(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カバー部材は、前記供給口を構成する部分が、前記第2ケースのうちの前記供給口を構成する部分の対向位置から外れた位置へ変位可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
前記筐体は、前記カバー部材のうち前記供給口を構成する部分を前記第2ケースから離間させるに伴って、前記第2ケースのうち前記供給口をなす面と、前記搬送部のうち前記媒体が供給される第2供給口とが、当該筐体の外部に露出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る搬送装置をプリンター電卓に適用した場合の実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0011】
[プリンター電卓の構成]
まず、本実施形態におけるプリンター電卓100の構成について説明する。
図1は、プリンター電卓100の斜視図である。
この図に示すように、プリンター電卓100は、電卓部10の平面視上側に一体的に設けられたプリンター部20を備えており、電卓部10での入力値や計算結果等をプリンター部20によって媒体(本実施形態ではロール紙P)に印刷可能に構成されている。
【0012】
図2は、プリンター部20の内部構成を示す側断面図であり、
図3(a)は、
図2のE矢視図であり、
図3(b)は、
図3(a)のうち後述する給紙口40aの拡大図であり、
図3(c)は、
図2のF部の拡大図である。
図2に示すように、プリンター部20は、本発明に係る搬送装置であり、長尺なロール紙Pをその長手方向に搬送する搬送部30と、この搬送部30を収容する略矩形状の筐体40と、ロール紙Pを支持するロールアーム50とを有している。
プリンター部20の印刷対象であるロール紙Pは、円筒状の芯Cに巻回された所定幅の長尺な紙媒体(プリンター用紙)であり、芯Cに巻回されたロール状部Prから順次巻き出されてプリンター部20により印刷される。
なお、以下の説明では、プリンター部20(プリンター電卓100)の表面側を「上」、裏面側を「下」、平面視下側(電卓部10側)を「前」、平面視上側を「後」と記載して、各部の位置や方向等を表すこととする。また、
図1等に示すように、プリンター電卓100をプリンター部20側(後側)から見たときの右側を「右」、左側を「左」と表すこととする。言い換えれば、平面視右側を「左」、平面視左側を「右」と表わすこととなる。また、「ロール紙P」とは、特に断りのない限り、ロール状部Prから巻き出された紙状のものを指すこととする。
【0013】
搬送部30は、内部に印刷部31を有するプリンターデバイスであり、ロール紙Pを搬送しつつその表面に印刷する。より詳しくは、搬送部30は、後端下部に設けられた用紙挿入口30aと、その上部やや前側に設けられた用紙排出口30bとを有しており、用紙挿入口30aから内部に引き込んだロール紙Pに印刷部31で印刷した後に、用紙排出口30bから後方斜め上向きに排出する。
また、搬送部30は、略直方体状であり、用紙挿入口30aが後方やや上向きに開口するように、下側に配される底面30cが後上がりに傾斜した状態に設置されている。これは、筐体40の後端上部に設けられた後述の給紙口40aに用紙挿入口30aを正対させて、ロール紙Pをスムーズに搬送部30内に挿入させるためである。
【0014】
筐体40は、その下側略半部を構成する下ケース41と、上側略半部を構成する上ケース42と、上ケース42に着脱可能に設けられた半透明のカバーケース43とを有して構成されている。これらのケース41〜43はいずれも樹脂成形品である。
下ケース41及び上ケース42は、電卓部10の筐体を兼ねており、電卓部10側(前側)を除く周縁部で互いに固定されている。このうち、上ケース42は、筐体40内部を露出可能なように、上板部が後端上部にまで亘って大きく開口した開口部42cを有している。カバーケース43は、上ケース42の開口部42cに対応する平面視形状であって、後端が後下がりに湾曲した略平板状に形成され、当該開口部42cを開閉可能なように上ケース42に着脱可能に設けられている。
【0015】
