特許第6904022号(P6904022)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6904022温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステム、並びに、このシステムに用いられる通信アダプタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6904022
(24)【登録日】2021年6月28日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステム、並びに、このシステムに用いられる通信アダプタ
(51)【国際特許分類】
   H04W 12/08 20210101AFI20210701BHJP
   H04W 12/12 20210101ALI20210701BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20210701BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20210701BHJP
【FI】
   H04W12/08
   H04W12/12
   H04W84/12
   H04M11/00 303
   H04M11/00 301
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-76767(P2017-76767)
(22)【出願日】2017年4月7日
(65)【公開番号】特開2018-182456(P2018-182456A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年3月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏
(74)【代理人】
【識別番号】100107593
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】110002088
【氏名又は名称】特許業務法人プロイスIPパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】杉岡 真行
(72)【発明者】
【氏名】前川 善彦
(72)【発明者】
【氏名】山下 剛
(72)【発明者】
【氏名】小野 秀
【審査官】 町田 舞
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−058026(JP,A)
【文献】 特開2016−039575(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/046861(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0277439(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続されるとともに、通信網に接続された無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと通信可能に接続される通信アダプタであって、
移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能するとともに、
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末からの直接無線通信による要求によって所定のペアリング認証情報を前記移動無線通信端末に直接無線通信により提供し;
前記移動無線通信端末からの要求により、若しくは、前記ペアリング認証情報の提供時に自発的に、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報の全部又は一部を初期化して前記無線LANルータとの無線リンクを切断し;且つ;
前記初期化後に前記無線LAN接続情報が設定されると、前記無線LANルータとの無線リンクを確立して、前記ペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信する;
よう構成されている、通信アダプタ。
【請求項2】
温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続される通信アダプタと、無線LANルータと、前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと、移動無線通信端末とを備え、
前記無線LANルータ及び管理センターは通信網に接続され、
前記管理センターは、前記移動無線通信端末からログイン可能な複数のユーザアカウントを管理し、
前記通信アダプタは、
前記無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記管理センターと通信可能に接続されるとともに、前記移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能し;
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末からの直接無線通信による要求によって所定のペアリング認証情報を前記移動無線通信端末に直接無線通信により提供し;
前記移動無線通信端末からの要求により、若しくは、前記ペアリング認証情報の提供時に自発的に、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報の全部又は一部を初期化して前記無線LANルータとの無線リンクを切断し;且つ;
前記初期化後に前記無線LAN接続情報が設定されると、前記無線LANルータとの無線リンクを確立して、前記ペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信する;
よう構成されており、
前記移動無線通信端末は、前記通信アダプタから前記ペアリング認証情報を取得した後、前記管理センターにログインして前記ペアリング認証情報を送信するよう構成され、
前記管理センターは、前記通信アダプタ及び前記移動無線通信端末の双方からそれぞれ受信した前記ペアリング認証情報が一致することを確認すると、前記ペアリング認証情報の送信を行った前記通信アダプタの識別情報を前記移動無線通信端末からログインしているユーザアカウントに関連付けて管理する、
