特許第6904051号(P6904051)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6904051
(24)【登録日】2021年6月28日
(45)【発行日】2021年7月14日
(54)【発明の名称】車両用電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20210701BHJP
   H02J 7/14 20060101ALI20210701BHJP
   B60R 16/03 20060101ALI20210701BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20210701BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20210701BHJP
【FI】
   H02J1/00 309F
   H02J7/14 H
   H02J7/14 E
   B60R16/03 A
   B60R16/02 645C
   H02M3/155 W
   H02M3/155 C
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-97976(P2017-97976)
(22)【出願日】2017年5月17日
(65)【公開番号】特開2018-196234(P2018-196234A)
(43)【公開日】2018年12月6日
【審査請求日】2019年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 貴史
【審査官】 坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−320836(JP,A)
【文献】 特開2000−112538(JP,A)
【文献】 特開2012−111474(JP,A)
【文献】 特開2015−154618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00
B60R 16/02
B60R 16/03
H02J 7/14
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用蓄電部から直流電圧が印加され、前記車両用蓄電部から電力が供給される経路である第1導電路と、
前記車両用蓄電部とは異なる第2蓄電部に電気的に接続され、1以上の第1負荷に電気的に接続され、前記第2蓄電部から直流電圧が印加される経路である第2導電路と、
前記第1負荷とは異なる1以上の第2負荷に電気的に接続される経路である1以上の第3導電路と、
前記第1導電路に印加された電圧を変換して前記第2導電路に電圧を印加する第1電源回路と、
前記第1導電路に印加された電圧を変換して前記第3導電路に電圧を印加する1以上の第2電源回路と、
前記第3導電路と前記第2導電路との間に設けられ、前記第3導電路側から前記第2導電路側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる少なくとも1つのスイッチ部と、
前記第2導電路と前記第3導電路との間において前記スイッチ部と直列に接続される第2スイッチ部と、
前記スイッチ部に対して並列に設けられるとともに、アノードが前記第2導電路側に接続され、カソードが前記第3導電路側に接続されるダイオードと、
前記第2導電路に印加される電圧の値又は前記第2導電路を流れる電流の値を検出する検出部と、
制御部と、
を有し、
前記第1電源回路は、前記第1導電路に印加された電圧を変換し前記第2導電路に印加する電圧を生成する電圧変換部と、前記第2導電路に印加される電圧の値又は前記第2導電路を流れる電流の値が目標値となるように前記電圧変換部を駆動する駆動部と、を備え、
前記第2スイッチ部は、前記第2導電路側から前記第3導電路側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる構成をなし、
前記制御部は、前記検出部が検出する電圧の値又は電流の値が前記目標値よりも一定値以上低い所定の異常状態である場合に前記スイッチ部をオン状態とし前記第2スイッチ部をオン状態とし、前記所定の異常状態でない所定の正常状態である場合に前記スイッチ部をオフ状態とし前記第2スイッチ部をオン状態とし、
前記所定の正常状態である場合に前記第3導電路から前記第2導電路への電力供給が遮断され、前記ダイオードを介して前記第2導電路から前記第3導電路へ電流が流れ込むことが許容され、
前記所定の異常状態である場合に前記第3導電路から前記第2導電路への電力供給が許容される
車両用電源装置。
【請求項2】
前記所定の正常状態及び前記所定の異常状態とは異なる状態であって前記第2導電路に印加される電圧の値が所定の電圧閾値以上となる過電圧状態が第2の異常状態であり、
前記制御部は、前記第2の異常状態である場合に前記第2スイッチ部をオフ状態とし、
前記第2の異常状態である場合において前記制御部が前記第2スイッチ部をオフ状態としているときに、前記第2導電路から前記第3導電路への電力の供給が遮断される
請求項1に記載の車両用電源装置。
【請求項3】
前記第2スイッチ部に並列に接続される第2ダイオードを有し、前記第2ダイオードのアノードが前記第3導電路に電気的に接続され、前記第2ダイオードのカソードが前記スイッチ部及び前記ダイオードのカソードに電気的に接続されている
請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の車両用電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両用蓄電部(高電圧バッテリ)及びオルタネータから供給される高電圧を降圧し、低電圧系負荷及び第2蓄電部(低電圧バッテリ)に電力を供給し得る降圧回路を備えた車載用電源装置(電力供給回路)が開示されている。この電力供給回路では、通常のエンジン作動中に降圧回路が動作し、オルタネータから出力される高電圧が降圧回路により低電圧に降圧され、低電圧系負荷に電力が供給されるとともに、その余剰電力が第2蓄電部(低電圧バッテリ)に蓄えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−352690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1で開示される車両用電源装置(車両の電力供給回路)は、全ての低電圧系負荷が降圧回路及び低電圧バッテリに電気的に接続された形で設けられているため、この経路で何らかの理由によって電圧低下が生じると、全ての低電圧系負荷に対する供給電圧が低下してしまうという問題がある。車両に搭載される負荷は、供給電圧が一時的に大きく変動しても許容される負荷もあれば、供給電圧をできるだけ変動させないことが望まれる負荷もある。供給電圧の安定性がより重要視される負荷に対しては、安定性及び独立性の高い供給経路を確保することが求められる。
【0005】
本発明は、上述した事情に基づいてなされたものであり、第1負荷に対する電力供給の影響を抑えた形で第2負荷に対して安定的に電力を供給することができ、所定の異常状態が発生した場合には、第2負荷に対応する電力供給経路側から第1負荷に対応する電力供給経路側へと電力を補充し得る(第3導電路側から第2導電路側へと電力を供給し得る)車両用電源装置を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの解決手段である車両用電源装置は、
