(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガタ規制凸部が、前記フードの筒中心軸に直交し、且つ相互に直交する上下方向及び左右方向におけるそれぞれの前記規制部材当接面に少なくとも一つずつ設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ構造。
前記相手フード先端面と前記規制部材当接面との当接開始位置が、前記ハウジングと前記相手ハウジングとの嵌合力が最大を迎えた後となる所定のストローク位置に設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のコネクタ構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のコネクタ構造において、パッキン509は、相手フード505の嵌合空間に収容されており、また、フード501も嵌合空間に挿入されるようになっており、嵌合空間が有効利用されている。
しかしながら、パッキン509は、樹脂製の弾性部材であるため、長年の使用による劣化で弾性反発力が低下し、ガタ抑制効果が低下することが懸念される。すると、車両の走行時等の振動により、オスタブ513と、メス端子の接触バネ515との微摺動摩耗により、電気的接続信頼性が低下する虞がある。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、経年後も安定した耐振効果を得ることができるコネクタ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) ハウジングに形成された有底筒状のフードと、相手ハウジングに形成されて前記フードの内側に嵌合される相手フードと、前記フードの筒底に収容される金属製の板バネ部材と、前記板バネ部材を挟み前記筒底と反対側に設けられて前記板バネ部材により前記相手フードの嵌合方向と反対方向に付勢されるガタ規制部材と、前記相手フードの嵌合方向の先端に形成された相手フード先端面と、前記ガタ規制部材に設けられ前記ハウジングと前記相手ハウジングとの嵌合状態において前記相手フード先端面に押圧される規制部材当接面と、を備え
、前記フードの内方には、端子受入口が形成された内筒部が前記筒底から前記フードと同軸的且つ一体に突出しており、前記内筒部と前記フード部との間には、環状の嵌合空間が画成され、前記嵌合空間には、枠状の前記板バネ部材及び枠状の前記ガタ規制部材がこの順で挿入され、且つ、前記相手フードが嵌合されることを特徴とするコネクタ構造。
【0007】
上記(1)の構成のコネクタ構造によれば、フードの筒底に、金属製の板バネ部材が設けられる。板バネ部材を挟み筒底と反対側には、ガタ規制部材が設けられる。このガタ規制部材は、相手フードの嵌合方向と反対方向に板バネ部材により付勢されている。ガタ規制部材には、規制部材当接面が設けられる。この規制部材当接面は、嵌合完了の直前に、相手フードの嵌合方向の先端に形成される相手フード先端面に押圧される。相手フード先端面に規制部材当接面が押圧されたガタ規制部材は、板バネ部材をばね力(弾性復元力)に抗して圧縮変形させる。相手ハウジングは、嵌合のための挿入力が解除されると、板バネ部材の弾性復元力により付勢され、嵌合方向と反対方向に押し戻される。
そこで、板バネ部材の弾性復元力により押し戻された相手ハウジングは、当該相手ハウジングに設けられたロック突起の相手係止面がハウジングに設けられたロックアームのアーム側係止面に密接し、ロック機構におけるクリアランスをなくすことができる。つまり、両ハウジンを嵌合ロックするロック機構におけるクリアラスがガタ詰めされる。これにより、本構成のコネクタ構造は、両ハウジングの嵌合ロック状態において、ロック機構のクリアランスによるロック突起の相手係止面とロックアームのアーム側係止面における接近離反方向の移動が不能となる。その結果、本構成のコネクタ構造では、車両の走行時等の振動が生じても、ハウジングに収容された端子と、相手ハウジングに収容された相手端子とは、微摺動が抑制される。本構成のコネクタ構造では、ロック機構におけるクリアランスをなくすように相手ハウジングを押し戻す板バネ部材が、金属製の弾性部材からなる。そのため、板バネ部材は、ゴム製や樹脂製の弾性部材のような経年変化によるクリープが発生しにくい。即ち、相手ハウジングに作用させる押し戻し力を長期に渡り維持し続けることができる。このため、板バネ部材は、長年の使用でも、バネ部の弾性反発力を維持でき、ハウジングと相手ハウジングとの間におけるハウジング嵌合方向のガタを抑制できる。従って、本構成のコネクタ構造によれば、端子と相手端子とによる微摺動摩耗により生じた摩耗粉が酸化絶縁物となって、端子と相手端子との接触信頼性を低下させることを抑制できる。そのため、長期に渡り接触信頼性を良好に維持することができる。