筐体40には、当該筐体40の内外を連通させる給紙口40a及び排紙口40bが設けられている。
このうち、給紙口40aは、ロール紙Pを筐体40内部に供給するための供給口であり、筐体40の後端上部に設けられている。この給紙口40aは、プリンター電卓100の幅方向(左右方向)に沿って長尺で且つ上下幅が狭い隙間であり、後方やや上向きに開口している。
【0016】
より詳しくは、給紙口40aは、
図3(a)〜(c)に示すように、上ケース42のうち開口部42cに面した後端上部の上端面42aと、カバーケース43後端の下端面43aとの間に形成されており、これら上端面42a及び下端面43aを上下に対向させたときのその間の隙間として構成されている。
これら上ケース42の上端面42a及びカバーケース43の下端面43aの各々には、ロール紙Pが通過する上下幅を極力狭くし、且つ給紙口40aを構成する上端面42a及び下端面43aとロール紙Pとの接触面積を減らす目的で、複数(本実施形態では3つ)のリブ421,431が立設されている。具体的に、上ケース42の上端面42aには、カバーケース43側(上側)に向けて突出した3つのリブ421が設けられ、カバーケース43の下端面43aには、上ケース42側(下側)に向けて突出した3つのリブ431が上ケース42のリブ421よりもやや狭い左右方向の幅で設けられている。これら上ケース42のリブ421とカバーケース43のリブ431とは、本実施形態では、プリンター電卓100の幅方向(すなわちロール紙Pの幅方向)において互いに対向する位置(当該幅方向の両端と中央の3箇所)に設けられており、また前後方向(すなわちロール紙Pの給紙方向)においても互いにほぼ対向する位置に設けられている。
但し、これら上ケース42のリブ421とカバーケース43のリブ431とは、
図4(a)に示す給紙口の第1の変形例のように、ロール紙Pの幅方向に対向していない位置に設けられていてもよいし、
図4(b)に示す給紙口の第2の変形例のように、前後方向に対向していない位置に設けられていてもよい。さらに言えば、これらリブ421とリブ431とは、少なくともいずれか一方が設けられていればよく、その数量も特に限定されない。
【0017】
排紙口40bは、
図2に示すように、ロール紙Pを筐体40外へ排出するための排出口であり、カバーケース43のうち、プリンター電卓100の幅方向に沿って長尺に、且つ斜め後方向きに開口するよう設けられている。この排紙口40bは、搬送部30の用紙排出口30bの上方やや後方に位置しており、搬送部30の用紙排出口30bから後方斜め上向きに排出された印刷後のロール紙Pを筐体40の外部へ排出する。
【0018】
ロールアーム50は、ロール紙Pのロール状部Prを回転可能に支持するものである。
具体的に、ロールアーム50は、円柱状の金属棒を略コ字状に屈曲させてなるものであり、互いに略平行な第一辺部51及び第二辺部52と、これら第一辺部51及び第二辺部52の互いの一端部を連結する第三辺部53とを有している。このロールアーム50は、第一辺部51及び第二辺部52がプリンター電卓100の幅方向に沿いつつ、第一辺部51が筐体40の後端上部に支持されるとともに、第二辺部52が給紙口40aの後方斜め上方に位置するように第三辺部53が側面視で所定の傾斜角度αで傾斜した状態に保持されている。本明細書において、傾斜角度は、プリンター電卓100の下ケース41を支持する載置面S(
図2において点線で示した)に対する角度とする。
そして、このロールアーム50に対し、ロール紙Pのロール状部Prが、その回転に伴って先端が下側から前方に引き出されるように、芯C内に第二辺部52が挿通された状態にセットされている。ロール紙Pの先端は給紙口40aを通じて筐体40内の搬送部30に引き込まれており、搬送部30による搬送に伴って、ロール状部Prがロールアーム50の第二辺部52回りに回転しつつ先端側から紙状に巻き出されて、当該紙状のロール紙Pが筐体40内に供給されるようになっている。
【0019】
ロールアーム50の第一辺部51は、給紙口40aの直ぐ下方に位置する部分で、筐体40の下ケース41及び上ケース42に支持されている。