車両用蓄電部から電力が供給される経路である第1導電路と、
1以上の第1負荷に電気的に接続される経路である第2導電路と、
前記第1負荷とは異なる1以上の第2負荷に電気的に接続される経路である1以上の第3導電路と、
前記第1導電路に印加された電圧を変換して前記第2導電路に電圧を印加する第1電源回路と、
前記第1導電路に印加された電圧を変換して前記第3導電路に電圧を印加する1以上の第2電源回路と、
前記第3導電路と前記第2導電路との間に設けられ、前記第3導電路側から前記第2導電路側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる少なくとも1つのスイッチ部と、
前記第1電源回路又は前記第2導電路の少なくともいずれかが所定の異常状態でない場合に前記スイッチ部をオフ状態とし、前記所定の異常状態である場合に前記スイッチ部をオン状態とする制御部と、
を有する。
【発明の効果】
【0007】
上記車両用電源装置は、車両用蓄電部から電力が供給される経路である第1導電路に印加された電圧を変換して第2導電路に電圧を印加する第1電源回路と、第1導電路に印加された電圧を変換して第3導電路に電圧を印加する1以上の第2電源回路と、を有する。このように構成されるため、第1負荷に対しては、第2導電路を介して電力を供給することができ、第2負荷に対しては、第3導電路を介して電力を供給することができる。
そして、制御部は、第1電源回路又は前記第2導電路の少なくともいずれかが所定の異常状態でない場合に前記スイッチ部をオフ状態とし、所定の異常状態である場合にスイッチ部をオン状態とするように動作する。このように、所定の異常状態でない場合には、スイッチ部がオフ状態となり、第3導電路側から第2導電路側への電力供給が遮断されるため、第2導電路で一時的な電圧低下などが生じても、第3導電路側から第2導電路側へ電流が流れ込むことを防止し得る。よって、所定の異常状態でない場合には、第2導電路側の状態が第3導電路に影響を与えにくくなり、第3導電路の状態が安定的に維持されやすくなる。
一方、所定の異常状態となった場合には、スイッチ部がオン状態となり、第3導電路側から第2導電路側への電力供給が許容される。このように動作する期間は、第2導電路側で電圧又は電流が低下しても、第3導電路側から電力が補われ、電圧又は電流の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1の車両用電源装置を備えた車両用電源システムを概略的に示す回路図である。
図2図2は、実施例1の車両用電源装置について、一部を省略して示す回路図である。
図3図3は、実施例1の車両用電源装置について、図2の省略部分とは異なる部分を省略して示す回路図である。
図4図4は、実施例1の車両用電源装置における、第1電源回路の状態、第2電源回路の状態、スイッチ部(第1スイッチ部)の状態、第2スイッチ部の状態、第2導電路の電圧についての経時的変化を例示するタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、本発明の望ましい例を示す。
【0010】
本発明の車両用電源装置において、第2導電路は、車両用蓄電部とは異なる第2蓄電部に電気的に接続されていてもよい。
【0011】
このようにすれば、第2蓄電部から第1負荷に電力が供給され得る構成、且つ、第1電源回路から供給される電力によって第2蓄電部が充電され得る構成となる。この構成では、第2蓄電部の充電電圧が低下した場合、第1負荷はその影響を受けやすいが、第3導電路に電気的に接続された第2負荷には、充電電圧の低下の影響が及びにくくなる。
【0012】
本発明の車両用電源装置は、第2導電路に印加される電圧の値又は第2導電路を流れる電流の値を検出する検出部を有していてもよい。第1電源回路は、第1導電路に印加された電圧を変換し、第2導電路に印加する電圧を生成する電圧変換部と、第2導電路に印加される電圧の値又は前記第2導電路を流れる電流の値が目標値となるように電圧変換部を駆動する駆動部と、を備えていてもよい。制御部は、検出部が検出する電圧の値又は電流の値が目標値よりも一定値以上低い場合を所定の異常状態としてスイッチ部をオン状態としてもよい。
【0013】
この車両用電源装置は、第2導電路の電圧又は電流が一定程度低下した場合にスイッチ部をオン状態に切り替え、第3導電路側から第2導電路側に電力を補うように動作する。よって、第2導電路の電圧又は電流が一定程度低下するような事態が生じても、第2導電路の電圧低下又は電流低下を抑えやすくなる。
【0014】
本発明の車両用電源装置は、第2電源回路、第3導電路、及びスイッチ部がそれぞれ複数設けられていてもよい。そして、複数の第2電源回路の各々が、複数の第3導電路にそれぞれ接続されていてもよい。そして、複数のスイッチ部の各々が、複数の第3導電路の各々と第2導電路との間にそれぞれ設けられ、いずれのスイッチ部も、対応する第3導電路側から第2導電路側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わるように動作してもよい。
【0015】
この車両用電源装置は、各第2電源回路によって各第2負荷に電力を供給することができ、第2導電路側の電圧低下又は電流低下の影響を受けにくい形で、各第2負荷への電力供給が安定的に行われやすくなる。一方、所定の異常状態が発生した場合には、複数のスイッチ部がオン状態に切り替えられ、各第3導電路側から第2導電路側へ電力が供給され得る状態となる。このように、第2導電路側で所定の異常状態が発生したとき、電力を補うための経路が複数確保されるため、第3導電路側から第2導電路側への電力供給がより確実且つより十分に行われやすくなる。
【0016】
本発明の車両用電源装置は、スイッチ部に対して並列に設けられるとともに、アノードが第2導電路側に接続され、カソードが第3導電路側に接続されるダイオードを有していてもよい。そして、制御部がスイッチ部をオフ状態で維持しているときに、ダイオードのアノードと第2導電路とが導通し、カソードと第3導電路とが導通する構成であってもよい。
【0017】
この車両用電源装置は、制御部がスイッチ部をオフ状態で維持しているとき、第3導電路側から第2導電路側へ流れ込もうとする電流は遮断されるが、第2導電路側から第3導電路側へ流れ込もうとする電流はダイオードによって許容される。つまり、第3導電路に印加される電圧が第2導電路に印加される電圧に対して大きく低下しても、第2導電路からダイオードを介して第3導電路へ電流が流れ込むことで、第3導電路の電圧の低下が抑えられる。よって、第2負荷へ電力を供給するための経路である第3導電路を、より安定させやすくなる。
【0018】
スイッチ部と並列にダイオードが設けられる上述の車両用電源装置は、第2導電路と第3導電路との間においてスイッチ部と直列に接続される第2スイッチ部を有していてもよい。そして、第2スイッチ部は、第2導電路側から第3導電路側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる構成であってもよい。そして、制御部は、第1電源回路又は第2導電路の少なくともいずれかが、所定の正常状態である場合にスイッチ部をオフ状態とするとともに第2スイッチ部をオン状態とし、所定の異常状態である場合にスイッチ部をオン状態とし、所定の正常状態及び所定の異常状態とは異なる第2の異常状態である場合に第2スイッチ部をオフ状態とするように動作してもよい。