温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステム。
【請求項3】
温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続されるとともに、通信網に接続された無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと通信可能に接続される通信アダプタであって、
移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能するとともに、
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末からの直接無線通信により、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報に一致する情報を受信すると、所定のペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信するよう構成されている、
通信アダプタ。
【請求項4】
温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続される通信アダプタと、無線LANルータと、前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと、移動無線通信端末とを備え、
前記無線LANルータ及び管理センターは通信網に接続され、
前記管理センターは、前記移動無線通信端末からログイン可能な複数のユーザアカウントを管理し、
前記通信アダプタは、
前記無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記管理センターと通信可能に接続されるとともに、前記移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能し;且つ;
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末から、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報に一致する情報を直接無線通信により受信すると、所定のペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信するとともに、前記移動無線通信端末に直接無線通信により承認指令を送信する;
よう構成されており、
前記移動無線通信端末は、前記ペアリング認証情報を入力するための入力部を備えるとともに、前記通信アダプタから前記承認指令を受信すると、前記管理センターにログインして、前記入力部によって入力された前記ペアリング認証情報を送信するよう構成され、
前記管理センターは、前記通信アダプタ及び前記移動無線通信端末の双方からそれぞれ受信した前記ペアリング認証情報が一致することを確認すると、前記ペアリング認証情報の送信を行った前記通信アダプタの識別情報を前記移動無線通信端末からログインしているユーザアカウントに関連付けて管理する、
温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温水利用設備(例えば給湯器、マルチ給湯システム、浴槽内湯水の追い焚き装置やろ過装置、若しくは、温水暖房機器など)の遠隔管理用ペアリングシステム、並びに、このシステムに用いられる通信アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
本願出願人は、給湯システムを遠隔監視するための遠隔監視システムの開発を行っており、特開2017−58026号公報(特許文献1)に開示している。
【0003】
この遠隔監視システムは、給湯システムに付設される通信アダプタ(4)を備えている。この通信アダプタは、例えば2芯通信線を介して給湯システムと通信可能に接続され、給湯システムから各種情報を取得する。また、通信アダプタは、インターネットなどの通信網に接続されたルータ(5)に接続され、ルータ及び通信網を介して管理センター(1)と通信可能に接続され、給湯システムから取得した各種情報を管理センターに送信するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−58026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1は業務用のマルチ給湯システム用の遠隔監視システムを開示しているが、各家庭に設置された給湯器などの温水利用設備の遠隔監視に応用して、各家庭の給湯器の利用状況を集約し、ビッグデータ解析によって給湯器の熱効率の更なる向上等を図るための研究資料とすることが期待されている。
【0006】
近年、一般家庭においては無線LANルータが普及しており、無線LANルータ経由でインターネット接続可能に構成することが要求されているため、一般家庭用の通信アダプタは無線LAN子機として機能するよう構成し、無線LANルータとの間で無線リンクを確立して無線LANルータを介して管理センターと通信接続するよう通信アダプタを構成する必要がある。無線LANルータは通常は屋内に設置されるが、無線LANルータに無線接続される通信アダプタは、屋外、例えば給湯器が設置されたガレージ内など、に設置される可能性がある。
【0007】
また、本願出願人は、ユーザの利便性を一層高めるために、スマートフォンなどの移動無線通信端末を用いて通信アダプタに接続された給湯器の遠隔監視及び/又は遠隔操作を行えるようにすることを検討しているところ、第三者による給湯器の不正情報取得や不正操作がなされないように、セキュリティ対策を行う必要がある。
【0008】
かかるセキュリティ対策として、各ユーザーに対して付与されたアカウント情報(例えば、アカウントID及びパスワード)を用いて移動無線端末から管理センターにログインすることによって、各ユーザーのアカウント情報に関連付けされた(ペアリングされた)通信アダプタに接続された給湯器を移動無線端末を用いて遠隔監視したり遠隔操作することを可能とすることを検討している。
【0009】
ここで、各ユーザーアカウントと各通信アダプタとのペアリングが不正に行われないようにすることがセキュリティ上重要となる。
【0010】
