(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
故障が発生したとの前記決定に基づいて少なくとも1つの動作を実行することをさらに含み、前記少なくとも1つの動作は、システムをシャットダウンすること、前記システムのユーザに警告を発すること、前記故障の記録を残すこと、又は磁気刺激構成要素に印加される電流を変えること、のうちの1つ以上を含む、
請求項9に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
磁気刺激療法に関するパルシング磁場を監視して、例えば、システム故障が発生したか否かを判定するシステムが提供され得る。システムは、磁気刺激構成要素、センサ、およびプロセッサを備え得る。磁気刺激構成要素は、磁気刺激療法を患者に関して実行するためのパルシング磁場を生成するように構成され得る。センサは、磁気刺激構成要素のパルシング磁場に関連付けられる信号を生成するように構成され得る。例えば、センサは、磁気刺激構成要素と患者との間に配置され得る。パルシング磁場への応答で、パルシング磁場に比例し得る、電流信号、電圧信号、またはそれに類するものが、センサで生成され得る。
【0015】
プロセッサは、信号(例えば、生成される信号)に関連付けられる、1または複数の特性(例えば、2つの特性)を推定し、推定される特性に基づいて、信号の特性を決定するように構成され得る。プロセッサは、故障が発生したかどうかを、信号の決定される特性に基づいて判定するように構成され得る。したがってシステムは、パルシング磁場が磁気刺激療法を患者に適切に提供しているかどうかを検出することが可能であり得る。故障を検出することを基に、システムは、TMS手順を一時停止すること、磁気刺激システムをシャットダウンすること、磁気刺激システムのユーザに警告すること、および/または、磁気刺激構成要素に印加される電流を変更することを行うように構成され得る。
【0016】
1831年にマイケルファラデーは、導体上で誘導される電場の大きさは、導体を横切る磁束の変化のレートに比例するということを発見した。当業者によく知られているファラデーの法則は、E〜−(A*dB/dt)と表され得るものであり、ただしEは、ボルト/メートルでの誘導される電場であり、dB/dtは、テスラ/秒での磁束密度の時間変化率である。他の言葉を使うと、導体などの物体内で誘導される電場の量は、2つの要因:磁束密度、およびフラックスの時間変化率を使用して決定され得る。フラックス密度、および、その微分値が大きいほど、誘導される電場、および、結果として生じる電流密度は大きい。磁束は、距離の関数であり得る。例えば、磁束密度は、磁場の源からの距離との関係によって、強さにおいて減少し得るので(例えば、1/r3、1/r5、またはそれに類するもの)、フラックス密度は、導体が磁場の源に近いほど大きくなり得る。導体がコイルであるとき、電場によりコイル内で誘導される電流は、コイルの巻き線の数への比例で増大され得る。
【0017】
様々な実施形態の態様が実装され得る磁気システムの、動作例および作用の概観が提供され得る。導体上で誘導される電場の大きさは、導体を横切る磁束密度の変化のレートに比例し得る。電場が導体内で誘導されるとき、電場は、対応する電流の流れ(current flow)を導体内で生出し得る。電流フローは、所与の時点での電場ベクトルと同じ方向であり得る。ピーク電場は、磁束密度の時間変化率が最も大きなものであるときに発生し得るものであり、他の時間では減り得る。磁気パルスの間、電流は、磁場を保存することに資する方向に流れ得る(例えば、レンツの法則)。
【0018】
解剖学的構造の決まった部分(例えば、神経、組織、筋肉、脳)は、導体として働き得るものであり、パルス磁界が印加されるときに電流を搬送し得る。パルス磁界は、解剖学的構造のこれらの部分に経皮的に印加され得る。例えばTMSでは、時間変動する磁場が、電流を生み出し得る、脳組織内の電場を生出するために、頭蓋を横切るように印加され得る。誘導される電流が、充分な密度および/または持続時間のものである場合、ニューロン活動電位は、膜ナトリウムチャネルが開き、活動電位応答が生出されるという程度に低減され得る。電流のインパルスは軸索膜に沿って伝搬され得るものであり、その軸索膜は、情報を他のニューロンに、神経伝達物質の修飾によって伝達する。そのような磁気刺激は、皮質組織内の、グルコース代謝、および、局所的な血液フローに急性的に影響し得る。大うつ病性障害の事例では、前頭前皮質、および、接続される辺縁系構造内の、神経伝達物質調節不全、および、異常なグルコース代謝は、起こりそうな病態生理であり得る。前頭前皮質への磁気刺激の反復させられる作用は、神経伝達物質濃度、代謝の慢性変化、および/または、刺激しきい値に対する神経変化を生み出し得るものであり、例えばそのことによって、うつ病は緩和され得る。
【0019】
非皮質ニューロン(例えば、脳神経、末梢神経、知覚神経)は、誘導される電場により刺激され得る。例えば末梢神経は、例えば、パルス磁界で誘導される刺激への応答での、応答時間および伝導速度を観測することにより、神経病理を診断するために、意図的に刺激され得る。末梢および/または脳神経に印加される誘導される電場が、高い強度で、および/または、神経の小さな領域に焦点合わせされる場合、不快感および/または疼痛が結果として生じる場合がある。この不快感は、例えば、影響される神経束内の知覚神経を、それらがもはや外部的な疼痛刺激物に応答し得ないように意図的に過剰刺激することにより、または、疼痛感覚を引き起こしている誘導される電場の強度および/もしくは焦点合わせを低減することにより減らされ得る。
【0020】
経皮的磁気刺激は、うつ病の治療に限定されることはない。経皮的磁気刺激は、例えば、てんかん、統合失調症、パーキンソン病、トゥレット症候群、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病、注意欠陥/多動性障害、肥満、双極性障害/そう病、不安障害(例えば、広場恐怖症を伴う、および伴わないパニック障害、社会不安障害としても知られている社会恐怖症、急性ストレス障害、ならびに/または、全般性不安障害)、心的外傷後ストレス障害(DSMでの不安障害の1つ)、強迫性障害(例えば、DSMでの不安障害の1つ)、疼痛(例えば、偏頭痛および三叉神経痛、ならびに、神経障害性疼痛、例えば、糖尿病性神経障害に起因する疼痛を含む慢性疼痛障害、ヘルペス後神経痛、および、突発性疼痛障害、例えば、線維筋痛、局部の筋膜疼痛症候群など)、脳卒中の後に続くリハビリテーション(神経可塑性誘導)、耳鳴、集積化を容易にするための移植されたニューロンの刺激、物質に物質関連障害(例えば、アルコール、コカイン、アンフェタミン、カフェイン、ニコチン、大麻、およびそれに類するものに対する、依存性、乱用、および禁断症状診断)、脊髄損傷および再生/リハビリテーション、脳卒中、頭部損傷、睡眠遮断逆転、原発性睡眠障害(原発性不眠症、原発性過眠症、概日リズム睡眠障害)、認知強化、認知症、月経前不快気分障害(PMS)、薬物輸送システム(細胞膜透過性を薬物に対して変化させる)、タンパク質合成の誘導(転写および翻訳の誘導)、吃音、失語、嚥下困難、本態性振戦、自閉症スペクトラム障害、ならびに/または、摂食障害(過食症、食欲不振、および過度摂食など)に苦しむ人などの患者を治療するために使用され得る。
【0021】
デバイスは、上記の原理の利点をとって、様々な用途(applications)で使用される電場を誘導し得る。例えば磁気デバイスは、解剖学的構造の電気的刺激のために使用され得る。本明細書での論考は、解剖学的組織の磁気刺激との関連で使用される磁気デバイスに着目するが、磁気デバイスは、いかなる分野においても利用され得る。
【0022】
強磁性コアが、磁場を生み出すために磁気デバイスとの関連で使用され得る。例えば強磁性コアは、弧に形状設定される(例えば、近似的に半球状の)磁気材料を含み得る。強磁性コアは、少なくとも0.5テスラの磁気飽和を有する、高度に可飽和の磁気材料を含み得る。強磁性コアは、治療領域内の磁場分布を最適化するように形状設定され得る。例えばそのような磁場は、例えば、経頭蓋磁気刺激(TMS)、反復TMS(rTMS)、磁気けいれん療法(MST)、深部TMS(dTMS)、制御される、および/または変動させられるパルス形状TMS(cTMS)などの経皮的磁気刺激を実施すること、末梢神経不快感の低減、その他の目的に対するものであり得る。本明細書で説明される例は、TMSおよびrTMSとの関連で論考され得るが、本明細書で説明される例は、例えば経皮的磁気刺激などの、任意のタイプの磁気刺激との関連で利用され得る。さらに、本明細書で提示される実施形態は、例えば空気コアなどの他のコア材料が使用され得るので、強磁性コア磁気刺激システムの使用に制限されない。
【0023】
図1は、磁気刺激システムの例を例示するブロック図である。磁気刺激システム100は、センサ110と、コントローラ120と、ユーザインターフェイス130と、電力供給装置140と、磁気刺激構成要素150とを備え得る。磁気刺激デバイスは、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激システム100)の1または複数の構成要素を指し得る。
【0024】
磁気刺激構成要素150は、パルシング磁場160を生成して、患者の治療領域上での磁気刺激療法を行うように構成され得る。磁気刺激療法は例えば、経頭蓋磁気刺激(TMS)であり得る。TMSは、TMS、反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)、深部TMS(dTMS)、cTMS、またはそれに類するものを指し得る。磁気刺激構成要素150は治療コイルであり得る。磁気刺激構成要素150は、単一の治療コイル、複数の治療コイル、および/または、治療コイルのアレイを含み得る。治療領域は、例えば前頭前皮質であり得る。磁気刺激構成要素150は、例えば磁気コア(例えば、強磁性コア)などのコアを含む場合があり、または含まない場合がある。パルシング磁場160は、1または複数のパルスバーストを含み得る。パルシング磁場160のパルスバースト(例えば、各々のパルスバースト)は、1または複数のパルスを含み得る。
【0025】
センサ110は、パルシング磁場160に関連付けられる信号を生成するように構成され得る。センサ110は、磁気刺激構成要素150と、患者の治療領域との間に配置され得る。センサ110は、磁気刺激構成要素150のパルシング磁場160に関連付けられる信号(例えば、パルシング磁場160により誘導される信号)を生成するように構成され得る。例えばセンサ110は、物理性質(例えば、パルシング磁場160の強さ)を、対応する電気的信号(例えば、電流信号または電圧信号)に変換し得る。したがってセンサ110は、パルシング磁場の物理パラメータを検出および/または測定し、磁場検出/測定される物理パラメータを使用してパルシング磁場に関連付けられる信号を生成し得る。生成される信号は、パルシング磁場160の変化に比例し得る、電圧信号、電流信号、および/またはそれに類するものであり得る。例えば、パルシング磁場160に比例し得る電流が、センサ110で生成され得る。センサ110は、パルシング磁場160の磁束密度(dB/dt)に比例し得る電圧を生成し得る。
