(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の説明では、同一部品には、同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。以下では、三次元直交座標系(XYZ座標系)を参照して説明する。
【0010】
図1は、レーザ加工機1の概略構成を示す斜視図である。レーザ加工機1は、一例として、ファイバレーザ加工機である。レーザ加工機1は、ワークW(加工対象物、被加工部材)にレーザ光を照射してワークWの切断加工および穴あけ加工などを実施することにより、ワークWを所望の形状に加工することができる。
【0011】
レーザ加工機1は、5軸(X軸,Y軸,Z軸,C軸,A軸)の三次元レーザ加工機である。本実施形態において、レーザ加工機1が設置されている床面と平行な所定面内の、互いに直交する方向を、それぞれX軸方向およびY軸方向とする。X軸方向およびY軸方向と直交する方向をZ軸方向とする。Z軸方向は床面に垂直な方向である。X軸は、YZ平面と直交する。Y軸は、XZ平面と直交する。Z軸は、XY平面と直交する。XY平面は、X軸及びY軸を含む。XZ平面は、X軸及びZ軸を含む。YZ平面は、Y軸及びZ軸を含む。また、X軸を中心とする回転方向をA軸方向とする。Z軸を中心とする回転方向をC軸方向とする。
【0012】
図1に示されるように、レーザ加工機1は、レーザ照射装置200と、ワーク搬送装置300と、コントローラ400と、発振器500とを備えている。レーザ照射装置200は、
図1には図示しないワーク加工室600の室内に設置されている。コントローラ400と、発振器500とは、ワーク加工室600の室外に設置されている。
【0013】
コントローラ400は、レーザ照射装置200と、ワーク搬送装置300を駆動する駆動装置(図示せず)と、発振器500とに通信可能に接続されている。コントローラ400は、レーザ照射装置200の動作と、ワーク搬送装置300の動作と、発振器500の動作とを制御する。
【0014】
発振器500は、コントローラ400からの指令に基づき、レーザ光を発振する。発振されたレーザ光は、光ファイバを経由して、レーザ照射装置200に送られる。
【0015】
ワーク搬送装置300には、ワークWが載置される。ワーク搬送装置300は、コントローラ400からの指令に基づき、ワークWをワーク加工室600の室内に搬入、および、ワークWをワーク加工室600の室外に搬出する。ワーク搬送装置300の詳細は後述する。
【0016】
レーザ照射装置200は、発振器500から送られてきたレーザ光を、ワークWに対して照射する。レーザ照射装置200は、ベース部材201と、加工ヘッド203と、サーボモータ207A,207B,207Cと、ガイド部材211,221,231と、可動部材212,222,232とを有している。
【0017】
サーボモータ207A,207B,207Cは、コントローラ400からの指示に基づき駆動する。
【0018】
ガイド部材211は、ベース部材201に設けられている。可動部材212は、ガイド部材211に移動可能に支持されている。可動部材212は、サーボモータ207Aによって移動する。可動部材212の移動によって、加工ヘッド203は、X軸の正方向および負方向に移動する。
【0019】
ガイド部材221は、可動部材212に設けられている。可動部材222は、ガイド部材221に移動可能に支持されている。可動部材222は、サーボモータ207Bによって移動する。可動部材222の移動によって、加工ヘッド203は、Y軸の正方向および負方向に移動する。
【0020】
ガイド部材231は、可動部材222に設けられている。可動部材232は、ガイド部材231に移動可能に支持されている。可動部材232は、サーボモータ207Cによって移動する。可動部材232の移動によって、加工ヘッド203は、Z軸の正方向および負方向に移動する。
【0021】
このような構成により、コントローラ400は、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とに加工ヘッド203を移動させることによって、加工ヘッド203の位置決めを行う。
【0022】
図2は、加工ヘッド203を拡大して示す斜視図である。
