特許第6905162号(P6905162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ バーブ サージカル インコーポレイテッドの特許一覧

特許6905162ロボットアームを外科用テーブルに取り付けるためのカプラ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6905162
(24)【登録日】2021年6月29日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】ロボットアームを外科用テーブルに取り付けるためのカプラ
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/37 20160101AFI20210708BHJP
   A61B 90/50 20160101ALI20210708BHJP
【FI】
   A61B34/37
   A61B90/50
【請求項の数】20
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2019-551299(P2019-551299)
(86)(22)【出願日】2018年3月26日
(65)【公表番号】特表2020-512076(P2020-512076A)
(43)【公表日】2020年4月23日
(86)【国際出願番号】US2018024393
(87)【国際公開番号】WO2018183212
(87)【国際公開日】20181004
【審査請求日】2019年10月7日
(31)【優先権主張番号】62/476,816
(32)【優先日】2017年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/934,709
(32)【優先日】2018年3月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516133124
【氏名又は名称】バーブ サージカル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Verb Surgical Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】グロウト ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】ケーグル デイヴィッド ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ティム リチャード ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】リース ブレンダン シー.
(72)【発明者】
【氏名】シャラー マイケル ピー.
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル ジュニア ロバート ジェイ.
【審査官】 槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−100889(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3053042(JP,U)
【文献】 特開2015−198933(JP,A)
【文献】 特開平07−328014(JP,A)
【文献】 特開2001−129038(JP,A)
【文献】 特開2008−221390(JP,A)
【文献】 米国特許第08992113(US,B2)
【文献】 米国特許第04655630(US,A)
【文献】 特開昭60−155387(JP,A)
【文献】 特開2010−264130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/30−34/37
A61B 90/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームを外科用テーブルに連結するためのカプラであって、
外科用テーブルに連結するように構成された第1の部分と、
ロボットアームに連結するように構成された第2の部分であって、前記第2の部分が、前記第1の部分の第1の軸に沿って並進して前記第2の部分を前記第1の部分に連結するように構成されたポストを有する、第2の部分と、
前記第1の部分と前記第2の部分との間の連結をロック位置とロック解除位置との間で移行させるように構成されたロック機構であって、前記ロック機構が、前記第1の部分に連結され、前記第1の部分の内部空洞内に、前記ポストに係合するように前記内部空洞に対して動く係合部材を含み、前記ロック位置において、前記第2の部分に対する前記第1の部分の6自由度での移動が制約される、ロック機構と、を含む、カプラ。
【請求項2】
前記係合部材が、前記ポストに係合するように前記第1の軸に沿って前記内部空洞内で並進するホルダであり、前記ロック機構が、前記ホルダに連結されたボールベアリングアセンブリと、前記第1の部分の前記内部空洞内に位置付けられた、第1のカムと、第2のカムと、をさらに含み、前記第1の軸に沿った前記第1のカム及び前記第2のカムの並進が前記ホルダに、前記第1の軸に沿って前記ポストを前記ロック位置又は前記ロック解除位置へと並進させる、請求項1に記載のカプラ。
【請求項3】
記ホルダが、前記ポストを受容するように寸法決めされた受容空洞を含み、前記第1の部分の前記内部空洞が内部接触表面を含み、前記ポストが外部接触表面を含み、前記ボールベアリングアセンブリのボールが前記ロック位置において前記内部接触表面及び前記外部接触表面に接触する、請求項2に記載のカプラ。
【請求項4】
前記第1のカム及び前記第2のカムの各々が、前記ロック機構の並進機能又は軸方向力機能を調節するように構成された可変カム表面プロファイルを有する面カムである、請求項2に記載のカプラ。
【請求項5】
前記ロック機構が、前記ボールベアリングアセンブリに付勢力を加えるように構成された付勢部材を更に含む、請求項に記載のカプラ。
【請求項6】
前記第1の部分が、外面に沿って軸方向に配向された溝を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分が前記第1の部分に連結されたときに前記溝と嵌合するように構成された運動学的取り付け部を含み、前記運動学的取り付け部及び前記溝が、前記第2の部分に対する前記第1の部分の並進又は回転を制約するように寸法決めされている、請求項1に記載のカプラ。
【請求項7】
前記第1の部分が位置整合開口部を更に含み、前記第2の部分が位置整合突出部を含み、前記位置整合突出部が、前記位置整合開口部と単一の向きで嵌合し、かつ前記第2の部分に対する前記第1の部分の位置不整合を防止するように構成された非対称形状を有する、請求項1に記載のカプラ。
【請求項8】
前記第2の部分の前記ポストが、前記第1の部分を取り囲んで前記第1の軸に沿った前記第2の部分に対する前記第1の部分の並進を制約するように寸法決めされている、請求項1に記載のカプラ。
【請求項9】
前記係合部材が、シャフトであり、前記ロック機構が、ボールベアリングのセットと、ブッシングに連結されたカムと、をさらに備え、前記カム及び前記ブッシングが、前記シャフトに沿って並進して前記ロック位置と前記ロック解除位置との間の前記ポストに対する前記ボールベアリングのセットの接触力を変化させるように構成されている、請求項1に記載のカプラ。
【請求項10】
前記内部空洞が、テーパ部分を備え、前記ポストが、前記第1の部分の前記内部空洞の前記テーパ部分と嵌合して前記第2の部分を前記第1の部分に連結するように構成された円錐であり、前記円錐が、前記第1の部分と前記第2の部分との間の連結の高い剛性を維持しながら低い解放力を達成するように構成されたテーパ角を有する、請求項1に記載のカプラ。
【請求項11】
前記円錐のノーズに配置されたピンを更に含み、前記ピンが、第1の構成で前記円錐の前記ノーズから突出するように構成され、第2の構成で前記ノーズ内に後退し、前記第1の構成又は前記第2の構成が、前記ロック機構のハンドルの向きに対応する、請求項10に記載のカプラ。
【請求項12】
前記円錐の側面に沿って配置された係止部であって、前記係止部が、第1の構成で前記円錐の前記側面から突出するように付勢され、第2の構成で前記円錐の前記側面の中に後退する、係止部と、を更に含み、
前記係合部材が、前記係止部を前記第1の構成と前記第2の構成との間で移行させるように前記係止部と係合するスイッチである、請求項10に記載のカプラ。
【請求項13】
前記第1の部分と前記第2の部分との間に電気的インターフェースを更に含み、前記電気的インターフェースが、前記ロック機構を駆動するためにモータに電力を供給するように動作可能である、請求項1に記載のカプラ。
【請求項14】
ロボットアームを外科用テーブルに連結するためのカプラであって、
外科用テーブルに連結するように構成された第1の端部と、第2の端部と、を有する第1の部分であって、前記第2の端部が、前記第1の部分内の内部空洞への開口部を画定する、第1の部分と、
ロボットアームに連結するように構成された第2の部分であって、前記第2の部分が、前記内部空洞内に受容され、かつ前記第1の部分の第1の軸に沿って並進して前記第2の部分を前記第1の部分に連結するように構成されたポストを有する、第2の部分と、
前記第2の部分に対する前記第1の部分の6自由度での移動を制約するように構成されたコレットまたは半径方向圧縮部材を含むロック機構と、
前記ロック機構の動作を駆動するように構成された駆動機構と、を含む、カプラ。
【請求項15】
前記ロック機構が、前記第1の部分の前記内部空洞内に回転可能に位置付けられたコレットを含み、前記第2の部分の前記ポストが、前記コレット内に受容されるように構成された主ねじを含み、前記第1の軸の周囲の第1の方向での前記コレットの回転が、前記主ねじを前記コレットに向かう方向に前記第1の軸に沿って並進させて前記第1の部分を前記第2の部分にロックし、前記第1の軸の周囲の第2の方向での前記コレットの回転が、前記主ねじを前記コレットから遠ざかる方向に前記第1の軸に沿って並進させて前記第1の部分を前記第2の部分からロック解除する、請求項14に記載のカプラ。
【請求項16】
前記第1の部分と前記第2の部分との間の連結及び連結解除を検出するように構成された接続センサを更に含む、請求項14に記載のカプラ。
【請求項17】
前記ロック機構が、コレットと、前記第2の部分の前記内部空洞内に位置付けられたボールベアリングホルダと、を含み、前記コレットが、前記第1の部分の前記第1の軸の周囲で回転し、かつ前記コレットに向かう方向への前記第1の軸に沿った前記ボールベアリングホルダの並進を駆動して、前記第1の部分を前記第2の部分にロックするように動作可能である、請求項14に記載のカプラ。
【請求項18】
前記ロック機構が、前記第2の部分の周囲に配置された半径方向圧縮部材を含み、前記半径方向圧縮部材が、前記第2の部分に半径方向力を加えて前記第2の部分を前記第1の部分にロックするように動作可能であり、前記駆動機構が、第1の構成で前記半径方向圧縮部材に連結されたハンドル及びねじ、又は第2の構成で前記半径方向圧縮部材に連結されたカムを含み、前記ハンドルが、前記第1の構成で前記ねじを回転させるように動作可能であり、前記カムが、前記第2の部分の周りの前記半径方向圧縮部材の半径方向圧縮力を変化させるように前記第2の構成で動作可能である、請求項14に記載のカプラ。
【請求項19】
前記ロック機構が、前記第2の部分の外面の周囲に位置付けられた圧縮可能コレットを含み、前記圧縮可能コレットが、前記第1の部分と前記第2の部分との間で圧縮されて、前記第1の部分と前記第2の部分との間の連結を形成するように動作可能であり、圧縮可能収集が、前記第1の部分と前記第2の部分との間の電気的接続を提供するように構成されている、請求項14に記載のカプラ。
【請求項20】