【0026】
センサ110は、伝導コイル、(例えば、パルシング磁場に基づくいくつかの巻き数(turn)を有する)ループ、ホールセンサ、磁気抵抗材料、ファラデー効果センサ、カー効果センサ、フラックスゲートセンサ、インダクタンス変化要素、神経組織応答測定デバイス、(例えば、伝導場内の)電場センサ、および/またはそれに類するものの、1または複数を含み得る。センサ110は、複数の信号、例えば、磁気刺激構成要素150により生成されるパルシング磁場160に関連付けられる複数の信号を生成するように構成され得る。
【0027】
コントローラ120は、任意のタイプのハードウェア、ソフトウェア、または、それらの組み合わせであり得る。コントローラ120は、センサ110、ユーザインターフェイス130、電力供給装置140、および/または磁気刺激構成要素150などの、磁気刺激システム100の構成要素の1または複数を制御して、例えば、磁気刺激療法を行うように構成され得る。例えばコントローラ120は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアとの関連の状態にある1もしくは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、任意の他のタイプの集積回路(IC)、ステートマシン、および/またはそれに類するものを含み得る。
【0028】
コントローラ120は、入力をユーザインターフェイス130および/またはセンサ110から受信して、それにしたがって磁気刺激療法を行うように構成され得る。例えばコントローラ120は、コントローラ120が磁気刺激のために磁気刺激構成要素を動作させることを可能にする、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/または、任意の他の機能性を実行し得る。磁気刺激システム100のコントローラ120は、磁気刺激構成要素150およびセンサの両方を制御するように構成され得るが、磁気刺激システム100は、磁気刺激システム100の構成要素の、2つまたはより多いものを個々に制御するための、2つまたはより多いコントローラを含み得る。
【0029】
コントローラ120は、センサ110により生成される信号に関連付けられる(例えば、信号の1または複数のピークに関連付けられる)特性を推定(例えば、測定)するように構成され得る。コントローラ120は、信号のパルスのサブセットを推定し得るものであり、または、信号を継続的に推定し得る。信号の特性を推定することにより、コントローラ120は、パルシング磁場への応答で患者の脳内で何が生じているかのモデルを推定し得る。
【0030】
本明細書で説明されるように、コントローラ120は、センサ110により生成される信号に関連付けられる特性を推定するように構成され得る。例えばコントローラ120は、生成される信号に関連付けられる電圧(例えば、生成される信号のピークに関連付けられる電圧)、生成される信号に関連付けられる電流(例えば、生成される信号のピークに関連付けられる電流)、生成される信号に関連付けられる二乗平均平方根(RMS)値(例えば、生成される信号のピークに関連付けられるRMS値)、生成される信号に関連付けられるゼロクロス時間(例えば、生成される信号のピークに関連付けられるゼロクロス時間)、生成される信号に関連付けられる時間値(例えば、生成される信号のピークに関連付けられる時間値)、および/または、生成される信号の期間(例えば、生成される信号のピークに関連付けられる期間、例えばピーク持続時間)を推定し得る。例えばピーク持続時間は、ピークの初めの立ち上がりエッジと、ピークの第1のゼロクロスとの間の期間により特徴付けられ得る。
【0031】
コントローラ120は、センサ110により生成される信号に関連付けられる1または複数の特性を決定し得る。例えばコントローラ120は、信号の1または複数の推定される特性を使用して信号に関連付けられる特性を決定し得る。本明細書で説明されるように、コントローラ120は、生成される信号の減衰レート、生成される信号の周波数、生成される信号に関連付けられるタイミング、生成される信号に関連付けられる磁束、生成される信号のパルス形状、生成される信号に関連付けられる電圧、および/または、生成される信号に関連付けられる電流を決定し得る。
【0032】
パルシング磁場160は、1または複数のパルスバーストにより特徴付けられ得る。パルスバーストは、1または複数のパルスにより特徴付けられ得る。センサ110により生成される信号に関連付けられる特性は、パルシング磁場160の同じパルス、または、パルシング磁場160の異なるパルスに関連付けられ得る。生成される信号に関連付けられる特性は、パルシング磁場160の同じパルスバースト、または、パルシング磁場160の異なるパルスバーストに関連付けられ得る。
【0033】
コントローラ120は、センサ110により生成される信号の1または複数の特性に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばコントローラ120は、故障が発生したかどうかを、生成される信号の特性(例えば、決定される特性)が、あらかじめ決定される許容ウィンドウ外であるかどうかに基づいて決定し得る。あらかじめ決定される許容ウィンドウは、パルシング磁場に関連付けられる予測される信号に基づいて定義され得る。許容ウィンドウは、磁気刺激療法のタイプ、磁気刺激治療パラメータ、および/または患者パラメータの設定に基づいて調整可能であり得る。例えばコントローラ120は、磁気刺激手順の設定を受信し、磁気刺激手順の設定を、生成される信号の特性と比較して、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばコントローラ120は、生成される信号の、2つまたはより多い特性(例えば、ピークに関係する特性)の間の差が、(例えば、磁気刺激設定に基づいて決定され得る)予測される値を超過するときに、故障が発生したと決定し得る。例えば予測される値は、予測される電圧値、予測される電流値、および/またはそれに類するものを含み得る。
【0034】
故障が発生したと決定される事象では、コントローラ120は故障モードに入り得る。故障モードではコントローラ120は、磁気刺激手順を一時停止すること、磁気刺激構成要素150をシャットダウンすること、磁気刺激システム100のユーザに警告すること、および/または、磁気刺激構成要素150に印加される電流を変更することを実行する。例えば、コントローラ120が故障モードに入るとき、コントローラ120は、生成される信号の特性を推定する頻度を調整し得る。例えばコントローラ120は、第1の故障が検出される後で故障をより頻繁にチェックし得る。
【0035】
コントローラ120は、センサ110により生成される信号の1または複数の特性(例えば、推定される特性、および/または、決定される特性)を記録(log)し得る。コントローラ120は、磁気刺激手順の1または複数の故障を記録するように構成され得る。1または複数の実施形態では磁気刺激システム100は、磁気刺激システム100のユーザに、故障が発生したということを指示し得るインジケータを含み得る。例えばインジケータは、ライト、スピーカ、ユーザインターフェイス130上で表示されるアイコン、および/またはそれに類するものであり得る。
【0036】
ユーザインターフェイス130は、磁気刺激システム100のユーザが、磁気刺激手順を起動、調整、および/または終了することが可能である、任意のタイプのインターフェイスであり得る。例えばユーザインターフェイスは、ユーザと磁気刺激システム100との間のインターフェイスを可能とする、パーソナルコンピュータ(PC)、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ワイヤレスデバイス、および/またはそれに類するものを含み得る。
【0037】
電力供給装置140は、充分なエネルギーを磁気刺激構成要素150に提供して、パルシング磁場160をその意図される目的で、例えばTMS、rTMS、MST、または、任意の他のタイプの印加のために生成する、任意のタイプの電力源であり得る。例えば電力供給装置140は、従来の120または240VAC主電力源であり得る。
【0038】
図2は、磁気刺激システムの例を例示するブロック図である。磁気刺激システム200は、センサ210と、コントローラ220と、ユーザインターフェイス230と、電力供給装置240と、磁気刺激構成要素250と、コネクタケーブル252と、スイッチおよび保護回路254と、コンデンサ256と、逆電圧保護論理(logic)258とを備え得る。磁気刺激システム200は、磁気刺激システム100と実質的に同様であり得る。
【0039】
センサ210は、本明細書で説明されるセンサ110と実質的に同様であり得る。センサ210は、センサ110を参照して本明細書で説明した機能の1または複数を実行するように構成され得る。例えばセンサ210は、パルシング磁場260に関連付けられる信号を生成するように構成され得る。
【0040】
磁気刺激構成要素250は、本明細書で説明される磁気刺激構成要素150と実質的に同様であり得る。磁気刺激構成要素250は、磁気刺激構成要素150への参照によって本明細書で説明される機能の1または複数を実行するように構成され得る。例えば磁気刺激構成要素250は、患者の治療領域上での磁気刺激療法を行うために使用され得るパルシング磁場260を生成し得る。
【0041】
ユーザインターフェイス230は、本明細書で説明されるユーザインターフェイス130と実質的に同様であり得る。例えばユーザインターフェイス230は、ユーザインターフェイス130を参照して本明細書で説明した機能の1または複数を実行するように構成され得る。電力供給装置240は、本明細書で説明される電力供給装置140と実質的に同様であり得る。例えば電力供給装置240は、電力供給装置140を参照して本明細書で説明した機能の1または複数を実行するように構成され得る。
【0042】