【0019】
この車両用電源装置は、所定の正常状態である場合、スイッチ部がオフ状態となり、第2スイッチ部がオン状態となるため、正常状態のときには、第3導電路側から第2導電路側への電力供給は遮断され、第2導電路側から第3導電路側の電力供給は、スイッチ部と並列に設けられたダイオード及びオン状態とされた第2スイッチ部を介して可能となる。よって、正常状態のときには、第2導電路側での電圧低下の影響が第3導電路側に及びにくくなり、第3導電路側で電圧が低下した場合には第2導電路側から電力が補われるようになる。
所定の異常状態が発生した場合、スイッチ部がオン状態となるため、第3導電路側から第2導電路側への電力供給が許容される。よって、所定の異常状態のときには、第3導電路側から第2導電路側へ電力を補うことができる。
第2の異常状態が発生した場合、第2スイッチ部がオフ状態となるため、スイッチ部と並列に設けられたダイオードを介して第2導電路側から第3導電路側へ電流が流れ込むような状態を遮断することができる。
【0020】
制御部は、第2導電路に印加される電圧の値が所定の電圧閾値以上である場合を第2の異常状態として第2スイッチ部をオフ状態としてもよい。
【0021】
この車両用電源装置は、第2導電路に印加される電圧が所定の電圧閾値以上となるような過電圧状態のときに第2スイッチ部をオフ状態とし、過電圧に起因する電流が第2導電路側から第3導電路側へ流れ込むことを遮断することができる。よって、第2導電路が過電圧状態のときに過電圧の影響が第3導電路に及ぶことを防ぐことができる。
【0022】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1について説明する。
図1で示す車両用電源システム100(以下、単に電源システム100ともいう)は、車両用蓄電部として構成される第1蓄電部91と、第1蓄電部91とは異なる第2蓄電部92と、車両用電源装置1(以下、単に電源装置1ともいう)と、配線部71,72,73A,73Nとを備え、車両に搭載された第1負荷81や第2負荷82A,82Nに電力を供給し得るシステムとして構成されている。
【0023】
第1蓄電部91は、車両用蓄電部の一例に相当し、例えば、リチウムイオン電池、或いは電気二重層キャパシタ等の蓄電手段によって構成され、第1の所定電圧を発生させるものである。例えば、第1蓄電部91の高電位側端子の電位は48Vに保たれ、低電位側端子はグラウンド電位(0V)に保たれる。第1蓄電部91の高電位側端子は、車両内に設けられた配線部71に電気的に接続されており、第1蓄電部91は、配線部71に対して所定電圧を印加する。第1蓄電部91の低電位側端子は、車両内のグラウンド部に電気的に接続されている。配線部71は、電源装置1の入力側端子P1に接続されており、入力側端子P1を介して第1導電路41と導通している。
【0024】
第2蓄電部92は、例えば、鉛蓄電池等の蓄電手段によって構成され、第1蓄電部91で発生する第1の所定電圧よりも低い第2の所定電圧を発生させるものである。例えば、第2蓄電部92の高電位側端子は12Vに保たれ、低電位側端子はグラウンド電位(0V)に保たれている。第2蓄電部92の高電位側端子は、車両内に設けられた配線部72に電気的に接続されており、第2蓄電部92は、配線部72に対して所定電圧を印加する。第2蓄電部92の低電位側端子は車両内のグラウンド部に電気的に接続されている。配線部72は、電源装置1の出力側端子P2に接続されており、出力側端子P2を介して第2導電路42と導通している。
【0025】
第1負荷81は、配線部72に電気的に接続された負荷であり、配線部72を介して電源装置1又は第2蓄電部92から電力供給を受ける負荷である。第1負荷81としては、公知の様々な車両用負荷を用い得る。
【0026】
第2負荷82A,82Nは、第2蓄電部92に接続された配線部72ではなく、他の配線部73A,73Nに電気的に接続された負荷であり、これら配線部73A,73Nを介して電力供給を受ける負荷である。第2負荷82A,82Nとしては、公知の様々な車両用負荷を用い得る。第2負荷82A,82Nは、第1負荷81と異なる種類の負荷となっている。第2負荷82Aに接続される配線部73Aは、出力側端子P3を介して後述する第3導電路43Aに電気的に接続されており、第2負荷82Aは、第2電源回路20Aから第3導電路43A及び配線部73Aを介して電力供給を受け得る。第2負荷82Nに接続される配線部73Nは、出力側端子P4を介して後述する第3導電路43Nに電気的に接続されており、第2負荷82Nは、第2電源回路20Nから第3導電路43N及び配線部73Nを介して電力供給を受け得る。
【0027】
電源装置1は、第1導電路41と、第2導電路42と、複数の第3導電路43A,43Nと、基準導電路3と、第1電源回路10と、複数の第2電源回路20A,20Nと、複数のリレー部Ra,Rnとを備える。
【0028】
第1導電路41は、第1蓄電部91(車両用蓄電部)から電力が供給される経路であり、相対的に高い電圧が印加される一次側(高圧側)の電源ラインとして構成されている。第1導電路41は、配線部71を介して第1蓄電部91の高電位側端子に導通するとともに、第1蓄電部91から所定の直流電圧が印加される構成をなす。図1の構成では、第1導電路41の端部に入力側端子P1が設けられ、この入力側端子P1に配線部71が接続されている。
【0029】
第2導電路42は、相対的に低い電圧が印加される二次側(低圧側)の電源ラインとして構成され、1以上の第1負荷81に電気的に接続される経路である。第2導電路42は、配線部72を介して第2蓄電部92の高電位側端子に導通するとともに、第2蓄電部92から第1蓄電部91の出力電圧よりも小さい直流電圧が印加される構成をなす。図1の構成では、第2導電路42の端部に出力側端子P2が設けられ、この出力側端子P2に配線部72が電気的に接続されている。
【0030】
第3導電路43A,43Nは、第1負荷81とは異なる1以上の第2負荷82A,82Nに電気的に接続される経路である。第3導電路43Aは、配線部73Aを介して第2負荷82Aに電気的に接続されている。第3導電路43Nは、配線部73Nを介して第2負荷82Nに電気的に接続されている。
【0031】
基準導電路3は、例えば第1電源回路10、第2電源回路20A,20Nなどが実装される配線基板に設けられた配線パターン、金属層、或いは金属部材として構成されており、車両内のグラウンド部と電気的に接続されている。
【0032】
図2は、電源装置1の構成を具体的に示す回路図であり、一部の回路(第2電源回路20Nなど)は省略して示している。図2のように、第1電源回路10は、車両に搭載されて使用される車両用降圧型DCDCコンバータとして構成され、主として、電圧変換部11、駆動部15、電圧検出部18、電流検出部19などを備える。第1電源回路10は、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第2導電路42に所望の直流電圧(出力電圧)を印加するように動作する。第1導電路41に印加される電圧とは、第1導電路41と基準導電路3との電位差を意味する。第2導電路42に印加される電圧とは、第2導電路42と基準導電路3との電位差を意味する。
【0033】