前記圧縮可能収集に連結されたトグルを更に含み、前記トグルが、前記圧縮可能収集をロック位置とロック解除位置との間で並進させるように動作可能である、請求項19に記載のカプラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2017年3月26日に出願された、参照により本明細書に組み込まれる、同時係属中の米国特許仮出願第62/476,816号の非仮出願である。
【0002】
(発明の分野)
ロボットアームを外科用テーブルに連結するための装置及び方法。他の実施形態も本明細書に記載される。
【背景技術】
【0003】
ロボットアームは、アームに電力、データ、及び機械的支持を提供するために外科用テーブルに連結され得る。1つ以上のロボットアームに連結された外科用テーブルの機能は、ロボットアームによって占有される空間の体積によって制限される可能性があり、一般にテーブルに固定され、除去するのが困難である。いくつかの従来のロボットアームは、ロボットアームの交換及び/又はサービスに時間がかかり高価なタスクであるように、ロボットアームをテーブルに対して接続及び切断するための特殊な訓練を有する技術者を必要とする。しかしながら、従来のロボットアームは、連結又は連結解除中にユーザーにアームを支持することを強いないため、訓練された技術者であっても、連結又は連結解除動作中にロボットアームを落下させて損傷させる場合がある。これら及び他の理由で、外科用テーブルに連結されたロボットアームを、一般に互いに対して固定することが検討される。例えば、外科用テーブルに連結されたロボットアームは、異物(例えば、液体)に対する侵入保護に関連するIPX4要件を遵守することが必要とされる。この規制規格の遵守は、ロボット外科用アームの設計及びコストを更に複雑にする。
【0004】
ロボットアームの取り外し及び再取り付けは、ロボットアームと外科用テーブルとの間の位置不整合をもたらし得る。換言すれば、ロボットアームと外科用テーブルとの間の従来の連結機構は、ロボットアームが外科用テーブルに対して正確な座標のセットに位置付けられることの確立を仕様化せず及び/又は提供しない。更に、いくつかの従来のロボットアーム連結機構は、アームのテーブルへの連結の位置不整合及び/又は不良を生じさせ得る取り外し可能な構成要素(例えば、ボルト)を使用する。ロボットアームを外科用テーブルに連結するための更なる装置及び方法が望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、患者が配置され得るテーブルトップを有する外科用テーブルにロボットアームを連結するための装置及び方法を対象とする。いくつかの実施形態では、装置及び方法は、ロボットアームが外科用テーブルに強固に連結され、かつ外科用テーブルと位置整合されることを可能にし得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、ロボットアームは、外科用テーブルへのアクセスが必要である緊急事態などのために、外科用テーブルから迅速に解放され得る(例えば、迅速解放、緊急離脱)。ロボットアームは、カプラの第1の部分を含んでもよく、外科用テーブルは、カプラの第2の部分を含んでもよく、第1の部分が第2の部分を補完する。ポストを有する第1の部分を第2の部分のボールベアリングホルダに挿入した後、ユーザーはハンドルを回転させて、第1の部分と第2の部分との間の連結を固定してもよい。いくつかの実施形態では、カプラは、第1の部分及び第2の部分を正確かつ再現可能に位置整合するように構成された運動学的取り付け部を含むことができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、カプラの電動式ロック機構は、外部負荷の存在下でも連結が6自由度で制約及び維持されることを確保するために、高い力を発生させ得る。ロボットアームは、カプラの第1の部分を含んでもよく、外科用テーブルは、カプラの第2の部分を含んでもよく、第1の部分が第2の部分を補完する。主ねじを有する第1の部分をコレットの対応するねじ付き部分に挿入した後、モータがコレットを回転させて、第1の部分を第2の部分内に運び、第1の部分と第2の部分との間の連結を固定してもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、カプラは、円錐状テーパを有する円錐を有する第1の部分と、複数の軸に沿った第1の部分及び第2の部分の並進移動及び回転移動を制約し得る対応する円錐穴を有する第2の部分と、を含み得る。カプラは、ハンドル及び/又はスイッチによって作動されて、第1の部分及び第2の部分を互いに連結及び連結解除するための多段ロック機構を含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、カプラは、回転運動及び/又は並進運動を使用して第1の部分と第2の部分との間の連結を固定するように構成された、半径方向クランプを含む、多段ロック機構を含み得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、カプラは、ロック機構として構成された係止部機構を含み得る。この機構は、回転カム爪のセットを有するリニア駆動両面式ラックを含んでもよい。連結機構は手動で後退駆動することができる。いくつかの実施形態では、装置及び方法は、外科用テーブルへのアクセスが必要である緊急事態などのためのピン解放機構を使用して、ロボットアームを外科用テーブルから迅速に解放することを可能にする(例えば、迅速解放、緊急離脱)ことができる。
【0011】
上記の概要は、本発明の全ての態様の網羅的なリストを含まない。本発明は、上記に要約された様々な態様の全ての好適な組み合わせから実施できる全ての装置、並びに以下の発明を実施するための形態に開示され、特に特許出願と共に提出された特許請求の範囲において指摘されるものを含むことが企図される。このような組み合わせは、上記の概要に具体的に記載されていない特定の利点を有する。
本明細書に開示された実施形態は、添付図面の図に例として図示されているのであって、限定として図示されているのではなく、また添付図面では同様の参照符号が類似の要素を示す。なお、本開示における「一(an)」又は「1つの(one)」実施形態への言及は、必ずしも同じ実施形態ではなく、それらは少なくとも1つの実施形態を意味するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】一実施形態に従う、外科用テーブルのそれぞれ概略側面図及び概略上面図である。
図1B】一実施形態に従う、外科用テーブルのそれぞれ概略側面図及び概略上面図である。
図1C】拡張構成又は使用構成で示された、一実施形態に従う、ロボットアームの概略側面図である。
図1D】折り畳まれた又は折り重ねられた構成で示された、図1Cのロボットアームの概略側面図である。
図2A】一実施形態に従う、ロボットアームが連結された外科用テーブルの概略上面図である。
図2B】一実施形態に従う、ロボットアーム及びアームアダプタが連結された外科用テーブルの概略上面図である。
図3】一実施形態に従う、ロボットアームを外科用テーブルに取り付けるためのカプラの概略図である。
図4A】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4B】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4C】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4D】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4E】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4F】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4G】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4H】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4I】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4J】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4K】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図4L】一実施形態に従うカプラを示す図である。図4A及び図4Eは側面図であり、図4B図4Dは斜視図であり、図4F及び図4H図4Lは断面側面図であり、図4Gは断面斜視図である。
図5】一実施形態に従う、ロボットアームを外科用テーブルに取り付ける方法のフローチャートである。
図6A】一実施形態に従うカプラを示す図である。図6A図6Bは断面斜視図であり、図6Cは斜視図である。
図6B】一実施形態に従うカプラを示す図である。図6A図6Bは断面斜視図であり、図6Cは斜視図である。
図6C】一実施形態に従うカプラを示す図である。図6A図6Bは断面斜視図であり、図6Cは斜視図である。
図7A】一実施形態に従うカプラを示す図である。図7Aは、断面斜視図であり、図7B図7Dは断面側面図である。
図7B】一実施形態に従うカプラを示す図である。図7Aは、断面斜視図であり、図7B図7Dは断面側面図である。
図7C】一実施形態に従うカプラを示す図である。図7Aは、断面斜視図であり、図7B図7Dは断面側面図である。
図7D】一実施形態に従うカプラを示す図である。図7Aは、断面斜視図であり、図7B図7Dは断面側面図である。
図8】一実施形態に従う、カプラの断面側面図である。
図9A】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9B】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9C】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9D】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9E】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9F】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9G】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9H】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9I】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9J】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9K】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9L】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図9M】一実施形態に従うカプラを示す図である。図9A図9B図9D図9G、及び図9Lは斜視図であり、図9C及び図9I図9Jは側面図であり、図9E図9F及び図9Kは上面図であり、図9H及び図9Mは断面上面図である。
図10】一実施形態に従う、ロボットアームを外科用テーブルに取り付ける方法のフローチャートである。
