【実施例】
【0098】
材料および方法
動物。ヒトAPPの家族性AD変異型形態(スウェーデン変異、K670N/M671L;フロリダ変異、I716V;およびロンドン変異、V717I)およびPS1の家族性AD変異型形態(M146L/L286V)の導入遺伝子をニューロン特異的なマウスThy−1プロモーター(Oakley他、2006)の転写制御のもとで過剰共発現する5XFAD遺伝子組換えマウス(Tg6799)と、AD二重遺伝子組換えB6.Cg−Tg(APPswe、PSEN1dE9)85Dbo/Jマウス(Borchelt他、1997)とを、The Jackson Laboratoryから購入した。遺伝子型決定を以前の記載(Oakley他、2006)のように尾DNAのPCR分析によって行った。ヘテロ接合性変異体cx
3cr1
GFP/+マウス(Jung他、2000)(B6.129P−cx3cr1
tm1Litt/J、これは、CX
3CR1ケモカイン受容体対立遺伝子の1つが、GFPをコードする遺伝子により置換されたものである)を、BMキメラ体のためのドナーとして使用した。Foxp3.LuciDTRマウス(Suffner他、2010)を5XFADマウスと交配して、Foxp3
+Tregの条件的枯渇化を可能にした。動物はワイツマン科学研究所の動物育種センターによって飼育され、維持された。本明細書中に詳述されるすべての実験が、ワイツマン科学研究所の施設内動物管理使用委員会(IACUC)によって策定される規則に従った。
【0099】
RNA精製、cDNA合成および定量的リアルタイムPCR分析。海馬歯状回(DG)の総RNAを、TRI Reagent(Molecular Research Center)を用いて抽出し、RNeasy Kit(Qiagen)を使用して溶解物から精製した。脈絡叢の総RNAを、RNA MicroPrep Kit(Zymo Research)を使用して抽出した。mRNA(1μg)を、High Capacity cDNA Reverse Transcription Kit(Applied Biosystems)を使用してcDNAに変換した。特異的mRNAの発現を、蛍光に基づく定量的リアルタイムPCR(RT−qPCR)を使用してアッセイした。RT−qPCR反応を、Fast−SYBR PCR Master Mix(Applied Biosystems)を使用して行った。定量化反応を、標準曲線法を使用してそれぞれのサンプルについて三連で行った。ペプチジルプロリルイソメラーゼA(ppia)を参照(ハウスキーピング)遺伝子として選定した。増幅サイクルは、95℃を5秒間、60℃を20秒間、72℃を15秒間であった。アッセイが終了したとき、融解曲線を作製して、反応の特異性を評価した。ifn−γおよびppiaの遺伝子分析のために、cDNAを、製造者のプロトコル(PreAmp Master Mix Kit;Applied Biosystems)に従って、非ランダムなPCRプライマーを用いた14回のPCRサイクルで予備増幅し、それにより、その後のリアルタイムPCR分析の感度を増大させた。mRNA発現を、TaqMan RT−qPCRを製造者の説明書(Applied Biosystems)に従って使用して求めた。すべてのRT−qPCR反応を、StepOneソフトウエアV2.2.2(Applied Biosystems)を使用して行い、分析した。下記のTaqMan Assays−on−Demand(商標)プローブを使用した:Mm02342430_g1(ppia)およびMm01168134_m1(ifn−γ)。
調べられたすべての他の遺伝子については下記のプライマーを使用した:
ppia 順方向5’−AGCATACAGGTCCTGGCATCTTGT−3’(配列番号33)および逆方向5’−CAAAGACCACATGCTTGCCATCCA−3’(配列番号34);
icam1 順方向5’−AGATCACATTCACGGTGCTGGCTA−3’(配列番号35)および逆方向5’−AGCTTTGGGATGGTAGCTGGAAGA−3’(配列番号36);
vcam1 順方向5’−TGTGAAGGGATTAACGAGGCTGGA−3’(配列番号37)および逆方向5’−CCATGTTTCGGGCACATTTCCACA−3’(配列番号38);
cxcl10 順方向5’−AACTGCATCCATATCGATGAC−3’(配列番号39)および逆方向5’−GTGGCAATGATCTCAACAC−3’(配列番号40);
ccl2 順方向5’−CATCCACGTGTTGGCTCA−3’(配列番号41)および逆方向5’−GATCATCTTGCTGGTGAATGAGT−3’(配列番号42);
tnf−γ 順方向5’−GCCTCTTCTCATTCCTGCTT−3’(配列番号43)および逆方向CTCCTCCACTTGGTGGTTTG−3’(配列番号44);
il−1β 順方向5’−CCAAAAGATGAAGGGCTGCTT−3’(配列番号45)および逆方向5’−TGCTGCTGCGAGATTTGAAG−3’(配列番号46);
il−12p40 順方向5’−GAAGTTCAACATCAAGAGCA−3’(配列番号47)および逆方向5’−CATAGTCCCTTTGGTCCAG−3’(配列番号48);
il−10 順方向5’−TGAATTCCCTGGGTGAGAAGCTGA−3’(配列番号49)および逆方向5’−TGGCCTTGTAGACACCTTGGTCTT−3’(配列番号50);
tgfβ2 順方向5’−AATTGCTGCCTTCGCCCTCTTTAC−3’(配列番号51)および逆方向5’−TGTACAGGCTGAGGACTTTGGTGT−3’(配列番号52);
igf−1 順方向5’−CCGGACCAGAGACCCTTTG(配列番号53)および逆方向5’−CCTGTGGGCTTGTTGAAGTAAAA−3’(配列番号54);
bdnf 順方向5’−GATGCTCAGCAGTCAAGTGCCTTT−3’(配列番号55)および逆方向5’−GACATGTTTGCGGCATCCAGGTAA−3’(配列番号56);
【0100】
