特許第6904553号(P6904553)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6904553情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6904553
(24)【登録日】2021年6月28日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20210708BHJP
【FI】
   G06Q30/02 398
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-14665(P2017-14665)
(22)【出願日】2017年1月30日
(65)【公開番号】特開2018-124671(P2018-124671A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2020年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】517032244
【氏名又は名称】株式会社オリサンキュ
(74)【代理人】
【識別番号】100206678
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 誠
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】特許業務法人近島国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100123618
【弁理士】
【氏名又は名称】雨宮 康仁
(72)【発明者】
【氏名】折原 勇一
【審査官】 松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−091363(JP,A)
【文献】 特開2013−178746(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/097423(WO,A1)
【文献】 特開2014−186499(JP,A)
【文献】 特開2007−034656(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0046620(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0047198(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置とネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成手段と、
前記グラフ生成手段によって生成した前記グラフを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される前記グラフにおいて、該ユーザが他のユーザの識別情報を選択したことに応答して、該他のユーザを特定可能な評価情報要求を前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する評価情報要求手段と、
を備え
前記サーバ装置は、
前記ユーザ毎に、該ユーザが評価した前記評価対象及びその評価を対応付けて登録するユーザDB(Database)と、
前記情報処理装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報要求を受信したことに応答して、該評価情報要求から特定される該他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を、前記ユーザDBから読みだす評価読出手段と、
前記評価読出手段によって読み出した前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を特定可能な評価情報を、前記ネットワークを介して前記情報処理装置に送信する評価情報送信手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報を受信したことに応答して、該評価情報から特定される前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価に応じたグラフを表示する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記評価対象についての評価は、二つのパラメータで表され、
前記表示手段は、前記グラフを二次元グラフで表示する、
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置と、サーバ装置と、をネットワークを介して接続した情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成手段と、
前記グラフ生成手段によって生成した前記グラフを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示される前記グラフにおいて、該ユーザが他のユーザの識別情報を選択したことに応答して、該他のユーザを特定可能な評価情報要求を前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する評価情報要求手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記ユーザ毎に、該ユーザが評価した前記評価対象及びその評価を対応付けて登録するユーザDB(Database)と、
