特許第6903790号(P6903790)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6903790
(24)【登録日】2021年6月25日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】FGFR抑制剤としての二環式複素環
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/5377 20060101AFI20210701BHJP
   A61K 31/282 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/337 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/407 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/475 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/704 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/7048 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/7056 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 31/7068 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 33/243 20190101ALI20210701BHJP
   A61K 38/12 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 38/21 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 38/46 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20210701BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20210701BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20210701BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210701BHJP
【FI】
   A61K31/5377
   A61K31/282
   A61K31/337
   A61K31/407
   A61K31/475
   A61K31/519
   A61K31/704
   A61K31/7048
   A61K31/7056
   A61K31/7068
   A61K33/243
   A61K38/12
   A61K38/21
   A61K38/46
   A61K39/395 D
   A61K39/395 N
   A61K45/00
   A61P35/00
   A61P43/00 121
【請求項の数】32
【全頁数】127
(21)【出願番号】特願2020-79472(P2020-79472)
(22)【出願日】2020年4月28日
(62)【分割の表示】特願2018-228352(P2018-228352)の分割
【原出願日】2014年4月18日
(65)【公開番号】特開2020-128396(P2020-128396A)
(43)【公開日】2020年8月27日
【審査請求日】2020年4月28日
(31)【優先権主張番号】61/813,782
(32)【優先日】2013年4月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515311132
【氏名又は名称】インサイト・ホールディングス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】INCYTE HOLDINGS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】スン・ヤーピン
(72)【発明者】
【氏名】ルー・リアン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンチン・ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】ジンコン・ジュオ
(72)【発明者】
【氏名】ウー・リアンシン
(72)【発明者】
【氏名】メイジョン・シュー
(72)【発明者】
【氏名】チエン・ディン−チュエン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・フォンレイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・チュンホン
【審査官】 梅田 隆志
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−537520(JP,A)
【文献】 特表2002−516327(JP,A)
【文献】 特表2006−522756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/5377
A61K 31/282
A61K 31/337
A61K 31/407
A61K 31/475
A61K 31/519
A61K 31/704
A61K 31/7048
A61K 31/7056
A61K 31/7068
A61K 33/243
A61K 38/12
A61K 38/21
A61K 38/46
A61K 39/395
A61K 45/00
A61P 35/00
A61P 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ]−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オンである化合物またはその医薬上許容される塩とさらなる治療薬剤とを含む組合せ医薬であって、癌の治療を必要とする患者に、該化合物またはその医薬上許容される塩と該さらなる治療薬剤とを、単一の投与形態で投与するかまたは分離投与形態として同時にもしくは連続的に投与することによる癌治療に用いるための組合せ医薬であり、
該さらなる治療薬剤が、
i)抗−ホルモン剤;
ii)EGFR、Her2、VEGFR、c−Met、Ret、IGFR1またはFlt−3に対する抑制剤または抗体、及び癌−関連融合タンパク質キナーゼに対する抑制剤または抗体;
iii)PI3キナーゼに対する薬剤;
iv)mTORの抑制剤;
v)アルキル化剤;
vi)白金系ダブレット;
vii)代謝拮抗剤;
viii)細胞毒性物質;
ix)免疫療法薬剤;
x)共刺激分子に対する抗体治療薬;
ix)抗癌ワクチン;ならびに
xii)ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ara−C、パクリタキセル、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン−C、L−アスパラギナーゼ、インターフェロン、エトポシド、及びテニポシド
から選択される、組合せ医薬。
【請求項2】
癌が、腎臓癌、胃癌、食道癌、多発性骨髄腫、膵臓癌、肺癌、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肝臓癌、真性赤血球増加症、本態性血小板血症、原発性骨髄線維症、頭頚部癌、卵巣癌、および膠芽腫から選択される、請求項1に記載の組合せ医薬。
【請求項3】
癌が、腎臓癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項4】
癌が、胃癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項5】
癌が、食道癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項6】
癌が、多発性骨髄腫である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項7】
癌が、膵臓癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項8】
癌が、肺癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項9】
癌が、前立腺癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項10】
癌が、乳癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項11】
癌が、膀胱癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項12】
癌が、肝臓癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項13】
癌が、真性赤血球増加症である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項14】
癌が、本態性血小板血症である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項15】
癌が、原発性骨髄線維症である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項16】
癌が、頭頚部癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項17】
癌が、卵巣癌である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項18】
癌が、膠芽腫である、請求項1または2に記載の組合せ医薬。
【請求項19】
さらなる治療薬剤が、抗−ホルモン剤である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項20】
さらなる治療薬剤が、EGFR、Her2、VEGFR、c−Met、Ret、IGFR1またはFlt−3に対する抑制剤または抗体、及び癌−関連融合タンパク質キナーゼに対する抑制剤または抗体から選択される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項21】
さらなる治療薬剤が、PI3キナーゼに対する薬剤である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項22】
さらなる治療薬剤が、mTORの抑制剤である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項23】
さらなる治療薬剤が、アルキル化剤である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項24】
さらなる治療薬剤が白金系ダブレットである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項25】
白金系ダブレットが、シスプラチンとゲムシタビンとの、カルボプラチンとゲムシタビンとの、シスプラチンとドセタキセルとの、カルボプラチンとドセタキセルとの、シスプラチンとパクリタキセルとの、カルボプラチンとパクリタキセルとの、シスプラチンとペメトレキセドとの、カルボプラチンとペメトレキセドとの、およびゲムシタビンとパクリタキセルとの結合粒子から選択される、請求項24に記載の組合せ医薬。
【請求項26】
さらなる治療薬剤が、代謝拮抗剤である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項27】
さらなる治療薬剤が、細胞毒性物質である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項28】
さらなる治療薬剤が、免疫療法薬剤である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項29】
免疫療法薬剤が、インターフェロンα、インターロイキン2、及び腫瘍壊死因子(TNF)から選択される、請求項28に記載の組合せ医薬。
【請求項30】
さらなる治療薬剤が、共刺激分子に対する抗体治療薬である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項31】
さらなる治療薬剤が、抗癌ワクチンである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【請求項32】
さらなる治療薬剤が、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ara−C、パクリタキセル、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン−C、L−アスパラギナーゼ、インターフェロン、エトポシド、及びテニポシドから選択される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二環式複素環、及び1つ以上のFGFR酵素の抑制剤であり、癌などのFGFR関連疾患の治療に有用である当該二環式複素環の医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)は繊維芽細胞増殖因子(FGF)配位子に結合する受容体チロシンキナーゼである。配位子を結合することができ、組織発達、血管新生、創傷治癒、及び代謝調節を含む多くの生理学的過程の調節に関与する4つのFGFRタンパク質(FGFR1〜4)が存在する。配位子に結合すると、受容体は二量体化及びリン酸化され、タンパク質キナーゼ活性を刺激し、多くの細胞内ドッキングタンパク質を動員する。これらの相互反応は、細胞成長、増殖及び生存に取って重要であるRas−MAPK、AKT−PI3K、及びホスホリパーゼCを含む細胞内シグナリング経路のアレイの活性化を促進する(非特許文献1)。FGF配位子またはFGFRの過剰発現またはFGFRの活性化突然変異のいずれかによるこの経路の異所性活性化が腫瘍発達、進行、及び従来の癌治療への抵抗につながる可能性がある。ヒト癌では、配位子−非依存性受容体活性化につながる遺伝子増幅、染色体転座及び体突然変異を含む遺伝子変性が記載されている。数千の腫瘍試料の大量DNAシーケンシングはFGFR経路の成分がヒト癌で最も突然変異の頻度が多いものの1つであることを明らかにした。これらの活性化突然変異の多くは骨格異形成症候群につながる生殖細胞突然変異と同一である。ヒト疾患で異所性配位子−依存性シグナリングをもたらす機序には、より多くの乱交雑配位子結合能力を有する受容体をもたらすFGFの過剰発現及びFGFRスプライシングの変化が挙げられる(非特許文献2;非特許文献3)。したがって、FGFRを標的にする抑制剤の開発がFGFまたはFGFR活性を高めた疾患の臨床的治療に有用である可能性がある。
【0003】
FGF/FGFRが関与している癌型としては、癌腫(例えば、膀胱、乳房、子宮頸、大腸、子宮内膜、胃、頭頚部、腎臓、肝臓、肺、卵巣、前立腺);造血器悪性腫瘍(例えば、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性リンパ腫、成人T細胞白血病、急性骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫、骨髄増殖性新生物、及びワルデンシュトレームマクログロブリン血症);及び他の新生物(例えば、膠芽腫、黒色腫、及び横紋筋肉腫)が挙げられるが、これらに限定されない。腫瘍形成新生物での役割に加えて、ほかにもFGFR活性化が、これらに限定されないが、軟骨無形成症及び頭蓋骨癒合症候群を含む骨格及び軟骨細胞障害に関与している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Eswarakumar et al.Cytokine&Growth Factor Reviews、2005
【非特許文献2】Knights and Cook Pharmacology&Therapeutics,2010
【非特許文献3】Turner and Grose,Nature Reviews Cancer,2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
癌及び他の疾患の治療のための新しい薬剤の開発が継続的に必要であり、本明細書に記載したFGFR抑制剤がこの必要性に応えるのに役立つ。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は成分変量が本明細書に明示されている式Iまたはその医薬上許容される塩を有するFGFRの抑制剤を対象とする。
【化1】
【0007】
本発明は、さらに式I、またはその医薬上許容される塩の化合物、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を対象とする。
【0008】
本発明は、さらにFGFR酵素を化合物式I、またはその医薬上許容される塩と接触させることを含む、FGFR酵素を抑制する方法を対象とする。
【0009】
本発明は、さらに式I、またはその医薬上許容される塩の化合物を、これを必要とする患者に投与することを含む、FGFR酵素の異常活性または発現に関連する疾患を治療する方法を対象とする。
【0010】
本発明は、さらにFGFR酵素の異常活性または発現に関連する疾患を治療するのに用いるための式Iの化合物を対象とする。
【0011】
本発明は、さらに薬剤治療に用いるための医薬の調製に式Iの化合物の使用を対象とする。
【0012】
本発明は式Iまたはその医薬上許容される塩を有するFGFRの抑制剤を対象とする。
【化2】
式中、
WはNR、O、またはCR1011である;
はC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、またはC3−7シクロアルキルである;
、R、及びRはそれぞれH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、シクロプロピル、CN、OR、SR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、C(=NR)R、C(=NR)NR、NRC(=NR)NR、NRS(O)R、NRS(O)、NRS(O)NR、S(O)R、S(O)NR、S(O)、及びS(O)NRから独立して選択される;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、CN、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、C(=NRe1)Rb1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、及び4〜7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、C(=NRe2)Rb2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、またはS(O)NRc2d2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
ここで、WがNRである場合、RはH以外である;
6aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−C(O)R、S(O)R、S(O)、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
7aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR9aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
9aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
10及びR11はそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、C(=NRe4)Rb4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR10aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
10aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはR10及びR11はそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
はそれぞれH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
Cy、Cy、及びCyはそれぞれC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、それぞれがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、C(=NRe5)Rb5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基によって置換されていてもよい;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
、R、R、及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルがC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、Ra2、Rb2、Rc2、Rd2、Ra3、Rb3、Rc3、Rd3、Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4、Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5はそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択される、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのR及びRもそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc1及びRd1もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc2及びRd2もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc3及びRd3もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc4及びRd4もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc5及びRd5もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
、Re1、Re2、Re3、Re4、及びRe5はそれぞれH、C1−4アルキル、CN、ORa6、SRb6、S(O)b6、C(O)Rb6、S(O)NRc6d6、及びC(O)NRc6d6から独立して選択される;
a6、Rb6、Rc6、及びRd6はそれぞれH、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから独立して選択され、ここで、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルがOH、CN、アミノ、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのRc6及びRd6もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、OH、CN、アミノ、ハロ、C1−6アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;及び
e6はそれぞれH、C1−4アルキル、及びCNから独立して選択される。
【0013】
本発明は式Iまたはその医薬上許容される塩を有するFGFRの抑制剤を対象とする。
【化3】
式中、
WはNR、O、またはCR1011である;
はC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、またはC3−7シクロアルキルである;
、R、及びRはそれぞれH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、シクロプロピル、CN、OR、SR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、C(=NR)R、C(=NR)NR、NRC(=NR)NR、NRS(O)R、NRS(O)、NRS(O)NR、S(O)R、S(O)NR、S(O)、及びS(O)NRから独立して選択される;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、CN、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、C(=NRe1)Rb1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、及び4〜7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、C(=NRe2)Rb2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、またはS(O)NRc2d2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
ここで、WがNRである場合、RはH以外である;
6aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−C(O)R、S(O)R、S(O)、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
7aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR9aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
9aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
10及びR11はそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、C(=NRe4)Rb4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR10aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
10aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはR10及びR11はそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
はそれぞれH、C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
Cy、Cy、及びCyはそれぞれC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、それぞれがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、C(=NRe5)Rb5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基によって置換されていてもよい;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
、R、R、及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルがC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、Ra2、Rb2、Rc2、Rd2、Ra3、Rb3、Rc3、Rd3、Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4、Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5はそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択される、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのR及びRもそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc1及びRd1もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc2及びRd2もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc3及びRd3もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc4及びRd4もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc5及びRd5もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールがハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
、Re1、Re2、Re3、Re4、及びRe5はそれぞれH、C1−4アルキル、CN、ORa6、SRb6、S(O)b6、C(O)Rb6、S(O)NRc6d6、及びC(O)NRc6d6から独立して選択される;
a6、Rb6、Rc6、及びRd6はそれぞれH、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから独立して選択され、ここで、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルがOH、CN、アミノ、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのRc6及びRd6もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、OH、CN、アミノ、ハロ、C1−6アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;及び
e6はそれぞれH、C1−4アルキル、及びCNから独立して選択される。
【0014】
いくつかの実施形態では、WがNRまたはCR1011である。
【0015】
いくつかの実施形態では、WがNRである。
【0016】
いくつかの実施形態では、RがC1−6アルキルである。
【0017】
いくつかの実施形態では、Rがメチルである。
【0018】
いくつかの実施形態では、RがC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR9aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、RがC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、または(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、及び(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキルがそれぞれハロ及びC1−4アルキルから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、Rがフェニル、2H−テトラゾール−5−イル、ベンジル、1H−ピラゾール−4−イルメチル、シクロペンチル、またはシクロプロピルメチルであり、それぞれがF及びメチルから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、WがCR1011である。
【0022】
いくつかの実施形態では、R10及びR11がそれぞれC1−6アルキルである。
【0023】
いくつかの実施形態では、R10及びR11がそれぞれメチルである。
【0024】
いくつかの実施形態では、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
【0025】
いくつかの実施形態では、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基を形成する。
