(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ユーザは、アカウントを連携させるためには、第1のURLと第2のURLの双方によってサーバにアクセスする必要があり、連携処理に手間を要する。またアカウントの連携には、ユーザは少なくとも一方のアカウントにログインする必要があるが、アカウントの連携のためだけにログインを行うこともユーザにとって手間となる。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、オンラインサービスのアカウントへログインしていないユーザに、他のサービスのアカウントとの連携を無理なく促すことが可能な情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理システムは、第1サービスを提供する第1サービスサーバを含む情報処理システムであって、通信部と制御部を有する。上記通信部は、上記第1サービスの第1アカウントを有するユーザのユーザ端末及び上記第1サービスとは異なる第2サービスを提供する第2サービスサーバと通信可能である。上記制御部は、上記ユーザ端末から、上記第1アカウントに未ログインの状態で商品又はサービスの購入要求を受信した場合、当該ユーザ端末へ購入要求画面を送信する。また制御部は、当該購入要求画面上で、上記ユーザの所定の識別情報の入力があった場合に、上記第2サービスサーバまたは当該第2サービスサーバに紐付けられたサーバに当該ユーザが上記識別情報に対応する第2アカウントを有するか否かを問い合わせる。そして制御部は、対応するアカウントを有する場合、上記ユーザ端末へ、上記第1アカウントへのログイン及び当該第1アカウントと上記第2アカウントとの連携処理を提案する表示情報を送信する。
【0008】
この構成により情報処理システムは、商品・サービスの購入要求画面上でのユーザの識別情報の入力を契機に第1アカウントへのログイン及び第2アカウントとの連携を提案することで、連携により第2サービスから得られる特典をインセンティブとして、第1サービスのアカウントへログインしていないユーザに、第2サービスのアカウントとの連携を無理なく促すことができるとともに、商品・サービスの販売機会の損失を防ぐことができる。ここで所定の識別情報とは、例えばユーザのメールアドレスや電話番号等であるが、これに限られない。
【0009】
上記制御部は、上記購入要求画面上で、上記識別情報が入力され、かつ、当該識別情報以外の入力項目のうち所定割合以上の入力が完了している場合に上記表示情報を送信してもよい。
【0010】
これにより情報処理システムは、ユーザによる商品又はサービスの購入のための入力作業がある程度進んだ段階でアカウント連携を促すことで、アカウント連携に対するユーザの抵抗感をより軽減することができる。
【0011】
上記制御部は、上記購入要求画面上で入力された、上記識別情報以外の所定の情報が上記第2アカウントと対応付けられているか否かを当該第2サービスサーバに問い合わせ、対応付けられている場合に上記表示情報を送信してもよい。
【0012】
これにより情報処理システムは、連携可能なアカウントの有無をより精度よく判定することができる。
【0013】
上記制御部は、上記購入要求の受信時から
その所定期間前
の時点まで
の間に上記第1アカウントへのログイン履歴がある場合、上記表示情報を送信しなくてもよい。
【0014】
これにより情報処理システムは、第1アカウントに直前にログインした履歴があるにも関わらずログインせずに購入要求があった場合には、なりすましの可能性があるものとみなしてアカウント連携を提案しないようにすることで、被害を未然に防ぐことができる。
【0015】
上記制御部は、購入要求画面が有する全ての入力項目の入力完了前に、上記表示情報に応じて上記ユーザ端末から上記第1アカウントと上記第2アカウントとの連携処理要求を受信した場合、当該ユーザ端末へ連携処理実行画面を送信し、連携処理完了後に当該連携処理実行画面に代えて上記入力中の購入要求画面を当該ユーザ端末へ送信してもよい。
【0016】
これにより情報処理システムは、購入処理の完了前にアカウント連携処理を完了し連携した状態で購入処理を行なわせることができる。
【0017】
上記制御部は、上記表示情報に応じて上記ユーザ端末から上記第1アカウントと上記第2アカウントとの連携処理要求を受信し、連携処理を完了した場合であって、上記購入要求画面に入力された情報に基づく購入処理が完了した場合、購入処理の完了と上記連携処理の完了とを同時に通知する完了画面を上記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0018】