コントローラ220は、信号調節論理222と、信号取得論理224と、分析比較論理226と、トリガリング論理229と、タイミング制御論理228とを含み得る。コントローラ220は、本明細書で説明されるコントローラ120と実質的に同様であり得る。例えばコントローラ220は、コントローラ120を参照して本明細書で説明した機能の1または複数を実行するように構成され得る。コントローラ220は、任意のタイプのハードウェア、ソフトウェア、および/または、それらの組み合わせであり得る。コントローラ220は、磁気刺激システム200の構成要素の1または複数を制御するように構成され得る。例えばコントローラ220は、生成される信号に関連付けられる1もしくは複数の特性を、推定および/もしくは決定するように構成され得るものであり、ならびに/またはコントローラ220は、故障が発生したかどうかを、センサ210により生成される信号の特性に基づいて決定するように構成され得る。
【0043】
コントローラ220は例えば、信号調節論理222を介して、信号をセンサ210から受信し得る。信号調節論理222は、センサ210から受信される信号を、さらなる処理のためにコントローラ220により使用されるフォーマットへと操作し得る。例えば信号調節論理222は、センサ210から受信される信号を、フィルタリング、増幅、および/または分離し得る。センサ210から受信される信号は、パルシング磁場260に比例する、電圧信号、電流信号、またはそれに類するものを含み得る。
【0044】
信号取得論理224は、生成される信号を信号調節論理222から受信し得る。信号取得論理224は、信号をサンプリングし、および/または、信号を、コントローラ220により利用され得るデジタル信号に変換し得る。信号取得論理224は、1または複数のアナログデジタル変換器を含み得る。例えば信号取得論理224は、アナログ信号を信号調節論理222から受信し得るものであり、コントローラ220によるさらなる処理のために、信号をデジタル信号に変換し得る。
【0045】
分析比較論理226は、信号を信号取得論理224から受信し得る。分析比較論理226は、信号の特性を、磁気刺激システムの設定と比較して、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば、磁気刺激システムの設定は、磁気刺激構成要素250により生成されるパルシング磁場260の1または複数の予測される特性を含み得る。パルシング磁場260の特性は、磁気刺激システムにより行われている治療に固有であり得る。したがって分析比較論理226は、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激構成要素250)が治療を適切に提供しているかどうかを分析し得る。
【0046】
タイミング制御論理228は、磁気刺激システム200の構成要素のタイミングを調整させ得る。例えばタイミング制御論理228は、磁気刺激構成要素250と、センサ210により生成される(例えば、および、コントローラ220を介して受信される)信号との間のタイミングを調整させ得る。したがってタイミング制御論理228は、コントローラ220が、センサ210により生成される信号を、磁気刺激構成要素250により生成される対応するパルシング磁場260と比較しているということを確実にし得る。
【0047】
トリガリング論理229は、磁気刺激システム200の活動を、一定の事象が発生するときに起動し得る。トリガリング論理229は、タイミング情報をタイミング制御論理228から受信し得る。トリガリング論理229は、センサ210により生成される信号と、パルシング磁場260との間のタイミングの関係性を決定し得る。例えばトリガリング論理229は、センサ210から受信される信号が、パルシング磁場260への応答でのものであるか否かを決定し得る。トリガリング論理229は、この情報を、故障の発生が決定され得るように、分析比較論理226に伝え得る。
【0048】
コントローラ220は、
図2で例示される構成要素より多くのものを、または少ないものを含み得る。例えば、コントローラ220はエッジ検出回路を含み得る。エッジ検出回路は、パルシング磁場を指し示すために生成される信号のパルスの開始時間および終了時間を測定するように構成され得る。コントローラ220はピーク検出回路を含み得る。ピーク検出回路は、生成される信号を(例えば、センサ210から)受信し、生成される信号のパルスの1または複数のピークを決定するように構成され得る。例えばピーク検出回路は、生成される信号のパルスのピークに関連付けられる、1または複数の特性(例えば、電圧、電流、時間、その他)を決定するように構成され得る。
【0049】
コネクタケーブル252は、磁気刺激構成要素250と、スイッチおよび保護回路254との間の、電気的接続および/または電気的通信に対して提供し得る。スイッチおよび保護回路254は、例えば、コンデンサ256および/または電力供給装置240からの電力を、オンおよびオフにスイッチすることにより、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激構成要素250)を動作させ得る、任意のタイプの電気的スイッチングデバイスであり得る。例えばスイッチおよび保護回路254は、電力供給装置240からの電力をスイッチして、コンデンサ256を充電するように動作させられ得る。スイッチおよび保護回路254は、コンデンサ256を、磁気刺激構成要素250によって放電して、例えば、治療のために使用され得るパルシング磁場260を生成するために使用され得る。したがって、スイッチおよび保護回路254が、パルスを磁気刺激構成要素250で生成するようにアクティブになるとき、電流(例えば、1000Aの超過でのピーク電流)が、コンデンサ256上に蓄積される電荷から磁気刺激構成要素250に供給され得る。
【0050】
コンデンサ256は、エネルギー蓄積を磁気刺激構成要素250に提供し得る。コンデンサ256は、単一のコンデンサ、および/またはコンデンサバンクを含み得る。コンデンサ256は、磁気刺激システム200により使用される、電力レベル、充電時間、および/またはパルスタイプに対して妥当である、任意の数および/またはタイプのコンデンサを含み得る。例えばコンデンサ256は、80μFの総容量を結果として生じさせるように並列に接続され得る、8つの10μFコンデンサを含み得る。例えばコンデンサ256は、単一の80μFコンデンサであり得る。
【0051】
コンデンサ256は、例えば、120VAC電力源またはそれに類するものが利用可能である(例えば、120VAC電力源またはそれに類するもののみが利用可能である)適用(application)において使用され得る。典型的な医者の診療室は、より高い電力240VACまたは3相電力供給装置よりむしろ、従来の(例えば、120VACまたはそれに類するもの)電力供給装置によって装備され得る。コンデンサ256は、磁気刺激構成要素250を直接単独での電力供給装置240から駆動することにより可能となるより高いピーク電流を、磁気刺激構成要素250で生み出すために使用され得る。例えば電力供給装置240は、その入力での120VACを、その出力での1500VDCに変換し得るものであり、そのDC出力は、1AmpDCを1500VDCで生み出す能力がある。コンデンサ256を使用することは、電力供給装置240により生み出される1Ampより高いピークパルス電流が、磁気刺激構成要素250内に流れることを可能にし得る。したがってコンデンサ256は、電力供給装置240の出力電圧まで、磁気刺激構成要素250に輸送されるパルスの間の時間期間内に充電され得る。スイッチおよび保護回路254が、パルスを磁気刺激構成要素250で生み出すように活動化するとき、1000A超過したピーク電流が、磁気刺激構成要素250に、コンデンサ256上に蓄積される電荷から流れ得る。このピーク電流の大きさは、磁気刺激構成要素250のインダクタンスにより、ならびに/または、パルスに先行してコンデンサ256上に蓄積される容量値および/もしくは電圧レベルにより定められ得る。コンデンサ256は、利用可能な電力供給装置240のタイプに関わらず使用され得る。例えばコンデンサ256は、電力供給装置240が240VACまたは3相電力供給装置である状況で、例えば、所望されるピーク電流を、磁気刺激構成要素250への入力のために生み出すために使用され得る。
【0052】
逆電圧保護258は、磁気刺激システム200に対する(例えば、磁気刺激構成要素に対する)逆バイアス保護を含み得る。例えば逆電圧保護258は、1もしくは複数のダイオード(例えば、ブロッキングダイオード、ショットキーダイオード、その他)、および/または、受信器バイアス保護スイッチ(例えば、PNPトランジスタ、PチャネルFET、その他)を含み得る。
【0053】
図3は、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激システム100または磁気刺激システム200)により受信される信号の波形例を例示する図である。本明細書で説明されるように、コントローラ(例えば、コントローラ120またはコントローラ220)は、磁気刺激構成要素(例えば、磁気刺激構成要素150または磁気刺激構成要素250)により生成されるパルシング磁場(例えば、パルシング磁場160またはパルシング磁場260)を指し示し得る、センサ(例えば、センサ110またはセンサ210)からの信号を受信し得る。例えば、パルシング磁場に比例し得る電流が、センサで生成され得る。センサは、パルシング磁場の磁束密度(dB/dt)の変化のレートに比例し得る電圧を生成し得る。コントローラにより受信される信号は、電圧信号300などの電圧信号を含み得る。電圧信号300への参照によって説明されるが、コントローラによりセンサから受信される信号は、他の単位のものであり得る(例えば、電流信号、電力信号、および/またはそれに類するもの)。
【0054】
磁気刺激システムは、例えば本明細書で説明されるように、センサにより生成される信号(例えば、生成される信号300)に関連付けられる1または複数の特性を推定するように構成され得る。磁気刺激システムは、例えば本明細書で説明されるように、推定される特性に基づいて生成される信号に関連付けられる1または複数の特性を決定するように構成され得る。生成される信号の推定および/または決定される特性は、例えば、電圧信号300への参照によって本明細書で説明されるように、パルス反復レート、パルス間隔、刺激間隔、ゼロクロスのタイミング、パルスのピークのタイミング、ピークの振幅、パルス形状、ピーク対RMS比、パルス持続時間、ピーク持続時間、1もしくは複数のパルスのローリング平均、および/またはそれに類するものを含み得る。
【0055】
電圧信号300は、1または複数のパルス、および、1または複数のパルスバーストを含み得る。電圧信号のパルスは、パルシング磁場のパルスと対応し得る。パルスバーストは、1または複数のパルスを含み得る。電圧信号300は、第1のパルス301、第2のパルス302、第3のパルス303、第4のパルス304、および、第5のパルス305を含み得る。第1のパルス301、第2のパルス302、および、第3のパルス303は、第1のパルスバーストの部分であり得る。第4のパルス304、および、第5のパルス305は、第2のパルスバーストの部分であり得る。