【0026】
いくつかの実施形態では、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともにシクロプロピル基を形成する。
【0027】
いくつかの実施形態では、Rがメチルである。
【0028】
いくつかの実施形態では、Rがハロである。
【0029】
いくつかの実施形態では、Rがフルオロである。
【0030】
いくつかの実施形態では、RがHである。
【0031】
いくつかの実施形態では、RがORa1である。
【0032】
いくつかの実施形態では、Rがメトキシである。
【0033】
いくつかの実施形態では、Rがハロである。
【0034】
いくつかの実施形態では、Rがフルオロである。
【0035】
いくつかの実施形態では、RがHである。
【0036】
いくつかの実施形態では、RがHであり、WがCR1011である。
【0037】
いくつかの実施形態では、RがH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、Rがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、RがC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、Rがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、RがC1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、Rがクロロ、メチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである。
【0043】
いくつかの実施形態では、Rがメチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである。
【0044】
いくつかの実施形態では、Rがメチルである。
【0045】
いくつかの実施形態では、RがR6aから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいピラゾリルである。
【0046】
いくつかの実施形態では、R及びRがそれぞれH、C1−6アルキル、−C(O)R、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、R及びRがそれぞれH、2−ヒドロキシプロピル、−C(O)OCH、3−フルオロフェニル、シクロプロピル、シクロブチル、3,3−ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−ヒドロキシシクロヘキシル、メチル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、1−フェニルエチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、2−モルホリノ−4−イルエチル、ピリジン−2−イルメチル、N−メチルピペラジン−1−イルエチル、及びテトラヒドロフラン−2−イルメチルから独立して選択される。
【0048】
いくつかの実施形態では、R及びRのうちの1つがHである。
【0049】
いくつかの実施形態では、R及びRがそれぞれHである。
【0050】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物が式IIaを有する。
【化4】
【0051】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがハロである。
【0052】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがフルオロである。
【0053】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがハロである。
【0054】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがフルオロである。
【0055】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、RがC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、RがC1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがクロロ、メチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである。
【0060】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがメチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである。
【0061】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、RがC1−6アルキルである。
【0062】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIaを有し、Rがメチルである。
【0063】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物が式IIbを有する。
【化5】
【0064】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、Rがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、RがC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、Rがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、RがC1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、Rがクロロ、メチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである。
【0069】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、Rがメチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである。
【0070】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、RがC1−6アルキルである。
【0071】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIbを有し、Rがメチルである。
【0072】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物が式IIIaを有する。
【化6】
【0073】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、Rがハロである。
【0074】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、Rがフルオロである。
【0075】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、Rがハロである。
【0076】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、Rがフルオロである。
【0077】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、RがHである。
【0078】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R10及びR11がともにC1−6アルキルである。
【0079】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R10及びR11がともにメチルである。
【0080】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
【0081】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基を形成する。
【0082】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともにシクロプロピル基を形成する。
【0083】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R及びRがそれぞれH、C1−6アルキル、−C(O)R、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R及びRがそれぞれH、2−ヒドロキシプロピル、−C(O)OCH、3−フルオロフェニル、シクロプロピル、シクロブチル、3,3−ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−ヒドロキシシクロヘキシル、メチル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、1−フェニルエチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、2−モルホリノ−4−イルエチル、ピリジン−2−イルメチル、N−メチルピペラジン−1−イルエチル、及びテトラヒドロフラン−2−イルメチルから独立して選択される。
【0085】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R及びRのうちの1つがHである。
【0086】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIaを有し、R及びRがそれぞれHである。
【0087】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物が式IIIbを有する。
【化7】
【0088】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIbを有し、RがHである。
【0089】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIbを有し、R10及びR11がともにC1−6アルキルである。
【0090】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIbを有し、R10及びR11がともにメチル(methy)である。
【0091】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIbを有し、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
【0092】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIbを有し、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基を形成する。
【0093】
いくつかの実施形態では、化合物が式IIIbを有し、R10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともにシクロプロピル基を形成する。
【0094】
さらにこのほか、単一の実施形態と組み合わせて、明確さのために個々の実施形態の文脈に記載した本発明の特定の特徴を提供することができると理解される。反対に、このほか、別にまたは任意の好適な副組合せに、簡潔のため単一の実施形態の文脈に記載した本発明のさまざまな特徴を提供することができる。
【0095】
本明細書のさまざまな箇所に、群または範囲に分けて本発明の化合物の置換基を開示する。本発明はこのような群及び範囲の員のそれぞれ及び個々の副組み合わせを含むことを特に意図する。例えば、用語「C1−6アルキル」はメチル、エチル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、及びCアルキルを個々に開示することを特に意図する。
【0096】
本明細書のさまざまな箇所に、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキル環を記載する。特に指示がない限り、原子価が許す限り任意の環員で分子の残基にこれらの環を結合することができる。例えば、用語「ピリジン環」または「ピリジニル」は、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、またはピリジン−4−イル環を意味することができる。
【0097】
用語「n員」はnが整数であり、典型的に環形成原子の数がnである部分の環形成原子の数を示す。例えば、ピペリジニルが6員ヘテロシクロアルキル環の例であり、ピラゾリルが5員ヘテロアリール環の例であり、ピリジルが6員ヘテロアリール環の例であり、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレンが10員シクロアルキル基の例である。
【0098】
1回以上変数が現れる本発明の化合物では、それぞれ変数は、変数を定義する基から独立して選択され、異なる部分とすることができる。例えば、同時に同じ化合物に存在する2個のR基を有する構造が記載される場合、2個のR基は、Rを定義した基から独立して選択され、異なる部分を表すことができる。
【0099】
本明細書で用いられる場合、語句「置換されていてもよい」とは非置換または置換を意味する。
【0100】
本明細書で用いられる場合、用語「置換」は水素原子が非水素基に置換されることを意味する。得られた原子の置換が原子価によって制限されると理解しなければならない。
【0101】
本明細書で用いられる場合、用語「Ci−j」は、i及びjが整数であり、化学基と組み合わせて用いられ、i−jが範囲を定義して化学基の炭素原子の数の範囲を示す。例えば、C1−6アルキルは1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
【0102】
本明細書で用いられる場合、用語「アルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、直鎖または分枝鎖とすることができる飽和炭化水素基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル基が1〜6、1〜4、または1〜3個の炭素原子を含有する。アルキル部分の例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、1,2,2−トリメチルプロピルなどの化学基が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキル基がメチル、エチル、またはプロピルである。
【0103】
本明細書で用いられる場合、「アルケニル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、1個以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基を意味する。いくつかの実施形態では、アルケニル部分は2〜6または2〜4個の炭素原子を含有する。アルケニル基の例としては、エテニル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブテニル、sec−ブテニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
本明細書で用いられる場合、「アルキニル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、1個以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基を意味する。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピン−1−イル、プロピン−2−イル等が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキニル部分は2〜6または2〜4個の炭素原子を含有する。
【0105】
本明細書で用いられる場合、「ハロ」または「ハロゲン」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードが挙げられる。いくつかの実施形態では、ハロがFまたはClである。いくつかの実施形態では、ハロがFである。
【0106】
本明細書で用いられる場合、用語「ハロアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、最大原子価のハロゲン原子置換基を有するアルキル基を意味する、同じものまたは異なるもののいずれかとすることができる。いくつかの実施形態では、ハロゲン原子がフルオロ原子である。いくつかの実施形態では、アルキル基が1〜6または1〜4個の炭素原子を有する。ハロアルキル基の例としてはCF、C、CHF、CCl、CHCl、CCl等が挙げられる。
【0107】
本明細書で用いられる場合、用語「アルコキシ」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式−O−アルキルの基を意味する。アルコキシ基の例としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシ及びイソプロポキシ)、t−ブトキシ等が挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキル基が1〜6または1〜4個の炭素原子を有する。
【0108】
本明細書で用いられる場合、「ハロアルコキシ」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式−O−(ハロアルキル)の基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル基が1〜6または1〜4個の炭素原子を有する。ハロアルコキシ基の例が−OCFである。
【0109】
本明細書で用いられる場合、「アミノ」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、NHを意味する。
【0110】
本明細書で用いられる場合、用語「アルキルアミノ」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式−NH(アルキル)の基を意味する。いくつかの実施形態では、当該アルキルアミノ基が1〜6または1〜4個の炭素原子を有する。アルキルアミノ基の例としてはメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ(例えば、n−プロピルアミノ及びイソプロピルアミノ)等が挙げられる。
【0111】
本明細書で用いられる場合、用語「ジアルキルアミノ」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式−N(アルキル)の基を意味する。ジアルキルアミノ基の例としてはジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ(例えば、ジ(n−プロピル)アミノ及びジ(イソプロピル)アミノ)等が挙げられる。いくつかの実施形態では、当該アルキル基がそれぞれ独立して1〜6または1〜4個の炭素原子を有する。
【0112】
本明細書で用いられる場合、用語「アルキルチオ」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式−S−アルキルの基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル基が1〜6または1〜4個の炭素原子を有する。
【0113】
本明細書で用いられる場合、用語「シクロアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、環化アルキル及びアルケニル基を含む非芳香族環状炭化水素を意味する。シクロアルキル基には単環式または多環式(例えば、2、3、または4個の縮合、橋かけ、またはスピロ環を有する)環系を含むことができる。このほか、シクロアルキルの定義には、シクロアルキル環、例えば、シクロペンタン、シクロヘキセン、シクロヘキサン等のベンゾ誘導体、またはピリドシクロペンタンまたはシクロヘキサンの誘導体に縮合した(すなわち、共通の結合を有する)1個以上の芳香族環(例えば、アリールまたはヘテロアリール環)を有する部分が含まれる。任意でオキソによってシクロアルキル基の環形成炭素原子を置換することができる。シクロアルキル基にはこのほか、シクロアルキリデンが含まれる。用語「シクロアルキル」にはこのほか、橋頭シクロアルキル基(例えば、少なくとも1個の橋頭炭素、例えば、アダマンタン−1−イル(admantan−1−yl)を含有する非芳香族環状炭化水素部分)及びスピロシクロアルキル基(例えば、単一の炭素原子で縮合した少なくとも2個の環、例えば、スピロ[2.5]オクタン等を含有する非芳香族炭化水素部分)が含まれる。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基が3〜10個の環員、または3〜7個の環員、または3〜6個の環員を有する。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基が単環式または二環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基が単環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基がC3−7単環式シクロアルキル基である。シクロアルキル基の例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタトリエニル、ノルボルニル、ノルピニル、ノルカルニル、テトラヒドロナフタレニル、オクタヒドロナフタレニル、インダニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基がシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。
【0114】
本明細書で用いられる場合、用語「シクロアルキルアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式シクロアルキル−アルキル−の基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル部分が1〜4、1〜3、1〜2、または1個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル部分がメチレンである。いくつかの実施形態では、シクロアルキル部分が3〜10個の環員または3〜7個の環員を有する。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基が単環式または二環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル部分が単環式である。いくつかの実施形態では、シクロアルキル部分がC3−7単環式シクロアルキル基である。
【0115】
本明細書で用いられる場合、用語「ヘテロシクロアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、非芳香族環または環系を意味し、任意で環構造の一部として1個以上のアルケニレンまたはアルキニレン基を含有することができ、窒素、硫黄、酸素及びリンから独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子環員を有する。ヘテロシクロアルキル基には単環式または多環式(例えば、2、3、または4個の縮合、橋かけ、またはスピロ環を有する)環系を含むことができる。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基が窒素、硫黄及び酸素から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有する単環式または二環式基である。このほか、ヘテロシクロアルキルの定義には非芳香族ヘテロシクロアルキル環、例えば、1、2、3、4−テトラヒドロ−キノリン等に縮合した(すなわち、共通の結合を有する)1個以上の芳香族環(例えば、アリールまたはヘテロアリール環)を有する部分が含まれる。ヘテロシクロアルキル基にはこのほか、橋頭ヘテロシクロアルキル基(例えば、少なくとも1個の橋頭原子を含有するヘテロシクロアルキル部分、例えば、アザアダマンタン−1−イル(azaadmantan−1−yl)等)及びスピロヘテロシクロアルキル基(例えば、単一の原子で縮合した少なくとも2個の環を含有するヘテロシクロアルキル部分、例えば、[1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン−N−イル]等)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基が3〜10個の環形成原子、4〜10個の環形成原子、または3〜8個の環形成原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基が1〜5個のヘテロ原子、1〜4個のヘテロ原子、1〜3個のヘテロ原子、または1〜2個のヘテロ原子を有する。ヘテロシクロアルキル基の環(単数または複数)の炭素原子またはヘテロ原子を酸化してカルボニル、N−オキシド、またはスルホニル基(または他の酸化結合)を形成することができる、または窒素原子を四級化することができる。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル部分がC2−7単環式ヘテロシクロアルキル基である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基がモルホリン環、ピロリジン環、ピペラジン環、ピペリジン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロピリジン(tetrahyropyridine)、アゼチジン環、またはテトラヒドロフラン環である。
【0116】
本明細書で用いられる場合、用語「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式ヘテロシクロアルキル−アルキル−の基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル部分が1〜4、1〜3、1〜2、または1個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル部分がメチレンである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル部分が3〜10個の環員、4〜10個の環員、または3〜7個の環員を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基が単環式または二環式である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル部分が単環式である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル部分がC2−7単環式ヘテロシクロアルキル基である。
【0117】
本明細書で用いられる場合、用語「アリール」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、単環式または多環式(例えば、2個の縮合環を有する)芳香族炭化水素部分、例えば、これらに限定されないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、等を意味する。いくつかの実施形態では、アリール基が6〜10個の炭素原子または6個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基が単環式または二環式基である。いくつかの実施形態では、アリール基がフェニルまたはナフチルである。
【0118】
本明細書で用いられる場合、用語「アリールアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式アリール−アルキル−の基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル部分が1〜4、1〜3、1〜2、または1個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル部分がメチレンである。いくつかの実施形態では、アリール部分がフェニルである。いくつかの実施形態では、アリール基が単環式または二環式基である。いくつかの実施形態では、アリールアルキル基がベンジルである。
【0119】
本明細書で用いられる場合、用語「ヘテロアリール」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、単環式または多環式(例えば、2または3個の縮合環を有する)芳香族炭化水素部分を意味し、窒素、硫黄及び酸素から独立して選択される1個以上のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基が窒素、硫黄及び酸素から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有する単環式または二環式基である。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリニル、ピロリル、アゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイソオキサゾリル、イミダゾ[1,2−b]チアゾリル等が挙げられるが、これらに限定されない。環の芳香族の性質が維持されるのであれば、ヘテロアリール基の環(単数または複数)の炭素原子またはヘテロ原子を酸化してカルボニル、N−オキシド、またはスルホニル基(または他の酸化結合)を形成することができる、または窒素原子を四級化することができる。1つの実施形態では、ヘテロアリール基が3〜10個の員ヘテロアリール基である。もう1つの実施形態では、ヘテロアリール基が4〜10個の員ヘテロアリール基である。もう1つの実施形態では、ヘテロアリール基が3〜7個の員ヘテロアリール基である。もう1つの実施形態では、ヘテロアリール基が5〜6個の員ヘテロアリール基である。
【0120】
本明細書で用いられる場合、用語「ヘテロアリールアルキル」は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられ、式ヘテロアリール−アルキル−の基を意味する。いくつかの実施形態では、アルキル部分が1〜4、1〜3、1〜2、または1個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキル部分がメチレンである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール部分が窒素、硫黄及び酸素から独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有する単環式または二環式基である。
【0121】
本明細書に記載した化合物は、非対称性(例えば、1個以上のキラル中心を有する)とすることができる。特に示されない限り、全立体異性体、例えば、光学異性体及びジアステレオマーが意図される。光学活性またはラセミ形態に、非対称に置換された炭素原子を含有する本発明の化合物を単離することができる。光学不活性の出発物質から光学活性形態を調製する方法が当技術分野に知られており、例えば、ラセミ混合物の溶解または立体選択的合成によるものである。このほか、本明細書に記載した化合物にオレフィン、C=N二重結合等の多くの幾何異性体を存在させることができ、このような安定異性体のいずれも本発明に含まれる。本発明の化合物のシス及びトランス幾何異性体を記載し、異性体の混合物または単離した異性体形態として単離することができる。
【0122】
当技術分野に知られる多くの方法の任意のものによって化合物のラセミ混合物の溶解を実施することができる。この方法の例には光学活性、塩形成有機酸であるキラル溶解酸を用いる分別再結晶が含まれる。分別再結晶の方法のための好適な溶解剤は、例えば、光学活性酸、例えば、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸またはさまざまな光学活性カンホスルホン酸のD及びL形態である。分別結晶の方法に好適な他の溶解剤としてはメチルベンジルアミン(例えば、S及びR形態、またはジアステレオ異性的に純粋な形態)、2−フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N−メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン等の立体異性的に純粋な形態が挙げられる。
