(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る決定装置、決定方法、及び決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法、及び決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.決定処理〕
図1を用いて、実施形態に係る決定処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。具体的には、
図1は、決定装置100が広告主からの指定に応じて、広告が表示される配信面(以下、「広告配信先」ともいう)への広告の配信に関する評価を決定する場合を示す。なお、以下では、広告主の指定の対象となる広告配信先(配信面)がURL(Uniform Resource Locator)である場合を一例として説明する。また、
図1では、決定装置100は、各配信面について算出する評価スコアに基づいて、各配信面を広告の配信の対象とするか広告の配信から除外する対象(以下、「除外対象」ともいう)にするかを決定する場合を示す。また、
図1では、配信面が除外対象に含まれるか否かに応じた、決定装置100による広告の配信処理についても示す。
【0011】
〔決定システムの構成〕
まず、
図1及び
図2に示す決定システム1について説明する。
図1及び
図2に示すように、決定システム1は、端末装置10と、広告主装置20と、決定装置100とが含まれる。端末装置10と、広告主装置20と、決定装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図2は、実施形態に係る決定システムの構成例を示す図である。なお、
図2に示した決定システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の広告主装置20や複数台の決定装置100が含まれてもよい。
【0012】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1に示す例においては、端末装置10がユーザが利用するスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。具体的には、
図1では、端末装置10がユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」とする場合がある)が利用するスマートフォンである場合を示す。
【0013】
また、
図1に示す例においては、端末装置10におけるコンテンツの表示に応じて、端末装置10を端末装置10−1、10−2として説明する。例えば、端末装置10−1は、ニュースサイトC(単に「サイトC」ともいう)が表示された端末装置10を示す。また、例えば、端末装置10−2は、ニュースサイトB(単に「サイトB」ともいう)が表示された端末装置10を示す。また、以下では、端末装置10−1、10−2について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
【0014】
決定装置100は、広告主の指定に関する情報に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定する情報処理装置である。例えば、決定装置100は、配信面を広告主の広告の配信対象外とする指定を含む広告主の指定に関する情報に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定する。例えば、広告主は、ある配信面をブラックリストへ追加することにより、その広告主の広告の配信対象外として指定する。また、例えば、決定装置100は、配信面を広告主の広告の配信対象とする指定を含む広告主の指定に関する情報に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定する。例えば、広告主は、ある配信面をホワイトリストへ追加することにより、その広告主の広告の配信対象として指定する。
【0015】
また、決定装置100は、ユーザに広告配信サービスを提供する。決定装置100は、ユーザが利用する端末装置10に広告を配信する。また、決定装置100は、ユーザが利用する端末装置10にコンテンツを配信してもよい。このように、決定装置100は、所定のコンテンツを端末装置10に配信するコンテンツ配信サービスを提供してもよい。例えば、決定装置100は、
図1に示すサイトCやサイトBに対応するコンテンツを端末装置10へ配信してもよい。
【0016】
なお、
図1では、決定装置100が広告配信サービスやコンテンツ配信サービスを提供する場合を示すが、外部の情報処理装置が広告配信サービスやコンテンツ配信サービスを提供する場合、決定装置100は広告配信サービスやコンテンツ配信サービスを提供しなくてもよい。この場合、決定装置100は、広告配信サービスやコンテンツ配信サービスを提供する外部の情報処理装置等から各種情報を取得し、配信面の広告配信に関する評価の決定のみを行ってもよい。この場合、決定システム1には、広告配信装置やコンテンツ配信装置が含まれてもよい。
【0017】
広告主装置20は、広告主によって利用される情報処理装置である。なお、広告主は、入稿作業等を代理店に依頼する場合もある。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であるものとする。広告主装置20は、広告主の操作に応じて、広告が表示される配信面に対する広告主の指定に関する情報を決定装置100へ送信する。また、広告主装置20は、広告を決定装置100や広告配信装置に入稿したりする。また、広告主装置20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。
図1は、広告主装置20がノート型PCである場合を示す。
【0018】
また、
図1に示す例においては、広告主装置20を利用する広告主に応じて、広告主装置20を広告主装置20−1〜20−3として説明する。例えば、広告主装置20−1は、広告主CAにより使用される広告主装置20である。また、例えば、広告主装置20−2は、広告主CBにより使用される広告主装置20である。また、以下では、広告主装置20−1〜20−3について、特に区別なく説明する場合には、広告主装置20と記載する。
【0019】
図1の例では、決定装置100は、各広告主が利用する広告主装置20から広告が表示される配信面に対する広告主の指定に関する情報を取得する。例えば、決定装置100は、広告主の指定に基づく広告配信先に関するブラックリストを取得する。
図1の例では、決定装置100は、広告主CAの広告主装置20−1からサイトB及びサイトCをブラックリストに指定する情報を取得する(ステップS11−1)。また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CBの広告主装置20−2からサイトCをブラックリストに指定する情報を取得する(ステップS11−2)。
