(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記樹木粉砕機は、本体部の下部に設けられ、前記本体部を傾斜自在な台座部と、前記動力源としての車両の被係合部に係合する係合部と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹木粉砕機。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態に係る樹木粉砕機は、投入口から投入される樹木
の被粉砕物を粉砕する。また、樹木粉砕機は、粉砕ローターが粉砕過負荷時に、送りローラーを逆回転させることにより、被粉砕物を投入方向に対して逆方向に移動させる機構(クイックリバース機構)を有する。
詳細には、本発明の実施形態に係る樹木粉砕機は、動力源から回転力が入力される原動軸と、原動軸からの回転力に応じて回転し、被粉砕物を粉砕する粉砕ローターと、投入口と粉砕ローターとの間に配置され、正回転時に被粉砕物を粉砕ローター側へ搬送する送りローラーと、送りローラーと連動して回転する中間軸と、粉砕ローターのローター軸が規定回転速度以上の場合に、粉砕ローターのローター軸から中間軸へ回転力を伝達する接続状態とし、粉砕ローターのローター軸が規定回転速度未満の場合に、粉砕ローターのローター軸と中間軸との接続を遮断状態とする、粉砕ローターのローター軸に設けられた遠心クラッチと、遠心クラッチが接続状態の場合に、粉砕ローターのローター軸から中間軸に伝達される回転力の一部分をバネ付勢力として蓄勢し、遠心クラッチが遮断状態の場合に、蓄勢されたバネ付勢力により中間軸を逆回転させるとともに中間軸に連動した送りローラーを逆回転させるバネ型付勢部と、を有する。
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る樹木粉砕機を説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0013】
図1〜
図7に示したように、本発明の実施形態に係る樹木粉砕機1は、動力源としてトラクターなどの車両から供給される回転力を利用して、樹木、詳細には、伐採された樹木や剪定された木の枝などの被粉砕物Wを粉砕する粉砕処理を行う。この樹木粉砕機1は、本体部1bの下部に、車1R(キャスタ)付きの台座部80を有する。樹木粉砕機1は、被粉砕物Wを投入する投入口1aと、投入口1aから投入された被粉砕物Wを粉砕する粉砕ローター13を備えた粉砕室1d、送りローラー27を収容する送りローラー室1c、粉砕物を排出する排出口1eなどを有する。
【0014】
粉砕ローター13には、複数の金属製の粉砕歯が設けられている。また、送りローラー27には、複数の金属製の歯(ディスク)が設けられている。なお、樹木粉砕機1に動力を供給する動力源としては、電気モーター、原動機などを採用してもよい。
【0015】
また、樹木粉砕機1の本体部1bには、車両(トラクター等)などの動力源からの回転力が入力される原動軸11、粉砕ローター13のローター軸14(回転軸)、送りローラー27のローラー軸27a(回転軸)、中間軸18などを有する。
【0016】
原動軸11には大径のプーリー11pが固設され、ローター軸14の一方の端部には小径のプーリー14pが固設されている。プーリー11pとプーリー14pには、無端ベルト(例えばVベルト)などの動力伝達体12が張架されており、原動軸11からローター軸14へ回転力が伝達される。
【0017】
粉砕ローター13のローター軸14の他方の端部には、遠心クラッチ15が設けられている。また、ローター軸14には、歯車16(スプロケット)が回転可能に設けられている。
【0018】
遠心クラッチ15は、粉砕ローター13のローター軸14の回転速度(単位時間当りの回転数)が規定回転速度(例えば2000rpm)以上の場合、ローター軸14と歯車16とを接続状態とし、ローター軸14の回転速度が規定回転速度未満の場合、ローター軸14と歯車16との接続を遮断する遮断状態とする。
なお、粉砕ローター13のローター軸14の回転速度が規定回転速度よりも僅かに小さい場合(例えば2000rpm未満、1800rpm以上の場合)、半クラッチ状態となっていてもよい。
【0019】
中間軸18には大径の歯車191(スプロケット)と、小径の歯車192(スプロケット)が固設されている。中間軸18に固設された歯車191と、ローター軸14に回転可能に設けられた歯車16には、チェーンなどの動力伝達体17が巻回されている。
【0020】
粉砕ローター13のローター軸14には、そのローター軸14に回転自在に大径の歯車23(スプロケット)、及び小径の歯車24(スプロケット)が設けられている。歯車23と歯車24は接続されている。ローター軸14に回転自在に設けられた大径の歯車23と、中間軸18に固設された小径の歯車192にはチェーンなどの動力伝達体22が巻回されている。
【0021】