電圧変換部11は、第1導電路41と第2導電路42との間に設けられ、第1導電路41に電気的に接続された半導体スイッチング素子として構成されるハイサイド側の第1素子12と、第1素子12と基準導電路3(第1導電路41の電位よりも低い所定の基準電位に保たれる導電路)との間に電気的に接続された半導体スイッチング素子として構成されるローサイド側の第2素子13と、第1素子12及び第2素子13と第2導電路42との間に電気的に接続されたインダクタ14とを備える。電圧変換部11は、スイッチング方式の降圧型DCDCコンバータの要部をなし、第1素子12のオン動作とオフ動作との切り替えによって第1導電路41に印加された電圧を降圧して第2導電路42に出力する降圧動作を行い得る。
【0034】
第1素子12及び第2素子13のいずれも、Nチャネル型のMOSFETとして構成され、ハイサイド側の第1素子12のドレインには、第1導電路41の一端が接続され、第1導電路41及び配線部71(図1)を介して第1蓄電部91の高電位側端子にも電気的に接続されている。第1素子12のソースには、ローサイド側の第2素子13のドレイン及びインダクタ14の一端が電気的に接続されている。第1素子12のゲートには、駆動部15に設けられた駆動回路17からの駆動信号及び非駆動信号が入力されるようになっており、駆動部15からの信号に応じて第1素子12がオン状態とオフ状態とに切り替わるようになっている。ローサイド側の第2素子13のソースは、基準導電路3に電気的に接続され、グラウンド電位に保たれるようになっている。第2素子13のゲートにも、駆動部15からの駆動信号及び非駆動信号が入力されるようになっており、駆動部15からの信号に応じて第2素子13がオン状態とオフ状態とに切り替わるようになっている。インダクタ14は、第1素子12と第2素子13との間の接続部に一端が接続され、その一端は第1素子12のソース及び第2素子13のドレインに電気的に接続されている。インダクタ14の他端は、第2導電路42に電気的に接続されている。
【0035】
電圧検出部18は、第2導電路42に電気的に接続されるとともに第2導電路42の所定位置の電圧に応じた値を制御回路16に入力する構成をなす。電圧検出部18は、第2導電路42の電圧(当該電圧検出部18の接続位置の電圧)を示す値を制御回路16に入力し得る公知の電圧検出回路であればよく、図2のように、第2導電路42の電圧値を直接的に制御回路16に入力するように構成されていてもよく、第2導電路42の電圧を分圧して制御回路16に入力するような分圧回路として構成されていてもよい。
【0036】
電流検出部19は、抵抗器19A及び検出回路19Bを有し、第2導電路42を流れる電流を示す値(具体的には、第2導電路42を流れる電流の値に応じたアナログ電圧)を出力する。検出回路19Bは、例えば差動増幅器として構成され、電圧変換部11からの出力電流によって抵抗器19Aに生じた電圧降下は、検出回路19B(差動増幅器)で増幅されて出力電流に応じた検出電圧(アナログ電圧)となり、制御回路16に入力される。そして、この検出電圧(アナログ電圧)は、制御回路16に設けられた図示しないA/D変換器によってデジタル値に変換される。
【0037】
駆動部15は、制御回路16と駆動回路17とを備える。制御回路16は、例えば、マイクロコンピュータとして構成され、様々な演算処理を行うCPU、プログラム等の情報を記憶するROM、一時的に発生した情報を記憶するRAM、入力されたアナログ電圧をデジタル値に変換するA/D変換器などを備える。
【0038】
制御回路16は、電圧変換部11に降圧動作を行わせる場合に、電圧検出部18によって第2導電路42の電圧(第2導電路42と基準導電路3との電位差)を検出しながら、第2導電路42の電圧を設定された目標値に近づけるようにフィードバック演算を行い、PWM信号を発生させる。即ち、電圧検出部18によって検出される第2導電路42の電圧が目標値よりも小さければ目標値に近づけるようにフィードバック演算によってデューティを増大させ、電圧検出部18によって検出される第2導電路42の電圧が目標値よりも大きければ目標値に近づけるようにフィードバック演算によってデューティを減少させるようにデューティを調整する。
【0039】
駆動回路17は、制御回路16から与えられたPWM信号に基づいて、第1素子12及び第2素子13のそれぞれを各制御周期で交互にオンするためのオン信号を、第1素子12及び第2素子13のゲートに印加する。第1素子12のゲートに印加されるオン信号は、第2素子13のゲートに与えられるオン信号に対して位相が略反転しており且つ所謂デッドタイムが確保されたオン信号が与えられる。
【0040】
図2のように、第2電源回路20Aも、第1電源回路10と同様の車両用降圧型DCDCコンバータとして構成されている。第2電源回路20Aは、主として、電圧変換部21A、制御部25A、電圧検出部28A、電流検出部29Aなどを備え、基本構成や基本動作は第1電源回路10と同様となっており、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第3導電路43Aに所望の直流電圧(出力電圧)を印加するように動作する。第3導電路43Aに印加される電圧とは、第3導電路43Aと基準導電路3との電位差を意味する。
【0041】
電圧変換部21Aは、第1導電路41と第3導電路43Aとの間に設けられ、第1導電路41に電気的に接続された半導体スイッチング素子として構成されるハイサイド側の第1素子22Aと、第1素子22Aと基準導電路3との間に電気的に接続された半導体スイッチング素子として構成されるローサイド側の第2素子23Aと、第1素子22A及び第2素子23Aと第3導電路43Aとの間に電気的に接続されたインダクタ24Aとを備える。第1素子22A及び第2素子23Aのいずれも、Nチャネル型のMOSFETとして構成されている。
【0042】
電圧検出部18は、第3導電路43Aに電気的に接続されるとともに第3導電路43Aの所定位置の電圧に応じた値を制御回路26Aに入力する構成をなす。電圧検出部28Aは、第3導電路43Aの電圧(当該電圧検出部28Aの接続位置の電圧)を示す値を制御回路26Aに入力し得る公知の電圧検出回路として構成されている。電流検出部29Aは、抵抗器30A及び検出回路31Aを有し、第3導電路43Aを流れる電流を示す値(具体的には、第3導電路43Aを流れる電流の値に応じたアナログ電圧)を出力する。検出回路31Aは、例えば差動増幅器として構成され、電圧変換部21Aからの出力電流によって抵抗器30Aに生じた電圧降下は、検出回路31A(差動増幅器)で増幅されて出力電流に応じた検出電圧(アナログ電圧)となり、制御回路26Aに入力される。
【0043】
制御部25Aは、制御回路26Aと駆動回路27Aとを備える。制御回路26Aは、例えば、マイクロコンピュータとして構成され、CPU、ROM、RAM、A/D変換器などを備える。制御回路26Aは、電圧変換部21Aに降圧動作を行わせる場合に、電圧検出部28Aによって第3導電路43Aの電圧(第3導電路43Aと基準導電路3との電位差)を検出しながら、第3導電路43Aの電圧を設定された目標値に近づけるようにフィードバック演算を行い、PWM信号を発生させる。駆動回路27Aは、制御回路26Aから与えられたPWM信号に基づいて、第1素子22A及び第2素子23Aのそれぞれを各制御周期で交互にオンするためのオン信号を、第1素子22A及び第2素子23Aのゲートに印加する。
【0044】
図1のように、電源装置1には、上述した第2電源回路20Aと同様の構成をなす回路が第2電源回路20Aに対して並列に設けられている。この第2電源回路20Nも、第1電源回路10、第2電源回路20Aと同様の車両用降圧型DCDCコンバータとして構成されている。