【0056】
パルスは、初めの立ち上がりエッジ、第1のピーク、第2のピーク、第3のピーク、およびパルス間隔を含み得る。例えば第1のパルス301は、初めの立ち上がりエッジ310、第1のピーク312、第2のピーク314、第3のピーク316、およびパルス間隔320を含み得る。パルスの初めの立ち上がりエッジは、パルスが開始するとき、例えば、パルスが0Vを超過するときの時間であり得る。パルスの第1のピークは、初めの立ち上がりエッジの後の、および、パルスが減少して0Vに戻る前の、パルスの時間および最大電圧により特徴付けられ得る。パルスの第2のピークは、第1のピークの後のゼロクロスの後の、および、パルスが増大して0Vに戻る前の、パルスの時間および最小電圧により特徴付けられ得る。パルスの第3のピークは、第2のピークの後のゼロクロスの後の、および、パルスが減少して0Vに戻る前の、時間および第2の最大電圧により特徴付けられ得る。第3のピークの後でパルスは、0Vに(例えば、0Vを1または複数回交差する、例えば、振動する後に)、および、後続のパルスの初めの立ち上がりエッジの前に減少し得る。
【0057】
パルス間隔は、パルスの初めの立ち上がりエッジから、後続のパルスの初めの立ち上がりエッジまでの間の時間を指し示し得る。例えばパルス間隔320は、第1のパルス301の初めの立ち上がりエッジ310から、第2のパルス302の初めの立ち上がりエッジまでの間の時間を指し示し得る。パルスバーストの刺激時間は、パルスバースト内の第1のパルスの初めの立ち上がりエッジから、パルスバースト内の最後のパルスの初めの立ち上がりエッジまでの間の時間に基づいて算出され得る。例えば刺激時間330は、第1のパルス301の初めの立ち上がりエッジ310から、第3のパルス303の初めの立ち上がりエッジまでの間の期間を指示し得る。例えば刺激時間330は、パルシング磁場のパルスバーストの時間の持続時間を指し示し得る。刺激間隔は、パルスバースト内の最後のパルスの初めの立ち上がりエッジ(例えば、第1のピーク)から、後続のパルスバースト内の第1のパルスの初めの立ち上がりエッジ(例えば、第1のピーク)までの間の時間を指し示し得る。例えば刺激間隔340は、パルシング磁場のパルスバーストの間の時間を指し示し得る。例えば刺激間隔340は、(例えば、第1のパルスバーストの最後のパルスであり得る)第3のパルス303の初めの立ち上がりエッジ(例えば、第1のピーク)から、(例えば、第2のパルスバーストの第1のパルスであり得る)第4のパルス304の初めの立ち上がりエッジ(例えば、第1のピーク)までの間の時間を指示し得る。
【0058】
図4Aは、故障が発生したかどうかを判定するための手順例を例示するフロー図である。手順400は、本明細書で説明されるように、磁気刺激システム、例えば、磁気刺激システム100または磁気刺激システム200により、(例えば、部分的または全体的に)実行され得る。例えば、手順400への参照によって説明される動作の全体またはサブセットが、本明細書で説明されるように、磁気刺激システムの1または複数により実行され得る。手順400は、治療の前に(例えば、磁気刺激システムの較正のために)、治療の間に、および/または、治療の後に実行され得る。したがって手順400は、患者が居合わせることを伴わずに実行され得る。
【0059】
402で、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激構成要素)はパルシング磁場を生成し得る。パルシング磁場は、磁気刺激治療のために、磁気刺激治療の準備のために、システムを較正するために、および/またはそれに類することのために生成され得る。パルシング磁場は、1または複数のパルスバーストを含み得る。パルスバーストは、1または複数のパルスを含み得る。パルスバーストは、互いに異なる。例えばパルスバーストは、異なる電圧レベルであり、異なる数のパルスバースト当たりのパルスを有し、および/または、異なる刺激時間を有し得る。例えばパルシング磁場は、近似的に0.1から100パルス毎秒(pps)(Hz)でパルシングし得る。これは、パルス反復レートと呼ばれる。例えばパルスの周波数は、近似的に1〜10kHzであり得る。例えばパルシング磁場は、近似的に毎秒10パルスを、(例えば、反復させられ得る)短期の間欠により後に続かれる4秒の間に含み得る。総合的にはパルシング磁場は、近似的に3,000個のパルスを37分間にわたって含み得る。刺激電圧(例えば、パルスの最大電圧を指し得る)は、近似的に1Vであり得る。
【0060】
404で、磁気刺激システムのセンサは、例えば本明細書で説明されるように、パルシング磁場に関連付けられる信号を生成し得る。生成される信号は、1または複数のピークを含み得る。406で、磁気刺激システム(例えば、コントローラ)は、例えば本明細書で説明されるように、生成される信号に関連付けられる1または複数の特性を推定し得る。生成される信号は、例えば、磁気刺激システムにより生成されるパルシング磁場の変化に比例し得る、電圧信号を含み得る。生成される信号は、例えば、磁気刺激システムにより生成されるパルシング磁場の変化に比例し得る、電流信号を含み得る。
【0061】
磁気刺激システムは、生成される信号のピークに関連付けられる特性を推定し得る。生成される信号は、1または複数のパルスを含み得るものであり、それらのパルスの各々は、1または複数のピークを含み得る。生成される信号のピークは、本明細書で説明されるピークの任意のもの、例えば、パルスの第1のピーク、パルスの第2のピーク、または、パルスの第3のピークであり得る。生成される信号の第1のピーク(例えば、または、第2のピーク、または、第3のピーク)は、生成される信号のパルスの第1のピーク(例えば、それぞれ、または、第2のピーク、または、第3のピーク)に対応する場合があり、または、対応しない場合がある。例えば、生成される信号の第1のピークは、生成される信号のパルスの第1、第2、または第3のピークを指す場合がある。
【0062】
生成される信号のピークに関連付けられる特性を推定することは、生成される信号のピークに関連付けられる特性を測定することを含み得る。生成される信号のピークに関連付けられる特性は、ピークの電圧、ピークの電流、ピークの二乗平均平方根(RMS)値、ピークのゼロクロス(例えば、ピークのゼロクロスに関連付けられる時間)、ピークの時間値、ピークの期間、および/またはそれに類するものを含み得る。ピークのゼロクロスは、ピークのすぐ前にあるゼロクロス、および/または、ピークに対して後に続くゼロクロスに関連付けられる時間を指し得る。
【0063】
磁気刺激システムは、生成される信号の1または複数のピークに関連付けられる、1または複数の特性を推定し得る。生成される信号のピークは、磁気刺激システムにより生成されるパルシング磁場の単一のパルスに関連付けられ得る。生成される信号のピークは、パルシング磁場の、複数のパルスに関連付けられ得る。例えば、生成される信号のピークは、パルシング磁場の1または複数のパルスバーストに関連付けられ得る。磁気刺激システムは、パルシング磁場の、複数のパルスの、複数のピークの特性を推定し得る。
【0064】
408で、例えば本明細書で説明されるように、故障が発生したかどうかが決定され得る。磁気刺激システムは、(例えば、406で)生成される信号の特性を推定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の推定される特性に基づいて生成される信号の特性を決定し得る。例えば、生成される信号の決定される特性は、生成される信号の減衰レート、生成される信号の周波数、生成される信号に関連付けられるタイミング、生成される信号に関連付けられる磁束、生成される信号に関連付けられる電流、生成される信号に関連付けられる電圧、および/または、それらの組み合わせを含み得る。
【0065】
磁気刺激システムは、生成される信号の決定される特性に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば磁気刺激システムは、生成される信号の特性(例えば、決定される特性)が、あらかじめ決定される許容ウィンドウ外であるかどうかに基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。あらかじめ決定される許容ウィンドウは、パルシング磁場に関連付けられる予測される信号に基づいて設定され得る。例えば磁気刺激システムは、磁気刺激手順の1もしくは複数の設定によって構成され得る、それらの設定によってあらかじめ構成され得る、および/または、それらの設定を受信するように構成され得るものであり、それらの設定を、生成される信号の1または複数の特性と比較して、故障が発生したかどうかを判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の、2つまたはより多い特性(例えば、ピークに関係する特性)の間の差が、(例えば、磁気刺激設定に基づいて決定され得る)予測される値を超過するときに、故障が発生したと決定し得る。例えば予測される値は、予測される電圧値、または、予測される電流値であり得る。
【0066】
故障が発生したと408で判定されると、磁気刺激システムは、410で故障モードに入り得る。故障モードでは磁気刺激システムは、磁気刺激手順を一時停止すること、磁気刺激システムをシャットダウンすること、磁気刺激システムのユーザに、故障が発生したということを警告すること、および/または、磁気刺激構成要素に印加される電流を変更することを行い得る。磁気刺激システムが故障モードに入るとき、磁気刺激システムは、生成される信号の特性を推定する頻度を調整し得る。例えば磁気刺激システムは、故障をより頻繁に、故障が検出される後でチェックし得る。故障が発生していないと408で判定される場合、磁気刺激システムは、(例えば、磁気刺激治療セッションが完了するまで、較正が完了するまで、および/またはそれに類することで)パルシング磁場を生成することを継続し得る。
【0067】
図4Bは、故障が発生したかどうかを判定するための手順例を例示するフロー図である。手順450は、本明細書で説明されるように、磁気刺激システム、例えば、磁気刺激システム100または磁気刺激システム200により、(例えば、部分的または全体的に)実行され得る。例えば、手順450への参照によって説明される動作の全体またはサブセットが、本明細書で説明されるように、磁気刺激システムの1または複数により実行され得る。手順450は、治療の前に(例えば、磁気刺激システムの較正のために)、治療の間に、および/または、治療の後に実行され得る。したがって手順450は、患者が居合わせることを伴わずに実行され得る。
【0068】