図11A】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11B】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11C】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11D】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11E】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11F】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11G】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11H】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図11I】一実施形態に従うカプラを示す図である。図11A図11F及び図11Hは断面側面図であり、図11G及び図11Iは斜視図である。
図12】実施形態に従う、ロボットアームを外科用テーブルに取り付ける方法のフローチャートである。
図13A】一実施形態に従う、カプラの斜視図である。
図13B】一実施形態に従う、カプラの斜視図である。
図13C】一実施形態に従う、カプラの斜視図である。
図13D】一実施形態に従う、カプラの斜視図である。
図14A】一実施形態に従う、リニアラック及びカムの外部斜視図である。
図14B】一実施形態に従う、リニアラック及びカムの外部斜視図である。
図14C】一実施形態に従う、リニアラック及びカムの外部斜視図である。
図14D】一実施形態に従う、リニアラック及びカムの外部斜視図である。
図14E】一実施形態に従う、リニアラック及びカムの外部斜視図である。
図15A】一実施形態に従う、カプラの内部斜視図である。
図15B】一実施形態に従う、カプラの内部斜視図である。
図15C】一実施形態に従う、カプラの内部斜視図である。
図16A】一実施形態に従う、カプラの内部図及び外部図である。
図16B】一実施形態に従う、カプラの内部図及び外部図である。
図17A】一実施形態に従う、カプラの概略側面図である。
図17B】一実施形態に従う、カプラの概略側面図である。
図17C】一実施形態に従う、カプラの概略側面図である。
図17D】一実施形態に従う、カプラの概略側面図である。
図18A】一実施形態に従う、把持具の側面図である。
図18B】一実施形態に従う、把持具の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
このセクションでは、添付の図面を参照して、いくつかの好ましい実施形態を説明する。実施形態に記載される部品の形状、相対位置、及び他の態様が明確に定義されていない場合はいつでも、実施形態の範囲は、単に例示の目的を意図する図示された部品のみに限定されない。また、多くの詳細が述べられているが、いくつかの実施形態は、これらの詳細なしに実施され得ることが理解される。他の例では、周知の構造及び技術は、この説明の理解を不明瞭にしないように詳細に示されていない。
【0014】
患者が配置され得るテーブルトップを有する外科用テーブルにロボットアームを取り付けるカプラを提供するための装置及び方法が、本明細書に記載されている。これらの装置及び方法を使用して、1つ以上のロボットアームを一貫した方法で外科用テーブルに強固に取り付け及び位置整合させ、及び/又は迅速に取り外すことができ、それにより、1つ以上のロボットアームを用いて外科用テーブルを構成及びカスタマイズする柔軟性を増加させることができる。例えば、本明細書に記載された連結機構は、外部負荷(例えば、外科手技中のロボットアームの静的負荷及び慣性負荷)の存在下で、高い機械的剛性を有して6自由度で配向及び制約することができる。
【0015】
外科用テーブル及びロボットアーム
図1A図1Bに概略的に示すように、外科用テーブル100は、テーブルトップ120、テーブル支持体122、及びテーブル基部124を含む。図1Aに概略的に示すように、テーブルトップ120は、患者Pが外科手技中に配置され得る上面を有する。テーブルトップ120は、例えば、床面の上方の好適な高さで基台となり得る支持体122上に配置される。支持体122(また、本明細書では基台とも称される)は、Z軸(床の上方の高さ)、Y軸(テーブルの長手方向軸に沿う)、及び/若しくはX軸(テーブルの横方向軸に沿う)における並進、並びに/又はZ、Y、及び/若しくはX軸の周りの回転などの、所望の数の自由度で、テーブルトップ120の移動を提供し得る。テーブルトップ120はまた、任意の好適な軸に沿って/その周りに互いに対して移動可能である複数の区分、例えば、胴体、一方又は両方の脚部、及び/又は一方若しくは両方の腕、並びに頭部支持区分の各々に対して別個の区分を含んでもよい。テーブルトップ120及び/又はその構成区分の移動は、手動で実行され、モータによって駆動され、遠隔で制御され、又は任意の他の好適な手段を介してもよい。テーブルトップ用の支持体122は、基部124に装着されてもよく、基部124は、手術室の床面に固定することができ、又は、例えば、基部124上の車輪の使用によって床面に対して移動可能となり得る。いくつかの実施形態において、支持体122の高さは、例えば、テーブルトップ120の運動(例えば、軸方向(縦方向)又は横方向運動)と共に調節することができ、テーブルトップ120が、床面の上方のある高さ(例えば、外科医のアクセスを可能にするための)及び支持体120からのある距離で、所望の外科用部位において位置決めされることを可能とすることができる。これはまた、テーブル100に連結されたロボットアーム(例えば、下記で考察されるアーム130)が、テーブルトップ120上に配置された患者P上の所望の治療目標に到達することを可能にし得る。
【0016】
図1C及び図1Dに概略的に示すように)ロボット支援外科手技において、1つ以上のロボットアーム130は、外科用テーブル100(また本明細書で「テーブル」とも称される)のテーブルトップ120上に配置された患者に対して所望の動作位置に配置することができる。このロボットアーム(複数可)を使用して、外科用テーブル100上に配置された患者の上で外科手技を実行することができる。特に、各ロボットアームの遠位端部は、ロボットアームの遠位端部に連結された医療機器が所望の機能を実行することができるように、所望の動作位置に配置することができる。
【0017】
図1C及び図1Dに概略的に示すように、各ロボットアーム130は、遠位端部分137及び近位端部分136を含むことができる。遠位端部分137(また本明細書では、「動作端」とも称される)は、医療機器又はツール115を含み得、又はそれらに結合され得る。近位端部分136(また本明細書中で「装着端部分」又は「装着端部」とも称される)は、ロボットアーム130がテーブル100に連結されることを可能とするための連結部分を含むことができる。ロボットアーム130は、接合部で共に連結された2つ以上のリンク部材又はセグメント110を含むことができ、X、Y、及び/若しくはZ軸(例えば図1A及び図1Dで示される)のうちの1つ以上に沿った並進、並びに/又は当該1つ以上の周りの回転を提供することができる。ロボットアーム130の連結部分は、連結機構139を含むことができる。連結機構139は、アーム130の取り付け端部136に配置することができ、セグメント110に連結されてもよく、又はセグメント110内に組み込まれてもよい。ロボットアーム130はまた、ロボットアーム130の装着端136において又はその近くで配置された目標接合部J1も含み、その目標接合部は、連結機構139内に含まれ得、及び/又は連結部分に連結されたロボットアーム130のリンク若しくはセグメント110上に配置され得る。目標接合部J1は、ロボットアーム130の遠位セグメントがテーブル100に対して枢動することを可能とするための、枢動接合部を提供することができる。ロボットアーム130は、図1Cに示すように、外科手技中に使用するための様々な拡張構成と、図1Dに示すように、使用しないときに格納するための様々な折り重ね又は折り畳み構成との間で移動され得る。
【0018】
ロボットアームを外科用テーブルに連結するための装置及び方法を図示及び記載した様々な実施形態が、本明細書に開示されている。上述したように、また以下により詳細に開示される様々な実施形態によれば、外科手技を実施する際に使用するロボットアームは、外科用テーブルに解放可能に連結されてもよい。いくつかの実施形態では、ロボットアームは、テーブル上の固定箇所で連結することができ、又はロボットアームがテーブルトップに対して複数の箇所に移動可能であり得るように連結することができる。例えば、図2Aに概略的に示すように、ロボットアーム230は、外科用テーブル200のテーブルトップ220に連結することができる。外科用テーブル200は、上述した外科用テーブル100と構造及び機能が同じか又は同様とすることができる。例えば、テーブルトップ220は、患者Pが外科手技中に配置され得る上面を有する。いくつかの実施形態では、ロボットアーム230は、固定箇所又は可動箇所において、外科用テーブルに連結されるか、又は外科用テーブルから分離したアームアダプタに、恒久的に又は解放可能に連結することができる。例えば、図2Bに概略的に示すように、アームアダプタ246は、テーブルトップ220に連結されるか、又はテーブルトップ220から分離しているが係合可能であるか、又はテーブルトップ220に連結可能であってもよい。ロボットアーム230は、アームアダプタ246に連結することができる。
【0019】
アーム基部の接続
図3に概略的に示すように、カプラ310が、ロボットアーム320を外科用テーブル300に連結するために提供されてもよい。本明細書に記載されたようなカプラ310は、外科用テーブル及びロボットアーム(例えば、外科用テーブル100、200、ロボットアーム130、230)、及び本明細書に記載の方法のいずれかと共に使用可能である。カプラ310は、ロボットアームのための端子基部部分Aなどの第1の部分312(例えば、アームアダプタ)を含むことができる。カプラ310は、外科用テーブル300に装着するための基部部分Bなどの第2の部分314を含むことができる。ロボットアーム320は、第1の部分312に連結することができ、第1の部分312を第2の部分314に連結する前に、テーブルトップ302を第2の部分314に連結することができる。ロボットアーム320を外科用テーブル300に連結することにより、テーブル300に連結されたロボットアームがテーブルトップ302上に配置された患者に対する所望の治療目標に到達することを可能にすることができる。第1の部分312及び第2の部分314は、電力及びデータコネクタを更に含んでもよい。第1の部分312及び第2の部分314は、第1の部分312がテーブル300に連結し、かつ第2の部分314がロボットアーム320に連結するように入れ替わってもよいことは認識されるはずである。
【0020】
外科用テーブル300は、テーブルトップ302と、テーブル支持体304と、テーブル基部306と、を含む。図1Aに概略的に示すように、テーブルトップ302は、患者が外科手技中に配置され得る上面を有する。テーブルトップ302は、例えば、床面の上方の好適な高さで基台となり得る支持体304上に配置される。支持体302は、Z軸(床面の上方の高さ)、Y軸(テーブルの縦方向軸に沿う)、及び/若しくはX軸(テーブルの横方向軸に沿う)における並進、並びに/又はZ、Y、及び/若しくはX軸の周りの回転などの、所望の数の自由度でのテーブルトップ302の移動を提供してもよい。テーブルトップ302用の支持体304は、基部306に装着されてもよく、手術室の床面に固定することができ、又は、例えば、基部306上の車輪の使用によって床面に対して移動可能となり得る。ロボット支援外科手技では、1つ以上のロボットアーム320(図1C及び図1Dに概略的に示される)は、外科用テーブル300のテーブルトップ302上に配置された患者に対して所望の動作位置に配置することができる。
【0021】
運動学的取り付け部アーム基部の接続