【0045】
図3は、電源装置1の構成を具体的に示す回路図であり、一部の回路(第2電源回路20Aなど)は省略して示している。第2電源回路20Nは、主として、電圧変換部21N、制御部25N、電圧検出部28N、電流検出部29Nなどを備え、基本構成や基本動作は第1電源回路10や第2電源回路20Aと同様となっており、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第3導電路43Nに所望の直流電圧(出力電圧)を印加するように動作する。第3導電路43Nに印加される電圧とは、第3導電路43Nと基準導電路3との電位差を意味する。
【0046】
電圧変換部21Nは、第1導電路41と第3導電路43Nとの間に設けられ、第1導電路41に電気的に接続された半導体スイッチング素子として構成されるハイサイド側の第1素子22Nと、第1素子22Nと基準導電路3との間に電気的に接続された半導体スイッチング素子として構成されるローサイド側の第2素子23Nと、第1素子22N及び第2素子23Nと第3導電路43Nとの間に電気的に接続されたインダクタ24Nとを備える。第1素子22N及び第2素子23Nのいずれも、Nチャネル型のMOSFETとして構成されている。
【0047】
電圧検出部18は、第3導電路43Nに電気的に接続されるとともに第3導電路43Nの所定位置の電圧に応じた値を制御回路26Nに入力する構成をなす。電圧検出部28Nは、第3導電路43Nの電圧(当該電圧検出部28Nの接続位置の電圧)を示す値を制御回路26Nに入力し得る公知の電圧検出回路として構成されている。電流検出部29Nは、抵抗器30N及び検出回路31Nを有し、第3導電路43Nを流れる電流を示す値(具体的には、第3導電路43Nを流れる電流の値に応じたアナログ電圧)を出力する。検出回路31Nは、例えば差動増幅器として構成され、電圧変換部21Nからの出力電流によって抵抗器30Nに生じた電圧降下は、検出回路31N(差動増幅器)で増幅されて出力電流に応じた検出電圧(アナログ電圧)となり、制御回路26Nに入力される。
【0048】
制御部25Nは、制御回路26Nと駆動回路27Nとを備える。制御回路26Nは、例えば、マイクロコンピュータとして構成され、CPU、ROM、RAM、A/D変換器などを備える。制御回路26Nは、電圧変換部21Nに降圧動作を行わせる場合に、電圧検出部28Nによって第3導電路43Nの電圧(第3導電路43Nと基準導電路3との電位差)を検出しながら、第3導電路43Nの電圧を設定された目標値に近づけるようにフィードバック演算を行い、PWM信号を発生させる。駆動回路27Nは、制御回路26Nから与えられたPWM信号に基づいて、第1素子22N及び第2素子23Nのそれぞれを各制御周期で交互にオンするためのオン信号を、第1素子22N及び第2素子23Nのゲートに印加する。
【0049】
このように、電源装置1には、複数の第2電源回路20A,20Nが並列に設けられ、いずれも、同期整流方式の降圧型DCDCコンバータとして機能し、第1導電路41に印加された電圧を変換し、対応する第3導電路に所望の電圧を印加するように動作する。第2電源回路20Aは、ローサイド側の第2素子23Aのオン動作とオフ動作との切り替えを、ハイサイド側の第1素子22Aの動作と同期させて行うことで、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第3導電路43Aに所望の直流電圧(出力電圧)を印加する。同様に、第2電源回路20Nは、ローサイド側の第2素子23Nのオン動作とオフ動作との切り替えを、ハイサイド側の第1素子22Nの動作と同期させて行うことで、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第3導電路43Nに所望の直流電圧(出力電圧)を印加する。
【0050】
図1のように、電源装置1では、第1電源回路10が第2導電路42に接続されており、複数の第2電源回路20A,20Nの各々が、複数の第3導電路43A,43Nにそれぞれ接続されている。そして、複数設けられた第3導電路43A,43Nの各々と第2導電路42との間の各経路には、リレー部Ra,Rnがそれぞれ設けられ、各経路においてスイッチ部51A,51Nがそれぞれ介在している。
【0051】
リレー部Raは、一部がスイッチ部51Aとして機能するMOSFET50Aと、一部が第2スイッチ部62Aとして機能するMOSFET60Aと、を備え、これらMOSFET50A及びMOSFET60Aが第2導電路42と第3導電路43Aとの間に直列に接続されている。
【0052】
MOSFET50Aは、Nチャネル型のMOSFETとして構成され、ソースが第2導電路42に電気的に接続され、ドレインがMOSFET60Aのドレインに電気的に接続されている。ダイオード53Aは、MOSFET50Aのボディダイオードであり、アノードが第2導電路42に電気的に接続され、カソードがMOSFET60Aのドレイン及びダイオード63Aのカソードに電気的に接続されている。MOSFET50Aのうち、ダイオード53Aを除く部分がスイッチ部51Aである。スイッチ部51Aは、第3導電路43Aと第2導電路42との間に設けられ、第3導電路43A側から第2導電路42側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる。
【0053】
MOSFET60Aは、Nチャネル型のMOSFETとして構成され、ソースが第3導電路43Aに電気的に接続され、ドレインがMOSFET50Aのドレインに電気的に接続されている。ダイオード63Aは、MOSFET60Aのボディダイオードであり、アノードが第3導電路43Aに電気的に接続され、カソードがMOSFET50Aのドレイン及びダイオード53Aのカソードに電気的に接続されている。MOSFET60Aのうち、ダイオード63Aを除く部分が第2スイッチ部62Aである。第2スイッチ部62Aは、第2導電路42と第3導電路43Aとの間においてスイッチ部51Aと直列に接続され、第2導電路42側から第3導電路43A側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる。
【0054】
リレー部Rnも、リレー部Raと同様の構成をなし、リレー部Raと同様に機能する。リレー部Rnは、一部がスイッチ部51Nとして機能するMOSFET50Nと、一部が第2スイッチ部62Nとして機能するMOSFET60Nと、を備え、これらMOSFET50N及びMOSFET60Nが第2導電路42と第3導電路43Nとの間に直列に接続されている。MOSFET50Nのうち、ダイオード53N(ボディダイオード)を除く部分がスイッチ部51Nである。MOSFET60Nのうち、ダイオード63Nを除く部分が第2スイッチ部62Nである。
【0055】
次に、電源装置1で行われる制御について詳述する。
図1で示す電源システム100では、車両を始動させるための図示しない始動スイッチ(例えば、イグニッションスイッチ)がオン状態である場合に外部装置から電源装置1に対してオン信号(例えばイグニッションオン信号)が与えられるようになっており、始動スイッチがオフ状態である場合に外部装置から電源装置1に対してオフ信号(例えば、イグニッションオフ信号)が与えられるようになっている。なお、図4の例では、電源装置1に入力される信号がオフ信号(始動スイッチがオフ状態であることを示す信号)からオン信号(始動スイッチがオン状態であることを示す信号)に切り替わったタイミングが時間t1である。