図2に示されるように、レーザ照射装置200は、加工ヘッド203と可動部材232とに加え、ノズル204と、サーボモータ207D,207Eと、可動部材242,252とをさらに有している。
【0023】
ノズル204は、加工ヘッド203の先端に位置している。発振器500からレーザ照射装置200に送られてきたレーザ光は、ノズル204から、ワークWに向けて照射される。
【0024】
可動部材252は、可動部材232に回転可能に支持されている。可動部材252は、サーボモータ207Eによって、Z軸回りに回転する。可動部材252の回転によって、加工ヘッド203はC軸方向に移動する。加工ヘッド203は、C軸方向の位置または方向を変更可能である。
【0025】
可動部材242は、可動部材252に回転可能に支持されている。可動部材242は、サーボモータ207Dによって、X軸回りに回転する。可動部材242の回転によって、加工ヘッド203はA軸方向に移動する。加工ヘッド203は、A軸方向の位置または方向を変更可能である。
【0026】
このような構成により、コントローラ400は、C軸方向およびA軸方向に加工ヘッド203を回転させることによって、ノズル204の姿勢を制御する。可動部材212,222,232,242,252は、ノズル204を三次元に移動させる移動装置を構成している。加工ヘッド203の回転によって、
図2中の破線で例示するように、ノズル204の向く方向が変化する。
【0027】
図3は、ワーク加工室600の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すレーザ照射装置200は、ワーク加工室600の室内に収容されている。ワーク加工室600は、側壁601を有している。側壁601には、ワーク搬出入口602が形成されている。ワーク搬出入口602は、側壁601を貫通する開口である。ワーク搬出入口602は、ワーク加工室600の室内と室外とを連通している。ワーク搬出入口602は、側壁601の外表面が一部窪んだ箇所に形成されている。ワークWは、ワーク搬出入口602を経由して、ワーク加工室600へ搬入され、ワーク加工室600から搬出される。
【0028】
ワーク加工室600は、側壁601とは異なる他の側壁604,605を有している。側壁604,605には、作業者がワーク加工室600の室内へ立ち入るときに開閉されるドア、作業者がワーク加工室600の室内を室外から覗き見るための監視窓などが設けられているが、これらドアおよび監視窓は
図3では図示を省略されている。
【0029】
ワーク搬出入口602には、ワーク搬送装置300が設けられている。ワーク搬送装置300は、ワークWをワーク加工室600の室内に搬入、および、ワークWをワーク加工室600の室外へ搬出するように、構成されている。
【0030】
ワーク搬送装置300は、ターンテーブル装置301と、仕切壁310とを有している。ターンテーブル装置301は、
図3には図示しない支持部304によって下方から支持されており、ワーク搬出入口602で回転できるように構成されている。
図3中に示す曲線矢印は、ターンテーブル装置301の回転方向を示している。
図3に示すターンテーブル装置301は、平面視して、反時計回り方向に回転可能である。ターンテーブル装置301は、回転中心まわりの一方の方向のみに回転可能であってもよく、両方向に回転可能であってもよい。
【0031】
仕切壁310は、ターンテーブル装置301の上面に固定されており、ターンテーブル装置301と一体化されている。仕切壁310は、ターンテーブル装置301の上面から立ち上がるように配置されている。仕切壁310は、ターンテーブル装置301の上面を、複数のワーク載置台302,303に仕切っている。ターンテーブル装置301の上面が仕切壁310によって分割されて、複数のワーク載置台302,303が規定されている。複数のワーク載置台302,303の各々に、ワークWを搭載可能である。
【0032】
図3に示すように、ワーク載置台302には、ワークW1が搭載されている。ワーク載置台303には、ワークW2が搭載されている。ワークW1とワークW2とは、仕切壁310を挟んで、ターンテーブル装置301の上面に搭載されている。
【0033】
図3に示す配置において、ワーク載置台302、およびワーク載置台302に搭載されているワークW1は、ワーク加工室600の室内に配置されている。