免疫組織化学。組織処理および免疫組織化学をパラフィン包埋の切片化されたマウス脳(6μm厚)およびヒト脳(10μm厚)に対して行った。ヒトICAM−1染色のために、一次マウス抗ICAM抗体(1:20;Abcam;ab2213)を使用した。スライドガラス標本を3%のH2O2と10分間インキュベーションし、二次ビオチンコンジュゲート化抗マウス抗体を使用し、その後、Vectastain ABCキット(Vector Laboratories)によるビオチン/アビジン増幅を行った。続いて、3,3’−ジアミノベンジジン(DAB基質)(Zytomedキット)を加えた;スライドガラス標本を脱水し、キシレン系封入液により封入した。組織染色のために、マウスを組織の切除および固定処理の前にPBSによる経心的灌流に供した。CP組織を解剖顕微鏡(Stemi DV4;Zeiss)のもと、脳の側脳室、第3脳室および第4脳室から単離した。全載CP染色のために、組織を2.5%パラホルムアルデヒド(PFA)により4℃で1時間にわたって固定処理し、続いて、0.05%のアジ化ナトリウムを含有するPBSに移した。染色に先立って、解剖組織をPBSにより洗浄し、室温で1時間ブロッキング処理した(20%ウマ血清、0.3% Triton X−100およびPBS)。一次抗体(2%ウマ血清および0.3% Triton X−100を含有するPBSにおいて)または二次抗体による全載染色を室温で1時間行った。それぞれの工程の後、PBSにおける3回の洗浄を行った。組織をスライドガラスに載せ、Immu−mount(9990402、Thermo Scientificから得られた)により固定し、カバースリップにより密封した。切片化脳の染色のために、2つの異なる組織調製プロトコル(パラフィン包埋切片またはミクロトームで切片化された浮遊切片)を以前の記載(Baruch他、2013;Kunis他、2013)のように適用した。下記の一次抗体を使用した:マウス抗Aβ(1:300、Covance、#SIG−39320);ウサギ抗GFP(1:100、MBL、#598);ラット抗CD68(1:300、eBioscience、#14−0681);ラット抗ICAM−1(1:200、Abcam、#AB2213);ヤギ抗GFP(1:100、Abcam、#ab6658);ウサギ抗IBA−1(1:300、Wako、#019−19741);ヤギ抗IL−10(1:20、R&D systems、#AF519);ラット抗Foxp3(1:20、eBioscience、#13−5773−80);ウサギ抗CD3(1:500、Dako、#IS503);マウス抗ZO−1、マウス抗E−カドヘリンおよびウサギ抗クローディン−1(すべて1:100、Invitrogen、#33−9100、#33−4000、#51−9000);ウサギ抗GFAP(1:200、Dako、#Z0334)。二次抗体には、下記のものが含まれた:Cy2/Cy3/Cy5−コンジュゲート化ロバ抗マウス/ヤギ/ウサギ/ラット抗体(1:200;すべてが、Jackson Immunoresearchから得られた)。スライドガラス標本をHoechst核染色に1分間さらした(1:4000;Invitrogen Probes)。2つの陰性コントロールを免疫染色手順において、すなわち、イソタイプコントロール抗体、それに続く二次抗体による染色、または、二次抗体単独による染色において常法的に使用した。Foxp3細胞内染色のために、パラフィン包埋されたスライドガラス標本からの抗原回復を、Retreivagen Kit(#550524、#550527;BD Pharmingen(商標))を使用して行った。顕微鏡分析を、蛍光顕微鏡(E800;Nikon)またはレーザー走査共焦点顕微鏡(Carl Zeiss,Inc.)を使用して行った。蛍光顕微鏡は、デジタルカメラ(DXM 1200F;Nikon)と、20倍のNA 0.50対物レンズまたは40倍のNA 0.75対物レンズ(Plan Fluor;Nikon)のどちらかとを備えた。共焦点顕微鏡は、LSM510レーザー走査能を備えた(3つのレーザー光:Ar 488、HeNe 543、およびHeNe 633)。記録を、取得ソフトウエア(NIS−Elements、F3[Nikon]またはLSM[Carl Zeiss,Inc.])を使用して後固定の組織に対して行った。染色強度の定量化のために、以前に記載されたように(Burgess他、2010)、細胞およびバックグラウンドの全体的染色を、ImageJソフトウェア(NIH)を使用して測定し、特異的染色の強度を計算した。画像は、Photoshop CS6 13.0(Adobe)を使用して、不要部分の削除、画像の併合および最適化が行われ、そして、Illustrator CS5 15.1(Adobe)を使用して配置された。
【0101】
ヒトCPのパラフィン包埋切片。若年者および高齢者の死後のCNS非疾患個体のヒト脳切片、同様にまた、AD患者のヒト脳切片を、適切な同意および倫理委員会承認(TW220)により、Oxford Brain Bank(以前には、Thomas Willis Oxford Brain Collection(TWOBC)として知られていた)から得た。これらの切片を伴う実験はワイツマン科学研究所生命倫理委員会によって承認された。
【0102】
フローサイトメトリー、サンプル調製および分析。マウスをPBSによる経心的灌流に供し、組織を以前の記載(Baruch他、2013)のように処理した。脳を切開し、種々の脳領域を解剖顕微鏡(Stemi DV4;Zeiss)下、PBSに取り出し、組織を、gentleMACS(商標)解離装置(Miltenyi Biotec)を使用して解離させた。脈絡叢組織を脳の側脳室、第3脳室および第4脳室から単離し、400U/mlのIV型コラゲナーゼ(Worthington Biochemical Corporation)を含有するPBS(Ca
2+/Mg
2+を伴う)において37℃で45分間インキュベーションし、その後、ピペッティングによって手で均質化した。脾臓をシリンジのプランジャーですりつぶし、ACK(塩化アンモニウムカリウム)溶解緩衝液により処理して、赤血球を除いた。すべての場合において、サンプルを製造業者のプロトコルに従って染色した。すべてのサンプルを70μmのナイロンメッシュでろ過し、抗Fc CD16/32(1:100;BD Biosciencies)によりブロッキング処理した。IFN−γの細胞内染色のために、細胞をパラ−メトキシアンフェタミン(10ng/ml;Sigma−Aldrich)およびイオノマイシン(250ng/ml;Sigma−Aldrich)と6時間インキュベーションし、ブレフェルジン−A(10μg/ml;Sigma−Aldrich)を最後の4時間は加えた。サイトカインの細胞内標識化を、BD Cytofix/Cytoperm(商標)Plus固定/透過化キット(cat.no.555028)を用いて行った。Treg染色のために、eBiosciences社のFoxP3染色用緩衝液セット(cat.no.00−5523−00)を使用した。下記の蛍光色素標識化モノクローナル抗体を、BD Pharmingen、BioLegend、R&D SystemsまたはeBiosciencesから購入し、製造者のプロトコルに従って使用した:PEまたはAlexa Fluor450コンジュゲート化抗CD4;PEコンジュゲート化抗CD25;PerCP−Cy5.5コンジュゲート化抗CD45;FITCコンジュゲート化抗TCRβ;APCコンジュゲート化抗IFN−γ;APCコンジュゲート化抗FoxP3;ブリリアントバイオレットコンジュゲート化抗CD45。細胞を、FlowJoソフトウエアを使用してLSRIIサイトメーター(BD Biosciences)で分析した。それぞれの実験において、それぞれの組織についての関連する陰性コントロール群、陽性コントロールおよび単一染色サンプルを使用して、目的とする集団を特定し、かつ、他の集団を除外した。
【0103】
BMキメラ体の調製。BMキメラ体を以前の記載のように調製した(Shechter他、2009;Shechter他、2013)。簡単に記載すると、性別一致のレシピエントマウスを、頭部を遮蔽しながら致死的全身照射(950rad)に供した(Shechter他、2009)。その後、マウスにCX