【0056】
図4で示す例では、外部から電源装置1に与えられる信号がオフ信号からオン信号に切り替わったことを開始条件として第1電源回路10の駆動部15が電圧変換部11の駆動を開始し、電圧変換動作を行わせる。第1電源回路10は、同期整流方式の降圧型DCDCコンバータとして機能し、駆動部15の制御により、ローサイド側の第2素子13のオン動作とオフ動作との切り替えを、ハイサイド側の第1素子12の動作と同期させて行うことで、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第2導電路42に所望の直流電圧(出力電圧)を印加する。第2導電路42に印加される直流電圧(出力電圧)の大きさは、第1素子12のゲートに与えるPWM信号のデューティ比に応じて定まる。図1の例では、電源装置1の外部に設けられた外部ECU102(制御ECU)から駆動部15に対して目標電圧及び目標電流の各指示値が入力されるようになっている。駆動部15は、所定の通常状態のとき、電圧検出部18、電流検出部19、及び制御回路16によって監視される第2導電路42の電圧値及び電流値に基づき、第2導電路42の電圧値及び電流値を外部ECU102から指示された目標電圧値及び目標電流値に近づけるように、フィードバック演算を繰り返してPWM信号のデューティを調整しつつ電圧変換部11に降圧動作を行わせる。なお、出力側導電路(第2導電路42)で検出される電圧値及び電流値に基づいて電圧変換部11の出力電圧値及び出力電流値を目標電圧値及び目標電流値に近づける制御は、公知の様々な制御を採用し得る。
【0057】
また、駆動部15は、所定条件の成立時に、目標電圧値及び目標電流値のいずれか一方又は両方を、外部ECU102から指示された値よりも小さくするように制限する。例えば、所定条件の成立時は、第1導電路41又は第2導電路42のいずれかの電圧値が所定電圧値以上となった場合であってもよく、第1導電路41又は第2導電路42のいずれかの電流値が所定電流値以上となった場合であってもよく、電源装置1の所定位置の温度が所定温度以上となった場合であってもよい。このような所定条件の成立時に、目標電圧値及び目標電流値のいずれか一方又は両方を、外部ECU102から指示された値よりも小さくするように制限する。
【0058】
このように、駆動部15は、通常時には、目標電圧値及び目標電流値を外部ECU102(制御ECU)から指示された値に設定し、所定条件の成立時には、目標電圧値及び目標電流値のいずれか一方又は両方を、外部ECU102から指示された値よりも小さくするように制限する。いずれの場合でも、目標電圧値及び目標電流値が設定され、電圧検出部18、電流検出部19、及び制御回路16によって検出される第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)及び電流値(実際の電流値)に基づき、第2導電路42の電圧値及び電流値を目標電圧値及び目標電流値に近づけるように駆動部15によって制御がなされる。
【0059】
同様に、各第2電源回路20A,20Nの各制御部25A,25Nも、外部から電源装置1に与えられる信号がオフ信号からオン信号に切り替わったことを開始条件として電圧変換部21A,21Nの駆動を開始し、電圧変換動作を行わせる。第2電源回路20A,20Nの各々も、同期整流方式の降圧型DCDCコンバータとして機能する。図2で示す第2電源回路20Aは、制御部25Aの制御により、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第3導電路43Aに所望の直流電圧(出力電圧)を印加する。第3導電路43Aに印加される直流電圧(出力電圧)の大きさは、第1素子22Aのゲートに与えるPWM信号のデューティ比に応じて定まる。図3で示す第2電源回路20Nは、制御部25Nの制御により、第1導電路41に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、第3導電路43Nに所望の直流電圧(出力電圧)を印加する。第3導電路43Nに印加される直流電圧(出力電圧)の大きさは、第1素子22Nのゲートに与えるPWM信号のデューティ比に応じて定まる。
【0060】
図2で示す駆動部15の制御回路16は、電圧検出部18によって検出される第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)と設定中の目標電圧値との差が所定の第1値未満であり、且つ、電流検出部19によって検出される第2導電路42の電流値(実際の電流値)と設定中の目標電流値との差が所定の第2値未満である場合、正常状態であるとして、第2電源回路20Aの制御回路26A及び第2電源回路20Nの制御回路26Nに所定の正常信号を出力するようになっている。一方、制御回路16は、電圧検出部18によって検出される第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)が設定中の目標電圧値よりも低く、それらの差が上記第1値以上である場合、又は、電流検出部19によって検出される第2導電路42の電流値(実際の電流値)が設定中の目標電流値よりも低く、それらの差が上記第2値以上である場合、第2電源回路20Aの制御回路26A及び第2電源回路20Nの制御回路26Nに第1の異常信号を出力するようになっている。図4の例では、何らかの理由によって時間t2で第1電源回路10の出力が停止しており、時間t3で第1の異常信号が出力されている。また、制御回路16は、電圧検出部18によって検出される第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)が、所定の電圧閾値以上である場合(第2の異常状態である場合)、第2電源回路20Aの制御回路26A及び第2電源回路20Nの制御回路26Nに第2の異常信号を出力するようになっている。
【0061】
第2電源回路20Aの制御部25Aは、電圧変換部21Aの駆動開始後、制御回路16から正常信号が出力されている場合(即ち、第1電源回路10及び第2導電路42が所定の正常状態である場合)、スイッチ部51A(第1スイッチ部)をオフ状態とするとともに第2スイッチ部62Aをオン状態とする。図4の例では、時間t1から時間t3までの間は、スイッチ部51A(第1スイッチ部)がオフ状態とされ、第2スイッチ部62Aがオン状態とされるため、第3導電路43A側から第2導電路42側へ電流が流れることが遮断される。また、第3導電路43Aの電位が第2導電路42の電位よりも一定程度低くなった場合には、ダイオード53A及び第2スイッチ部62Aを介して電流が流れ、第3導電路43Aの電位の低下が抑えられる。また、第2電源回路20Nの制御部25Nも同様に動作し、電圧変換部21Nの駆動開始後、制御回路16から正常信号が出力されている場合、スイッチ部51N(第1スイッチ部)をオフ状態とするとともに第2スイッチ部62Nをオン状態とし、第3導電路43N側から第2導電路42側へ電流が流れることを遮断しつつ、第3導電路43Nの電位が第2導電路42の電位よりも一定程度低くなった場合には、ダイオード53N及び第2スイッチ部62Nを介して電流が流れる。
【0062】