図3に示す配置において、ワーク載置台303、およびワーク載置台303に搭載されているワークW2は、ワーク加工室600の室外に配置されている。仕切壁310は、ワーク搬出入口602を塞いでいる。仕切壁310は、ワーク搬出入口602を遮蔽して、レーザ照射装置200が出射するレーザ光のワーク搬出入口602からの漏洩を防止している。
【0034】
仕切壁310がワーク搬出入口602を遮蔽することで、ワーク加工室600の室内が密閉される。この状態で、レーザ照射装置200からレーザ光を出射し、レーザ光をワークW1に照射して、ワークW1のレーザ加工を行なうことが可能になる。
【0035】
ワークW1のレーザ加工を行なっている間に、作業者は、ワーク載置台303から加工済みのワークW2を取り除くとともに、新たな未加工のワークW2をワーク載置台303に載せ置く。
【0036】
ワークW1のレーザ加工が終了すると、ターンテーブル装置301が回転する。ターンテーブル装置301の回転に連動して、仕切壁310も一体的に回転移動して、ワーク搬出入口602が開放される。ターンテーブル装置301を180°回転させることによって、加工済みのワークW1が、ワーク搬出入口602を通過して、ワーク加工室600の室外へ搬出される。同時に、未加工のワークW2が、ワーク搬出入口602を通過して、ワーク加工室600の室内へ搬入される。ターンテーブル装置301の回転に伴って、ワーク加工室600へのワークWの搬入とワーク加工室600からのワークWの搬出とが、同時に行なわれる。
【0037】
ターンテーブル装置301を180°回転させることによって、仕切壁310もまた180°回転する。仕切壁310は、ターンテーブル装置301の回転に伴って、裏返しになった状態で、ワーク搬出入口602を遮蔽する。この状態で仕切壁310は、レーザ照射装置200から出射されたレーザ光の、ワーク搬出入口602から外部への漏洩を防止している。これにより、レーザ照射装置200によりレーザ光をワークW2に照射して、ワークW2のレーザ加工を行なうことが可能になる。
【0038】
ワークW2のレーザ加工を行なっている間に、作業者は、ワーク載置台302から加工済みのワークW1を取り除くとともに、新たな未加工のワークW1をワーク載置台302に載せ置く。ワークW2のレーザ加工が終了すると、ターンテーブル装置301が再び回転する。
【0039】
このようにして、ワーク載置台302に載置されたワークW1と、ワーク載置台303に載置されたワークW2とを、効率よくレーザ加工でき、生産性が向上されている。ワークW(W1,W2)のレーザ加工が行われている間は、仕切壁310によって、ワーク搬出入口602が遮蔽されている。したがって、ワーク搬出入口602から外部へのレーザ光の漏洩が防止されている。
【0040】
図4は、
図3に示すワーク加工室600を側方から見た部分断面図である。
図5は、
図3に示すワーク加工室600を平面視した部分断面図である。既に述べた通り、レーザ照射装置200は、レーザ加工室600内に収容されている。
図4,5に示すレーザ照射装置200は、簡略化されて図示されているが、
図1に示すレーザ照射装置200と同じ構成を有している。
【0041】
仕切壁310は、ワーク加工室600に形成された開口(ワーク搬出入口602)を塞いでいる。ワーク加工室600と仕切壁310とは、レーザ照射装置200を外部から保護するとともに、レーザ照射装置200が出射するレーザ光を遮蔽してワーク加工室600の周辺を保護する、保護筐体を構成している。ワーク加工室600と仕切壁310とは、ワーク加工室600の室内を区画している。
【0042】
図5に示す、ワーク加工室600の側壁604は、監視窓603を有している。側壁605は、監視窓603を有している。
【0043】
図4,5に示すノズル204は、側壁601に形成されたワーク搬出入口602に向いている。ノズル204を三次元に移動させる移動装置、すなわち可動部材212,222,232,242,252は、ノズル204をワーク搬出入口602に向くように移動可能である。ノズル204は、ワーク搬出入口602を遮蔽しているワーク搬送装置300の仕切壁310に向いている。