手順450は、452で、磁気刺激システムが開始されるときに始まり得る。454で、患者パラメータがセットアップされ得る。患者パラメータは、患者に関係する1または複数のパラメータを含み得る。例えば患者パラメータは、身長、体重、年齢、性別、および/またはそれに類するものなどの患者の身体的特性、患者が受けたいくつかの以前の治療、患者が現在受けているいくつかの治療、その他を含み得る。患者は、手順450が実行されるために居合わせる必要はない。
【0069】
456で、パルスシーケンスがセットアップされ得る。パルスシーケンスパラメータは、磁気刺激手順に対する持続時間、磁気刺激手順に対する強さ、磁気刺激手順のいくつかのパルスおよび/もしくはパルスバースト、磁気刺激手順のパルスおよび/もしくはパルスバーストに関係するパラメータ、ならびに/またはそれに類するものなどの、磁気刺激手順に関係する1または複数のパラメータを含み得る。458で、磁気刺激構成要素の電力供給装置がターンオンされ得る。これは、磁気刺激システムを、パルシング磁場の生成のために初期化し得る。
【0070】
460で、1または複数のテストパルスが、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激構成要素)により生成され得る。テストパルスは、患者に対する治療を起動する前に、磁気刺激システムが適切に作動しているか否かを決定するために利用され得る。したがってテストパルスは、磁気刺激構成要素および/または患者が治療のための位置に存することを伴わずに実行され得る。例えばテストパルスは、合計で7つのパルス;クリアリングパルスとその後に続く2つの異なる電圧レベルでの3つのパルスを含み得る。462で、故障が発生したかどうかが判定され得る。決定は、例えば本明細書で説明されるように、磁気刺激システムにより実行され得る。故障が発生したと判定される場合、磁気刺激システムは、464で故障モードに入り得る。故障モードは、本明細書で説明されるようなものであり得る。
【0071】
故障が発生していないと判定されると、テストパルス結果が466で分析され得る。テストパルス結果は、患者に対する磁気刺激治療を適切に構成するために分析され得る。例えば、故障が発生していないと462で判定される場合でも、テストパルスは、患者に対する磁気刺激治療をより精密に較正するために使用され得る。
【0072】
466の後で、手順450は、手順400への参照によって説明されるプロセスの1または複数を含み得る。手順450は、磁気刺激療法に対する先行物であり得るものであり、したがって466の後で、磁気刺激治療が、患者(例えば、そのパラメータが454で使用された患者)に関して、例えば手順400によって始まり得る。
【0073】
図5〜8は、磁気刺激システムのセンサ上で誘導される信号例を例示する図である。本明細書で説明されるように、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激システム100または磁気刺激システム200)は、磁気刺激治療またはテストセッションの間に故障が発生したかどうかを判定するように構成され得る。磁気刺激システムは、広く様々な異なる故障タイプを決定するように構成され得る。そのような故障に関連付けられる信号例が、本明細書で、例えば
図6〜8を参照することによって提供され得る。
図6〜8で例示される故障は、本明細書で説明される実施形態の1または複数による磁気刺激システムにより検出され得る故障を指し示し得る、様々なタイプの信号の例である。さらに、
図5〜8の信号に関連付けられる特定の値は、例であり、例えば、磁気刺激手順の設定によって行われている特定の磁気刺激治療手順に基づいて変更され得る。本明細書で説明される故障判定は、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激システム100または磁気刺激システム200)により実行され得る。
【0074】
図5は、センサにより生成される(例えば、センサ上で誘導される)予測される電圧の信号例を例示する図である。1つのパルスが
図5で例示されるが、信号500は、1または複数のパルスバーストの、1または複数のパルスを含み得る。信号500は、磁気刺激システム(例えば、磁気刺激システム100または磁気刺激システム200)により、例えば、磁気刺激システムのセンサにより生成され得る。信号500は、磁気刺激システムのコントローラに、例えば、故障が発生したかどうかを判定するために提供され得る。信号500のパルスは、例えば本明細書で説明されるように、初めの立ち上がりエッジ510、第1のピーク502、第1のゼロクロス512、第2のピーク504、第2のゼロクロス514、第3のピーク506、および、第3のゼロクロス516を含み得る。
【0075】
信号500は、センサ上で誘導される予測される電圧であり得る。磁気刺激システムは、例えば本明細書で説明されるように、信号500を利用して、故障が発生したかどうかを判定し得る。
【0076】
信号500は、長さにおいて近似的に200μsであるパルスを含み得る。初めの立ち上がりエッジ510は、近似的に時間0でのものであり得る。第1のピーク502は、近似的に1Vであり得るものであり、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に5μs後に発生し得る。第1のゼロクロス512は、第1のピーク502の約45μs後の、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に50μs後に発生し得る。第2のピーク504は、近似的に−0.75Vであり得るものであり、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に80μs後に、および、第1のゼロクロス512の近似的に30μs後に発生し得る。第2のゼロクロス514は、第2のピーク504の約50μs後の、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に130μs後に発生し得る。第3のピーク506は、近似的に0.6Vであり得るものであり、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に180μs後に、および、第2のゼロクロス514の近似的に50μs後に発生し得る。第3のゼロクロス516は、第3のピーク506の約5μs後の、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に185μs後に発生し得る。信号500は、初めの立ち上がりエッジ510の近似的に200μs後に0Vで落ち着くまで弱まり得る。本明細書で説明されるように信号500は、1または複数のパルスバーストの、1または複数のパルスを含み得る。信号500のパルスは、
図5で例示されるパルスと実質的に同様の見かけであり得る。
【0077】
図6は、故障を指し示す、センサにより生成される(例えば、センサ上で誘導される)電圧の信号例を例示する図である。1つのパルスが
図6で例示されるが、信号600は、1または複数のパルスバーストの、1または複数のパルスを含み得る。示されるように、信号600のパルスは、例えば本明細書で説明されるように、初めの立ち上がりエッジ610、第1のピーク602、第1のゼロクロス612、第2のピーク604、第2のゼロクロス614、第3のピーク606、および、第3のゼロクロス616を含み得る。第1のゼロクロス612は、第1のピーク602に関連付けられる特性として示され得るものであり、第2のゼロクロス614は、第2のピーク604に関連付けられる特性として示され得るものであり、および/または、第3のゼロクロス616は、第3のピーク606に関連付けられる特性として示され得る。許容ウィンドウは、磁気刺激療法のタイプ、磁気刺激治療パラメータ、および/または患者パラメータの設定に基づいて調整可能であり得る。故障検出は、テストセッションの間に、磁気刺激療法の前に、および/または、磁気刺激療法の後に実行され得る。
【0078】
磁気刺激システムは、パルシング磁場の減衰レートに基づいて磁気刺激治療セッションの間に故障を検出し得る。例えば減衰レートは、パルシング磁場に関連付けられるパルスが第1のピークから最後のピークまで減少するレートを指し得る。
図6を参照すると、信号600は、過大損失により特徴付けられ得る。過大損失は、例えば、磁気刺激システムのコネクタおよび/またはスイッチの故障に起因し得る、磁気刺激システムの増大される抵抗を指し示し得る。磁気刺激システムは、信号600の電圧比が、あらかじめ決定されるしきい値、例えば減衰比許容ウィンドウ外である場合、故障が発生したと判定し得る。信号600の電圧比は、信号600の、2つまたはより多いピークに関連付けられる電圧、例えば、第1のピーク602に関連付けられる電圧と、第2のピーク604に関連付けられる電圧との間の比であり得る。
【0079】
例えば磁気刺激システムは、生成される信号(例えば、信号600)の電圧比が、あらかじめ決定されるしきい値外である場合、故障が発生したと判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の、2つまたはより多いピーク(例えば、生成される信号600のパルスの、第1のピーク602および第2のピーク604)に関連付けられる電圧を推定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の電圧比を、生成される信号の、2つまたはより多いピークに関連付けられる電圧を使用して決定し得る。例えば電圧比は、第1のピーク(例えば、第1のピーク602)の電圧に対する、第2のピーク(例えば、第2のピーク604)の電圧の比であり得る。
【0080】
磁気刺激システムは、電圧比を使用して、例えば、電圧比が、減衰比許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。減衰比許容ウィンドウは、磁気刺激手順の1または複数の設定に依存して変動し得る。例えば減衰比許容ウィンドウは、第2のピーク(例えば、第2のピーク604)の電圧値と、第1のピーク(例えば、第1のピーク602)の電圧値との間の信号の電圧比の範囲であり得る。減衰比許容ウィンドウは、パーセンテージ(例えば、10%)であり得るものであり、そのことは、信号の電圧比が、減衰比許容ウィンドウの内部であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測される電圧比のプラス/マイナスそのパーセンテージであってよいということを意味する。電圧が、減衰比許容ウィンドウ外である場合、故障が発生したと判定され得る。例えば減衰比許容ウィンドウは、0.6〜1.0の間であり得る。例えば減衰比許容ウィンドウは、0.65〜0.95の間であり得る。例えば減衰比許容ウィンドウは、0.65〜0.85の間であり得る。
【0081】