そこで、本発明は、屋外に設置された通信アダプタを不正に操作されても、ペアリングのための認証情報が通信アダプタから管理センターに送信されてしまうことのない通信アダプタを提供することを目的とする。さらに本発明は、かかる通信アダプタを用いた温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
【0012】
すなわち、本発明の通信アダプタは、温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続されるとともに、通信網に接続された無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと通信可能に接続される通信アダプタであって、
移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能するとともに、
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末からの直接無線通信による要求によって所定のペアリング認証情報を前記移動無線通信端末に直接無線通信により提供し;
前記移動無線通信端末からの要求により、若しくは、前記ペアリング認証情報の提供時に自発的に、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報の全部又は一部を初期化して前記無線LANルータとの無線リンクを切断し;且つ;
前記初期化後に前記無線LAN接続情報が設定されると、前記無線LANルータとの無線リンクを確立して、前記ペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信する;
よう構成されている(請求項1)。
【0013】
かかる本発明の通信アダプタによれば、移動無線通信端末に対して直接無線通信によってペアリング認証情報を提供すると、無線LANルータとの無線リンクを一旦切断した後、屋内に設置されている無線LANルータのWPS機能により無線LAN接続情報を自動設定するか、或いは、無線LANルータの所有者のみが知る無線LAN接続情報を手動設定することによって、無線LANルータとの無線リンクが確立したときに、ペアリング認証情報を無線LANルータを介して管理センターに送信するよう構成されており、無線LANルータとの無線リンクの確立操作が行われなければペアリング認証情報が管理センターに送信されないため、第三者による通信アダプタの操作によってペアリング認証情報が通信アダプタから管理センターに送信されることを防止できる。
【0014】
さらに、通信アダプタから移動無線通信端末にペアリング認証情報を直接無線通信により提供するため、移動無線通信端末側でペアリング認証情報の入力操作が不要となり、ペアリング時の移動無線通信端末のユーザー操作を簡素化できる。
【0015】
また、本発明の温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステムは、温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続される通信アダプタと、無線LANルータと、前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと、移動無線通信端末とを備えている。
【0016】
前記無線LANルータ及び管理センターは通信網に接続されている。
【0017】
前記管理センターは、前記移動無線通信端末からログイン可能な複数のユーザアカウントを管理する。
【0018】
前記通信アダプタは、
前記無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記管理センターと通信可能に接続されるとともに、前記移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能し;
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末からの直接無線通信による要求によって所定のペアリング認証情報を前記移動無線通信端末に直接無線通信により提供し;
前記移動無線通信端末からの要求により、若しくは、前記ペアリング認証情報の提供時に自発的に、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報の全部又は一部を初期化して前記無線LANルータとの無線リンクを切断し;且つ;
前記初期化後に前記無線LAN接続情報が設定されると、前記無線LANルータとの無線リンクを確立して、前記ペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信する;
よう構成されている。
【0019】
前記移動無線通信端末は、前記通信アダプタから前記ペアリング認証情報を取得した後、前記管理センターにログインして前記ペアリング認証情報を送信するよう構成されている。
【0020】
前記管理センターは、前記通信アダプタ及び前記移動無線通信端末の双方からそれぞれ受信した前記ペアリング認証情報が一致することを確認すると、前記ペアリング認証情報の送信を行った前記通信アダプタの識別情報を前記移動無線通信端末からログインしているユーザアカウントに関連付けて管理する(請求項2)。
【0021】
かかる本発明の温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステムによれば、通信アダプタは、無線LANルータとの無線リンクを一旦切断した後、屋内に設置されている無線LANルータのWPS機能により無線LAN接続情報を自動設定するか、或いは、無線LANルータの所有者のみが知る無線LAN接続情報を手動設定することによって、無線LANルータとの無線リンクが確立したときに、ペアリング認証情報を無線LANルータを介して管理センターに送信するよう構成されているため、第三者による通信アダプタの操作によってペアリング認証情報が通信アダプタから管理センターに送信されることを防止できる。
【0022】
さらに、通信アダプタから移動無線通信端末にペアリング認証情報を直接無線通信により提供するため、移動無線通信端末側でペアリング認証情報の入力操作が不要となり、ペアリング時の移動無線通信端末のユーザー操作を簡素化できる。
【0023】
