを除去し、粒子をイソプロパノール中に再分散した。再分散された粒子を、次いで、合計6 x 250 mL遠心分離ボトル中へ分け、イソプロパノールで4回およびH
2Oで6回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。次いで、粒子を3つの異なる濾過メッシュファブリックによって濾過した:Sefar Nitex 03-64/32、Sefar Nitex 03-30/18、およびSefar Nitex 03-1/1。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、18枚の画像から画像統計を集め、0.91μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.54μmと決定され、CV = 6.2 %であった。
【0353】
実施例35
溶液1(モノマー相):500 mL Duranフラスコに、27.0 gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)、2.6 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、19.7 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および49.3 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0354】
溶液2(安定剤):実施例34における通り。
【0355】
溶液3(エマルジョン):実施例34における通り。
【0356】
再分散および分析:粗生成物を2 x 250 mL遠心分離フラスコ中へ分割し、5000 rpmで25分間遠心分離した。上澄みを除去し、粒子をイソプロパノール中に再分散した。再分散された粒子を、次いで、合計6 x 250 mL遠心分離ボトル中へ分け、イソプロパノールで4回およびH
2Oで5回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。次いで、粒子を2つの異なる濾過メッシュファブリックによって濾過した:Sefar Nitex 03-30/18、およびSefar Nitex 03-1/1。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、21枚の画像から画像統計を集め、0.90μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.53μmと決定され、CV = 5.2 %であった。
【0357】
実施例36
溶液1(モノマー相):500 mL Duranフラスコに、24.8 gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)、5.0 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、19.9 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および49.7 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0358】
溶液2(安定剤):3.8 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、52 gのAbil WE09、57 gの鉱油、および228 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、1000 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0359】
溶液3(エマルジョン):284 gの溶液2を溶液1へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および17 gのPDMAAmシード(実施例31)を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた1 Lジャケット付丸底フラスコ中へ入れ、25℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、62 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0360】
再分散および分析:粗生成物を2 x 250 mL遠心分離フラスコ中へ分割し、3000 rpmで20分間および5000 rpmで10分間遠心分離した。上澄みを除去し、粒子をイソプロパノール中に再分散した。再分散された粒子を、次いで、合計6 x 250 mL遠心分離ボトル中へ分け、イソプロパノールで4回およびH
2Oで6回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。次いで、粒子を2つの異なる濾過メッシュファブリックによって濾過した:Sefar Nitex 03-30/18、およびSefar Nitex 03-1/1。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、30枚の画像から画像統計を集め、1.0μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.57μmと決定され、CV = 6.3 %であった。
【0361】
実施例37
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、1.8 gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)、0.7 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、4.9 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および17.3 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0362】
溶液2(安定剤):2.8 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、35 gのAbil WE09、38 gの鉱油、および153 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、400 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0363】