磁気刺激システムは、センサにより生成される信号(例えば、信号600)のピークの2つの電圧差が、あらかじめ決定されるしきい値外である場合、故障が発生したと判定し得る。電圧差は、ピークの実際の電圧値、または、ピークの絶対電圧値を使用し得る。信号の電圧差は、生成される信号のパルスの第1のピークと第2のピーク(例えば、信号600の第1のピーク602と第2のピーク604)との間の電圧差であり得る。例えば磁気刺激システムは、信号の、2つまたはより多いピーク(例えば、第1のピークおよび第2のピーク)に関連付けられる電圧を推定し得る。磁気刺激システムは、電圧差を、2つまたはより多いピークに関連付けられる電圧(例えば、第1のピークに関連付けられる電圧、および、第2のピークに関連付けられる電圧)を使用して決定し得る。
【0082】
磁気刺激システムは、電圧差を使用して、例えば、電圧差が、ピークピーク許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばピークピーク許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号の電圧差が、ピークピーク許容ウィンドウの内部であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測される電圧差のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えばピークピーク許容ウィンドウは、電圧ピークの絶対値が使用される場合、1.3〜2.2Vの間であり得る。例えばピークピーク許容ウィンドウは、電圧ピークの絶対値が使用される場合、1.45〜2.5Vの間であり得る。例えばピークピーク許容ウィンドウは、電圧ピークの絶対値が使用される場合、1.6〜1.9Vの間であり得る。さらにピークピーク許容ウィンドウは、例えば、センサがピックアップループである場合、センサのサイズに依存し得る。
【0083】
図7は、故障を指し示す、磁気刺激治療の間にセンサにより生成される(例えば、センサ上で誘導される)電圧の別の波形例を例示する図である。1つのパルスが
図7で例示されるが、信号700は、1または複数のパルスバーストの、1または複数のパルスを含み得る。示されるように、信号700のパルスは、例えば本明細書で説明されるように、初めの立ち上がりエッジ710、第1のピーク702、第1のゼロクロス712、第2のピーク704、第2のゼロクロス714、第3のピーク706、および、第3のゼロクロス716を含み得る。第1のゼロクロス712は、第1のピーク702に関連付けられる特性として示され得るものであり、第2のゼロクロス714は、第2のピーク704に関連付けられる特性として示され得るものであり、および/または、第3のゼロクロス716は、第3のピーク706に関連付けられる特性として示され得る。許容ウィンドウは、磁気刺激療法のタイプ、磁気刺激治療パラメータ、および/または患者パラメータの設定に基づいて調整可能であり得る。故障検出は、テストセッションの間に、磁気刺激療法の前に、および/または、磁気刺激療法の後に実行され得る。
【0084】
磁気刺激システムは、パルシング磁場のピークの振幅に基づいて故障を検出し得る。例えばピークの振幅は、ピークに関連付けられる最大または最小電圧および/または電流を指し得る。信号700は、より小さなピーク電圧により特徴付けられ得る。より小さなピーク電圧は、例えば信号700により例示されるように、磁気刺激システムにより磁気刺激構成要素に印加されるコンデンサ電荷および/または電圧を低減する故障を示され得る。例えば信号700は、磁気刺激システムの電力供給装置、コネクタ、サイリスタ、シャントデバイス、ワイヤリング、および/またはそれに類するものが、故障した、または故障し始めている場合、受信され得る。磁気刺激システムは、信号700のピークに関連付けられる振幅(例えば、電圧または電流)が、あらかじめ決定されるしきい値、例えば振幅許容ウィンドウ外である場合、故障が発生したと決定し得る。例えば、信号700のピークの振幅は、第1のピーク702、第2のピーク704、および/または、第3のピーク706での電圧を示され得る。
【0085】
磁気刺激システムは、生成される信号(例えば、信号700)のピークに関連付けられる電圧の振幅が、あらかじめ決定されるしきい値外である場合、故障が発生したと判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の1または複数のピーク(例えば、生成される信号のパルスの第1のピーク702、第2のピーク704、および/または、第3のピーク706)に関連付けられる、初めの立ち上がりエッジ(例えば、初めの立ち上がりエッジ710)および/またはゼロクロス(例えば、ゼロクロス712、714、716)を推定し得る。例えば磁気刺激システムは、生成される信号の、第1のピークに関連付けられる電圧、第2のピークに関連付けられる電圧、および/または、第3のピークに関連付けられる電圧を、生成される信号の1または複数のピークに関連付けられる、初めの立ち上がりエッジおよび/またはゼロクロスを使用して決定し得る。
【0086】
例えば磁気刺激システムは、信号の1または複数のピークの振幅を使用して、例えば、振幅が、振幅許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば振幅許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号のピークの振幅が、振幅許容ウィンドウ内であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)ピークの予測される振幅のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えば振幅許容ウィンドウは、生成される信号のパルスの第1のピークに対して0.7〜1.3Vの間であり得る。例えば振幅許容ウィンドウは、生成される信号のパルスの第1のピークに対して0.8〜1.2Vの間であり得る。例えば振幅許容ウィンドウは、生成される信号のパルスの第1のピークに対して0.9〜1.1Vの間であり得る。
【0087】
磁気刺激システムは、生成される信号(例えば、信号700)のパルスの、2つまたはより多いピーク(例えば、第1のピーク702、第2のピーク704、および/または、第3のピーク706)の平均振幅が、あらかじめ決定されるしきい値外である場合、故障が発生したと判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの、2つまたはより多いピークに関連付けられる電圧を推定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の、2つまたはより多いピークに関連付けられる電圧を使用して、生成される信号の、2つまたはより多いピークの平均電圧振幅を決定し得る。
【0088】
例えば磁気刺激システムは、平均電圧振幅を使用して、例えば、平均電圧振幅が、平均振幅許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば平均振幅許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号のパルスの、2つまたはより多いピークの平均振幅が、平均振幅許容ウィンドウ内であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測される平均振幅のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えば平均振幅許容ウィンドウは、生成される信号のパルスの第1のピークおよび第3のピークに対して1.25〜1.95Vの間であり得る。例えば平均振幅許容ウィンドウは、生成される信号のパルスの第1のピークおよび第3のピークに対して1.4〜1.8Vの間であり得る。例えば平均振幅許容ウィンドウは、生成される信号のパルスの第1のピークおよび第3のものに対して1.5〜1.7Vの間であり得る。
【0089】
磁気刺激システムは、パルシング磁場のパルス形状および/またはピーク対RMS電圧比に基づいて故障を検出し得る。信号700は、より小さなピーク対RMS比により特徴付けられ得る。例えばピーク対RMS比は、信号700のピークのRMS値に対する、ピーク電圧(例えば、第1のピーク702に関連付けられる電圧)の比であり得る。より小さなピーク対RMS比値は、例えば信号700により例示されるように、磁気刺激システムにより磁気刺激構成要素に印加されるコンデンサ電荷および/または電圧を低減する故障を指し示し得る。
【0090】
磁気刺激システムは、生成される信号(例えば、信号700)のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)と、ピーク対RMS電圧比との間の比が、あらかじめ決定されるしきい値外である場合、故障が発生したと判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの1または複数のピークに関連付けられる、電圧および/または時間を推定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの1または複数のピークに関連付けられる、電圧および/または時間を使用して生成される信号のピーク対RMS電圧比を決定し得る。
【0091】
例えば磁気刺激システムは、ピーク対RMS電圧比を使用して、例えば、ピークの電圧と、ピーク対RMS電圧比との間の比が、ピーク対RMS電圧許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばピーク対RMS電圧許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、ピークの電圧と、ピーク対RMS電圧比との間の比が、ピーク対RMS電圧許容ウィンドウ内であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測されるもののプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えばピーク対RMS電圧許容ウィンドウは、1.15〜1.65の間であり得る。例えばピーク対RMS電圧許容ウィンドウは、1.25〜1.55の間であり得る。例えばピーク対RMS電圧許容ウィンドウは、1.3〜1.5の間であり得る。
【0092】