【0020】
例えば、
図1に示すサイトCに含まれる広告枠AR11は、いわゆるフローティング広告やオーバーレイ広告と称される態様により広告を表示し、サイトCの記事(コンテンツ)に重畳させて広告を表示される。また、例えば、
図1に示すサイトCに含まれる広告枠AR11は、ユーザの操作に合わせて移動したり、表示サイズを拡大したりする。このように、サイトCに含まれる広告枠AR11に表示される広告は、ユーザに誤ってクリックされる確率が高くなり、CTR(Click Through Rate)等の広告指標は高くなるが、広告主にとって有益な広告の表示態様ではない。そのため、このような広告主にとって有益な広告の表示態様で広告が表示されるサイトC等のサイトは、ブラックリストに追加する広告主の数が多くなる。
【0021】
また、例えば、決定装置100は、広告主の指定に基づく広告配信先に関するホワイトリストを取得する。
図1の例では、決定装置100は、広告主CBの広告主装置20−2からサイトDをホワイトリストに指定する情報を取得する(ステップS12−1)。また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CCの広告主装置20−3からサイトCをホワイトリストに指定する情報を取得する(ステップS12−2)。
【0022】
なお、ステップS11−1、S11−2は、処理を説明するためのものであり、ステップS11−1、S11−2のいずれが先に行われてもよく、各ステップS11−1、S11−2は、複数回行われてもよい。以下、ステップS11−1、S11−2を区別せずに説明する場合、ステップS11と総称する。また、ステップS12−1、S12−2は、処理を説明するためのものであり、ステップS12−1、S12−2のいずれが先に行われてもよく、各ステップS12−1、S12−2は、複数回行われてもよい。以下、S12−1、S12−2を区別せずに説明する場合、ステップS12と総称する。
【0023】
そして、決定装置100は、ステップS11やステップS12で取得した情報に基づいて、広告主情報記憶部121を更新する(ステップS13)。
【0024】
図1の例では、決定装置100は、広告主CAから取得したサイトB及びサイトCをブラックリストに指定する情報に基づいて、広告主情報記憶部121中の広告主CAのブラックリストにサイトB及びサイトCを追加する。また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CBから取得したサイトCをブラックリストに指定する情報に基づいて、広告主情報記憶部121中の広告主CBのブラックリストにサイトCを追加する。
【0025】
また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CBから取得したサイトDをホワイトリストに指定する情報に基づいて、広告主情報記憶部121中の広告主CBのホワイトリストにサイトDを追加する。また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CCから取得したサイトCをホワイトリストに指定する情報に基づいて、広告主情報記憶部121中の広告主CCのホワイトリストにサイトCを追加する。
【0026】
ここで、
図1中の広告主情報記憶部121に示す「広告主」は、対応する広告主IDにより識別される広告主を示す。
図1中の広告主情報記憶部121に示す「ブラックリスト」は、対応する広告主が、その広告主の広告の配信対象外として指定した広告配信先(配信面)を示す。
図1中の広告主情報記憶部121に示す「ホワイトリスト」は、対応する広告主が、その広告主の広告の配信対象として指定した広告配信先(配信面)を示す。
【0027】
例えば、
図1に示す例において、広告主CAは、サイトAやサイトBやサイトC等をブラックリストに指定したことを示す。また、例えば、
図1に示す例において、広告主CAは、いずれの広告配信先(配信面)もホワイトリストに指定していないことを示す。
【0028】
また、例えば、
図1に示す例において、広告主CBは、サイトCをブラックリストに指定したことを示す。また、例えば、
図1に示す例において、広告主CBは、サイトDをホワイトリストに指定したことを示す。
【0029】
また、決定装置100は、ステップS13における広告主情報記憶部121の更新に応じて、配信面情報記憶部122を更新する。例えば、決定装置100は、ステップS13において広告主情報記憶部121中のブラックリストやホワイトリストに追加された広告配信先(配信面)について、そのブラックリストスコアやホワイトリストスコアを更新する。
【0030】
図1中の配信面情報記憶部122に示す「広告配信先(配信面)」は、広告が表示される対象となる広告配信先を示す。
図1中の配信面情報記憶部122に示す「ブラックリストスコア(登録数)」は、対応する広告配信先(配信面)をブラックリストに登録した広告主の数を示す。
図1中の配信面情報記憶部122に示す「ホワイトリストスコア(登録数)」は、対応する広告配信先(配信面)をホワイトリストに登録した広告主の数を示す。
図1中の配信面情報記憶部122に示す「評価スコア」は、対応する広告配信先(配信面)の評価スコアを示す。
【0031】
例えば、
図1の例では、広告配信先「サイトA」は、ブラックリストスコア(登録数)が「1」であり、ホワイトリストスコア(登録数)が「2050」であることを示す。また、例えば、
図1の例では、広告配信先「サイトB」は、ブラックリストスコア(登録数)が「3」であり、ホワイトリストスコア(登録数)が「800」であることを示す。
【0032】
例えば、
図1の例では、ステップS11−1において広告主CAがサイトBをブラックリストに指定したことにより、配信面情報記憶部122中の広告配信先「サイトB」に対応するブラックリストスコア(登録数)は、「2」から「3」に1増加される。
【0033】
そして、決定装置100は、各広告配信先の評価スコアを算出する(ステップS14)。例えば、決定装置100は、広告主情報記憶部121や配信面情報記憶部122に記憶された情報に基づいて、各広告配信先の評価スコアを算出する。
図1の例では、決定装置100は、配信面情報記憶部122に記憶された各広告配信先のブラックリストスコアとホワイトリストスコアとに基づいて、各広告配信先の評価スコアを算出する。具体的には、決定装置100は、ブラックリストスコアをホワイトリストスコアから減算することにより、広告配信先の評価スコアを算出する。
【0034】
図1の例では、決定装置100は、サイトAのブラックリストスコア「1」をホワイトリストスコア「2050」から減算することにより、サイトAの評価スコア「2049」を算出する。また、
図1の例では、決定装置100は、サイトBのブラックリストスコア「3」をホワイトリストスコア「800」から減算することにより、サイトBの評価スコア「797」を算出する。また、