図4,5に示す配置で、レーザ照射装置200がレーザ光を出射すると、レーザ光は、ワーク搬出入口602に向いて出射され、仕切壁310に照射される。レーザ照射装置200は、ワーク搬出入口602に向けてレーザ光を出射可能に構成されている。
【0044】
図6は、ワーク搬送装置300の仕切壁310の部分断面図である。
図6に示すように、仕切壁310は、第1のプレート311と、第2のプレート312とを有している。第1のプレート311および第2のプレート312は、薄い平板状の形状を有している。第1のプレート311は、仕切壁310の一方の表面を構成している。第2のプレート312は、仕切壁310の他方の表面を構成している。第1のプレート311および第2のプレート312の一方は、ワーク載置台302に向いて配置され、他方はワーク載置台303に向いて配置されている。
【0045】
第1のプレート311と第2のプレート312とは、アルミニウム合金で形成されている。アルミニウム合金とは、アルミニウムを主成分として50質量%以上含有し、他に、比較的少量の成分、たとえば銅、マンガン、ケイ素、マグネシウムまたは亜鉛などを含有する合金をいう。アルミニウム合金は、たとえば、合金番号2000番台のAl−Cu系合金、合金番号3000番台のAl−Mn系合金、合金番号5000番台のAl−Mg係合器、合金番号6000番台のAl−Mg−Si系合金、および合金番号7000番台のAl−Zn−Mg系合金など、番号を付けて種類が区分されている。
【0046】
第1のプレート311と第2のプレート312とは、いずれかの種類のアルミニウム合金材料で形成されている。典型的には、第1のプレート311と第2のプレート312とは、同じアルミニウム合金材料で形成されている。第1のプレート311と第2のプレート312とは、同じ材質の材料で形成されている。
【0047】
仕切壁310は、フレーム313を有している。フレーム313は、角パイプ状の形状を有している。フレーム313は、第1のプレート311と第2のプレート312とを固定している。フレーム313は、第1のプレート311および第2のプレート312を、間隔を空けて固定している。第1のプレート311と第2のプレート312とは、直接接触しておらず、プレートの厚み方向に離れて配置されている。
【0048】
第1のプレート311は、ボルト314を用いてフレーム313に固定されている。ボルト314のねじ部はフレーム313にねじ込まれており、第1のプレート311はボルト314の頭部とフレーム313とによって挟持されている。第2のプレート312は、ボルト315を用いてフレーム313に固定されている。ボルト315のねじ部はフレーム313にねじ込まれており、第2のプレート312はボルト315の頭部とフレーム313とによって挟持されている。
【0049】
フレーム313は、アルミニウム合金で形成されている。典型的には、フレーム313は、第1のプレート311と第2のプレート312とのいずれか一方または両方と、同じアルミニウム合金材料で形成されている。
【0050】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
実施形態に基づくレーザ加工機1によれば、ワーク搬送装置300の仕切壁310の一方の表面を構成する第1のプレート311と他方の表面を構成する第2のプレート312とが、いずれもアルミニウム合金で形成されており、かつ、間隔を空けて配置されている。
【0051】
アルミニウム合金は、鉄鋼材料と比較して比重が小さい。第1のプレート311および第2のプレート312をアルミニウム合金で形成することにより、仕切壁310を軽量化できる。仕切壁310はターンテーブル装置301と一体的に回転する部材であるので、軽量化された仕切壁310を有するワーク搬送装置300は、ワーク加工室600へのワークWの搬出入を高速化でき、かつ、ターンテーブル装置301を回転させるための動力を低減することができる。
【0052】
アルミニウム合金は、鉄鋼材料と比較して、光の反射率が高く、熱伝導率が高い。アルミニウム合金は、鉄鋼材料と比較して、レーザ加工がしにくい材料として知られている。このような特性を有するアルミニウム合金で第1のプレート311および第2のプレート312を形成することで、レーザ光が仕切壁310に意図せず照射された場合に、ワーク加工室600の室内側にあるプレートをレーザ光が貫通しにくくなっている。