3CR1
GFP/+ドナーからの5×10
6個のBM細胞を静脈内注入した。マウスを、実験における使用に先立って、造血系譜の再構成を可能にするためにBM移植後8週間〜10週間放置した。キメラ現象の割合を、循環する単球(CD11b
+)の中のGFP発現細胞の割合に従って血液サンプルのFACS分析によって求めた。この頭部遮蔽モデルでは、平均して60%のキメラ現象が達成され、CNS浸潤のGFP
+骨髄性細胞は、CD45
high/CD11b
highであることが確認され、このことは、ミクログリアではなく、単球由来マクロファージを表していた(Shechter他、2013)。
【0104】
モリス水迷路。マウスに、連続して4日間、1日に3回の試行を与えて、プール(直径が1.1m)において水面下1.5cmに位置する隠されたプラットホームを見つけることを学習させた。水温を21℃〜22℃の間で保った。水は粉ミルクにより不透明にされた。試験室内では、遠位の視覚的形状手がかりおよび物体手がかりのみが、水面下のプラットホームを突き止めることを助けるためにマウスには利用可能であった。逃避潜時、すなわち、プラットホームを発見し、その上に登るために要する時間を、60秒を上限として記録した。それぞれのマウスは、15秒間プラットホームに留まることが許され、その後、迷路から取り出され、そのホームケージに戻された。マウスが60秒以内にプラットホームを発見しないならば、マウスを手でプラットホームに置き、15秒後にそのホームケージに戻した。それぞれのマウスについての試行間の間隔が10分であった。5日目に、プラットホームを除き、マウスに、利用可能な逃避を伴うことなく60秒持続する1回だけの試行を与えた。6日目および7日目に、プラットホームを最初の訓練用象限の反対側の象限に置き、マウスに毎日3回の再訓練を与えた。データを、Etho Vision V7.1自動追跡システム(Noldus Information Technology)を使用して記録した。統計学的分析を、分散分析(ANOVA)およびボンフェローニ事後検定を使用して行った。すべてのMWM試験を照明停止期間中の午前10時〜午後5時の間で行った。
【0105】
放射状アーム水迷路。詳しくは以前に記載されたように(Alamed他、2006)、放射状アーム水迷路(RAWM)を使用して、空間学習および記憶を試験した。簡単に記載すると、6個のステンレススチール製インサートをタンクに置き、開いた中央領域から放射状に広がる6つの遊泳アームを形成させた。逃避プラットホームがプール(直径が1.1m)において水面下1.5cmのところに1つのアーム(ゴールアーム)の終点に位置した。水温を21℃〜22℃の間で保った。水は粉ミルクにより不透明にされた。試験室内では、遠位の視覚的形状手がかりおよび物体手がかりのみが、水面下のプラットホームを突き止めることを助けるためにマウスには利用可能であった。ゴールアームの場所は所与のマウスについては一定のままであった。1日目に、マウスを(3時間にわたって一定の間隔での)15回の試行について訓練した:試行が、視認されるプラットホームと、隠されたプラットホームとの間で交互に行われ、最後の4回の試行では、隠されたプラットホームのみが用いられた。2日目に、マウスを、隠されたプラットホームを用いた15回の試行について訓練した。間違ったアームへの進入、または、アームを15秒以内に選択できなかったことを、エラーとしてスコア化した。空間学習および記憶を、それぞれの試行でのマウスのアーム進入エラーの数または逃避潜時を算出することによって測定した。訓練データを、3回の連続試行からなる一組の訓練について、平均エラーまたは平均逃避潜時として分析した。
【0106】
GA投与。それぞれのマウスに、200μlのPBSに溶解されるGA(バッチ番号P53640;Teva Pharmaceutical Industries、Petah Tiqva、イスラエル)の100μgの総用量を皮下(s.c.)注入した。マウスには、毎週GA療法(Butovsky他、2006)または毎日GA投与に従ってどちらかが注入された(
図8および
図16)。マウスを、それぞれの実験について示されるように、最後のGA注入の1週間後に、または処置後1ヶ月でそのどちらかで安楽死させた。
【0107】
Tregの条件的消失。ジフテリア毒素(DTx;8ng/g体重;Sigma)をFoxp3.LuciDTRマウス(Suffner他、2010)に4日間連続して毎日、腹腔内(i.p.)注入した。DTxの効率を血液および脾臓における免疫細胞のフローサイトメトリー分析によって確認し、これにより、GFPを発現するFoxP3
+CD4
+Treg細胞のほぼ完全な(99%超の)枯渇化を達成した(
図4)。
【0108】
P300阻害。マウスにおけるp300の阻害を以前の記載(Liu他、2013)と同様に行った。p300i(C646;Tocris Bioscience)をDMSOに溶解し、1週間にわたって毎日、i.p.注入した(8.9mg kg
−1 d
−1、i.p.)。ビヒクル処置マウスにDMSOを同様に注入した。
【0109】
ATRA処置。マウスへのオールトランスレチノイン酸(ATRA)投与を以前の記載(Walsh他、2014)と同様に行った。ATRA(Sigma)をDMSOに溶解し、1週間の間、1日おきにi.p.注入した(8mg kg
−1 d
−1)。ビヒクル処置マウスにDMSOを同様に注入した。
【0110】
可溶性Aβ(sAβ)タンパク質の単離および定量化。組織の均質化およびsAβタンパク質の抽出を以前の記載(Schmidt他、2005)のように行った。簡単に記載すると、大脳の実質組織を切開し、急速凍結し、均質化まで−80℃で保存した。タンパク質をサンプルから逐次的に抽出して、溶解性が異なるタンパク質を含有する別個の分画物を得た。サンプルを、すりガラス乳棒をDounceホモジナイザーにおいて使用して、250mMのスクロース、20mMのTris塩基、1mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)および1mMのエチレングリコール四酢酸(pH7.4)を含有する10体積の氷冷した組織均質化緩衝液において均質化した。6回のストロークの後、ホモジネートをさらなる6回のストロークの前に100mMのNaCl溶液における0.4%ジエチルアミン(DEA)と1:1で混合し、その後、4℃で45分間にわたって135,000gで遠心分離した。上清(細胞外タンパク質および細胞質ゾルタンパク質を含有するDEA可溶性画分)を集め、0.5MのTris−HCl(pH6.8)の10%により中和した。Aβ
1_40およびAβ
1_42を個々に、市販のキット(Biolegend;#SIG−38954および#SIG−38956)を製造業者の説明書に従って使用して可溶性画分から酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって測定した。
【0111】