図4Aは、第1の部分410及び第2の部分420を含むカプラ400の一実施形態の側面図である。第1の部分410と第2の部分420との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。例えば、強固な嵌合接続は、第2の部分420に対する第1の部分410の、Z軸、Y軸、及び/若しくはX軸における並進、並びに/又はZ軸、Y軸、及び/若しくはX軸の周りの回転をy軸制約する。第1の部分410は、第1の部分410と第2の部分420との間の連結をロック及び固定するように構成されたハンドル454と、本明細書に記載されるような、対応する運動学的取り付け部430に接触するように構成されたV溝432のセットと、を含む。第2の部分420は、第1の部分410と嵌合するようにY軸に沿って並進させ得るポスト422(例えば、ロックポスト)を含む。ポスト422を第1の部分410に連結することにより、Y軸に沿った並進を制約してもよい。図4Bは、カプラ400に対するX軸、Y軸、及びZ軸を示す図である。
【0022】
第2の部分420は、第2の部分420の表面から突出し、かつ対応するV溝432内に摺動してV溝432と嵌合するように構成された少なくとも3つの運動学的取り付け部を含み得る運動学的取り付け部430のセットを更に含んでもよい。運動学的取り付け部430及びV溝432は、第1の部分410と第2の部分420との間の連結を位置特定、制約、及び支持するように構成されている。運動学的取り付け部430は、球形状又は半球形状を含んでもよい。運動学的取り付け部430は、第2の部分420のポスト422の周囲に均等に離間配置されてもよい。V溝432は、第1の部分410にV形状の切り込みを形成してもよく、「V」の頂点に溝を更に含んでもよい。運動学的取り付け部430とV溝432との間の球体−溝内嵌合接続は、X軸及びZ軸における並進を制約し、X軸、Y軸、及びZ軸の周りの回転を制約してもよい。
【0023】
第2の部分420のいくつかの実施形態は、第1の部分410内の対応する穴(図示せず)に接触し、この穴内に摺動してこの穴と嵌合するように構成された1つ以上の位置整合突出部434を含んでもよい。位置整合突出部434は、第1の部分410との突出部434の位置整合が、ユーザーが第1の部分410を第2の部分420に誤って挿入することを防止するように構成されているという点で、非対称である。このプロセスは、本明細書ではレジストレーションと称され得る。示された位置整合突出部434の形状は、半球形の端部を有するが、特に限定されない。第2の部分420のポスト422は、位置整合突出部434が位置不整合であるときに、第1の部分410の第2の部分420との連結及びロックを係合させるように十分には、Y軸に沿って第1の部分410内に並進しないようになっている。例えば、図4Cは、第1の部分410に部分的に挿入された第2の部分420を示す図である。位置整合突出部434及び位置整合穴436は、第2の部分420のポスト422が第1の部分410内に完全に並進することを許容するように配向されている。そうでなければ、位置整合突出部434は、第1の部分410の筐体と接触して、第1の部分410と第2の部分420との間に第1の部分410と第2の部分420との連結を防止する間隙を形成する。
【0024】
図4Dは、第2の部分420と位置整合され、かつ第2の部分420との初期係合を有する第1の部分410の斜視図を示す図である。ハンドル454(例えば、ロックハンドル)は、カプラ400の第1の位置(例えば、ロック解除位置)に対応する第1の位置にある。ユーザーは、ハンドル454を第2の位置(例えば、ロック位置)に回転させて、カプラ400を第1の構成(例えば、ロック解除状態又はロック解除位置)から第2の構成(例えば、ロック状態又はロック位置)に移行させてもよい。図4Eは、第1の構成の位置整合状態を示す図であり、ポスト422を第1の部分410内に並進させてあり、第1の部分410及び第2の部分420が位置整合されているが、第1の部分410と第2の部分420との間のロック機構を係合させない。特に、運動学的取り付け部430の各々が、位置整合されて係合して、対応するV溝432と接触して嵌合する。
【0025】
図4Fは、第2の部分420の第1部分410への初期並進の断面側面図である。この図から、第1の部分410は、第1の端部456(ロボットアームに取り付けられる端部)及び第2の端部458(第2の部分420に取り付けられる端部)と、第1の端部と第2の端部との間の第1の部分410内に形成された内部空洞464と、を含むことが分かる。内部空洞への開口部は、第2の端部458を通って形成される。第1の部分410は、内部空洞464内に位置付けられたボールベアリング442のセットに連結されたボールベアリングホルダ440(例えば、ドローバー)を更に含む。ボールベアリング442のセットは、ボールベアリングホルダ440の外周に沿って等間隔に離間した4つ以上のボールベアリングを含んでもよい。ハンドル454は、第1の面カム450及び第2の面カム452を含む一対のカムに連結されてもよい。ベルビルワッシャ460のセットは、ボールベアリングホルダ440のシャフトに連結されてもよい。第2の部分420のポスト422は、ポスト422のボールベアリングホルダ440への並進及び摺動中の位置不整合を許容するように構成された第1の表面423(例えば、テーパ状の先頭部)を含んでもよい。ポストは、嵌合接続部がロックされたときにボールベアリング442を押圧するように構成された第2の表面424(例えば、傾斜面)を更に含んでもよい。第1の表面423及び第2の表面424は、表面の湾曲に基づくヘルツ応力を経験する。曲率及び材料特性は、ボールベアリング442の直径及び材料と共に、表面を劣化させない接触条件を生成するように構成されてもよい。
【0026】
ボールベアリングホルダ440は、ボールベアリング442を保持し、ポスト422を取り囲むように構成されている。ボールベアリングホルダ440は、面カムがハンドル454によって回転されると、第1の部分410の筐体に対してY軸に沿って並進するように構成されている。ボールベアリングホルダ440の第1の部分410内への並進は、ボールベアリング442を、第1の部分410内の表面、ボールベアリングホルダ440内の表面、及びポスト422内の表面に押圧する。本明細書に図示するように、ボールベアリングホルダ440は、ボールベアリング442がポスト422と接触していないときに、ボールベアリング442をホルダ440内に保持するように構成された各ボールベアリングポケット上にリップを含んでもよい。これらの表面は、表面の湾曲に基づくヘルツ応力を経験する。曲率及び材料特性は、ボールベアリング442の直径及び材料と共に、表面を劣化させない接触条件を生成するように構成されてもよい。ボールベアリング442は、ボールベアリングホルダ440内の所定の範囲内で移動し、第1の部分410及び第2の部分420の両方に力を加えて、それらを共に強固にロックし、第1の部分410と第2の部分420との間の連結を形成するロック機構として機能する。
【0027】
図4Gは、最大限に分離した位置にある第1の面カム450及び第2の面カム452を図示する、ロック状態(又はロック位置)にあるカプラ400の断面斜視図であり、ボールベアリングホルダ440は、第1の部分410内に最大限に並進しており、ボールベアリング442は、第1の部分410を第2の部分420に強固にロック及び連結する(例えば、ロック位置)ように、ポスト442及び筐体410を係合させている。第1の面カム450及び第2の面カム452は、Y軸に沿った面カムの並進がまたボールベアリングホルダ440をY軸に沿って並進させるように、ボールベアリングホルダ440に連結されている。面カムの各々は、Y軸の周りの回転運動を、Y軸の周りの並進運動に変換する(例えば、ハンドル454の運動に由来する)プロファイルを含んでもよい。ハンドル454は、面カムのうちの1つに直接螺入されてもよく、それにより、面カムがロック位置に回転されると、トルクの利点を可能にする。面カムは、第1のプロファイル及び第2のプロファイルを有する可変カムプロファイルを含んでもよい。第1のプロファイルは、相対的により大きい並進及び相対的により低い軸方向力の利点を許容するように構成されてもよい。第2のプロファイルは、相対的により低い並進及び相対的により大きい軸方向力の利点を許容するように構成されてもよい。例えば、第1のプロファイルは急勾配であってもよく、第2のプロファイルは浅くてもよい。いくつかの実施形態では、変化するカムプロファイルが、大きい並進(例えば、0.25インチ)に続いて非常に小さい(例えば、0.04インチ)並進を許容するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、面カムは、(例えば、ボールベアリングホルダがロック位置に向かって並進する際に、ボールベアリングホルダが完全な係合に達する際に、ピッチを減少させる、複合プロファイルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、面カムは、面カムの外表面上の摩擦を低減するためのスラストベアリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、面カムは、圧力を均等に分配するように構成されたローブを含んでもよい。いくつかの実施形態では、面カムの異なる部分が、面カムの摩擦及び/又は強度を可変的に変化させるために、異なる材料で作製されてもよい。
【0028】
図4H図4Lは、様々な状態(例えば、ロック解除及びロック)にあるカプラ400の断面側面図である。図4Hは、ポスト422の表面がボールベアリングホルダ440内でボールベアリング442と接触している初期係合状態を示す図である。ハンドル454(図示せず)及び面カム450、452は、ロック解除位置にある。図4Iは、ハンドル454(図示せず)のロック位置への回転後のカプラ400のロック位置を示す図である。ハンドル454の回転は、第1の面カム450及び第2の面カム452が最大限に分離されるように、Y軸に沿った面カム450、452の並進運動に変換される。それにより、面カム450、452に連結されたボールベアリングホルダ440をY軸に沿って並進させて、ボールベアリング442及び第2の部分420を更に第1の部分410内に運ぶ。ボールベアリング442と第1の部分410の表面との間の接触、及び第2の部分420は、第1の部分410を第2の部分420に強固に係合させてロックする。図4Jは、カプラ400のロック機構の詳細図である。ロック位置にあるボールベアリングホルダ440は、ボールベアリング442を第1の部分410内に並進させて、第1の部分410の接触面411と、ボールベアリングホルダ440のボールベアリングリップ441と、ポスト422の第2の表面424と、に接触する。これらの接触力は、ハンドル454がロック解除位置に回転するまで、Y軸に沿った第1の部分410及び第2の部分の並進を制約するのに十分である。換言すれば、カプラ400は、ユーザー入力を伴わずに連結が係合解除されないようになっているという点で自己ロックである。
【0029】
図4Kは、ボールベアリングホルダ440のねじ付きシャフトに連結されたベルビルワッシャ460のセットを示す図である。ベルビルワッシャ460は、ボールベアリングホルダ440に保持力を加えるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ベルビルワッシャは、約200ポンドの力〜約300ポンドの力を加えてもよい。図4Lは、第1の部分410の筐体の端部とベルビルワッシャ460との間に連結されたばね462(例えば、圧縮ばね)を示す図である。ばね462は、ばね力を提供してボールベアリングホルダ440の位置をリセットし、かつハンドル454をロック解除位置に保持するように構成されてもよい。ばね462は、ユーザーがハンドル454をロック解除位置に回転させると、ボールベアリングホルダ440が図4Fに示されるような初期位置に向かってY軸に沿って並進することとなるように、ボールベアリングホルダ440をロック解除位置に付勢するように構成されてもよい。ベルビルワッシャ460は、ロックの力を変化させるように構成されてもよい。
【0030】