図1の例では、決定装置100は、サイトCのブラックリストスコア「2000」をホワイトリストスコア「500」から減算することにより、サイトCの評価スコア「−1500」を算出する。
【0035】
そして、決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満の広告配信先を除外対象に決定する。決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満の除外対象に決定した広告配信先に基づいて除外対象情報記憶部123を更新する(ステップS15)。
図1の例では、決定装置100は、評価スコアが閾値「−500」未満の広告配信先を除外対象に決定する。
図1の例では、決定装置100は、評価スコアが「−1500」であり、閾値「−500」未満であるサイトCを除外対象に決定する。そのため、
図1の例では、決定装置100は、サイトCを除外対象として除外対象情報記憶部123に追加することにより、除外対象情報記憶部123を更新する。
【0036】
図1中の除外対象情報記憶部123に示す「除外対象ID」は、除外対象情報を識別する情報を示す。
図1中の除外対象情報記憶部123に示す「広告配信先(配信面)」は、除外対象となった広告配信先を示す。
【0037】
例えば、
図1中の除外対象情報記憶部123に示すように、サイトGやサイトQは除外対象であることを示す。また、例えば、
図1の例では、ステップS15により、サイトCが除外対象なったことを示す除外対象情報が、除外対象ID「EX13」により識別される除外対象情報として、除外対象情報記憶部123に追加される。
【0038】
ここから、除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に関する情報に基づく広告配信について説明する。例えば、決定装置100は、広告の要求を取得する。例えば、決定装置100は、ユーザが利用する端末装置10から広告要求を取得する。
【0039】
図1の例では、決定装置100は、端末装置10−1からニュースサイトCに含まれる広告枠AR11に表示される広告の要求を取得する(ステップS16)。また、決定装置100は、端末装置10−1から配信面がサイトCであることを示す情報を取得する。なお、ニュースサイトCは、決定装置100が端末装置10に配信してもよいし、他の外部装置(コンテンツ配信装置)が配信してもよい。
【0040】
そして、決定装置100は、広告配信先(配信面)が除外対象に含まれるかどうかを判定する。
図1の例では、決定装置100は、広告要求元となる広告配信先(配信面)が除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当するかどうかを判定する。
図1の例では、決定装置100は、配信面がニュースサイトCであり、ニュースサイトCが除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当するため、広告を配信対象から除外すると判定する(ステップS17)。例えば、決定装置100は、端末装置10−1に広告を配信することなく処理を終了する(ステップS18)。
【0041】
また、
図1の例では、決定装置100は、端末装置10−2からニュースサイトBに含まれる広告枠AR12に表示される広告の要求を取得する(ステップS19)。
【0042】
そして、決定装置100は、広告配信先(配信面)が除外対象に含まれるかどうかを判定する。
図1の例では、決定装置100は、広告要求元がニュースサイトBである場合、ニュースサイトBが除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当しないため、広告の配信対象とすると判定する(ステップS20)。そのため、決定装置100は、所定の条件に基づいて決定した広告を端末装置10に配信する(ステップS21)。
【0043】
例えば、決定装置100は、広告情報記憶部124(
図7参照)に記憶された広告群から所定の基準に基づいて決定した広告を端末装置10に配信する。例えば、決定装置100は、広告情報記憶部124に記憶された広告群のうち、サイトBをブラックリストに追加していない広告主の広告を端末装置10に配信する。
図1の例では、決定装置100は、広告主情報記憶部121に示すように、サイトBをブラックリストに追加している広告主CA等を除く広告主の広告を端末装置10に配信する。
【0044】
例えば、決定装置100は、広告情報記憶部124に記憶された広告群のうち、収益性が高い広告を端末装置10に配信してもよい。例えば、決定装置100は、広告情報記憶部124に記憶された広告群のうち、eCPM(effective Cost Per Mille)が最も高い広告を端末装置10に配信してもよい。また、例えば、決定装置100は、広告情報記憶部124に記憶された広告群のうち、サイトBをホワイトリストに追加している広告主の広告を優先して端末装置10に配信してもよい。なお、上記は一例であり、決定装置100は、種々の情報を適宜用いて、配信する広告を決定してもよい。
【0045】
そして、決定装置100から広告が配信された端末装置10は、ニュースサイトBの広告枠AR12に配信された広告を表示する。
【0046】
このように、決定装置100は、広告主の指定に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定することにより、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。具体的には、決定装置100は、広告主の指定に基づいて算出した評価スコアに応じて、配信先を広告の配信対象から除外するかどうかを決定することにより、広告主にとって適切な広告配信を行うことができる。
【0047】
〔1−1.閾値の変動〕
なお、
図1の例では、説明を簡単にするために、決定装置100が1つの閾値「−500」を基準として、配信先を除外対象とするかどうかを決定する場合を示したが、決定装置100は、配信先の内容に応じて閾値を変動させて、配信先を除外対象とするかどうかを決定してもよい。例えば、決定装置100は、配信先の内容に応じて複数の閾値を使い分けて、配信先を除外対象とするかどうかを決定してもよい。
【0048】
例えば、決定装置100は、配信面に対応するデバイスの種別に応じて所定の閾値を変動させてもよい。例えば、決定装置100は、配信面に対応するデバイスがパソコンである場合、第1の閾値「−500」を用い、配信面に対応するデバイスがスマートフォンである場合、第1の閾値「−800」を用い、配信先を除外対象とするかどうかを決定してもよい。これにより、決定装置100は、配信面に対応するデバイスの種別に応じて、適切に配信先を除外対象とするかどうかを決定することができる。
【0049】
〔1−2.重みの変動〕