Aβプラークの定量化。それぞれの脳から、6μmの冠状面薄片を集め、マウスあたり8個の切片(目的とする領域(歯状回または大脳皮質)の全体にわたる4つの異なる所定の深さからのもの)を免疫染色した。陽性染色画素のヒストグラム型セグメント化を、Image−Pro Plusソフトウエア(Media Cybernetics、Bethesda、MD、米国)を使用して行った。セグメント化アルゴリズムを歯状回領域または皮質層Vにおいて手動でそれぞれの画像に適用し、総Aβ免疫染色によって占められる領域の百分率を求めた。プラーク数を同じ6μmの冠状面脳薄片から定量化した。プラーク数が脳領域あたりの平均プラーク数として示される。定量化に先立って、薄片は、実験群の正体を隠すためにコード化され、プラーク負荷が、実験群の正体を知らない観測者によって定量化された。
【0112】
統計学的分析。それぞれの実験組を分析するために使用される具体的な検定が図の凡例に示される。データを、2つの群の間で比較するために両側スチューデントt検定を使用して分析し、一元配置ANOVAを、いくつかの群を比較するために使用し、その後、ニューマン・クールス事後手順を、帰無仮説が棄却された(P<0.05)後での群のペア毎の比較のために使用した。行動試験からのデータを、二元配置反復測定ANOVAを使用して分析し、ボンフェローニ事後手順を追跡調査でのペア毎の比較のために使用した。サンプルサイズを、文献および過去の経験に基づく十分な統計学的検出力により選定し、マウスを、月齢、性別および遺伝子型に従って実験群に割り当てた。研究者には、実験群の正体を実験期間中および結果評価期間中は知らせなかった。すべての算入基準および除外基準がIACUCガイドラインに従って事前に確立された。結果が平均±s.e.m.として示される。グラフにおいて、y軸の誤差バーはs.e.m.を表す。統計学的計算を、GraphPad Prismソフトウエア(Graphpad Software、San Diego、CA)を使用して行った。
【0113】
序論。アルツハイマー病(AD)は、認知機能の段階的喪失および脳組織の破壊を引き起こす中枢神経系(CNS)内のニューロン損傷、アミロイドベータ(Aβ)プラーク形成および慢性的炎症によって特徴づけられる加齢関連の神経変性疾患である(Akiyama他、2000;Hardy&Selkoe、2002)。これらの状態のもとでは、循環する骨髄性細胞と、CNSの常在性の骨髄性細胞、すなわち、ミクログリアとが、非冗長的な役割を、神経炎症性応答を緩和する際に果たしている(Britschgi&Wyss−Coray、2007;Cameron&Landreth、2010;Lai&McLaurin、2012)。具体的には、ミクログリアはAβ沈着物を究極的には排除することができないが、CNS浸潤の単球由来マクロファージ(mo−MΦ)は、Aβプラーク形成を制限することおよびAD様病理を撃退することにおいて有益な役割を果たしている(Butovsky他、2007;Koronyo−Hamaoui他、2009;Mildner他、2011;Simard他、2006;Town他、2008)。脳の脈絡叢(CP)は、その上皮層が血液−CSF関門(BCSFB)を形成する一方で、神経組織損傷の後でのmo−MΦ細胞およびT細胞の動員を可能にする、CNSへの白血球進入のための選択的入口として特定されている(Kunis他、2013;Shechter他、2013)。ここで、本発明者らは、ADにおいて、罹患した実質組織への炎症消散免疫細胞の最適とはいえない動員は、CPの入口機能不全を伴う全身的な免疫不全の結果であると仮定した。
【0114】
実施例1.ADのマウスモデルにおける疾患進行に沿った脈絡叢(CP)入口活性。
本発明者らは最初に、ADの5XFAD遺伝子組換えマウスモデル(AD−Tg)における疾患進行に沿ったCP活性を調べた;これらのマウスは、家族性ADに伴う5つの変異を共発現し、脳のAβ病理および神経膠症を2ヶ月もの早期の月齢において発症する(Oakley他、2006)。本発明者らは、疾患病理の進行段階に沿って、AD−TgマウスのCPが、月齢一致の野生型(WT)コントロールと比較した場合、icam1、vcam1、cxcl10およびccl2(これらは、急性CNS損傷に対する応答においてCPによってアップレギュレーションされることが示され、白血球の経上皮遊走のために必要であった;Kunis他、2013;Shechter他、2013)を含めて、白血球ホーミングおよび白血球輸送の決定因子の有意に低下したレベルを発現することを見出した(
図1A)。インテグリンリガンドICAM−1についての免疫組織化学的染色により、AD−TgマウスのCP上皮によるその低下した発現が確認された(
図1b)。加えて、ヒト死後脳におけるICAM−1についての染色では、CP上皮におけるその加齢関連低下が、本発明者らの以前の観察結果(Baruch他、2014)と一致して示され、また、この影響の定量的評価では、さらなる低下が、CNS疾患を有しない高齢者と比較されるAD患者において明らかにされた(
図2A)。CPによる白血球輸送決定因子の誘導が上皮でのインターフェロン(IFN)−γのシグナル伝達に依存している(Kunis他、2013)ので、本発明者らは次に、認められた影響がCPにおけるIFN−γ利用能の喪失を反映し得るであろうかどうかを検討した。5XFAD AD−TgマウスのCPを、フローサイトメトリー細胞内染色を使用して調べることにより、この区画におけるIFN−γ産生細胞の有意に低下した数が明らかにされ(
図2B)、また、定量的リアルタイムPCR(RT−qPCR)分析では、月齢一致のWT型コントロールと比較されるAD−TgマウスのCPにおけるifn−γのより低いmRNA発現レベルが確認された(
図2C)。
【0115】
実施例2.Treg媒介全身的免疫抑制、CP入口活性およびAD病理の間における機能的関係。
調節性T細胞(Treg)が、きわめて重要な役割を、全身的エフェクター免疫応答を抑制する際に果たしている(Sakaguchi他、2008)。本発明者らは、Treg媒介の全身的免疫抑制がCPにおけるIFN−γ利用能に影響を及ぼすことを想定し、したがって、AD病理におけるTregの関与に集中した。AD患者における上昇したTregレベルおよび抑制的活性の以前の報告(Rosenkranz他、2007;Saresella他、2010;Torres他、2013)と一致しているが、5XFAD AD−Tgマウスの脾細胞におけるFoxp3
+Treg頻度をそれらの月齢一致のWT型同腹子と比較して評価することにより、それらの上昇したレベルが疾患進行に沿って明らかにされた(
図3A、
図3B)。Treg媒介全身的免疫抑制、CP入口活性およびAD病理の間における機能的関係を研究するために、本発明者らは、5XFAD AD−TgマスをFoxp3−ジフテリア毒素受容体(DTR
+)マウスと交雑し、これにより、ジフテリア毒素(DTx)の投与によるAD−Tg/DTR
+マウスにおけるFox3
+Tregの一時的な条件的インビボ枯渇化を可能にした(
図4A)。Tregの一時的な枯渇化は、DTx処置されたAD−Tg/DTR
−同腹子と比較して、AD−Tg/DTR
+マウスのCPによる白血球輸送分子の上昇したmRNA発現を生じさせた(
図5A)。脳の実質組織に対する一時的Treg枯渇化の長期影響の(3週間後での)分析により、上昇した数のCD45