そして、管理センターは、通信アダプタと移動無線通信端末の双方から同じペアリング認証情報を受信すると、移動無線通信端末からログインしているユーザアカウントと通信アダプタの識別情報との関連付け(ペアリング)を行い、これにより、移動無線通信端末から、これにペアリングされた通信アダプタに接続された温水利用設備の遠隔監視や遠隔操作を行うことを許可することができる。
【0024】
また、本発明の通信アダプタは、温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続されるとともに、通信網に接続された無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと通信可能に接続される通信アダプタであって、移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能するとともに、前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末からの直接無線通信により、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報に一致する情報を受信すると、所定のペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信するよう構成されていてもよい(請求項3)。
【0025】
かかる本発明の通信アダプタによれば、無線LANルータの所有者しか知り得ない無線LAN接続情報に一致する情報を移動無線通信端末から受信しなければ、通信アダプタはペアリング認証情報を管理センターに送信しないので、第三者による不正なペアリング操作を防止できる。
【0026】
また、本発明の温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステムは、温水利用設備と通信線を介して通信可能に接続される通信アダプタと、無線LANルータと、前記温水利用設備を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センターと、移動無線通信端末とを備えている。
【0027】
前記無線LANルータ及び管理センターは通信網に接続されている。
【0028】
前記管理センターは、前記移動無線通信端末からログイン可能な複数のユーザアカウントを管理する。
【0029】
前記通信アダプタは、
前記無線LANルータとの間で無線リンクを確立して前記無線LANルータを介して前記管理センターと通信可能に接続されるとともに、前記移動無線通信端末と直接無線通信するためのアクセスポイントとして機能し;且つ;
前記直接無線通信のための無線リンクが確立された前記移動無線通信端末から、前記無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報に一致する情報を直接無線通信により受信すると、所定のペアリング認証情報を前記無線LANルータを介して前記管理センターに送信するとともに、前記移動無線通信端末に直接無線通信により承認指令を送信する;
よう構成されている。
【0030】
前記移動無線通信端末は、前記ペアリング認証情報を入力するための入力部を備えるとともに、前記通信アダプタから前記承認指令を受信すると、前記管理センターにログインして、前記入力部によって入力された前記ペアリング認証情報を送信するよう構成されている。
【0031】
前記管理センターは、前記通信アダプタ及び前記移動無線通信端末の双方からそれぞれ受信した前記ペアリング認証情報が一致することを確認すると、前記ペアリング認証情報の送信を行った前記通信アダプタの識別情報を前記移動無線通信端末からログインしているユーザアカウントに関連付けて管理する(請求項4)。
【0032】
かかる本発明の温水利用設備の遠隔管理用ペアリングシステムによれば、通信アダプタは、無線LANルータの所有者しか知り得ない無線LAN接続情報に一致する情報を移動無線通信端末から受信しなければ、ペアリング認証情報を管理センターに送信しないので、第三者による不正なペアリング操作を防止できる。
【0033】
また、管理センターは、通信アダプタと移動無線通信端末の双方から同じペアリング認証情報を受信すると、移動無線通信端末からログインしているユーザアカウントと通信アダプタの識別情報との関連付け(ペアリング)を行い、これにより、移動無線通信端末から、これにペアリングされた通信アダプタに接続された温水利用設備の遠隔監視や遠隔操作を行うことを許可することができる。
【0034】
なお、上記した本発明において、温水利用設備は、温水を利用する種々の装置やシステムであってよく、例えば、給湯器、給湯器を含む風呂システム、浴槽内湯水の追い焚き装置、浴槽内湯水のろ過装置、若しくは、温水暖房装置であってよい。
【0035】
管理センターは、一又は複数のサーバによって構成されていてよく、複数のサーバにより構成される場合は、各サーバがそれぞれ互いに遠隔地に設置されたマシン上に構築されていてもよいし、複数のサーバが単一のマシン上に構築されていてもよい。好ましくは、複数のユーザアカウントを管理するとともに移動無線通信端末からのログインを受け付けてユーザが所有する移動無線通信端末に対して各種サービスを提供するアプリケーションサーバと、各家庭に設置された多数の通信アダプタが常時接続してこれら通信アダプタとの間で通信するクラウドサーバとを設けて、アプリケーションサーバとクラウドサーバとの連携処理によって各種サービスを提供することができる。
【0036】
管理センター(好ましくは上記クラウドサーバ)は、接続している通信アダプタ毎にユニークな識別情報を付与して、各通信アダプタから提供される各温水利用設備毎の各種情報を管理するよう構成できる。
【0037】
移動無線通信端末は、典型的にはスマートフォンであり、専用アプリケーションソフトをインストールすることによって本発明の移動無線通信端末として機能させることができる。
【0038】
通信アダプタは、無線LANルータとの間で無線リンクを確立しながら、同時にアクセスポイントとしても機能するよう構成することができる。無線LANルータとの無線リンクのための無線LAN接続情報は、典型的にはSSID及び暗号化キーであり、この無線LANルータのSSID及び暗号化キーは無線LANルータ内に記憶保持されている。通信アダプタが無線LANルータに接続するための無線LAN接続情報の設定は、無線LANルータの自動設定機能(例えばWPS機能)によって行ってもよいし、また、移動無線通信端末で無線LANルータのSSID及び暗号化キーを入力した上で、これらSSID及び暗号化キーを直接無線通信によって通信アダプタに提供することによって無線LAN接続情報の設定が行われるように構成することもできる。