【0123】
このほか、光学活性溶解剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を詰めたカラム上での溶離によってラセミ混合物の溶解を実施することができる。当業者によって好適な溶離溶媒組成物を決定することができる。
【0124】
本発明の化合物にはこのほか、互変異性形態が含まれる。互変異性形態はプロトンの同時移動とともに隣接した二重結合と単一の結合の交換から生じる。互変異性形態には同じ経験式及び総電荷を有する異性プロトン付加状態であるプロトトロピック互変異性体が含まれる。プロトン放出互変異性体の例としては、ケトン−エノールペア、アミド−イミド酸ペア、ラクタム−ラクチムペア、エナミン−イミンペア、及びプロトンが複素環式系の2以上の位置を占めることができる環状形態が挙げられ、例えば、1H−及び3H−イミダゾール、1H−、2H−及び4H−1,2,4−トリアゾール、1H−及び2H−イソインドール、及び1H−及び2H−ピラゾールである。しかるべき置換によって互変異性形態を平衡状態にする、または立体的に1つの形態に閉じ込めることができる。
【0125】
本発明の化合物にはこのほか、中間体または最終化合物に生じる原子の全同位体が含まれる。同位体には原子量が同じであるが質量数が異なる原子が含まれる。例えば、水素の同位体にはトリチウム及びジュウテリウムが含まれる。
【0126】
用語「化合物」は、本明細書で用いられる場合、示した構造の全立体異性体、幾何異性体(iosomers)、互変異性体及び同位体を含むことを意味する。
【0127】
全化合物、及びその医薬上許容される塩は、他の物質、例えば、水及び溶媒(例えば、水和物及び溶媒和物の形態で)とともにみつけることができる、または単離することができる。
【0128】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物、またはその塩が、実質的に単離される。「実質的に単離される」とは、化合物がそれが形成または検出された環境から少なくとも部分的または実質的に分離されることを意味する。部分的に分離では、例えば、本発明の化合物で富化した組成物を含むことができる。実質的に分離では、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%の本発明の化合物、またはその塩を含有する組成物を含むことができる。化合物及びその塩を単離する方法は当技術分野で通常のものである。
【0129】
語句「医薬上許容される」は本明細書に用いられる、正常な医学的判断の範囲内で、合理的利益/リスク比に見合って、過剰毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題または合併症のないヒト及び動物の組織と接触させて用いるのに好適である、化合物、物質、組成物、及び/または投与形態を意味する。
【0130】
本発明にはこのほか、本明細書に記載した化合物の医薬上許容される塩が含まれる。「医薬上許容される塩」は、本明細書で用いられる場合、親化合物が存在する酸または塩基部分をその塩形態に変換することによって改質される、開示した化合物の誘導体を意味する。医薬上許容される塩の例としては、塩基性残基の無機または有機酸塩、例えば、アミン;酸性残基のアルカリまたは有機塩、例えば、カルボン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の医薬上許容される塩には、例えば、非毒性の無機または有機酸から形成された親化合物の非毒性塩が含まれる。本発明の医薬上許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般的に、水または有機溶媒またはこの2つの混合物中で理論量のしかるべき塩基または酸とこれらの化合物の遊離酸または塩基形態を反応させることによって、このような塩を調製することができる;有機溶媒は一般的に、エーテル、酢酸エチル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソ−プロパノール、またはブタノール)またはアセトニトリル(ACN)のような非水性媒質が好ましい。好適な塩のリストがRemington’s Pharmaceutical Sciences、17th ed.,Mack Publishing Company、Easton、Pa.,1985、p.1418及びJournal of Pharmaceutical Science、66、2(1977)に見つけられ、それぞれが参照により本明細書に全体として組み込まれる。
【0131】
本明細書に以下の略名を用いることができる:AcOH(酢酸);AcO(無水酢酸);aq.(水性);atm.(標準大気圧(単数または複数));Boc(t−ブトキシカルボニル);br(ブロード);Cbz(カルボキシベンジル);calc.(計算された);d(ダブレット);dd(ダブレットのダブレット);DCM(ジクロロメタン);DEAD(ジエチルアゾジカルボキシレート);DIAD(N,N’−ジイソプロピルアジドジカルボキシレート);DIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン);DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);Et(エチル);EtOAc(酢酸エチル);g(グラム(単数または複数));h(時間(単数または複数));HATU(N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート);HCl(塩酸);HPLC(高速液体クロマトグラフィー);Hz(ヘルツ);J(結合定数);LCMS(液体クロマトグラフィー−質量分析);m(多重項);M(モル);mCPBA(3−クロロペルオキシ安息香酸);MgSO(硫酸マグネシウム);MS(質量分析);Me(メチル);MeCN(アセトニトリル);MeOH(メタノール);mg(ミリグラム(単数または複数));min.(分(単数または複数));mL(ミリリットル(単数または複数));mmol(ミリモル(単数または複数));N(ノルマル);NaHCO(炭酸水素ナトリウム);NaOH(水酸化ナトリウム);NaSO(硫酸ナトリウム);NHCl(塩化アンモニウム);NHOH(水酸化アンモニウム);nM(ナノモル);NMR(核磁気共鳴分光法);OTf(トリフルオロメタンスルホネート);Pd(パラジウム);Ph(フェニル);pM(ピコモル);PMB(パラ−メトキシベンジル),POCl(塩化ホスホリル);RP−HPLC(逆相高速液体クロマトグラフィー);s(一重項);t(トリプレットまたは第3級);TBS(tert−ブチルジメチルシリル);tert(第3級);tt(トリプレットのトリプレット);t−Bu(tert−ブチル);TFA(トリフルオロ酢酸);THF(テトラヒドロフラン);μg(マイクログラム(単数または複数));μL(マイクロリットル(単数または複数));μM(マイクロモル);wt%(重量百分率)。
【0132】
合成
【0133】
公知の有機合成技術を用いて本発明の化合物(その塩を含む)を調製することができ、任意の多くの可能な合成経路に従って合成することができる。
【0134】
容易に有機合成の当業者によって選択することができる好適な溶媒で本発明の化合物を調製するための反応を引き起こすことができる。好適な溶媒は、反応が引き起こされる温度で、例えば、溶媒の凍結温度〜溶媒の沸騰温度の範囲とすることができる温度で、出発物質(反応物)、中間体、または生成物と実質的に反応しないものにすることができる。1つの溶媒または1つ以上の溶媒の混合物で特定の反応を引き起こすことができる。特定の反応ステップに応じて、当業者が特定の反応ステップのための好適な溶媒を選択することができる。
【0135】
本発明の化合物の調製ではさまざまな化学基の保護及び脱保護と関与させることができる。当業者が、保護及び脱保護の必要性、ならびにしかるべき保護基の選択を容易に決定することができる。保護基の化学は、例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd.Ed.,Wiley&Sons,Inc.,NewYork(1999)に見つけることができ、参照により本明細書に全体として組み込まれる。
【0136】
当技術分野に知られる任意の好適な方法に従って反応を監視することができる。例えば、分光手段、例えば、核磁気共鳴分光法(例えば、Hまたは13C)、赤外分光法、分光光度測定法(例えば、UV−可視)または質量分析、またはクロマトグラフィー、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィーによって生成物の形成を監視することができる。
【0137】
語句、「周囲温度」、「室温」、及び「r.t.」は、本明細書で用いられる場合、当技術分野で理解され、一般的に温度、例えば、反応温度、すなわち、およそ反応が引き起こされる室温、例えば、約20℃〜約30℃の温度を意味する。
【0138】
文献で知られている多くの予備的経路に従って本発明の化合物を調製することができる。以下のスキームに本発明の化合物を調製するための合成方法の例が提供される。
【0139】
スキーム1に示した方法によって一連の式10の二環式尿素誘導体を調製することができる。好適なアミンRNHをエステル1で処理することによってアミノエステル2を調製することができる。得られたエステル2はアルデヒド3を生じさせるために還元−酸化シーケンスに供される。還元剤の例としてはDIBAL−H(水素化ジイソブチルアルミニウム)、LAH(水素化リチウムアルミニウム)、Super−H(リチウムトリエチルボロヒドリド)等が挙げられる;及び酸化剤の例としてはDess−Martin Periodinane、MnO、Swern Oxidation等が挙げられる。還元的アミノ化によりアルデヒド3及びアニリン4をカップリングすることによってアニリン化合物5を合成する。その後、トリホスゲンまたは等価物、例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ホスゲン、ジホスゲン等で、式6の二環式尿素誘導体を生じさせる、ジアミノ化合物5の環化を引き起こすことができる。パラジウム触媒の助けでクロリドを4−メトキシベンジルアミン(PMB−NH)で置換し、その後、トリフルオロ酢酸(TFA)でPMB(4−メトキシベンジル)基を脱保護し、アミノピリジン化合物8を生成することができる。さらに生成するためにしかるべきハロゲン化試薬、例えば、NBS(N−ブロモスクシンイミド)、NCS(N−クロロスクシンイミド)、NIS(N−ヨードスクシンイミド)等でピリジン環をハロゲン化して、ハロゲンを導入することができる。化合物10を生じさせるために、これらに限定されないが、鈴木カップリング、スティレカップリング、根岸(Neigishi)カップリング、薗頭カップリング等及び銅触媒ウルマンカップリングを含む、パラジウム触媒カップリングにより種々の基を付加することができる。
スキーム1
【化8】
【0140】
スキーム2に示した方法によって一連の式13のアニリン誘導体を調製することができる。パラジウム触媒の存在下でクロリド6をR−NHで置換し、アミノピリジン化合物11を生成することができる。さらに生成するためにしかるべきハロゲン化試薬、例えば、NBS、NCS、NIS等でピリジン環をハロゲン化して化合物12を生成することができる。例えば、鈴木カップリング、スティレカップリング、根岸カップリング、薗頭カップリング等または銅触媒ウルマンカップリングによって、化合物12をパラジウム触媒カップリングさせて化合物13を生じさせることができる。
スキーム2
【化9】
【0141】
スキーム3に示した手順に従って、一連のアニリン誘導体14を調製することができる。化合物15のフッ素をベンジルアミン(BnNH)で置換すると、好適なナトリウムアルコキシド(NaOR、式中Rがアルキルである)と反応させることによってビス−エーテルに転換し、続いて鹸化によって酸17を生成することができる、アニリン16が生成される。安息香酸17の脱炭酸によって化合物18を得て、続いて水素化によって保護基を除去し、アニリン14を生じさせることができる。
スキーム3
【化10】
【0142】
スキーム4に化合物8の別の合成を示す。エステル1が還元、酸化されて対応するアルデヒド19となる。このアルデヒドをアニリン4で還元的アミノ化しアニリン20を生じさせ、パラジウム触媒アミノ化に供して中間生成物アニリン5を生成することができる。アニリン5から化合物8の合成はスキーム1に記載した同じ手順に従う。
スキーム4
【化11】
【0143】
スキーム5に示した方法によって一連の式26の化合物を調製することができる。パラジウム−触媒ブッフバルト−ハートウィッグ−型反応または銅−媒介ウルマン−型及びChan−Lam−型N−アリル化反応を用いて化合物22及び23からラクタム24を調製することができる。塩基、例えば、DMFまたはアセトニトリル中のKCOまたはCsCOで化合物24を処理し、続いてハロゲン化物R10X及び/またはR11X(Xがハロ、例えば、ClまたはBrである)を添加することによってα−置換ラクタム25を得ることができる。試薬、例えば、Pd(OAc)/Xantphos/CsCOまたはPd(dba)/BINAP/NaOtBu等を用いて、ブッフバルト−ハートウィッグアミノ化条件下で、クロリド25を対応するアミノピリジン26に転換することができる。
スキーム5
【化12】
【0144】
スキーム6に示した方法によって一連の式34の化合物を調製することができる。クロリドをアルミン酸ナトリウムと選択的に置換させることによってエステル27を調製することができる。得られたエステル27はアルデヒド28を生じさせるために還元−酸化シーケンスに供される。還元剤の例としてはDIBAL−H(水素化ジイソブチルアルミニウム)、LAH(水素化リチウムアルミニウム)、Super−H(リチウムトリエチルボロヒドリド)等が挙げられる;及び酸化剤の例としてはDess−Martin Periodinane、MnO、Swern Oxidation等が挙げられる。還元的アミノ化によりアルデヒド28及びアニリン4をカップリングすることによってアニリン化合物29を合成する。その後、二塩化パラジウムによるアリル基の除去後に、トリホスゲンまたはその等価物、例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ホスゲン、ジホスゲン等でアミノヒドロキシル中間生成物の環化を引き起こし、式30の二環式カルバメート誘導体を生じさせることができる。カルバメート30から化合物34の合成はスキーム1に記載した同じ手順に従う。
スキーム6
【化13】
【0145】
スキーム7に化合物26の別の合成を示す。エステル1が還元されて対応するアルデヒド19となる。その後、アルデヒド19をアニリン4で還元的アミノ化化合物20を生じさせ、THF中にNaHの存在下でエチル3−クロロ−3−オキソプロパノエートで処理し、中間生成物アニリン35を生成することができる。その後、強塩基、例えば、これらに限定されないが、DMF中にNaHまたはCsCOで続いて、酸、例えば、HCl媒介脱炭酸で化合物35を処理することによって、ラクタム24を調製することができる。好適な塩基、例えば、DMFまたはアセトニトリル中のNaHまたはCsCOで化合物24を処理し、続いてハロゲン化物R10X及び/またはR11X(Xがハロ、例えば、ClまたはBrである)を添加することによってα−置換ラクタム25を得ることができる。試薬、例えば、これらに限定されないが、Pd(OAc)/Xantphos/CsCOまたはPd(OAc)/BrettPhos/NaOtBu等を用いて、ブッフバルト−ハートウィッグアミノ化条件下で、クロリド25を対応するアミノピリジン26に転換することができる。
スキーム7
【化14】
【0146】
使用方法
本発明の化合物は1つ以上のFGFR酵素の活性を抑制することができる。例えば、本発明の化合物を用いて、細胞、個体、または患者に抑制する量の本発明の化合物を投与することによって酵素の抑制の必要な細胞または個体もしくは患者のFGFR酵素の活性を抑制することができる。
【0147】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物はFGFR1、FGFR2、FGFR3、及びFGFR4のうちの1つ以上の抑制剤である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物はFGFR1、FGFR2、及びFGFR3のそれぞれを抑制する。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は1つ以上のFGFR酵素に選択的である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物はVEGFR2より1つ以上のFGFR酵素に選択的である。いくつかの実施形態では、選択度は2倍以上、3倍以上、5倍以上、10倍以上、50倍以上、または100倍以上である。
【0148】
本発明の化合物は、FGFR抑制剤として、FGFR酵素またはFGFR配位子の異常発現または活性に関連するさまざまな疾患の治療に有用である。
【0149】
例えば、本発明の化合物は癌の治療に有用である。癌の例としては、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、大腸癌、小腸の癌、結腸癌、直腸癌、肛門の癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頚部癌(例えば、喉頭、下咽頭、鼻咽頭部、咽頭口腔部、口唇、及び口の癌)、腎臓癌、肝臓癌(例えば、原発性肝細胞癌、胆管細胞癌)、肺癌(例えば、腺癌、小細胞肺癌及び非小細胞肺癌腫、小細胞性及び非小細胞性癌腫、気管支癌腫、気管支腺腫、胸膜芽細胞腫)、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、食道癌、胆嚢癌、膵臓癌(例えば、外分泌膵臓癌腫)、胃癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、皮膚癌(例えば、扁平細胞癌腫、カポジ肉腫、メルケル細胞皮膚癌)、及び脳癌(例えば、星状細胞腫、髄芽細胞腫、脳室上皮腫、神経外胚葉性腫瘍、松果体腫瘍)が挙げられる。
【0150】
さらに癌の例としては白血病またはリンパ腫などの造血器悪性腫瘍、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性リンパ腫、成人T細胞白血病、B−細胞リンパ腫、皮膚T−細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、ホジキンまたは非ホジキンリンパ腫、骨髄増殖性新生物(例えば、真性赤血球増加症、本態性血小板血症、及び原発性骨髄線維症)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、有毛細胞リンパ腫、慢性脊髄性リンパ腫、急性リンパ芽球性リンパ腫、AIDS−関連リンパ腫、及びバーキットリンパ腫が挙げられる。
【0151】
本発明の化合物で治療可能な他の癌としては腫瘍眼球、膠芽腫、黒色腫、横紋筋肉腫、リンパ肉腫、及び骨肉腫が挙げられる。
【0152】
腫瘍形成新生物に加えて、本発明の化合物は、これらに限定されないが、軟骨無形成症、軟骨低形成症、低身長症、致死性骨異形成症(TD)(臨床的形態TDI及びTDII)、アペール症候群、クルーゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベーレ・スティーブンソン脳回状頭皮症候群、ファイファー症候群、及び頭蓋骨癒合症候群を含む骨格及び軟骨細胞障害の治療に有用である可能性がある。
【0153】
本発明の化合物はこのほか、例えば、X−連鎖性低リン血性くる病、常染色体劣性低リン血性くる病、常染色体優性低リン血性くる病、及び腫瘍性骨軟化症を含む、低リン血性障害の治療に有用である可能性がある。
【0154】
本発明の化合物はさらに、例えば、疾患症状または障害が線維組織増殖を特徴とする線維性疾患の治療に有用である可能性がある。線維性疾患例としては肝硬変、糸球体腎炎、肺線維症、全身線維症、リウマチ様関節炎、及び創傷治癒が挙げられる。
【0155】
本発明の化合物はこのほか、乾癬、ケロイド、水疱性皮膚障害、アテローム動脈硬化、再狭窄、メサンギウム細胞増殖障害、糸球体症、糖尿病性腎障害、腎臓疾患、及び良性前立腺過形成の治療に有用である可能性がある。
【0156】
本発明の化合物はこのほか、例えば、加齢黄斑変性症、ドライ型黄斑変性症、虚血性網膜静脈閉塞症、糖尿病性黄斑浮腫、糖尿病性網膜症、及び未熟児の網膜症を含むさまざまな眼球疾患に有用である可能性がある。
【0157】
本発明の化合物はこのほか、腫瘍転移の抑制に有用である可能性がある。
【0158】
本明細書で用いられる場合、用語「細胞」はin vitro、ex vivoまたはin vivoにある細胞を意味する。いくつかの実施形態では、ex vivo細胞は生物体例えば、哺乳動物から切除した組織試料の一部とすることができる。いくつかの実施形態では、in vivo細胞は細胞培養内の細胞とすることができる。いくつかの実施形態では、in vivo細胞は生物体、例えば、哺乳動物内に生きている細胞である。
【0159】
本明細書で用いられる場合、用語「接触させること」はin vivo系またはin vivo系で示した部分を引き合わせることを意味する。例えば、FGFR酵素を本発明の化合物と「接触させること」には個体または患者、例えば、FGFRを有するヒトに本発明の化合物を投与すること、ならびに、例えば、FGFR酵素を含有する細胞の配合物または精製した配合物を含有する試料に本発明の化合物を導入することが含まれる。
【0160】
本明細書で用いられる場合、用語「個体」または「患者」は、交換可能に用いられ、哺乳動物、好ましくはマウス、ラット、他のげっ歯類動物、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長動物、及び最も好ましくはヒトを含む任意の動物を意味する。
【0161】
本明細書で用いられる場合、語句「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医が求める、組織、系、動物、個体またはヒトの生体応答または薬物応答を誘発する活性化合物または薬剤の量を意味する。
【0162】
本明細書で用いられる場合用語「治療する」または「治療」は、1)疾患を予防すること;例えば、疾患、病態または障害に罹患しやすくなっているが疾患の病状または症状をまだ経験しないまたは示さない可能性がある個体の疾患、病態または障害を予防すること;2)疾患を抑制すること;例えば、疾患、病態または障害の病状または症状を経験している、または示している個体の疾患、病態または障害を抑制すること(すなわち、さらに病状及び/または症状の発現を押える)、または3)疾患を改善させること;例えば、疾患、病態または障害の病状または症状を経験している、または示している個体の疾患、病態または障害を改善させること(すなわち、病状及び/または症状を逆転させること)を意味する。
【0163】
治療法の組み合わせ
FGFR−関連疾患、障害または病態の治療のために、本発明の化合物と組み合わせて、1つ以上の追加の薬剤または治療方法、例えば、抗−ウイルス剤、化学療法剤または他の抗癌剤、免疫増強剤、免疫抑制剤、放射線、抗−腫瘍及び抗−ウイルスワクチン、サイトカイン治療法(例えば、IL2、GM−CSF等)、及び/またはチロシンキナーゼ抑制剤を用いることができる。単一の投与形態で本化合物とこの薬剤を混合することができる、または分離投与形態として同時にまたは連続的にこの薬剤を投与することができる。
【0164】
本発明の化合物と組み合わせての使用に考えられる好適な抗−ウイルス剤には、ヌクレオシド及びヌクレオチド逆転写酵素抑制剤(NRTI)、非ヌクレオシド逆転写酵素抑制剤(NNRTI)、プロテアーゼ抑制剤及び他の抗−ウイルス薬剤を含むことができる。
【0165】
好適なNRTIの例としては、ジドプジン(AZT);ジダノシン(ddl);ザルシタビン(ddC);スタブジン(d4T);ラミブジン(3TC);アバカビル(1592U89);アデホビルジピボキシル[ビス(POM)−PMEA];ロブカビル(BMS−180194);BCH−10652;エムトリシタビン[(−)−FTC];β−L−FD4(このほか、β−L−D4Cと呼ばれる及びβ−L−2’,3’−ジクレオキシ−5−フルオロ−シチデンと称される);DAPD、((−)−β−D−2,6−ジアミノ−プリンジオキソラン);及びロデノシン(FddA)が挙げられる。典型的で好適なNNRTIとしては、ネビラピン(BI−RG−587);デラビラジン(BHAP、U−90152);エファビレンツ(DMP−266);PNU−142721;AG−1549;MKC−442(1−(エトキシ−メチル)−5−(1−メチルエチル)−6−(フェニルメチル)−(2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン);及び(+)−カラノリドA(NSC−675451)及びBが挙げられる。典型的で好適なプロテアーゼ抑制剤としては、サクイナビル(Ro31−8959);リトナビル(ABT−538);インジナビル(MK−639);ネルフィナビル(AG−1343);アンプレナビル(141W94);ラシナビル(BMS−234475);DMP−450;BMS−2322623;ABT−378;及びAG−1549が挙げられる。他の抗−ウイルス剤としては、ヒドロキシ尿素、リバビリン、IL−2、IL−12、ペンタフシド及びYissum Project No.11607が挙げられる。
【0166】
癌の治療のために本発明の化合物と組み合わせての使用に好適な薬剤としては、化学療法剤、標的癌治療、免疫療法または放射線治療が挙げられる。乳癌及び他の腫瘍の治療のために抗−ホルモン剤と組み合わせて、この発明の化合物を効果的なものとすることができる。好適な例は、これらに限定されないが、タモキシフェン及びトレミフェンを含む抗−エストロジェン剤、これらに限定されないが、レトロゾール、アナストロゾール及びエキセメスタンを含むアロマターゼ抑制剤、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニソン)、プロゲスチン(例えば、酢酸メガストロール)、及びエストロジェン受容体拮抗薬(例えば、フルベストラント)である。前立腺及び他の癌の治療に用いられる好適な抗−ホルモン剤はこのほか、本発明の化合物と混合することができる。これらには、これらに限定されないが、フルタミド、ビカルタミド、及びニルタミを含む抗−アンドロゲンド、リュープロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、及びヒストレリンを含む黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)類似化合物、LHRH拮抗薬(例えば、デガレリクス)、アンドロゲン受容体遮断薬(例えば、エンザルタミド)及びアンドロゲン産生を抑制する薬剤(例えば、アビラテロン)が挙げられる。
【0167】
特に標的治療法への初期抵抗または獲得抵抗を発達させた患者の膜受容体キナーゼに対して、他の薬剤とまたは連続して他の薬剤と本発明の化合物を混合することができる。これらの治療薬剤には、EGFR、Her2、VEGFR、c−Met、Ret、IGFR1またはFlt−3に対する抑制剤または抗体、及び癌−関連融合タンパク質キナーゼ、例えば、Bcr−Abl及びEML4−Alkに対する抑制剤または抗体が含まれる。EGFRに対する抑制剤としては、ゲフィチニブ及びエルロチニブが挙げられ、EGFR/Her2に対する抑制剤としては、これらに限定されないが、ダコミチニブ、アファチニブ、ラパチニブ及びネラチニブが挙げられる。EGFRに対する抗体としては、これらに限定されないが、セツキシマブ、パニツムマブ及びネシツムマブが挙げられる。FGFR抑制剤と組み合わせてc−Metの抑制剤を用いることができる。これとしてはオナルツズマブ、チバンチニブ、及びINC−280が挙げられる。Abl(またはBcr−Abl)に対する薬剤としてはイマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、及びポナチニブが挙げられ、Alk(またはEML4−ALK)に対する薬剤としてはクリゾチニブが挙げられる。
【0168】
血管新生抑制剤がFGFR抑制剤と組み合わせていくつかの腫瘍に有効である可能性がある。これとしてはVEGFもしくはVEGFRに対する抗体またはVEGFRのキナーゼ抑制剤が挙げられる。VEGFに対する抗体または他の治療タンパク質としては、ベバシズマブ及びアフリベルセプトが挙げられる。VEGFRキナーゼの抑制剤及び他の抗−血管新生抑制剤としては、これらに限定されないが、スニチニブ、ソラフェニブ、アキシチニブ、セディラニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ブリバニブ、及びバンデタニブが挙げられる。
【0169】
癌では細胞内シグナリング経路の活性化が頻繁であり、効果を高め、抵抗を減少させるためにこれらの経路の成分を標的にする薬剤を受容体を標的にする薬剤と混合した。本発明の化合物と混合することができる薬剤の例としてはPI3K−AKT−mTOR経路の抑制剤、Raf−MAPK経路の抑制剤、JAK−STAT経路の抑制剤、及びタンパク質シャペロン及び細胞周期進行の抑制剤が挙げられる。
【0170】
PI3キナーゼに対する薬剤としては、これらに限定されないが、トピララリシブ(topilaralisib)、イデラリシブ、ブパルリシブが挙げられる。FGFR抑制剤とmTORの抑制剤、例えば、ラパマイシン、シロリムス、テムシロリムス、及びエベロリムスを混合することができる。他の好適な例としては、これらに限定されないが、ベムラフェニブ及びダブラフェニブ(Raf抑制剤)及びトラメチニブ、セルメチニブ及びGDC−0973(MEK抑制剤)が挙げられる。このほか、本発明の化合物と1つ以上のJAKs(例えば、ルキソリチニブ、バリシチニブ、トファシチニブ)、Hsp90(例えば、タネスピマイシン)、サイクリン依存性キナーゼ(例えば、パルボシクリブ)、HDACs(例えば、パノビノスタット)、PARP(例えば、オラパリブ)、及びプロテアソーム(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ)の抑制剤を混合することができる。いくつかの実施形態では、JAK抑制剤はJAK2及びJAK3よりJAK1に選択的である。
【0171】
本発明の化合物と組み合わせて使用される他の好適な薬剤としては、化学療法の組み合わせ、例えば、肺癌及び他の固形腫瘍に用いられる白金系ダブレット(シスプラチンまたはカルボプラチンの他にゲムシタビン;シスプラチンまたはカルボプラチンの他にドセタキセル;シスプラチンまたはカルボプラチンの他にパクリタキセル;シスプラチンまたはカルボプラチンの他にペメトレキセド)またはゲムシタビンの他にパクリタキセル結合粒子(Abraxane(登録商標))が挙げられる。
【0172】
好適な化学療法薬または他の抗癌剤としては、例えば、アルキル化剤(これらに制限されないが、窒素マスタード、エチレンイミン誘導体、アルキルスルホネート、ニトロソ尿素及びトリアゼン)例えば、ウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド((商標)を含む)、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレン−メラミン、トリエチレンチオホスフォルアミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、及びテモゾロミドが挙げられる。
【0173】
本発明の化合物と組み合わせて使用される他の好適な薬剤としては、任意で、カルムスチン(BCNU)及びシスプラチンなどの他の化学療法薬剤とともに、ダカルバジン(DTIC);DTIC、BCNU、シスプラチン及びタモキシフェンからなる「Dartmouth regimen」;シスプラチン、ビンブラスチン、及びDTICの組み合わせ;またはテモゾロミドが挙げられる。このほか、本発明に従って、サイトカイン、例えば、インターフェロンα、インターロイキン2、及び腫瘍壊死因子(TNF)を含む免疫療法薬剤と化合物を混合することができる。
【0174】
好適な化学療法薬または他の抗癌剤としては、例えば、代謝拮抗剤(これらに制限されないが、葉酸拮抗薬、ピリミジン拮抗薬、プリン類似化合物及びアデノシンデアミナーゼ抑制剤を含む)、例えば、メトトレキセート、5−フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビンホスフェート、ペントスタチン、及びゲムシタビンが挙げられる。