溶液3(エマルジョン):66 gの溶液2を溶液1へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および9.9 gのPDMAAmシード(実施例31)を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた1 Lジャケット付丸底フラスコ中へ入れ、19℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、55 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0364】
再分散および分析:粗生成物を250 mL遠心分離フラスコへ添加し、5000 rpmで20分間遠心分離した。上澄みを除去し、粒子をイソプロパノール中に再分散した。再分散された粒子を、次いで、合計2 x 250 mL遠心分離ボトル中へ分け、イソプロパノールで3回およびH
2Oで6回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。次いで、粒子を2つの異なる濾過メッシュファブリックによって濾過した:Sefar Nitex 03-30/18、およびSefar Nitex 03-1/1。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、21枚の画像から画像統計を集め、0.84μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.41μmと決定され、CV = 9.5 %であった。
【0365】
実施例38
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、12.3 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および12.4 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0366】
溶液2(安定剤):実施例37における通り。
【0367】
溶液3(エマルジョン):実施例37における通り。
【0368】
再分散および分析:実施例37における通り。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、24枚の画像から画像統計を集め、0.85μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.50μmと決定され、CV = 8.7 %であった。
【0369】
実施例39
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、2.1 gのヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)、0.3 gのアクリル酸(AA)、4.9 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および17.3 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0370】
溶液2(安定剤):実施例37における通り。
【0371】
溶液3(エマルジョン):実施例37における通り。
【0372】
再分散および分析:実施例37における通り。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、21枚の画像から画像統計を集め、0.85μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.42μmと決定され、CV = 7.6 %であった。
【0373】
2段階粒子
実施例40
段階1:架橋剤の非存在下での粒子の膨潤および重合
溶液1(12 wt%ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)ストック溶液):125 gのヒドロキシメチルアクリルアミドモノマー(48%溶液)および375 gのDI水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合した。
【0374】
溶液2(モノマー相):5μLの1-チオグリセロールを2 gの溶液1(25 wt% HMAAmストック溶液)へ添加した。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進した。0.08 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(V-65)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加した。
【0375】
溶液3(安定剤):1 gのHypermer 2296(安定剤)を量り分け、続いて7 gの1:1(vol:vol)ヘプタン:トルエン(本明細書において溶媒またはH/Tと呼ばれる)混合物を添加した。均質溶液が得られるまで、安定剤溶液を撹拌した。
【0376】
溶液4(エマルジョン相):溶液2および3を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理した(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。乳化に続いて、0.81 gのPDMAAmシード(実施例3)をエマルジョンへ添加し、シード含有エマルジョンを穏やかな撹拌/回転下で室温にて一晩(約16時間)膨潤させた。膨潤に続いて、溶液4を撹拌下で50℃にて7時間重合した。
【0377】
段階2:架橋粒子の二次膨潤および重合
溶液5(第2安定剤溶液):溶液3と同じ。
【0378】
溶液6(第2モノマー相):0.05 gの1,2-ジヒドロキシビスアクリルアミド(DHEBA)を、8 mLの溶液1(25 wt% HMAAmストック溶液)へ添加した。次いで、溶液を約40℃へ加熱し、混合を促進した。0.05 gのアゾビスジメチルバレロニトリル(V-65)を、穏やかな撹拌下で溶液へ添加した。
【0379】
溶液7(第2エマルジョン相):溶液5および6を、Ultraturraxを使用して1分間混合し、次いで、氷上において3分間(6x30秒間隔)超音波処理した(Bransonデジタルソニファイアー450 CE, 40%振幅)。