【0039】
また、移動無線通信端末がアクセスポイントとして機能する通信アダプタとの間で直接無線通信するための無線リンクのための接続情報も、典型的にはSSID及び暗号化キーであり、このアクセスポイントとしての通信アダプタのSSID及び暗号化キーは、通信アダプタ内に記憶保持されている。
【0040】
移動無線通信端末は、LTE回線、4G回線又は3G回線などの移動体通信網を介して管理センターに接続してもよいし、移動体通信網からインターネット通信網を経由して管理センターに接続してもよいし、上記無線LANルータとの間で無線リンクを確立して無線LANルータを介して管理センターに接続してもよい。典型的なスマートフォンでは接続先は一つであるため、アクセスポイントとして機能する通信アダプタと直接無線通信のための無線リンクを確立している間は、管理センターへの接続は切断され、管理センターと通信することはできない。したがって、通信アダプタに接続中に移動無線通信端末が管理センターにログインする処理を行うときは、通信アダプタに対してアクセスポイントとしての動作を終了する指令を送信して、通信アダプタのアクセスポイント機能を無効化することが好ましく、これにより移動無線通信端末は接続先を自動探索して、管理センターに接続可能となる。なお、ユーザーに対して接続先を変更する操作を行うよう促すメッセージを表示することで、手動操作で接続先を変更することで管理センターに接続するよう構成することもできる。
【0041】
また、ペアリング認証情報としては、各通信アダプタ毎に付与されたユニークなシリアルナンバーを用いることができ、該シリアルナンバーは通信アダプタ内に記憶保持させておくことが好ましい。また、ペアリング認証情報として、上記シリアルナンバーと、各通信アダプタ毎に付与されたMACアドレスとを結合したものを用いることができ、これによれば、ペアリング認証情報が容易に推測されてしまうことを回避して、一層のセキュリティ向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、無線LANルータの所有者のみが通信アダプタから管理センターへのペアリング認証情報の送信処理を行うことができ、第三者によって不正にペアリング操作が行われることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の一実施形態に係る給湯器(温水利用設備の一例)の遠隔管理用ペアリングシステムとして機能する遠隔管理システムの全体構成図である。
図2】同ペアリングシステムにおけるペアリング処理のシーケンス図である。
図3】別の実施形態に係るペアリング処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0045】
図1は、給湯システム1(温水利用設備の一例)を遠隔監視及び/又は遠隔操作するための管理センター2を備える遠隔管理システムのシステム構成の一例を示している。
【0046】
管理センター2は、本実施形態では、インターネット網(通信網)にそれぞれ接続されたクラウドサーバ2a及びアプリケーションサーバ2bによって構成されており、これらクラウドサーバ2a及びアプリケーションサーバ2bは、インターネット網若しくは専用回線を介して相互に通信可能に接続されており、互いに連携して各種サービスを提供する。
【0047】
クラウドサーバ2aは、主として、各家庭に設置された多数の通信アダプタ4が常時接続して、これら通信アダプタ4との間で通信することにより、各給湯システム1の各種情報を収集管理する。収集する情報は必要に応じて適宜設計できるが、例えば、単位時間毎の給湯量、消費燃料量、給湯温度、各給湯システム1で発生したエラー情報などを含むことができる。
【0048】
アプリケーションサーバ2bは、各家庭の多数のユーザのための多数のユーザアカウントを管理するとともに、ユーザが保有するスマートフォン3などの移動無線通信端末からのログインを受け付けて、ユーザが所有する移動無線通信端末に対して各種サービスを提供する。好ましくは、アプリケーションサーバ2bが提供するサービスを利用するための専用アプリケーションをスマートフォン3にインストールして、該専用アプリケーションからログイン操作及びログイン後の各種操作を行えるようにすることができるが、Webベースのサービス提供を行うことで適宜のWebブラウザを用いてログインその他の操作を行えるようにすることもできる。各ユーザアカウントには、各ユーザに関する種々の情報を関連付けて管理することができる。例えば、ログインに必要なログインアカウント名及びパスワード、ユーザの氏名及び住所、ユーザが保有する通信アダプタ4の識別情報、ユーザが保有する通信アダプタ4に接続された給湯システム1のシステム構成などをユーザアカウントに関連付けて管理することができる。
【0049】
なお、アプリケーションサーバ2bは、スマートフォン3などのユーザ端末に対するアプリケーションサービスのみを提供するものとし、ユーザアカウントを含む顧客情報はさらに別の顧客情報管理サーバによって管理するよう構成することもできる。
【0050】
これらサーバ2a,2bによって提供するサービスは適宜必要に応じて設計することができ、例えば、接続機器確認サービス、接続機器運転情報収集管理サービス、エラー監視サービス、メンテナンスモニタサービス、遠隔操作サービスなどを提供できる。
【0051】
接続機器確認サービスは、後述する通信アダプタ4に接続されている給湯システム1の機種やシステム構成を確認するためのサービスであり、通信アダプタ4が給湯システム1から収集した情報に基づいて機種やシステム構成を判別する。
【0052】
接続機器運転情報収集管理サービスは、単位時間毎(例えば1時間毎)に定期的に給湯システム1の運転情報を通信アダプタ4から収集して管理するためのサービスである。収集する運転情報は適宜のものであって良いが、例えば、単位時間毎の累積給湯量、累積消費燃料量などであってよい。収集された運転情報は、例えばビッグデータ解析による開発資料の作成に好適に利用できる。
【0053】
エラー監視サービスは、給湯システム1でエラーが発生した場合に、かかるエラー情報を通信アダプタ4から取得して、サポートセンターの端末7に通知したり、ユーザーのメールアドレス宛にエラー通知を行うためのサービスである。
【0054】