パルス形状は、パルシング磁場のパルスの形状を指し得る。ピーク対RMS比は、故障が発生したかどうかを判定するために、生成される信号の形状が、磁気刺激システムにより、どのように使用され得るかの1つの例である。他の例が、本明細書で提供され得る。例えば、中でも、持続時間、歪度、尖度などの、生成される信号の特性が、生成される信号の形状に関係し得るものであり、故障が発生したかどうかを判定するために使用され得る。磁気刺激システムは、生成される信号の形状が、あらかじめ決定される許容ウィンドウ外である場合、故障が発生したと判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの1または複数のピークに関連付けられる、パルス形状、パルス時間、パルス振幅、および/またはパルス持続時間を推定するように構成され得る。磁気刺激システムは、1または複数の特性を、生成される信号の1または複数の推定される特性に基づいて決定するように構成され得る。磁気刺激システムは、1または複数の決定される特性が、あらかじめ決定される許容ウィンドウ、例えばパルス形状許容ウィンドウ外であるときに、故障が発生したと判定し得る。
【0093】
生成される信号の歪度が、例えば、故障が発生したかどうかを判定するために使用され得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの1または複数のピークの、電圧および/または時間を推定し得るものであり、磁気刺激システムは、(例えば、生成される信号のパルスの歪度を指し示し得る)生成される信号の時間当たりの電圧を決定し得るものであり、磁気刺激システムは、生成される信号の時間当たりの電圧が、歪度許容ウィンドウ内にあるかどうかを判定することにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。
【0094】
図8は、故障を指し示す、磁気刺激の間にセンサにより生成される(例えば、センサ上で誘導される)電圧の波形例を例示する図である。1つのパルスが
図8で例示されるが、信号800は、1または複数のパルスバーストの、1または複数のパルスを含み得る。示されるように、信号800のパルスは、例えば本明細書で説明されるように、初めの立ち上がりエッジ810、第1のピーク802、第1のゼロクロス812、第2のピーク804、第2のゼロクロス814、第3のピーク806、および、第3のゼロクロス816を含み得る。許容ウィンドウは、磁気刺激療法のタイプ、磁気刺激治療パラメータ、および/または患者パラメータの設定に基づいて調整可能であり得る。故障検出は、テストセッションの間に、磁気刺激療法の前に、および/または、磁気刺激療法の後に実行され得る。
【0095】
磁気刺激システムは、パルシング磁場のパルス持続時間に基づいて故障を検出し得る。信号800の初めの立ち上がりエッジ810と第3のゼロクロス816との間の期間は、信号800のパルス持続時間として示され得る。信号800は、予測される信号500より短いパルス持続時間により特徴付けられ得る。より短いなパルス持続時間は、例えば信号800により例示されるように、故障するコンデンサ、(例えば、コア内の)ショートさせられる巻線、破壊されるコア、および/またはそれに類するものを指し示し得る。
【0096】
磁気刺激システムは、生成される信号のパルス持続時間に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばパルス持続時間は、パルスの初めの立ち上がりエッジと、パルスの第3のゼロクロスとの間の期間を指し得る。例えばパルス持続時間は、パルスの初めの立ち上がりエッジと、パルスの第3のピークとの間の期間を指し得る。例えばパルス持続時間は、パルスの第1のピークと、パルスの第3のピークとの間の期間を指し得る。例えばパルス持続時間は、第1のゼロクロスと、第2のゼロクロスとの間の期間を指し得る。例えばパルス持続時間は、パルスの2つのゼロクロス、パルスの幅、またはそれに類するものにより特徴付けられ得る。
【0097】
磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの、2つまたはより多いピーク(例えば、生成される信号のパルスの、第1のピーク、第2のピーク、および/または第3のピーク)に関連付けられる時間を推定するように構成され得る。例えば磁気刺激システムは、生成される信号の単一のパルスに関連付けられる第1のピークおよび第3のピーク(例えば、
図8に示されるような、第1のピーク802および第3のピーク806)に関連付けられる時間を推定し得る。例えば磁気刺激システムは、生成される信号の、第1のピークに関連付けられる時間、および、第2のピークに関連付けられる時間を推定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号の同じパルスに関連付けられる、2つまたはより多いピークに関連付けられる期間に基づいて、生成される信号のパルス持続時間を決定し得る。
【0098】
磁気刺激システムは、パルス持続時間に基づいて、例えば、パルス持続時間が、パルス持続時間許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。パルス持続時間許容ウィンドウは、磁気刺激療法のタイプ、磁気刺激治療パラメータ、および/または患者パラメータの設定に基づいて調整可能であり得る。例えばパルス持続時間許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号のパルス持続時間が、パルス持続時間許容ウィンドウの内部であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測されるパルス持続時間のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えばパルス持続時間許容ウィンドウは、300〜350μsの間であり得る。例えばパルス持続時間許容ウィンドウは、175〜275μsの間であり得る。例えばパルス持続時間許容ウィンドウは、200〜250μsの間であり得る。
【0099】
磁気刺激システムは、生成される信号(例えば、信号800)の平均パルス持続時間に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの、2つまたはより多いピークに関連付けられる時間を推定し得る。2つまたはより多いピークは、生成される信号の異なるパルスに関連付けられ得る。磁気刺激システムは、生成される信号の、2つまたはより多いパルスの平均パルス持続時間を、生成される信号のパルスの、2つまたはより多いピークに関連付けられる時間を使用して決定し得る。例えば磁気刺激システムは、生成される信号の、2つまたはより多いパルスのパルス持続時間を決定し得るものであり、2つまたはより多いパルスのパルス持続時間を使用して、磁気刺激システムは、生成される信号の平均パルス持続時間を算出し得る。
【0100】
磁気刺激システムは、平均パルス持続時間を使用して、例えば、平均パルス持続時間が、平均パルス持続時間許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば平均パルス持続時間許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号の平均パルス持続時間が、平均パルス持続時間許容ウィンドウの内部であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測される平均パルス持続時間のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えば平均パルス持続時間許容ウィンドウは、150〜250μsの間であり得る。例えば平均パルス持続時間許容ウィンドウは、175〜225μsの間であり得る。例えば平均パルス持続時間許容ウィンドウは、190〜210μsの間であり得る。
【0101】
磁気刺激システムは、センサにより生成される信号(例えば、信号800)のパルス持続時間の総和に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスの、2つまたはより多いピークに関連付けられる時間を推定し得る。2つまたはより多いピークは、生成される信号の異なるパルスに関連付けられ得る。磁気刺激システムは、生成される信号の、2つまたはより多いパルスのパルス持続時間の総和を、生成される信号の、2つまたはより多いピークに関連付けられる時間を使用して決定し得る。
【0102】
磁気刺激システムは、パルス持続時間の総和を使用して、例えば、パルス持続時間の総和が、パルス持続時間総和許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばパルス持続時間総和許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号のパルスの総和が、パルス持続時間総和許容ウィンドウ内であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測されるパルス持続時間総和のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えばパルス持続時間総和許容ウィンドウは、生成される信号の2つのパルスに対して300〜500μsの間であり得る。例えばパルス持続時間総和許容ウィンドウは、生成される信号の2つのパルスに対して350〜450μsの間であり得る。例えばパルス持続時間総和許容ウィンドウは、生成される信号の2つのパルスに対して380〜420μsの間であり得る。
【0103】
磁気刺激システムは、パルシング磁場の刺激期間に基づいて検出し得る。磁気刺激システムは、故障が発生したかどうかを、センサにより生成される信号の刺激期間に基づいて故障を判定し得る。本明細書で説明されるように、生成される信号の刺激期間は、信号の、パルスバーストの第1のパルスの第1のピークと、パルスバーストの最後のパルスの第1のピークとの間の時間を指し得る。磁気刺激システムは、パルスバーストの第1のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)に関連付けられる時間、および、パルスバーストの最後のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)に関連付けられる時間を推定し得る。磁気刺激システムは、信号の、パルスバーストの第1のパルスのピークに関連付けられる時間、および、パルスバーストの最後のパルスのピークに関連付けられる時間を使用して、生成される信号のパルスバーストの刺激時間を決定し得る。
【0104】
磁気刺激システムは、刺激時間を使用して、例えば、刺激時間が、刺激時間許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば刺激時間許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号の刺激時間が、刺激時間許容ウィンドウの内部であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測される刺激時間のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えば刺激時間許容ウィンドウは、3.5〜4.5sの間であり得る。例えば刺激時間許容ウィンドウは、3.9〜4.1sの間であり得る。例えば刺激時間許容ウィンドウは、3.95〜4.05sの間であり得る。