【0175】
さらに好適な化学療法薬または他の抗癌剤としては、例えば、特定の天然物及びその誘導体(例えば、ビンカアルカロイド、抗腫瘍抗生物質、酵素、リンホカイン及びエピポドフィロトキシン)、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルピシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ara−C、パクリタキセル(TAXOL(商標))、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン−C、L−アスパラギナーゼ、インターフェロン(特にIFN−a)、エトポシド、及びテニポシドが挙げられる。
【0176】
他の細胞毒性物質としては、ナベルベン(navelbene)、CPT−11、アナストロゾール、レトラゾール、カペシタビン、レロキサフィン、シクロホスファミド、イホスファミド(ifosamide)、及びドロロキサフィン(droloxafine)が挙げられる。
【0177】
このほか、好適な細胞毒性物質は、例えば、エポドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物酵素;トポイソメラーゼ抑制剤;プロカルバジン;ミトキサントロン;白金錯体化合物、例えば、シス−プラチン及びカルボプラチン;生体応答調節療法;成長抑制剤;抗ホルモン治療薬剤;ロイコボリン;テガフール;及び造血成長因子である。
【0178】
他の抗癌剤(単数または複数)としては、抗体治療薬、例えば、トラスツズマブ(ハーセプチン)、抗共刺激分子抗体、例えば、CTLA−4、4−1BB及びPD−1、または抗サイトカイン抗体(IL−10、TGF−β等)挙げられる。
【0179】
このほか、他の抗癌剤としては、免疫細胞移動を阻害するもの、例えば、CCR2及びCCR4を含む抗ケモカイン受容体拮抗薬が挙げられる。
【0180】
このほか、他の抗癌剤としては、免疫系を増大するもの、例えば、免疫補助剤またはT細胞移入療法が挙げられる。
【0181】
抗癌ワクチンとしては、樹状細胞、合成ペプチド、DNAワクチン及び組換えウイルスが挙げられる。
【0182】
これらの化学療法薬のほとんどを安全及び効果的に投与する方法が当業者に知られている。また、その投与が標準的な文献に記載されている。例えば、多くの化学療法薬の投与が「Physicians’Desk Reference」(PDR、例えば、1996 edition、Medical Economics Company、Montvale、NJ)に記載されており、その開示が全体として記載されるように参照により本明細書に組み込まれる。
【0183】
薬剤配合物及び投与形態
【0184】
薬剤として用いられる場合、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体の組み合わせを意味する、医薬組成物の形態で本発明の化合物を投与することができる。薬剤技術分野によく知られる方法でこれらの組成物を調製することができ、局所治療または全身治療が好ましいかどうか、及び治療する領域に応じて、種々の経路によってこれらの組成物を投与することができる。投与は、局所(経眼投与及び経鼻腔内、経腟及び経直腸を含む経粘膜投与を含む)、経肺(例えば、ネブライザーを含む、粉末またはエーロゾルの吸入または吹入による;気管、鼻腔内、表皮及び経皮)、経眼、経口または非経口投与とすることができる。経眼投与の方法としては、局所投与(点眼剤)、バルーンカテーテルまたは外科的に結膜嚢に入れた眼科用インサートによる結膜下、眼球周囲または硝子体内注入または導入を挙げることができる。非経口投与としては、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、または筋肉内注入または輸血;または頭蓋内、例えば、脊椎腔内または心室内、投与が挙げられる。非経口投与は、単一のボーラス投与の形態とすることができる、または、例えば、持続注入ポンプによるものとすることができる。局所投与の医薬組成物及び配合物としては、経皮パッチ、軟膏、ローション剤、クリーム、ゲル、点滴剤、座薬、スプレー、液体及び粉末を挙げることができる。従来の薬剤担体、水性、粉末または油状塩基、増粘剤等が、必要なもの、または好ましいものとなる可能性がある。
【0185】
このほか、本発明には、有効成分として、1つ以上の医薬上許容される担体と組み合わせて1つ以上の本発明の前記化合物を含有する医薬組成物が含まれる。本発明の組成物を生成するには、典型的には有効成分を賦形剤と混合する、賦形剤によって希釈する、または、例えば、カプセル、薬袋、紙、または他の容器の形態で、このような担体内に封入する。賦形剤が希釈剤として役立つ場合、固体、半固体、または液体物質とすることができ、有効成分のビヒクル、担体または媒質としての役割を果たす。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、粉末、ロゼンジ、薬袋、カシェ、エリキジール剤、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、エーロゾル(固体としてまたは液体媒質中に)、軟膏、(例えば、活性化合物の最大10重量%を含有する)、ソフト及びハードゼラチンカプセル、座薬、滅菌注入可能溶液、及び滅菌パッケージ粉末の形態とすることができる。
【0186】
配合物を調製するには、他の材料と混合する前に活性化合物を製粉機にかけ、しかるべき粒子の大きさにすることができる。活性化合物が実質的に不溶性である場合、製粉機にかけ、粒子大きさを200メッシュ未満とすることができる。活性化合物が実質的に水溶性である場合、製粉機にかけることによって粒子の大きさを調節して実質的に配合物中に均等分布、例えば、約40メッシュとすることができる。
【0187】
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、ブドウ糖、スクロース、ソルビトール、マンニトール、スターチ、アカシアゴム、カルシウムホスフェート、アルギニット、トラガカントゴム、ゼラチン、カルシウムシリケート、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、及びメチルセルロースが挙げられる。配合物は、追加的に、潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油;浸潤剤;乳化剤及び懸濁剤;保存薬剤、例えば、メチル−及びプロピルヒドロキシ−ベンゾエート;甘味剤;及び香味剤を含むことができる。本発明の組成物は、患者に投与した後に有効成分の急速、持続または遅延放出をもたらすように、当技術分野に知られる方法を用いることによって調剤することができる。
【0188】
組成物は、それぞれ用量が有効成分の約5〜約100mg、さらに通常は約10〜約30mgを含有する、単位投与形態で、調剤することができる。用語「単位投与形態」は、ヒト被験者及び他の哺乳動物の単一用量として好適な物理的に個別単位を意味し、それぞれ単位が好適な薬剤賦形剤と共同して所望の治療効果を生むように計算した所定の量の活性物質を含有する。
【0189】
活性化合物は、広い用量範囲にわたって効果的なものとすることができ、一般的に薬剤的に効果的な量で投与される。しかし、実際に投与される化合物の量は、通常、治療する病態、選択した投与経路、実際に投与される化合物、年齢、体重、及び個々の患者の反応、患者の症状の重症度等を含む、関係する環境に従って、医師によって決定されると理解される。
【0190】
固体組成物、例えば、錠剤を調製するには、薬剤賦形剤と主な有効成分を混合し、本発明の化合物の均一混合物を含有する固体の事前配合組成物を形成する。これらの事前配合組成物を均一と呼ぶ場合、有効成分は典型的に組成物全体にわたって均等に分散しており、組成物は均一に効果的な単位投与形態、例えば、錠剤、丸剤及びカプセルに容易にさらに分けることができる。この固体事前配合物は、その後、例えば、本発明の有効成分の0.1〜約500mgを含有する、前記に記載した型の単位投与形態にさらに分けられる。
【0191】
本発明の錠剤または丸剤は、被覆して、またはそうでない場合は調合して、作用が長くなるという利点を生じさせる投与形態を提供することができる。例えば、錠剤または丸剤は、内用量及び外用量成分を含むことができ、後者は前者を覆うものという形態である。この2つの成分は、胃での分解を阻止し、内成分が完全な状態のままで十二指腸に入る、または放出を遅らせることを可能にする、腸内層によって分離することができる。このような腸内層または被覆物には、種々の物質を用いることができ、このような物質には、多くのポリマー酸、及びセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースのような物質とポリマー酸の混合物が含まれる。
【0192】
経口投与または注入によるために本発明の化合物及び組成物を組み入れることができる液体形態としては、水溶液、好適に味をつけたシロップ、水性または油性懸濁液、及び味をつけた乳濁液食用油、例えば、綿実油、ゴマ油、ココヤシ油、または落花生油、ならびにエリキジール剤及びほぼ同等の薬剤ビヒクルが挙げられる。
【0193】
吸入または吹入のための組成物としては、医薬上許容される、水性または有機溶媒の溶液及び懸濁液、またはこれらの混合物、及び粉末が挙げられる。液体または固体組成物は、前記に記載した好適な医薬上許容される賦形剤を含有することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、局所または全身効果のために経口または鼻呼吸経路によって投与される。不活性ガスの使用によって組成物を霧状にすることができる。噴霧器具から直接霧状にした溶液を吸うことができる、あるいはフェイスマスクテントまたは間欠陽圧呼吸機械に噴霧器具を取り付けることができる。しかるべき方法で配合物を送出する器具から経口または経鼻で溶液、懸濁液、または粉末組成物を投与することができる。
【0194】
患者に投与される化合物または組成物の量は、何を投与するか、投与の目的、例えば、予防法または治療法、患者の病態、投与の方法等に応じて変わる。治療用途では、治療する、または少なくとも部分的に疾患の症状及びその合併症の進行を押えるのに十分な量で既に疾患にかかっている患者に組成物を投与することができる。効果的な用量は、治療される疾患の状態ならびに因子、例えば、疾患の重症度、年齢、体重及び患者の一般的な状態等に応じた担当臨床医の判断に依存する。
【0195】
患者に投与される組成物は、前記に記載した医薬組成物の形態とすることができる。これらの組成物は、従来の滅菌技術によって滅菌することができる、または滅菌濾過することができる。水溶液はそのまま使用するためにパッケージする、または凍結乾燥することができ、凍結乾燥した調製物は投与前に滅菌水性担体と混合される。化合物調製物のpHは、典型的に3〜11、より好ましくは5〜9及び最も好ましくは7〜8である。前記の賦形剤、担体、または安定剤のうちの特定のものを使用すると薬剤塩が形成されると理解される。
【0196】
本発明の化合物の治療用量は、例えば、治療するための特定の使用、化合物の投与の方法、患者の健康及び病態、及び処方医の判断に従って、変えることができる。医薬組成物中の本発明の化合物の割合または濃度は、用量、化学的特性(例えば、疎水性)、及び投与の経路を含む多くの因子に応じて変えることができる。例えば、本発明の化合物は、非経口投与のために化合物の約0.1〜約10%w/vを含有する生理緩衝水溶液中に提供することができる。いくつかの典型的な用量範囲は、1日当たり、約1μg/kg体重〜約1g/kg体重である。いくつかの実施形態では、用量範囲は、1日当たり、約0.01mg/kg体重〜約100mg/kg体重である。用量は、疾患または障害の進行の型及び程度、特定の患者の全体的な健康状態、選択した化合物の相対的生物学的効果、賦形剤の配合、及びその投与経路のような変化するものに依存しやすい。効果的な用量は、in vivoまたは動物モデル試験系から得た用量−反応曲線から推定することができる。
【0197】
本発明の化合物はこのほか、任意の薬剤、例えば、抗−ウイルス薬剤、ワクチン、抗体、免疫増強剤、免疫抑制剤、抗−炎症剤等を含む1つ以上の追加の有効成分と組み合わせて調剤することができる。
【0198】
標識化合物及びアッセイ法
本発明のもう1つの態様は、本発明の蛍光染料、スピンラベル、重金属または放射線−標識化合物に関する。これは、ヒトを含む組織試料中のFGFR酵素を局所にとどめる及びFGFR酵素の量を計るために、及びFGFR酵素配位子標識化合物の抑制結合によって識別するために、画像化だけではなく、in vivo及びin vivoともにアッセイに有用である。したがって、本発明には、このような標識化合物を含有するFGFR酵素アッセイが含まれる。
【0199】
さらに本発明には、本発明の同位体−標識化合物が含まれる。「同位体」または「放射線−標識」化合物が本発明の化合物であり、1つ以上の原子が典型的に自然にみられる(すなわち、自然に生じる)原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子によって交換される、または置換される。本発明の化合物に組み入れることができる好適な放射性核種としては、これらに限定されないが、H(このほか、ジュウテリウムをDと記載する)、H(このほか、トリチウムをTと記載する)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、82Br、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I及び131Iが挙げられる。インスタント放射線−標識化合物に組み入れる放射性核種は、その放射線−標識化合物の特定の用途に依存する。例えば、in vivoFGFR酵素標識及び競合アッセイには、H、14C、82Br、125I、131I、または35Sを組み入れる化合物が一般的に最も有用である。放射線−画像化用途では、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Brまたは77Brが一般的に最も有用である。
【0200】
「放射線−標識」または「標識化合物」が少なくとも1つの放射性核種を組み入れた化合物であると理解される。いくつかの実施形態では、放射性核種はH、14C、125I、35S及び82Brからなる群から選択される。
【0201】
本発明の化合物に、有機化合物に放射線−同位体を組み入れる合成方法を適用でき、当技術分野によく知られている。
【0202】
化合物を識別する/評価するためにスクリーニングアッセイに本発明の放射線−標識化合物を用いることができる。一般的な期間で、本発明の放射線−標識化合物がFGFR酵素に結合することを減らす能力について、新たに合成した、または識別した化合物(すなわち、試験化合物)を評価することができる。したがって、FGFR酵素に結合するために放射線−標識化合物と競合する、試験化合物の能力は、その結合親和力と直接相互に関係がある。
【0203】
キット
このほか、本発明には、例えば、治療有効量の本発明の化合物を含む医薬組成物を含有する1つ以上の容器を含む、FGFR−関連疾患または障害、肥満、糖尿病及び本明細書に記載した他の疾患の治療または予防に有用な薬剤キットが含まれる。このようなキットはさらに、必要な場合、当業者に容易に明らかであるように、1つ以上のさまざまな従来の薬剤キットコンポーネント、例えば、1つ以上の医薬上許容される担体を有する容器、追加の容器、等を含むことができる。このほか、挿入物またはラベルとして、投与する成分の量、投与のガイドライン、及び/または成分を混合するガイドラインを示す指示書をキットに含めることができる。
【0204】
特定の実施例によって本発明をさらに詳細に記載する。以下の実施例は目的の説明のために提供され、いかなる方法でも本発明を制限することを意図しない。当業者は、さまざまな重要でないパラメーターを変化させ、または修正しても本質的に同じ結果を得ることができると容易に認識するであろう。実施例の化合物は以下に記載したように1つ以上のFGFRの抑制剤であるとわかった。
【発明を実施するための形態】
【0205】
実施例
以下に本発明の化合物の実験手順を提供する。Waters質量指向分留システムでいくつかの調製した化合物の予備的LC−MS精製を実施した。これらのシステムの操作のための基本的な装置セットアップ、プロトコル、及び制御ソフトウエアは、文献に詳細に記載されている。例えば、「Two−Pump At Column Dilution Configuration for Preparative LC−MS」,K.Blom,J.Combi.Chem.,4,295(2002);「Optimizing Preparative LC−MS Configurations and Methods for Parallel Synthesis Purification」,K.Blom,R.Sparks,J.Doughty,G.Everlof,T.Haque,A.Combs,J.Combi.Chem.,5,670(2003);and 「Preparative LC−MS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization」,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Combi.Chem.,6,874−883(2004)を参照。典型的には純度チェックのために以下の条件下で分離した化合物を分析的液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)にかけた。:測定器;Agilent1100シリーズ、LC/MSD、カラム:Waters Sunfire(商標)C185μm、2.1x5.0mm、緩衝液:移動相A:水に0.025%TFA及び移動相B:アセトニトリルに0.025%TFA;3分間に流量率1.5mL/分で勾配2%〜80%のB。
【0206】
このほか、実施例に示したように分取スケール上で、MS検出器またはフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)を有する逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)によっていくつかの調製した化合物を分離した。典型的な分取逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)カラム条件は以下のとおりである。
【0207】
pH=2精製:Waters Sunfire(商標)C185μm、19x100mmカラム、移動相A:水に0.1%TFA(トリフルオロ酢酸)及び移動相B:アセトニトリルに0.1%TFA、で溶離する;流量率は30mL/分であり、文献[「Preparative LCMS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization」,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Comb.Chem.,6,874−883(2004)を参照。]に記載されたようにCompound Specific Method Optimizationプロトコルを用いて、それぞれ化合物について分離勾配を最適化した。典型的には、30x100mmカラムで用いられた流量率は60mL/分であった。
【0208】
pH=10精製:Waters XBridgeC185μm、19x100mmカラム、移動相A:水に0.15%NHOH及び移動相B:アセトニトリルに0.15%NHOH、で溶離する;流量率は30mL/分であり、文献[「Preparative LCMS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization」,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Comb.Chem.,6,874−883(2004)を参照。]に記載されたようにCompound Specific Method Optimizationプロトコルを用いて、それぞれ化合物について分離勾配を最適化した。典型的には、30x100mmカラムで用いられた流量率は60mL/分であった。
【0209】
実施例1
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化15】
【0210】
ステップ1:エチル6−クロロ−4−(メチルアミノ)ニコチネート
【化16】
【0211】
アセトニトリル(40mL)中の2,4−ジクロロ−5−カルベトキシピリジン(10.0g、45.4mmol、Arkから購入した、カタログ番号AK−25933)の溶液に0℃でメチルアミン(8.52mL、EtOH中に8.0M、68.2mmol)を滴下添加した。室温で6時間、得られた溶液を撹拌し、その後、真空で濃縮した。粗残留物をさらに精製しないで直接次のステップに移した。LC−MSによってC12ClN[M+H]m/z:215.1が計算され;215.1が判明した。
【0212】
ステップ2:6−クロロ−4−(メチルアミノ)ニコチンアルデヒド
【化17】
【0213】
塩化メチレン(400mL)中のエチル6−クロロ−4−(メチルアミノ)ニコチネート(11.0g、50.2mmol)の溶液にTHF(150mL、150mmol)中の1.0M水素化ジイソブチルアルミニウムを添加した。室温で6時間、得られた混合物を撹拌し、その後、ロッシェル塩の溶液によって反応を停止した。12時間撹拌後、EtOAc(3×150mL)で水溶液を抽出し、NaSO上で有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、粗アルコールを生じさせた。LC−MSによってC10ClNO[M+H]m/z:173.0が計算され;173.0が判明した。
【0214】
塩化メチレン(300mL)中の粗アルコールの溶液に炭酸水素ナトリウム(42g、500mmol)及びデス−マーチンペルヨージナン(42g、100mmol)を添加した。1時間、得られた混合物を撹拌し、その後、Na(sat.aq、100mL)及びNaHCO(sat.aq、100mL)で反応を停止した。12時間撹拌後、EtOAc(3×100mL)で水相を抽出し、NaSO上で有機層を乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、アルデヒド(6.2g、2つのステップで80%収率)を生じさせた。LC−MSによってCClNO[M+H]m/z:171.0が計算され;171.0が判明した。
【0215】
ステップ3:2−クロロ−5−{[(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]メチル}−N−メチルピリジン−4−アミン
【化18】
【0216】
トリフルオロ酢酸(7.9mL、0.1mol)中の2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(CAS#651734−54−2、LakeStar Tech、LSP−210C、Lot:132−110−05:1.07g、5.68mmol)の混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3.6g、17.0mmol)を添加した。0℃で2分間、混合物を撹拌し、その後、塩化メチレン(8.0mL)中の6−クロロ−4−(メチルアミノ)−ニコチンアルデヒド(0.97g、5.7mmol)の溶液を滴下添加した。室温で一晩、反応混合物を撹拌し、その後、過剰トリフルオロ酢酸を除去するために真空で濃縮した。NaHCO溶液によって残留物を中和した。EtOAc(3×10mL)で水相を抽出し、NaSO上で有機層を乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、アニリン(1.36g、68%)が生じた。LC−MSによってC1517ClF[M+H]m/z:344.1が計算され;344.1が判明した。
【0217】
ステップ4:7−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化19】
【0218】
0℃でTHF(6.0mL)中のジアニリン(206mg、0.60mmol)の混合物にトリエチルアミン(0.41mL、2.9mmol)及びトリホスゲン(70.0mg、0.23mmol)を添加した。1時間、0℃で得られた混合物を撹拌し、その後、炭酸ナトリウムで反応を停止した。EtOAc(3×10mL)で水相を抽出し、NaSO上で有機層を乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、尿素(190mg、90%)が生じた。LC−MSによってC1615ClF[M+H]m/z:370.1が計算され;370.1が判明した。
【0219】
ステップ5:3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−7−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化20】
【0220】
100℃で12時間、1,4−ジオキサン(30mL、400mmol)中の4−メトキシベンジルアミン(2.65mL、20.3mmol)、7−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(1.5g、4.0mmol)、酢酸パラジウム(90mg、0.4mmol)、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(200mg、0.4mmol)及び炭酸セシウム(2.6g、8.1mmol)の混合物を加熱した。混合物を濾過し、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、アニリンが生じた。LC−MSによってC2425[M+H]m/z:471.2が計算され;471.2が判明した。
【0221】
ステップ6:7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化21】
【0222】
85℃で3時間、TFA(10.0mL)中の3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−7−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(1.1g、2.3mmol)の溶液を加熱し、その後、真空で濃縮し、炭酸水素ナトリウム溶液で中和した。EtOAc(3×20mL)で水相を抽出し、NaSO上で有機層を乾燥させ、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、アニリン(0.55g、67%)が生じた。LC−MSによってC1617[M+H]m/z:351.1が計算され;351.1が判明した。
【0223】
ステップ7:7−アミノ−8−ブロモ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化22】
【0224】
アセトニトリル(2.0mL)中の7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(37mg、0.106mmol)の溶液にNBS(23mg、0.13mmol)を添加した。1時間、得られた混合物を撹拌し、その後、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、ブロミドが生じた。LC−MSによってC1616BrF[M+H]m/z:429.1が計算され;429.1が判明した。
【0225】
ステップ8:7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
1,4−ジオキサン(0.8mL)中の7−アミノ−8−ブロモ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(34.0mg、0.080mmol)の溶液にPd(dppf)Cl2(8.0mg、0.01mmol)及びZnMe(トルエン、0.11mL、0.22mmol中の2.0M溶液、)を添加した。1時間、110℃で、得られた混合物を撹拌し、その後、MeOH(4mL)で希釈し、RP−HPLC(pH2)によって精製し、そのTFA塩として生成物が生じた。LC−MSによってC1719[M+H]m/z:365.1が計算され;365.1が判明した。H NMR(500MHz、DMSO)δ7.73(s、3H)、7.04(t、J=7.5Hz、1H)、4.59(s、2H)、3.88(s、6H)、3.39(s、3H)、2.80ppm(s、3H)。
【0226】
実施例2
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化23】
【0227】
ジメチル亜鉛の代わりにジエチル亜鉛(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号220809)を用いて実施例1に記載した同じ方法によって、この化合物を合成した。LC−MSによってC1821[M+H]m/z:379.1が計算され;379.1が判明した。
【0228】
実施例3
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化24】
【0229】
DMF(1.0mL)中の7−アミノ−8−ブロモ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(10.0mg、0.0233mmol)の溶液にPd(dppf)Cl(4.0mg、0.005mmol)及びシアン化亜鉛(8.2mg、0.070mmol)を添加した。1時間、180℃で、得られた混合物を撹拌し、その後、MeOH(4mL)で希釈し、RP−HPLC(pH2)によって精製し、生成物が生じた。LC−MSによってC1716[M+H]m/z:376.1が計算され;376.1が判明した。H NMR(500MHz、DMSO)δ7.90(s、1H)、7.15(s、2H)、7.05(t、J=7.5Hz、1H)、4.55(s、2H)、3.89(s、6H)、3.53ppm(s、3H)。
【0230】
実施例4
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−エトキシ−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化25】
【0231】
エタノール(1.0mL)中の7−アミノ−8−ブロモ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(10.0mg、0.0233mmol)の溶液に銅(10.0mg、0.157mmol)及び水酸化カリウム(10.0mg、0.178mmol)を添加した。150℃で3時間、得られた混合物を加熱し、その後、MeOH(4mL)で希釈し、RP−HPLC(pH2)によって精製した。LC−MSによってC1821[M+H]m/z:395.1が計算され;395.1が判明した。H NMR(500MHz、DMSO)δ7.57(s、1H)、7.03(t、J=7.5Hz、1H)、6.48(s、2H)、4.58(s、2H)、3.88(s、6H)、3.82(q、J=7.5Hz、2H)、3.42(s、3H)、1.34ppm(t、J=7.5Hz、3H)。
【0232】
実施例5
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化26】
【0233】
エタノールの代わりに2−メトキシエタノールを用いて実施例4に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC1923[M+H]m/z:424.2が計算され;424.1が判明した。
【0234】
実施例6
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化27】
【0235】
エタノールの代わりに2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノール(Oakwoodから購入した、カタログ番号021290)を用いて実施例4に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2331[M+H]m/z:493.2が計算され;493.2が判明した。
【0236】
実施例7
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−フェノキシ−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化28】
【0237】