具体的に、下ケース41の後端部には、その底面に立設部411が立設されており、上ケース42の後端部には、給紙口40aを構成する上端面42aをその上端面としつつ下方に開口する側面視U字状に形成されたU字状部422が設けられている。そして、ロールアーム50の第一辺部51は、下ケース41の立設部411の上端面と、上ケース42のU字状部422内の上面(U字状の底面)とに上下に挟持された状態で支持されている。
このとき、ロールアーム50の第一辺部51は、プリンター電卓100の幅方向に沿った自身の中心軸回りに回動可能に支持されている。そのため、図示は省略するが、ロールアーム50は、使用されないときには、第一辺部51回りに回動させて上ケース42の開口部42cから筐体40内に収容可能となっている。
なお、下ケース41の立設部411と、上ケース42のU字状部422とは、ロールアーム50の第一辺部51を回動可能なように支持していればよく、第一辺部51の略全長に亘ってプリンター電卓100の幅方向に一様な形状に形成されていてもよいし、第一辺部51の両端部だけ支持するようにプリンター電卓100の幅方向の両端だけに設けられていてもよい。
【0020】
ロールアーム50の第三辺部53は、上述した通り、ロール紙Pのロール状部Prを支持する第二辺部52が給紙口40aの後方斜め上方に位置するように、側面視において所定の傾斜角度αで後上がりに傾斜している。つまり、第三辺部53の傾斜角度αは、ロール紙Pのロール状部Prの高さ(上下方向)位置を規定している。
このロール状部Prの高さ位置は、本実施形態においては、
図2及び
図3(c)に示すように、ロール紙Pの幅方向に沿って見た側面視において、ロール状部Prにおけるロール紙Pの残量が減るに伴って、給紙口40a内を通るロール紙Pが上ケース42の上端面42aに接触した状態からカバーケース43の下端面43aに接触した状態へと切り替わるような位置に設定されている。
言い換えれば、側面視において、搬送部30の用紙挿入口30aと筐体40の給紙口40aとを結ぶ直線L1が、ロール状部Prの最大径時(すなわちロール紙Pの使用初期時)における当該ロール状部Prから給紙口40aまでのロール紙Pの経路線L2と、ロール状部Prの最小径時(すなわちロール紙Pの使用末期時;ほぼ芯Cの径)における当該ロール状部Prから給紙口40aまでのロール紙Pの経路線L3との間に位置するように、ロール状部Prの高さ位置が設定されている。さらに言い換えれば、載置面Sに対する直線L1、L2、L3の傾斜角度がそれぞれ傾斜角度β
1、β
2、β
3のとき、β
2<β
1<β
3となるように、ロールアーム50の第三辺部53の傾斜角度αが設定されている。なお、
図3(c)中の符号「S’」は、載置面Sに平行な面を表している。
【0021】
[作用・効果]
続いて、本実施形態におけるプリンター電卓100(プリンター部20)の作用・効果について説明する。
【0022】
まず、プリンター部20にロール紙Pをセットするときには、ユーザは、カバーケース43を上ケース42から取り外して上ケース42の開口部42cを開放させる。すると、カバーケース43のうち給紙口40aを構成する部分(下端面43a)が上ケース42から離間されて、上ケース42のうち給紙口40aをなす上端面42aの上方に配置される部材が無くなり当該上端面42aが筐体40の外部に露出するとともに、搬送部30の用紙挿入口30aの上方にも配置される部材が無くなり当該用紙挿入口30aも筐体40の外部に露出する。
図2では、カバーケース43を取り外す方向を白抜きの両方向矢印Aで示し、取り外した状態のカバーケース43’を二点鎖線で示した。言い換えれば、カバーケース43後端の下端面43aは、上ケース42の上端面42aの上方から外れた位置へ変位可能であり、これにより、上ケース42の上端面42a及び搬送部30の用紙挿入口30aが筐体40の外部に露出するようになっている。
次に、ユーザは、ロール紙Pの先端側を上ケース42のうち給紙口40aをなす上端面42a上に載置するとともに、その先端を搬送部30の用紙挿入口30a内に挿入する。そして、電卓部10に設けられたボタンを操作するなどして搬送部30にロール紙Pをフィードさせ、当該搬送部30にロール紙Pが十分に引き込まれた状態とする。それから、再びカバーケース43を上ケース42に装着して開口部42cを閉塞させることにより、ロール紙Pが給紙口40aに挿通されて筐体40内の搬送部30に適正にセットされた状態となる。