【0008】
(2) 前記相手フード先端面に形成された挿入部と、前記規制部材当接面に設けられて前記フードの筒内側へ撓む内側撓み片と前記フードの筒外側へ撓む外側撓み片とによってV字溝が構成されたガタ規制凸部と、を備え、前記ガタ規制凸部の前記V字溝が、前記挿入部により押圧されることを特徴とする上記(1)に記載のコネクタ構造。
【0009】
上記(2)の構成のコネクタ構造によれば、ハウジングと相手ハウジングとの嵌合過程において、相手フード先端面に形成された挿入部が、ガタ規制凸部のV字溝に挿入される。更に挿入すると、板バネ部材のバネ部がガタ規制部材により押圧されて弾性変形し、板バネ部材のバネ部に弾性復元力が発生する。すると、バネ部の弾性復元力の付勢により、挿入部が、V字溝を構成しているガタ規制凸部の内側撓み片と外側撓み片とをそれぞれ撓み変形させる。
そこで、ハウジングと相手ハウジングの嵌合状態では、ロック機構におけるロック突起とロックアームが係合し、挿入部が、ガタ規制凸部の内側撓み片と外側撓み片とを撓ませた状態に維持する。これにより、ガタ規制部材のガタ規制凸部に設けられた内側撓み片と外側撓み片の撓みにより、ハウジングと相手ハウジングとの間におけるハウジング嵌合方向に直交する方向のクリアランスによるガタが抑制される。従って、ハウジングと相手ハウジングの嵌合状態では、車両に振動が加わっても端子と相手端子とによる微摺動摩耗が抑制され、電気的接続信頼性が向上する。
【0010】
(3) 前記ガタ規制凸部が、前記フードの筒中心軸に直交し、且つ相互に直交する上下方向及び左右方向におけるそれぞれの前記規制部材当接面に少なくとも一つずつ設けられていることを特徴とする上記(2)に記載のコネクタ構造。
【0011】
上記(3)の構成のコネクタ構造によれば、規制部材当接面に設けられるガタ規制凸部が、フードの筒中心軸を上下で挟む規制部材当接面の上側と下側、及びフードの筒中心軸を左右で挟む規制部材当接面の左側と右側の四方に、少なくとも4つが設けられる。なお、ガタ規制凸部は、四方のうち一方(例えば規制部材当接面の上側)に、筒中心軸を挟んで一対が設けられてもよい。この場合、ガタ規制凸部は、合計5つとなる。このように、本構成のコネクタ構造では、規制部材当接面に設けられるガタ規制凸部が筒中心軸を上下左右方向で挟む四方に放射状に配置される。このため、相手フード先端面は、筒中心軸を中心とした放射方向でほぼ均等にガタ規制部材と当接する。これにより、ガタ規制部材を介して相手フード先端面に作用する板バネ部材の付勢力が、筒中心軸を中心とした放射方向でほぼ均等となる。その結果、ガタ規制部材は、板バネ部材を押圧移動する際、或いは相手フードを押し戻す際においても、筒底と高い平行度を維持することができる。従って、本構成のコネクタ構造は、ガタ規制部材が、筒底に対して傾斜してガタ詰め作用が放射方向で不均一となることを抑制できる。
【0012】
(4) 前記ガタ規制部材には、前記筒底に当接するバネ過大変位防止突起が形成されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のコネクタ構造。
【0013】
上記(4)の構成のコネクタ構造によれば、ガタ規制部材が、筒底に向かって突出するバネ過大変位防止突起を有する。ガタ規制部材は、コネクタと相手コネクタの嵌合時、規制部材当接面が相手フード先端面に押圧されると、板バネ部材を筒底に向かって押しつける。板バネ部材に設けられたバネ部は、この押しつけにより圧縮変形する。板バネ部材のバネ部は、圧縮変形される過程で、弾性限度を超える変位が加えられる前に、バネ過大変位防止突起が筒底に当接する。これにより、板バネ部材のバネ部は、それ以上の変位が規制される。その結果、本構成のコネクタ構造では、板バネ部材のバネ部が弾性限度を超えて過大に変形して塑性変形することを防止でき、安定したガタ詰め作用を持続させることができる。
【0014】
(5) 前記相手フード先端面と前記規制部材当接面との当接開始位置が、前記ハウジングと前記相手ハウジングとの嵌合力が最大を迎えた後となる所定のストローク位置に設定されていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のコネクタ構造。
【0015】
上記(5)の構成のコネクタ構造によれば、相手フード先端面と規制部材当接面との当接開始が、ハウジングと相手ハウジングとの嵌合力が最大を迎えた後となる。即ち、例えばハウジングと相手ハウジングとの嵌合過程では、先ず、ロック機構のロックアームが相手ハウジングのロック突起に接触し、ロック挿入荷重が発生し始める。次いで、相手フードとパッキンとが接触し、パッキン挿入荷重が発生し始める。次いで、相手端子と端子とが接触し、端子挿入荷重が発生し始める。これにより、コネクタ挿入力の要素となるロック挿入荷重、パッキン挿入荷重及び端子挿入荷重の3つが全て発生している状態となる。
