(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ローラの真上を該ローラの軸線方向に沿って進退可能に設けられ、前記ローラの軸線方向一端を超えた所定の進出位置にて布類の一辺を垂れ下げ把持した状態にて、該垂れ下げた布類の、前記ローラを向く面を該ローラの前記軸線方向一端の角部に摺接させながら所定距離だけ後退した後、前記布類を解放することで該布類をローラ周面上に載せ掛ける載せ掛け移動体を備える載せ掛け装置であって、
前記ローラの前記軸線方向一端の前記角部に対して進退可能に設けられ、その進出位置にて、前記載せ掛け移動体によって前記角部を通過する布類の、前記ローラを向く面とは反対側の面に摺接し、前記載せ掛け移動体による前記布類の後退移動と協働して布類の皺および/または折れ返りを矯正する摺接体を備えることを特徴とする載せ掛け装置。
進退可能な前記摺接体として、その進出位置にて前記布類の前記反対側の面に摺接する複数本のブラシ毛を有するブラシ体を備えることを特徴とする、請求項1に記載の載せ掛け装置。
前記摺接体を前記ローラの前記角部に対して進退させる進退機構を備え、該進退機構は、前記載せ掛け移動体が前記所定の進出位置にある間は、前記摺接体を所定の待機位置へと後退させ、前記載せ掛け移動体が前記所定の進出位置から前記摺接体と干渉することのない所定の距離だけ後退したときに、前記摺接体を前記布類の前記反対側の面に摺接するまで前記角部に向けて進出させるよう構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の載せ掛け装置。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態の布類自動展開機の全体概略図である。
【
図2】
図1の布類自動展開機の供給コンベアおよび吊上げ装置の拡大斜視図である。
【
図3】
図1の布類自動展開機の供給コンベアおよび吊上げ装置の拡大斜視図である。
【
図4】
図1の布類自動展開機の供給コンベアおよび吊上げ装置の拡大斜視図である。
【
図5】
図1の布類自動展開機の仮保持装置および角端出し装置の拡大斜視図である。
【
図6】
図1の布類自動展開機の角端出し装置の拡大斜視図である。
【
図7】
図1の布類自動展開機の角端出し装置の拡大斜視図である。
【
図8】
図1の布類自動展開機の角端出し装置の拡大斜視図である。
【
図9】
図1の布類自動展開機の角端出し装置の拡大斜視図である。
【
図10】
図1の布類自動展開機の角端出し装置および角端取り装置の拡大斜視図である。
【
図11】
図1の布類自動展開機の角端取り装置および横引き装置の拡大斜視図である。
【
図12】
図1の布類自動展開機の横引き装置の拡大斜視図である。
【
図13】
図1の布類自動展開機の横引き装置の拡大斜視図である。
【
図14】
図1の布類自動展開機の横引き装置の拡大斜視図である。
【
図15】
図1の布類自動展開機の横引き装置、2位置保持装置、縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図16】
図1の布類自動展開機の2位置保持装置、縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図17】
図1の布類自動展開機の2位置保持装置、縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図18】
図1の布類自動展開機の2位置保持装置、縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図19】
図1の布類自動展開機の2位置保持装置、縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図20】
図1の布類自動展開機の2位置保持装置、縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図21】
図1の布類自動展開機の縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図22】
図1の布類自動展開機の縁出しコンベアおよび上下反転装置の拡大斜視図である。
【
図23】
図1の布類自動展開機の縁出しコンベア、上下反転装置、ローラおよび載せ掛け装置の拡大斜視図である。
【
図24】
図1の布類自動展開機の縁出しコンベア、上下反転装置、ローラおよび載せ掛け装置の拡大斜視図である。
【
図25】
図1の布類自動展開機の縁出しコンベア、上下反転装置、ローラおよび載せ掛け装置の拡大斜視図である。
【
図26】
図1の布類自動展開機の縁出しコンベア、ローラおよび本発明の一実施形態の載せ掛け装置の拡大斜視図である。