このように、カバーケース43を上ケース42から取り外すに伴って、給紙口40aをなす上ケース42の上端面42aの上方に配置される部材や搬送部30の用紙挿入口30aの上方に配置される部材が無くなり、上ケース42の上端面42aと搬送部30の用紙挿入口30aとが筐体40外に露出するため、単一の部材に形成された幅の狭い給紙口にロール紙を挿通させてから搬送部にセットする必要があった従来に比べ、容易にロール紙Pを給紙口40aに挿通させて搬送部30にセットすることができる。
【0023】
それから、ロール紙Pのロール状部Prをロールアーム50の第二辺部52に支持させることにより、プリンター部20にロール紙Pがセットされた状態となる。
そして、ユーザが電卓部10を操作することにより、プリンター部20では、ロール紙Pが搬送部30によって順次印刷されつつ搬送される。具体的に、ロール紙Pは、搬送部30による搬送に伴って、ロール状部Prから巻き出されて給紙口40aから筐体40内に供給され、搬送部30内の印刷部31で印刷された後に、排紙口40bから筐体40外へ排出される。
【0024】
ここで、本実施形態の筐体40では、給紙口40aが上ケース42とカバーケース43との間の隙間として形成されていて、且つ上ケース42にリブ421が設けられ、カバーケース43にリブ431が設けられている。そのため、給紙口が単一の部材に形成されていた従来に比べて、当該給紙口40aの上下幅(ロール紙Pの厚さ方向の幅)及び上ケース42のリブ421とカバーケース43のリブ431との隙間をより狭くすることができる。
つまり、従来では成形型(給紙口の成形部)を強度の制限によって十分に薄くできないために当該給紙口をある程度の幅(本明細書では「最小幅」という。)よりも狭く形成することが困難であったところ、本実施形態では、給紙口40aを上ケース42とカバーケース43との2部品間に形成したことにより、成形時の問題を招来することなく、当該給紙口40aを上記の最小幅よりも狭く形成することができ、ひいては、従来に比べて、筐体40から排出されたロール紙Pが給紙口40aに再進入しにくくすることができている。
【0025】
また、本実施形態では、上ケース42及びカバーケース43のうち給紙口40aを構成する部分にリブ421,431が設けられているため、当該リブ421,431が無い場合に比べ、給紙口40aを通過するときのロール紙Pと当該給紙口40aの内壁面との接触面積を小さくすることができる。これにより、給紙口40a通過時におけるロール紙Pの搬送抵抗を低減し、当該ロール紙Pをスムーズに搬送することができる。
さらに、上ケース42に設けられたリブ421と、カバーケース43に設けられたリブ431とは、ロール紙Pの幅方向において互いに対向する位置に設けられているため、ロール紙Pの搬送抵抗を低減しつつ、これらのリブ421,431の間の隙間としてロール紙Pの通過幅をさらに狭くすることができる。
【0026】
また、本実施形態では、給紙口40aが搬送部30の用紙挿入口30aよりも後側かつ上側に設けられており、ロールアーム50がロール状部Prを給紙口40aよりも後側かつ上側の位置に支持している。
そのため、給紙口が搬送部と同程度の低い位置に形成されていた従来に比べ、給紙口40a通過時でのロール紙Pの屈曲角(すなわち搬送抵抗)を抑えつつ、より大きな径のロール状部Prを使用することができる。
つまり、給紙口の位置が低かった従来においては、給紙口通過時でのロール紙の屈曲角を小さく抑えるためにロール状部を高く配置できなかったところ(
図7(a)参照)、本実施形態では、給紙口40aを搬送部30の用紙挿入口30aよりも上側に設けることにより、給紙口40a通過時でのロール紙Pの屈曲角を抑えつつロール状部Prを従来よりも上方に設けることができる。言い換えれば、本実施形態では、ロールアーム50の第三辺部53の傾斜角度α(
図2)を、従来のプリンター電卓のロールアーム60の回動部61の傾斜角度γ(
図7(a))に比べて、大きくすることができる。これにより、従来よりも大きな径のロール状部Prをロールアーム50に支持させることができる。
【0027】
以上のように、本実施形態のプリンター部20によれば、筐体40には、ロール紙Pを当該筐体40内へ供給するための給紙口40aが上ケース42とカバーケース43との間の隙間として形成されている。