本構成のコネクタ構造では、この状態でコネクタ挿入力が最大になる。本構成のコネクタ構造は、コネクタ挿入力が最大を迎えた後に、相手フード先端面と規制部材当接面との当接が開始される。これにより、板バネ部材のバネ部によるバネ荷重が発生し始める。しかし、このバネ荷重発生時は、コネクタ挿入力が最大になる時点を過ぎている。つまり、それぞれの静止荷重のみが発生している状態となっている。このため、本構成のコネクタ構造は、バネ荷重の発生が、コネクタ挿入力を上げないように構成されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るコネクタ構造によれば、経年後も安定した耐振効果を得ることができる。
【0017】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るコネクタ構造を備える耐高振動コネクタ11の分解斜視図である。なお、本明細書中、X方向,Y方向,Z方向は
図1に示した矢印の方向に従うものとする。
【0020】
本第1実施形態に係るコネクタ構造は、耐高振動コネクタ11に適用される。
耐高振動コネクタ11は、コネクタ13と、相手コネクタ15とを嵌合可能に構成される。本第1実施形態において、コネクタ13は、雌コネクタである。相手コネクタ15は、雄コネクタである。相手コネクタ15は、例えば補機の一部として形成することができる。コネクタ13には、箱形状に形成された雌型の端子17が例えば2つ収容される。相手コネクタ15には、タブ形状に形成された雄型の相手端子19(
図8参照)が例えば2つ収容される。なお、コネクタ構造の端子形状や数はこれに限定されない。
【0021】
本第1実施形態に係るコネクタ構造は、コネクタ13のフード21と、相手コネクタ15の相手フード23と、板バネ部材25と、ガタ規制部材27と、相手コネクタ15の相手フード先端面29(
図6参照)と、ガタ規制部材27の規制部材当接面31と、を主要な構成として有する。
【0022】
この他、本第1実施形態に係るコネクタ構造は、パッキン33と、ゴム栓35と、電線37と、コネクタ13のハウジング39と、相手コネクタ15の相手ハウジング41と、ロックアーム43と、サイドスペーサ45と、ロック突起47と、を有する。
【0023】
図2は
図1に示したコネクタ13の正面図である。
コネクタ13のフード21は、絶縁樹脂製のハウジング39と一体に形成されて、略四角形の有底筒状に形成されている。筒底49は、ハウジング39の奥壁となっている。フード21の内方には、端子受入口51を形成された内筒部53が同軸で突出している。内筒部53とフード21との間は、環状の嵌合空間55となる。この嵌合空間55には、相手コネクタ15の相手フード23が嵌合する。嵌合空間55には、内筒部53を挟む上下に、筒中心軸Lに沿って延在する溝57が形成される。この溝57には、被係止凸部59(
図5参照)が設けられる。嵌合空間55の筒底49には、一対の対角を結ぶ線分の両側に、一対の圧入孔61が穿設されている。
【0024】
図3は
図1に示した板バネ部材25の斜視図である。
フード21の筒底49には、金属製の板バネ部材25が収容される。板バネ部材25は、板バネ本体部63を有する。板バネ部材25は、筒底49に平行な金属板を略四角形に打ち抜いた四角枠状に形成される。板バネ本体部63の筒底49に対向する側の面には、圧入孔61に対応して一対の圧入突起65が突設される。板バネ本体部63の筒底49と反対側の面には、4つのバネ部67が一体に形成される。バネ部67は、板バネ本体部63の各辺に沿って重なるように折り曲げて形成される。それぞれのバネ部67は、折り曲げ先端が自由端となった平板バネとして形成される。
【0025】
図4は
図1に示したガタ規制部材27の斜視図である。
ガタ規制部材27は、絶縁樹脂材により形成される。ガタ規制部材27は、板バネ本体部63とほぼ相似した四角枠状に形成される。ガタ規制部材27は、板バネ部材25を挟んで筒底49と反対側に装着される。ガタ規制部材27は、板バネ部材25のバネ部67により、相手フード23の嵌合方向(Z方向)と反対方向に付勢される。ガタ規制部材27は、上辺部の両側と、下辺部の両側とに、各辺部の延在方向に突出する凸部69が形成される。それぞれの凸部69は、上述した溝57に設けられている被係止凸部59に係止される。これにより、ガタ規制部材27は、相手フード23の嵌合方向(Z方向)に沿って移動自在となり、コネクタ13のフード21から脱落が規制される。
【0026】