【
図28】(a)〜(e)は、本実施形態の載せ掛け装置における摺接体(ブラシ体)によって布類の皺や折れ返りを直す工程を順に示した、ローラおよび載せ掛け装置の斜視図である。
【
図29】
図1の布類自動展開機のローラおよび載せ掛け移動体の拡大斜視図である。
【
図30】
図1の布類自動展開機のローラの拡大斜視図である。
【
図31】
図1の布類自動展開機のローラ、進退装置および搬送コンベアの拡大斜視図である。
【
図32】
図1の布類自動展開機のローラ、進退装置および搬送コンベアの拡大斜視図である。
【
図33】
図1の布類自動展開機の進退装置および搬送コンベアの拡大斜視図である。
【
図34】
図1の布類自動展開機の進退装置および搬送コンベアの拡大斜視図である。
【
図35】
図1の布類自動展開機の進退装置および搬送コンベアの拡大斜視図である。
【
図36】
図1の布類自動展開機の進退装置および搬送コンベアの拡大斜視図である。
【
図37】
図1の布類自動展開機の搬送コンベアおよび次工程の布類畳み機の拡大斜視図である。
【
図38】従来技術の布類自動展開機におけるローラおよび載せ掛け移動体を示す斜視図である。
【
図39】
図38の装置に、エアブロー装置を追加し、布類の折れ返り部にエアを吹き付ける様子を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。本発明の載せ掛け装置は、布類洗濯工場等に設置され、洗濯、乾燥の終えた布類を自動で展開する布類自動展開機に適したものであり、以下では、一使用例として、実施形態の載せ掛け装置および該載せ掛け装置を備える実施形態の布類自動展開機を例に挙げ説明する。
【0019】
図1には本発明の一実施形態の布類自動展開機の全体図を示し、
図2〜
図37には
図1の布類自動展開機の個別装置部分を示している。また、以下の説明で、前、後、右、左、上、下の各方向は、
図1の状態での各方向を示すものとする。
【0020】
布類自動展開機は、洗濯、乾燥を終えたタオル、シーツ、包布、枕カバー、浴衣等の布類を自動で展開するものであり、
図1に示すように、主として、供給コンベア1と、吊上げ装置2と、仮保持装置3と、角端出し装置4と、角端取り装置5と、横引き装置6と、2位置保持装置7と、縁出しコンベア8と、上下反転装置9と、ローラ10と、載せ掛け装置11と、進退装置12と、搬送コンベア13と、各装置1〜13の動作を制御する図示しない制御装置とを備えている。また、
図1には、補助または関連する装置として、吸引コンベアAと、押し出し装置Bと、リターンコンベアCと、布類畳み機Dとが図示されている。リターンコンベアCは処理の途中で落下した布類を供給コンベア1に戻すものである。
【0021】
布類自動展開機は概略次のように動作する。すなわち、供給コンベア1が洗濯、乾燥の終えた布類を吊上げ装置2の下方に供給し、吊上げ装置2が布類を所定高さまで吊上げ、仮保持装置3が吊上げ状態の布類を受け取って仮保持して角端出し装置4への受け渡し位置に移動させ、角端出し装置4が仮保持装置3から吊下げている布類の任意の箇所を受け取って布類の角端を現出させ、該角端を角端取り装置5が保持して布類を垂れ下げ支持しつつ横引き装置6側へ移動させ、横引き装置6が布類を前後方向へ略水平に横たわらせ、2位置保持装置7が横たわった状態の布類の角端付近とそこから適宜距離だけ離間する中間箇所との2位置を同一高さで保持して縁出しコンベア8の上方に移動させた後、保持した布類のその中間箇所を解放し、縁出しコンベア8が該2位置保持装置7で角端付近を保持した布類の他の部分を載せて移動させて布類の長辺側の一方の側縁を現出させ、上下反転装置9が縁出しコンベア8上から下りて来る布類の長辺側の側縁を把持してその布類を上下反転させた後垂れ下げ保持し、ローラ10の上方をローラ10に沿って左右方向へ移動する載せ掛け装置11の載せ掛け移動体11Aがその布類の長辺側の側縁を上下反転装置9から受け取って垂れ下がった布類をローラ10上に載せ掛け、ローラ10がそこに載せ掛けられた布類をその短辺側の端縁を残して進退装置12側に垂れ下がるように送り、進退装置12が前進してローラ10上からそこに残った布類の短辺側の端縁を受け取った後その布類の短縁を保持しつつ後退して搬送コンベア13上にその布類を展開状態で移乗させ、搬送コンベア13は展開された布類を搬出して次工程の例えば布類畳み機Dに投入する。
【0022】
各装置の詳細は次のとおりであり、まず、供給コンベア1は、
図1〜
図3に示すように、モータ1aによって運転中は連続走行していてよく、該供給コンベア1上には洗濯・乾燥後の丸まったままの例えば10〜50枚程度の矩形布類Yからなる塊Xが投下される。供給コンベア1は、布類Yの塊Xを吊上げ装置2の下方(