そのため、給紙口が単一の部材に形成されていた従来と異なり、成形型の強度等に制限されることなく給紙口40aの上下幅(ロール紙Pの厚さ方向の幅)を狭く形成することができる。したがって、従来に比べて、給紙口40aの上下幅、並びに、上ケース42のリブ421とカバーケース43のリブ431との上下幅(隙間)を狭く形成することができ、ひいては、筐体40内へのロール紙Pの再進入を抑制することができる。
【0028】
また、カバーケース43を上ケース42から取り外すに伴って、給紙口40aをなす上ケース42の上端面42aと搬送部30の用紙挿入口30aとが筐体40外に露出する。
そのため、単一の部材に形成された給紙口にロール紙を挿通させてから搬送部にセットする必要があった従来に比べ、容易にロール紙Pを給紙口40aに挿通させて搬送部30にセットすることができる。
【0029】
また、上ケース42及びカバーケース43のうち少なくともいずれか一方のケースには、給紙口40aを構成する部分に、他方のケース側に向けて突出したリブが設けられている。
そのため、当該リブが無い場合に比べ、給紙口40aを通過するときのロール紙Pと当該給紙口40aの内壁面との接触面積を小さくすることができる。したがって、給紙口40a通過時におけるロール紙Pの搬送抵抗を低減し、当該ロール紙Pをスムーズに搬送することができる。
【0030】
また、上ケース42に設けられたリブ421と、カバーケース43に設けられたリブ431とは、ロール紙Pの幅方向において互いに対向する位置に設けられている。
そのため、ロール紙Pの搬送抵抗を低減しつつ、これらのリブ421,431の間の隙間としてロール紙Pの通過幅をさらに狭くすることができる。
【0031】
また、給紙口40aが搬送部30の用紙挿入口30aよりも後側かつ上側に設けられており、ロールアーム50がロール状部Prを給紙口40aよりも後側かつ上側の位置に支持している。
そのため、給紙口が搬送部と同程度の低い位置に形成されていた従来に比べ、給紙口40a通過時でのロール紙Pの屈曲角(すなわち搬送抵抗)を抑えつつ、ロール紙Pのロール状部Prをより上方に設けてより大きな径のロール状部Prを使用することができる。
【0032】
また、搬送部30はロール紙Pに印刷を行う印刷部31を内部に有している。
そのため、搬送部30によりロール紙Pを搬送しつつその表面に印刷することができる。
【0033】
[変形例]
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0034】
例えば、上記実施形態では、ロールアーム50(の第一辺部51)が下ケース41及び上ケース42の2部品によって支持されることとしたが、当該ロールアーム50が筐体40のいずれか1部品によって支持されるように構成してもよい。
具体的には、例えば
図5(a)〜(c)に示すように、ロールアーム50をカバーケース43のみに支持させてもよい。この場合には、カバーケース43の後端部に幅方向に沿った挿通孔43bを設け、ロールアーム50の第一辺部51を挿通孔43b内で回動可能なように当該挿通孔43bに支持させればよい。このとき、第一辺部51の先端には、挿通孔43bからの抜け防止用のピン54を挿し込めるようにし、カバーケース43には、このピン54を逃げる(接触を避ける)ための切欠き432を設けるのが好ましい。
【0035】
或いは、
図6(a)〜(c)に示すように、ロールアーム50を上ケース42のみに支持させてもよい。この場合には、上ケース42の後端部に幅方向に沿った挿通孔42dを設け、ロールアーム50の第一辺部51を挿通孔42d内で回動可能なように当該挿通孔42dに支持させればよい。このときにも、第一辺部51の先端には、挿通孔42dからの抜け防止用のピン54を挿し込めるようにし、上ケース42には、このピン54を逃げる(接触を避ける)ための切欠き423を設けるのが好ましい。
【0036】
このように、ロールアーム50を筐体40のいずれか1部品に支持させることにより、給紙口40aの高さ位置の設定自由度を高めることができる。
つまり、上記実施形態のようにロールアーム50の第一辺部51を下ケース41及び上ケース42の2部品によって支持させた場合には、当該第一辺部51を下方から支持するための立設部411を下ケース41に設ける必要がある(