ガタ規制部材27の筒底49に対向する面には、一対のバネ過大変位防止突起71が上辺部と下辺部とに突設されている。バネ過大変位防止突起71は、バネ部67が一定量変位すると突出先端が筒底49に当接する。
【0027】
図5は、
図1に示したコネクタ13の平断面図であり、
図5の(a)は板バネ部材25が装着されたフード21の平断面図、
図5の(b)は板バネ部材25及びガタ規制部材27が装着されたフード21の平断面図である。
図5の(a)に示すように、板バネ部材25は、フード21の嵌合空間55に挿入され、圧入孔61に圧入突起65が圧入されることにより、筒底49に板バネ本体部63が平行に密着して固定される。
【0028】
図5の(b)に示すように、筒底49に板バネ部材25が固定されたフード21には、ガタ規制部材27が嵌合空間55に挿入される。ガタ規制部材27は、溝57の被係止凸部59に凸部69が係合することにより、フード21からの抜けが規制されて、装着が完了する。この係合状態において、バネ部67は、
図5の(b)に示す矢印方向に予め所定量撓んだ状態になっている。
【0029】
なお、
図5の(b)に示したガタ規制部材27の装着完了状態において、バネ部67が所定量変形すると、ガタ規制部材27に設けられたバネ過大変位防止突起71は、筒底49に当接する。これにより、バネ過大変位防止突起71は、バネ部67が弾性限度を超えて過大に変形して塑性変形することを防止する。
【0030】
図6は
図1に示した相手コネクタ15の正面図である。
相手コネクタ15の相手ハウジング41には、フード21の内側に嵌合される相手フード23が一体に形成される。この相手フード23の内方には、コネクタ13の内筒部53が嵌合する。相手フード23の内方には、端子受入口51に進入する一対の相手端子19が突出している。相手フード23は、上辺部の両側と、下辺部の両側とに、各辺部の延在方向に突出するリブ73が形成される。それぞれのリブ73は、フード21の溝57に挿入され、嵌合ガイドとなる。この相手フード23の嵌合方向(Z方向)の先端には、相手フード先端面29が形成される。相手フード先端面29は、嵌合完了の直前からガタ規制部材27に当接する。
【0031】
ガタ規制部材27には、ハウジング39と相手ハウジング41の嵌合状態において、相手フード先端面29に押圧される規制部材当接面31(
図4参照)が形成されている。
【0032】
パッキン33は、フード21の嵌合空間55に収容される。パッキン33は、ゴム等により環状に形成される。パッキン33は、内筒部53の外周に装着されることで、内筒部53と相手フード23との間を水密にシールする。
【0033】
端子17には、電線37が圧着等により電気的に接続される。端子17に接続されたそれぞれの電線37の外周には、環状のゴム栓35が装着される。ゴム栓35は、電線37が導出されるハウジング39の電線導出口74(
図8参照)と電線37との間を水密にシールする。ゴム栓35は、例えば端子17の加締め片に加締められて、電線37に固定される。
【0034】
コネクタ13のロックアーム43は、ハウジング39に基端が一体に形成され、前方へ延びる他端が自由端となった片持ち梁状に形成される。ロックアーム43は、自由端側から後方へ延びる操作アーム44を有する。操作アーム44は、後端側が操作部となる。ロックアーム43は、相手コネクタ15の相手フード23に対向するアーム先端部75を有する。アーム先端部75は、相手フード23に形成されたロック突起47に係合する。これらロックアーム43及びロック突起47は、コネクタ13と相手コネクタ15とを嵌合ロックするロック機構を構成している。
【0035】
サイドスペーサ45は、ハウジング39の一方の側面から端子収容室に挿入される。サイドスペーサ45は、端子収容室に規制部46を挿入することにより、端子17の後端を係止して抜け出しを規制する。
【0036】
次に、本第1実施形態に係るコネクタ構造の嵌合動作を説明する。
図7は
図1に示した耐高振動コネクタ11の嵌合時におけるストロークと挿入力との相関を表したグラフである。グラフの横軸は、嵌合過程でP3〜P0に推移し、嵌合完了状態でP0=0mmとなるストロークを表す。グラフの縦軸は、挿入力を表す。グラフ中の点線はロック挿入荷重を表し、破線はパッキン挿入荷重を表し、一点鎖線は端子挿入荷重を表し、二点鎖線はバネ荷重を表し、実線は合計荷重を表す。
【0037】
図8はロックアーム43とロック突起47との接触が開始された耐高振動コネクタ11の縦断面図である。
本第1実施形態に係るコネクタ構造は、耐高振動コネクタ11の嵌合が開始されると、
図8に示すように、ロックアーム43とロック突起47が接触し始める。即ち、ロックアーム43は、アーム先端部75が、ロック突起47のアーム押上傾斜面77に接触する。この際、ロック挿入荷重が生じ始める。