図1の例では、説明を簡単にするために、各配信面の「ブラックリストスコア」を各配信面のブラックリストに登録した広告主の数としたが、決定装置100は、「ブラックリストスコア」を、広告主の情報等の他の情報を用いて決定してもよい。例えば、決定装置100は、広告主が指定した配信面の数に応じて、広告主による指定の重みを変動させてもよい。例えば、決定装置100は、広告主が指定した配信面の数が多い程、広告主による指定の重みを小さくしてもよい。
【0050】
例えば、決定装置100は、ブラックリストに追加した全配信面の数が「1」である広告主である場合、その広告主による指定の重みを「1」としてもよい。また、例えば、決定装置100は、ブラックリストに追加した全配信面の数が「5」である広告主である場合、その広告主による指定の重みを「0.2(=1/5)」としてもよい。また、例えば、決定装置100は、ブラックリストに追加した全配信面の数が「100」である広告主である場合、その広告主による指定の重みを「0.01(=1/100)」としてもよい。
【0051】
例えば、決定装置100は、サイトAについて、ブラックリストに追加した全配信面の数が「1」である広告主と、ブラックリストに追加した全配信面の数が「5」である広告主との2つの広告主がブラックリストに登録している場合、サイトAの評価スコアを「1.2(=1+0.2)」と決定してもよい。このように、決定装置100は、無作為に大量のサイトをブラックリストに追加するような広告主の指定の価値を相対的に低下させることにより、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0052】
〔1−3.広告配信先(配信面)〕
図1の例では、広告主の指定の対象となる広告配信先(配信面)がURLである場合を示したが、決定装置100は、URLに限らず、種々の情報を広告配信先に関する指定として受け付けてもよい。例えば、決定装置100は、コンテンツ(例えばサイトC等)を提供する提供元(コンテンツプロバイダ等)の指定を広告配信先に関する指定として受け付けてもよい。
【0053】
例えば、決定装置100は、広告主CAがサイトCを提供するコンテンツプロバイダをブラックリストに指定した場合、サイトCを提供するコンテンツプロバイダが提供するコンテンツ全体を広告主CAの広告の配信対象外としてもよい。また、例えば、決定装置100は、広告主CAがサイトCを提供するコンテンツプロバイダをブラックリストに指定した場合、サイトCを提供するコンテンツプロバイダが提供するコンテンツを広告主CAのブラックリストに追加してもよい。
【0054】
〔1−4.配信面と広告主の関係)〕
また、決定装置100は、配信面と広告主との相関関係に応じて、その配信面についてその広告主の指定を評価に加味するかどうかを決定してもよい。例えば、決定装置100は、配信面と所定の関係を有する広告主がその配信面をブラックリストに追加した場合、その広告主のその配信面に対する指定を評価に加味しなくてもよい。
【0055】
例えば、決定装置100は、配信面と負の相関関係がある広告主がその配信面をブラックリストに追加した場合、その広告主のその配信面に対する指定を評価に加味しなくてもよい。例えば、決定装置100は、業種が「旅行業」である広告主(以下、「広告主CX」とする)が、災害に関する情報を提供するサイト(以下、「サイトK」とする)をブラックリストに追加している場合、広告主CXのサイトZの指定をサイトKの評価に加味しなくてもよい。
【0056】
例えば、災害の発生に関する情報を閲覧したユーザは旅行を行う意欲が低下する傾向が高いため、業種が「旅行業」である広告主は、サイトの作りに関係なく災害に関する情報を提供するサイトをブラックリストに追加する可能性が高い。そのため、決定装置100は、業種が「旅行業」である広告主による災害に関する情報を提供するサイトの指定を評価に加味しないことにより、配信面の内容ではなくレイアウト(構成)に応じて、適切な配信面の評価を決定することができる。
【0057】
また、例えば、決定装置100は、アルコールに関する広告主(以下、「広告主CY」とする)が、児童や教育に関する情報を提供するサイト(以下、「サイトL」とする)をブラックリストに追加している場合、広告主CYのサイトZの指定をサイトLの評価に加味しなくてもよい。
【0058】
このように、決定装置100は、配信面と所定の関係を有する広告主の指定を評価の決定に用いる情報から除外することにより、配信面の内容ではなく、配信面のレイアウト(構成)に基づいて適切な配信面の評価を決定することができる。
【0059】
〔1−5.評価による制限〕
また、
図1の例では、決定装置100が除外対象とされた配信先への広告の配信を行わない場合を示したが、決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満となった配信先について、配信先への広告の配信に関する他の制限を行ってもよい。
【0060】
例えば、決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満となった配信先への広告の配信比率を低くしてもよい。例えば、決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満となった配信先について、最大配信数を所定の割合や数だけ低下させてもよい。例えば、決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満となった配信先について、所定期間での最大配信数を半分に低下させてもよい。
【0061】
〔2.決定装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る決定装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る決定装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、決定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、決定装置100は、決定装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0062】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば決定システム1に含まれる端末装置10や広告主装置20との間で情報の送受信を行う。
【0063】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、広告主情報記憶部121と、配信面情報記憶部122と、除外対象情報記憶部123と、広告情報記憶部124とを有する。
【0064】
(広告主情報記憶部121)