図2参照)。そのため、給紙口40aはこの立設部411を上下いずれかに避けて設けなければならない(従来では下側に、上記実施形態では上側に立設部411を避けている)。しかし、上述のようにカバーケース43や上ケース42に挿通孔43bや挿通孔42dを設け、ロールアーム50を1部品で支持させることにより、立設部411を設ける必要が無くなるため、給紙口40aの高さ位置をより自由に設定することができる。
これにより、例えば
図5(a)や
図6(a)に二点鎖線で示すように、給紙口40aの位置を少し低くし、当該給紙口40aを下ケース41と上ケース42との間に形成させることができる。また、図示は省略するが、給紙口40aの位置を少し低くして搬送部30の用紙挿入口30aを斜め上向きする必要を無くし、搬送部30を傾斜していない状態として筐体40を上下にコンパクトに構成することなどもできる。
【0037】
また、カバーケース43が上ケース42に着脱可能に設けられることとしたが、当該カバーケース43は、給紙口40aを構成する部分が、上ケース42のうち給紙口40aを構成する部分に対向した位置から外れた位置へ変位可能に構成されていればよい。したがって、図示は省略するが、カバーケース43は、例えば、前端部に設けられた幅方向に沿った軸回りに回動可能に上ケース42に支持され、この回動に伴って後端部が上ケース42後端部の対向位置から外れた位置へ変位するように構成されていてもよい。
【0038】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
媒体を搬送する搬送部と、
互いに別体の第1ケース及び第2ケースを有し、前記搬送部を内部に収容した筐体と、
を備え、
前記筐体には、前記媒体を当該筐体の内部へ供給するための供給口が、前記第1ケースと前記第2ケースとの間の隙間として形成されていることを特徴とする搬送装置。
<請求項2>
前記第2ケースは、前記供給口を構成する部分が、前記第1ケースのうちの前記供給口を構成する部分の対向位置から外れた位置へ変位可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
<請求項3>
前記筐体は、前記第2ケースのうち前記供給口を構成する部分を前記第1ケースから離間させるに伴って、前記第1ケースのうち前記供給口をなす面と、前記搬送部のうち前記媒体が供給される第2供給口とが、当該筐体の外部に露出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
<請求項4>
前記第1ケース及び前記第2ケースのうち少なくともいずれか一方のケースには、前記供給口を構成する部分に、他方のケース側に向けて突出した凸部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の搬送装置。
<請求項5>
前記第1ケースのうち前記供給口を構成する部分には、前記第2ケース側に向けて突出した少なくとも1つの第1凸部が設けられ、
前記第2ケースのうち前記供給口を構成する部分には、前記第1ケース側に向けて突出した少なくとも1つの第2凸部が、前記媒体の幅方向において前記第1凸部と対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
<請求項6>
前記筐体に保持されるとともに、前記媒体をロール状に巻回された状態で支持する媒体支持部をさらに備え、
前記供給口は、前記搬送部のうち前記媒体が供給される第2供給口よりも、前記媒体の幅方向から見て上下方向と直交する直交方向の一方側かつ上側に設けられ、
前記媒体支持部は、ロール状に巻回された前記媒体を、前記供給口よりも前記直交方向の前記一方側かつ上側の位置に支持していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の搬送装置。
<請求項7>
前記搬送部は、前記媒体に印刷を行う印刷部を内部に有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の搬送装置。
<請求項8>
前記第2ケースには、前記媒体を前記筐体外へ排出する排出口が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の搬送装置。