エタノールの代わりにフェノールを用いて実施例4に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2221[M+H]m/z:443.1が計算され;443.1が判明した。
【0238】
実施例8
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化29】
【0239】
1,4−ジオキサン(0.6mL)/水(0.15mL)中に7−アミノ−8−ブロモ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例1、ステップ7:9.0mg、0.021mmol)及び1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール(6.5mg、0.031mmol、Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号595314)の溶液に炭酸カリウム(8.6mg、0.062mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.6mg、0.0031mmol)を添加した。2時間、110℃で、得られた混合物を撹拌し、その後、MeOH(4mL)で希釈し、RP−HPLC(pH2)によって精製し、そのTFA塩として生成物が得られた。LC−MSによってC2021[M+H]m/z:431.2が計算され;431.1が判明した。HNMR(500MHz、DMSO)δ7.87(s、1H)、7.81(s、1H)、7.49(s、1H)、7.20(s、2H)、7.04(t、J=7.5Hz、1H)、4.61(s、2H)、3.90(s、3H)、3.88(s、6H)、2.67ppm(s、3H)。
【0240】
実施例9
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化30】
【0241】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに1−エチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール(Combi−Blocksから購入した、カタログ番号BB−8817)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2123[M+H]m/z:443.2が計算され;443.1が判明した。
【0242】
実施例10
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化31】
【0243】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール(Syntech Solutionから購入した、カタログ番号BH−3012)の代わりに2−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−イル]エタノールを用いて実施例8に記載した同じ方法によって、この化合物を合成した。LC−MSによってC2123[M+H]m/z:461.2が計算され;461.2が判明した。
【0244】
実施例11
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化32】
【0245】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに{1−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル}ボロン酸(Combi−Blocksから購入した、カタログ番号BB−6007)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。反応の完了後、TFA(4mL)で希釈し、RP−HPLCによって精製し、生成物が生じた。LC−MSによってC2428[M+H]m/z:500.2が計算され;500.1が判明した。
【0246】
実施例12
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化33】
【0247】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号525057)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC1919[M+H]m/z:417.1が計算され;417.1が判明した。
【0248】
実施例13
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化34】
【0249】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに1−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(ChemBridgeCorp.から購入した、カタログ番号4003213)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2021[M+H]m/z:431.2が計算され;431.1が判明した。
【0250】
実施例14
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−フェニル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化35】
【0251】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりにフェニルボロン酸(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号20009)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2221[M+H]m/z:427.2が計算され;427.1が判明した。
【0252】
実施例15
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化36】
【0253】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに4−フルオロフェニルボロン酸(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号417556)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2220[M+H]m/z:445.1が計算され;445.1が判明した。
【0254】
実施例16
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−ピリジン−3−イル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化37】
【0255】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに3−ピリジルボロン酸(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号512125)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2120[M+H]m/z:428.1が計算され;428.1が判明した。
【0256】
実施例17
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−ピリジン−4−イル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化38】
【0257】
1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾールの代わりに4−ピリジルボロン酸(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号634492)を用いて実施例8に記載した同じ方法によってこの化合物を合成した。LC−MSによってC2120[M+H]m/z:428.1が計算され;428.1が判明した。
【0258】
実施例18
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−[(E)−2−フェニルビニル]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化39】
【0259】
実施例2に記載した同じ方法によって(E)−2−フェニルビニルボロン酸(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号473790)とブロミド(実施例1、ステップ7)の鈴木カップリングによりこの化合物を合成した。LC−MSによってC2423[M+H]m/z:453.2が計算され;453.1が判明した。
【0260】
実施例19
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−フェニルエチル−3,4−ジヒドロピリド−[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化40】
【0261】
MeOH(1mL)中の7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−[(E)−2−フェニルビニル]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(10.0mg)の溶液にチャコール(10.0mg)上でパラジウムを添加した。H雰囲気下で2時間反応を継続させ、その後、それを濾過し、RP−HPLC(pH2)によって精製した。LC−MSによってC2425[M+H]m/z:455.2が計算され;455.1が判明した。
【0262】
実施例20
7−アミノ−8−ベンジル−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化41】
【0263】
実施例2に記載した同じ方法によって、2−ベンジル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(Arkから購入した、カタログ番号AK−23881)とブロミド(実施例1、ステップ7)の鈴木カップリングによりこの化合物を合成した。LC−MSによってC2323[M+H]m/z:441.1が計算され;441.1が判明した。
【0264】
実施例21
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化42】
【0265】
実施例2に記載した同じ方法によって、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(Sigma−Aldrichから購入した、カタログ番号721352)とブロミド(実施例1、ステップ7)の鈴木カップリングによりこの化合物を合成した。LC−MSによってC2123[M+H]m/z:433.2が計算され;433.1が判明した。
【0266】
実施例22
6−アミノ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,2−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(4H)−オン
【化43】
【0267】
ステップ1 6−クロロ−2−(3,5−ジメトキシフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン
【化44】
【0268】
連続的に室温で、1,4−ジオキサン(3.8mL)中の6−クロロ−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン(Anichemから、cat#NC1485、250.0mg、1.37mmol)を撹拌したスラリーに、炭酸カリウム(568mg、4.11mmol)、(1R,2R)−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(77.9mg、0.548mmol)、ヨウ化銅(I)(52.1mg、0.274mmol)、及び3,5−ジメトキシブロモベンゼン(446mg、2.05mmol)を添加した。その後、90℃でNの雰囲気下で得られた混合物を加熱した。15時間後、飽和水性NHClで反応を停止し、塩化メチレンで抽出した。MgSO上で混合した有機層を乾燥させ、その後、濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製し(DCM中に0〜40%EtOAcで溶離する)、所望の生成物(120mg)が生じた。LC−MSによってC1616ClN[M+H]m/z:319.1が計算され;319.1が判明した。
【0269】
ステップ2 6−クロロ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン
【化45】
【0270】
連続的に室温で、N,N−ジメチルホルムアミド(3.6mL)中の6−クロロ−2−(3,5−ジメトキシフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン(109.0mg、0.342mmol)の撹拌した溶液に、炭酸セシウム(330mg、1.0mmol)及びヨウ化メチル(53μL、0.85mmol)を添加した。5時間後に、飽和水性NHClで反応混合物の反応を停止し、塩化メチレンで抽出した。MgSO上で混合した有機層を乾燥させ、その後、濃縮し、精製なしで直接次のステップで用いられる粗生成物(110mg)が生じた。LC−MSによってC1820ClN[M+H]m/z:347.1が計算され;347.1が判明した。
【0271】
ステップ3 tert−ブチル[7−(3,5−ジメトキシフェニル)−5,5−ジメチル−6−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2,7−ナフチリジン−3−イル]カルバメート
【化46】
【0272】
90℃でNの雰囲気下で、1,4−ジオキサン(5mL)中の6−クロロ−2−(3,5−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン(100.0mg、0.288mmol)、t−ブチルカルバメート(40.5mg、0.346mmol)、(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)(33mg、0.058mmol)、酢酸パラジウム(6.5mg、0.029mmol)、及び炭酸セシウム(93.9mg、0.288mmol)を撹拌した混合物を加熱した。12時間後、飽和水性NHClで反応を停止し、塩化メチレンで抽出した。MgSO上で混合した有機層を乾燥させ、その後、濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製し(DCM中に0〜40%EtOAcで溶離する)、所望の生成物(22mg)が生じた。LC−MSによってC2330[M+H]m/z:428.2が計算され;428.2が判明した。
【0273】
ステップ4 6−アミノ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン
0℃でアセトニトリル(1.5mL)中のtert−ブチル[7−(3,5−ジメトキシフェニル)−5,5−ジメチル−6−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2,7−ナフチリジン−3−イル]カルバメート(22.0mg、0.0515mmol)の撹拌した溶液に、1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンジテトラフルオロボレート(54.7mg、0.154mmol)を添加した。その後、室温まで得られた混合物を温めた。3時間後、飽和水性NaHCOで反応を停止し、塩化メチレンで抽出した。MgSO上で混合した有機層を乾燥させ、乾燥状態まで濃縮し、その後、トリフルオロ酢酸(1.0mL)/メチレンクロリド(1.0mL、16mmol)に溶解した。1時間後に、減圧下で揮発物を除去し、RP−HPLC(XBridgeC18カラム、0.05%TFAを含有するアセトニトリル/水の勾配で溶離する、30mL/分の流量率で)で残留物を精製し、そのTFA塩として所望の生成物(2.0mg)が生じた。LC−MSによってC1820[M+H]m/z:364.1が計算され;364.2が判明した。
【0274】
実施例23
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ]−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン
【化47】
【0275】
ステップ1:4,6−ジクロロニコチンアルデヒド
【化48】
【0276】
−78℃で、塩化メチレン(100.0mL)中の2,4−ジクロロ−5−カルベトキシピリジン(ArkPharm、cat#AK−25933:10.0g、45.4mmol)の撹拌した溶液に塩化メチレン(50.0mL、1.0M、50.0mmol)中にジイソブチルアルミニウム水素化の溶液を滴下添加した。2時間後に、ロッシェル塩の飽和溶液で反応を停止した。12時間撹拌後、DCM(3×150mL)で水溶液を抽出した。NaSO上で混合した有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、さらに精製しないで次のステップに用いられる粗アルデヒド(7.51g、42.9mmol)が生じた。LC−MSによってCClNO[M+H]m/zが計算され:176.0;176.0が判明した。
【0277】
ステップ2:N−[(4,6−ジクロロピリジン−3−イル)メチル]−2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン
【化49】
【0278】
室温で、塩化メチレン(60mL)/トリフルオロ酢酸(30mL)中の2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(CAS#651734−54−2、LakeStarTech、LSP−210C、Lot:132−110−05:9.03g、47.7mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(38.0g、180mmol)を撹拌した溶液に4,6−ジクロロニコチンアルデヒド(8.00g、45.5mmol)を少量ずつ添加した。1時間後に、真空で揮発物を除去し、飽和水性NaHCO(200mL)を添加した。DCM(3×150mL)で得られた混合物を抽出した。有機層を混合し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製し(ヘキサン中に0〜40%EtOAcで溶離する)、所望の生成物(15.0g)が生じた。LC−MSによってC1413Cl[M+H]m/z:349.0が計算され;349.1が判明した。
【0279】
ステップ3:エチル3−[[(4,6−ジクロロピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]−3−オキソプロパノエート
【化50】
【0280】
室温で、テトラヒドロフラン(20mL)中のN−[(4,6−ジクロロピリジン−3−イル)メチル]−2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(3.50g、10.0.mmol)を撹拌した溶液にNaH(鉱油中に60%w/w、421mg、10.5mmol)を添加した。10分後に、エチルマロニルクロリド(1.92mL、15.0mmol)を滴下添加した。さらに1時間後に、飽和水性NHClで反応を停止し、DCM(3×100mL)で抽出した。有機層を混合し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製し(ヘキサン中に0〜35%EtOAcで溶離する)、所望の生成物(4.20g、9.1mmol)が生じた。LC−MSによってC1919Cl[M+H]m/z:463.1が計算され;463.1が判明した。
【0281】
ステップ4:6−クロロ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,7−ナフチリジン−4−カルボキシレート
【化51】
【0282】
室温でDMF(15.mL)中にエチル3−[[(4,6−ジクロロピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]−3−オキソプロパノエート(1.50g、3.24mmol)を撹拌した溶液にNaH(鉱油中に60%w/w、337mg、8.42mmol)を添加した。その後、110℃まで得られた混合物を温めた。5時間後に、室温まで反応混合物を冷却し、その後、飽和水性NHCl(50mL)を添加し、沈殿物を形成した。濾過後、真空で固体を乾燥させ、さらに精製しないで次のステップに用いられる粗環化生成物(0.95g、2.23mmol)が得られた。LC−MSによってC1918ClF[M+H]m/z:427.1が計算され;427.0が判明した。
【0283】
ステップ5:6−クロロ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(4H)−オン
【化52】
【0284】
室温で、1,4−ジオキサン(5mL)中の6−クロロ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,7−ナフチリジン−4−カルボキシレート(0.95g、2.23mmol)を撹拌した溶液に水素クロリド(ジオキサン中に4.0M、2mL、8mmol)を添加した。100℃まで得られた混合物を温めた。100℃で4時間撹拌後、周囲温度まで反応混合物を冷却し、飽和水性NaHCOで反応を停止し、DCM(3×100mL)で抽出した。有機層を混合し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製し(DCM中に0〜30%EtOAcで溶離する)、所望の生成物(0.75g、2.12mmol)が生じた。LC−MSによってC1614ClF[M+H]m/z:355.1が計算され;355.1が判明した。
【0285】
ステップ6:6’−クロロ−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン
【化53】
【0286】
室温で、DMF(10mL)中の6−クロロ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,4−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(2H)−オン(1.50g、4.23mmol)を撹拌した溶液に連続的に炭酸セシウム(3.03g、9.30mmol)及び1−ブロモ−2−クロロ−エタン(701μL、8.46mmol)を添加した。室温で5時間撹拌後、飽和水性NHClで反応混合物の反応を停止し、DCM(3×75mL)で抽出した。有機層を混合し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲル上で残留物を精製し(ヘキサン中に0〜50%EtOAcで溶離する)、所望の生成物(1.20g、3.15mmol)が生じた。LC−MSによってC1816ClF[M+H]m/z:381.1が計算され;381.1が判明した。
【0287】
ステップ7:2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ]−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン
室温で、1,4−ジオキサン(6.0mL)中の6’−クロロ−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン(250mg、0.657mmol)及び2−モルホリノエタンアミン(214mg、1.64mmol)の撹拌した溶液に連続的にジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,6−ジメトキシビフェニル−2−イル)ホスフィン(BrettPhos、Aldrich、cat#718742:70.5mg、0.131mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(126mg、1.31mmol)及び酢酸パラジウム(29.5mg、0.131mmol)を添加した。Nで得られた混合物をパージし、その後、110℃まで加熱した。110℃で45分間撹拌後、周囲温度まで反応混合物を冷却し、RP−HPLC(XBridgeC18カラム、0.05%TFAを含有するアセトニトリル/水の勾配で溶離する、60mL/分の流量率で)で精製し、そのTFA塩として所望の生成物(150mg)が得られた。LC−MSによってC2429[M+H]m/z:475.2が計算され;475.2が判明した。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ7.96(s、1H)、7.06(t、J=10.0Hz、1H)、6.22(s、1H)、4.77(s、2H)、3.88(s、6H)、3.82(br、4H)、3.65(br、2H)、3.27−3.33(m、6H)、1.71(dd、J=7.0Hz、4.0Hz、2H)、1.43(dd、J=7.0Hz、4.0Hz、2H)ppm。
【0288】
実施例24
6’−アミノ−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化54】
【0289】
室温で、トルエン(5mL)中の6’−クロロ−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン(実施例23、ステップ6:248mg、0.651mmol)及びベンゾフェノンイミン(164μL、0.977mmol)の撹拌した溶液に連続的に(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(40.6mg、0.0651mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(125mg、1.30mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(23.9mg、0.0260mmol)を添加した。Nで得られた混合物をパージし、90℃まで加熱した。2時間90℃で撹拌後、周囲温度まで反応混合物を冷却し、真空で揮発物を除去した。テトラヒドロフラン(5mL)に残留物を溶解し、その後、水中塩化水素の溶液(1.0M、650μL、0.65mmol)を添加した。室温で1時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、RP−HPLC(XBridgeC18カラム、0.05%TFAを含有するアセトニトリル/水の勾配で溶離する、60mL/分の流量率で)で残留物を精製し、そのTFA塩として所望の生成物(202mg)が得られた。LC−MSによってC1818[M+H]m/z:362.1が計算され;362.1が判明した。H NMR(500MHz、DMSO−d):δ7.90(s、1H)、7.77(br、2H)、7.07(t、J=10.0Hz、1H)、6.49(s、1H)、4.79(s、2H)、3.89(s、6H)、1.82(dd、J=10.0Hz、5.0Hz、2H)、1.51(dd、J=10.0Hz、5.0Hz、2H)ppm。
【0290】
実施例25
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(メチルアミノ)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン
【化55】
【0291】
室温で、1,4−ジオキサン(3mL)中の6’−クロロ−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン(実施例23、ステップ6:90.0mg、0.236mmol)及びtert−ブチルメチルカルバメート(89.5mg、0.682mmol)を撹拌した溶液に連続的にジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,6−ジメトキシビフェニル−2−イル)ホスフィン(BrettPhos、Aldrich、cat#718742:24.4mg、0.0455mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(52.4mg、0.546mmol)、及び酢酸パラジウム(10.2mg、0.0455mmol)を添加した。Nで得られた混合物をパージし、90℃まで加熱した。45分90℃で撹拌後、周囲温度まで反応混合物を冷却し、真空で揮発物を除去した。DCM(1mL)に残留物を溶解し、その後、TFA(1mL)を添加した。室温で1時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、RP−HPLC(XBridgeC18カラム、0.05%TFAを含有するアセトニトリル/水の勾配で溶離する、60mL/分の流量率で)で粗原料を精製し、そのTFA塩として所望の生成物(32mg)が得られた。LC−MSによってC1920[M+H]m/z:376.1が計算され;376.2が判明した。HNMR(500MHz、DMSO−d):δ7.90(s、1H)、7.07(t、J=10.0Hz、1H)、6.46(s、1H)、4.80(s、2H)、3.89(s、6H)、)、2.90(s、3H)1.79(dd、J=10.0Hz、5.0Hz、2H)、1.56(dd、J=10.0Hz、5.0Hz、2H)ppm。
【0292】
実施例26
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン
【化56】
【0293】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2326(M+H):m/z=446.2が計算され;446.2が判明した。
【0294】
実施例27
【0295】
(S)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化57】
【0296】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに(S)−1−アミノプロパン−2−オールで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2124(M+H):m/z=420.2が計算され;420.2が判明した。
【0297】
実施例28
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(ピリジン−2−イルメチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化58】
【0298】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにピリジン−2−イルメタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2423(M+H):m/z=453.2が計算され;453.2が判明した。
【0299】
実施例29
【0300】
(S)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化59】
【0301】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに(S)−テトラヒドロフラン−3−アミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2224(M+H):m/z=432.2が計算され;:432.2が判明した。
【0302】
実施例30
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化60】
【0303】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2532(M+H):m/z=488.2が計算され;488.2が判明した。
【0304】
実施例31
メチル2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−6’−イルカルバメート
【化61】
【0305】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにメチルカルバメートで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2020(M+H):m/z=420.1が計算され;420.1が判明した。