送りローラー27のローラー軸27a(回転軸)には、大径の歯車26が固設されている。この大径の歯車26と、中間軸18に固設された小径の歯車192にはチェーンなどの動力伝達体25が巻回されている。
すなわち、中間軸18が回転する場合、中間軸18の回転力が歯車192、動力伝達体22、歯車23、歯車24、動力伝達体25、歯車26を介して、送りローラー27のローラー軸27aに伝達され、その回転力により送りローラー27が回転する。
【0022】
次に、
図3〜
図7などを参照しながら、樹木粉砕機1が有する制惰ブレーキ機構やバネ型付勢部を説明する。
【0023】
制惰ブレーキ機構20は、中間軸18に摩擦力にて回転抵抗を与え、遠心クラッチが遮断状態の場合に、中間軸18が惰性で回転を続けようとする動きを短時間に止める機構である。
バネ型付勢部は、遠心クラッチ15が接続状態の場合に、粉砕ローター13のローター軸14から中間軸18に伝達される回転力の一部分をバネ付勢力として蓄勢し、遠心クラッチ15が遮断状態の場合に、蓄勢されたバネ付勢力により中間軸18を逆回転させるとともに中間軸18に連動した送りローラー27を逆回転させる機構である。
【0024】
詳細には、
図4〜
図7に示したように、中間軸18は、樹木粉砕機の本体部1bに対して、ベアリング201a、ベアリング201bにより回転自在に軸支されている。ベアリング201a、201bは、ボルト201cとナット201dにより本体部1bに固定されている。
【0025】
中間軸18の一方の端部には、大径の歯車191及び小径の歯車192が固設されている。中間軸18の他方の端部は、中央部よりも小径に形成されており、スラストベアリング202、及びオイレスメタル204を介して正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)が回転可能に設けられている。略円筒形状の正逆ストッパー203にはフランジ部が設けられ、フランジ部には突起部203aや孔部203bが設けられている。また、中間軸18には、正逆ストッパー203に隣接して環状の摩擦パッド205(ブレーキパッド)、ブレーキフランジ206、ワッシャ、ブレーキ加圧バネ208(第1の付勢部材)、ワッシャ、緩み止付ナット209が設けられている。また、中間軸18の嵌合穴部18hに、ブレーキフランジ回止キー207が嵌合するとともに、ブレーキフランジ206の内周部に形成された切欠部206aに嵌合することで、ブレーキフランジ206が中間軸18に対して空回りすることを防止する構造となっている。
【0026】
ブレーキ加圧バネ208は、ブレーキフランジ206を正逆ストッパー203側へ付勢することで、ブレーキフランジ206と正逆ストッパー203との間に回転方向への摩擦抵抗を生じさせる。
【0027】
また、正逆ストッパー203の孔部203bには、付勢部21の引張バネ212の一方の端部に設けられたチェーン211などの屈曲自在な部材が係止されている。引張バネ212の他方の端部は、本体部1bの傾斜面部1gに設けられた係止部213に係止されている。
【0028】
また、本体部1bには、正逆ストッパー203の周囲に、正逆ストッパー203の回転を所定角度内に規制するために第1の規制部K1、第2の規制部K2が設けられている。正逆ストッパー203の突起部203aが第1の規制部K1に当接する位置と、第2の規制部K2に当接する位置の間の範囲内で、正逆ストッパー203が回転可能に規制される構造となっている。
本実施形態では、第1の規制部K1は、本体部1bに設けられた水平部1fに対応し、第2の規制部K2は、本体部1bの側面に設けられた突起部に対応する。
また、第1の規制部K1や第2の規制部K2は、例えば、本体部1bの側面の所定位置に設けられた孔部HKに突起部を設けることで、その位置を容易に調整可能に構成されている。
【0029】
次に、本発明の実施形態に係る樹木粉砕機1の動作の一例を説明する。
初期状態では、正逆ストッパー203は、引張バネ212による付勢力により、突起部203aが第2の規制部K2に当接した状態となっている(
図4(b)参照)。
【0030】
動作時、動力源としてのトラクターなどの車両から原動軸11へ回転力が入力される。
原動軸11からプーリー11p、動力伝達体12、プーリー14pを介して粉砕ローター13のローター軸14へ回転力が伝達される。
そして、ローター軸14の回転速度(単位時間当りの回転数)が規定回転速度(例えば2000rpm)以上となった場合、ローター軸14に設けられた遠心クラッチ15が、ローター軸14と歯車16とを接続状態とし、ローター軸14の回転力が歯車16、動力伝達体17、歯車191を介して中間軸18に入力される。そして、中間軸18の回転力が、歯車192、動力伝達体22、歯車23、歯車24、動力伝達体25、歯車26を介して、送りローラー27のローラー軸27aに入力され、
図3(a)に示したように、送りローラー27が正回転する。送りローラー27の金属製の歯(ディスク)により、被粉砕物Wを投入口1aから粉砕ローター13側に押し付け移動させる。粉砕ローター13は、被粉砕物Wを粉砕歯により粉砕して、排出口1eから排出する。