メンテナンスモニタサービスは、給湯システム1の修理作業を行う場合などに、給湯システム1の動作状況をリアルタイムでモニタリングするためのサービスであり、クラウドサーバ2aに通信接続した現場作業員用のタブレット端末8などの適宜の端末で、指定した通信アダプタ4に接続された給湯システム1の動作状況をリアルタイムでモニタリングすることが可能である。
【0055】
遠隔操作サービスは、給湯システム1を遠隔操作するためのサービスであり、サポートセンターの端末7や、ユーザー所有のスマートフォン3などから、給湯システム1の所定の操作、例えば、給湯運転のオン/オフの切替操作や、給湯設定温度の変更操作など、を遠隔で行うことを可能にする。ユーザによる遠隔操作は、スマートフォン3などからアプリケーションサーバ2bにログインすることによって行えるようになっている。すなわち、アプリケーションサーバ2bにログインすると、当該ユーザアカウントに関連付けられた(ペアリングされた)通信アダプタ4に対して所定の操作を行えるように構成されている。また、ログインした状態で、関連付けられた通信アダプタ4から収集した運転情報をスマートフォン3で閲覧できるように構成することもできる。
【0056】
この遠隔管理システムによって遠隔監視及び/又は遠隔操作される給湯システム1は、通信アダプタ4に2芯通信線5を介して相互に通信可能に接続されている。通信アダプタ4は、給湯システム1から各種情報を収集して管理センター2へ提供するとともに、管理センター2乃至ユーザが所有するスマートフォン3からの指令に基づいて給湯システム1に操作指令を行う。
【0057】
給湯システム1は、給湯器1aと、給湯器1aの運転操作指令用のリモコン1bとを備えている。給湯器1aとリモコン1bとは2芯通信線5を介して通信可能に接続されている。より詳細には、給湯器1a及びリモコン1bにはそれぞれ制御マイコンなどからなる制御部(図示せず)が内蔵されており、これら制御部同士が所定の通信プロトコルで2芯通信線5を介してシリアル通信可能に構成されている。また、給湯器1aは、外部機器用の電源電圧を2芯通信線5に出力するよう構成でき、この場合、通信データは電源電圧に重畳させることができる。リモコン1b及び通信アダプタ4は、2芯通信線5を介して給湯器1bから供給される電源電圧によって動作するものであってもよく、独自に電源回路を内蔵するものであってもよい。図示例では、給湯システム1及び通信アダプタ4は、屋外、例えば住宅の外壁の周辺やガレージなど、に設置されている。
【0058】
屋内には、無線LANルータ6が設置されており、該無線LANルータ6はインターネット網(通信網)に接続されている。無線LANルータ6は、無線LANの親機として機能し、複数台の無線LAN子機を無線接続可能である。各無線LAN子機と無線LANルータ6との無線リンクの確立には、各子機において、無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーからなる無線LAN接続情報を設定する必要がある。かかる設定作業の容易化のため、無線LANルータ6は、WPS(Wi−Fi Protected Setup)機能を有しており、各子機に備えられたWPSボタンをプッシュするとともに、無線LANルータ6に備えられたWPSボタンをプッシュすることによって、子機と無線LANルータ6との無線リンクが確立する。各子機は、手動による無線LAN接続情報の設定操作を行えるように構成することもでき、かかる手動設定操作は、子機に通信可能に接続されたスマートフォンやパーソナルコンピュータなどを用いて行えるよう構成することもできる。
【0059】
スマートフォン3及び通信アダプタ4は、無線LAN子機として動作可能であり、無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーからなる無線LAN接続情報の設定を行うことによって無線LANルータ6との無線リンクが確立され、無線LANルータ6を介してインターネットに接続できる。なお、スマートフォン3は、複数の無線LAN親機の無線LAN接続情報を記憶保持することができ、ユーザが指定した無線LAN接続情報を用いて無線LAN親機との無線リンクを確立するとともに、現在接続している無線LAN親機との無線リンクが切断された場合には、複数の無線LAN接続情報に基づいて無線LAN親機を探索して自動で無線リンクの確立が行われるよう構成されている。記憶保持している無線LAN接続情報のいずれにも接続不可の場合、スマートフォン3は、4G回線や3G回線などの移動体通信網を介してインターネット網に接続するよう構成されている。
【0060】
通信アダプタ4は、無線LANルータ6と所定の通信プロトコル(例えばIEEE802.11n/IEEE802.11g/IEEE802.11b など)で無線通信を行うための無線通信コントローラ(図示せず)を内蔵している。無線通信コントローラとしては、例えば、カスタムプログラミング可能な市販の無線LANモジュールを利用でき、この無線通信コントローラを通信アダプタ4の主たる制御部として機能させることができる。なお、無線通信コントローラとは別のマイクロプロセッサを主たる制御部として実装することもできる。
【0061】
通信アダプタ4の制御部は、無線LANルータ6との無線リンクが確立すると、クラウドサーバ2aに自動的に接続して、接続時に各種システム構成情報を送信する。各種システム構成情報には、通信アダプタ4のシリアルナンバー(S/N)及びMACアドレスが含まれ、このシリアルナンバー及びMACアドレスは後述するようにペアリング認証情報として用いられるものである。また、シリアルナンバーは、各通信アダプタ4毎に付与されたユニークな文字列であって、出荷時に通信アダプタ4の制御部内の不揮発性メモリに記憶保持され、各通信アダプタ4の識別情報として用いられる。
【0062】
また、通信アダプタ4の制御部は、給湯システム1との通信によって給湯器1aやリモコン1bの制御部が記憶保持している給湯システム1に関する各種情報を収集する情報収集機能と、収集した情報をクラウドサーバ2aに送信する情報送信機能と、給湯システム1との通信障害の発生を検出する第1の通信障害検出機能と、無線LANルータ6との間の通信障害の発生を検出する第2の通信障害検出機能と、無線LANルータ6とクラウドサーバ2aとの間の通信障害の発生を検出する第3の通信障害検出機能と、無線LANルータ6から受信する電波の受信強度を検出する電波強度検出機能とを有していてよい。