【0038】
図9はパッキン33の接触が開始された耐高振動コネクタ11の縦断面図である。
フード21の嵌合空間55に相手フード23を挿入する過程において、
図9に示すように、相手フード23にパッキン33が進入し始める。この時点(ストローク位置P3)で、
図7に示すパッキン挿入荷重が生じ始める。アーム先端部75は、アーム押上傾斜面77を上る。
【0039】
図10は端子17と相手端子19との接触が開始された耐高振動コネクタ11の縦断面図である。
更に相手フード23がフード21に挿入されると、
図10に示すように、端子17と相手端子19とが接触を開始する。この時点(ストローク位置P2)で、
図7に示す端子挿入荷重が生じ始める。そして、この後の時点(ストローク位置E)で、コネクタ挿入力D(ロック挿入荷重A+パッキン挿入荷重B+端子挿入荷重C)が最大となる。
【0040】
図11は相手フード23とガタ規制部材27との接触が開始された耐高振動コネクタ11の縦断面図である。
更に相手フード23がフード21に挿入されると、
図11に示すように、相手フード先端面29が、ガタ規制部材27の規制部材当接面31と当接し(ストローク位置P1)、板バネ部材25の押圧が開始される。
【0041】
図12は嵌合が完了した耐高振動コネクタ11の縦断面図、
図13は
図12の要部拡大図である。
更に相手フード23がフード21に挿入されると、
図12に示すように、板バネ部材25のバネ部67がガタ規制部材27により押圧されて弾性変形し、バネ部67に弾性反発力が発生する。そして、本第1実施形態に係るコネクタ構造は、ストローク位置P0で、ロックアーム43のアーム側係止面79と、ロック突起47の相手係止面81とが係止して嵌合が完了となる。
【0042】
このように、本第1実施形態に係るコネクタ構造では、相手フード先端面29(
図6参照)と規制部材当接面31との当接開始位置が、ハウジング39と相手ハウジング41との嵌合力が最大を迎えた後(ストローク位置Eの後)となる所定のストローク位置P1に設定される。
【0043】
本第1実施形態に係るコネクタ構造によれば、耐高振動コネクタ11の嵌合状態で、ロック突起47とロックアーム43が係合し、相手フード先端面29とガタ規制部材27の規制部材当接面31との当接状態が維持されることになる。
【0044】
次に、上記した本第1実施形態に係るコネクタ構造の作用を説明する。
本第1実施形態に係るコネクタ構造では、コネクタ13と相手コネクタ15とが、ロックアーム43とロック突起47とにより構成されたロック機構により嵌合ロックされ、嵌合解除が規制される。本第1実施形態に係るコネクタ構造は、使用時、この嵌合解除が規制されたロック状態となる。ロックアーム43は例えばコネクタ13に設けられ、ロック突起47は例えば相手コネクタ15に設けられる。なお、ロック機構を構成するロックアーム43とロック突起47とは、嵌合時に、相対的に接近すれば、いずれがコネクタ13または相手コネクタ15に設けられていてもよい。
【0045】
コネクタ13に設けられたロックアーム43は、相手コネクタ15の嵌合方向と反対側に、この嵌合方向に垂直なアーム側係止面79を有する。このアーム側係止面79は、ロックアーム43の自由端側に配置されることにより、相手コネクタ15の嵌合方向に対してほぼ垂直な方向に変位が可能となる。一方、相手コネクタ15のロック突起47には、嵌合方向(Z方向)に向かって徐々に低くなる下り勾配のアーム押上傾斜面77が設けられる。即ち、このアーム押上傾斜面77は、嵌合方向(Z方向)と反対側に向かって徐々に高くなる傾斜面となる。アーム押上傾斜面77は、徐々に高くなった終端の頂部に、ほぼ垂直に垂下する相手係止面81が形成される。
【0046】
コネクタ13と相手コネクタ15とは、嵌合時、これらロックアーム43とロック突起47とが接近する。嵌合が開始されると、ロック突起47に形成されたアーム押上傾斜面77は、アーム側係止面79が形成されたアーム先端部75に当接する。更に嵌合が進むと、アーム先端部75がアーム押上傾斜面77により押し上げられる。即ち、アーム先端部75は、アーム押上傾斜面77を上る。嵌合完了の直前に、アーム先端部75は、アーム押上傾斜面77の頂部に到達する。この状態で、ロックアーム43は、最も上昇した位置へ弾性変形する。
【0047】
ここで、アーム先端部75は、アーム押上傾斜面77の頂部を通過する必要がある。ロックアーム43は、アーム先端部75がアーム押上傾斜面77の頂部を通過することにより、アーム押上傾斜面77に対する乗り上げが終了する。ロックアーム43は、アーム先端部75が頂部を通過することで、弾性復元力により相手係止面81に沿って落ち込む。これにより、相手係止面81とアーム側係止面79とが対向状態となり、コネクタ13と相手コネクタ15は、離脱が規制される。つまり、コネクタ13と相手コネクタ15は、ロック機構により嵌合状態でロックされる。