【0306】
実施例32
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(ピリジン−3−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化62】
【0307】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにピリジン−3−アミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2321(M+H):m/z=439.2が計算され;439.2が判明した。
【0308】
実施例33
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(3−フルオロフェニルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化63】
【0309】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに3−フルオロアニリンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2421(M+H):m/z=456.2が計算され;456.2が判明した。
【0310】
実施例34
6’−(シクロペンチルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化64】
【0311】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにシクロペンタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2326(M+H):m/z=430.2が計算され;430.2が判明した。
【0312】
実施例35
(S)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化65】
【0313】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2326(M+H):m/z=446.2が計算され;446.2が判明した。
【0314】
実施例36
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化66】
【0315】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2222(M+H):m/z=442.2が計算され;442.2が判明した。
【0316】
実施例37
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化67】
【0317】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2324(M+H):m/z=456.2が計算され;456.2が判明した。
【0318】
実施例38
【0319】
(R)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(1−フェニルエチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化68】
【0320】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに(R)−1−フェニルエタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2626(M+H):m/z=466.2が計算され;466.2が判明した。
【0321】
実施例39
6’−(シクロヘキシルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化69】
【0322】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにシクロヘキサンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2428(M+H):m/z=444.2が計算され;444.2が判明した。
【0323】
実施例40
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化70】
【0324】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにトランス−4−アミノシクロヘキサノールで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2428(M+H):m/z=460.2が計算され;460.2が判明した。
【0325】
実施例41
6’−(シクロプロピルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化71】
【0326】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにシクロプロパンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2122(M+H):m/z=402.2が計算され;402.2が判明した。
【0327】
実施例42
6’−(シクロブチルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化72】
【0328】
2−モルホリノエタンアミンの代わりにシクロブチルアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2224(M+H):m/z=416.2が計算され;416.2が判明した。
【0329】
実施例43
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(3,3−ジフルオロシクロブチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化73】
【0330】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに3,3−ジフルオロシクロブタンアミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2222(M+H):m/z=452.2が計算され;452.2が判明した。
【0331】
実施例44
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン
【化74】
【0332】
2−モルホリノエタンアミンの代わりに1−メチルピペリジン−4−アミンで実施例23、ステップ7に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2429(M+H):m/z=459.2が計算され;459.2が判明した。
【0333】
実施例45
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−8−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化75】
【0334】
ステップ1:(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メタノール
【化76】
【0335】
−78℃で塩化メチレン(30mL)中にエチル4,6−ジクロロ−5−メチルニコチネート(1.75g、7.48mmol、ArkPharm、cat#AK121795)を撹拌した溶液にジイソブチルアルミニウム水素化(トルエン中1.0M、18.0mL、18.0mmol)を滴下添加した。−78℃で2時間、得られた混合物を撹拌し、その後、飽和水性NHClで反応を停止した。室温まで混合物を温め、その後、DCM(3x20mL)で抽出した。ブラインで混合した有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過及び減圧下で濃縮した。DCM中にMeOH(0〜5%)で溶離して、シリカゲルカラム上でフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製し、所望の生成物(0.80g、56%)が生じた。LCMSによってCClNO(M+H):m/z=192.0が計算され;192.0が判明した。
【0336】
ステップ2:N−[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル]−2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン
【化77】
【0337】
0℃で、塩化メチレン(20mL)中の(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メタノール(0.80g、4.2mmol)を撹拌した溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.45mL、8.33mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド(0.42mL、5.4mmol)を添加した。室温まで得られた混合物を温め、2時間撹拌し、その後、飽和水性NaHCOで反応を停止した。DCM(3x50mL)で混合物を抽出した。ブラインで混合した有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過及び減圧下で濃縮した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.5mL)に残留物を溶解し、その後、2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(0.79g、4.2mmol)を添加した。100℃で一晩、混合物を撹拌した。室温まで反応混合物を冷却し、その後、飽和水性NaHCOで反応を停止し、酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。ブラインで混合した有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過及び減圧下で濃縮した。ヘキサン中に酢酸エチル(0〜25%)で溶離して、シリカゲルカラム上でフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製し、所望の生成物(1.5g、99%)が生じた。LCMSによってC1515Cl(M+H):m/z=363.0が計算され;363.0が判明した。
【0338】
ステップ3:4−クロロ−5−{[(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]メチル}−N−(4−メトキシベンジル)−3−メチルピリジン−2−アミン
【化78】
【0339】
1,4−ジオキサン(10mL)中のN−[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル]−2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(1.5g、4.1mmol)、ベンゼンメタンアミン、4−メトキシ−(1.1mL、8.3mmol)、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(0.26g、0.42mmol)、酢酸パラジウム(0.093g、0.41mmol)及び炭酸セシウム(2.7g、8.3mmol)の混合物を窒素でパージし、その後、150℃までを加熱し、一晩撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチルで反応混合物を希釈し、濾過及び減圧下で濃縮した。ヘキサン中に酢酸エチル(0〜25%)で溶離して、シリカゲルカラム上でフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製し、所望の生成物(1.0g、52%)が生じた。LCMSによってC2325ClF(M+H):m/z=464.2が計算され;464.1が判明した。
【0340】
ステップ4:5−{[(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]メチル}−N4−(2−フルオロフェニル)−N2−(4−メトキシベンジル)−3−メチルピリジン−2,4−ジアミン
【化79】
【0341】
1,4−ジオキサン(1.0mL)中の4−クロロ−5−{[(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]メチル}−N−(4−メトキシベンジル)−3−メチルピリジン−2−アミン(32mg、0.070mmol)、酢酸パラジウム(1.6mg、0.0070mmol)、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(4.4mg、0.0070mmol)、及び炭酸セシウム(69mg、0.21mmol)の混合物に2−フルオロアニリン(11mg、0.098mmol)を添加した。窒素で得られた混合物をパージしその後、150℃までを加熱し、一晩撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチルで反応混合物を希釈し、濾過及び減圧下で濃縮した。さらに精製しないで次のステップに残留物を用いた。LCMSによってC2930(M+H):m/z=539.2が計算され;539.2が判明した。
【0342】
ステップ5:3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−7−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−8−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化80】
【0343】
テトラヒドロフラン(2.0mL)中にステップ4からの粗生成物及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(73μL、0.42mmol)の溶液にトリホスゲン(21mg、0.070mmol)を添加した。室温で30分間得られた混合物を撹拌し、その後、2NNaOH(2mL)を添加した。30℃で1時間混合物を撹拌し、その後、室温まで冷却し、酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。ブラインで混合した有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過及び減圧下で濃縮した。さらに精製しないで次のステップに残留物を用いた。LCMSによってC3028(M+H):m/z=565.2が計算され;565.2が判明した。
【0344】
ステップ6:7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−8−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
1mLのTFAにステップ5からの粗生成物を溶解し、85℃で3時間反応混合物を撹拌した。室温まで混合物を冷却し、真空で濃縮した。アセトニトリルに残留物を溶解し、その後、RP−HPLC(pH=2)によって精製し、TFA塩として所望の生成物が生じた。LCMSによってC2220(M+H):m/z=445.1が計算され;445.2が判明した。
【0345】
実施例46
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−メチル−1−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化81】
【0346】
ステップ4の2−フルオロアニリンの代わりに2−メチル−2H−テトラゾール−5−アミン(Combi−Blocks、cat#OR−5103)で実施例45に記載した手順に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC1819(M+H):m/z=433.2が計算され;433.2が判明した。
【0347】
実施例47
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−メチル−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化82】
【0348】
ステップ4の2−フルオロアニリンの代わりに1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタンアミンヒドロクロリド(J&W PharmLab、Cat#68R0166)で実施例45に記載した手順に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2123(M+H):m/z=445.2が計算され;445.1が判明した。
【0349】
実施例48
メチル[3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−7−イル]カルバメート
【化83】
【0350】
ステップ1:[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)カルバモイルクロリド
【化84】
【0351】
0℃で、塩化メチレン(30mL)中のN−[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル]−2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(実施例45、ステップ2:1.25g、3.44mmol)の溶液にトリホスゲン(0.61g、2.1mmol)、続いてピリジン(840μL、10.mmol)を添加した。0℃で1時間、反応混合物を撹拌し、その後、塩化メチレンで希釈し、1N HCl溶液で洗浄した。その後、塩化メチレンで水溶液を抽出した。水、ブラインで、混合した有機層を洗浄し、NaSO上で乾燥させ、その後、濃縮し、さらに精製しないで次のステップに用いられる所望の生成物(1.45g、99%)が得られた。LCMSによってC1614Cl(M+H):m/z=425.0が計算され;425.0が判明した。
【0352】
ステップ2:N−[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル]−N−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−N’−メチル尿素
【化85】
【0353】
塩化メチレン(6mL)中の[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)カルバモイルクロリド(1.45g、3.41mmol)の溶液にメチルアミン(THF中に2M、3.4mL、6.8mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.0mL、17mmol)を添加した。室温で30分間、得られた混合物を撹拌し、その後、濃縮した。シリカゲルカラム上で残留物を精製し、所望の生成物(1.35g、94%)が得られた。LCMSによってC1718Cl(M+H):m/z=420.1が計算され;420.0が判明した。
【0354】
ステップ3:7−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化86】
【0355】
110℃で、一晩、反応バイアルでN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)中のN−[(4,6−ジクロロ−5−メチルピリジン−3−イル)メチル]−N−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−N’−メチル尿素(0.80g、1.9mmol)、炭酸セシウム(1.9g、5.7mmol)の混合物を撹拌した。室温まで冷却後、飽和NHCl溶液で混合物反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。水及びブラインで混合した抽出物を洗浄し、その後、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルカラム上で残留物を精製し、所望の生成物(0.58g、79%)が得られた。LCMSによってC1717ClF(M+H):m/z=384.1が計算され;384.1が判明した。
【0356】
ステップ4:7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化87】
【0357】
トルエン(4mL)中の7−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(200mg、0.5mmol)、ベンゾフェノンイミン(110μL、0.68mmol)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(32mg、0.052mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(20mg、0.02mmol)の混合物を5分間窒素でパージした。90℃で2時間、混合物を撹拌し、その後、室温まで冷却し、濃縮した。シリカゲルカラム上で残留物を精製し、中間生成物(210mg)が得られた。テトラヒドロフラン(3mL)中に中間生成物を溶解し、その後、塩化水素(水に1M、0.3mL、0.3mmol)を添加した。室温で3時間、混合物を撹拌し、その後、濃縮し、シリカゲルカラム上で残留物を精製し、所望の生成物(150mg)が得られた。LCMSによってC1719(M+H):m/z=365.1が計算され;365.1が判明した。
【0358】
ステップ5:メチル[3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−7−イル]カルバメート
塩化メチレン(5mL)中に7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(120mg、0.33mmol)の溶液にクロロ蟻酸メチル(38μL、0.49mmol)及びトリエチルアミン(230μL、1.6mmol)を添加した。室温で一晩、得られた混合物を撹拌し、その後、濃縮した。逆相HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)によって残留物を精製し、TFA塩として所望の生成物が得られた。LCMSによってC1921(M+H):m/z=423.1が計算され;423.1が判明した。HNMR(500MHz、DMSO−d6)δ9.80(s、1H)、8.03(s、1H)、7.02(t、J=8.2Hz、1H)、4.67(s、2H)、3.88(s、6H)、3.68(s、3H)、3.34(s、3H)、2.21(s、3H)ppm。
【0359】
実施例49
7−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化88】
【0360】
ステップ1:2,4−ジクロロ−5−ホルミルニコチノニトリル
【化89】
【0361】
還流で3時間、マロノニトリル(2.0g、30.mmol)及びトリメチルオルトアセテート(4.0g、33mmol)の混合物を加熱した。その後、室温までそれを冷却し、濃縮し、さらに精製しないで次のステップに用いられる(1−メトキシエチリデン)マロノニトリル(3.7g)が得られた。95℃で、塩化ホスホリル(10g、66mmol)に、N,N−ジメチルホルムアミド(4.8g、66mmol)中の(1−メトキシエチリデン)マロノニトリル(2.0g、16mmol)の溶液を滴下添加した。95℃で3日間、得られた混合物を撹拌し、その後、室温まで冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。室温で1時間、混合物を撹拌し、その後、水(50mL)を添加し、室温でさらに1時間、混合物を撹拌した。塩化メチレンで混合物を抽出した。水及びブラインで混合した有機層を洗浄し、その後、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルカラム上で残留物を精製し、所望の生成物(1.46g、44%)が得られた。HNMR(400MHz、CDCl3):δ10.44(s、1H)、8.99(s、1H)ppm。
【0362】
ステップ2:2,4−ジクロロ−5−{[(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]メチル}ニコチノニトリル
【化90】
【0363】
室温で、トリフルオロ酢酸(2mL、20mmol)中のナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(1.0g、5.0mmol)の混合物に塩化メチレン(20mL)中の2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(0.52g、2.7mmol)の溶液を添加した。5分間室温で得られた混合物を撹拌し、その後、塩化メチレン(20mL)中に2,4−ジクロロ−5−ホルミルニコチノニトリル(0.50g、2.5mmol)の溶液を添加した。室温で1時間、その後、混合物を撹拌し、飽和NaHCO溶液で中和し、塩化メチレンで抽出した。水及びブラインで混合した有機層を洗浄し、その後、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルカラム上で残留物を精製し、所望の生成物(0.87g、93%)が得られた。LCMSによってC1512Cl(M+H):m/z=374.0が計算され;373.9が判明した。
【0364】
ステップ3:[(4,6−ジクロロ−5−シアノピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)カルバモイルクロリド
【化91】
【0365】
0℃で、塩化メチレン(30mL)中の2,4−ジクロロ−5−{[(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]メチル}−ニコチノニトリル(810mg、2.2mmol)の溶液にトリホスゲン(0.38g、1.3mmol)、続いてピリジン(520μL、6.5mmol)を添加した。0℃で1時間、混合物を撹拌し、その後、塩化メチレンで希釈し、1N HCl溶液で洗浄した。その後、塩化メチレンで混合物を抽出した。水及びブラインで、混合した有機層を洗浄し、その後、NaSO上で乾燥させ、濃縮し、さらに精製しないで次のステップに用いられる所望の生成物(0.84g、89%)が得られた。LCMSによってC1611Cl(M+H):m/z=436.0が計算され;435.8が判明した。
【0366】
ステップ4:N’−(シクロプロピルメチル)−N−[(4,6−ジクロロ−5−シアノピリジン−3−イル)メチル]−N−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)尿素
【化92】
【0367】
塩化メチレン(1mL)中の[(4,6−ジクロロ−5−シアノピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)カルバモイルクロリド(35mg、0.080mmol)の溶液にシクロプロピルメチルアミン(8.9μL、0.10mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(70μL、0.40mmol)を添加した。室温で30分間、得られた溶液を撹拌し、その後、DCMで希釈し、1N HCl水溶液で洗浄した。ブラインで有機層を洗浄し、その後、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。さらに精製しないで次のステップに残留物を用いた。LCMSによってC2019Cl(M+H):m/z=471.1が計算され;471.1が判明した。
【0368】
ステップ5:7−クロロ−1−(シクロプロピルメチル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化93】
【0369】
アセトニトリル(3mL)中のステップ4からの粗生成物及び炭酸カリウム(22mg、0.16mmol)の混合物iを加熱し、一晩、還流させ、撹拌した。室温まで反応混合物を冷却し、その後、DCMで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、その後、濃縮した。さらに精製しないで次のステップに残留物を用いた。LCMSによってC2018ClF(M+H):m/z=435.1が計算され;434.7が判明した。
【0370】
ステップ6:1−(シクロプロピルメチル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−7−[(ジフェニルメチレン)−アミノ]−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化94】
【0371】
トルエン(5mL)中にステップ5からの粗生成物、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(5mg、0.008mmol)、(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(5mg、0.008mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(15mg、0.16mmol)及びベンゾフェノンイミン(20.μL、0.12mmol)の混合物を真空にし、その後、窒素を充填した。90℃まで得られた混合物を加熱し、3時間、撹拌した。室温まで反応混合物を冷却し、その後、水で希釈し、DCMで抽出した。混合した抽出物をNaSO上で乾燥させ、その後、濃縮した。0〜100%のEtOAc/ヘキサンで溶離し、シリカゲルカラム上で残留物を精製し、黄色固体として所望の生成物(13mg)が得られた。LCMSによってC3328(M+H):m/z=580.2が計算され;580.0が判明した。
【0372】
ステップ7:7−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
テトラヒドロフラン(3mL)にステップ6からの生成物を溶解し、その後、水中1.0M塩化水素(0.16mL、0.16mmol)を添加した。室温で2時間、得られた混合物を撹拌し、その後、アセトニトリルで希釈し、分取HPLC(pH=2、アセトニトリル/水+TFA)によって精製し、TFA塩として所望の生成物が得られた。LCMSによってC2020(M+H):m/z=416.2が計算され;416.2が判明した。
【0373】
実施例50
7−アミノ−1−シクロペンチル−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化95】
【0374】
ステップ4のシクロプロピルメチルアミンの代わりにシクロペンタンアミンで実施例49に記載した手順に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2122(M+H):m/z=430.2が計算され;430.2が判明した。
【0375】
実施例51
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化96】
【0376】
ステップ4のシクロプロピルメチルアミンの代わりに1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メタンアミン(AstaTech、cat#BL009313)で実施例49に記載した手順に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2120(M+H):m/z=456.2が計算され;456.0が判明した。
【0377】
実施例52
7−アミノ−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化97】
【0378】
ステップ4のシクロプロピルメチルアミンの代わりに1−(3,5−ジフルオロフェニル)メタンアミンで実施例49に記載した手順に類似の手順を用いてこの化合物を調製した。LCMSによってC2318(M+H):m/z=488.1が計算され;488.1が判明した。
【0379】
実施例53
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化98】
【0380】
ステップ1:7−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
【化99】
【0381】