図5は、本明細書に記載のカプラのいずれかを使用することなどによって、ロボットアームを外科用テーブルに連結する方法500のフローチャートである。方法500は、502において、カプラの第2の部分(例えば、ロボットアーム基部部分)をカプラの第1の部分(例えば、外科用テーブルトップの装着部分)内に並進させることを含む(図4F)。第2の部分のポストは、ポストが第1の部分(図4C)内に移動する際に、504において、位置整合し始めてもよい。第1の部分(例えば、ボールベアリングホルダ、ボールベアリング、面カム、ハンドル)のロック機構は、第2の部分の位置整合要素(複数可)が第1の部分と位置整合しない場合に係合しないようになっている。ポストがボールベアリングホルダ(図4H)と初期係合状態にあるとき、506において、ハンドルを回転させて2つの面カムを回転させてもよい。いくつかの実施形態では、ロックは、ロック解除位置からロック位置まで約90度回転してもよい。ロックがロックの円弧を通って進行する際に、面カム同士が離れて移動し、ボールベアリングホルダを更に第1の部分(図4I)内に並進させる。ボールベアリングホルダは、ボールベアリングを第1の部分及び第2の部分の表面に押圧するように、ボールベアリングのセットを係合させる(図4J)。508において、押圧力が、第1の部分及び第2の部分を共にロックする。ロック位置へのハンドルの回転に応答してボールベアリングホルダが第1の部分内に並進する際に、運動学的取り付け部のセットが対応するV溝と係合して、第1の部分及び第2の部分を正確に位置整合させる(図4E)。カプラ400を連結解除するために、510において、ユーザーは、ハンドルをロック解除位置に向けて回転させてもよい。これにより、面カムが互いに向かって回転し、ボールベアリングホルダを第2の部分に向かって並進させ、それによりボールベアリングと第1の部分の筐体との間の力を解放する。ロックが係合解除された状態で、第2の部分は、512において第2の部分を第1の部分から外に並進させることによって、第1の部分から完全に連結解除されてもよい。
【0031】
図6A図6Cは、モータによって駆動され、かつ電力が失われた場合及び/又は緊急運転時に連結及び連結解除するために使用され得る手動連結機構を有する、カプラ600の一実施形態の斜視図である。カプラ600は、第1の部分610及び第2の部分620を含んでもよい。第1の部分610と第2の部分620との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。第2の部分620は、第1の部分610を取り囲むように構成されたポスト622を含んでもよい。ポスト622を、第1の部分610と嵌合するようにY軸に沿って並進させて、Y軸に沿った並進を制約してもよい。
【0032】
第1の部分610は、ボールベアリング640のセット、ブッシング632に連結されたカム630、及びシャフト634を含んでもよい。ボールベアリング640のセットは、第1の部分610の外周に沿って等間隔に離間した4つ以上のボールベアリングを含んでもよい。ボールベアリング640のセットは、第1の部分610を第2の部分620に強固に係合させてロックするように構成されたロック機構によって移動されてもよい。カム630は、モータ及び/又はハンドル650によって駆動されると、第1の部分610の筐体に対してY軸に沿って並進するように構成されている。ポスト622及びカム630は、ポスト622及びカム630の表面の曲率に基づくヘルツ応力を経験する。曲率及び材料特性は、ボールベアリング640の直径及び材料と共に、ポスト622及びカム630の表面を劣化させない接触条件を生成するように構成されてもよい。カム630のロック位置への移動は、第2の部分のポスト622の表面とカム630の表面との間の接触力を保持する際に、ボールベアリングのセット640を位置付けるようになっている。カム630及びブッシング634は、シャフト634に沿って摺動可能であるように構成されてもよい。シャフト634に沿ったカム630の移動は、第1の部分610及び第2の部分620を互いの内部に並進させるときに、ポスト622の接触表面に対するボールベアリング640のセットの接触力を変化させ得る。ポスト622の接触表面は、第2の部分620内にボールベアリング640を留めるように構成されたポストリップ624を含んでもよい。ボールベアリング640は、所定の範囲の第1の部分610内で移動し、かつ第1の部分610及び第2の部分620の両方に力を加えるロック機構として機能して、第1の部分610及び第2の部分620を共に強固にロックし、第1の部分610と第2の部分620との間の連結を形成する。
【0033】
カム630は、モータ670を使用してウォームホイール660及びウォーム662を含むウォームギアによって駆動されて、第1の部分610と第2の部分620とを連結及び連結解除してもよい。モータ670は、例えば、ブラシレスDCモータであってもよい。第1の部分610は、シャフト634に沿ってカム630を摺動させ、かつボールベアリング640のセットをポスト622の接触表面との接触を係合させ又は解放するために、ユーザーが作動することを許容するように構成されたハンドル650を含んでもよい。ハンドル650は、ロック位置とロック解除位置との間で回転し、カプラ600をロック構成とロック解除構成との間で移行させてもよい。図6Aは、カプラ600のロック位置を示す図である。ロック位置では、ボールベアリング640と第2の部分620のポスト622及びカム630との間の接触が、第1の部分610を第2の部分620に強固に係合させてロックする。
【0034】
ロック解除位置に向かうハンドル650の回転は、Y軸に沿ったカム630の並進運動に変換されて、ボールベアリング640とポスト622及びカム630の表面との間の接触を係合解除する。ばね664は、ブッシング632とウォームホイール660との間に連結され、かつカム630がウォームギアに向けて付勢されるロック解除位置へとカム630の位置をリセットするためにばね力を提供するように構成されてもよい。
【0035】
図6Bに示すように、ポスト622は、第1の部分610と第2の部分620との間に所望のレベルの保持力を提供するように構成され得る1つ以上のレリーフ切込み626を含んでもよい。例えば、レリーフ切込み626のより広い及び/又はより長い間隙が、第1の部分610と第2の部分620との間の最大保持力を低減してもよい。第2の部分620は、ポストリップ624を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、カプラ600は、本明細書に記載されるような運動学的取り付け部、V溝、及び/又は位置整合要素を含んでもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、回転コレットを使用して、カプラの第1の部分と第2の部分とを連結及び連結解除してもよい。図7Aは、カプラ700の一実施形態の断面斜視図である。カプラ700は、外側筐体712と第1の部分ねじ山714とを有する第1の部分710を含む。カプラ700はまた、ポスト722を有する第2の部分720を含む。第2の部分720を、第1の部分710と嵌合するようにY軸に沿って並進させて、Y軸に沿った並進を制約してもよい。第1の部分710と第2の部分720との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。第1の部分710は、第1の部分710と第2の部分720との間の連結をロック及び固定するように構成されたコレット750を含んでもよい。第1の部分710は、ポスト722を受容し、係合させ、及びロックするように構成されたボールベアリングホルダ740を含む。ボールベアリングホルダ740は、ボールベアリング742を保持し、かつポスト722を取り囲むように構成されている。ボールベアリングホルダ740は、コレット750が回転されると、第1の部分710の筐体に対してY軸に沿って並進するように構成されている。ボールベアリングホルダ740の第1の部分710内への並進は、ボールベアリング742を、第1の部分710、ボールベアリングホルダ740、及びポスト722内に押圧する。本明細書に図示するように、ボールベアリングホルダ740は、ボールベアリング742がポスト722と接触していないときに、ボールベアリング742をホルダ740内に留めるように構成された各ボールベアリングポケット上にリップを含んでもよい。これらの表面は、表面の湾曲に基づくヘルツ応力を経験する。曲率及び材料特性は、ボールベアリング742の直径及び材料と共に、表面を劣化させない接触条件を生成するように構成されてもよい。ボールベアリング742は、ボールベアリングホルダ740内の所定の範囲内で移動し、第1の部分710及び第2の部分720の両方に力を加えて第1の部分710及び第2の部分720を共に強固にロックし、かつ第1の部分710と第2の部分720との間の連結を形成するロック機構として機能する。
【0037】
ベルビルワッシャ760のセット、ロックカラー746、及びスラストベアリング744は、ボールベアリングホルダ740に連結されてもよい。コレット750は、ボールベアリングホルダ740からポスト722をロック及びロック解除するように第1の部分710の周りに回転するように構成されてもよい。コレット750の外表面は、第1の部分710及び第2の部分720を連結及び連結解除するためにユーザーが回転することができるロックノブであってもよい。
【0038】
図7B図7Dは、異なる連結状態にあるカプラ700の断面側面図である。図7Bに示す連結解除状態では、ベルビルワッシャ760のセットが圧縮され、(コレット750の)ノブ部分が内へ回されている。第2の部分720は、第1の部分710内に並進させてあるが、ボールベアリングホルダ740とは接触していない。図7Cでは、第1の部分710及び第2の部分720は、ポスト722がボールベアリングホルダ740に接触する初期係合をなしている。コレット750は、カプラ700のロック解除位置に対応する第1の位置にある。ベルビルワッシャ760のセットは完全に圧縮されており、コレット750のノブ部分は内へ回されている。図7Dでは、コレットノブが外へ回されるように回転されており、これによりボールベアリングホルダ740を第1の部分710に引き込み、ポスト722を第1の部分710にロックする。ベルビルワッシャ760のセットは、作業負荷圧縮されている。ポスト722及び第1の部分711の両方が、ボールベアリング742のセットを使用して保持力によって保持される。ボールベアリング742のセットは、ボールベアリングホルダ740の外周に沿って等間隔に離間した4つ以上のボールベアリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カプラ700は、本明細書に記載されるような運動学的取り付け部、V溝、及び/又は位置整合要素を含んでもよい。
【0039】
主ねじ接続を有する運動学的取り付け部
図8は、外部負荷(例えば、外科手技中のロボットアーム静的負荷及び慣性負荷)の存在下でさえも、連結が6自由度で制約及び維持されることを確保するために高い力を発生させ得る電動式ロック機構によって駆動されるカプラ800の一実施形態の断面側面図である。カプラ800は、第1の部分810及び第2の部分820を含んでもよい。第1の部分810と第2の部分820との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。この図から、第1の部分810は、第1の端部856(ロボットアームに連結された端部)及び第2の端部858(第2の部分820に連結された端部)と、第1の端部と第2の端部との間の第1の部分810内に形成された内部空洞864と、を含むことが分かる。内部空洞864への開口部は、第2の端部858を通って形成される。第1の部分810は、第1の部分810と第2の部分820との間の連結をロック及び固定するように構成された駆動機構に連結されたロック機構を含んでもよい。第2の部分は、第1の部分810と嵌合するようにY軸に沿って並進させてY軸に沿った並進を制約し得るポスト822を含む。ポスト822は、回転可能なコレット830の対応するねじ付き部分832に連結され得る主ねじ824を含む。モータ850は、コレット830を主ねじ824の周りに第1の方向に回転するように駆動して、それにより、主ねじ824をY軸に沿って第1の部分810内に並進させてもよい。このようにして、コレット830をポスト822と係合させて、第1の部分810を第2の部分820に強固にロック及び連結してもよい。コレット830を第1の方向とは反対の第2の方向に回転させることにより、主ねじ824をY軸に沿って第1の部分810から外に並進させてもよい。いくつかの実施形態では、主ねじ824のピッチ角は、約2度〜約30度であってもよい。いくつかの実施形態では、主ねじ824のピッチ角は、約10度〜約15度であってもよい。いくつかの実施形態では、主ねじ824のピッチ角は、主ねじ824が後退駆動されるのを防止するように構成されてもよい。
