【文献】
記者の目 TVCMの反響をリアルタイムで解析 〜プランニングやCRの最適化を〜 朝日広告社 テレビCMメタデータ×人工知能,企業と広告,(株)チャネル,2016年10月 1日,第42巻 第10号,p.54
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記番組属性データは、前記番組に登場するシーン、人物、企業、および文字、前記番組のスポンサー、ならびに前記番組で流れる音に関するデータの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、テレビや動画配信サイトの番組に流れる広告は、ユーザが視聴している番組との関連性が薄いものであったり、ユーザが興味のないものであったりすることが多い。そのため、広告がスキップされたり、広告によってユーザに不快感を募らせたりすることもあり、広告費に対する宣伝効果が十分であるとはいえない。
【0004】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、人工知能(AI)技術によって番組映像を解析して番組属性データを抽出し、抽出された番組属性データに基づいて最適な配信広告を選択し、選択された広告を番組映像と共に配信することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、
番組の映像データをAIシステムによって解析し、前記番組の番組属性データを抽出するステップと、
前記番組属性データに少なくとも基づいて、前記番組属性データと関連する広告属性データを取得するステップと、
前記広告属性データに少なくとも基づいて、配信広告の広告データを取得するステップと、
前記映像データをユーザ端末に送信するステップと、
前記広告データを前記ユーザ端末に送信するステップと
を備えたことを特徴とする方法である。
【0006】
さらに、前記方法は、
前記ユーザ端末を利用しているユーザのユーザ属性データを取得するステップをさらに備え、
前記広告属性データを取得するステップは、前記ユーザ属性データにさらに基づくことを特徴とする。
【0007】
また、前記方法は、
前記ユーザ端末から、前記配信広告に対するフィードバックデータを受信するステップと、
前記フィードバックデータに基づいて、前記ユーザ属性データを前記AIシステムによって学習するステップと
をさらに備えたことを特徴とする。
【0008】
さらに、前記方法において、前記フィードバックデータは前記配信広告に対するユーザアクションに関するデータであり、前記ユーザが、前記配信広告をスキップしたか否か、前記配信広告からリンク先にジャンプしたか否か、前記配信広告をどれだけの時間視聴していたか、に関するデータの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【0009】
また、前記方法において、前記番組属性データは、前記番組に登場するシーン、人物、企業、および文字、前記番組のスポンサー、ならびに前記番組で流れる音に関するデータの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の別の態様は、前記方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0011】
また、本発明のさらに別の態様は、
番組の映像データをAIシステムによって解析し、前記番組の番組属性データを抽出し、
前記番組属性データに少なくとも基づいて、前記番組属性データと関連する広告属性データを取得し、
前記広告属性データに少なくとも基づいて、配信広告の広告データを取得し、
前記映像データをユーザ端末に送信し、
前記広告データを前記ユーザ端末に送信する
ように構成されたことを特徴とするコンピュータである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、AI技術によって番組映像を解析して番組属性データを抽出し、抽出された番組属性データに基づいて最適な配信広告を選択し、選択された広告を番組映像と共に配信することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施形態に係るシステムを詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムの全体構成を示す図である。
図1において、広告管理サーバ100は、ネットワーク102(例えば、インターネット)を介して、各ユーザ端末101と通信を行うように構成される。なお、
図1では、広告管理サーバ100を1つのサーバコンピュータとして表しているが、複数のサーバコンピュータによる分散型コンピューティングシステムとして構築することもできる。