前記情報処理装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報要求を受信したことに応答して、該評価情報要求から特定される該他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を、前記ユーザDBから読みだす評価読出手段と、
前記評価読出手段によって読み出した前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を特定可能な評価情報を、前記ネットワークを介して前記情報処理装置に送信する評価情報送信手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報を受信したことに応答して、該評価情報から特定される前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を表示する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記表示手段に表示される前記グラフにおいて、前記ユーザが前記評価対象についての評価に対応する位置を選択したことに応答して、該ユーザと、前記評価対象及びその評価と、を特定可能なユーザ評価を前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するユーザ評価手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、前記情報処装置から前記ネットワークを介して送信される前記ユーザ評価を受信したことに応答して、該ユーザ評価から特定される前記ユーザに対応付けて、該ユーザ評価から特定される前記評価対象及びその評価を前記ユーザDBに登録する登録手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、前記評価対象毎に、該評価対象を評価した前記ユーザ及びその評価を対応付けて登録する評価対象DBをさらに備え、
前記グラフ生成手段は、前記評価対象DBから前記ネットワークを介して各ユーザの前記評価対象についての評価を取得して、前記グラフを生成する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
サーバ装置とネットワークを介して接続されるコンピュータに、
各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成手順と、
前記グラフ生成手順によって生成した前記グラフを表示する表示手順と、
前記表示手順に表示される前記グラフにおいて、該ユーザが他のユーザの識別情報を選択したことに応答して、該他のユーザを特定可能な評価情報要求を前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する評価情報要求手順と、
を実行させるためのプログラムであって、
前記サーバ装置は、
前記ユーザ毎に、該ユーザが評価した前記評価対象及びその評価を対応付けて登録するユーザDB(Database)と、
前記コンピュータから前記ネットワークを介して送信される前記評価情報要求を受信したことに応答して、該評価情報要求から特定される該他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を、前記ユーザDBから読みだす評価読出手段と、
前記評価読出手段によって読み出した前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を特定可能な評価情報を、前記ネットワークを介して前記コンピュータに送信する評価情報送信手段と、
を備え、
前記表示手順は、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報を受信したことに応答して、該評価情報から特定される前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価に応じたグラフを表示する、
こと特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関し、特に、自己の好みの評価対象を容易に検出できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまでは、嗜好品を客観的に評価することに主眼が置かれてきた(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−149323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、嗜好品の好みは、人それぞれであるため、客観的に評価できるものではないが、好みが似通っている人同士では、一方が好んだ嗜好品を、もう一方も好む傾向にあるため、両者の評価は互いに大変参考になる。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、自己の好みの評価対象を容易に検出できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る情報処理装置は、各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成手段と、前記グラフ生成手段によって生成した前記グラフを表示する表示手段と、を備える。