【0040】
モータ850は、ギアボックス840に連結され、かつコレット830を回転させるように構成されてもよい。コレット830は、1つ以上のベアリング834に連結されてもよい。ベアリング834は、例えば、深溝ボールベアリングであってもよい。ギアボックス840は、例えば、遊星又は調和ギアボックスであってもよく、約20〜約200のギア比を有してもよい。モータ850は、例えばブラシレスDCモータであってもよい。いくつかの実施形態では、電動式ロック機構は、少なくとも500Nの力を生成してもよい。いくつかの実施形態では、電動式ロック機構は、少なくとも1400Nの力を生成してもよい。
【0041】
モータ850は、ユーザーから入力コマンドを受信するように構成されたコントローラ(図示せず)に連結されてもよい。例えば、ロボットアームは、主ねじをいずれかの方向に駆動することによって第1の部分810を第2の部分820に対してロック及びロック解除し、それによってロボットアームを外科用テーブルから着脱させるように、連結コマンドを入力し得るスイッチを含んでもよい。スイッチは、外科用テーブル、医療用カート、及び/又はポータブルコンピューティングデバイス上に設けられてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、カプラ800は、第1の部分810と第2の部分820との間の連結及び連結解除を検出するように構成された接続センサ852を含んでもよい。いくつかの実施形態では、接続センサは、力センサ、ホール効果センサ、及び第1の部分810と第2の部分820とのいずれかに位置する電気スイッチ(例えば、第1の部分810と第2の部分820との間の境界にある)のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、接続センサは、モータ850上にエンコーダを含んでもよい。コントローラは、連結又は連結解除が検出されるまで、モータ850を使用してコレット830を駆動するように構成されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、カプラ800は、本明細書に記載されるような運動学的取り付け部、V溝、及び/又は位置整合要素を含んでもよい。カプラ800の電動式ロック機構は、部分的な連結及び連結解除、使いやすさリスク(例えば、非直感的な使用)を含む、第1の部分810の第2の部分820との連結の際のユーザーエラーを低減し、及び安全性(例えば、ユーザーの足又は脚上へと床に落下するロボットアーム)を増大させ得る。
【0044】
円錐アーム基部接続
図9Aは、カプラ900の一実施形態の斜視側面図である。カプラ900は、外科用テーブル(例えば、外科用テーブル300)に装着するための基部部分などの第1の部分910を含むことができる。カプラ900は、ロボットアームのための端子基部部分などの第2の部分920(例えば、アームアダプタ)を含むことができる。第1の部分910と第2の部分920との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。第1の部分910は、本明細書に記載されるように、第1の部分910と第2の部分920との間の連結をロック及び固定するように構成されたハンドル940と、対応する位置整合穴(図示せず)と接触するように構成された位置整合突出部960と、を含む。第1の部分910は、第2の部分920の円錐受容穴912(図9D)と嵌合するようにY軸に沿って並進させてY軸に沿った並進を制約し得る円錐930を含む。図9Bは、カプラ900に対するX軸、Y軸、及びZ軸を示す図である。第1の部分910及び第2の部分920は、第1の部分910が外科用テーブルに連結し、かつ第2の部分920がロボットアームに連結するように、入れ替わってもよいことは認識されるはずである。
【0045】
第1の部分910は、第2の部分962内の対応する位置整合穴962に接触し、位置整合穴962内に摺動し、位置整合穴962と嵌合するように構成された1つ以上の位置整合突出部960を含んでもよい。位置整合突出部960は、突出部960の第2の部分920との位置整合が、ユーザーが第1の部分910を不正確に第2の部分920に挿入することを防止するように構成されているという点で非対称である。このプロセスは、本明細書ではレジストレーションと称され得る。位置整合突出部960の形状は、円筒形状を有して示されているが、特に限定されない。例えば、位置整合突出部960は、ばね荷重/スプリットピンを含んでもよい。位置整合突出部960が位置整合穴962と位置不整合であるとき、第1の部分910の円錐930は、第1の部分910の第2の部分920への連結及びロックを係合させるように十分には、第2の部分920の円錐穴912内にY軸に沿って並進しないようになっている。例えば、図9Dは、円錐930を第2の部分920に完全に並進させることを許容するように、第2の部分920の位置整合穴962と位置整合された第1の部分910の位置整合突出部960を示す図である。そうでなければ、位置整合突出部960は、第2の部分920の筐体と接触して、第1の部分910と第2の部分920との間に第1の部分910と第2の部分920との連結を防止する間隙を作る。
【0046】
円錐930は、剛性を有する機械的結合を形成するための大きな表面積を提供するように構成されている。例えば、円錐930は、X軸及びY軸における並進を制約し、かつX軸及びZ軸の周りの回転を制約するように、第1の部分910と第2の部分920とを連結するように構成されている。円錐930の表面は、緊密な公差を有し得る嵌合表面と、第2の部分920との適切な接触を確保する表面仕上げと、を形成する。いくつかの実施形態では、接触表面は、第1の部分910と第2の部分920との間の摩擦を増加させるように構成された表面粗さを含んでもよい。円錐930のテーパ角は、連結の高い剛性を維持しながら、低い解放力のために構成されてもよい。いくつかの実施形態では、円錐930は、約14度のテーパ角を有してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、円錐930は、交互の嵌合表面に接触する縁部又は平面を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ピン934は、円錐930のノーズに配置されてもよく、円錐930から突出し、及び円錐930の表面内に陥没するように構成されてもよい。ハンドル940がロック解除位置に回転されると、ピンは、円錐930から突出するように構成されて、第1の部分910及び第2の部分920が摩擦に起因して接触したままである場合に、第1の部分910及び第2の部分920を互いから離れるように押すことによって、第1の部分910から離れる方向への第2の部分920の解放及び並進を補助してもよい。
【0048】
図9Cは、第1の部分910及び第2の部分920の側面図を示す図である。円錐930は、Y軸に沿った第2の部分920の並進を制約するように構成された2つ以上の係止部950を含んでもよい。例えば、係止部950は、円錐930の円錐テーパの両側に沿って配置されてもよい。係止部950は、第2の部分920に取り付けられたロボットアームが第1の部分910の円錐930から脱落することを防止するための初期ロック機構(例えば、ばね係止部)として構成されてもよい。係止部950は、円錐穴912の表面上に容易に摺動するように構成された傾斜した平坦な表面を含んでもよい。係止部950は、第1の部分910を第2の部分920に対して保持するように構成されたテーパ状部分を含んでもよい。第2の部分920は、第1の構成から第2の構成に係止部950を移動させるように構成された対応する係止部950を有するスイッチ952を含む。係止部950は、第1の構成で円錐930から突出するように付勢され、第2の構成で円錐930内に陥没してもよい。図9Eは、円錐930上に並進している第2の部分920を示す。第2の部分920を円錐930上に並進させると、係止部950は、円錐穴912の表面と接触して円錐930内に陥没する。対応する軸方向溝932(図9D)を越えて前進する係止部950は、第1の構成で突出し、それによって、図9Fに示すように、第1の部分910を第2の部分920に初期ロック状態に連結して固定することを可能にする。図9Gは、初期ロック状態にある第1の部分910及び第2の部分920の斜視図である。ハンドル940は、図9D図9Gに示す工程を通して、ロック解除状態にある。
【0049】
図9H及び図9Mは、係止部950の第1の表面951及び第2の表面953を示す。第1の表面951は、円錐930のテーパ角と同様の角度を有する傾斜した平坦な表面であってもよい。第1の表面951は、係止部950が円錐穴912の表面上に容易に摺動することを許容するように構成されてもよい。第1の表面951が第2の部分920の円錐穴912を通って並進する際に、係止部950が円錐930内に陥没する。第2の表面953は、第1の部分910を第2の部分920に対して保持するように構成されたテーパ状部分であってもよい。係止部950の第2の表面953は、係止部950が突出構成にあるときに、係止部950が第2の部分920から連結解除するのを防止するように構成された解放防止角度1044を含んでもよい。係止部950は、突出構成に向けて付勢されるように構成されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、係止部950は、対応する表面に接触するように構成されたカム表面を含んでもよく、それにより、係止部を、引き戻すのではなく外向きにくさび留めすることによって、第1の部分910及び第2の部分920を共に固定及びロックしてもよい。例えば、カム表面は、角度表面、ボール、及びソケット表面などを含んでもよい。
【0051】
図9Hは、係止部950に連結されたベルビルワッシャ958のセットとシャトル970とを示す図である。ベルビルワッシャ958は、係止部950に保持力を加えるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ベルビルワッシャ958は、約130ポンドの力〜約230ポンドの力を加えてもよい。ベルビルワッシャ958は、ロック(例えば、ハンドル940、カム942、及びシャトル970)の力を変化させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ベルビルワッシャ958の予圧縮力は、補助入力を使用して調節されてもよい。
【0052】
カム942に連結されたハンドル940は、図9H及び図9Mに図示されている。カム942は、ロック解除位置とロック位置との間でのハンドル940の回転に応答して回転するように構成されている。カム942がロック位置に向かって回転することにより、円錐930内に配置されたシャトル970に接触力が加わる。ハンドル940がハンドル940の弧を通って回転する際に、カム942は、第1の部分910のシャトル970に対して力を加えて第1の部分910及び第2の部分920を共に運び、高い剛性で第1の部分910を第2の部分920に強固にロックする。ハンドル940がロック位置にあるとき、第1の部分910及び第2の部分920は、互いに強固に係合してロックされる。いくつかの実施形態では、第1の部分は、ハンドル940及びカム942の代わりに、本明細書に記載されるような電動式ロック機構を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カム942は、例えば、カム942の軸から分離された軸の周りの直角ギアのセット又は回転運動によって間接的に回転されてもよい。