【0031】
<適正負荷時>
粉砕ローター13が適正負荷時には、ローター軸14の回転速度が規定回転速度以上となっており、遠心クラッチ15が接続状態であり、粉砕ローター13のローター軸14から中間軸18に伝達される回転力の一部分をバネ付勢力として蓄勢する。詳細には、
図6(a)、
図7(a)に示したように、中間軸18が正回転し、その回転力が、中間軸18に固設されたブレーキフランジ206、及び摩擦パッド205を介して、正逆ストッパー203に伝達して、付勢部21の引張バネ212による付勢力に抗して、正逆ストッパー203が回転して、突起部203aが第1の規制部K1に当接する位置で停止する。中間軸18はさらに正回転し、ブレーキフランジ206と正逆ストッパー203が摩擦パッド205を介して摩擦抵抗が生じた状態で摺接する。
【0032】
<過負荷時>
粉砕ローター13が過負荷時には、ローター軸14の回転速度が規定回転速度未満となり、遠心クラッチ15が遮断状態となり、粉砕ローター13のローター軸14から中間軸18へ回転力が伝達されなくなる。このとき、動力源であるトラクターなどの車両のエンジンの回転速度も低下している。
中間軸18に固設されたブレーキフランジ206と、正逆ストッパー203との間には、摩擦パッド205を介して摩擦抵抗が生じており、惰性により回転する中間軸18を短時間で停止させる。そして、付勢部21の引張バネ212の付勢力により、
図3(b)、
図6(b)、
図7(b)に示したように、正逆ストッパー203が逆回転するとともに、正逆ストッパー203に対して摩擦パッド205を介して接するブレーキフランジ206が摺動することなく、正逆ストッパー203に追従して逆回転するとともに、中間軸18が逆回転する。そして、正逆ストッパー203の突起部203aが第2の規制部K2に当接して停止し、中間軸18も停止する。
上記中間軸18の逆回転時に、逆回転力が、歯車192、動力伝達体22、歯車23、歯車24、動力伝達体25、歯車26を介して、送りローラー27のローラー軸27aに入力され、
図3(b)に示したように、送りローラー27が逆回転する。なお、送りローラー27が逆回転時には、遠心クラッチ15が切断状態であるので、歯車16は逆回転するが、粉砕ローター13のローター軸14には逆回転力は伝達されない。
送りローラー27の逆回転により、粉砕ローター13と、木材などの被粉砕物Wとの間に、僅かに隙間Sが生じた状態となる。粉砕ローター13の粉砕負荷が低減して、粉砕ローター13や、トラクターなどの車両の動力源(エンジン)の回転速度が、適正負荷時の回転速度へ加速する。
また、そして、粉砕ローター13の回転速度が規定速度(例えば、2000rpm)以上となった場合、遠心クラッチ15が接続状態となり、上述した動作を行う。
【0033】
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る樹木粉砕機1は、投入口1aから投入される樹木
の被粉砕物を粉砕する。また、樹木粉砕機1は、粉砕ローターが粉砕過負荷時に、送りローラーを逆回転させることにより、被粉砕物を投入方向に対して逆方向に移動させる機構(クイックリバース機構)を有する。
詳細には、樹木粉砕機1は、動力源(車両900など)から回転力が入力される原動軸11と、原動軸11からの回転力に応じて回転し、被粉砕物Wを粉砕する粉砕ローター13と、投入口1aと粉砕ローター13との間に配置され、正回転時に被粉砕物Wを粉砕ローター13側へ搬送する送りローラー27と、送りローラー27と連動して回転する中間軸18と、を有する。
また、樹木粉砕機1は、粉砕ローター13のローター軸14が規定回転速度(例えば、2000rpm)以上の場合に、粉砕ローター13のローター軸14から中間軸18へ回転力を伝達して中間軸18を正回転させる接続状態とし、粉砕ローター13のローター軸14が規定回転速度(例えば、2000rpm)未満の場合に、粉砕ローター13のローター軸14と中間軸との接続を遮断状態とする、粉砕ローター13のローター軸14に設けられた遠心クラッチ15を有する。
また、樹木粉砕機1は、遠心クラッチ15が接続状態の場合に、粉砕ローター13のローター軸14から中間軸18に伝達される回転力の一部分をバネ付勢力として蓄勢し、遠心クラッチ15が遮断状態の場合に、蓄勢されたバネ付勢力により中間軸18を逆回転させるとともに中間軸18に連動した送りローラー27を逆回転させるバネ型付勢部(付勢部21、正逆ストッパー203)を有する。
【0034】
すなわち、粉砕ローター13が粉砕過負荷時に、遠心クラッチ15が遮断状態となり、付勢部21で蓄勢されたバネ付勢力により中間軸18を逆回転させるとともに中間軸18に連動した送りローラー27が逆回転するので、送りローラー27により被粉砕物Wが投入方向に対して逆方向に僅かに移動して、被粉砕物Wと粉砕ローター13との間に隙間Sが生じ、粉砕ローター13の粉砕過負荷状態が低減する。つまり、コンピュータ制御なしで、機械的に簡単な構造で、粉砕ローター13の粉砕過負荷を低減するように、送りローラー27による被粉砕物Wの送りを制御する樹木粉砕機1を提供することができる。