第2電源回路20Aの制御部25Aは、電圧変換部21Aの駆動開始後、制御回路16から第1の異常信号が出力されている場合(即ち、検出部5が検出する第2導電路42の電圧値が目標電圧値よりも第1値以上低い場合、又は検出部5が検出する第2導電路42の電流値が目標電流値よりも第2値以上低い場合)に、スイッチ部51A(第1スイッチ部)をオン状態とし、第2スイッチ部62Aもオン状態で維持する。同様に、第2電源回路20Nの制御部25Nは、電圧変換部21Nの駆動開始後、制御回路16から第1の異常信号が出力されている場合に、スイッチ部51N(第1スイッチ部)をオン状態とし、第2スイッチ部62Nもオン状態で維持する。このように、第2導電路42に対する出力が低下した場合にスイッチ部51A,51Nがオン状態に切り替えられるため、第2電源回路20A,20Nから供給される電力の一部が、第2導電路42に補充されることになる。なお、図4の例では、時間t3から時間t4までの期間に制御回路16から第1の異常信号が出力されている。また、時間t4の後には、第1の異常信号が解除され、時間t4から時間t5までの間は、正常信号が出力されている。
【0063】
第2電源回路20Aの制御部25Aは、電圧変換部21Aの駆動開始後、制御回路16から第2の異常信号が出力されている場合(即ち、検出部5が検出する第2導電路42の電圧値が所定の電圧閾値以上である場合(第2の異常状態である場合))に、スイッチ部51A(第1スイッチ部)をオフ状態とし、第2スイッチ部62Aもオフ状態とする。同様に、第2電源回路20Nの制御部25Nは、電圧変換部21Nの駆動開始後、制御回路16から第2の異常信号が出力されている場合に、スイッチ部51N(第1スイッチ部)をオフ状態とし、第2スイッチ部62Nもオフ状態とする。このように、第2導電路42が過電圧状態となった場合に第2スイッチ部62A,62Nがオフ状態に切り替えられるため、第2導電路42の過電圧の影響が第3導電路43A,43Nに及ばなくなり、第3導電路43A,43Nが過電圧となることを防ぐことができる。なお、図4の例では、時間t5から時間t6までの期間に制御回路16から第2の異常信号が出力されている。
【0064】
以下、本構成の効果を例示する。
上述した車両用電源装置1は、第1蓄電部91(車両用蓄電部)から電力が供給される経路である第1導電路41に印加された電圧を変換して第2導電路42に電圧を印加する第1電源回路10と、第1導電路41に印加された電圧を変換して第3導電路43A,43Nに電圧を印加する第2電源回路20A,20Nとを有する。このように構成されるため、第1負荷81に対しては、第2導電路42を介して電力を供給することができ、第2負荷82A,82Nに対しては、第3導電路43A,43Nを介して電力を供給することができる。
【0065】
そして、制御部25A,25Nは、第1電源回路10又は第2導電路42の少なくともいずれかが所定の異常状態である場合にスイッチ部51A,51Nをオン状態とし、そうでない場合にスイッチ部51A,51Nをオフ状態とする。このように、所定の異常状態でない場合には、スイッチ部51A,51Nがオフ状態となり、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側への電力供給が遮断されるため、第2導電路42で一時的な電圧低下などが生じても、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側へ電流が流れ込むことを防止し得る。よって、所定の異常状態でない場合には、第2導電路42側の状態が第3導電路43A,43Nに影響を与えにくくなり、第3導電路43A,43Nの状態が安定的に維持されやすくなる。一方、所定の異常状態となった場合には、スイッチ部51A,51Nがオン状態となり、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側への電力供給が許容される。このように動作する期間は、第2導電路42側で電圧又は電流が低下しても、第3導電路43A,43N側から電力が補われ、電圧又は電流の低下を抑制することができる。
【0066】
第2導電路42は、第1蓄電部91(車両用蓄電部)とは異なる第2蓄電部92に電気的に接続されている。この構成では、第2蓄電部92から第1負荷81に電力が供給され得る構成、且つ、第1電源回路10から供給される電力によって第2蓄電部92が充電され得る構成となる。この構成では、第2蓄電部92の充電電圧が低下した場合、第1負荷81はその影響を受けやすいが、第3導電路43A,43Nに電気的に接続された第2負荷82A,82Nには、充電電圧の低下の影響が及びにくくなる。
【0067】
車両用電源装置1は、第2導電路42に印加される電圧の値又は第2導電路42を流れる電流の値を検出する検出部5を有する。具体的には、電圧検出部18、電流検出部19、及び制御回路16によって検出部5が構成されている。そして、第1電源回路10は、第1導電路41に印加された電圧を変換し、第2導電路42に印加する電圧を生成する電圧変換部11と、第2導電路42に印加される電圧の値又は第2導電路42を流れる電流の値が目標値となるように電圧変換部11を駆動する駆動部15とを備える。制御部25A,25Nは、検出部5が検出する電圧の値又は電流の値が目標値よりも一定値以上低い場合を所定の異常状態としてスイッチ部51A,51Nをオン状態とするように動作する。この車両用電源装置1は、第2導電路42の電圧値又は電流値が一定程度低下した場合にスイッチ部51A,51Nをオン状態に切り替え、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側に電力を補うように動作する。よって、第2導電路42の電圧値又は電流値が一定程度低下するような事態が生じても、第2導電路42の電圧低下又は電流低下を抑えやすくなる。
【0068】
車両用電源装置1は、複数の第2電源回路20A,20N、複数の第3導電路43A,43N、及び複数のスイッチ部51A,51Nをそれぞれ備えている。そして、複数の第2電源回路20A,20Nの各々が、複数の第3導電路43A,43Nにそれぞれ接続されて、複数のスイッチ部51A,51Nの各々が、複数の第3導電路43A,43Nの各々と第2導電路42との間にそれぞれ設けられている。そして、スイッチ部51A,51Nのいずれも、対応する第3導電路側から第2導電路42側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わるように動作する。この車両用電源装置1は、第2電源回路20A,20Nの各々によって第2負荷82A,82Nの各々に電力を供給することができ、第2導電路42側の電圧低下又は電流低下の影響を受けにくい形で、第2負荷82A,82Nへの電力供給が安定的に行われやすくなる。一方、所定の異常状態が発生した場合には、複数のスイッチ部51A,51Nがオン状態に切り替えられ、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側へ電力が供給され得る状態となる。このように、第2導電路42側で所定の異常状態が発生したとき、電力を補うための経路が複数確保されるため、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側への電力供給がより確実且つより十分に行われやすくなる。
【0069】