図2に符号X’で示す)まで搬送する。供給コンベア1の搬送方向終端部には、吸引コンベアAが設けられている。吸引コンベアAは、穴開きベルトA1と、穴開きベルトA1を通じて供給コンベア1上の布類Yを吸引する吸引ファンA2と、穴開きベルトA1を回転駆動して吸引した布類Yを吊上げ装置2の真直下(
図3に符号X’’で示す)に搬送するモータA3とからなる。穴開きベルトA1の終端部近傍には塊Xが供給コンベア1から落下するのを防止する壁1bが立設されている。また、供給コンベア1の搬送方向終端部には、吸引コンベアAに加えてまたはこれに代えて、供給コンベア1上の布類を吊上げ装置2の真直下へ向けて押し込む押し出し装置Bが設けられていてよい。押し出し装置Bは、シリンダB1と、該シリンダB1によって進退させられる押し出し棒B2とからなる。
【0023】
吊上げ装置2は、布類Yの任意箇所を保持するチャック21と該チャック21を昇降移動させる昇降装置とを有しており、図示例では昇降装置は、駆動ベルト23およびモータ22とからなる。昇降装置は、チャック21を所定高さと供給コンベア1の搬送面との間で昇降させることができれば、如何なる構造のものでもよく、例えばチェーン式やレール上を上下に走行するスライダユニットからなるものでもよい。吊上げ装置2は、駆動ベルト23およびモータ22によりチャック21を最下位置(
図4に仮想線および符号21’で図示する位置)まで移動させたときに、該チャック21が供給コンベア1の終端部に位置する布類Yに接触してチャック21で布類Yの接触部分を保持するようになっている。なお、チャック21による布類保持部分は任意の箇所でよい。また、チャック21が上昇作動すると、チャック21で布類Yを保持したまま該チャック21が
図4に実線で図示する所定高さ(最上位置)まで上動し、布類Yを吊下げ状態で保持するようになっている。このとき、2枚以上の布類Yがチャック21によって保持され、吊り上げられることもあり得る。
【0024】
仮保持装置3は、
図1および
図4に示すように、チャック31と該チャック31を前後方向に進退させる進退装置(伸縮シリンダ32)とを有している。仮保持装置3は、吊上げ装置2のチャック21が最上位置に移動したとき、あるいはチャック21が最上位置で保持している布類Yを図示しないセンサで検出したときに、伸縮シリンダ32が伸長し、チャック31が
図4に仮想線で図示する位置(符号31’で示す)まで前進し、吊上げ装置2で吊上げられた布類Yの上端部付近を仮保持装置3のチャック31で受取り(このとき吊上げ装置2のチャック21は布類Yを解放する)、その後、伸縮シリンダ32が短縮して、
図4に実線で図示するようにチャック31で布類Yを吊下げたまま所定位置まで後退するようになっている。なお、チャック31で吊下げられている布類Yの最下端(
図4の符号Yaで示す)にはほとんどの場合、布類の角端のうちの1つが出現する。
【0025】
角端出し装置4は、
図5〜
図9に示すように、仮保持装置3のチャック31によりその後退位置にて吊下げ保持されている布類Yを受取るチャック41と、該チャック41を前後に進退させる進退装置(伸縮シリンダ42)と、上面に布類Yが載せられる台板43と、台板43上を引き摺られる布類Yの終端部(角端Ya)を検出する例えば光電管からなるセンサ49と、台板43上の布類Yの中央部を台板43との間に挟みこむ押え板47と、該押え板47を上下動させる伸縮シリンダ48と、一対の角端出しローラ44,45と、一方の角端出しローラ45を他方の角端出しローラ44に対して近接・離間させる伸縮シリンダ46と、を有している。
【0026】
そして、この角端出し装置4は、
図5に示すように仮保持装置3のチャック31が布類Yを保持した状態で後退位置まで作動したときに、伸縮シリンダ42が伸長してチャック41が前進し、該チャック41が仮保持装置3のチャック31から布類Yを受け取り、続いて、
図6に示すように、伸縮シリンダ42が短縮してチャック41が布類Yを保持したまま布類Yを台板43上で所定距離引き込み、その後チャック41が布類Yを放し、次いで、
図7に示すように、奥側に位置する角端出しローラ45が符号45’の位置から下降し、手前側の角端出しローラ44との間に布類Yの先端部を挟み込み、また、押え板47が符号47’で示す上昇位置から下降して台板43との間に布類Yの中央部を挟み込み、この状態で、
図8に示すように、両角端出しローラ44,45が矢印方向に回転することで布類Yは垂れ下がった状態となり、台板43上を引き摺られる布類Yの終端部(角端Yaとなる)がセンサ49,49で検出されると(あるいは布類Yがセンサ49,49で検出されなくなると)、両角端出しローラ44,45の回転速度が低速に切り替えられるようになっている。この一連の動きの中で、布類Yが複数枚であった場合には、台板43と押え板47とで終端部を挟持された1枚の布類Yを除いて他の布類Zは落下する。その後、布類Yの終端部(角端Ya)を両角出しローラ44,45間に配置された例えば光電管からなる別のセンサ4a,4aが検出すると(あるいは布類Yがセンサ4a,4aで検出されなくなると)、角端出しローラ44,45の回転が停止し、布類Yの角端Yaまたはその付近が角端出しローラ44,45に挟まれて保持された状態となり、角端出し作業が完了する。