【0380】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョン、300μLのヘプタン/トルエン混合物(50:50)、および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)を添加した。チューブをボルテックスし、遠心分離した。上澄みを除去し、ペレットを300μLヘプタン/トルエン混合物(50:50)および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)、および脱イオン水中で2回の洗浄を行い、その後、ペレットを150μLの脱イオン水中に最終的に再懸濁させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中に10倍希釈することによって明視野顕微鏡検査を行い、21枚の画像から画像統計を集め、4.0μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.69μmと決定され、CV = 3.4 %であった。
【0381】
実施例41
段階1:架橋剤の非存在下での粒子の膨潤および重合
溶液1(24 wt%ヒドロキシメチルアクリルアミド(HMAAm)ストック溶液):25 gヒドロキシメチルアクリルアミドモノマー(48%溶液)および25 gのDI水を、透明な均質溶液が形成されるまで、混合する。
【0382】
溶液2(モノマー相):実施例40における通り、但し、20μLの1-チオグリセロールを使用する。
【0383】
溶液3(安定剤):実施例40における通り。
【0384】
溶液4(エマルジョン相):実施例40における通り。
【0385】
段階2:架橋粒子の二次膨潤および重合
実施例40における通り、但し、50 wt% HMAAmストック溶液を使用した。
【0386】
再分散および分析:2 mLエッペンドルフチューブへ、300μLの重合エマルジョン、300μLのヘプタン/トルエン混合物(50:50)、および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)を添加した。チューブをボルテックスし、遠心分離した。上澄みを除去し、ペレットを300μLヘプタン/トルエン混合物(50:50)および1200μLのメタノール/脱イオン水混合物(50:50)で3回洗浄した。その後、メタノール/脱イオン水混合物(50:50)中で1回の洗浄、および脱イオン水中で2回の洗浄を行い、その後、ペレットを200μLの脱イオン水中に最終的に再懸濁させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中に10倍希釈することによって明視野顕微鏡検査を行い、21枚の画像から画像統計を集め、3.4μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.89μmと決定され、CV = 3.8 %であった。
【0387】
実施例42
段階1:架橋剤の非存在下での粒子の膨潤および重合
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、16.0 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、0.3 gの1-チオグリセロール、および8.3 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0388】
溶液2(安定剤):2.6 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、32 gのAbil WE09、35 gの鉱油、および139 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、250 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0389】
溶液3(エマルジョン):65 gの溶液2を溶液1へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および10.3 gのPDMAAmシードを、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた250 mL三口丸底フラスコ中へ入れ、20℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、53 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0390】
段階2:架橋粒子の二次膨潤および重合
溶液5(第2モノマー相):250 mL Duranフラスコに、7.1 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、2.4 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および14.2 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0391】
溶液6(第2安定剤):2.6 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、34 gのAbil WE09、37 gの鉱油、および147 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、400 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0392】
溶液7(第2エマルジョン):69 gの溶液6を溶液5へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液7および7.7 gの重合された溶液3を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた250 mL三口丸底フラスコ中へ入れ、22℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、56 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0393】
再分散および分析:粗生成物を250 mL遠心分離フラスコへ添加し、5000 rpmで30分間遠心分離した。上澄みを除去し、粒子をイソプロパノール中に再分散した。再分散された粒子を、次いで、イソプロパノールで2回およびH
2Oで14回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.05 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、97枚の画像から画像統計を集め、5.6μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、2.0μmと決定され、CV = 7.5 %であった。