【0007】
上記の情報処理装置において、前記表示手段は、前記グラフにおいて、該ユーザが他のユーザの識別情報を選択したことに応答して、該他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を表示する、ものであってもよい。
【0008】
上記の情報処理装置において、前記評価対象についての評価は、二つのパラメータで表され、前記表示手段は、前記グラフを二次元グラフで表示する、ものであってもよい。
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る情報処理システムは、情報処理装置と、サーバ装置と、をネットワークを介して接続した情報処理システムであって、前記情報処理装置は、各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成手段と、前記グラフ生成手段によって生成した前記グラフを表示する表示手段と、前記表示手段に表示される前記グラフにおいて、該ユーザが他のユーザの識別情報を選択したことに応答して、該他のユーザを特定可能な評価情報要求を前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する評価情報要求手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記ユーザ毎に、該ユーザが評価した前記評価対象及びその評価を対応付けて登録するユーザDB(Database)と、前記情報処置装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報要求を受信したことに応答して、該評価情報要求から特定される該他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を、前記ユーザDBから読み出す評価読出手段と、前記評価読出手段によって読み出した前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を特定可能な評価情報を、前記ネットワークを介して前記情報処理装置に送信する評価情報送信手段と、を備え、前記表示手段は、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して送信される前記評価情報を受信したことに応答して、該評価情報から特定される前記他のユーザがこれまでに評価した前記評価対象及びその評価を表示する。
【0010】
上記の情報処理システムにおいて、前記情報処理装置は、前記表示手段に表示される前記グラフにおいて、前記ユーザが前記評価対象についての評価に対応する位置を選択したことに応答して、該ユーザと、前記評価対象及びその評価と、を特定可能なユーザ評価を前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するユーザ評価手段をさらに備え、
前記サーバ装置は、前記情報処置装置から前記ネットワークを介して送信される前記ユーザ評価を受信したことに応答して、該ユーザ評価から特定される前記ユーザに対応付けて、該ユーザ評価から特定される前記評価対象及びその評価を前記ユーザDBに登録する登録手段をさらに備える、ものであってもよい。
【0011】
上記の情報処理システムにおいて、前記サーバ装置は、前記評価対象毎に、該評価対象を評価した前記ユーザ及びその評価を対応付けて登録する評価対象DBをさらに備え、
前記グラフ生成手段は、前記評価対象DBから前記ネットワークを介して各ユーザの前記評価対象についての評価を取得して、前記グラフを生成する、ものであってもよい。
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る情報処理方法は、各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成ステップと、前記グラフ生成ステップによって生成した前記グラフを表示する表示ステップと、を備える。
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るプログラムは、コンピュータに、各ユーザの識別情報を、該ユーザの評価対象についての評価に対応する位置に配置したグラフを生成するグラフ生成手順と、前記グラフ生成手順によって生成した前記グラフを表示する表示手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、自己の好みの評価対象を容易に検出できる情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
図3】嗜好品リストの表示例を示す図である。
図4】嗜好品ページの表示例を示す図である。
図5】コレクションページの表示例を示す図である。
図6】サーバ装置の構成例を示すブロック図である。
図7】嗜好品評価処理の詳細を示すフローチャートである。
図8】コレクションページ表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0017】
まず、本実施形態に係る情報処理システムの構成について図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は、情報処理システムの構成例を示す図である。
【0019】