【0027】
なお、図示例では、吊上げ装置2で吊上げた布類Yを一旦仮保持装置3で仮保持した後、角端出し装置4のチャック41で持替えるようにしているが、図示しない他の実施例では、仮保持装置3を省略し、吊上げ装置2で吊上げている布類Yを直に角端出し装置4のチャック41で保持することもできる。
【0028】
角端取り装置5は、
図10に示すように、角端出しローラ44,45の下方に配置されたチャック51と該チャック51を角端出しローラ44,45の接触部の真下の範囲で左右方向(
図1参照)に進退させる進退装置(伸縮シリンダ52)とを有している。角端取り装置5は、角端出し装置4の一対の角端出しローラ44,45で布類Yの角端Yaまたはその付近が保持されているときに、伸縮シリンダ52が伸長してチャック51が
図10中仮想線で示すように左方向に前進し、該チャック51で布類Yの角端Yaの少し下を保持し、布類Yを垂れ下げたまま右側(横引き装置6側)に後退するように作動する。また、チャック51には布類Yを検出するセンサ53が装着されており、このセンサ53によりチャック51が布類Yに近づいたことを検出してチャック51を動作させることで、布類Yを確実に保持させることができる。
【0029】
角端取り装置5の伸縮シリンダ52が短縮した状態でのチャック51の下方後側直近位置には、台板64が設けられている(
図11参照)。この台板64は、次に説明する横引き装置6で布類上端部(角端Ya)付近を受取って後側に移動させたときに、該布類Yの終端側を支持するためのものである。
【0030】
なお、この実施例では、矩形布類Yの1つの角端Yaを現出させるのに、上記吊上げ装置2、仮保持装置3および角端出し装置4を用いて、丸まった状態の矩形布類Yから自動で角端出しを行えるようにしているが、この布類角端出し作業は、例えば丸まった状態の布類Yから作業員が手作業で1つの角端を捜し出すようにしてもよい。その場合は、捜し出した布類角端Yaを作業員の手で角端取り装置5のチャック51に受け取らせたり、直接後述の横引き装置6のチャック61に受け取らせたりするとよい。
【0031】
横引き装置6は、
図11〜
図14に示すように、チャック61と該チャック61を前後方向に進退させる進退装置とを有している。図示例では、進退装置は、チャック61を保持する駆動ベルト63と、駆動ベルト63を巻き掛けたプーリを回転させてチャック61を前後方向に進退させるモータ62とからなるが、進退装置はいかなる構造のものでもよく、例えば伸縮シリンダを用いることもできる。横引き装置6は、
図11に示すように、角端取り装置5のチャック51が布類Yを保持して後退したときに、チャック61が仮想線および符号61’で図示する位置に前進し、該前進位置のチャック61’で布類上端部(角端Ya)の少し下の位置を保持する。続いて、角端取り装置5のチャック51が布類Yを解放した後、
図12に示すように、チャック61で布類角端Ya付近を保持した状態で、チャック61を後方に移動させ、台板64上で布類Yを横引きする。次いで、
図13に示すように、所定距離横引き後に上押え板65がシリンダ66によって符号65’で示す上昇位置から下降して台板64との間に布類Yを挟み込み、その後も横引きは継続され、台板64の下方に配置されたセンサ67が布類Yの終端部Ybを検出したとき(またはセンサ67が布類Yを検出しなくなったとき)、横引き速度が低速に切り替えられる。そして、
図14に示すように、台板64の近傍に配置された別のセンサ68が布類Yの終端部Ybを検出したとき(またはセンサ68が布類Yを検出したくなったとき)、横引きは停止される。このとき、布類Yはチャック61で保持された角端Yaおよび上押え板65で押えられた角端Yb以外の残りの2つの角端が前後に並び、垂れ下がった部分に長辺側の側縁の一方Ycが出現した状態(三角形状)となる。
【0032】
図15に示すように、台板64および上押え板65の右側方には、モータ81によって駆動される縁出しコンベア8が設置されている。この縁出しコンベア8は、左右方向に延在する複数(図示例では9本)の細ベルト8aを前後方向に互いに間隔をあけて配置したものである。
【0033】
2位置保持装置7は、
図15〜