【0048】
この際、アーム先端部75は、相手係止面81に沿って落ち込むために、頂部を僅かに通過しなければならない。この僅かな通過距離が、ロック機構の係止を完了させるために必須なクリアランスとなる。
【0049】
このロック機構におけるクリアランスは、コネクタ13と相手コネクタ15がロック状態となってもそのまま残る。つまり、ロックアーム43とロック突起47は、コネクタの嵌合ロック状態においても、このクリアランス分だけ僅かに相対移動が可能となる。
【0050】
このため、ハウジング39に収容された端子17と相手ハウジング41に収容された相手端子19とは、車両の走行時等の振動によりこのクリアランス分だけ微摺動が可能となる。端子17と相手端子19とは、この微摺動が長期に渡ると摩耗(即ち、微摺動摩耗)が許容量を超え、電気的接続信頼性が低下する虞がある。
【0051】
そこで、本第1実施形態に係るコネクタ構造では、フード21の筒底49に、金属製の板バネ部材25が設けられる。板バネ部材25を挟み筒底49と反対側には、ガタ規制部材27が設けられる。このガタ規制部材27は、相手フード23の嵌合方向(Z方向)と反対方向に板バネ部材25により付勢されている。ガタ規制部材27には、規制部材当接面31が設けられる。この規制部材当接面31は、嵌合完了の直前に、相手フード23の嵌合方向の先端に形成される相手フード先端面29に押圧される。相手フード先端面29に規制部材当接面31が押圧されたガタ規制部材27は、板バネ部材25のバネ部67をばね力(弾性復元力)に抗して圧縮変形させる。
【0052】
上記のように、アーム押上傾斜面77の頂部に到達したアーム先端部75は、クリアランス分だけ頂部を通過して相手係止面81にアーム側係止面79を係止させる。このクリアランス分の移動おいても、板バネ部材25は圧縮されて弾性復元力が蓄積される。このため、相手コネクタ15の相手ハウジング41は、嵌合のための挿入力が解除されると、板バネ部材25の弾性復元力により付勢され、嵌合方向と反対方向に押し戻される。
【0053】
そこで、板バネ部材25の弾性復元力により押し戻された相手コネクタ15の相手ハウジング41は、当該相手ハウジング41に設けられたロック突起47の相手係止面81がハウジング39に設けられたロックアーム43のアーム側係止面79に密接し、ロック機構におけるクリアランスをなくすことができる。つまり、ハウジング39及び相手ハウジング41を嵌合ロックするロック機構におけるクリアランスがガタ詰めされる。これにより、本第1実施形態のコネクタ構造は、ハウジング39及び相手ハウジング41の嵌合ロック状態において、ロック機構のクリアランスによるロック突起47の相手係止面81とロックアーム43のアーム側係止面79における接近離反方向の移動が不能となる。その結果、本第1実施形態のコネクタ構造では、車両の走行時等の振動が生じても、ハウジング39に収容された端子17と、相手ハウジング41に収容された相手端子19とは、微摺動が抑制される。
【0054】
そして、本第1実施形態のコネクタ構造では、ロック機構におけるクリアランスをなくすように相手ハウジング41を押し戻す板バネ部材25が、金属製の弾性部材からなる。そのため、板バネ部材25は、ゴム製や樹脂製の弾性部材のような経年変化によるクリープが発生しにくい。即ち、相手ハウジング41に作用させる押し戻し力を長期に渡り維持し続けることができる。このため、板バネ部材25は、長年の使用においても、バネ部67の弾性反発力を維持でき、ハウジング39と相手ハウジング41との間における嵌合方向のガタを抑制できる。
【0055】
従って、本第1実施形態のコネクタ構造によれば、端子17と相手端子19とによる微摺動摩耗により生じた摩耗粉が酸化絶縁物となって、端子17と相手端子19との接触信頼性を低下させることを抑制できる。そのため、長期に渡り接触信頼性を良好に維持できる。
【0056】
また、本第1実施形態のコネクタ構造では、相手フード23が挿入されるフード21の嵌合空間55に、板バネ部材25及びガタ規制部材27を収容することで、嵌合空間55を有効利用している。これにより、他の部位に専用のガタ規制空間を確保することを不要としている。
【0057】
また、本第1実施形態のコネクタ構造では、ガタ規制部材27が、筒底49に向かって突出するバネ過大変位防止突起71を有する。ガタ規制部材27は、コネクタ13と相手コネクタ15の嵌合時、規制部材当接面31が相手フード先端面29に押圧されると、板バネ部材25を筒底49に向かって押しつける。板バネ部材25に設けられたバネ部67は、この押しつけにより圧縮変形する。板バネ部材25のバネ部67は、圧縮変形される過程で、弾性限度を超える変位が加えられる前に、バネ過大変位防止突起71が筒底49に当接する。