情報処理システム1は、図1に示すように、複数のユーザ端末(情報処理装置)10−n(nは自然数)と、サーバ装置20と、を具備し、これらは、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0020】
ユーザ端末10−nは、例えば汎用のスマートフォン又はタブレットコンピュータ等から構成されている。なお、ユーザ端末10−nは、例えば携帯電話又は汎用のパーソナルコンピュータ等から構成されてもよい。
【0021】
ユーザ端末10−nは、評価対象である嗜好品(本実施形態では「日本酒」)を評価するユーザによって操作される。なお、評価対象である嗜好品は、日本酒に限定されるものではなく、日本酒以外の酒や、コーヒー、茶、タバコ等の飲食物や、趣味性が強く、操作や体感的に楽しむ自動車・オートバイ、カメラ等の物品であってもよい。また、評価対象は、嗜好品の範疇に属さないものであってもよく、ユーザ毎に評価が異なるものであれば、任意である。
【0022】
図2は、ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
【0023】
ユーザ端末10−nは、図2に示すように、タッチパネル11と、撮像部12と、記憶部13と、通信部14と、制御部15と、を備え、これらはバスを介して接続されている。
【0024】
タッチパネル11は、例えば液晶表示装置とポインティングデバイスとを組み合わせた汎用のタッチパネル等から構成されている。タッチパネル11は、各種画面を表示するとともに、ユーザによる各種操作を受け付ける。
【0025】
撮像部12は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子から構成されている。撮像部12は、ユーザが飲食した嗜好品を撮像して、嗜好品の画像データを生成する。
【0026】
記憶部13は、例えば汎用のフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等から構成されている。記憶部13は、ユーザが嗜好品を評価したり、ユーザの嗜好に合致すると予測される嗜好品を表示するためのアプリケーションプログラム(以下、「嗜好品アプリ」という。)を記憶する。また、記憶部13は、撮像部12で生成した嗜好品の画像データを記憶する。
【0027】
通信部14は、例えば汎用の無線通信装置等から構成されている。通信部14は、ネットワークNを介してサーバ装置20と無線通信を行う。
【0028】
制御部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等から構成されている。CPUは、RAMをワークメモリとして用い、ROMに記憶されているプログラム及び記憶部13に記憶されている嗜好品アプリを適宜実行することによって、ユーザ端末10−nの各種動作を制御する。
【0029】
具体的に、制御部15は、ユーザがタッチパネル11に表示される嗜好品アプリのアイコンをタップしたことに応答して、記憶部12に記憶されている嗜好品アプリを起動して、図3に示す嗜好品リスト300をタッチパネル11に表示する。本実施形態において、嗜好品リスト300には、複数種類の嗜好品が評価数順に表示される。また、嗜好品リスト300の下側には、左から順に「ホーム」、「コレクション」、及び「新規投稿」のアイコンが表示される。
【0030】
ユーザは、自分が飲食した嗜好品が嗜好品リスト300に掲載されている場合、嗜好品リスト300のうちから、当該嗜好品をタップして選択する。そして、制御部15は、ユーザが飲食した嗜好品を選択したことに応答して、図4に示す嗜好品ページ400をタッチパネル11に表示する。嗜好品ページ400は、嗜好品の画像410と、当該嗜好品をユーザが評価するための第1嗜好品グラフ420と、当該嗜好品についての他のユーザの評価を表す第2嗜好品グラフ430と、を含んでいる。
【0031】
これに対して、ユーザは、自分が飲食した嗜好品が嗜好品リスト300に掲載されていない場合、「新規投稿」のアイコンをタップして、当該嗜好品の嗜好品ページ400を新規作成する。ユーザは、自分が飲食した嗜好品の名称を入力したり、嗜好品の画像410を記憶部13のうちから選択して設定したりして、当該嗜好品についての嗜好品ページ400を新規作成する。そして、制御部15は、ユーザが新規作成した嗜好品ページ400をタッチパネル11に表示する。
【0032】
本実施形態において、第1及び第2嗜好品グラフ420,430の横軸は、嗜好品の味の濃淡を示し、縦軸は、香りの高低を示している。すなわち、嗜好品の評価は、味の濃淡及び香りの高低といった二つのパラメータで表され、第1及び第2嗜好品グラフ420,430は、二次元グラフで表される。なお、嗜好品の評価を表すパラメータは、味の濃淡及び香りの高低に限定されるものではなく、嗜好品の特性に応じて任意に変更可能である。また、嗜好品の評価を表すパラメータは、二つに限定されるものではなく、一つであってもよいし、三つ以上であってもよい。さらに、第1及び第2嗜好品グラフ420,430は、別のものではなく、一体であってもよい。
【0033】
ユーザは、第1嗜好品グラフ420において、自分が飲食した嗜好品の味の濃淡及び香りの高低をそれぞれ11段階で評価して、当該評価に対応する位置(座標)をタップ(選択)する。図4に示す例では、味の濃淡が“2”、香りの高低が“1”と評価され、座標(2,1)がタップされている。このようにして、ユーザは、自分が飲食した嗜好品を評価する。
【0034】