90℃で一晩、1,2−ジクロロエタン(0.4mL)中の[(4,6−ジクロロ−5−シアノピリジン−3−イル)メチル](2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)カルバモイルクロリド(35mg、0.080mmol)、2−フルオロ−ベンゼンアミン(9.8mg、0.088mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(42μL、0.24mmol)の混合物を撹拌した。室温まで反応混合物を冷却し、その後、炭酸カリウム(25mg、0.18mmol)及びアセトニトリル(1mL)を添加した。90℃で4時間、混合物を撹拌した。室温まで冷却後、混合物を濃縮し、シリカゲルカラム上で残留物を精製し、所望の生成物(30mg、80%)が得られた。LCMSによってC2215ClF(M+H):m/z=475.1が計算され;474.9が判明した。
【0382】
ステップ2:7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル
実施例49、ステップ6〜7に記載したものとほぼ同じ条件を用いて7−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリルからこの化合物を調製した。LCMSによってC2217(M+H):m/z=456.1が計算され;455.9が判明した。
【0383】
実施例54
7−アミノ−8−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
【化100】
【0384】
DMF(1.0mL)中の7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン(実施例1、ステップ6:15mg、0.043mmol)の溶液にN−クロロスクシンイミド(17mg、0.13mmol)を添加した。室温で1時間、得られた混合物を撹拌し、その後、分取HPLC(pH2、アセトニトリル/水+TFA)によってそれを精製し、TFA塩として所望の生成物が生じた。LC−MSによってC1616ClF[M+H]m/z:385.1が計算され;385.1が判明した。HNMR(500MHz、DMSO)δ7.75(s、1H)、7.15(s、2H)、7.02(t、J=7.5Hz、1H)、4.57(s、2H)、3.88(s、6H)、3.45(s、3H)ppm。
【0385】
実施例A
FGFR酵素的アッセイ
生成物形を検知するためにFRET測定を用いてペプチドリン酸化を測定する酵素アッセイで、例示した化合物の抑制剤効力を測定した。連続的にDMSO中に抑制剤を希釈し、384−ウェルプレートのウェルに容量0.5μLを移動した。FGFR3については、プレートにアッセイ緩衝液(50mMのHEPES、10mMのMgCl、1mMのEGTA、0.01%Tween−20、5mMのDTT、pH7.5)中に希釈した容量10μLのFGFR3酵素(Millipore)を添加し、5〜10分間、プレインキュベートした。プレート上にしかるべき対照(酵素なし、及び抑制剤を有しない酵素)を含めた。ウェルにアッセイ緩衝液中にビオチン化EQEDEPEGDYFEWLEペプチド基質(配列番号:1)及びATP(それぞれの最終濃度500nM及び140μM)を含有する10μL溶液を添加することによってアッセイを開始した。25℃で1時間、プレートをインキュベートした。10μL/ウェルのクエンチ溶液(50mMトリス、150mMNaCl、0.5mg/mLBSA、pH7.8;3.75nM Eu−抗体PY20及び180nM APC−StreptavidinのPerkin Elmer Lance試薬を有する30mMEDTA)の添加で反応を終わらせた。約1時間プレートを平衡させ、その後、PheraStarプレートリーダー(BMG Labtech)上でウェルを走査した。
【0386】
酵素及びATP濃度は、FGFR1ではそれぞれ、0.02nM及び210μM、及びFGFR2ではそれぞれ、0.01nM及び100μMに変えて、等価条件下でFGFR1及びFGFR2を測定した。酵素はMilliporeまたはInvitrogenから購入した。
【0387】
GraphPad prism3を用いてデータを分析した。可変勾配のシグモイド用量反応方程式にデータを合わせることによってIC50値を得た。Y=最小値+(最大値−最小値)/(1+10^((LogIC50−X)*ヒル勾配))(Xが濃度の対数であり、Yが反応である)。IC50が1μM以下の化合物は活性と考えられる。
【0388】
本発明の化合物は、前記に記載したアッセイに従って、FGFR1、FGFR2、及びFGFR3うちの1つ以上の抑制剤であるとわかった。IC50データが以下の表1に提供される。記号「+」はIC50が100nM未満であることを示す。
【0389】
表1
【表1-1】
【表1-2】
【0390】
実施例B
FGFR細胞増殖/生存アッセイ
生存率アッセイを用いて、実施例の化合物の、生存を示しているFGFRに依存する細胞の、成長を抑制する能力を測定することができる。完全長ヒトFGFR3をコードするプラスミドを有するマウス プロB Ba/F3細胞(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturenから得た)の安定したトランスフェクションによってヒトFGFR3を過剰発現する組換え細胞系統を開発した。ヘパリン及びFGF1の存在下でプロマイシン抵抗及び増殖のために連続的に細胞を選択した。単一の細胞クローンが単離され、FGFR3の機能的発現に特徴づけられる。このBa/F3−FGFR3クローンが細胞増殖アッセイに用いられ、化合物が細胞増殖/生存を抑制する能力について検査される。Ba/F3−FGFR3細胞は、2%FBS、20ug/mLのヘパリン及び5ng/mLのFGF1を含有するRPMI1640媒質の3500細胞/ウェルで96ウェル、黒色細胞培養プレートに接種される。細胞は10μLの10X濃度を(5mMのDSMOドットからの血清を欠く媒質で希釈した)最終容量100μL/ウェルに連続的に希釈した化合物で処理された。72時間のインキュベーション後、細胞のATP濃度を測定するCell Titer Glo(登録商標)試薬(Promega Corporation)100μLをそれぞれのウェルに添加する。振り混ぜしながら20分のインキュベーション後、プレートリーダー上で発光を読む。発光表示はDMSOによって処理される対照ウェルに比例するパーセント抑制に変換され、可変勾配のシグモイド用量反応方程式にデータを合わせることによってGraphPad Prismソフトウエアを用いてIC50値を計算する。IC50が10μM以下の化合物は活性と考えられる。KMS−11(多発性骨髄腫、FGFR3転座)、RT112(膀胱癌、FGFR3過剰発現)、KatoIII(胃癌、FGFR2遺伝子増幅)、及びH−1581(肺、FGFR1遺伝子増幅)を含む種々の腫瘍型を示す細胞系統がほぼ同じ増殖アッセイに用いられる。いくつかの実験では、MTS試薬、Cell Titer96(登録商標)AQueous OneSolution試薬(Promega Corporation)が最終濃度333μg/mLのCell Titer Gloの場所に添加され、プレートリーダー上で490/650nmで読まれる。IC50が5μM以下の化合物は活性と考えられる。
【0391】
実施例C
細胞系FGFRリン酸化アッセイ
FGFRリン酸化に特定の免疫アッセイを用いて、関連がある細胞系統(Ba/F3−FGFR3、KMS−11、RT112、KatoIII、H−1581癌細胞系統及びHUVEC細胞系統)のFGFRリン酸化に基づく化合物の抑制効果を評価することができる。細胞系統に応じて4〜18時間還元血清(0.5%)及びFGF1がない培地で細胞を飢餓におき、その後、1〜4時間さまざまな濃度の個々の抑制剤で処理する。いくつかの細胞系統、例えば、Ba/F3−FGFR3及びKMS−11では、10分間、ヘパリン(20μg/mL)及びFGF1(10ng/mL)で細胞を刺激する。4℃で、プロテアーゼ及びホスファターゼ抑制剤[50mM HEPES(pH7.5)、150mM NaCl、1.5mM MgCl、10%グリセロール、1%Triton X−100、1mM オルトバナジン酸ナトリウム、1mM フッ化ナトリウム、アプロチニン(2μg/mL)、ロイペプチン(2μg/mL)、ペプスタチンA(2μg/mL)、及びフッ化フェニルメチルスルホニル(1mM)]を有する溶解緩衝液にインキュベートすることによって全細胞タンパク質抽出物を調製する。10分間、14,000xgで遠心分離することによってタンパク質抽出物から細胞破片を取り除き、BCA(ビシンコニン酸)マイクロプレートアッセイ試薬(Thermo Scientific)を用いて量を計る。
【0392】
ウエスタンブロット法、酵素−結合免疫アッセイ(ELISA)またはビード系免疫アッセイ(Luminex)を含む免疫アッセイを用いて、タンパク質抽出物のFGFR受容体のリン酸化を決定する。リン酸化FGFR2の検出には、市販のELISAキットDuoSet IC Human Phospho−FGF R2αELISAアッセイ(R&D系、ミネアポリス、ミネソタ州)を用いることができる。アッセイKatoIIIでは、濃度範囲の試験化合物を存在させて、または存在させないで、0.2%FBS補足Iscove培地(50,000細胞/ウェル/100μL当たり)で細胞を96−ウェル平底組織培養治療プレート(Corning、コーニング、ニューヨーク州)にプレートし、4時間、37℃で、5%COでインキュベートした。200μLの低温PBSを添加して、アッセイを停止し、遠心分離する。30分間、湿った氷の上で、プロテアーゼ抑制剤(Calbiochem、#535140)及びPMSF(Sigma、#P7626)を有する細胞溶解緩衝液(cell Signaling、#9803)に洗浄した細胞を溶解する。−80℃で細胞溶解液を凍結させ、その後、DuoSet IC Human Phospho−FGF R2αELISAアッセイキットでアリコートを試験した。GraphPad prism3を用いてデータを分析した。可変勾配のシグモイド用量反応方程式にデータを合わせることによってIC50値を得た。
【0393】
リン酸化FGFR3の検出には、ビード系免疫アッセイを開発した。抗−ヒトFGFR3マウスmAb(R&D系、cat#MAB7661)をLuminexMAGplexマイクロスフェア、bead region20に結合し、捕捉抗体として用いた。マルチウェル組織培養プレートにRT−112細胞を接種し、70%融合まで培養した。PBSで細胞を洗浄し、RPMI+0.5%FBSで18時間、飢餓においた。10ng/mLヒトFGF1及び20μg/mLヘパリンで10分間刺激した後、10μLの10X濃度に連続的に希釈した化合物で1時間、37℃で、5%COで細胞を処理した。低温PBSで細胞を洗浄し、細胞抽出緩衝液(Invitrogen)で溶解し、遠心分離した。分析まで−80℃で上澄みを凍結させた。
【0394】
アッセイでは、アッセイ希釈剤で1:10に細胞溶解液を希釈し、2時間、室温でプレートシェーカー上で96−ウェルフィルタープレートの捕捉抗体−結合ビードとインキュベートする。真空マニホールドを用いて3回プレートを洗浄し、振り混ぜしながら室温で1時間、抗−ホスホ−FGF R1−4(Y653/Y654)ウサギポリクローナル抗体(R&D系 cat#AF3285)とインキュベートする。3回プレートを洗浄する。希釈したレポーター抗体、ヤギ抗−ウサギ−RPE結合抗体(Invitrogen Cat.#LHB0002)を添加し、振り混ぜしながら30分間、インキュベートする。3回プレートを洗浄する。室温で5分間、振り混ぜしながら洗浄緩衝液にビードを懸濁させ、その後、ゲートセッティング7500〜13500、試料当たり50イベントを数えるように設定したLuminex200測定器を読む。データは、平均蛍光強度(MFI)として表される。処理した試料の化合物のMFIをDMSO対照のMFI値で割り、パーセント抑制を決定し、IC50値はGraphPad Prismソフトウエアを用いて計算される。IC50が1μM以下の化合物は活性と考えられる。
【0395】
実施例D
FGFR細胞系シグナリングアッセイ
FGFRの活性化によりErkタンパク質がリン酸化される。Cellu’Erk HTRF(均一時間分解蛍光)アッセイ(CisBio)を用いて製造者のプロトコルに従ってpErkの検出をモニターする。KMS−11細胞が0.25%FBSを有するRPMI培地の40,000細胞/ウェルで96−ウェルプレートに接種され、2日間、飢餓におかれる。培地を吸引し、細胞を30μLの1X濃度を(5mMのDSMOドットからの血清を欠く媒質で希釈した)最終容量30μL/ウェルに連続的に希釈した化合物で治療し、室温で45分間インキュベートする。10μLのヘパリン(100μg/mL)及びFGF1(50ng/mL)をそれぞれのウェルに添加することによって細胞を刺激し、室温で10分間インキュベートする。溶解後、384−ウェルローボリュームプレートに細胞抽出物のアリコートを移動し、4μLの検出試薬を添加し、続いて室温で3時間、インキュベートする。HTRFのために設定してあるPheraStar測定器上でプレートを読む。標準化蛍光表示は、DMSOによって治療される対照ウェルに比例するパーセント抑制に変換され、IC50値はGraphPad Prismソフトウエアを用いて計算される。IC50が1μM以下の化合物は活性と考えられる。
【0396】
実施例E
VEGFR2キナーゼアッセイ
25℃で1時間、黒色384ウェルポリスチレンプレートで40μL酵素の反応が起こる。ウェルにDMSO中の0.8μLの試験化合物を点在させる。アッセイ緩衝液は、50mMトリス、pH7.5、0.01%Tween−20、10mM MgCl、1mM EGTA、5mM DTT、0.5μMビオチン−標識EQEDEPEGDYFEWLEペプチド基質(配列番号:1)、1mM ATP、及び0.1nM酵素(Milliporeカタログ番号14−630)を含有する。225nM LANCE Streptavidin Surelight(登録商標) APC(PerkinElmerカタログ番号CR130−100)及び4.5nM LANCE Eu−W1024抗ホスホチロシン(PY20)抗体(PerkinElmerカタログ番号AD0067)と20μL停止緩衝液(50mMトリス、pH=7.8、150mM NaCl、0.5mg/mL BSA、45mM EDTA)を添加することによって反応を停止する。室温で20分のインキュベーション後、PheraStar FSプレートリーダー(BMG Labtech)上でプレートを読む。GraphPad Prismを用いて変勾配のシグモイド用量反応方程式にデータを合わせることによってIC50値を計算することができる。IC50が1μM以下の化合物は活性と考えられる。
【0397】
本明細書に記載した変更に加えて、本発明のさまざまな変更は、前記の説明から当業者に明らかとなる。このような変更はこのほか、添付した請求項の範囲内にあることを意図する。本出願に記載した、全特許、特許出願及び出版物を含む参照のそれぞれが全体として参照により本明細書に組み込まれる。
また、本願は、以下の発明も包含する。
[発明1]
式I:
【化101】
[式中、
WはNR、O、またはCR1011である;
はC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、またはC3−7シクロアルキルである;
、R、及びRはそれぞれ独立してH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、シクロプロピル、CN、OR、SR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、C(=NR)R、C(=NR)NR、NRC(=NR)NR、NRS(O)R、NRS(O)、NRS(O)NR、S(O)R、S(O)NR、S(O)、及びS(O)NRから選択される;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、CN、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、C(=NRe1)Rb1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、及び4〜7員ヘテロシクロアルキルがそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、C(=NRe2)Rb2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、またはS(O)NRc2d2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
ここで、WがNRである場合、RはH以外である;
6aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−C(O)R、S(O)R、S(O)、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
7aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR9aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
9aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルがそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
10及びR11はそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、C(=NRe4)Rb4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR10aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
10aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルはそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはR10及びR11はそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルはCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
はそれぞれH、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルはそれぞれR7aから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
Cy、Cy、及びCyはそれぞれC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、それぞれがハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、C(=NRe5)Rb5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基によって置換されていてもよい;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
、R、R、及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルはC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、Ra2、Rb2、Rc2、Rd2、Ra3、Rb3、Rc3、Rd3、Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4、Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5はそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルはC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのR及びRもそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc1及びRd1もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc2及びRd2もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc3及びRd3もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc4及びRd4もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc5及びRd5もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
、Re1、Re2、Re3、Re4、及びRe5はそれぞれH、C1−4アルキル、CN、ORa6、SRb6、S(O)b6、C(O)Rb6、S(O)NRc6d6、及びC(O)NRc6d6から独立して選択される;
a6、Rb6、Rc6、及びRd6はそれぞれH、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから独立して選択され、ここで、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルはOH、CN、アミノ、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのRc6及びRd6もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、OH、CN、アミノ、ハロ、C1−6アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換:基で置換されていてもよい;
e6はそれぞれH、C1−4アルキル、及びCNから独立して選択される]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明2]
式I:
【化102】
[式中、
WはNR、O、またはCR1011である;
はC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、またはC3−7シクロアルキルである;
、R、及びRはそれぞれH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、シクロプロピル、CN、OR、SR、C(O)R、C(O)NR、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)OR、NRC(O)NR、C(=NR)R、C(=NR)NR、NRC(=NR)NR、NRS(O)R、NRS(O)、NRS(O)NR、S(O)R、S(O)NR、S(O)、及びS(O)NRから独立して選択される;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、CN、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、C(=NRe1)Rb1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−7シクロアルキル、及び4〜7員ヘテロシクロアルキルはそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、C(O)Rb1、C(O)NRc1d1、C(O)ORa1、OC(O)Rb1、OC(O)NRc1d1、C(=NRe1)NRc1d1、NRc1C(=NRe1)NRc1d1、NRc1d1、NRc1C(O)Rb1、NRc1C(O)ORa1、NRc1C(O)NRc1d1、NRc1S(O)Rb1、NRc1S(O)b1、NRc1S(O)NRc1d1、S(O)Rb1、S(O)NRc1d1、S(O)b1、及びS(O)NRc1d1から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、C(=NRe2)Rb2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、またはS(O)NRc2d2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
ここで、WがNRである場合、RはH以外である;
6aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルはそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa2、SRa2、C(O)Rb2、C(O)NRc2d2、C(O)ORa2、OC(O)Rb2、OC(O)NRc2d2、C(=NRe2)NRc2d2、NRc2C(=NRe2)NRc2d2、NRc2d2、NRc2C(O)Rb2、NRc2C(O)ORa2、NRc2C(O)NRc2d2、NRc2S(O)Rb2、NRc2S(O)b2、NRc2S(O)NRc2d2、S(O)Rb2、S(O)NRc2d2、S(O)b2、及びS(O)NRc2d2から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、−C(O)R、S(O)R、S(O)、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルはそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
7aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルはそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa3、SRa3、C(O)Rb3、C(O)NRc3d3、C(O)ORa3、OC(O)Rb3、OC(O)NRc3d3、C(=NRe3)NRc3d3、NRc3C(=NRe3)NRc3d3、NRc3d3、NRc3C(O)Rb3、NRc3C(O)ORa3、NRc3C(O)NRc3d3、NRc3S(O)Rb3、NRc3S(O)b3、NRc3S(O)NRc3d3、S(O)Rb3、S(O)NRc3d3、S(O)b3、及びS(O)NRc3d3から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
はH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルはそれぞれR9aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
9aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルはそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
10及びR11はそれぞれH、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、C(=NRe4)Rb4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれR10aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
10aはそれぞれCy、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、及びC2−6アルキニルはそれぞれCy、ハロ、CN、NO、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)ORa4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4S(O)Rb4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはR10及びR11はそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基または4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルはCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
はそれぞれH、C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルはそれぞれR7aから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
Cy、Cy、及びCyはそれぞれC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルから独立して選択され、それぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、C(=NRe5)Rb5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基によって置換されていてもよい;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルはそれぞれハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6ハロアルキル、CN、NO、ORa5、SRa5、C(O)Rb5、C(O)NRc5d5、C(O)ORa5、OC(O)Rb5、OC(O)NRc5d5、C(=NRe5)NRc5d5、NRc5C(=NRe5)NRc5d5、NRc5d5、NRc5C(O)Rb5、NRc5C(O)ORa5、NRc5C(O)NRc5d5、NRc5S(O)Rb5、NRc5S(O)b5、NRc5S(O)NRc5d5、S(O)Rb5、S(O)NRc5d5、S(O)b5、及びS(O)NRc5d5から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
、R、R、及びRはそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、及びシクロプロピルはC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、Ra2、Rb2、Rc2、Rd2、Ra3、Rb3、Rc3、Rd3、Ra4、Rb4、Rc4、及びRd4、Ra5、Rb5、Rc5、及びRd5はそれぞれH、C1−6アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルはC1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのR及びRもそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc1及びRd1もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc2及びRd2もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc3及びRd3もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc4及びRd4もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
またはいずれのRc5及びRd5もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、5〜6員ヘテロアリール、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール、及び5〜6員ヘテロアリールはハロ、CN、ORa6、SRa6、C(O)Rb6、C(O)NRc6d6、C(O)ORa6、OC(O)Rb6、OC(O)NRc6d6、NRc6d6、NRc6C(O)Rb6、NRc6C(O)NRc6d6、NRc6C(O)ORa6、C(=NRe6)NRc6d6、NRc6C(=NRe6)NRc6d6、S(O)Rb6、S(O)NRc6d6、S(O)b6、NRc6S(O)b6、NRc6S(O)NRc6d6、及びS(O)NRc6d6から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい;
、Re1、Re2、Re3、Re4、及びRe5はそれぞれH、C1−4アルキル、CN、ORa6、SRb6、S(O)b6、C(O)Rb6、S(O)NRc6d6、及びC(O)NRc6d6から独立して選択される;