実施形態に係る広告主情報記憶部121は、商品に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る広告主情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示す広告主情報記憶部121は、「広告主ID」、「広告主」、「カテゴリ(業種)」、「ブラックリスト」、「ホワイトリスト」といった項目を有する。
【0065】
「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。「広告主」は、対応する広告主IDにより識別される広告主を示す。「カテゴリ(業種)」は、対応する広告主の事業のカテゴリ(業種)を示す。なお、1つの広告主に対して「カテゴリ(業種)」は複数記憶されてもよい。「ブラックリスト」は、対応する広告主が、その広告主の広告の配信対象外として指定した広告配信先(配信面)を示す。「ホワイトリスト」は、対応する広告主が、その広告主の広告の配信対象として指定した広告配信先(配信面)を示す。
【0066】
例えば、
図4に示す例において、広告主ID「AP1」により識別される広告主CAのカテゴリ(業種)は、「自動車」関係であることを示す。また、例えば、
図4に示す例において、広告主CAは、サイトAやサイトBやサイトC等をブラックリストに指定したことを示す。また、例えば、
図4に示す例において、広告主CAは、いずれの広告配信先(配信面)もホワイトリストに指定していないことを示す。
【0067】
また、例えば、
図4に示す例において、広告主ID「AP2」により識別される広告主CBのカテゴリ(業種)は、「ファッション」関係であることを示す。また、例えば、
図4に示す例において、広告主CBは、サイトCをブラックリストに指定したことを示す。また、例えば、
図4に示す例において、広告主CBは、サイトDをホワイトリストに指定したことを示す。
【0068】
なお、広告主情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告主情報記憶部121は、各広告配信先(配信面)が指定された日時に関する情報を記憶してもよい。また、例えば、広告主情報記憶部121には、各広告主のブラックリストに含まれる各広告配信先の数や各広告主のホワイトリストに含まれる各広告配信先の数が記憶されてもよい。また、例えば、広告主情報記憶部121には、各広告主の売上や従業員数等の事業規模に関する情報が記憶されてもよい。例えば、決定装置100は、事業規模が大きい広告主の指定の重みが大きくなるように変動させて評価スコア等を算出してもよい。
【0069】
(配信面情報記憶部122)
実施形態に係る配信面情報記憶部122は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。例えば、配信面情報記憶部122は、ユーザ属性情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る配信面情報記憶部の一例を示す図である。
図5に示す配信面情報記憶部122は、「広告配信先(配信面)」、「対象デバイス」、「カテゴリ」、「ブラックリストスコア(登録数)」、「ホワイトリストスコア(登録数)」、「評価スコア」といった項目が含まれる。
【0070】
「広告配信先(配信面)」は、広告が表示される対象となる広告配信先を示す。「対象デバイス」は、対応する広告配信先(配信面)が表示されるデバイスを示す。「カテゴリ」は、広告配信先(配信面)の内容に基づくカテゴリを示す。「ブラックリストスコア(登録数)」は、対応する広告配信先(配信面)をブラックリストに登録した広告主の数を示す。「ホワイトリストスコア(登録数)」は、対応する広告配信先(配信面)をホワイトリストに登録した広告主の数を示す。なお、
図5の例では、「ブラックリストスコア」や「ホワイトリストスコア」には、その登録された数が記憶される場合を示すが、「ブラックリストスコア」や「ホワイトリストスコア」には、所定の算出式により算出されたスコアが記憶されてもよい。また、「評価スコア」は、対応する広告配信先(配信面)の評価スコアを示す。
【0071】
例えば、
図5に示す例において、広告配信先「サイトA」は、対象デバイスが「パソコン」であり、カテゴリが「ニュース」であることを示す。また、例えば、
図5に示す例において、広告配信先「サイトA」は、ブラックリストスコア(登録数)が「1」であり、ホワイトリストスコア(登録数)が「2050」であることを示す。また、例えば、
図5に示す例において、広告配信先「サイトA」は、評価スコアが「2049」であることを示す。
【0072】
なお、配信面情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、配信面情報記憶部122は、広告配信先(配信面)の配信回数や表示回数に関する情報を記憶してもよい。
【0073】
(除外対象情報記憶部123)
実施形態に係る除外対象情報記憶部123は、除外対象となった広告配信先に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る除外対象情報記憶部の一例を示す図である。例えば、除外対象情報記憶部123は、評価スコアが所定の閾値未満となった広告配信先を示す情報を記憶する。
図6に示す除外対象情報記憶部123には、「除外対象ID」、「広告配信先(配信面)」等といった項目が含まれる。
【0074】
「除外対象ID」は、除外対象情報を識別する情報を示す。「広告配信先(配信面)」は、除外対象となった広告配信先を示す。
【0075】
例えば、
図6に示す例において、除外対象ID「EX11」により識別される除外対象情報は、サイトGが除外対象なったことを示す。また、例えば、
図6に示す例において、除外対象ID「EX12」により識別される除外対象情報は、サイトQが除外対象なったことを示す。また、例えば、
図6に示す例において、除外対象ID「EX13」により識別される除外対象情報は、サイトCが除外対象なったことを示す。
【0076】
なお、除外対象情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、
図6では、除外対象情報記憶部123は、除外対象と決定された日時を記憶してもよい。
【0077】
(広告情報記憶部124)
実施形態に係る広告情報記憶部124は、広告に関する各種情報を記憶する。
図7は、実施形態に係る広告情報記憶部の一例を示す図である。
図7に示す広告情報記憶部124は、「広告ID」、「広告コンテンツ」、「広告主ID」、「商品名」といった項目を有する。
【0078】
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主から入稿された広告コンテンツを示す。
図7では「広告コンテンツ」に「AC11」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。「広告主ID」は、広告主を識別するための識別情報を示す。「商品名」は、広告の対象となる商品名やサービス名を示す。なお、各商品を識別する情報としては「商品名」に限らず、商品を識別するための「商品ID」等の情報を記憶してもよい。