high/CD11b
high骨髄性細胞(これは浸潤性mo−MΦを表す;Shechter他、2013)およびCD4
+T細胞を含めて、脳における免疫細胞の蓄積が明らかにされた(
図5B)。加えて、Tregの短期間かつ一時的な枯渇化は、フローサイトメトリーによって評価された場合、脳内に蓄積するCD4
+T細胞の中でのFoxp3
+Tregの際立った増強を生じさせた(
図5C、
図5D)。海馬のRT−qPCR分析では、foxp3およびil10のmRNAの増大した発現が示された(
図5E)。
【0116】
Tregの短期間の枯渇化の後には、脳病理の部位における免疫調節細胞の蓄積が続くので、本発明者らは次に、Tregの短期間の枯渇化が脳機能に対する長期影響を引き起こすかどうかを調べた。本発明者らは海馬の神経膠症における低下を認め(
図5F)、また、炎症促進性サイトカイン(例えば、il−12p40およびtnf−αなど)の低下したmRNA発現レベルを認めた(
図5G)。そのうえ、海馬歯状回および大脳皮質(第5層)における、すなわち、堅固なAβプラーク病理を5XFAD AD−Tgマウスにおいて示す2つの脳領域(Oakley他、2006)における脳Aβプラーク負荷が低下した(
図6A、
図6B)。認知機能に対する影響を、モリス水迷路(MWM)試験を使用して評価することにより、Treg枯渇化後のAD−Tg/DTR
+マウスでの空間学習および記憶における著しい改善が、DTx処置されたAD−Tg/DTR
−月齢一致マウスと比較して明らかにされ、WT型マウスの成績と類似する成績に達した(
図6C〜
図6E)。まとめると、これらのデータにより、Treg媒介の全身的免疫抑制をAD−Tgマウスにおいて一時的に中断させることは、mo−MΦおよびTregを含めて、炎症消散細胞の脳における蓄積をもたらし、その後には、神経炎症性応答の消散、Aβの排除および認知低下の回復が続くことが明らかにされた。
【0117】
実施例3.コポリマー−1の毎週投与はTreg媒介の全身的免疫抑制を低下させ、CP入口活性を改善し、AD病理を緩和する。
全身的免疫抑制、CP機能およびAD病理の間における逆相関の因果性をさらに実証するために、本発明者らは次に、免疫調節化合物のグラチラマー酢酸塩(GA;これはコポリマー−1またはCopaxone(登録商標)としてもまた知られている)を使用した。グラチラマー酢酸塩は、毎週投与療法において、治療効果をADのAPP/PS1マウスモデルにおいて有することが見出されていた(Butovsky他、2006);この効果には、疾患病理の脳部位へのmo−MΦ動員が機能的に伴っていた(Butovsky他、2007)。ここで、本発明者らは最初に、5XFAD AD−Tgマウスにおける本発明者らの観測結果と同様に、APP/PS1 AD−TgマウスにおけるCPもまた、IFN−γ発現レベルに関して欠乏しているかどうかを調べた。本発明者らは、APP/PS1 AD−Tgマウスでは、CPにおけるIFN−γレベルが月齢一致のWT型コントロールに対して低下したことを見出した(
図7A)。これらの結果は、APP/PS1マウスにおける毎週GAの治療効果(Butovsky他、2006)が、5XFAD AD−Tgマウスにおいて再現され得るであろうかどうか、そして、もしそうであるならば、その治療効果は、全身的Tregと、mo−MΦ輸送のためのCPの活性化とに影響を及ぼすであろうかどうかを検討することを本発明者らに促した。したがって、本発明者らは、5XFAD AD−Tgマウスを4週間の期間にわたるGAの毎週投与療法(以降、「毎週GA」)により処置した(
図8Aに概略的に示される)。本発明者らは、毎週GAにより処置される5XFAD AD−Tgマウスが、低下した神経炎症を示し(
図8B〜
図8D)、かつ、認知成績を改善し、改善が処置後2ヶ月に至るまで持続した(
図8E〜
図8I)ことを見出した。全身性免疫およびCPに対する毎週GAの影響をフローサイトメトリーによって調べたとき、本発明者らは、脾細胞でのFoxp3
+Tregレベルが低下したことを見出し(
図9A)、また、IFN−γ産生細胞が、処置された5XFAD AD−TgマウスのCPにおいて増大し、WT型コントロールにおいて認められるレベルと類似するレベルに達したことを見出した(
図9B)。毎週GAで処置されたマウスにおけるCPでのIFN−γ発現細胞の上昇したレベルには、白血球輸送分子のアップレギュレーションされた上皮発現が伴った(
図9C)。
【0118】
浸潤するmo−MΦのCNSへの進入を検出するために、本発明者らは、(頭部保護を使用して調製される)5XFAD AD−Tg/CX
3CR1
GFP/+骨髄(BM)キメラマウスを使用した。このキメラマウスでは、循環する(緑色蛍光タンパク質(GFP)
+標識された)骨髄性細胞の可視化が可能であった(Shechter他、2009;Shechter他、2013)。本発明者らは、ビヒクル処置のAD−Tg/CX
3CR1
GFP/+コントロールと比較した場合、毎週GA処置の後におけるCPおよび隣接脳室空間へのGFP
+mo−MΦの増大したホーミングを見出した(
図9D〜
図9E)。脳の実質組織の免疫組織化学により、脳のプラーク形成の部位におけるGFP
+mo−MΦ蓄積の存在が明らかにされ(
図9F)、浸潤する骨髄性細胞の定量化は、AD−Tg非キメラマウスにおける海馬のフローサイトメトリー分析による場合、CD11b
highCD45
high発現細胞の増大した数を示した(
図9G、
図9H)。まとめると、これらの結果により、AD病理の部位へのmo−MΦ動員、全身的Tregレベルの低下、および、CPのIFN−γ依存的活性化の間における機能的連関が実証された。
【0119】
実施例4.Treg活性を短期間にわたって直接に妨げることにより、CP入口活性が改善され、AD病理が緩和される。
4.1 小分子のヒストンアセチルトランスフェラーゼ阻害剤を使用するTreg活性の妨害。上記の発見は、Treg媒介の全身的免疫抑制が、AD病理と闘う能力を妨げることを示唆した一方で、ガン免疫療法におけるTregに起因すると考えられる機能を連想させる。これは、ガン免疫療法では、これらの細胞が、効果的な抗腫瘍応答を免疫系が開始し得ることを妨げているからである(Bos&Rudensky、2012;Nishikawa&Sakaguchi、2010)。したがって、本発明者らは、Foxp3
+Treg細胞活性を直接に妨げる処置はADにおいて好都合であるかもしれないと考えた。本発明者らは、p300i(C646(Bowers他、2010))、すなわち、p300(Treg機能を調節するヒストンアセチルトランスフェラーゼ(Liu他、2013))の非ペプチド性阻害剤を検討した:この阻害剤は、保護的なTエフェクター細胞応答を損なわないままにしながら、Treg抑制活性に影響を及ぼすことが示された(Liu他、2013)。本発明者らは、p300iにより処置されたマウスが、ビヒクル(DMSO)処置のコントロールと比較して、脾臓における全身的IFN−γ発現細胞の上昇したレベルを示し(
図10A)、同様にまた、CPにおける全身的IFN−γ発現細胞の上昇したレベルを示したこと(
