(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記配送業者以外の者が保持する情報であって、前記識別情報と当該識別情報が識別する配送先が使用する端末装置とを対応付けた対応情報を参照し、前記取得部よって取得された識別情報に対応付けられた端末装置を特定する特定部
を有し、
前記配信部は、前記特定部により特定された端末装置に対して、前記選択部により選択された情報と、前記配送情報とを配信する
ことを特徴とする請求項1に記載の配信装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る配信装置、配信方法および配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る配信装置、配信方法および配信プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報提供装置の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供装置の一例を示す図である。
図1では、配信装置の一例である情報提供装置10によって、配送品の配送に関する情報である配送情報を所定の対象に通知する通知処理について説明するとともに、情報提供装置10が選択した広告を配信する配信処理の一例について説明する。
【0011】
ここで、広告とは、営利若しくは非営利の広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、各種コンテンツに関する情報の一部、その他任意のコンテンツであるものとする。すなわち、広告とは、利用者に興味を抱かせ、所定の情報を広く報知するものであれば、画像、動画像、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。すなわち、利用者に対して興味を生じさせようとするコンテンツであれば、任意のコンテンツを広告として適用可能である。
【0012】
図1に示す情報提供装置10は、通知処理および配信処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。なお、情報提供装置10は、通知処理を実行する通知サーバ、および、配信処理を実行する配信サーバが協調して動作することにより、実現されてもよい。例えば、情報提供装置10は、電子商店街において取引の対象となった商品の配送を行う配送業者DCから、商品の配送に関する配送情報を取得する。このような場合、情報提供装置10は、配送情報から商品の配送先となる利用者Uを特定し、商品が配送先に配送される配達日時等の通知を特定した利用者Uに対して通知する。
【0013】
利用者端末100は、利用者Uにより利用されるPC(Personal Computer)やスマートフォン等の情報処理端末である。なお、
図1での図示は省略しているが、実施形態に係る利用者端末100は1台に限らず、複数台存在していてもよい。すなわち、利用者Uは、複数台の利用者端末100を所持していてもよい。なお、以下では、利用者を利用者端末100と読み替える場合がある。例えば、「利用者Uが販売業者サーバ200にアクセスする」という記載は、実際には、「利用者Uが利用する利用者端末100が販売業者サーバ200にアクセスする」という状況を示す場合がある。
【0014】
図1に示す販売業者サーバ200は、電子商取引に関する所定のサービスを利用者に提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、販売業者サーバ200は、Eコマースサイトやインターネットオークション、フリーマーケット等のウェブサービスを提供するウェブサーバであり、各種電子商取引を介して商品を販売する販売業者により利用される。
図1の例では、販売業者サーバ200は、各々が異なる事業者によって管理される複数のサーバ装置により実現され、各々が異なるEコマースサイトを利用者に提供しているものとする。以下では、販売業者サーバ200を実現する複数のサーバ装置を「販売業者サーバ200」と総称する。なお、販売業者サーバ200の数は、任意の数が採用可能である。また、1つの販売業者が複数のサーバ装置を用いて電子商取引に関する所定のサービスを提供してもよい。
【0015】
配送業者サーバ300は、配送業者によって利用される情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
図1の例では、配送業者サーバ300は、配送業者DCによって利用される。なお、配送業者サーバ300は、複数の情報処理装置により実現されてもよい。
【0016】