【0058】
これにより、板バネ部材25のバネ部67は、それ以上の変位が規制される。その結果、本第1実施形態のコネクタ構造によれば、板バネ部材25のバネ部67が弾性限度を超えて過大に変形して塑性変形することを防止でき、安定したガタ詰め作用を持続させることができる。
【0059】
また、本第1実施形態のコネクタ構造では、相手フード先端面29と規制部材当接面31との当接開始が、ハウジング39と相手ハウジング41との嵌合力が最大を迎えた後となる。即ち、ハウジング39と相手ハウジング41との嵌合過程では、先ず、ロック機構のロックアーム43が相手ハウジング41のロック突起47に接触し、ロック挿入荷重が発生し始める。次いで、相手フード23とパッキン33とが接触し、パッキン挿入荷重が発生し始める。次いで、相手端子19と端子17とが接触し、端子挿入荷重が発生し始める。これにより、コネクタ挿入力の要素となるロック挿入荷重、パッキン挿入荷重及び端子挿入荷重の3つが全て発生している状態となる。
【0060】
本第1実施形態のコネクタ構造では、この状態でコネクタ挿入力Dが最大になる。本第1実施形態のコネクタ構造は、コネクタ挿入力Dが最大を迎えた後(ストローク位置Eの後)に、相手フード先端面29と規制部材当接面31との当接が開始される。これにより、板バネ部材25のバネ部67によるバネ荷重が発生し始める。このバネ荷重発生時(所定ストローク位置P1)は、コネクタ挿入力が最大になる時点を過ぎている。つまり、それぞれの静止荷重のみが発生している状態となっている。これにより、本第1実施形態のコネクタ構造は、バネ荷重の発生が、コネクタ挿入力Dを上げないように構成されている。
【0061】
次に、本発明の第2実施形態に係るコネクタ構造を説明する。
図14は本発明の第2実施形態に係るコネクタ構造を備える耐高振動コネクタにおける相手コネクタ83の斜視図である。
本第2実施形態に係るコネクタ構造は、相手コネクタ83の相手フード先端面29に、挿入部85が形成される。挿入部85は、先端に向かって徐々に薄厚となるくさび状のテーパー面で形成される。挿入部85は、くさび状のテーパー面の角度がθ1(
図16参照)で設定される。
【0062】
図15は本発明の第2実施形態に係るガタ規制部材87の斜視図である。
本第2実施形態に係るコネクタ構造は、ガタ規制部材87の規制部材当接面31に、ガタ規制凸部89を備える。ガタ規制凸部89には、フード21の筒内側へ撓む内側撓み片93とフード21の筒外側へ撓む外側撓み片95とによってV字溝91が構成される。ガタ規制凸部89のV字溝91は、挿入部85により押圧される。
【0063】
また、本第2実施形態に係るコネクタ構造は、ガタ規制凸部89が、フード21の筒中心軸Lに直交し、且つ相互に直交する上下方向(Y方向)及び左右方向(X方向)におけるそれぞれの規制部材当接面31に少なくとも一つずつ設けられている。
【0064】
図16は本発明の第2実施形態に係る耐高振動コネクタにおける相手フード先端面29に形成された挿入部85の角度とV字溝91の角度を表す要部拡大図である。
V字溝91は、溝底に向かって徐々に両側の溝内壁が接近する。このV字溝91の内角は、θ2に設定される。ここで、V字溝91の内角θ2と、挿入部85のテーパー角θ1とは、θ1>θ2の関係で設定されている。
【0065】
図17は本発明の第2実施形態に係る耐高振動コネクタにおける挿入部85とV字溝91とによるガタ詰め作用を表す動作説明図である。
本第2実施形態に係るコネクタ構造では、コネクタ13のハウジング39と相手コネクタ83の相手ハウジング41との嵌合過程において、相手フード先端面29に形成された挿入部85が、ガタ規制凸部89のV字溝91に挿入される。更に挿入されると、板バネ部材25のバネ部67がガタ規制部材87により押圧されて弾性変形し、板バネ部材25のバネ部67に弾性復元力が発生する。すると、バネ部67の弾性復元力の付勢により、尖ったくさび状の挿入部85が、V字溝91を構成しているガタ規制凸部89の内側撓み片93と外側撓み片95とをそれぞれ撓み変形させる。
【0066】
そこで、コネクタ13のハウジング39と相手コネクタ83の相手ハウジング41の嵌合状態では、ロック機構におけるロック突起47とロックアーム43が係合し、先端の尖ったくさび状の挿入部85が、ガタ規制凸部89の内側撓み片93と外側撓み片95とを撓ませた状態に維持する。これにより、ガタ規制部材87のガタ規制凸部89に設けられた内側撓み片93と外側撓み片95の撓みによって、ハウジング39と相手ハウジング41との間におけるハウジング嵌合方向(Z方向)に直交する上下方向(Y方向)及び左右方向(X方向)のクリアランスによるガタが抑制される。