a6、Rb6、Rc6、及びRd6はそれぞれH、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルから独立して選択され、ここで、前記C1−4アルキル、C2−4アルケニル、及びC2−4アルキニルはOH、CN、アミノ、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
またはいずれのRc6及びRd6もそれらが結合するN原子とともに4、5、6または7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、これはOH、CN、アミノ、ハロ、C1−6アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4アルキルアミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、C1−4ハロアルキル、及びC1−4ハロアルコキシから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい;
e6はそれぞれH、C1−4アルキル、及びCNから独立して選択される]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明3]
WがNRまたはCR1011である、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明4]
WがNRである、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明5]
がC1−6アルキルである、発明1〜4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明6]
がメチルである、発明1〜4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明7]
がC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR9aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明8]
がC6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、または(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキルであり、ここで、前記C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、C6−10アリール−C1−4アルキル、C3−10シクロアルキル−C1−4アルキル、及び(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキルがそれぞれハロ及びC1−4アルキルから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明9]
がフェニル、2H−テトラゾール−5−イル、ベンジル、1H−ピラゾール−4−イルメチル、シクロペンチル、またはシクロプロピルメチルであり、それぞれがF及びメチルから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜4のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明10]
WがCR1011である、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明11]
10及びR11がそれぞれC1−6アルキルである、発明1〜3及び10のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明12]
10及びR11がそれぞれメチルである、発明1〜3及び10のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明13]
10及びR11が、それらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6もしくは7員シクロアルキル基または4、5、6もしくは7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい、発明1〜3及び10のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明14]
10及びR11が、それらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基を形成する、発明1〜3及び10のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明15]
10及びR11が、それらが結合する炭素原子とともにシクロプロピル基を形成する、発明1〜3及び10のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明16]
がメチルである、発明1〜15のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明17]
がハロである、発明1〜16のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明18]
がフルオロである、発明1〜16のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明19]
がHである、発明1〜18のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明20]
がORa1である、発明1〜19のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明21]
がメトキシである、発明1〜19のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明22]
がハロである、発明1〜21のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明23]
がフルオロである、発明1〜21のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明24]
がHであり、WがCR1011である、発明1〜3及び10〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明25]
がH、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明26]
がハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明27]
がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明28]
がハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明29]
がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明30]
がクロロ、メチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明31]
がメチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明32]
がメチルである、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明33]
が、R6aから独立して選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいピラゾリルである、発明1〜23のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明34]
及びRがそれぞれH、C1−6アルキル、−C(O)R、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明1〜33のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明35]
及びRがそれぞれH、2−ヒドロキシプロピル、−C(O)OCH、3−フルオロフェニル、シクロプロピル、シクロブチル、3,3−ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−ヒドロキシシクロヘキシル、メチル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、1−フェニルエチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、2−モルホリノ−4−イルエチル、ピリジン−2−イルメチル、N−メチルピペラジン−1−イルエチル、及びテトラヒドロフラン−2−イルメチルから独立して選択される、発明1〜33のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明36]
及びRのうちの1つがHである、発明1〜33のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明37
及びRがそれぞれHである、発明1〜33のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明38]
式IIa:
【化103】
で示される、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明39]
がハロである、発明38に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明40]
がフルオロである、発明38に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明41]
がハロである、発明38〜40のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明42]
がフルオロである、発明38〜40のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明43]
がハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明38〜42のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明44]
がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明38〜42のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明45]
がハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明38〜42のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明46]
がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明38〜42のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明47]
がクロロ、メチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである、発明38〜42のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明48]
がメチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである、発明38〜42のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明49]
がC1−6アルキルである、発明38〜48のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明50]
がメチルである、発明38〜48のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明51]
式IIb:
【化104】
で示される、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明52]
がハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明51に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明53]
がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2である;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、及び4〜10員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明51に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明54]
がハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明51に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明55]
がC1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、6員ヘテロシクロアルキル、CN、またはORa2であり;ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、フェニル、5〜6員ヘテロアリール、及び6員ヘテロシクロアルキルがそれぞれR6aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明51に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明56]
がクロロ、メチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである、発明51に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明57]
がメチル、エチル、CN、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ、フェニル、4−フルオロフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルビニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル、3−ピリジル、4−ピリジル、1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル、または1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルである、発明51に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明58]
がC1−6アルキルである、発明51〜57のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明59]
がメチルである、発明51〜57のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明60]
式IIIa:
【化105】
で示される、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明61]
がハロである、発明60に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明62]
がフルオロである、発明60に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明63]
がハロである、発明60〜62のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明64]
がフルオロである、発明60〜62のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明65]
がHである、発明60〜64のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明66]
10及びR11がともにC1−6アルキルである、発明60〜65のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明67]
10及びR11がともにメチルである、発明60〜65のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明68]
10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6もしくは7員シクロアルキル基または4、5、6もしくは7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい、発明60〜65のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明69]
10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基を形成する、発明60〜65のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明70]
10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともにシクロプロピル基を形成する、発明60〜65のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明71]
及びRがそれぞれH、C1−6アルキル、−C(O)R、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、C6−10アリール−C1−4アルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、または(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルから独立して選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C6−10アリール、C3−10シクロアルキル、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクロアルキル、(5〜10員ヘテロアリール)−C1−4アルキル、及び(4〜10員ヘテロシクロアルキル)−C1−4アルキルがそれぞれR7aから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよい、発明60〜70のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明72]
及びRがそれぞれH、2−ヒドロキシプロピル、−C(O)OCH、3−フルオロフェニル、シクロプロピル、シクロブチル、3,3−ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−ヒドロキシシクロヘキシル、メチル、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、ピリジン−3−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、1−フェニルエチル、(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル、2−モルホリノ−4−イルエチル、ピリジン−2−イルメチル、N−メチルピペラジン−1−イルエチル、及びテトラヒドロフラン−2−イルメチルから独立して選択される、発明60〜70のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明73]
及びRのうちの1つがHである、発明60〜70のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明74]
及びRがそれぞれHである、発明60〜70のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明75]
式IIIb:
【化106】
で示される、発明1または2に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明76]
がHである、発明75に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明77]
10及びR11がともにC1−6アルキルである、発明75または76に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明78]
10及びR11がともにメチルである、発明75または76に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明79]
10及びR11が、それらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6もしくは7員シクロアルキル基または4、5、6もしくは7員ヘテロシクロアルキル基を形成し、それぞれCy、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、前記C1−6アルキルがCy、ハロ、CN、ORa4、SRa4、C(O)Rb4、C(O)NRc4d4、C(O)ORa4、OC(O)Rb4、OC(O)NRc4d4、NRc4d4、NRc4C(O)Rb4、NRc4C(O)NRc4d4、NRc4C(O)ORa4、C(=NRe4)NRc4d4、NRc4C(=NRe4)NRc4d4、S(O)Rb4、S(O)NRc4d4、S(O)b4、NRc4S(O)b4、NRc4S(O)NRc4d4、及びS(O)NRc4d4から独立して選択される1、2または3個の置換基によって置換されていてもよい、発明75または76に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明80]
10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともに3、4、5、6または7員シクロアルキル基を形成する、発明75または76に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明81]
10及びR11がそれらが結合する炭素原子とともにシクロプロピル基を形成する、発明75または76に記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
[発明82]
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−エチル−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−エトキシ−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−フェノキシ−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−フェニル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−ピリジン−3−イル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−ピリジン−4−イル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−[(E)−2−フェニルビニル]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−8−フェニルエチル−3,4−ジヒドロピリド−[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−8−ベンジル−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;及び
6−アミノ−2−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,2−ジヒドロ−2,7−ナフチリジン−3(4H)−オン
から選択される、発明1に記載の化合物または前記のいずれかの化合物の医薬上許容される塩。
[発明83]
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−[(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノ]−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン;
6’−アミノ−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(メチルアミノ)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1’,2’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’−オン;
(S)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(ピリジン−2−イルメチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
(S)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
メチル2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3’−オキソ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−6’−イルカルバメート;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(ピリジン−3−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(3−フルオロフェニルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
6’−(シクロペンチルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
(S)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
(R)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(1−フェニルエチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
6’−(シクロヘキシルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
6’−(シクロプロピルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
6’−(シクロブチルアミノ)−2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(3,3−ジフルオロシクロブチルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
2’−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−6’−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−[2,7]ナフチリジン]−3’(2’H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−8−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−メチル−1−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−8−メチル−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン;
メチル[3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1,8−ジメチル−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−7−イル]カルバメート;
7−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル;
7−アミノ−1−シクロペンチル−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル;
7−アミノ−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル;
7−アミノ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−8−カルボニトリル;及び
7−アミノ−8−クロロ−3−(2,6−ジフルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3,4−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2(1H)−オン
から選択される、発明1に記載の化合物または前記のいずれかの化合物の医薬上許容される塩。
[発明84]
発明1〜83のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
[発明85]
FGFR酵素を発明1〜83のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩と接触させることを含む、前記FGFR酵素を抑制する方法。
[発明86]
発明1〜83のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を患者に投与することを含む、患者の癌を治療する方法。
[発明87]
前記癌が膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、大腸癌、子宮内膜癌、胃癌、頭頚部癌、腎臓癌、肝臓癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、食道癌、胆嚢癌、膵癌、甲状腺癌、皮膚癌.白血病、多発性骨髄腫、慢性リンパ球性リンパ腫、成人T細胞白血病、B−細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、ホジキンまたは非ホジキンリンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、有毛細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、膠芽腫、黒色腫、及び横紋筋肉腫から選択される、発明86に記載の方法。
[発明88]
発明1〜83のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を患者に投与することを含む、患者の骨髄増殖性疾患を治療する方法。
[発明89]
前記骨髄増殖性疾患が真性赤血球増加症、本態性血小板血症、及び原発性骨髄線維症から選択される、発明88に記載の方法。
[発明90]
発明1〜83のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を患者に投与することを含む、患者の骨格または軟骨細胞障害を治療する方法。
[発明91]
前記骨格または軟骨細胞障害が軟骨無形成症、軟骨低形成症、低身長症、致死性骨異形成症(TD)、アペール症候群、クルーゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベーレ・スティーブンソン脳回状頭皮症候群、ファイファー症候群、及び頭蓋骨癒合症候群から選択される、発明90に記載の方法。
[発明92]
発明1〜83のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩の治療有効量を患者に投与することを含む、患者の低リン血性障害を治療する方法。
[発明93]
前記低リン血性障害がX連鎖性低リン血性くる病、常染色体劣性低リン血性くる病、常染色体優性低リン血性くる病、または腫瘍性骨軟化症である、発明92に記載の方法。
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]