【0053】
室内側のプレートをレーザ光が貫通した場合でも、貫通孔の径が小さく抑えられる。室内側のプレートに到達したレーザ光のうちの一部は、貫通孔を通過せず、室外側のプレートの貫通孔の周辺部分に照射されて、ワーク加工室600の室外側にあるプレートに到達しない。これにより、室外側のプレートに到達するレーザ光のエネルギー量が低減される。
【0054】
第1のプレート311と第2のプレート312とを間隔を空けて配置することで、レーザ照射装置200から出射されたレーザ光が集光する焦点から室外側のプレートまでの距離が大きくなっている。室外側のプレートに到達したレーザ光の集光径が大きくなることで、レーザ光のエネルギーが拡散される。
【0055】
したがって、実施形態のレーザ加工機1では、レーザ光が仕切壁310に照射された場合に、レーザ光が室外側のプレートを貫通することが抑制されている。レーザ光が仕切壁310の全部を貫通してワーク加工室600の室外に漏洩することが抑制されており、レーザ光の照射に対する仕切壁310の耐久性を向上することができる。
【0056】
仕切壁がプレートを1枚のみ有する構成とした場合に、実施形態の仕切壁310と同等の耐久性を実現するには、プレートの板厚を大きくする必要がある。そのため、仕切壁の重量が大きくなる、コストが増大するなどの不利益が生じる。実施形態の仕切壁310のように第1のプレート311と第2のプレート312とを間隔を空けて配置することで、プレートの板厚を大きくしなくても、仕切壁310の耐久性を向上できる。そのため、仕切壁310の軽量化およびコスト低減を達成することができる。
【0057】
ターンテーブル装置301を備えているレーザ加工機1は、ターンテーブル装置301の回転のために必要なスペースを確保する必要がある。当該スペースを低減するため、
図4に示すように、ターンテーブル装置301の回転中心は、側壁601の外表面よりもワーク加工室600の室内側にある。そのため、レーザ光が出射されるノズル204から仕切壁310までの距離が、小さくなっている。
【0058】
仕切壁310はワーク載置台302,303を仕切る隔壁であるので、加工済みのワークWがワーク加工室600の室外に搬出される毎に、作業者は室外のワーク載置台にアクセスしてワークWの交換作業を行なう。レーザ光が出射されるノズル204から仕切壁310までの距離が小さくなっていることで、レーザ光が仕切壁310に照射された場合に仕切壁310に到達するレーザ光のエネルギー量が大きくなるが、実施形態の仕切壁310では、レーザ光が仕切壁310の全部を貫通することが抑制されている。したがって、作業者はワーク載置台302,303に安全にアクセスすることができ、ワークWの交換作業の効率を向上することができる。
【0059】
また、第1のプレート311と第2のプレート312とを同じ材料で形成することにより、ワーク加工室600の室内側に第1のプレート311と第2のプレート312とのどちらがある場合でも、仕切壁310にレーザ光が照射された場合の挙動が同じになる。したがって、レーザ光が仕切壁310の全部を貫通することを確実に抑制でき、レーザ光の照射に対する耐久性を向上することができる。
【0060】
また
図4,5に示すように、レーザ光を出射するノズル204は、ワーク搬出入口602に向くように移動可能である。レーザ加工中に、ワーク搬出入口602は、仕切壁310によって遮蔽されている。仕切壁310に向いて配置されたノズル204からレーザ光が照射されることにより、仕切壁310に到達するレーザ光のエネルギー量が大きくなるが、実施形態の仕切壁310では、レーザ光が仕切壁310の全部を貫通することが抑制されている。したがって、レーザ光の照射に対する耐久性を向上できる効果を、より顕著に得ることができる。
【0061】
また、フレーム313を比重の小さいアルミニウム合金で形成することにより、仕切壁310をさらに軽量化することができる。したがって、ワーク加工室600へのワークWの搬出入を高速化でき、かつ、ターンテーブル装置301を回転させるための動力を低減できる効果を、より顕著に得ることができる。
【0062】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。