これにより情報処理システムは、アカウント連携処理の完了と連携後のアカウントによる購入処理の完了とをユーザに同時に知らせることができ、両者を別個に通知する手間を省くことができる。
【0019】
上記購入要求に基づく上記商品又はサービスの購入処理が完了し、かつ、上記第1アカウントと上記第2アカウントとが連携されている場合には、上記第2アカウントについて上記商品又はサービスの内容に応じたポイントが付与されてもよい。ここで上記制御部は、上記購入処理に応じて付与されるポイントが所定ポイント以上となる場合に上記表示情報を送信してもよい。
【0020】
これにより情報処理システムは、付与されるポイントをインセンティブとしてアカウント連携をユーザに促すことができる。
【0021】
本発明の他の形態に係る情報処理方法は、第1サービスを提供する第1サービスサーバを含む情報処理システムにより実行される情報処理方法であって、
上記第1サービスの第1アカウントを有するユーザのユーザ端末から、上記第1アカウントに未ログインの状態で商品又はサービスの購入要求を受信した場合、当該ユーザ端末へ購入要求画面を送信し、
上記購入要求画面上で、上記ユーザの所定の識別情報の入力があった場合に、上記第1サービスとは異なる第2サービスを提供する第2サービスサーバまたは当該第2サービスサーバに紐付けられたサーバに当該ユーザが上記識別情報に対応する第2アカウントを有するか否かを問い合わせ、
上記ユーザが対応するアカウントを有する場合、上記ユーザ端末へ、上記第1アカウントへのログイン及び当該第1アカウントと上記第2アカウントとの連携処理を提案する表示情報を送信する、ことを含む。
【0022】
本発明の他の形態に係るプログラムは、第1サービスを提供する第1サービスサーバとして機能する情報処理装置に、
上記第1サービスの第1アカウントを有するユーザのユーザ端末から、上記第1アカウントに未ログインの状態で商品又はサービスの購入要求を受信した場合、当該ユーザ端末へ購入要求画面を送信するステップと、
上記購入要求画面上で、上記ユーザの所定の識別情報の入力があった場合に、上記第1サービスとは異なる第2サービスを提供する第2サービスサーバまたは当該第2サービスサーバに紐付けられたサーバに当該ユーザが上記識別情報に対応する第2アカウントを有するか否かを問い合わせるステップと、
上記ユーザが対応するアカウントを有する場合、上記ユーザ端末へ、上記第1アカウントへのログイン及び当該第1アカウントと上記第2アカウントとの連携処理を提案する表示情報を送信するステップと、を実行させる。
【0023】
本発明の他の実施形態に係る記録媒体は、上記プログラムが記録された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明によれば、オンラインサービスのアカウントへログインしていないユーザに、他のサービスのアカウントとの連携を無理なく促すことができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0027】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る飲食店情報提供システムの構成を示した図である。
【0028】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の飲食店情報提供サーバ100と、複数のユーザ端末200と、複数の飲食店端末300と、他のEC(E-Commerce)サーバ400とを含む。
【0029】
飲食店情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載したポータルサイトを運営するウェブサーバである。飲食店情報提供サーバ100は、複数のユーザ端末200及び複数の飲食店の飲食店端末300とインターネット50を介して接続されている。
【0030】
飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトにおいて、ユーザ端末200のユーザ向けに飲食店情報の検索システムを提供する。具体的には、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの検索要求に基づいて検索条件に合致する飲食店情報を検索し、検索結果を掲載したWebページを生成してユーザ端末200へ送信する。また飲食店情報提供サーバ100は、当該飲食店情報を閲覧したユーザのユーザ端末200からの、いずれかの飲食店に対する予約受付処理を代行する。
【0031】