図20に示すように、前後方向に延びる連結棒70の後端および前端にそれぞれ取り付けられた2つのチャック71,72(以下、中間部保持チャック71、角端保持チャック72ともいう。)と、該各チャック71,72を昇降させる昇降シリンダ73と、各チャック71,72を昇降シリンダ73ごと左右に進退させる進退装置とを有している。進退装置は、昇降シリンダ73を垂下状態で保持する駆動ベルト75と、駆動ベルト75に巻き掛けたプーリを回転させるモータ74とからなるが、チャック71,72を左右方向に移動させることができればどのような構造のものでもよく、進退シリンダを用いてもよい。チャック71,72間の距離は、例えば、長さ調整可能な連結棒70を用いるか、連結棒70へのチャック71,72の取付け位置が可変な構造とすることで、処理する布類Yの大きさ等に応じて適宜変更可能としてもよい。
【0034】
図15に示すように、角端保持チャック72は横引き装置6で横たわらせた布類Yの前側端部(角端)Ybを保持し得る位置にあり、中間部保持チャック71は該横たわらせた布類Yの後方側中間部の適所を保持し得る位置にある。
【0035】
昇降シリンダ73は、その短縮状態では各チャック71,72を横たわらせた布類Yの上方位置で待機させ(
図15の実線で図示する状態)、伸長状態では各チャック71,72が
図15に仮想線で図示するように横たわらせた布類Yの上縁を保持し得る位置まで降下するようになっている。
【0036】
昇降シリンダ73の伸長により2位置保持装置7が下降すると、
図16に示すように、角端保持チャック72が布類Yの前側端部(角端)Ybを保持するとともに、中間部保持チャック71が布類Yの後方側の中間部を保持する。この際、
図15に示すように、上押え板65の後方近傍に設けられたチャック69の開度を符号69’で示す大きく開いた状態から狭めることで、角端保持チャック72が布類Yを保持し易くすることができる。その後、布類Yは、横引き装置6のチャック61、上押え板65およびチャック69による保持または拘束から解放される。2位置保持装置7は次いで、
図17に示すように、縁出しコンベア8の上方位置で進退装置によって縁出しコンベア8の終端側へ向けて移動する。縁出しコンベア8のベルトは
図17中の矢印の方向に移動しており、布類Yの三角形状部(Yc近傍)がコンベア8に接触し得る。また、コンベア8の上下ベルト間に設置されたブロー装置82のエアブローの作用により、当該三角形状部がコンベア8の流れ方向に靡いた(沿った)状態となる。
【0037】
続いて、
図18に示すように、2位置保持装置7の後方のチャック71が布類Yを解放し、布類Yの片側(角端Ybよりも後方側の部分)が縁出しコンベア8の移動するベルト上に落下する。布類Yの前側端部(角端Yb)は角端保持チャック72で保持されたままであるので、布類Yの落下部分のみが
図19に示すように右側へ移動していく。布類Yの落下部分が所定距離移動すると、布類Yの長辺側の一方の側縁Ycが縁出しコンベア8の流れ方向に対して略直交する配置関係となる。この配置関係となったところで、
図20に示すように、もう一方のチャック72が布類Yを放し、布類Yを完全に縁出しコンベア8上に落下させる。縁出しコンベア8の終端部付近には、縁出しコンベア8上を移送されてくる布類Yの先行側の側縁Ycを検出する2つのセンサ83が設置されており、このセンサ83が布類Yを検知すると縁出しコンベア8は低速に切り替えられる。
【0038】
上下反転装置9は、
図21に示すように、縁出しコンベア8の終端部近傍に配置され、布類Yの長辺側の一方の側縁Ycを把持する2つのチャック92,93と、各チャック92,93の近傍に設けられた2つのセンサ94,95と、チャック92,93を支持する反転軸96と、反転軸96を回動させる回動シリンダ91とを有している。なお、2つのチャック92,93で把持した布類Yを反転させることができればどのような機構を用いてもよく、回動シリンダ91に代えて、反転軸96を正逆回転させるモータを用いてもよい。2つのチャック92,93は、センサ94,95による布類Yの側縁Ycの検知信号に基づき、互いに独立して動作するよう構成されており、これにより布類Yの側縁Ycを2つのチャック92,93間で真直ぐ保持することができる。
【0039】
この上下反転装置9は、次のように作動する。まず、縁出しコンベア8上を移送されてくる布類の先行側の側縁Ycがセンサ94,95で検知されるまでは、各チャック92,93が、
図20に示すように、略横向き(やや上方傾斜)姿勢で待機しており、縁出しコンベア8上を移送される布類Yの先行側の側縁Ycがセンサ94,95で検知されると、該センサ94,95からの検知信号に基づき各チャック92,93が布類の先行側の側縁Ycを保持する。そして、その直後に回動シリンダ91が短縮し、各チャック92,93が布類の側縁Ycを保持したまま下方に高速で回動して、