【0063】
これら各機能は、無線通信コントローラに初期状態で実装されている機能や、無線通信コントローラのカスタムプログラミングによって実現でき、各機能が実行されるタイミングは適宜設計できる。例えば、情報収集機能並びに情報送信機能は、所定時間毎に定期的に実行されるものであってもよいし、クラウドサーバ2aからの情報送信要求を受信したときに実行されるものであってもよい。また、第1〜第3の通信障害検出機能は、情報収集機能及び情報送信機能の実行中に生じる通信エラーに基づいてそれぞれの通信障害の発生を検出するものであってもよいし、情報収集機能及び情報送信機能の処理とは別に適宜のダミーデータの試験送受信を所定のタイミングで実行した結果に基づいてそれぞれの通信障害の発生を検出するものであってもよく、その他適宜の処理によって通信障害の発生を検出できる。
【0064】
また、本実施形態の通信アダプタ4は、無線LANルータ6との無線リンクを確立しつつ、同時に、スマートフォン3と直接無線通信(無線LAN通信)するためのアクセスポイント、すなわち無線LAN親機としても機能するよう構成されている。かかるアクセスポイントとしての機能を提供するため、通信アダプタ4の無線通信コントローラには、通信アダプタ4のSSID及び暗号化キーが直接無線通信のための接続情報として記憶保持されている。アクセスポイント機能は通信アダプタ4に設けたボタン操作によって有効/無効の切替操作が可能である。
【0065】
さらに、通信アダプタ4は、直接無線通信接続されたスマートフォン3からの指令によって、アクセスポイント機能の無効化、並びに、通信アダプタ4に設定されている無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーの初期化が可能に構成されている。
【0066】
次に、各ユーザのユーザアカウントと、当該ユーザが保有している通信アダプタ4とを関連付けるためのペアリング処理について、図2を参照して説明する。
【0067】
通信アダプタ4の設置時の初期状態ではユーザアカウントと通信アダプタ4とは関連付けされておらず、図2に示すペアリング処理の実行により、ユーザアカウントと通信アダプタ4の識別情報(例えばシリアルナンバー)とが関連付けられるようになっている。
【0068】
かかるペアリングを行うには、まず、通信アダプタ4のアクセスポイント機能(AP機能)を有効化する。なお、このときは通信アダプタ4は無線LANルータ6との無線リンクが確立されていてもよいし、確立されていなくともよい。
【0069】
一方、ユーザが所有するスマートフォン3においてペアリング用アプリケーションを起動すると、まず、通信アダプタ4との直接無線通信のための無線リンクを確立するための通信アダプタ4への接続情報、すなわち通信アダプタ4のSSID及び暗号化キーの入力を促す。なお、これら通信アダプタ4のSSID及び暗号化キーは、スマートフォン3の仮想キーボード等の入力メソッドを用いて入力するよう構成してもよいし、また、通信アダプタ4の筐体に接続情報を含むQRコード(登録商標)などの二次元コード若しくはバーコードなどの一次元コードを貼付しておき、この二次元コード若しくは一次元コードをスマートフォン3内蔵のカメラで取り込むことによってSSID及び暗号化キーが入力されるよう構成することもできる。
【0070】
通信アダプタ4への接続情報が正確に入力されると、スマートフォン3と通信アダプタ4との直接無線通信の無線リンクが確立して、スマートフォン3と通信アダプタ4とが相互に直接無線通信可能に接続される。
【0071】
次に、ペアリング用アプリケーションは、通信アダプタ4に対して、通信アダプタ4のシリアルナンバー(S/N)をペアリング認証情報として要求する。
【0072】
すると、通信アダプタ4は、通信アダプタ4のシリアルナンバー(S/N)及びMACアドレスを、ペアリング認証情報として直接無線通信により提供する。
【0073】
次に、ペアリング用アプリケーションは、通信アダプタ4に設定されている無線LANルータ6のSSID及び暗号化キー(無線LAN接続情報)の初期化を通信アダプタ4に対して指令する。これにより、通信アダプタ4と無線LANルータ6との無線リンクが確立されていた場合でも、かかる無線リンクが切断されて、通信アダプタ4とクラウドサーバ2aとの接続も切断されることとなる。なお、上記初期化指令は、図2に示すシーケンス例ではペアリング認証情報が提供された後に行っているが、通信アダプタ4へのシリアルナンバーの要求時に同時に通信アダプタ4に対して送信することもできる。また、ペアリング用アプリケーションから初期化を行うのではなく、通信アダプタ4が、上記ペアリング認証情報をスマートフォン3に提供する際に自発的に初期化するよう構成することもできる。また、SSID及び暗号化キーの双方を初期化することが好ましいが、暗号化キーのみを初期化するよう構成してもよい。なお、「初期化」とは、必ずしも空白若しくは「0」で埋める必要はなく、ランダムな文字列や数字列に設定してもよい。
【0074】
上記初期化の後、次に、通信アダプタ4と無線LANルータ6との無線リンクを確立するための接続操作を行う。かかる接続操作は、手動接続で行うこともできるし、WPS自動接続によって行うこともできる。手動接続時は、スマートフォン3において無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーを入力し、入力された無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーを無線LAN接続情報として設定するよう通信アダプタ4に対して指令する。一方、WPS自動接続時は、WPS自動接続機能によって無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーの設定を行う。無線LAN接続情報が正常に設定されると、通信アダプタ4と無線LANルータ6との無線リンクが確立して通信可能に接続され、これにより通信アダプタ4がインターネット網を介してクラウドサーバ2aに接続可能となる。
【0075】
通信アダプタ4は、無線LANルータ6との無線リンクが確立したとき、上述したように通信アダプタ4のシリアルナンバー及びMACアドレスからなるペアリング認証情報を含むシステム構成情報をクラウドサーバ2aに送信する。クラウドサーバ2aは、システム構成情報を、その受信日時情報とともに記憶保持する。
【0076】