ユーザ端末200(200A,200B,200C...)は、ユーザにより使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、ノートブックPC、デスクトップPC等である。ユーザ端末200は、飲食店情報提供サーバ100へアクセスし、上記Webページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0032】
ユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて飲食店の検索条件を決定し、当該検索条件に基づく飲食店検索要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信する。本実施形態では、飲食店の所在エリア(最寄駅)やジャンル、価格帯等、予め設定された検索条件をユーザ端末200のユーザが選択することで検索要求の送信が可能である。そしてユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて、上記検索結果として表示されたいずれかの飲食店に対する予約要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信可能である。
【0033】
ユーザが上記ポータルサイトを介して飲食店の予約等の各種サービスを利用するには、ユーザは上記飲食店情報提供サーバ100が提供するサービスの会員としてのアカウント(ID)を有し、当該アカウントを用いて上記ポータルサイトにログインする必要がある。ユーザが当該アカウントで所定のサービスを利用した場合、当該サービスの内容に応じたポイントがユーザ(のアカウント)に付与される。
【0034】
また一方で飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトに掲載される飲食店(加盟店)向けに、飲食店情報の管理画面(Webページ)を提供している。飲食店端末300のユーザは、当該管理画面を介して、上記検索結果として一般ユーザに提供されるWebページ上の飲食店情報を編集・更新し、当該Webページを上記ポータルサイト上にアップロードすることができる。
【0035】
飲食店端末300(300A,300B,300C...)は、各飲食店に設置されている端末であり、タブレットPC、ノートブックPC、デスクトップPC等である。飲食店端末300は、管理者の操作に基づいて、上記飲食店情報の編集・更新等、自身の飲食店情報に関する処理を飲食店情報提供サーバ100との通信により実行することが可能である。
【0036】
また他のECサーバ400は、飲食店情報提供サーバ100と同様に会員向けのECサービスを提供している。ユーザ端末200のユーザは、当該ECサーバ400が提供するサービスを利用するには、会員としてのアカウントを有し、当該アカウントを用いて上記ポータルサイトにログインする必要がある。ユーザが当該アカウントで所定のサービスを利用した場合も、当該サービスの内容に応じたポイントがユーザ(のアカウント)に付与される。
【0037】
本実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、飲食店情報提供サーバ100が提供する飲食店情報提供サービスを利用するためのアカウント(以下、第1アカウント)と、他のECサーバ400が提供するECサービスを利用するためのアカウント(以下、第2アカウント)とを、所定の連携処理によって連携させることが可能である。当該連携処理の詳細について後述する。
【0038】
また飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200のユーザが、飲食店情報提供サービスを利用した場合に、第1アカウントと第2アカウントの連携の有無に応じていずれかのアカウントに対してポイントが付与されるようにポイント付与処理を制御することが可能である。
【0039】
[飲食店情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0040】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0041】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0042】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0043】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0044】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0045】
後述するが、特に本実施形態において、記憶部18は、後述するアカウント連携処理に必要なアプリケーション等のプログラムの他、飲食店情報データベース、ユーザ情報データベース、及び予約情報データベースを有している。