【0079】
例えば、
図7に示す例において、広告ID「A11」により識別される広告コンテンツAC11は、広告主ID「AP1」により識別される広告主(広告主CA)から取得した広告コンテンツであり、その広告の対象となる商品は「車A」であることを示す。
【0080】
なお、広告情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部124は、入札価格に関する情報等を記憶してもよい。
【0081】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(決定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0082】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、配信部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0083】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、広告主情報記憶部121や配信面情報記憶部122や除外対象情報記憶部123や広告情報記憶部124から各種情報を取得する。また、取得部131は、各種情報を外部の情報処理装置から取得する。例えば、取得部131は、端末装置10や広告主装置20から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10から広告要求を取得する。例えば、取得部131は、広告主装置20からブラックリストの指定やホワイトリストの指定を取得する。
【0084】
例えば、取得部131は、広告が表示される配信面に対する広告主の指定に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、配信面を広告主の広告の配信対象外とする指定を含む広告主の指定に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、配信面を広告主の広告の配信対象とする指定を含む広告主の指定に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、配信面を示すURL(Uniform Resource Locator)を広告主の指定に関する情報として取得する。
【0085】
例えば、取得部131は、広告主の指定に基づく広告配信先に関するブラックリストを取得する。
図1の例では、取得部131は、広告主CAの広告主装置20−1からサイトB及びサイトCをブラックリストに指定する情報を取得する。また、
図1の例では、取得部131は、広告主CBの広告主装置20−2からサイトCをブラックリストに指定する情報を取得する。
【0086】
例えば、取得部131は、広告主の指定に基づく広告配信先に関するホワイトリストを取得する。
図1の例では、取得部131は、広告主CBの広告主装置20−2からサイトDをホワイトリストに指定する情報を取得する。また、
図1の例では、取得部131は、広告主CCの広告主装置20−3からサイトCをホワイトリストに指定する情報を取得する。
【0087】
(決定部132)
決定部132は、種々の情報を決定する。例えば、決定部132は、種々の情報を決定する。例えば、決定部132は、取得部131により取得された広告主の指定に関する情報に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定する。例えば、決定部132は、決定部132により算出された評価スコアに基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定する。例えば、決定部132は、配信面に関する評価が所定の閾値未満である場合、配信面を広告の配信対象から除外する。
【0088】
例えば、決定部132は、配信面に対応するデバイスの種別に応じて所定の閾値を変動させる。例えば、決定部132は、広告主が指定した配信面の数に応じて、広告主による指定の重みを変動させる。例えば、決定部132は、広告主が指定した配信面の数が多い程、広告主による指定の重みを小さくする。
【0089】
また、決定部132は、種々の情報を算出する。例えば、決定部132は、各広告配信先の評価スコアを算出する。例えば、決定部132は、各広告配信先の評価スコアを算出する。
図1の例では、決定部132は、広告主情報記憶部121や配信面情報記憶部122に記憶された情報に基づいて、各広告配信先の評価スコアを算出する。
図1の例では、決定部132は、配信面情報記憶部122に記憶された各広告配信先のブラックリストスコアとホワイトリストスコアとに基づいて、各広告配信先の評価スコアを算出する。具体的には、決定部132は、ブラックリストスコアをホワイトリストスコアから減算することにより、広告配信先の評価スコアを算出する。
【0090】
図1の例では、決定部132は、サイトAのブラックリストスコア「1」をホワイトリストスコア「2050」から減算することにより、サイトAの評価スコア「2049」を算出する。また、
図1の例では、決定部132は、サイトBのブラックリストスコア「3」をホワイトリストスコア「800」から減算することにより、サイトBの評価スコア「797」を算出する。また、
図1の例では、決定部132は、サイトCのブラックリストスコア「2000」をホワイトリストスコア「500」から減算することにより、サイトCの評価スコア「−1500」を算出する。
【0091】
例えば、決定部132は、評価スコアが所定の閾値未満の広告配信先を除外対象に決定する。
図1の例では、決定部132は、評価スコアが所定の閾値未満の除外対象に決定した広告配信先に基づいて除外対象情報記憶部123を更新する。
図1の例では、決定部132は、評価スコアが閾値「−500」未満の広告配信先を除外対象に決定する。
図1の例では、決定部132は、評価スコアが「−1500」であり、閾値「−500」未満であるサイトCを除外対象に決定する。
【0092】
例えば、決定部132は、広告配信先(配信面)が除外対象に含まれるかどうかを判定する。
図1の例では、決定部132は、広告要求元となる広告配信先(配信面)が除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当するかどうかを判定する。
図1の例では、決定部132は、配信面がニュースサイトCであり、ニュースサイトCが除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当するため、広告を配信対象から除外すると判定する。
【0093】
例えば、決定部132は、広告配信先(配信面)が除外対象に含まれるかどうかを判定する。