そして、制御部15は、ユーザが第1嗜好品グラフ420において当該嗜好品を評価したことに応答して、当該嗜好品を識別するための嗜好品ID(Identity)と、ユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザがタップした座標値、即ちユーザが飲食した嗜好品の味の濃淡及び香りの高低の評価値と、を特定可能な第1評価情報(ユーザ評価)を通信部14からネットワークNを介してサーバ装置20に送信する。
【0035】
また、制御部15は、サーバ装置20からネットワークNを介して送信される第2評価情報を通信部14で受信したことに応答して、第2評価情報から特定されるユーザのプロフィール画像のそれぞれを、第2評価情報から特定される当該ユーザの評価値に対応する座標に配置して、第2評価情報から特定される当該嗜好品IDから識別される嗜好品についての第2嗜好品グラフ430を生成して、タッチパネル11に表示する。
【0036】
第2嗜好品グラフ430には、当該嗜好品を評価したユーザのプロフィール画像(識別情報)が、当該ユーザの評価値に対応する座標に表示される。本実施形態において、第2嗜好品グラフ430には、当該嗜好品を評価したユーザのうち、最新10人のユーザのプロフィール画像が表示される。なお、第2嗜好品グラフ430に表示されるユーザのプロフィール画像の数は、任意に変更可能である。図4に示す例では、味の濃淡を“3”、香りの高低を“2”と評価した他のユーザのプロフィール画像が座標(3,2)に表示される。
【0037】
そして、制御部15は、ユーザが第2嗜好品グラフ430において当該他のユーザのプロフィール画像をタップしたことに応答して、当該嗜好品についての当該他のユーザの嗜好品ページ400をタッチパネル11に表示する。
【0038】
さらに、制御部15は、ユーザが当該他のユーザの嗜好品ページ400において「コレクション」のアイコンをタップしたことに応答して、当該他のユーザのユーザIDを特定可能な評価情報要求を通信部14からネットワークNを介してサーバ装置20に送信する。
【0039】
そして、制御部15は、サーバ装置20からネットワークNを介して送信される第3評価情報を通信部14で受信したことに応答して、第3評価情報から特定される嗜好品ID及びその評価値を示す図5のコレクションページ500を生成して、タッチパネル11に表示する。コレクションページ500は、当該他のユーザがこれまでに飲食して評価した嗜好品及びその評価値を示している。
【0040】
サーバ装置20は、例えば汎用のサーバコンピュータ等から構成されている。サーバ装置20は、ユーザ評価情報を管理する。
【0041】
図6は、サーバ装置の構成例を示すブロック図である。
【0042】
サーバ装置20は、図6に示すように、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備え、これらはバスを介して接続されている。
【0043】
通信部21は、例えばNIC(Network Interface Card)等から構成されている。通信部21は、ネットワークNを介してユーザ端末10−nと無線通信を行う。
【0044】
記憶部22は、例えばハードディスクドライブ等から構成されている。記憶部22は、ユーザDB(Database)100と、嗜好品DB200と、を備えている。
【0045】
ユーザDB100は、ユーザ毎に、ユーザIDと、ユーザ名等のユーザ情報と、当該ユーザのプロフィール画像(識別情報)と、当該ユーザがこれまでに飲食して評価した嗜好品の嗜好品ID及び当該嗜好品の評価値と、を対応付けて登録する。
【0046】
嗜好品DB200は、嗜好品毎に、嗜好品IDと、当該嗜好品を評価したユーザのユーザIDと、当該ユーザの評価値と、を対応付けて登録する。
【0047】
制御部23は、例えばCPU、ROM、及びRAM等から構成されている。CPUは、RAMをワークメモリとして用い、ROMに記憶されているプログラムを適宜実行することにより、サーバ装置20の各種動作を制御する。
【0048】
具体的に、制御部23は、ユーザ端末10−nからネットワークNを介して送信される第1評価情報を通信部21で受信したことに応答して、第1評価情報から特定されるユーザIDに対応付けて、第1評価情報から特定される嗜好品ID及び評価値をユーザDB100に登録する。また、制御部23は、第1評価情報から特定される嗜好品IDに対応付けて、第1評価情報から特定されるユーザID及び評価値を嗜好品DB200に登録する。
【0049】
次に、制御部23は、第1評価情報から特定される嗜好品IDに対応するユーザID及び評価値の全てを嗜好品DB200から読み出す。また、制御部23は、嗜好品DB200から読み出したユーザIDに対応するプロフィール画像の全てをユーザDB100から読み出す。
【0050】
そして、制御部23は、第1評価情報から特定される嗜好品IDと、嗜好品DB200から読み出したユーザID及び評価値の全てと、ユーザDB100から読み出したユーザのプロフィール画像の全てと、を特定可能な第2評価情報を通信部21からネットワークNを介してユーザ端末10−nに送信する。
【0051】
また、制御部23は、ユーザ端末10−nからネットワークNを介して送信される評価情報要求を通信部21で受信したことに応答して、評価情報要求から特定されるユーザIDに対応する(換言すれば、ユーザが第2嗜好品フラグにおいてタップして選択したプロフィール画像に対応する)嗜好品ID及びその評価値をユーザDB100から読み出す。
【0052】