【0046】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200との間の通信処理を担う。
【0047】
なお、図示しないが、ユーザ端末200及び飲食店端末300の基本的なハードウェア構成も上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成と略同様である。
【0048】
[飲食店情報提供サーバのデータベース構成]
図3は、上記飲食店情報提供サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0049】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31、ユーザ情報データベース32、予約情報データベース33を有している。
【0050】
飲食店情報データベース31は、飲食店毎に、その飲食店の店名、所在位置(住所または緯度経度)情報、エリア情報、アクセス情報(最寄り駅情報、最寄り駅からの徒歩距離情報)電話番号、その飲食店を識別するID(店舗ID)、その飲食店の業態・サービスのカテゴリ情報、その飲食店を紹介する情報(店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報、飲食店が行うイベント情報等)、飲食店に関する(飲食店を紹介する)画像データ、飲食店が提供するメニューに関するメニュー情報、平均予算情報、営業時間、ウェブサイトURL等の情報等を記憶している。これらの情報は、各飲食店の飲食店端末300から、飲食店情報提供サーバ100が提供する管理画面を介して入力されたものである。また飲食店情報データベース31には、各飲食店における予約受付状況を示す情報(予約台帳情報)が記憶されていてもよい。
【0051】
上記メニュー情報は、上記ポータルサイト上の各飲食店のサイトに掲載されるメニューに対応する情報であり、各飲食店が提供可能な複数のメニューのメニュー名を、飲食店毎に記憶している。当該メニュー情報は、例えば前菜/メイン、ランチ/ディナー/コース等のメニューカテゴリ毎に記憶されてもよい。またメニュー情報としては、メニュー名や値段、説明等を示す文字情報の他、当該メニューを撮影した写真等の画像情報も対応付けて記憶される。
【0052】
上記エリア情報としては、広さ単位の異なる複数のエリアに関する情報が含まれる。広いエリアとしては例えば都道府県や市区町村、狭いエリアとしては例えば駅から数百m以内(例えば、「銀座エリア」)、それらの間の広さのエリアとして、例えば駅から1km以内のエリアや、複数の駅周辺エリアがまとまったエリア(例えば、「銀座・新橋・有楽町エリア」)等が挙げられるが、これらに限られない。これにより、同じ飲食店でも、その広さによって複数のエリアに紐付けられていることになる。
【0053】
上記カテゴリ情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインカテゴリの他、和食における焼き鳥・天ぷら等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブカテゴリを含んでいてもよい。
【0054】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末200を所有する、上記飲食店情報提供サーバ100が提供する上記ポータルサイトを介した飲食店情報サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス(その他のメッセージの宛先となる情報)、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。ユーザIDとしては、ユーザの指定した任意の文字列の他、ユーザのメールアドレスも利用可能である。
【0055】
またユーザ情報データベース32には、上記第1アカウントに連携された第2アカウントが存在する場合には、当該第2アカウントに関する情報(以下、連携情報)も上記ユーザIDと対応付けて記憶される。当該連携情報は、ユーザ端末200から飲食店情報提供サーバ100に対して第2アカウントとの連携要求が送信された場合に記憶される他、連携先の第2アカウントを管理する他のECサーバ400に対してユーザ端末200から第1アカウントとの連携要求が送信された場合に、当該他のECサーバ400から受信され記憶されてもよい。
【0056】