例えば、配送業者サーバ300は、販売業者サーバ200から配送の依頼を受け付けた場合に、配送先の宛名や、住所や、氏名や、電話番号や、配送品の内容等を販売業者サーバ200から取得する。そして、配送業者サーバ300は、配送品が配送先に届けられる予定の日時である配達日時や配送先等が登録された情報である配送情報を生成する。そして、配送業者DCは、配送業者サーバ300によって生成された配送情報に基づいて、配送先への配送を行う。
【0017】
なお、
図1での図示は省略しているが、配送業者DCは複数存在してもよい。すなわち、販売業者サーバ200は、複数の配送業者DCのいずれかを選択して商品の発送を依頼してもよい。なお、以下では、配送業者を配送業者サーバ300と読み替える場合がある。例えば、「配送業者DCが情報を送信する」という記載は、実際には、「配送業者DCが利用する配送業者サーバ300が情報を送信する」という状況を示す場合がある。
【0018】
〔1−1.通知処理の一例〕
上述した情報提供装置10は、配送業者サーバ300から、配送情報及び配送先を識別するための識別情報を取得する。また、情報提供装置10は、取得した識別情報と所定の対象とを対応付けるための情報である対応付け情報を参照する。そして、情報提供装置10は、取得した識別情報に対応する対象を特定し、特定された対象に、取得された配送情報を通知する。
【0019】
なお、対応付け情報は、配送業者DCが有しない情報であってもよい。また、
図1の例では、情報提供装置10は、識別情報として利用者Uの電話番号(すなわち、利用者端末100の電話番号)を利用する。これにより、情報提供装置10は、利用者Uが利用したサービスに関わらず、また、配送品を配送する配送業者に関わらず、利用者Uに対して配送に関する情報を通知することができる。
【0020】
以下、
図1を用いて、情報提供装置10が実行する通知処理の一例について説明する。まず、利用者Uは、利用者端末100を介して、販売業者サーバ200から提供される電子商取引に関する各種サービスの提供を受ける。ここで、利用者Uが販売業者サーバ200から提供されるサービスを利用し、当該サービスにおいて商品を購入、注文、若しくは落札等したものとする。この場合、利用者Uは、販売業者サーバ200に対して、利用者端末100の電話番号を含む注文情報を送信する(ステップS1)。
【0021】
例えば、注文情報とは、利用者Uがサービスにおいて商品を購入した際に販売業者サーバ200に送信する情報であり、例えば、商品の配送先となる利用者Uを特定するための情報を含む。具体的には、注文情報は、利用者Uの住所、利用者Uの氏名、利用者Uの電話番号(すなわち、利用者端末100の電話番号)、注文品を特定するための情報(例えば、注文品の名称や個数等)等を含む。なお、注文情報は、商品の配送日時に関する指定や、商品の配送先の指定に関する情報等を含んでもよい。
【0022】
販売業者サーバ200は、利用者Uから商品の購入要求を受け付けた際に、利用者Uから注文情報を取得する。そして、販売業者サーバ200は、注文情報に基づいて、配送業者DCに商品の発送を依頼するための配送依頼情報を注文対象となる商品ごと、すなわち、配送品ごとに生成し、生成した配送依頼情報を配送業者DCに通知する(ステップS2)。具体的には、販売業者サーバ200は、注文情報に含まれる配送先情報、配送元の住所や店舗名等といった配送元情報、利用者Uが商品を購入した際に設定した配達日時、利用者Uが入力した電話番号や利用者Uが商品を購入した際に用いた利用者端末100の識別番号等といった識別情報を含む配送依頼情報を生成する。
【0023】
なお、販売業者サーバ200は、利用者Uが購入した商品の品目を示す情報を含む配送依頼情報を生成してもよい。また、販売業者サーバ200は、配送品が冷蔵または冷凍が必要な配送品であるか、配送品が割れ物であるか否か、配送品が美術品であるか否かといった配送品の種別を示す情報を含む配送依頼情報を生成してもよい。また、販売業者サーバ200は、配送品のサイズ、速達であるか通常の配送であるかといった配送に関する情報を含む配送依頼情報を生成してもよい。すなわち、販売業者サーバ200は、配送業者DCが適切な配送を行うために必要な情報であって、注文情報に基づいて生成可能な情報であれば、任意の情報を含む配送依頼情報を生成すればよい。
【0024】
配送業者DCは、受信した配送依頼情報に基づいて、集荷を行うとともに、配送品に対して配送番号等といった配送品を識別するための配送情報ID(Identifier)を付与する。そして、配送業者DCは、配送先情報が示す配送先に、配達日時が示す日時に到着するように集荷した配送品の配送を行うこととなる。
【0025】