【0015】
広告管理サーバ100は、広告配信サービスを提供する企業などによって管理されるサーバコンピュータである。または、クラウドコンピューティングサービスを提供する事業者によって管理されるクラウドコンピュータであってもよい。広告管理サーバ100は、一般的なAIシステムを搭載し、ユーザが選択した番組の映像をAIシステムによって解析して最適な配信広告を選択し、ユーザ端末101に配信する。また、広告管理サーバ100は、配信広告に対するフィードバックデータをユーザ端末101から受信し、ユーザ属性データとして学習する。広告管理サーバ100の機能については後述する。
【0016】
ユーザ端末101は、番組を視聴するユーザによって使用され、CPU、メモリ、入力装置、および表示装置を備えている。ユーザ端末101は、スマートフォンなどのモバイル端末や据え置き端末、またはテレビ端末であってもよい。ユーザは、ユーザ端末101を介して、視聴したい番組を選択し視聴する。また、ユーザ端末101は、配信広告に対するフィードバックデータを広告管理サーバ100に送信する。
【0017】
次に、
図1における広告管理サーバ100の構成を詳細に説明する。
図2は、広告管理サーバ100の構成を示す図である。
図2において、広告管理サーバ100は、システムバス115を介して相互に接続された、CPU110、RAM111、入力装置112、出力装置113、通信制御装置114、および記憶装置116を備えている。記憶装置116は不揮発性記憶媒体(ROMやHDDなど)で構成され、本発明に関連するソフトウェアプログラムなどを格納したプログラム格納領域と、当該ソフトウェアプログラムで取り扱うデータなどを格納したデータ格納領域とを備えている。プログラム格納領域の各処理部120〜122は、独立したソフトウェアプログラム、そのルーチンやコンポーネントなどで構成され、記憶装置116に格納されている。各処理部120〜122は、プログラムの実行時にCPU110によって記憶装置116から呼び出されRAM111のワークエリアに展開されることで、データベースなどに適宜アクセスしながら各機能を実現する。
【0018】
図2では、各処理部120〜122として、番組解析処理部120、広告選択処理部121、および配信処理部122を示している。各処理部120〜122の機能については後述する。
【0019】
図2の記憶装置116におけるデータ格納領域は、番組データ記憶部130、番組属性データ記憶部131、ユーザ属性データ記憶部132、広告属性データ記憶部133、および広告データ記憶部134を備える。
【0020】
次に、記憶装置116の各記憶部130〜134に格納されるデータについて説明する。番組データ記憶部130に格納される番組データは、番組の映像データそのものである。番組データには、番組名や出演者、スポンサー、番組の内容説明などのテキストベースの属性データを含んでもよい。
【0021】
番組属性データ記憶部131に格納される番組属性データd400は、AI技術によって番組データから抽出された番組の属性データである。
図4は、本発明の一実施形態に係る番組属性データd400を示す図である。
【0022】
番組属性データd400には、番組に登場するシーンを示す「シーン1」d401および「シーン2」d402、番組に登場する人物を示す「人物1」d403および「人物2」d404、番組に登場する企業または番組のスポンサー企業を示す「企業1」d405および「企業2」d406、番組で流れる音を示す「音1」d407および「音2」d408、ならびに番組データに含まれるテキストベースの属性データや番組に登場する文字から抽出された番組名やキーワードを示す「テキスト解析1」d409などを格納することができる。以下、詳述する。
【0023】
番組属性データd400は、広告管理サーバ100に搭載されたAIシステムによって番組データから抽出され作成されるトランザクションデータである。「シーン1」d401および「シーン2」d402は、番組データの映像(画像)解析によって抽出される登場シーン(例えば、野球の試合、結婚式、ビーチ、エトワール凱旋門、etc)である。「シーン1」d401および「シーン2」d402は、
図4の例では2つのデータ項目であるが、別の実施形態では、抽出できたシーンの数によってデータ項目の数を増減させることもできる。または、登場回数や時間が一定の閾値を超えたシーンを番組属性データd400に格納することもできる。「人物1」d403および「人物2」d404など、その他の複数あるデータ項目についても同様である。
【0024】
「人物1」d403および「人物2」d404は、番組データの映像解析および人物解析によって、または番組データに含まれるテキストベースの属性データから抽出される登場人物である。