さらにユーザ情報データベース32は、これまでにユーザに付与されたポイントに関する情報も記憶している。当該ポイントに関する情報としては、上記第1アカウントに連携された第2アカウントが存在しない場合には当該第1アカウントについて付与されたポイントに関する情報が記憶され、第1アカウントに連携された第2アカウントが存在する場合には、第1アカウントに付与されたポイントに加えて、第2アカウントについて付与されたポイントに関する情報が記憶される。
【0057】
また、第1アカウントに連携された第2アカウントが存在する場合でも、ユーザ情報データベース32には第1アカウントについて付与されたポイントに関する情報のみが記憶され、第2アカウントについて付与されたポイントに関する情報は上記ECサーバ400またはそれに紐づけられた他のサーバによって記憶されてもよい。
【0058】
予約情報データベース33は、上記ユーザ端末200から、所定の予約フォーム等を介して受信した、各飲食店の予約要求に含まれる予約情報(例えば、飲食店名、予約時刻、利用人数、利用コース等)を、上記ユーザ端末200のユーザを識別するユーザ情報と対応付けて記憶する。
【0059】
これら各データベースは、後述する飲食店情報提供サーバ100によるアカウント連携処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0060】
[飲食店情報提供サーバの動作]
次に、以上のように構成された飲食店情報提供サーバ100の動作について説明する。当該動作は、飲食店情報提供サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0061】
図4は、飲食店情報提供サーバ100による、アカウント連携処理の流れを示したフローチャートである。
【0062】
同図に示すように、CPU11は、ユーザ端末200から、第1アカウントへの未ログインの状態で、飲食店の予約フォーム画面へのアクセスがあったか否かを判断する(ステップ41)。予約フォーム画面へのアクセスは、例えば、上記ポータルサイト上の各飲食店の飲食店情報欄に表示された予約ボタンのうちいずれかがユーザ端末200のユーザに押下されることで行われる。
【0063】
予約フォーム画面へのアクセスがあったと判断した場合(Yes)、CPU11は、予約フォーム画面を生成してユーザ端末200へ送信する(ステップ42)。
【0064】
図5は、飲食店情報提供サーバ100によってユーザ端末200に送信され表示される予約フォーム画面の例を示した図である。
【0065】
同図に示すように、予約フォーム画面50は、例えば、予約者の氏名を入力するための氏名入力欄51、予約者のメールアドレスを入力するためのメールアドレス入力欄52、予約者の電話番号を入力するための電話番号入力欄53及び各入力欄に入力された情報を基に予約を要求するための予約要求ボタン54を有する。
【0066】
続いてCPU11は、上記予約フォーム画面50上で、ユーザ識別情報としてのメールアドレスがメールアドレス入力欄52に入力されたか否かを判断する(ステップ43)。ここで、メールアドレスの入力が完了したか否かは、例えば、入力用のカーソルがメールアドレス入力欄52から他の入力欄へ移動したことを検知することや、メールアドレス入力欄52において最後に文字が入力されてから文字が入力されない時間が所定時間(例えば10秒等)以上経過したことを検知することで判断されてもよい。
【0067】
メールアドレスが入力されたと判断した場合(Yes)、CPU11は、他のECサーバ400へ、当該メールアドレスに対応する第2アカウント(他のECサーバ400が提供するサービスへのログインに必要なアカウント)の有無を問い合わせる(ステップ44)。
【0068】
続いてCPU11は、他のECサーバ400から、上記メールアドレスに対応する第2アカウントが有るとの返答を受信したか否かを判断する(ステップ45)。
【0069】
対応する第2アカウントは存在しないとの返答を受信した場合には(No)、CPU11はアカウント連携処理を終了する。
【0070】
一方、対応する第2アカウントが存在するとの返答を受信した場合には(Yes)、CPU11は、上記予約フォーム画面50において、メールアドレス以外の入力項目のうち所定割合以上の入力項目への入力が完了しているか否かを判断する(ステップ46)。
【0071】
ここで、メールアドレス以外の入力項目としては、本例では上述した氏名入力欄51に入力される氏名と、電話番号入力欄53に入力される電話番号がある。所定割合は例えば20%、50%、70%等が挙げられるが、これに限られない。本例では、例えば50%、すなわち、氏名と電話番号のうち一方が入力済みであれば所定割合以上の入力項目への入力が完了していると判断される。
【0072】