【0394】
実施例43
段階1:架橋剤の非存在下での粒子の膨潤および重合
溶液1(モノマー相):実施例42における通り。
【0395】
溶液2(安定剤):2.6 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、32 gのHypermer 2296、88 gのトルエン、および89 gのヘプタンを、400 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0396】
溶液3(エマルジョン):実施例42における通り、但し、この実施例の溶液を使用した。
【0397】
段階2:架橋粒子の二次膨潤および重合
溶液5(第2モノマー相):250 mL Duranフラスコに、7.0 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、2.3 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、および14.1 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0398】
溶液6(第2安定剤):0.96 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、12 gのHypermer 2296、34 gのトルエン、および34 gのヘプタンを、250 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0399】
溶液7(第2エマルジョン):67 gの溶液6を溶液5へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液7および7.7 gの重合された溶液3を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた250 mL三口丸底フラスコ中へ入れ、22℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、55 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0400】
再分散および分析:粗生成物を250 mL遠心分離フラスコへ添加し、3000 rpmで5分間遠心分離した。上澄みを除去し、粒子をイソプロパノール中に再分散した。再分散された粒子を、次いで、イソプロパノールで3回およびH
2Oで10回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.02 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、72枚の画像から画像統計を集め、4.4μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、1.3μmと決定され、CV = 7.1 %であった。
【0401】
多官能性架橋剤
実施例44
N,N-ビス(2-アクリルアミドエチル)アクリルアミド(BAAmEAAm)の合成。ジエチレントリアミン(14.63g; 142 mmol)を200 mLアセトニトリル中に溶解した。炭酸カリウム(64.68g; 468 mmol)を添加し、反応混合物を氷浴で0℃へ冷却した。塩化アクリロイル(36.3 mL, 447 mmol)をおよそ45分間にわたって滴下した。氷浴を除去し、反応物を周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを200 mL CH
2Cl
2でリンスした。阻害剤(フェノチアジン、10.1 mg)を濾液へ添加し、その後、揮発性物質を25℃にて減圧下で除去した。粗製物質を、ジクロロメタン中メタノールの勾配を使用してシリカゲル上のドライフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、9.9 mgのフェノチアジンを添加し、その後、最後に、生成物を真空下で乾燥させた。収量12.97 g。
【0402】
実施例45
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、3.1 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、0.7 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、3.7 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、0.3 gのN,N-ビス(2-アクリルアミドエチル)アクリルアミド(BAAmEAAm)および17 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0403】
溶液2(安定剤):2.6 gの2,2'-アゾジ(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、32 gのAbil WE09、35 gの鉱油、および140 gの炭酸ジエチルヘキシル(Tegosoft DEC)を、250 mLビーカーへ添加し、全てが溶解するまで磁気撹拌子で混合した。
【0404】
溶液3(エマルジョン):65 gの溶液2を溶液1へ添加し、続いて、Ultraturraxを使用して1分間混合した。サイクル設定0.9および振幅設定40%でHielscher Ultrasound Technology製のUP 200sを使用する超音波処理によって、さらなる乳化を行った。次のステップにおいて、溶液3および9.87 gのPDMAAmシード(実施例31)を、冷却器、メカニカルスターラーおよびガス注入口を備えた250 mL三口丸底フラスコ中へ入れ、20℃にて100 rpmで一晩撹拌した。最後に、フラスコをAr (g)で30分間パージし、その後、53 rpmで7時間撹拌しながら70℃へ加熱した。
【0405】
再分散および分析:70 g粗生成物を、500 mLのH
2Oおよび2-ブタノールと一緒に1000 mL遠心分離フラスコへ添加し、続いて30分間振盪した。次いで、混合物を遠心分離し、上部2-ブタノール相を除去し、続いてさらに2 x 200 mL 2-ブタノールで洗浄した。次いで、懸濁液を6 x 250 mL遠心分離ボトル中へ分割し、H
2Oで6回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、25枚の画像から画像統計を集め、0.82μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.43μmと決定され、CV = 4.6 %であった。