一方、スマートフォン3のペアリング用アプリケーションは、通信アダプタ4と無線LANルータ6との接続がなされた後、通信アダプタ4に対してアクセスポイント機能の無効化指令を送出する。これにより、通信アダプタ4はアクセスポイント機能を無効化する。すると、スマートフォン3は、接続先の再探索を行い、無線LANルータ6への無線LAN接続情報が設定されていれば無線LANルータ6に自動的に接続して該ルータ6を介してインターネット網に接続し、設定されていなければ3G又は4G回線を介してインターネット網に接続する。そして、ペアリング用アプリケーションは、上記のフローでインターネット網に接続したとき、アプリケーションサーバ2bにログインして、通信アダプタ4から取得した通信アダプタ4のシリアルナンバー及びMACアドレスをペアリング認証情報としてアプリケーションサーバ2bに送信するよう構成されている。なお、アプリケーションサーバ2bにログインする際には、アカウントID及びパスワードの入力を促すことが好ましい。
【0077】
ペアリング認証情報を受信したアプリケーションサーバ2bは、同じペアリング認証情報が通信アダプタ4からクラウドサーバ2aに提供されているか否かの照合処理をクラウドサーバ2aと連携して行い、照合により一致が確認された場合には、クラウドサーバ2aにペアリング認証情報を送信した通信アダプタ4のシリアルナンバー(識別情報)を、アプリケーションサーバ2bにログインしてペアリング認証情報を送信したユーザアカウントに関連付けて管理する。なお、照合処理は、クラウドサーバ2aが通信アダプタ4からペアリング認証情報を受信した日時と、アプリケーションサーバ2bがスマートフォン3からペアリング認証情報を受信した日時との時間差が所定時間内(例えば5分以内)のもの同士のみ行うように構成できる。
【0078】
このようにユーザアカウントと通信アダプタ4とのペアリングが行われることにより、以降は、そのユーザアカウントでアプリケーションサーバ2bにログインすることによって、スマートフォン3から給湯システム1の遠隔監視及び/又は遠隔操作を行えるようになる。而して、本実施形態に係る遠隔管理システムは、給湯システム1の遠隔管理用ペアリングシステムとしても機能する。なお、ユーザの要望によって、遠隔監視サービスのみを提供することもできるし、遠隔操作サービスのみを提供することもできるし、両サービスを提供することもできる。
【0079】
図3は本発明のペアリングシステムの別の実施形態を示している。本実施形態では、ペアリング操作の開始時に、通信アダプタ4と無線LANルータ6との無線リンクが確立しており、通信アダプタ4は無線LANルータ6のSSID及び暗号化キーを記憶保持している。
【0080】
ペアリングを行うために、まず、通信アダプタ4のアクセスポイント機能(AP機能)を有効化する。
【0081】
一方、ユーザが所有するスマートフォン3においてペアリング用アプリケーションを起動すると、まず、通信アダプタ4との直接無線通信のための無線リンクを確立するための通信アダプタ4への接続情報、すなわち通信アダプタ4との直接無線通信のための接続情報である通信アダプタ4のSSID及び暗号化キーの入力を促す。
【0082】
通信アダプタ4への接続情報が正確に入力されると、スマートフォン3と通信アダプタ4との直接無線通信の無線リンクが確立して、スマートフォン3と通信アダプタ4とが相互に直接無線通信可能に接続される。
【0083】
次に、ペアリング用アプリケーションは、通信アダプタ4のシリアルナンバー(S/N)の入力をユーザーに対して促す。このシリアルナンバーは、通信アダプタ4の筐体に貼付したラベルに表示しておくことができる。
【0084】
次に、ペアリング用アプリケーションは、無線LANルータ6の暗号化キー(無線LAN接続情報)の入力をユーザーに対して促す。暗号化キーが入力されると、ペアリング用アプリケーションは、入力された暗号化キーとともに検証要求を通信アダプタ4に対して直接無線通信により送信する。
【0085】
通信アダプタ4は、直接無線通信により暗号化キーの検証要求を受信すると、受信した暗号化キーが、通信アダプタ4に設定されている無線LANルータ6の暗号化キー(無線LAN接続情報)と一致するか否かを検証し、検証結果を直接無線通信によってスマートフォン3に返信する。より詳細には、一致する場合は検証OKを示す承認指令を返信し、一致しない場合は検証NGを示す拒絶指令を返信する。なお、検証NGの場合、暗号化キーを再入力させるよう構成することができる。
【0086】
検証OKであれば、通信アダプタ4は、自身が記憶保持している通信アダプタ4のシリアルナンバー(S/N)をペアリング認証情報としてクラウドサーバ2aに送信し、また、スマートフォン3のペアリング用アプリケーションは、アプリケーションサーバ2bにログインして、ユーザにより入力された通信アダプタ4のシリアルナンバー(S/N)をペアリング認証情報としてアプリケーションサーバ2bに送信する。なお、図2に示した実施形態と同様に、スマートフォン3は、インターネット網に接続するためにアクセスポイント機能の無効化要求を通信アダプタ4に対して送信することができるが、ユーザによる手動操作によって接続先を無線LANルータ6に切り替えてもよい。
【0087】
クラウドサーバ2a及びアプリケーションサーバ2bは、通信アダプタ4及びスマートフォン3の双方からそれぞれ受信したペアリング認証情報(アダプタのシリアルナンバー)の照合を行い、一致するペアリング認証情報の存在を確認すると、クラウドサーバ2aにペアリング認証情報の送信を行った通信アダプタ4の識別情報、すなわちシリアルナンバーを、アプリケーションサーバ2bにペアリング認証情報の送信を行ったスマートフォン3からログインしているユーザアカウントに関連付けて管理するよう構成されている。
【0088】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更できる。例えば、通信アダプタは、給湯器の筐体内に内蔵されていてもよく、この場合、通信アダプタと給湯器の制御部とを接続する通信線は筐体の内部配線であってよい。さらに、給湯器の制御部と通信アダプタとを同じ基板上に実装することもでき、この場合、通信線は、基板上の配線パターンであってよい。
【符号の説明】
【0089】
1 温水利用設備(給湯システム)
2 管理センター
3 移動無線通信端末(スマートフォン)
4 通信アダプタ
5 通信線
6 無線LANルータ
図1
図2
図3