上記メールアドレス以外の入力項目のうち所定割合以上の入力項目への入力が完了していると判断した場合(Yes)、CPU11は、当該メールアドレスに対応する第1アカウントが存在するか否かを、ユーザ情報データベース32を参照して確認する(ステップ47)。
【0073】
上記メールアドレスに対応する第1アカウントが存在すると判断した場合(Yes)、CPU11は、アカウントログイン/連携提案ダイアログを生成してユーザ端末200へ送信し表示させる(ステップ48)。
【0074】
図6は、当該アカウントログイン/連携提案ダイアログの例を示した図である。同図に示すように、アカウントログイン/連携提案ダイアログ60は、例えば予約フォーム画面50に重畳して表示される。
【0075】
アカウントログイン/連携ダイアログ60は、ユーザが有する第1アカウントが第2アカウントと連携可能であること、及び当該アカウントの連携及び第1アカウントへのログインを提案する旨の文字情報と、当該連携及びログインを要求するためのログイン・連携ボタン61と、連携を行わず予約フォーム画面50に戻るための不連携ボタン62を有する。
【0076】
CPU11は、ダイアログとしてではなく、予約フォーム画面50から遷移する別画面としてアカウントログイン/連携提案用の表示情報を生成してもよい。
【0077】
続いてCPU11は、上記アカウントログイン/連携ダイアログ60上で、ユーザ端末200のユーザにより上記ログイン・連携ボタン61が押下されることで、第1アカウントへのログイン及び第1アカウントと第2アカウントの連携の要求を受信したか否かを判断する(ステップ49)。
【0078】
上記ログイン・連携要求を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、まず第1アカウントへのログイン画面をユーザ端末200へ送信する。そしてユーザ端末200のユーザによってログイン情報が入力されユーザ端末200からログイン要求を受信すると、CPU11は、ユーザ端末200を第1アカウントへログインさせる。続いてCPU11は、ログインに成功すると、第1アカウントと第2アカウントの連携処理を実行するための連携処理実行画面を生成しユーザ端末200へ送信する(ステップ50)。
【0079】
一方、上記メールアドレスに対応する第1アカウントが存在しないと判断した場合(No)、CPU11は、アカウント登録/連携提案ダイアログを生成してユーザ端末200へ送信し表示させる(ステップ51)。
【0080】
図7は、当該アカウント登録/連携提案ダイアログの例を示した図である。同図に示すように、アカウント登録/連携提案ダイアログ70も、例えば予約フォーム画面50に重畳して表示される。
【0081】
アカウント登録/連携提案ダイアログ70は、第1アカウントを登録すると、当該第1アカウントと第2アカウントとを連携可能であること、及び当該第1アカウントの登録及び第2アカウントとの連携を提案する旨の文字情報と、当該アカウント登録・連携を要求するための登録・連携ボタン71と、アカウント登録・連携を行わず予約フォーム画面50に戻るための不登録ボタン72を有する。
【0082】
CPU11は、ダイアログとしてではなく、予約フォーム画面50から遷移する別画面としてアカウント登録/連携提案用の表示情報を生成してもよい。
【0083】
続いてCPU11は、上記アカウント登録/連携ダイアログ70上で、ユーザ端末200のユーザにより上記登録・連携ボタン71が押下されることで、第1アカウントの登録及び第1アカウントと第2アカウントの連携の要求を受信したか否かを判断する(ステップ52)。
【0084】
上記登録・連携要求を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、まず第1アカウントの登録画面をユーザ端末200へ送信する。そしてユーザ端末200のユーザによって登録情報(ユーザ名、メールアドレス、電話番号等)が入力されユーザ端末200から登録要求を受信すると、CPU11は、当該登録情報を第1アカウント情報としてユーザ情報データベース32に登録する。続いてCPU11は、当該登録した第1アカウントと第2アカウントの連携処理を実行するための連携処理実行画面を生成しユーザ端末200へ送信する(ステップ53)。
【0085】
図8は、当該連携処理実行画面の例を示した図である。同図に示すように、CPU11は、上記ログイン・連携要求に基づいてログインに成功した場合、及び、上記登録・連携要求に基づいてアカウント登録処理を完了した場合、ユーザ端末200へ連携処理実行画面80を送信して表示させる。同図に示すように、当該連携処理実行画面80は、例えばユーザ名やユーザID(メールアドレス)等、第2アカウントに関する情報と共に、当該第2アカウントと第1アカウントとの連携を実行するか否かを確認するメッセージ及び連携を実行するための連携ボタン81並びに連携をキャンセルためのキャンセルボタン82を有する。