【0067】
従って、コネクタ13のハウジング39と相手コネクタ83の相手ハウジング41の嵌合状態では、車両に振動が加わっても端子17と相手端子19とによる微摺動摩耗が抑制され、電気的接続信頼性が向上する。
【0068】
なお、ハウジング嵌合方向(Z方向)に直交する上下方向(Y方向)及び左右方向(X方向)のクリアランスによるガタは、パッキン33の圧縮による復元力によっても抑制される。
【0069】
また、本第2実施形態に係るコネクタ構造では、規制部材当接面31に設けられるガタ規制凸部89が、フード21の筒中心軸Lを上下で挟む規制部材当接面31の上側と下側、及びフード21の筒中心軸Lを左右で挟む規制部材当接面31の左側と右側の四方に、少なくとも4つが設けられる。なお、本第2実施形態のガタ規制凸部89は、四方のうち一方(規制部材当接面31の上側)に、筒中心軸Lを挟んで一対が設けられている。そこで、ガタ規制凸部89は、合計5つとなる。このように、本第2実施形態のコネクタ構造では、規制部材当接面31に設けられる5つのガタ規制凸部89が筒中心軸Lを上下左右方向(Y,X方向)で挟む四方に放射状に配置される。
【0070】
このため、相手コネクタ83の相手フード先端面29は、筒中心軸Lを中心とした放射方向(上下左右方向)でほぼ均等にガタ規制部材87と当接する。これにより、ガタ規制部材87を介して相手フード先端面29に作用する板バネ部材25の付勢力が、筒中心軸Lを中心とした放射方向でほぼ均等となる。その結果、ガタ規制部材87は、板バネ部材25を押圧移動する際、或いは相手コネクタ83の相手フード23を押し戻す際においても、コネクタ13の筒底49と高い平行度を維持することができる。従って、本第2実施形態のコネクタ構造は、ガタ規制部材87が、筒底49に対して傾斜してガタ詰め作用が放射方向で不均一となることを抑制できる。
【0071】
従って、上記各実施形態に係るコネクタ構造によれば、経年後も安定した耐振効果を得ることができる。
【0072】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良などが可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所などは本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0073】
ここで、上述した本発明に係るコネクタ構造の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] ハウジング(39)に形成された有底筒状のフード(21)と、
相手ハウジング(41)に形成されて前記フードの内側に嵌合される相手フード(23)と、
前記フードの筒底(49)に収容される金属製の板バネ部材(25)と、
前記板バネ部材を挟み前記筒底と反対側に設けられて前記板バネ部材により前記相手フードの嵌合方向(Z方向)と反対方向に付勢されるガタ規制部材(27,87)と、
前記相手フードの嵌合方向の先端に形成された相手フード先端面(29)と、
前記ガタ規制部材に設けられ前記ハウジングと前記相手ハウジングとの嵌合状態において前記相手フード先端面に押圧される規制部材当接面(31)と、
を備えることを特徴とするコネクタ構造。
[2] 前記相手フード先端面(29)に形成された挿入部(85)と、
前記規制部材当接面(31)に設けられて前記フード(21)の筒内側へ撓む内側撓み片(93)と前記フードの筒外側へ撓む外側撓み片(95)とによってV字溝(91)が構成されたガタ規制凸部(89)と、を備え、
前記ガタ規制凸部の前記V字溝が、前記挿入部により押圧されることを特徴とする上記[1]に記載のコネクタ構造。
[3] 前記ガタ規制凸部(89)が、前記フード(21)の筒中心軸(L)に直交し、且つ相互に直交する上下方向(Y方向)及び左右方向(X方向)におけるそれぞれの前記規制部材当接面(31)に少なくとも一つずつ設けられていることを特徴とする上記[2]に記載のコネクタ構造。
[4] 前記ガタ規制部材(27,87)には、前記筒底(49)に当接するバネ過大変位防止突起(71)が形成されていることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか一つに記載のコネクタ構造。
[5] 前記相手フード先端面(29)と前記規制部材当接面(31)との当接開始位置が、前記ハウジング(39)と前記相手ハウジング(41)との嵌合力が最大を迎えた後となる所定のストローク位置(P1)に設定されていることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一つに記載のコネクタ構造。