図10B)を見出した。本発明者らは次に、AD−Tgマウスを1週間の間、p300iまたはビヒクルのどちらかで処置し、脳のAβプラーク負荷について3週間後に調べた。免疫組織化学的分析により、脳のAβプラーク負荷における著しい低下がp300i処置のAD−Tgマウスにおいて明らかにされた(
図10C〜
図10E)。本発明者らはまた、1回の処置過程の後でのプラーク病理に対する影響が3週間を超えて持続するであろうかどうかを、そして、もしそうであるならば、さらなる回数の処置過程は、長く持続する効果に寄与するであろうかどうかを検討した。したがって、本発明者らは、ただ1回だけのp300i処置過程を受け、2ヶ月後に調べられたAD−Tgマウスを、1ヶ月の間欠を間に伴う2回の処置過程(
図10Fに概略的に示される)をこの期間の期間中に受けた月齢一致群と比較した。本発明者らは、脳のプラーク負荷の低下が、ただ1回だけの処置過程の2ヶ月後においてさえ明白であり、しかし、1ヶ月の間欠を間に伴う2回の処置過程を受けたマウスではより強かったことを見出した(
図10G)。ADにおける損なわれたシナプス可塑性および記憶には、可溶性Aβ
1_40/Aβ
1_42(sAβ)レベルの上昇した脳レベルが伴う(Shankar他、2008)ので、本発明者らはまた、sAβレベルをp300i処置のただ1回だけのサイクルまたは反復したサイクルの後で測定した。再度ではあるが、本発明者らは、1回の過程および(1ヶ月の間欠を間に伴う)2回の過程の両方が、脳のsAβを低下させることにおいて効果的であったことを見出し、そして、それにもかかわらず、この効果は、sAβ
1_42に対する影響に関して、反復した過程の後ではより強かった(
図10H)。これらの結果は、ただ1回だけの短期間の処置過程が効果的であるが、反復した回数の処置過程が、毎週GA処置の後での本発明者らの観測結果と同様な長期間持続する治療効果を維持するために好都合であろうことを示している。
【0120】
4.2 抗PD1抗体を使用するTreg活性の妨害。10ヶ月の月齢において、5XFADアルツハイマー病(AD)遺伝子組換え(Tg)マウスに250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a;#BE0089;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかを実験の1日目および4日目にi.p.注入し、そして、詳しくは以前に記載されるように(Alamed他、2006)、マウスを放射状アーム水迷路(RAWM)での空間学習・記憶課題によってそれらの認知成績について3週間後に調べた(
図11Aに概略的に示される)。簡単に記載すると、RAWM課題の1日目に、マウスを(3時間にわたって一定の間隔での)15回の試行について訓練した:試行が、視認されるプラットホームと、隠されたプラットホームとの間で交互に行われ、最後の4回の試行では、隠されたプラットホームのみが用いられた。2日目に、マウスを、隠されたプラットホームを用いた15回の試行について訓練した。間違ったアームへの進入、または、アームを15秒以内に選択できなかったことを、エラーとしてスコア化した。空間学習および記憶を、それぞれの試行でのマウスのアーム進入エラーの数または逃避潜時を算出することによって測定した。月齢を一致させた未処置のWT型マウスおよびAD−Tgマウスをコントロールとして使用した。本発明者らは、(1日目および4日目での)抗PD1の2回の注入を含む1回の治療期間により処置された5XFAD AD−Tgマウスが、3週間後に評価された場合、RAWMにおける著しい改善された空間認知成績を示したことを見出した(
図11B)。
【0121】
本発明者らは次に、疾患病理に対する影響には全身的免疫抑制の低下が伴うかどうかを調べた。本発明者らは上記実験を繰り返したが、今回は、マウスを、処置期が終了したとき(実験の7日目)に調べた(
図12Aに概略的に示される)。本発明者らは、この時点では、PD−1で処置されたAD−Tgマウスにおける全身的免疫抑制の減弱には、IFN−γ産生CD4脾細胞が上昇するという全身的影響が付随し(
図12B)、そして、この影響が、IFN−γのmRNAレベルが上昇するというCPでの局所的影響と相関し(
図13A)、また、CPの白血球輸送分子、ケモカインであるCCL2およびCXCL10の発現における上昇と相関する(
図13B)ことを認めた。これらのデータは、AD−Tgマウスにおける短期間の抗PD−1処置期には、予想されたように、Treg媒介の免疫抑制を弱めるという全身的応答(Naidoo他、2014)、および、CNSへの白血球輸送のためのCP入口活性の活性化が伴うことを示した。
【0122】
最後に、本発明者らは、AD−Tgマウスにおける疾患病理に対する影響を調べ、かつ、さらなる処置期が病理に対するその影響において好都合であるかどうかを調べた。この目的を達成するために、10月齢のAD−Tgマウスは、上記で記載されるような1回の抗PD−1処置期、または、3週間の間欠を伴うさらなる処置のどちらかを受けた。コントロール群はIgGによる処置または非処置のどちらかに供され、すべてのマウス群を3週間後にそれらの認知成績について試験した(
図14Aに概略的に示される)。本発明者らは、1回の抗PD−1により処置されたAD−Tgマウス(「AD−Tg+PD−1 X1」)で、2ヶ月後に調べられたAD−Tgマウスは、著しい認知改善を、IgG処置および非処置のAD−Tgマウスとの比較において示したが、その効果は、同じマウスが1ヶ月早く認知成績について評価されたときよりも堅固でなかったことを見出した。対照的に、もう1回の抗PD−1処置期を受けたAD−Tgマウス(「AD−Tg+PD−1 X2」)は、IgG処置または非処置のAD−Tgマウスと比較された場合と同様に、1回の処置期を受けたAD−TGと比較して、RAWMにおける著しくより良好な空間学習能および記憶能を示した(
図14B)。これらの発見により、長期間持続する治療効果を維持するためには、反復した処置期が必要であることが明らかにされた。
【0123】
4.3 抗PD1抗体および抗CTLA4抗体の組合せを使用するTreg活性の妨害。
10ヶ月の月齢において、5XFADアルツハイマー病(AD)遺伝子組換え(Tg)マウスに250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)および250μgの抗CTLA4抗体(InVivoMAb抗mCD152;#BE0131;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089、または、ポリクローナルなゴールデンハムスターIgG、#BE0087;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかを実験の1日目および4日目にi.p.注入し、マウスを、上記で記載されるように、放射状アーム水迷路(RAWM)での空間学習・記憶課題によってそれらの認知成績について3週間後に調べる。
【0124】
一部のマウスは、3週間の間欠期を有するさらなる処置期を受ける。コントロール群はIgGによる処置または非処置のどちらかに供され、すべてのマウス群が3週間後にそれらの認知成績について試験される。