【0025】
「企業1」d405および「企業2」d406は、番組データの映像解析によって抽出される企業(例えば、ドラマに登場する著名俳優が飲むビールから抽出されるビールメーカー、グルメ番組に登場する店舗の看板やテロップから抽出される飲食店、etc)、または番組データに含まれるテキストベースの属性データから抽出されるスポンサー企業である。
【0026】
「音声1」d407および「音声2」d408は、番組データの映像解析によって抽出される音(例えば、アナウンサーの音声、挿入歌、ビールを注ぐ音、etc)である。
【0027】
次に、ユーザ属性データ記憶部132に格納されるユーザ属性データd500について説明する。ユーザ属性データd500は、ユーザ(視聴者)の嗜好などの属性データである。
図5は、本発明の一実施形態に係るユーザ属性データd500を示す図である。
【0028】
ユーザ属性データd500には、ユーザを一意に示す「ユーザID」d501、ユーザの性別、年齢層、および趣味をそれぞれ示す「性別」d502、「年齢層」d503、「趣味」d504、ユーザに関連する場所を示す「場所」d505、ならびにユーザが興味を示した、および示さなかった商品(以下、サービスも含む)や商品カテゴリをそれぞれ示す「興味あり」d506および「興味なし」d507などを格納することができる。以下、詳述する。
【0029】
ユーザ属性データd500は、ユーザ自身によって登録されたり、広告管理サーバ100のAIシステムによって学習されたり、および/または他の企業などから提供されるマスタデータである。「場所」d505は、ユーザに関連する場所(例えば、現住所、出身地、勤務先、etc)である。「興味あり」d506は、例えば、ユーザがスキップせずに視聴していた配信広告の商品や商品カテゴリである。逆に、「興味なし」d507は、例えば、ユーザがスキップした配信広告の商品や商品カテゴリである。「趣味」d504、「場所」d505、「興味あり」d506、および「興味なし」d507は、それぞれ複数のデータ項目を持ち、複数種類のデータ(例えば、複数の趣味)を格納することもできる。なおユーザ属性データd500に含まれるデータ項目は、
図5のものに限られず、例えば、ユーザが実際に購入した商品などからユーザ嗜好を判定し、データとして持つこともできる。
【0030】
次に、広告属性データ記憶部133に格納される広告属性データd600について説明する。広告属性データd600は、配信広告の属性データである。
図6は、本発明の一実施形態に係る広告属性データd600を示す図である。
【0031】
広告属性データd600には、広告を一意に示す「広告ID」d601、配信広告の広告主を示す「広告主」d602、広告掲載商品など、配信広告の内容を示す「広告内容」d603、配信広告のジャンルを示す「ジャンル」d604、配信広告のタイプを示す「広告タイプ」d605、および配信広告が動画である場合の長さを示す「広告時間」d606などを格納することができる。以下、詳述する。
【0032】
広告属性データd600は、広告配信サービスを提供する企業などによって予め作成されるマスタデータである。「広告タイプ」d605には、例えば、配信広告のタイプを示す数値(1:ディスプレイ型、2:オーバレイ型、3:番組前挿入型(スキップ可)、4:番組前挿入型(スキップ不可)、5:番組中挿入型(スキップ可)、6:番組中挿入型(スキップ不可)、etc)を設定することができる。配信広告のタイプについては
図7を用いて後述する。「広告時間」d606は、配信広告が動画である場合の長さ(例えば、秒数)である。配信広告が、動画以外の画像やテキストなどである場合は「0」などと設定しておく。
【0033】
広告データ記憶部134に格納される広告データは、配信広告のデータそのものである。広告データは、動画のみならず、画像やテキストベースの場合もあり得る。また、広告データは広告を一意に示す広告IDを含み、広告属性データd600における「広告ID」d601と紐付けることができる。
【0034】
次に、本発明の広告配信処理について、
図3のフローチャート、および
図4〜6のデータを参照して説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る広告配信処理を示すフローチャートである。本処理は、ユーザ(視聴者)がユーザ端末101を操作して、視聴する番組を選択するところから始まり、選択された番組に基づいて最適な配信広告を選択し、選択された広告を番組映像と共にユーザ端末101に配信するものである。
【0035】
本処理において配信する広告は、一実施形態として
図7に示すような広告を想定しているが、これらのタイプの広告に限定するものではない。
図7は、本発明の一実施形態に係る配信広告のタイプを示す図である。