そして、制御部23は、ユーザDB100から読み出した嗜好品IDから識別される嗜好品及びその評価値を特定可能な第3評価情報を通信部21からネットワークNを介してユーザ端末10−nに送信する。このようにして、制御部23は、ユーザIDから識別されるユーザがこれまでに飲食して評価した嗜好品及びその評価値を示すコレクションページ500をユーザ端末10−nのタッチパネル11に表示することができる。
【0053】
次に、上記構成を備える情報処理システム1が実行する各種処理について図面を参照して説明する。
【0054】
まず、ユーザ端末10−nの制御部15は、ユーザがタッチパネル11に表示される嗜好品アプリのアイコンをタップしたことに応答して、記憶部12に記憶されている嗜好品アプリを起動して、図3に示す嗜好品リスト300をタッチパネル11に表示する。
【0055】
次に、制御部15は、ユーザが嗜好品リスト300のうちから、自分が飲食した嗜好品をタップして選択したことに応答して、図4に示す嗜好品ページ400をタッチパネル11に表示する。これに対して、制御部15は、ユーザが「新規投稿」のアイコンをタップして、自分が飲食した嗜好品の嗜好品ページ400を新規作成した場合、新規作成した嗜好品ページ400をタッチパネル11に表示する。
【0056】
そして、制御部15は、ユーザが嗜好品ページ400の第1嗜好品グラフ420において、飲食した嗜好品の味の濃淡及び香りの高低のそれぞれの評価に対応する座標をタップして評価したことに応答して、嗜好品評価処理を開始する。
【0057】
図7は、嗜好品評価処理の詳細を示すフローチャートである。
【0058】
嗜好品評価処理において、まず、制御部15は、図7に示すように、当該嗜好品の嗜好品IDと、ユーザのユーザIDと、ユーザが飲食した嗜好品の味の濃淡及び香りの高低の評価値と、を特定可能な第1評価情報を通信部14からネットワークNを介してサーバ装置20に送信する(ステップS71)。
【0059】
一方、サーバ装置20では、制御部23が、ユーザ端末10−nからネットワークNを介して送信される第1評価情報を通信部21で受信したことに応答して(ステップS72)、第1評価情報から特定されるユーザIDに対応付けて、第1評価情報から特定される嗜好品ID及び評価値をユーザDB100に登録する(ステップS73)。
【0060】
また、制御部23は、第1評価情報から特定される嗜好品IDに対応付けて、第1評価情報から特定されるユーザID及び評価値を嗜好品DB200に登録する(ステップS74)。
【0061】
次に、制御部23は、第1評価情報から特定される嗜好品IDに対応するユーザID及び評価値の全てを嗜好品DB200から読み出す(ステップS75)。
【0062】
また、制御部23は、嗜好品DB200から読み出したユーザIDに対応するプロフィール画像の全てをユーザDB100から読み出す(ステップS76)。
【0063】
そして、制御部23は、第1評価情報から特定される嗜好品IDと、嗜好品DB200から読み出したユーザID及び評価値の全てと、ユーザDB100から読み出したユーザのプロフィール画像の全てと、を特定可能な第2評価情報を通信部21からネットワークNを介してユーザ端末10−nに送信する(ステップS77)。
【0064】
一方、ユーザ端末10−nでは、制御部15が、サーバ装置20からネットワークNを介して送信される第2評価情報を通信部14で受信したことに応答して(ステップS78)、第2評価情報から特定されるユーザのプロフィール画像のそれぞれを、第2評価情報から特定される当該ユーザの評価値に対応する座標に配置して、第2評価情報から特定される当該嗜好品IDから識別される嗜好品についての第2嗜好品グラフ430を生成する(ステップS79)。このようにして、制御部15は、嗜好品DB200からネットワークNを介して各ユーザの当該嗜好品についての評価を取得して、第2嗜好品グラフ430グラフを生成する。
【0065】
そして、制御部15は、ステップS79で生成した第2嗜好品グラフ430をタッチパネル11に表示して、当該嗜好品についての嗜好品ページ400に表示される第2嗜好品グラフ430を更新してから(ステップS80)、嗜好品評価処理を終了する。これにより、ユーザ端末10−nのタッチパネル11には、更新後の第2嗜好品グラフ430が表示される。
【0066】
また、制御部15は、ユーザが第2嗜好品グラフ430において当該他のユーザのプロフィール画像をタップしたことに応答して、当該嗜好品についての当該他のユーザの嗜好品ページ400をタッチパネル11に表示する。
【0067】
そして、制御部15は、ユーザが当該他のユーザの嗜好品ページ400において「コレクション」のアイコンをタップしたことに応答して、コレクションページ表示処理を開始する。
【0068】
図8は、コレクションページ表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【0069】
コレクションページ表示処理において、まず、制御部15は、図8に示すように、当該他のユーザのユーザIDを特定可能な評価情報要求を通信部14からネットワークNを介してサーバ装置20に送信する(ステップS81)。
【0070】
一方、サーバ装置20では、制御部23が、ユーザ端末10−nからネットワークNを介して送信される評価情報要求を通信部21で受信したことに応答して(ステップS82)、評価情報要求から特定されるユーザIDに対応する嗜好品ID及び評価値をユーザDB100から読み出す(ステップS83)。
【0071】