【0053】
第2の部分920を初期ロック状態(ハンドル940がロック解除位置にある)から解放するために、スイッチ952が、押圧されることによって作動され、それにより、第2の構成で係止部950内に押圧し、ユーザーが第2の部分920を第1の部分910から離れるように並進させることを可能にしてもよい。図9I図9Lは、それぞれスイッチ952の正面図、側面図、上面図、及び斜視図を示す図である。スイッチ952は、対応する軸方向スイッチ950と接触し、かつ対応する軸方向スイッチ950を陥没した第2の構成に押し込む、ように構成された解放点956を含んでもよい。スイッチ952は、作動されるとヒンジ1054の周りに回転してもよい。いくつかの実施形態では、スイッチ952は、約3.5インチだけ離間してもよい。これにより、ユーザーは、第2の部分920の周囲に掛けた片手を使用して両方のスイッチ952を同時に係合させることができ、それにより、第2の部分920が第1の部分910から連結解除されたときに、アームを支持する(及びアームが落下する可能性を低減する)位置にユーザーの手の置き場を自然に促すことができる。各スイッチ952は、スイッチ952を初期のリセット位置に付勢するように構成されたトーションばねを含んでもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1の部分910及び第2の部分920は各々、第1の部分910と第2の部分920との間の電力及び/又はデータ接続を提供するための電気インターフェース938を含んでもよい。電気インターフェースは、ばね接触ピン、ワイピング接点、光ファイバーインターフェース、変圧器、又は任意の他の電力及び/若しくはデータコネクタのうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分910の電気インターフェースは、円錐930のテーパ面上、又は円錐930を支持する第1の部分910の基部フランジ上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、係止部950が第2の部分920に接触するため、係止部950のうちの1つ以上が電気インターフェースを含んでもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、カプラ900は、本明細書に記載されるような1つ以上の接続センサ936を含んでもよく、第1の部分910と第2の部分920との間の連結及び連結解除を検出するように構成されてもよい。例えば、接続センサは、係止部950が保持している力の量、係止部950の場所(例えば、係止部が移動した量)、及び円錐930と第2の部分920との間の接触状態のうちの1つ以上を検出するように構成されてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、第1の部分910及び第2の部分920のうちの1つ以上は、第1の部分910を第2の部分920から振動的に分離するように構成された緩衝材を含んでもよい。
【0057】
図10は、本明細書に記載のカプラのいずれかを使用することなどによって、ロボットアームを外科用テーブルに連結する方法1000のフローチャートである。方法1000は、1002において、カプラの第1の部分(例えば、外科用テーブルトップの装着部分)上に、カプラの第2の部分(例えば、ロボットアーム基部部分)を並進させることを含む(図9E)。第1の部分の円錐テーパは、初期位置整合を提供してもよい。1004において、第2の部分は、第1の部分及び第2の部分の各々上の対応する位置整合要素を位置整合させることによって、第2の部分を第1の部分の円錐上に並進させる際に、第1の部分と更に位置整合される。第1の部分の位置整合要素(複数可)が第2の部分と位置整合していない場合、第1の部分(例えば、係止部)のロック機構は、第2の部分と係合しないようになっている。1006において、係止部は第2の部分と係合される(図9F)。第2の部分への係止部のこの初期連結は、ユーザー入力(例えば、スイッチのユーザー作動)なしに、連結が係合解除され(例えば、解放される)ないようになるという点で自己ロックである。この時点で、第1の部分及び第2の部分は、第2の部分がユーザーによって支持されなかった場合、第2の部分が第1の部分から外れることができないように、初期係合状態で連結される。
【0058】
初期係合状態にある間、1008において、ハンドルを回転させて、第1の部分の2位置カムを回転させて、円錐内に配置されたシャトルに接触力を加えてもよい。ハンドルがハンドルの弧を通って回転する際に、カムは、第1の部分のシャトルに対して力を加えて第1の部分及び第2の部分を共に運び、高い剛性で第1の部分を第2の部分に強固にロックする。いくつかの実施形態では、ハンドルは、ロック解除位置からロック位置まで約90度回転してもよい。1010において、第1の部分及び第2の部分がロックされる。
【0059】
第1の部分を第2の部分から係合解除するために、ハンドルは、係止部スイッチが作動される前に、ロック解除位置に回転されなければならない。偶発的な連結解除は、ユーザーによって両方のロックが連結解除されることが必要とされることによって低減される。1012において、ハンドルをロック解除位置に向けて回転させて、カムを回転させ、カムをシャトルから連結解除することができる。ハンドルのロック解除位置への回転により、第1の部分と第2の部分とは完全に連結解除せず、ユーザーは、第2の部分に連結されたロボットアームの質量を支持することが可能である。1014において、1つ以上のスイッチの作動により、係止部が円錐内に陥没し、1016において、第2の部分が第1の部分の円錐から外へ離れて並進することが可能である。
【0060】
半径方向クランプアーム方式の接続
図11A図11E、及び図11Hは、第1の部分1110及び第2の部分1120を含むカプラ1100の実施形態の断面側面図である。第1の部分1110と第2の部分1120との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。第1の部分及び第2の部分は各々、カプラ1100を介して電力及びデータを提供するための電気インターフェース1126を含んでもよい。第1の部分1110は、第1の部分1110を第2の部分1120に連結するように構成されたばね1114に連結されたボールベアリング1112を含む。いくつかの実施形態では、スプリングバックを防止するために、能動ロックがばね1114に更に連結されてもよい。第2の部分1120は、第1の部分1110と嵌合するようにY軸に沿って並進させ得るポスト1122を含む。第2の部分1120は、第1の表面1123及び第2の表面1124を含んでもよい。第2の表面1124は、第1の表面1123に対してより急な角度を有してもよい。半径方向クランプ1130は、第2の部分1120の周囲に配置されてもよい。ポスト1122を第1の部分1110に連結することにより、Y軸に沿った並進を制約してもよい。
【0061】
図11Aは、第2の部分1120と位置整合し、かつ第2の部分1120との初期係合を有する第1の部分1110を示す図である。第2の部分1120のポスト1122は、ポスト1122の第1の部分1110内への並進及び摺動中の位置不整合を許容するように構成された第1の表面1123(例えば、テーパ状の先頭部)を含んでもよい。ポスト1122は、ボールベアリング1124を押圧するように構成された第2の表面1124(例えば、傾斜面)を更に含んでもよい。第1の表面1123及び第2の表面1124は、表面の湾曲に基づくヘルツ応力を経験する。曲率及び材料特性は、ボールベアリング1124の直径及び材料と共に、表面を劣化させない接触条件を生成するように構成されてもよい。
【0062】
クランプ1130は、第1の部分1110を第2の部分1120にロックするために締め付けられてもよい。図11B図11Dは、アクチュエータ1140に連結された半径方向クランプ1130の正面断面図である。アクチュエータ1140は、ねじ1142及びハンドル1144を含んでもよい。ハンドル1144を作動させているユーザーは、ねじ1142を回転させて、第2の部分1120上のクランプ1130の半径方向圧縮力を変化させてもよい。アクチュエータ1140は、枢動又は回転させてもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータ1140を4分の1回転させて、クランプ1130の所望の半径方向圧縮を達成してもよい。クランプ1130はまた、圧縮力を分配するための1つ以上のレリーフ1132を含んでもよい。クランプは、所定の範囲内で圧縮され、また第1の部分1110及び第2の部分1120の両方に力を加えてそれらを共に強固にロックし、第1の部分1110と第2の部分1120との間の連結を形成するロック機構として機能する。
【0063】
図11Eは、第1のコレット1150及び第2のコレット1152を含むカプラ1100を示す図である。第1のコレット1150は、第1の部分1110と第2の部分1120との間の第2の部分1120の端部に連結するように構成されてもよい。第2のコレット1152は、第1の部分1110と第2の部分1120との間の第2の部分1120の基部部分に連結するように構成されてもよい。第1のコレット1150及び第2のコレット1152は両方とも、ユーザーがY軸に沿って並進させるためのハンドル1162を有するトグル1160に連結されている。コレットの外表面及び内表面は、それぞれの第1の部分及び第2の部分の角度と一致してもよく、それにより、コレットを、第1の部分と第2の部分との間で並進させ及び圧縮してもよい。いくつかの実施形態では、コレットは、所定の圧縮力を提供するために、ベルビルワッシャのセットに連結されてもよい。第1のコレット1150及び第2のコレット1152は各々、1つ以上のスリット1151、1153を含んでもよく(図11F図11Gを参照)、それにより、トグル1160が第1の部分1110に向かって並進すると、コレットを圧縮し、第1の部分と第2の部分との間の連結を固定するようになっている。コレットは、所定の範囲内で並進し及び圧縮され、また第1の部分1110及び第2の部分1120の両方に力を加えて、第1の部分1110及び第2の部分1120を共に強固にロックし、第1の部分1110と第2の部分1120との間の連結を形成するロック機構として機能する。いくつかの実施形態では、所定の力でのコレットの圧縮は、電気インターフェース接続を形成する。
【0064】
図11Hは、第1のクランプ1134及び第2のクランプ1136を含むカプラ1100を示す図である。第1のクランプ1134は、第2の部分1120の端部に連結し、かつ第2の部分1120の端部に対する半径方向圧縮力を変化させるように構成されてもよい。第2のクランプ1136は、半径方向圧縮力を結合及び変化させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のクランプ1134及び第2のクランプ1136は、図11Iに示すように、それぞれの第1のカム1170及び第2のカム1172に連結されてもよい。カムの各々は、ハンドルに連結され、第2の部分1120に対する半径方向圧縮力を変化させるように共に作動されてもよい。第1のカム1170及び第2のカム1172は、異なるプロファイルを有してもよく、回転運動又は直線運動を使用して作動されてもよい。加えて、カム1170,1172は、クランプ1134,1136の異なるタイミング、異なる圧縮、並びに/又は直線運動及びクランプを可能にしてもよい。クランプの各々は、所定の範囲内で圧縮され、また第1の部分1110及び第2の部分1120の両方に力を加えて、第1の部分1110及び第2の部分1120を共に強固にロックし、第1の部分1110と第2の部分1120との間の連結を形成するロック機構として機能する。いくつかの実施形態では、半径方向クランプの所定の力での圧縮は、電気インターフェース接続を形成する。