【0105】
磁気刺激システムは、パルシング磁場のパルス間隔に基づいて故障を検出し得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルス間隔に基づいて故障が発生したかどうかを、判定し得る。本明細書で説明されるように、生成される信号のパルス間隔は、生成される信号のパルスの第1のピークと、信号の後続のパルス(例えば、すぐ後続のパルス)の第1のピークとの間の期間を指し得る。例えば、生成される信号のパルス間隔は、パルシング磁場に関連付けられるパルス毎秒の数を指し得る。
【0106】
例えば磁気刺激システムは、生成される信号のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)に関連付けられる時間、および、生成される信号の後続のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)に関連付けられる時間を推定し得る。例えばパルス、および後続のパルスは、生成される信号のパルスバースト内の連続的なパルスであり得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルス間隔を、生成される信号のパルスのピークに関連付けられる時間、および、生成される信号の後続のパルスのピークに関連付けられる時間を使用して決定し得る。
【0107】
磁気刺激システムは、パルス間隔を使用して、例えば、パルス間隔が、パルス間隔許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを、判定し得る。例えばパルス間隔許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号のパルス間隔が、パルス間隔許容ウィンドウ内であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測されるパルス間隔のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えばパルス間隔許容ウィンドウは、225〜475μsの間であり得る。例えばパルス間隔許容ウィンドウは、250〜450μsの間であり得る。例えばパルス間隔許容ウィンドウは、300〜400μsの間であり得る。
【0108】
磁気刺激システムは、パルシング磁場の刺激間隔に基づいて故障を検出し得る。磁気刺激システムは、センサにより生成される信号の刺激間隔に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。本明細書で説明されるように、生成される信号の刺激間隔は、信号の、パルスバーストの最後のパルスの第1のピークと、後続の(例えば、すぐの後続の)パルスバーストの第1のパルスの第1のピークとの間の期間を指し示し得る。磁気刺激システムは、パルスバーストの最後のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)に関連付けられる時間、および、後続のパルスバーストの第1のパルスのピーク(例えば、第1のピーク)に関連付けられる時間を推定し得る。例えばパルスバースト、および後続のパルスバーストは、生成される信号の連続的なパルスバーストであり得る。磁気刺激システムは、信号の、パルスバーストの第1のパルスのピークに関連付けられる時間、および、後続のパルスバーストの第1のパルスのピークに関連付けられる時間を使用して、生成される信号の刺激間隔を決定し得る。
【0109】
磁気刺激システムは、刺激間隔を使用して、例えば、刺激間隔が、刺激間隔許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば刺激間隔許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号の刺激間隔が、刺激間隔許容ウィンドウ内であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測される刺激間隔のプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えば刺激間隔許容ウィンドウは、3〜17sの間であり得る。例えば刺激間隔許容ウィンドウは、6〜14sの間であり得る。例えば刺激間隔許容ウィンドウは、9〜10sの間であり得る。
【0110】
磁気刺激システムは、パルシング磁場のパルス反復レートに基づいて故障を検出し得る。磁気刺激システムは、センサにより生成される信号のパルス反復レートに基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。本明細書で説明されるように、生成される信号のパルス反復レートは、期間当たりのパルス(例えば、パルス毎秒(pps))の数を指し示し得る。磁気刺激システムは、時間のあらかじめ定義される期間(例えば、1秒)にわたるいくつかのピークに関連付けられる時間を推定して、生成される信号のパルス反復レートを決定し得る。
【0111】
磁気刺激システムは、パルス反復レートを使用して、例えば、パルス反復レートが、パルス反復レート許容ウィンドウ外であるかどうかをチェックすることにより、故障が発生したかどうかを判定し得る。例えばパルス反復レート許容ウィンドウは、10%であり得るものであり、そのことは、信号のパルス反復レートが、パルス反復レート許容ウィンドウの内部であるために、(例えば、予測される信号500によって決定されるような)予測されるパルス反復レートのプラス/マイナス10%であってよいということを意味する。例えばパルス反復レート許容ウィンドウは、3〜40ppsの間であり得る。例えば刺激間隔許容ウィンドウは、5〜30ppsの間であり得る。例えば刺激間隔許容ウィンドウは、10〜20ppsの間であり得る。
【0112】
磁気刺激システムは、パルシング磁場に関連付けられる生成される信号の、ローリング平均値および/または重み付けされる平均値を、測定および/または推定することにより故障を検出し得る。例えば磁気刺激システムは、1または複数のパルスセットのローリング平均および/または重み付けされる平均が、しきい値またはパーセンテージを超えて逸脱する場合、故障が発生したと判定し得る。しきい値またはパーセンテージは、あらかじめ決定され得る、固定され得る、および/または、調整可能であり得る。例えばしきい値またはパーセンテージは、磁気刺激療法のタイプ、磁気刺激治療パラメータ、および/または患者パラメータの設定に基づいて調整可能であり得る。磁気刺激システムは、パルシング磁場のパルスの1つまたは2つのピークだけを使用するより、パルシング磁場のより多数のサンプルをとり得、またより大きなサンプルサイズにわたって故障を検出し得る。
【0113】
本明細書で説明されるように、磁気刺激システムは、磁気刺激手順のためのパルシング磁場を生成し得る磁気刺激構成要素を含み得る。磁気刺激システムは、生成される信号のパルスセットに対する平均値を推定し得る。例えば、パルスの対応するセットに対する平均値は、パルスのセットの平均最大電圧、パルスのセットの平均最小電圧、セットパルスの平均期間、パルスのセットのパルス当たりの平均時間、および/または、パルスのセットのパルス当たりの平均減衰レートであり得る。例えば、対応するパルスセットに対する平均値は、パルスセットのパルスの1もしくは複数のピークの平均最大電圧、またはそれに類するものを含み得る。平均値は、重み付けされる平均、または、重み付けされない平均であり得る。
【0114】
例えば、2つのパルスセットの2つの平均値が推定され得る。第1の平均値は、パルシング磁場のパルスの第1のセットに関連付けられ得る。パルシング磁場のパルスの第1のセットは、2つまたはより多いパルスを含み得るものであり、それらのパルスは、パルシング磁場の同じパルスバーストの部分である場合があり、または、そのような部分でない場合がある。第2の平均値は、パルシング磁場のパルスの第2のセットに関連付けられ得る。パルシング磁場のパルスの第2のセットは、2つまたはより多いパルスを含み得るものであり、それらのパルスは、パルシング磁場の同じパルスバーストの部分である場合があり、または、そのような部分でない場合がある。パルスの第1のセット、および、パルスの第2のセットは、パルシング磁場の異なるパルスバーストの同じパルスバーストに関連付けられ得る。パルスの第1のセット、および、パルスの第2のセットは、同じパルスの1または複数を含み得る。第1の平均値および第2の平均値は、生成される信号の同じ特性に関係する場合があり、または、関係しない場合がある。第1および第2の平均値への参照によって説明されるが、磁気刺激システムは、任意の数の平均値を利用して、パルシング磁場に関連付けられる故障を判定し得る。
【0115】
磁気刺激システムは、推定される第1の平均値、および、推定される第2の平均値に基づいて故障が発生したかどうかを判定し得る。例えば故障は、第1の平均値および第2の平均値が、しきい値またはパーセンテージを超えて逸脱するときに、発生したと判定され得る。例えば故障は、第1の平均値および第2の平均値が、ローリング平均許容ウィンドウ(例えば、10%であり得る)を超えて逸脱するときに、発生したと判定され得る。
【0116】
特徴および要素が上記で、個別の組み合わせで説明されているが、当業者は、各々の特徴または要素が、単独で、または、他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用され得るということを認識するであろう。追加で、本明細書で説明される方法は、コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれる、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実装され得る。コンピュータ可読媒体の例は、電子信号(ワイヤードまたはワイヤレス接続によって伝達される)、およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部的なハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体、ならびに、CD−ROMディスクおよびデジタルバーサタイルディスク(DVD)などの光学媒体を含むが、それらに制限されない。ソフトウェアとの関連の状態にあるプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または、任意のホストコンピュータでの使用のための無線周波数トランシーバを実装するために使用され得る。