図7は、(a)ディスプレイ型広告、(b)オーバレイ型広告、(c)挿入型広告を含む。フレームd700は、ユーザ端末101がモバイル端末や据え置き端末である場合はブラウザのウィンドウ枠であり、テレビ端末である場合は画面のフレーム枠である。番組は、フレームd701の枠内に表示される。
【0036】
配信広告のタイプごとに説明する。(a)ディスプレイ型広告は、フレームd702やフレーム703に表示される広告である。広告の内容は、映像であってもよいし、画像やテキストベースの広告であってもよい。また、表示された広告を選択すると広告掲載商品の専用サイトなどにジャンプしてもよい。また、
図7ではフレームd702およびフレーム703を設け、2種類のディスプレイ型広告を表示させることを想定しているが、別の実施形態ではフレームを増減させ、表示するディスプレイ型広告の数を増減させてもよい。
【0037】
次に、(b)オーバレイ型広告は、フレーム704に表示される広告である。オーバレイ型広告は、フレームd701に表示された番組に重なって表示される広告である。広告の内容については(a)ディスプレイ型広告と同様である。また、オーバレイ型広告は、フレームd701に表示された番組に重なって表示される広告であればよく、表示位置は
図7のような下部に限定されない。さらに、オーバレイ型広告は、押下することにより広告を閉じることができる「閉じる」ボタンなどを有してもよい。
【0038】
次に、(c)挿入型広告は、フレーム705に表示される広告である。フレーム705に表示される広告とは、厳密には、フレーム701の番組と切り替わって表示される映像広告である。挿入型広告は、ディスプレイ型広告やオーバレイ型広告と異なり、広告が流れている間は番組を表示しない。また、挿入型広告は、番組の冒頭に流れるものや、番組の途中で流れるものがある。さらに、挿入型広告は、一定時間強制的に流れるものや、例えば、広告に重なって表示される「スキップ」ボタンなどを押下することでスキップ可能なものもある。また、当該「スキップ」ボタンは最初から表示されていなくてもよく、広告を一定時間流した後に表示させることもできる。なお、
図7を見ればわかるように、(a)ディスプレイ型広告、(b)オーバレイ型広告、および(c)挿入型広告はそれぞれが独立しており、1つの番組配信中にそれぞれを同時に流すことができる。
【0039】
次に、
図3のフローチャートをステップごとに説明する。まず、ユーザは、ユーザ端末101を操作して、番組リストなどから視聴する番組を選択する(ステップ300)。ユーザによって視聴する番組が選択されると、ユーザ端末101は、選択された番組を一意に示す識別子を広告管理サーバ100に送信する(ステップ301)。
【0040】
次に、広告管理サーバ100の番組解析処理部120は、ユーザ端末101から番組の識別子を受信すると(ステップ302)、番組の識別子に基づいて番組データ記憶部130を検索し、番組データを取得する(ステップ303)。
【0041】
次に、番組解析処理部120は、取得した番組データをAIシステムによって解析し、番組属性データd400を抽出して番組属性データ記憶部131に格納する(ステップ304)。なお、広告管理サーバ100の性能にもよるが、ステップ304を予め実行しておいてもよいし、実行しながらステップ305以降の処理を実行してもよい。この場合、番組を配信しながら、動的に番組データを解析し、広告を配信することになる。
【0042】
また、広告管理サーバ100の広告選択処理部121は、ユーザ端末101を利用しているユーザの識別子(「ユーザID」d501)に基づいてユーザ属性データ記憶部132を検索し、ユーザ属性データd500を取得する(ステップ305)。「ユーザID」d501は、番組の識別子と共にステップ301において、または別途、ユーザ端末101から受信する。なお、配信広告を選択するにあたり、特にユーザ嗜好などを考慮しない場合はステップ305を実行しなくてもよい。
【0043】
次に、広告選択処理部121はAIシステムを用いて、番組属性データd400および/またはユーザ属性データd500に基づいた広告属性データd600を広告属性データ記憶部133から取得する(ステップ306)。具体的には、例えば、番組属性データd400の「シーン1」d401、「シーン2」d402、および「音1」d407などによって番組が卓球の試合やスポーツに関するものであると判断した場合は、卓球の試合の別番組やスポーツ用品の広告に関する広告属性データd600を取得することができる。また、「企業1」d405および「企業2」d406によって示される企業の広告に関する広告属性データd600を取得することができる。さらに、「音声1」d407および「音声2」d408などによって示される番組挿入歌のCDの広告に関する広告属性データd600を取得することができる。その他、ユーザ嗜好などを考慮する場合は、ユーザ属性データd500における「性別」d502、「年齢層」d503、および「興味あり」d506などからユーザ(視聴者)がアルコール飲料を好む成人男性であると判断し、ビールの広告に関する広告属性データd600を取得することができる。なお、ステップ306で取得する広告属性データd600は1件に限られず、複数件であってもよい。