【0065】
図12は、本明細書に記載のカプラのいずれかを使用することなどによって、ロボットアームを外科用テーブルに連結する方法1200のフローチャートである。方法1200は、1202において、カプラの第2の部分(例えば、ロボットアーム基部部分)をカプラの第1の部分(例えば、外科用テーブルトップの装着部分)内に並進させることを含む。第2の部分のポストが、当該ポストが第1の部分内に移動する際に、1204において、位置整合し始めてもよい。第1の部分(例えば、半径方向クランプ、ハンドル、アクチュエータ、ノブ)のロック機構は、第2の部分の位置整合要素(複数可)が第1の部分と位置整合していない場合には係合しないようになっている。ポストがボールベアリングのセットに対して初期係合状態にあるとき、1206において、ハンドルを回転させて、半径方向クランプを圧縮してもよい。1208において、半径方向クランプロックの押圧力が、第1の部分及び第2の部分を共にロックする。カプラ1200を連結解除するために、1210において、ユーザーが、ハンドルをロック解除位置に向けて回転させてもよい。これにより半径方向クランプが収縮し、それにより、ボールベアリングと第2の部分の筐体との間の力が解放される。ロックが係合解除された状態で、1212において、第2の部分を第1の部分から外に並進させることによって、第2の部分が第1の部分から完全に連結解除されてもよい。
【0066】
他のアーム方式の接続
図13A図13Dは、第1の部分1310及び第2の部分1320を含むカプラ1300の実施形態の斜視図である。第1の部分1310と第2の部分1320との連結は、6自由度が制約される強固な嵌合接続を形成する。第1の部分及び第2の部分は各々、カプラ1300を介して電力及びデータを提供するための電気インターフェースを含んでもよい。ポスト穴1312は、図13A図13Cに示される第2の電気コネクタ1330に連結するように構成された、図13Cに示される第1の電気コネクタ1316を含んでもよい。
【0067】
第2の部分1320は、第1の部分1310と嵌合するようにY軸に沿って並進させ得るポスト1322を含む。ポスト1322は、第1の構成でポスト1322から突出するように付勢され、かつ第2の構成でポスト1322内に陥没するように付勢された係止部1324のセットを含んでもよい。第1の部分1320は、ポスト穴1312と、第2の部分1320の係止部1324のセットに対応する係止部穴1314のセットと、を含む。係止部1324は、モータ1340に連結された主ねじ1342によって駆動されてもよい。主ねじ1342をY軸に沿って並進させる際に、主ねじ1342に連結されたリニアラック1350が、Y軸に沿って並進し、第1の構成と第2の構成との間で係止部1360を回転させる。この電動式ロック機構は、第1の部分1310と第2の部分1320との間の強固な連結を確保し得る。第2の部分1320は、ユーザーがリニアラック1350を手動で後退駆動し、ロボットアームを外科用テーブルから連結解除することを可能にするために、ユーザーがツール(例えば、アレンレンチ)を手動で挿入するためのアクセスポート1370(図13Dを参照)を含んでもよい。モータ1340は、例えばブラシレスDCモータであってもよい。
【0068】
図14A図14Eは、リニアラック1420及び係止部1410を含むリニアラックアセンブリ1400の外観図である。リニアラック1420は、一方の側面のラック1422(図14Cを参照)が他方の側面のラック1422と交換可能であるという点で、両面式であってもよい。換言すれば、図14Cのラック1422は、対称となるように反転されて嵌合されてもよい。リニアラック1420は、係止部1410(例えば、回転カム爪)に対するコンプライアンスを増加させるために、1つ以上のベルビルワッシャを含んでもよい。ポストは、各ラックが共に押圧することを可能にするために、各ラックの一端に設けられてもよい。ワッシャ1430は、コンプライアンス及びばね抵抗を付加するためにラック1422の嵌合表面間に配置されてもよい。係止部1410は、図14D図14Eによって図示するように、オフセット1418によって高さが分離されたスパーギア1412及びカム爪1414を含んでもよい。係止部1410は、軸1416の周りに回転してもよい。カム爪1414は、係止部が回転する際に第1の部分の対応する表面と嵌合してもよい。
【0069】
図15A図15Cは、一実施形態に従う、カプラ1500の内部斜視図である。いくつかの実施形態では、カプラ1500は、第1の構成で筐体の表面から突出するように付勢され、かつ第2の構成で筐体内に陥没するように付勢される、3つの係止部のセットを含んでもよい。係止部1560,1562,1564は、モータ1540に連結された主ねじ1542によって駆動されてもよい。主ねじ1542をY軸に沿って並進させる際に、主ねじ1542に連結されたリニアラック1550がY軸に沿って並進し、第1の構成と第2の構成との間で係止部1560,1562,1564を回転させる。カプラ1500は、ユーザーが手動でリニアラック1550を後退駆動し、ロボットアームを外科用テーブルから連結解除することを可能にするために、ユーザーがツール(例えば、アレンレンチ)を手動で挿入するためのアクセスポート1570を含んでもよい。モータ1540は、例えばブラシレスDCモータであってもよい。
【0070】
図16A図16Bは、電動式ロック機構を含むカプラ1600の内部及び外部図である。第1の部分1610は、第2の部分1620の解放部材1630に対して保持力を加えるように構成されたボールベアリング1650に連結されたモータ1640を含んでもよい。モータ1640は、所定の範囲内の下向きの力を加え、また第1の部分1610及び第2の部分1620の両方に力を加えて、それらを共に強固にロックし、第1の部分1610と第2の部分1620との間の連結を形成するための振動ダンパ及びロック機構として機能する。解放部材1630は、ボールベアリング1650と接触するように構成されたベアリング表面1634を含む。ベアリング表面1634は、ベアリング1650が解放部材1630内に陥没することを可能にするテーパ状面又は傾斜面を含む。解放部材1630は、ヒンジ1632の周りに回転してもよい。ピン1640は、解放部材1630を固定してもよい。ただし、ピン1640が解放されると、ベアリング1650の重力及び下向きの圧力は、解放部材1630を揺動させて、第1の部分1610と第2の部分1620との接触力を解放し、それにより第1の部分1610と第2の部分1620とを連結解除するようになっている。
【0071】
図17A図17Dは、並進機構を含むカプラ1700の概略側面図である。第1の部分1710は、第2の部分1720のポスト1722を固定するためのラッチ1730のセットを含むキャリッジを含んでもよい。第1の部分1710と第2の部分1720とを連結するために、ポスト1722を、第1の部分1710内に並進させる。第1の部分1710と第2の部分1720とを連結解除するために、ポストを、第1の部分1710内に所定の距離だけ更に並進させ、次いで、後退させて第1の部分1710と第2の部分1720とを連結解除してもよい。
【0072】
図17A図17Bでは、遠位ヘッド1724を、ラッチ1730の角度の付いた第1の表面1732と接触するように第1の部分1710内に並進させる。ラッチは、他のラッチに向かって延在するように付勢されたばね1740に連結されてもよい。遠位ヘッド1724は、ラッチ1730がポスト1722の第2の直径部分1723に接触するようにラッチを通って摺動する。この時点で、ポスト1722は、ラッチ1730と遠位ヘッド1724の近位端との間の接触によって、第1の部分1710から後退することが防止される。ポスト1722は、ポスト1722の第2の直径部分1723に沿って摺動し得る摺動カラー1726を含む。
【0073】
図17C図17Dでは、ポスト1722を、ラッチ1730が第2の直径部分1723に沿って摺動するように、第1の部分1710内に更に並進させる。ラッチ1730の第1の表面1732は、ラッチ1730が摺動カラー1726を定位置に保持するように摺動カラー1726の第1の表面1927に対して摺動するように構成されている。この時点で、第1の部分1710から離れるポスト1722の後退は、摺動カラーがラッチ1730に対して固定されたまま、遠位ヘッド1724を逆方向に並進させるようになっている。換言すれば、摺動カラー1726は、第2の直径部分1723に沿って近位端から遠位端まで摺動するようになっている。摺動カラー1726が遠位ヘッド1724に接触すると、ラッチ1730の開口部は、遠位ヘッド1724が第1の部分1710から離れて後退することを妨げられないような直径を有する。いくつかの実施形態では、近位端にある遠位ヘッド1724は、摺動カラー1726を保持するための陥没部を含んでもよい。
【0074】
図18A図18Bは、前述の実施形態のいずれかのカプラのポストを取り囲んで把持するように構成された把持具1800の側面図である。把持具1800は、カプラ(例えば、カプラ400)のポスト(例えば、ポスト422)の長手方向軸に横方向力を加えるように動作可能なアーム1802,1804を含む。
【0075】
様々な実施形態が上記に記載される一方で、それらが単なる実施例として提示されており、限定するものではないということが理解されるはずである。上記の方法が、特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定の事象の順序は修正されてもよい。更に、特定の事象は、それが可能であるとき、並列処理で同時に実行されてもよく、並びに上記のように順次実行されてもよい。
【0076】
上記の概略図及び/又は実施形態が、特定の配向又は位置で配設された特定の構成要素を示す場合、構成要素の配設は修正されてもよい。実施形態が詳細に示され、記載される一方で、形態及び詳細において様々な変更がなされ得ることが理解されるであろう。本明細書に記載の装置及び/又は方法のいずれの部分も、相互に排他的な組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせられ得る。本明細書に記載された実施形態は、記載された異なる実施形態の機能、構成要素、及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又はサブの組み合わせを含むことができる。
【0077】
本発明の前述の記載は、当業者が、本発明の最良の形態であると現在考えられるものを製造及び使用することを可能にするが、当業者であれば、本明細書の具体的な実施形態、方法、及び実施例の変形、組み合わせ、及び均等物の存在を理解及び認識するであろう。本明細書に提示されるいくつかの概念では、部品のうちの1つ以上は任意選択的であってもよい。したがって、本発明は、上述の実施形態、方法、及び実施例によって限定されるものではなく、本発明の範囲及び趣旨内の全ての実施形態及び方法によって限定されるものである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図4L
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図9H
図9I
図9J
図9K
図9L
図9M
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図11G
図11H
図11I
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図17D
図18A
図18B