車両用電源装置1は、スイッチ部に対して並列に設けられるとともに、アノードが第2導電路42側に接続され、カソードが第3導電路側に接続されるダイオード53A,53Nを有する。そして、制御部25A,25Nがスイッチ部51A,51Nをオフ状態で維持しているときに、ダイオード53A,53Nのアノードと第2導電路42とが導通し、各カソードが第3導電路43A,43Nのそれぞれと導通するように構成されている。この車両用電源装置1は、制御部25A,25Nがスイッチ部51A,51Nをオフ状態で維持しているとき、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側へ流れ込もうとする電流は遮断されるが、第2導電路42側から第3導電路43A,43N側へ流れ込もうとする電流はダイオード53A,53Nによって許容される。つまり、第3導電路43A,43Nに印加される電圧が第2導電路42に印加される電圧に対して大きく低下しても、第2導電路42からダイオード53A,53Nを介して第3導電路43A,43Nへ電流が流れ込むことで、第3導電路43A,43Nの電圧の低下が抑えられる。よって、第2負荷82A,82Nへ電力を供給するための経路である第3導電路43A,43Nを、より安定させやすくなる。
【0070】
車両用電源装置1は、第2導電路42と第3導電路43A,43Nの各々との間においてスイッチ部51A,51Nの各々と直列に第2スイッチ部62A,62Nがそれぞれ設けられている。そして、第2スイッチ部62A,62Nは、第2導電路42側から第3導電路43A,43N側への電力供給を遮断するオフ状態と、許容するオン状態とに切り替わる構成となっている。そして、制御部25A,25Nは、第1電源回路10及び第2導電路42が所定の正常状態である場合にスイッチ部51A,51Nをオフ状態とするとともに第2スイッチ部62A,62Nをオン状態とし、所定の異常状態である場合にスイッチ部51A,51Nをオン状態とし、所定の正常状態及び所定の異常状態とは異なる第2の異常状態である場合に第2スイッチ部62A,62Nをオフ状態とするように動作する。この車両用電源装置1は、所定の正常状態である場合、スイッチ部51A,51Nがオフ状態となり、第2スイッチ部62A,62Nがオン状態となるため、正常状態のときには、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側への電力供給は遮断され、第2導電路42側から第3導電路43A,43N側の電力供給は、スイッチ部51A,51Nと並列に設けられたダイオード53A,53N及びオン状態とされた第2スイッチ部62A,62Nを介して可能となる。よって、正常状態のときには、第2導電路42側での電圧低下の影響が第3導電路43A,43N側に及びにくくなり、第3導電路43A,43N側で電圧が低下した場合には第2導電路42側から電力が補われるようになる。一方、所定の異常状態が発生した場合、スイッチ部51A,51Nがオン状態となるため、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側への電力供給が許容される。よって、所定の異常状態のときには、第3導電路43A,43N側から第2導電路42側へ電力を補うことができる。また、第2の異常状態が発生した場合、第2スイッチ部62A,62Nがオフ状態となるため、スイッチ部51A,51Nと並列に設けられたダイオード53A,53Nを介して第2導電路42側から第3導電路43A,43N側へ電流が流れ込むような状態を遮断することができる。
【0071】
制御部25A,25Nは、第2導電路42に印加される電圧の値が所定の電圧閾値以上である場合を第2の異常状態として第2スイッチ部62A,62Nをオフ状態とする。この車両用電源装置1は、第2導電路42に印加される電圧が所定の電圧閾値以上となるような過電圧状態のときに第2スイッチ部62A,62Nをオフ状態とし、過電圧に起因する電流が第2導電路42側から第3導電路43A,43N側へ流れ込むことを遮断することができる。よって、第2導電路42が過電圧状態のときに過電圧の影響が第3導電路43A,43Nに及ぶことを防ぐことができる。
【0072】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施例の特徴や後述する実施例の特徴は矛盾しない範囲で様々に組み合わせることが可能である。
【0073】
実施例1では、2つの第2電源回路20A,20Nが設けられた構成を例示したが、第2電源回路は1つであってもよく、3以上の複数であってもよい。
【0074】
実施例1では、第1電源回路10、第2電源回路20A,20Nが降圧型のDCDCコンバータであったが、昇圧型のDCDCコンバータであってもよい。或いは、昇降圧型のDCDCコンバータとして動作し得るものであってもよい。
【0075】
実施例1では、第1電源回路10の制御回路16から異常信号を出力する構成を例示したが、第2電源回路20A,20Nの各制御部25A,25N(具体的には、各制御回路26A,26N)のそれぞれが、制御回路16から情報(具体的には、設定中の目標電圧値及び目標電流値の情報、検出部5が検出した電圧値及び電流値の情報)を取得し得るように構成されていてもよい。この場合、制御部25A,25Nのいずれも、第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)と目標電圧値との差が所定の第1値未満であり、且つ、第2導電路42の電流値(実際の電流値)と目標電流値との差が所定の第2値未満である場合を正常状態として、上述の動作(正常信号が出力されるときの動作)を行うようにしてもよい。また、制御部25A,25Nのいずれも、第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)が目標電圧値よりも低く、それらの差が上記第1値以上である場合、又は、第2導電路42の電流値(実際の電流値)が目標電流値よりも低く、それらの差が上記第2値以上である場合を所定の異常状態として、上述の動作(第1の異常信号が出力されるときの動作)を行うようにしてもよい。また、制御部25A,25Nのいずれも、第2導電路42の電圧値(実際の電圧値)が、所定の電圧閾値以上である場合を第2の異常状態として、上述の動作(第2の異常信号が出力されるときの動作)を行うようにしてもよい。
【0076】
実施例1では、第1電源回路10、第2電源回路20A,20Nのいずれもが単相式のDCDCコンバータであったが、いずれか又は全てが多相式のDCDCコンバータであってもよい。
【0077】
実施例1では、出力側となる第2導電路42に第2蓄電部92が電気的に接続された構成を例示したが、第2導電路42に第2蓄電部92が電気的に接続されていなくてもよい。
【0078】
実施例1では、第1電源回路10、第2電源回路20A,20Nのいずれも、第2素子がスイッチング素子として構成された同期整流方式の降圧型DCDCコンバータとなっていたが、第2素子がダイオード(第1素子側にカソードが接続され基準導電路側にアノードが接続されたダイオード)として構成されたダイオード方式の降圧型DCDCコンバータとなっていてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1…車両用電源装置
5…検出部
10…第1電源回路
11…電圧変換部
15…駆動部
18…電圧検出部
19…電流検出部
20A,20N…第2電源回路
25A,25N…制御部
41…第1導電路
42…第2導電路
43A,43N…第3導電路
51A,51N…スイッチ部
53A,53N…ダイオード
62A,62N…第2スイッチ部
81…第1負荷
82A,82N…第2負荷
91…第1蓄電部(車両用蓄電部)
92…第2蓄電部
図1
図2
図3
図4