【0125】
抗体の組合せにより処置されるマウスは、著しい認知改善を、IgG処置および非処置のAD−Tgマウスとの比較において示し、同様にまた、脳のプラーク負荷の著しい低下を示すことが予想される。
【0126】
実施例5.Treg活性の増強はAD病理に対する悪影響を有する。
ADにおけるTreg媒介の全身的免疫抑制の負の役割を実証するために、本発明者らは次に、全身的Tregレベルを増強することはAD病理に対する逆の悪影響を有し得るであろうかどうかを調べた。このことを検討するために、本発明者らは、AD−TgマウスにおけるTreg抑制機能をオールトランスレチノイン酸(ATRA)の投与によって増強した:この場合、オールトランスレチノイン酸により、Treg分化が誘導され(Mucida他、2007)、Treg表現型が安定化され(Zhou他、2010)、Tregがより抑制的にされる(Zhou他、2010)。本発明者らは、5XFAD AD−Tgマウスを疾患進行の比較的早い段階で使用し、ATRAまたはビヒクル(DMSO)のどちらかで処置した。ATRAで処置されたAD−TgマウスはFoxp3
+CD25
+Tregの著しくより大きい脾細胞頻度を示した(
図15A、
図15B)。マウスを最後のATRA注入の3週間後に調べた場合、より大きい脳Aβプラーク負荷および神経膠症が明らかにされ(およそ2倍〜3倍の増大;
図15C〜
図15E)、sAβの評価により、脳での増大したsAβ
1_40レベルおよびsAβ
1_42レベルが全身的Tregの増強の後で明らかにされた(
図15F〜
図15G)。RAWMを使用した認知成績の評価では、空間記憶欠損の悪化が、ビヒクル処置のAD−Tgマウスと比較して、ATRA処置のAD−Tgマウスにおいて示された(
図15H)。
【0127】
GAの毎日の投与は、Tregを誘導することが知られており、また、多発性硬化症(MS)を処置するために臨床で使用されるという事実(Haar他、2009;Hong他、2005;Weber他、2007)と併せて、AD病理に対する全身的Tregの負の影響の本発明者らの今回の発見を考慮して、本発明者らは、(1ヶ月の期間にわたる)毎日療法におけるGAは、毎週GAとは対照的に、AD−Tgマウスにおける疾患病理に対する負の影響を有するかもしれないかどうかを検討した。本発明者らは、(
図16Aに概略的に示される)毎週GA投与に対する毎日GA投与の影響を、5XFAD AD−Tgマウスにおいて比較した。RAWM課題による認知成績の評価では、毎週GA処置の有益な効果とは対照的に、空間記憶に対する有益な効果、または、悪化影響への傾向のどちらもが、毎日GAを受けたAD−Tgマウスにおいて認められなかったことが明らかにされた(
図16B)。加えて、プラーク排除に対する毎週GA投与の堅固な影響とは異なり、毎日GAで処置されたAD−Tgマウスは有益な効果を何ら示さず、または、プラーク負荷に対する中程度の悪影響を示した(
図16C〜
図16F)。これらの発見により、MSおよびAD、すなわち、神経炎症を伴う2つのCNS病理がどのように、毎日GAによる同じ免疫調節処置によって逆向きかつ弁別的に影響され得るであろうかが強調される(Schwartz&Baruch、2014a)。
【0128】
実施例6.Treg活性を直接に妨げることにより、CP入口活性が改善され、かつ、PTSD病理が妨げられ、または緩和される。
重度のストレス性状態または慢性的ストレスは心的外傷後ストレス障害(PTSD)およびうつ病を引き起こす可能性がある。本発明者らは以前に、CP入口活性が、精神的ストレスに対処するために非常に重要であるかもしれないこと、そして、CPの機能が最適とはいえない場合には、精神的な外傷性エピソードがPTSDを引き起こすかもしれないことを示唆した(Schwartz&Baruch、2012)。本発明者らはさらに、外傷後の時宜を得た全身的介入が、CP応答を修正することを助けることになる一方で、PTSDの慢性的状態の発症を妨げるかもしれないことを仮定した。Treg媒介の全身的免疫抑制を短期間弱めることは脳病理に対する長期影響を有するという本発明者らの発見は、この介入が、外傷事象の直後であれば、PTSDの発症を妨げるであろうことを示唆している。
【0129】
CPが、外傷性ストレスに対処する際には関与し、そして、外傷性ストレスがPTSDの発症を引き起こす場合、CPは機能不全に陥っているかもしれないという本発明者らの作業仮説を検証するために、本発明者らは生理学的PTSD様動物モデルを採用した:このモデルにおいて、マウスは、過度に用心深い行動、注意力の低下、増大したリスク評価、および、睡眠不足を示す(Lebow他、2012)。PTSD誘導のこの実験モデルにおいて、マウスは昼夜逆転サイクルに10日間慣らされ、電気的ショックの2つのエピソード(外傷および誘因)が与えられ(これは「PTSD誘導」と呼ばれる)、外傷後の種々の時点で評価される。外傷事象の後、マウスには、末梢の免疫抑制を一時的に低下させる前記化合物が注入される。マウスは下記療法の1つまたは複数に従って処置される:
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を外傷事象後1日目および4日目に受け、2週間のさらなる間欠期の後で調べられる;
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)および250μgの抗CTLA4抗体(InVivoMAb抗mCD152;#BE0131;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089、または、ポリクローナルなゴールデンハムスターIgG、#BE0087;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を実験の1日目および4日目に受け、2週間の間欠期の後で調べられる;
・マウスは、上記のような毎週GAによるi.p.注入を外傷事象の後で受け、2週間の間欠期の後で調べられる;
・マウスは、1週間の過程にわたるp300iまたはビヒクルによる処置を外傷事象の後で受け、上記で記載されるように3週間後に調べられる;
一部のマウスは、適切な間欠期を有するさらなる処置期を受ける。
【0130】
処置を受けるマウスは、探索に費やす時間、および、(Lebow他、2012)に記載される明暗迷路または他の行動課題でのリスク評価によって評価されるような、この実験モデルにおけるPTSDに伴う不安行動を示さないことが予想される。
【0131】
実施例7.全身的免疫抑制の一時的低下はパーキンソン病の病理を緩和する。
パーキンソン病(PD)遺伝子組換え(Tg)マウスがこれらの実験では使用される。マウスは下記療法の1つまたは複数に従って疾患の進行段階において処置される:
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を外傷事象後1日目および4日目に受け、2週間のさらなる間欠期の後で調べられる;