図1の例では、決定部132は、広告要求元がニュースサイトBである場合、ニュースサイトBが除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当しないため、広告の配信対象とすると判定する。
【0094】
例えば、決定部132は、所定の条件に基づいて配信する広告を決定する。例えば、決定部132は、広告情報記憶部124(
図7参照)に記憶された広告群から所定の基準に基づいて配信する広告を決定する。例えば、決定部132は、広告情報記憶部124に記憶された広告群のうち、サイトBをブラックリストに追加していない広告主の広告を配信する広告として決定する。
図1の例では、決定部132は、広告主情報記憶部121に示すように、サイトBをブラックリストに追加している広告主CA等を除く広告主の広告を配信する広告として決定する。
【0095】
(配信部133)
配信部133は、外部の情報処理装置へ各種情報を配信する。例えば、配信部133は、端末装置10や広告主装置20へ各種情報を配信する。例えば、配信部133は、決定部132により決定された広告を配信する。例えば、配信部133は、広告を端末装置10へ配信する。
図1の例では、配信部133は、ニュースサイトB中の広告枠AR12に表示される広告を端末装置10−2へ配信する。
【0096】
また、例えば、配信部133は、所定のコンテンツを端末装置10へ配信してもよい。
図1の例では、配信部133は、ニュースサイトBやニュースサイトCに対応するコンテンツを端末装置10へ配信してもよい。
【0097】
例えば、配信部133は、広告情報記憶部124(
図7参照)に記憶された広告群から所定の基準に基づいて決定した広告を端末装置10に配信する。
図1の例では、配信部133は、広告情報記憶部124に記憶された広告群のうち、サイトBをブラックリストに追加していない広告主の広告を端末装置10に配信する。
図1の例では、配信部133は、広告主情報記憶部121に示すように、サイトBをブラックリストに追加している広告主CA等を除く広告主の広告を端末装置10に配信する。
【0098】
また、例えば、配信部133は、広告主装置20へ除外対象となった広告配信先に関する情報を配信してもよい。
図1の例では、配信部133は、広告主装置20へニュースサイトCが除外対象となったことを示す情報を広告主装置20へ配信してもよい。
【0099】
〔3.決定処理のフロー〕
ここで、
図8を用いて、実施形態に係る決定装置100による決定処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0100】
図8に示すように、決定装置100は、広告主の指定に基づく広告配信先に関するブラックリストを取得する(ステップS101)。
図1の例では、決定装置100は、広告主CAの広告主装置20−1からサイトB及びサイトCをブラックリストに指定する情報を取得する。また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CBの広告主装置20−2からサイトCをブラックリストに指定する情報を取得する。
【0101】
また、
図8に示すように、決定装置100は、広告主の指定に基づく広告配信先に関するホワイトリストを取得する(ステップS102)。
図1の例では、決定装置100は、広告主CBの広告主装置20−2からサイトDをホワイトリストに指定する情報を取得する。また、
図1の例では、決定装置100は、広告主CCの広告主装置20−3からサイトCをホワイトリストに指定する情報を取得する。
【0102】
そして、決定装置100は、各広告配信先の評価スコアを算出する(ステップS103)。例えば、決定装置100は、広告主情報記憶部121や配信面情報記憶部122に記憶された情報に基づいて、各広告配信先の評価スコアを算出する。
図1の例では、決定装置100は、配信面情報記憶部122に記憶された各広告配信先のブラックリストスコアとホワイトリストスコアとに基づいて、各広告配信先の評価スコアを算出する。具体的には、決定装置100は、ブラックリストスコアをホワイトリストスコアから減算することにより、広告配信先の評価スコアを算出する。例えば、決定装置100は、サイトAのブラックリストスコア「1」をホワイトリストスコア「2050」から減算することにより、サイトAの評価スコア「2049」を算出する。
【0103】
そして、決定装置100は、評価スコアが所定の閾値未満の広告配信先を除外対象に決定する(ステップS104)。
図1の例では、決定装置100は、評価スコアが閾値「−500」未満の広告配信先を除外対象に決定する。
図1の例では、決定装置100は、評価スコアが「−1500」であり、閾値「−500」未満であるサイトCを除外対象に決定する。
【0104】
〔4.広告配信処理のフロー〕
ここで、
図9を用いて、実施形態に係る決定装置100による広告配信処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る広告配信処理の一例を示すフローチャートである。
【0105】
図9に示すように、決定装置100は、広告要求を取得する(ステップS201)。例えば、決定装置100は、ユーザが利用する端末装置10から広告要求を取得する。
図1の例では、決定装置100は、端末装置10−1からニュースサイトCに含まれる広告枠AR11に表示される広告の要求を取得する。また、
図1の例では、決定装置100は、端末装置10−2からニュースサイトBに含まれる広告枠AR12に表示される広告の要求を取得する。
【0106】
そして、決定装置100は、広告配信先(配信面)が除外対象に含まれるかどうかを判定する(ステップS202)。
図1の例では、決定装置100は、広告要求元となる広告配信先(配信面)が除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当するかどうかを判定する。
【0107】
広告配信先(配信面)が除外対象に含まれると判定した場合(ステップS202:Yes)、決定装置100は、処理を終了する。
図1の例では、決定装置100は、広告要求元がニュースサイトCである場合、ニュースサイトCが除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当するため、広告を配信することなく処理を終了する。
【0108】
また、広告配信先(配信面)が除外対象に含まれないと判定した場合(ステップS202:No)、決定装置100は、所定の条件に基づいて決定した広告を配信する(ステップS203)。
図1の例では、決定装置100は、広告要求元がニュースサイトBである場合、ニュースサイトBが除外対象情報記憶部123に記憶された除外対象に該当しないため、所定の条件に基づいて決定した広告を端末装置10に配信する。そして、端末装置10は、ニュースサイトBの広告枠AR12に配信された広告を表示する。