【0035】
また、本発明の実施形態に係る樹木粉砕機1において、バネ型付勢部は、中間軸18に固設されたブレーキフランジ206と、中間軸18に対して回転可能に設けられるとともに、ブレーキフランジ206に摩擦パッド205を介して接する正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)と、この正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)とブレーキフランジ206とを互いに近づく方向に付勢する第1の付勢部材(ブレーキ加圧バネ208)と、正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)の回転を所定の角度範囲内に規制する規制手段(第1の規制部K1、第2の規制部K2、正逆ストッパー203の突起部203a)と、この正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)を、中間軸18の逆回転方向に付勢する第2の付勢部材(引張バネ212)と、を有する。
すなわち、ブレーキ加圧バネ208により、正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)とブレーキフランジ206とが摩擦パッド205を介して互いに近づくように付勢されており、中間軸18に対して回転抵抗が生じる。そのため、遠心クラッチ15が切断状態となった場合に、惰性で回転し続けようとする中間軸18を短時間で止める。そして、第2の付勢部材(引張バネ212)の付勢力により、正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)が逆回転の方向に回転する。そして、正逆ストッパー203(中間軸回転制御部材)の逆回転により中間軸18も逆回転し、中間軸18の逆回転に連動して送りローラー27が逆回転し、第2の規制部K2に正逆ストッパー203の突起部203aが当接した場合、正逆ストッパー203、中間軸18、送りローラー27の逆回転が停止する。
【0036】
次に、
図8〜
図10を参照しながら、トラクターなどの車両900へ樹木粉砕機1を脱着する時の動作の一例を説明する。
【0037】
本発明の実施形態に係る樹木粉砕機1は、本体部1bに係合部(ロアリンクピンPL、トップリンクピンPT)を有する。この係合部(PL、PT)は、動力源としての車両900(トラクター等)の被係合部(901、902)に係合するように構成されている。
【0038】
また、樹木粉砕機1は、本体部1bの下部に、本体部1bを傾斜自在な台座部80を有する。
詳細には、台座部80は、車1Rが設けられた台座ベース部81と、本体部1bに接続された台座可動部82となどを有する。台座可動部82は、台座ベース部81の端部付近に設けられた回転軸80bを回転中心として軸支されている。また、台座可動部82と台座ベース部81の間には、起立可能に設けられた支持部材83が収容されている。台座可動部82が傾斜時に、支持部材83が台座ベース部81に設けられた回転軸80bを回転中心として回転して起立し、支持部材83の上端部に設けられた孔部と、台座可動部82の所定位置に設けられた孔部に、差し込み式ロックピンPSが嵌合することで、本体部1bが車両900側に傾斜した前傾姿勢となる。
例えば、操作者が乗車した状態で、車両900としてのトラクターのオートヒッチ機構を使用して、3点リンクとしての被係合部(901、902)やPTO軸のスプライン903を、樹木粉砕機1の係合部(PL、PT)や原動軸11に容易に係合することができる。
【0039】
また、ロックピンPSを取り外して、支持部材83を台座可動部82と台座ベース部81の間に収容することで、容易に本体部1bを水平姿勢とすることができる。
【0040】
すなわち、簡単な構造で、作業時や保管時の水平姿勢と、動力源としてのトラクターなどの車両900への装着時の傾斜姿勢とを簡単に切り替え可能な樹木粉砕機1を提供することができる。
また、任意の場所で、トラクターなどの車両900に、樹木粉砕機を着脱するのに、本体部とは別にスタンド等を準備する必要がなく、利便性が高い。
また、簡便な操作のみで、樹木粉砕機1の本体部1bを水平姿勢または前傾姿勢に容易に切り替えることができ、利便性が向上する。
【0041】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【0042】
なお、上記実施形態では、歯車と歯車がチェーンなどの動力伝達体を介して連動する構造であったが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、動力伝達体として無端ベルトを採用してもよいし、チェーンなしで、歯車と歯車が噛み合う構造であってもよい。
【0043】
例えば、付勢部21は、正逆ストッパー203を付勢することができれば、コイルバネや弾性体等の任意の付勢部材であってもよい。