図22に示す下向き姿勢になる。このとき、各チャック92,93で保持されていた布類Yは、急速に下方に振り降ろされて(布類の短辺方向に捌き作用が発生し)垂れ下げられる。そして、下向き姿勢で布類の側縁Ycを保持している各チャック92,93は、その側縁Ycの各保持部を、後述する載せ掛け装置11の各チャック111,112に受け渡した時点で解放し、その直後に上方に回動して元の待機位置まで戻される。
【0040】
図23に示すように、縁出しコンベア8の前方側部分の直下には、ローラ10と、該ローラ10上に布類Yを載せ掛けるための、載せ掛け装置11の載せ掛け移動体11Aとが、該載せ掛け移動体11Aが上でローラ10が下になる位置関係で設置されている。
【0041】
載せ掛け移動体11Aは、上下反転装置9側に向けられた進退台110と、進退台110の両側方に配置され、上下反転装置9のチャック92,93から布類Yを受け取る2つのチャック111,112と、チャックセンサ113,114とを有している。載せ掛け移動体11Aは、進退装置によって左右方向(ローラ10の回転軸線方向)に進退移動される。進退装置は、図示例では、載せ掛け移動体11Aを保持する駆動ベルト116と駆動ベルト116を巻き掛けたプーリを回転させるモータ115とからなるが、チャック111,112を左右方向に進退させることができれば如何なる構造のものでもよく、例えば進退シリンダを用いてもよい。
【0042】
載せ掛け移動体11Aは、
図23に示す待機位置から、上下反転装置9で保持された布類Yへ接近するよう、ローラ10の軸線方向一端(
図23では右側の端)を超える所定の進出位置まで移動し、
図24に示すように、チャックセンサ113,114が布類Yを検出するとチャック111,112が進退台110の両側部へ向けて閉鎖されて布類Yが保持される。ここでチャック111,112による布類Yの保持位置は、上下反転装置9のチャック92,93による布類Yの保持位置に近い位置である。なお、2つのチャック111,112は別個独立に動作するよう構成してもよく、このようにすれば、布類Yの側縁Ycの、2つのチャック111,112間の部分をより真直ぐに保持することができる。布類Yの受け渡し後、上下反転装置9は、
図25に示すように元の位置に反転して戻り、載せ掛け移動体11Aの軌道上から退避する。ローラ10は、その回転軸線が載せ掛け移動体11Aの進退方向と平行となるよう配置されているので、布類Yを垂下保持する載せ掛け移動体11Aが後退すると、
図25に示すように、布類Yがローラ10上に載せ掛けられてローラ10上から垂れ下がった状態になる。その際、チャック111,112で保持された長辺側の側縁Ycとは反対側の側縁Ydはセンサ101で検知され、当該検知の後の所定時間経過後にチャック111,112が布類Yを解放する。当該所定時間は、布類Yの幅方向中央がローラ10の幅方向中央と略一致したときにチャック111,112が布類Yを解放するよう適宜設定される。なお、載せ掛け移動体11Aはチャック111,112が布類Yを解放した後も所定距離だけ後退し続ける。
【0043】
この際、布類Yの、載せ掛け移動体11Aによって把持された側縁Ycとは反対側の側縁Ydに皺や折れ返りが発生する場合がある(
図38参照)。そこで、本実施形態の載せ掛け装置11には、
図26および
図27に示すように、ローラ10の軸線方向一端の角部10aに対して進退可能に設けられ、その進出位置にて、載せ掛け移動体11Aによって該角部10aを通過する布類Yの、ローラ10を向く面とは反対側の面(上面)に摺接し、載せ掛け移動体11Aによる布類Yの後退移動と協働して布類の皺および/または折れ返りを矯正する摺接体として、ブラシ体11Bが設けられている。なお、摺接体は、布類Yの皺や折れ返りを直すことができればブラシ体11Bに限らず、例えば樹脂板、金属板、樹脂棒、金属棒等の固形体であってもよい。なお、摺接体としてブラシ体11B以外の固形体を用いる場合には、少なくとも、布類Yとの接触部分を曲面状または球面状とすることが好ましく、このようにすれば、固形体を布類Yに滑らかに接触させ得て、接触(摺接)による布類Yの傷損を防止することができる。
【0044】
ブラシ体11Bは、先端に複数本のブラシ毛117を有するとともに、その下端部が進退機構118の揺動軸118aに固定され、該揺動軸118aの正逆回転に伴って
図26に実線で示す起立姿勢の後退位置(待機状態)と、同図中に仮想線で示す傾斜姿勢の進出位置(稼動状態)との間で揺動するよう構成されている。ブラシ毛117は、布類Yに押し当てられた際に変形して布類Yを傷つけることがない一方で、布類Yを伸ばして皺や折れ返りを直すことができる程度の硬さを有するものであり、ブラシ毛117の材質は特に限定されず、例えばナイロンやポリプロピレン等の化学繊維や馬毛等の動物繊維、タンピコ繊維等の植物繊維を用いることができる。
【0045】