【0086】
CPU11は、当該連携処理実行画面80上で連携ボタン81が押下されることで、ユーザ端末200から連携実行要求を受信すると、連携処理を実行する。具体的には、CPU11は、他のECサーバ100との通信により第2アカウントに関する情報を受信して、上記ユーザ情報データベース32内に、第1アカウントに関する情報と対応付けて記憶する。
【0087】
そしてCPU11は、連携処理が完了したと判断した場合(ステップ50のYes)、上記入力中の予約フォーム画面50をユーザ端末200へ再送信し、連携処理実行画面80から当該予約フォーム画面50に遷移させる(ステップ51)。
【0088】
これによりユーザ端末200のユーザは、予約フォーム画面50上で残りの入力項目を入力し飲食店の予約要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信することで、当該予約内容に応じて、第2アカウントに対応するポイントを得ることができる。すなわち、飲食店情報提供サーバ100は、当該予約要求を受信すると、当該予約に関する情報を予約情報データベース33に記憶し、当該予約に関する情報と共に、第2アカウントに対するポイント付与処理を他のECサーバ400へ要求する。当該ポイント付与処理の要求は、予約要求毎ではなく、例えば1日、1週間等、定期的に、複数の予約についてまとめて実行されてもよい。
【0089】
またCPU11は、上記アカウント連携の完了後に、予約フォーム画面50上で入力された情報に基づく予約要求を受信し予約が完了した場合には、当該予約(サービスの購入)の完了と、アカウントの連携の完了(及びアカウント登録の完了)とを同時に通知する完了画面を生成してユーザ端末200へ送信してもよい。これにより、アカウント連携処理(及びアカウント登録処理)の完了と連携後のアカウントによる購入処理の完了とをユーザに別個に通知する手間が省かれる。
【0090】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、飲食店情報提供サーバ100は、予約フォーム画面50上でのユーザの識別情報(メールアドレス)の入力を契機に第1アカウントへのログイン/登録及び第2アカウントとの連携を提案することで、連携により第2サービスから得られる特典をインセンティブとして、第1サービスのアカウントへログインしていないユーザまたは第1サービスのアカウントを有していないユーザに、第2サービスのアカウントとの連携を無理なく促すことができるとともに、サービスの提供機会の損失を防ぐことができる。
【0091】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0092】
上述の実施形態においては、本発明が飲食店の予約処理における予約フォーム画面に適用された場合の例が示されたが、本発明はこれに限られず、他のあらゆるサービスや商品の購入(利用)を要求するための購入要求画面に適用可能である。
【0093】
上述の実施形態においては、ユーザ識別情報としてメールアドレスに対応する第2アカウントの有無が他のECサーバ400に問い合わされたが、例えば電話番号等、その他のユーザ識別情報に対応する第2アカウントの有無が問い合わされてもよい。
【0094】
上述の実施形態において、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの上記予約フォーム50による予約要求の受信時から所定期間前(例えば1日、1週間、1か月等)までに、上記第1アカウントへのログイン履歴があるか否かを判断し、当該ログイン履歴がある場合には、上記対応する第2アカウントが存在していても、アカウントログイン/連携ダイアログ60を生成しないようにしてもよい。これにより飲食店情報提供サーバ100は、第1アカウントに直前にログインした履歴があるにも関わらずログインせずに予約要求があった場合には、なりすましの可能性があるものとみなして、アカウント連携を提案しないようにすることで、ポイントの不正取得等の被害を未然に防ぐことができる。
【0095】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザのメールアドレスをキーとして他のECサーバ400に対応する第2アカウントの有無を問い合わせた。飲食店情報提供サーバ100は、当該メールアドレスに加えて、上記予約フォーム画面50上で入力された、メールアドレス以外の所定の情報(例えば電話番号等)が第2アカウントと対応付けられているか否かをECサーバ400に問い合わせ、対応付けられている場合に上記アカウントログイン/連携提案ダイアログ60またはアカウント登録/連携提案ダイアログ70を生成・送信してもよい。これにより、連携可能な第2アカウントの有無が、より精度よく判定される。