【0406】
実施例46
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、3.0 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、0.7 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、3.7 gのN,N'-((エタン-1,2-ジイルビス(オキシ))ビス(エタン-2,1-ジイル))ジアクリルアミド(EGBEAAm)、0.2 gの4-アームPEG-アクリルアミドおよび17 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0407】
溶液2(安定剤):実施例45における通り。
【0408】
溶液3(エマルジョン):実施例45における通り。
【0409】
再分散および分析:粗生成物70 gを、500 mLのH
2Oおよび2-ブタノールと一緒に1000 mL遠心分離フラスコ中へ添加し、続いて60分間振盪した。次いで、混合物を遠心分離し、上部2-ブタノール相を除去し、続いて2-ブタノールでさらに1回洗浄した。次いで、懸濁液をH
2Oで5回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、11枚の画像から画像統計を集め、0.86μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.41μmと決定され、CV = 6.0 %であった。
【0410】
実施例47
溶液1(モノマー相):250 mL Duranフラスコに、1.8 gのヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAAm)、0.7 gのアクリルアミドプロピオン酸(AAPA)、2.5 gのN,N-ビス(2-アクリルアミドエチル)アクリルアミド(BAAmEAAm)および20 gのH
2Oを入れた。全てが溶解するまで、混合物を振盪した。
【0411】
溶液2(安定剤):実施例45における通り。
【0412】
溶液3(エマルジョン):実施例45における通り。
【0413】
再分散および分析:粗生成物70 gを、500 mLのH
2Oおよび2-ブタノールと一緒に1000 mL遠心分離フラスコ中へ添加し、続いて60分間振盪した。次いで、混合物を遠心分離し、上部2-ブタノール相を除去し、続いて2-ブタノールでさらに1回洗浄した。次いで、懸濁液を6 x 250 mL遠心分離ボトル中へ分割し、H
2Oで5回洗浄し、その後、H
2O中に最終的に再分散させた。光学顕微鏡法およびディスク遠心分離機を使用して、生成物を分析した。再分散された生成物を150 mM NaCl溶液中0.01 wt%の濃度へ希釈することによって、明視野顕微鏡検査を行い、24枚の画像から画像統計を集め、0.67μmのモード径が得られた。CPS方法3を使用しての相対的ディスク遠心分離直径は、0.39μmと決定され、CV = 6.4 %であった。
【0414】
カルボキシレート基を含有するヒドロゲルの活性化
実施例48
NMP中の実施例32の粒子の懸濁液7200μLへ、22.6 mgのO-(N-スクシンイミジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)、27μLのトリブチルアミン、およびNMPを最終体積7.5 mLまで添加する。室温で1時間振盪後、懸濁液を15,000 rpmで50分間遠心分離する。結果として生じたペレットから上澄みを除去し、ペレットを4 mLの新鮮なNMP中へ再懸濁し、15,000 rpmで1時間遠心分離する。上澄みを、NHSエステル活性化ヒドロゲルから除去し、ペレットを得る。4 mL NMP洗浄/スピンをもう1回繰り返す。
【0415】
実施例49
実施例48の通り、但し、実施例33の粒子の懸濁液7300μLを使用した。
【0416】
ヒドロゲルとアミン末端DNAプローブとのコンジュゲーション
実施例50
5’-アミン末端化30merオリゴヌクレオチド(これは、各オリゴヌクレオチドリン酸基についてテトラブチルアンモニウム対イオンを有する)の5.17 mM NMP溶液の193.4μL分の量を、実施例48からのカルボキシレートNHSエステルヒドロゲルペレットへ添加する。この懸濁液をNMPで9.976 mLへ希釈する。NMP中42 mMトリブチルアミンの23.8マイクロリットルの添加後(総反応体積10 mL)、反応槽を66℃で16時間サーモミキサー中でかき混ぜる。それに10 mLの水を添加し、室温へ冷却し、この混合物へ10 mLの0.25 M NaOHを添加する。それを室温で15分間サーモミキサー中でかき混ぜ、1 mLの50xTEを添加し、続いて50分間遠心分離し、上澄みを除去する。結果として生じるペレットを10ミリリットルの1xTE中に再懸濁し、続いて50分間遠心分離し、上澄みを除去する。この時点で、ヒドロゲルペレットを10 mLの1xTEバッファー中に再懸濁し、80℃で1時間加熱し;遠心分離(15,000 rpmで50分間)および上澄みの除去後、コンジュゲートされたヒドロゲルを、上記のように、10 mLの1xTEで洗浄し、続いて50分間遠心分離し、上澄みを除去する。結果として生じるペレットを14 mLの脱イオン水中に再懸濁し、後の使用のために5μmシリンジフィルターで濾過する。
【0417】
実施例51
実施例50における通り、但し、実施例49からのカルボキシレートNHSエステルヒドロゲルペレットを使用した。
【0418】
OCP143ライブラリーでのテンプレート化、チップローディングおよび配列決定
実施例52
より多くの情報についてはthermofisher.com上のユーザーガイドを参照し、以下は簡単な説明である。コンジュゲートされた粒子を、エマルジョンPCRによってサイズ100〜120塩基対のDNAライブラリーでテンプレート化した。530 v1スタンダードIon Chef(商標)試薬および消耗品を使用して、自動Ion Chef(商標)機器において、テンプレート化を行った。粒子を手動でチップ上へロードし、配列決定をIon Proton(商標)シーケンサーにおいて行った。実施例50におけるコンジュゲートされた粒子からの配列決定からの重要なメトリクス: 総読み取り 1.4 M、生の読み取り正確度 98.6%、およびAQ20平均値 75塩基(正しくない塩基コールの確率1%)。実施例51におけるコンジュゲートされた粒子からの配列決定からの重要なメトリクス: 総読み取り 3.0 M、生の読み取り正確度 98.7%、およびAQ20平均値 83塩基。