【0044】
次に、広告選択処理部121はAIシステムを用いて、広告属性データd600に基づいた配信広告を選択し、広告データ記憶部134から、選択された配信広告に関する広告データを取得する(ステップ307)。具体的には、ステップ306にて取得した広告属性データd600が1件の場合は、その1件の「広告ID」d601と紐づく広告データを取得する。一方、ステップ306にて取得した広告属性データd600が複数件の場合は、広告として配信する分の広告属性データd600を選択し(すなわち、配信広告の選択)、それぞれの「広告ID」d601と紐づく広告データを取得する。この配信広告の選択は、一実施形態では、番組属性データd400やユーザ属性データd500との関係において最も相関度の高い広告属性データd600を「広告タイプ」d605ごとに選択する。また、配信広告の選択は、「広告主」d602で示される広告主の出資額や契約内容などによって、優先的に選択されるように制御したり、選択される回数に制限を設けたりすることができる。さらに、広告主が番組のスポンサーと競合するような場合は、配信広告の選択対象から除外することもできる。
【0045】
次に、ステップ308に進むが、ステップ308以降の処理はステップ307で取得された広告データ(配信広告)ごとに実行される。まず、広告管理サーバ100の配信処理部122は、ステップ307で取得された広告データの広告タイプが挿入型広告であるか否かを判定する(ステップ308)。具体的には、取得された広告データに紐づく「広告タイプ」d605によって判定する。例えば、「広告タイプ」d605が、“3”(番組前挿入型(スキップ可))、“4”(番組前挿入型(スキップ不可))、“5”(番組中挿入型(スキップ可))、または“6”(番組中挿入型(スキップ不可))の場合は挿入型広告であると判定する。
【0046】
ステップ308において広告タイプが挿入型広告でないと判定された場合はNoルートに進み、配信処理部122は、広告データを番組データと共にユーザ端末101に送信する(ステップ309および310)。なお、ステップ309および310の実行順序はいずれかが先であっても並列であってもよい。
【0047】
一方、ステップ308において広告タイプが挿入型広告であると判定された場合はYesルートに進み、配信処理部122は、ステップ307で取得された広告データの広告タイプが番組前挿入型広告(「広告タイプ」d605が“3”または“4”)であるか否かを判定する(ステップ311)。広告タイプが番組前挿入型広告であると判定された場合はYesルートに進み、配信処理部122は、番組データによって配信される番組の冒頭で広告が流れるように、広告データを番組データと共にユーザ端末101に送信する(ステップ312および313)。
【0048】
一方、ステップ311において広告タイプが番組前挿入型広告でないと判定された場合はNoルートに進み、配信処理部122は、番組データをユーザ端末101に送信する(ステップ314)。その後、広告の配信時間が到来したら、配信処理部122は、番組データによって配信される番組の所定の箇所で広告が流れるように、広告データをユーザ端末101に送信する(ステップ315)。
【0049】
次に、ユーザ端末101は、配信広告に対するフィードバックデータを広告管理サーバ100に送信する(ステップ316)。送信されたフィードバックデータは、広告管理サーバ100によって受信され(ステップ317)、AIシステムによってユーザ属性データd500として学習される(ステップ318)。ここで、フィードバックデータとは配信広告に対するユーザアクションに関するデータであり、ユーザが、配信広告をスキップしたか否か、配信広告からリンク先(例えば、広告掲載商品などの専用サイト)にジャンプしたか否か、配信広告をどれだけの時間視聴していたか、などのデータを含む。これにより、ユーザが興味を示した、または、示さなかった商品や商品カテゴリをAIシステムに学習させ、次回の配信広告の選択(ステップ307)に活用することができる。ステップ318の後、本処理は終了する。
【0050】
以上により、本発明によれば、AI技術によって番組映像を解析して番組属性データを抽出し、抽出された番組属性データに基づいて最適な配信広告を選択し、選択された広告を番組映像と共に配信することができる。