進退機構118は、図示例では、揺動軸118aと、下端が枢軸によって揺動可能に支持されたシリンダ118bと、該シリンダ118bのロッド進退を揺動軸118aの回転に変換するリンク118cとで構成されるが、これに限らず、正逆回転可能なモータによって揺動軸118aを正逆回転させることで、ブラシ毛117をローラ10の角部10aに近接、離間させるようにしてもよく、あるいは、シリンダのロッド先端に摺接体を装着し、このロッドを進退させることでローラ10の角部10aに対して摺接体を直線的に近接、離間させるような揺動を伴わない進退機構(図示省略)を採用してもよい。
【0046】
本実施形態の載せ掛け装置11では、ブラシ体11Bは、待機状態にてローラ10および上下反転装置9から離れた場所に退避しているため、上下反転装置9で布類Yを反転させた際にその布類Yがブラシ体11Bに引っ掛かる事態はあまり起こらないが、このような引っ掛かりをより確実に防止するため、
図27に示すように、上下反転装置9で反転される布類Yを退避位置にある起立姿勢のブラシ体11Bとローラ10との間に導く板状のカバー119を、ブラシ体11Bの真上かつ上下反転装置9と正対する位置に設けてもよい。
【0047】
図28(a)〜(e)を順に参照し、載せ掛け装置11の載せ掛け移動体11Aにより布類Yをローラ10に載せ掛けるにあたり、摺接体としてのブラシ体11Bを作動させて布類Yへの皺や折れ返りの発生を低減ないし防止する各工程について説明する。
【0048】
図28(a)は、
図24を参照して説明したのと同じ状態であり、つまり載せ掛け移動体11Aが所定の進出位置にて上下反転装置9から布類Yを受け取り、そのまま垂れ下げ保持している状態である。上下反転装置9が布類Yを反転し、載せ掛け移動体11Aがその反転した布類Yを受け取る間は、シリンダ118bが伸長し、ブラシ体11Bは上下反転装置9およびローラ10から離れた後退位置で待機している。
【0049】
続いて載せ掛け移動体11Aが、
図28(b)に示すように、上記所定の進出位置からブラシ体11Bと干渉することのない所定の距離だけ後退すると、シリンダ118bが短縮しブラシ体11Bがその基端部を中心に揺動し、ブラシ毛117が布類Yに摺接するまでローラ10の角部10aに向けて進出する。布類Yに対するブラシ毛117の押し当て力が強すぎると、載せ掛け移動体11Aのチャック111,112から布類Yが脱落したり布類Yがずれたりするので、ブラシ毛117の押し当て力はそのような事態が生じないよう予め適宜設定しておくことができる。この押し当て力は、布類Yの材質に応じて変えてもよい。
【0050】
続いて載せ掛け移動体11Aが、
図28(c)に示すように、布類Yを把持したまま後退すると、ブラシ毛117が布類Yの移動と協働して布類Yを引っ張った状態となるので布類Yの皺は伸ばされる。
図28(c)には、布類Yの、載せ掛け移動体11Aで把持された側縁Ycとは反対側の側縁Yd近傍に生じ始めた折れ返りも示されている。
【0051】
さらに載せ掛け移動体11Aが
図28(d)に示す位置まで後退すると、ブラシ毛117が布類Yの側縁Ydを引っ張るので、布類Yの側縁Yd近傍に生じた折れ返りは矯正される。
【0052】
そして、
図28(e)に示すように、載せ掛け移動体11Aが布類Yの把持を解放し布類Yがローラ10上に載せ掛けられると、シリンダ118bが再び伸長して、ブラシ体11Bは元の待機位置へと後退し、上下反転装置9が次の布類Yを反転させることができる退避状態となる。
【0053】
ローラ10は、
図29に示すように、同一軸線上で隣り合って配置された第1部分ローラ102および第2部分ローラ103からなる。第1部分ローラ102は、駆動ベルト105を介してモータ104に接続され該モータ104で回転駆動される。第2部分ローラ103は、駆動ベルト107を介してモータ106に接続され該モータ106で回転駆動される。モータ104,106の回転方向および回転速度は別個独立に制御可能であり、好適には、
図30に示すように各部分ローラ102,103の下方にローラの回転軸線と平行に並べられた複数のセンサ群108,109からの検出信号に基づき、ローラ10上の布類Yの向きを正しい向き(例えば布類Yの長手方向が前後方向と一致する向き)に修正できるように、別個独立に制御される。例えば、
図29に示すように布類Yがローラ10上に斜めに載せ掛けられていて、
図30に示すようにセンサ群108,109のうちセンサ群109だけが布類Yの短辺側の側縁Yeを検知している場合には、この検知結果に基づき、該側縁Yeがセンサ群108,109と平行になって両センサ群108,109が同時に布類Yの短辺側の側縁Yeを検知するまで第1部分ローラ102および第2部分ローラ103の停止、正転、反転が繰り返される。なお、図示例では、各センサ群108,109はそれぞれ5つのセンサからなるが、センサの数はこれに限定されず、処理する布類Yの幅に応じて4つ以下でも6つ以上でもよく、また、処理する布類Yに応じて稼動させるセンサを切り替えるようにしてもよい。