そして、制御部23は、ユーザDB100から読み出した嗜好品IDから識別される嗜好品及びその評価値を特定可能な第3評価情報を通信部21からネットワークNを介してユーザ端末10−nに送信する(ステップS84)。
【0072】
一方、ユーザ端末10−nでは、制御部15が、サーバ装置20からネットワークNを介して送信される第3評価情報を通信部14で受信したことに応答して(ステップS85)、第3評価情報から特定される嗜好品ID及びその評価値を示す図5のコレクションページ500を生成する(ステップS86)。
【0073】
そして、制御部15は、ステップS86で生成したコレクションページ500をタッチパネル11に表示してから(ステップS87)、コレクションページ表示処理を終了する。
【0074】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、ユーザは、飲食した嗜好品の評価が略一致する他のユーザ、換言すれば嗜好が合致する他のユーザを第2嗜好品グラフ430から検出することができる。そして、ユーザは、コレクションページ500において、当該嗜好が合致する他のユーザがこれまでに飲食して評価した嗜好品及びその評価値をチェックし、当該評価値に基づいて、自分の嗜好に合致する可能性の高い嗜好品を検出することができる。
【0075】
また、第1及び第2嗜好品グラフ420,430は、横軸を嗜好品の味の濃淡とし、縦軸を香りの高低とする二次元グラフであるため、第1嗜好品グラフ420では、ユーザが嗜好品をタッチパネル11で評価しやすくなっている。また、第2嗜好品グラフ430によれば、ユーザは、自分と嗜好が合致する他のユーザを視覚的に容易に検出することができる。
【0076】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施形態の変形態様について、説明する。
【0077】
上記の実施形態において、第1,第2,及び第3評価情報には、嗜好品IDと、ユーザIDと、ユーザが飲食した嗜好品の味の濃淡及び香りの高低の評価値と、が含まれるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザが嗜好品を飲食した店名や場所を識別可能な情報が含まれていてもよい。
【0078】
この場合、ユーザDB100には、当該ユーザがこれまでに飲食して評価した嗜好品の嗜好品ID及び当該嗜好品の評価値に加えて、ユーザが嗜好品を飲食した店名や場所を識別可能な情報が対応付けて登録されればよい。
【0079】
そして、ユーザ端末10−nの制御部15は、嗜好品IDから識別される嗜好品及びその評価値に加えて、当該嗜好品を飲食した店名や場所を示すコレクションページ500を生成して、タッチパネル11に表示すればよい。
【0080】
このようにすれば、ユーザは、自分の嗜好に合致する可能性の高い嗜好品を検出できることに加えて、当該嗜好品を飲食できる店名や場所を知ることができる。
【0081】
上記の実施形態において、第2嗜好品グラフ430及びコレクションページ500は、ユーザ端末10−nによって生成されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーバ装置50によって生成されて送信されるものであってもよい。
【0082】
また、上記の実施形態において、制御部15及び制御部23のCPUが実行するプログラムは、予めROM、記憶部13及び記憶部22等に記憶されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述の処理を実行させるためのプログラムを、既存の汎用コンピュータに適用することで、上記の実施形態に係るユーザ端末10−n及びサーバ装置20として機能させてもよい。
【0083】
このようなプログラムの提供方法は任意であり、例えばコンピュータが読取可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM等)に格納して配布してもよいし、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより提供してもよい。
【0084】
さらに、上記の処理をOS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、又はOSとアプリケーションプログラムとの協働によって実行する場合には、アプリケーションプログラムのみを記録媒体やストレージに格納してもよい。また、搬送波にプログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に上記プログラムを掲示し、ネットワークを介してプログラムを配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0085】
その他にも、図2に示すユーザ端末10−nの構成、図6に示すサーバ装置20の構成、図3図5に示す表示例、及び図7及び図8に示すフローチャートの処理は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 情報処理システム
10−n ユーザ端末
11 タッチパネル
12 撮像部
13,22 記憶部
14,21 通信部
15,23 制御部
20 サーバ装置
100 ユーザDB
200 嗜好品DB
300 嗜好品リスト
400 嗜好品ページ
410 嗜好品の画像
420 第1嗜好品グラフ
430 第2嗜好品グラフ
500 コレクションページ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8