【0096】
上述の実施形態においては、予約フォーム画面50上でユーザによってメールアドレスが入力されると、予約内容にかかわらず第2アカウントの有無が確認され、アカウントログイン/連携提案ダイアログ60またはアカウント登録/連携提案ダイアログ70が生成された。しかし、飲食店情報提供サーバ100は、当該予約(商品またはサービスの購入処理)に応じて第2アカウント上で付与されるポイントを判定し、当該ポイントが所定ポイント以上となる場合にのみアカウントログイン/連携提案ダイアログ60またはアカウント登録/連携提案ダイアログ70を生成・送信してもよい。これにより飲食店情報提供サーバ100は、連携により比較的大きなポイントが付与されることをインセンティブとして、第1アカウントと第2アカウントの連携をユーザに促すことができる。
【0097】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、第1アカウントに対応する第2アカウントの有無を他のECサーバ400へ問い合わせていたが、当該他のECサーバ400へ直接問い合わせる代わりに、他のECサーバ400に紐づけられた別のサーバへ第2アカウントの有無を問い合わせてもよい。これは、複数のサービス提供者が共通のアカウントシステムを有している場合等、ユーザにサービスを提供する主体と、アカウントを管理している主体とが異なる場合も考えられるためである。
【0098】
また飲食店情報提供サーバ100が第2アカウントの有無をECサーバ400またはそれに紐づけられた別のサーバへ問い合わせる場合、ECサーバ400またはそれに紐づけられたサーバが、飲食店情報提供サーバ100を運営する組織とは異なる(資本関係等のない)組織によって運営されている場合も考えられる。そのような場合、飲食店情報提供サーバ100がセキュリティの観点からECサーバ400またはそれに紐づけられたサーバへアクセスできない場合がある。そのような場合、飲食店情報提供サーバ100は、上記第2アカウントの有無を問い合わせるに際し、ECサーバ400またはそれに紐づけられたサーバとの間で、当該ECサーバ400またはそれに紐づけられたサーバ(のデータベース)へのアクセス許諾(アクセス権設定)処理を実行してもよい。
【0099】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザに入力されたメールアドレスに対応する第2アカウントの有無を他のECサーバ400へ問い合わせた後に、当該メールアドレスに対応する第1アカウントの有無を確認していた。しかし、飲食店情報提供サーバ100は、入力されたメールアドレスに対応する第1アカウントの有無を確認した後で、対応する第2アカウントの有無を他のECサーバ400へ問い合わせてもよい。
【0100】
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「情報処理方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「情報処理方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。
【0101】
上述の実施形態において、上記アカウント連携処理を実行するためのプログラムは、記憶部18に記憶されるほか、コンピュータで読み取り可能な可搬性の記録媒体(例えば半導体メモリや光ディスク等)に記録され、上記飲食店情報提供サーバ100とは独立して取引され、市場に流通させてもよく、例えば、インターネット等を介した電子的な注文に応じて、国内に限らず海外に向けて発送されてもよい。
情報処理システムは、第1サービスを提供する第1サービスサーバを含む情報処理システムであって、通信部と制御部を有する。上記通信部は、上記第1サービスの第1アカウントを有するユーザのユーザ端末及び上記第1サービスとは異なる第2サービスを提供する第2サービスサーバと通信する。上記制御部は、上記ユーザ端末から、上記第1アカウントに未ログインの状態で商品又はサービスの購入要求を受信した場合、当該ユーザ端末へ購入要求画面を送信する。また制御部は、当該購入要求画面上で、上記ユーザの所定の識別情報の入力があった場合に、上記第2サービスサーバまたは当該第2サービスサーバに紐付けられたサーバに当該ユーザが上記識別情報に対応する第2アカウントを有するか否かを問い合わせる。そして制御部は、対応するアカウントを有する場合、上記ユーザ端末へ、上記第1アカウントへのログイン及び当該第1アカウントと上記第2アカウントとの連携処理を提案する表示情報を送信する。