【0054】
進退装置12は、ローラ10上で正しい向きとなった布類Yを搬送コンベア13に載せ移すものであり、
図31に示すように、布類Yの幅よりも大きな把持幅を有して布類Yの短辺側の端部を把持する把持部と、把持部を前後方向に進退させる進退機構とを有している。図示例においては、上記把持部は、ローラ10側を向いて傾斜した保持台123aと、保持台123aに対してシリンダ124等によって開閉する保持板123bとからなる。また、上記進退機構は、保持台123aに結合した駆動ベルト122と駆動ベルト122を巻き掛けたプーリを回転させるモータ121とからなるが、進退シリンダを用いてもよい。
【0055】
進退装置12によって、ローラ10上の布類Yを搬送コンベア13に載せ移すにあたっては、
図31に示すように、第1部分ローラ102および第2部分ローラ103を進退装置12側へ同時かつ同じ速度で回転させ、布類Yの、センサ群108,109近傍に位置していた側縁Yeを進退装置12側へ近づけ、また、
図32に示すように、進退装置12の把持部を前進させ、ローラ10の下部に設置されたブロー部材10bに、保持板123bが開いた状態の把持部の保持台123aの先端を押し当てて、保持台123aの先端とブロー部材10aとの間にローラ10上の布類Yの搬送コンベア13側の部分を挟み込み、この状態で、
図33に示すようにブロー部材10bからエアを噴出させ、これと同時に第1部分ローラ102および第2部分ローラ103を進退装置12側にさらに回転させる。これにより布類Yの上記側縁Yeは保持台123a上に載せられる。その後、
図34に示すように、保持板123bが閉じられ、保持台123aとの間に布類Yの側縁Yeが保持される。布類Yの、把持部の保持台123aと保持板123bとで保持された以外の部分は保持台123aから垂れ下がった状態となる。この状態で進退装置12の把持部は、
図35に示すように、搬送コンベア13側に移動させられる。把持部が所定距離後退した後、
図36に示すように保持板123bが再び開かれ、布類Yは搬送コンベア13上に載せ込まれる。なお、進退装置12の把持部は、保持板123bが布類Yを解放した後も所定距離だけ後退し続ける。
【0056】
搬送コンベア13は、
図36に示すように、多数の貫通穴を有するベルト133と、ベルト133を駆動するモータ132と、ベルト133に形成された貫通穴を通じてベルト133上の布類Yを吸引する吸引ファン131とを有している。このように搬送コンベア13上の布類Yを吸引することで、進退装置12の把持部で保持された布類Yの側縁Yeを搬送コンベア13上へ落下させて円滑に移載することができる。その後、
図37に示すように、搬送コンベア13は布類Yを搬出して次工程(ここでは布類畳み機D)へ搬送(投入)する。なお、進退装置12の把持部が布類Yを搬送コンベア13上へ移載する際に搬送コンベア13はベルト133を駆動していなくてもよいが、処理枚数を増やす観点からはベルト133を駆動していることが好ましい。
【0057】
上記構成になる布類自動展開機によれば、洗濯、乾燥後の布類Yを単に供給コンベア1上に投入するだけで、吊上げ装置2、仮保持装置3、角端出し装置4、角端取り装置5、横引き装置6、2位置保持装置7、縁出しコンベア8、上下反転装置9、ローラ10、載せ掛け装置11、進退装置12、搬送コンベア13等により、布類Yを自動的に展開し、次工程に搬送(投入)することができる。
【0058】
また、本実施形態では、布類Yをローラ10に載せ掛ける載せ掛け装置11が載せ掛け移動体11Aと、摺接体としてのブラシ体11Bとを備え、該ブラシ体11Bは、載せ掛け移動体11Aが布類Yの一側縁Ycを把持し、この布類Yをローラ10の軸線方向一端の角部10aに摺接させながらローラ10上に載せ掛ける際に、布類Yの、ローラ10を向く面とは反対側の面に摺接し、布類Yの移動と協働して布類Yを引っ張るので、布類Yの皺や折れ返りは伸ばされ、矯正される。
【0059】
さらに、本実施形態では、ブラシ体11Bをローラ10の上記軸方向一端の角部10aに対して進退可能に設けたので、その退避位置にて上下反転装置9等の近接配置された装置との干渉を避けることができ、布類自動展開機をコンパクトに構成することができるとともに、処理速度を向上させることができる。
【0060】
さらに、本実施形態では、摺接体を、複数本のブラシ毛117を有するブラシ体11Bで構成したので、ブラシ毛117を布類Yに押し当てた際に容易に変形させて、摺接体によって布類Yを傷ける事態をより確実に防止することができる。