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)および250μgの抗CTLA4抗体(InVivoMAb抗mCD152;#BE0131;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089、または、ポリクローナルなゴールデンハムスターIgG、#BE0087;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を実験の1日目および4日目に受け、2週間の間欠期の後で調べられる;
・マウスは、上記のような毎週GAによるi.p.注入を外傷事象の後で受け、2週間の間欠期の後で調べられる;
・マウスは、1週間の過程にわたるp300iまたはビヒクルによる処置を外傷事象の後で受け、上記で記載されるように3週間後に調べられる;
一部のマウスは、適切な間欠期(約3週間〜1ヶ月)を有するさらなる処置期間を受ける。
【0132】
運動の神経学的機能が、例えば、ロータロッド成績試験(これにより、回転する棒の上に留まるマウスの能力が評価される)を使用して評価される。
【0133】
1回の処置期により処置されるPD−Tgマウスは、IgG処置またはビヒクル処置のコントロール群あるいは非処置群と比較して、著しい改善された運動成績を示すことが予想される。2回の治療過程を受け、適切な間欠期の後で調べられるPD−Tgマウスは、長期間持続する治療効果を示すことが予想される。この治療効果を維持するために、マウスは、適切な間欠期をそれぞれの処置期の間に有する有効な処置期に供される。
【0134】
実施例8.全身的免疫抑制の一時的低下はハンチントン病の病理を緩和する。
これらの実験で使用されるモデルはハンチントン病(HD)R6/2遺伝子組換えマウス(Tg)試験系である場合がある。R6/2遺伝子組換えマウスは、多数のCAG反復の挿入を含む変異型ヒトハンチンチン遺伝子を疾患の進行段階でのマウスにおいて過剰発現する。これらのマウスは、5週〜6週もの早い週齢で始まり、10週〜13週での早過ぎる死を引き起こす進行性の行動−運動障害を示す。症状には、低体重、抱擁、振戦および痙攣が含まれる。
【0135】
マウスは生後45日のときに下記療法の1つまたは複数に従って処置される:
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を外傷事象後1日目および4日目に受け、2週間のさらなる間欠期の後で調べられる;
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)および250μgの抗CTLA4抗体(InVivoMAb抗mCD152;#BE0131;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089、または、ポリクローナルなゴールデンハムスターIgG、#BE0087;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を実験の1日目および4日目に受け、2週間のさらなる間欠期の後で調べられる。
・マウスは、上記のような毎週GAによるi.p.注入を外傷事象の後で受け、2週間の間欠期の後で調べられる;
・マウスは、1週間の過程にわたるp300iまたはビヒクルによる処置を外傷事象の後で受け、上記で記載されるように3週間後に調べられる;
一部のマウスは、適切な間欠期(約3週間〜1ヶ月)を有するさらなる処置期間を受ける。
【0136】
運動の神経学的機能が、例えば、ロータロッド成績試験(これにより、回転する棒の上に留まるマウスの能力が評価される)を使用して評価される。
【0137】
1回の処置期により処置されるHD−Tgマウスは、IgG処置またはビヒクル処置のコントロール群あるいは非処置群と比較して、著しい改善された運動成績を示すことが予想される。2回の治療過程を受け、適切な間欠期の後で調べられるHD−Tgマウスは、長期間持続する治療効果を示すことが予想される。この治療効果を維持するために、マウスは、適切な間欠期をそれぞれの処置期の間に有する有効な処置期に供される。
【0138】
実施例9.全身的免疫抑制の一時的低下は筋萎縮性側索硬化症の病理を緩和する。
この実験で使用されるモデルは、Gly93→Ala(G93A)遺伝子を含有する欠損型ヒト変異SOD1対立遺伝子を過剰発現する遺伝子組換えマウス(B6SJL−TgN(SOD1−G93A)1Gur(本明細書中では「ALSマウス」)である場合がある。このモデルは運動ニューロン疾患を発症し、したがって、ALSを処置するための容認された動物モデルを構成する。
【0139】
マウスは生後75日のときに下記療法の1つまたは複数に従って処置される:
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を外傷事象後1日目および4日目に受け、2週間のさらなる間欠期の後で調べられる;
・マウスは、250μgの抗PD1抗体(RMP1−14;#BE0146;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)および250μgの抗CTLA4抗体(InVivoMAb抗mCD152;#BE0131;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)またはコントロールIgG抗体(IgG2a、#BE0089、または、ポリクローナルなゴールデンハムスターIgG、#BE0087;Bioxcell Lifesciences Pvt.LTD.)のどちらかによるi.p.注入を実験の1日目および4日目に受け、2週間の間欠期の後で調べられる。
・マウスは、上記のような毎週GAによるi.p.注入を外傷事象の後で受け、2週間の間欠期の後で調べられる;
・マウスは、1週間の過程にわたるp300iまたはビヒクルによる処置を外傷事象の後で受け、上記で記載されるように3週間後に調べられる;
一部のマウスは、適切な間欠期(約3週間〜1ヶ月)を有するさらなる処置期間を受ける。
【0140】
運動の神経学的機能が、例えば、ロータロッド成績試験(これにより、回転する棒の上に留まるマウスの能力が評価される)を使用して評価されるか、または、マウスは、小さいループを下方端に有する垂直なワイヤ(直径が2mm)をつかみ、それにしがみつくことが許される。垂直なワイヤは、マウスが、ワイヤにつかまるために前足および後足の両方を使用することを可能にする。このワイヤは、24rpmでの垂直配向の円形運動(円の半径が10cmであった)で維持される。マウスがワイヤにしがみつくことができる時間がタイマーにより記録される。
【0141】
1回の処置期により処置されるALSマウスは、IgG処置またはビヒクル処置のコントロール群あるいは非処置群と比較して、著しい改善された運動成績を示すことが予想される。2回の治療過程を受け、適切な間欠期の後で調べられるALSマウスは、長期間持続する治療効果を示すことが予想される。この治療効果を維持するために、マウスは、適切な間欠期をそれぞれの処置期の間に有する有効な処置期に供される。
【0142】
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