【0109】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決定装置100は、取得部131と、決定部132とを有する。取得部131は、広告が表示される配信面(実施形態では、「URL」。以下同じ)に対する広告主の指定に関する情報を取得する。決定部132は、取得部131により取得された広告主の指定に関する情報に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定する。
【0110】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、広告主の指定に関する情報に基づいて、配信面の広告配信に関する評価を決定することができるため、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0111】
また、実施形態に係る決定装置100において、取得部131は、配信面を広告主の広告の配信対象外とする指定(実施形態では、「ブラックリストへの追加」)を含む広告主の指定に関する情報を取得する。
【0112】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、配信面を広告主の広告の配信対象外とする指定を含む広告主の指定に関する情報を取得することで、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0113】
また、実施形態に係る決定装置100において、取得部131は、配信面を広告主の広告の配信対象とする指定(実施形態では、「ホワイトリストへの追加」)を含む広告主の指定に関する情報を取得する。
【0114】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、配信面を広告主の広告の配信対象とする指定を含む前記広告主の指定に関する情報を取得することで、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0115】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、配信面に関する評価が所定の閾値未満である場合、配信面を広告の配信対象から除外する。
【0116】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、配信面に関する評価が所定の閾値未満である場合、配信面を広告の配信対象から除外することで、広告主にとって望ましくない配信面を広告の配信対象から除外することができる。
【0117】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、配信面に対応するデバイスの種別に応じて所定の閾値を変動させる。
【0118】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、配信面に対応するデバイスの種別に応じて所定の閾値を変動させることで、配信先となるデバイスに応じて、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0119】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、広告主が指定した配信面の数に応じて、広告主による指定の重みを変動させる。
【0120】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、広告主が指定した配信面の数に応じて、広告主による指定の重みを変動させることで、大量にブラックリストに配信面を追加する広告主等の指定の重みを低くすること等により、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0121】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部132は、広告主が指定した配信面の数が多い程、広告主による指定の重みを小さくする。
【0122】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、広告主が指定した配信面の数が多い程、広告主による指定の重みを小さくすることで、大量にブラックリストに配信面を追加する広告主等の指定の重みを低くすること等により、広告が表示される配信面に対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0123】
また、実施形態に係る決定装置100において、取得部131は、配信面を示すURL(Uniform Resource Locator)を広告主の指定に関する情報として取得する。
【0124】
これにより、実施形態に係る決定装置100は、配信面を示すURL(Uniform Resource Locator)を広告主の指定に関する情報として取得することで、広告が表示される配信面であるURLに対して広告主にとって適切な評価を決定することができる。
【0125】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る決定装置100は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、決定装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0126】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0127】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ提供する。
【0128】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0129】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0130】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る決定装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0131】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0132】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に生成することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0133】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0134】
また、上述してきた実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0135】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。