一方、配送業者サーバ300は、発送の依頼を受け付けた場合、依頼された内容に基づいて、配送に関する情報である配送情報を生成する。ここで、配送情報とは、配送に関する種々の情報を含むものであり、例えば、配送先の住所や氏名や電話番号、配送品の内容、配送予定の日時である配達日時、配送を依頼した依頼先の名称(例えば、販売業者サーバ200が提供するサービスに対応するサイト名)等を含む。また、配送情報は、配送業者サーバ300が発行する識別番号であって、配送ごとに生成される識別番号(一般に、追跡番号等と称される)を含んでもよい。このような配送情報は、配送対象となる商品に付与される伝票等に付され、商品の配送に用いられる。
【0026】
ここで、情報提供装置10は、配送業者サーバ300から配送先の電話番号を含む配送情報を取得する(ステップS3)。このような場合、情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者に対して配達日時を通知する(ステップS4)。
【0027】
例えば、情報提供装置10は、識別情報と対象とを対応付けるための対応付け情報の一例であり、電話番号と、各利用者とを対応付けた電話番号情報を参照する。より具体的には、情報提供装置10は、通信事業者(所謂「通信キャリア」)から予め電話番号情報を取得し、取得した電話番号情報を参照することにより、配送業者サーバ300から取得した電話番号に対応付けられた利用者である利用者Uを特定する。
【0028】
より具体的には、情報提供装置10は、利用者Uが所有する端末装置であって、通信事業者から発行された電話番号が割り当てられている端末装置である利用者端末100を特定する。なお、情報提供装置10は、通信事業者が保持する電話番号情報を参照する権限を有している場合には、自装置に電話番号情報を保持しなくてもよい。この場合、情報提供装置10は、適宜、通信事業者が保持するサーバ装置にアクセスし、電話番号情報を参照してもよい。
【0029】
続いて、情報提供装置10は、特定した利用者端末100に通知するメッセージを生成する。例えば、情報提供装置10は、配送情報に基づいて、利用者U宛の配送品が届く日時や、配送品の発送元の名称等を含むメッセージや、配達日時もしくは配送先等、配送情報の変更を受付けるためのメッセージを生成する。情報提供装置10は、生成したメッセージを、特定した利用者端末100に送信する。例えば、情報提供装置10は、通信事業者が提供するサービスであるSMS(Short Message Service)を利用して、利用者端末100にメッセージを通知する。
【0030】
このような場合、利用者端末100は、表示画面にメッセージを表示する。例えば、
図1中(A)に示すように、利用者端末100は、「Aからの荷物が発送されました。配送予定は、5月5日です。」といったメッセージM1を表示する。また、利用者端末100は、配達日時の変更を受付けるためのメッセージM2、および、配送先の変更を受付けるためのメッセージM3を表示する。
【0031】
〔1−2.配信処理の一例〕
ここで、広告配信においては、利用者Uが購入した商品に対応した広告を配信したいというニーズが存在する。しかしながら、広告の配信元が提供するサービスと利用者Uが商品を購入したサービスとが異なるサービスである場合、利用者Uが購入した商品の情報を取得するのは、困難である。
【0032】
そこで、情報提供装置10は、以下の配信処理を実行する。まず、情報提供装置10は、配送品を配送する配送業者から、配送品の配送に関する配送情報と、配送先を識別するための識別情報とを取得する。また、情報提供装置10は、取得された配送情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。そして、情報提供装置10は、選択された情報と、配送情報とを識別情報が識別する利用者に対して提供する。
【0033】
より具体的には、情報提供装置10は、配送業者DC以外の者が保持する情報であって、識別情報と識別情報が識別する配送先が使用する利用者端末100とを対応付けた対応情報を参照し、取得された識別情報に対応付けられた利用者端末100を特定する。そして、情報提供装置10は、特定された利用者端末100に対して、選択された情報と、配送情報とを配信する。
【0034】
すなわち、情報提供装置10は、配送業者DCが販売業者サーバ200から取得した配送情報を取得する。このような場合、情報提供装置10は、配送業者DCを介して取得した配送情報に基づいて、上述した通知処理を実行するとともに、取得した配送情報に基づいて、利用者Uに配信する広告を選択し、選択した広告を利用者Uに対して提供する。より具体的には、情報提供装置10は、上述した通知処理によって通知される配送情報と、配送情報の変更を受付けるためのコンテンツを示す情報とともに、選択した広告を提供する。
【0035】
例えば、情報提供装置10は、配送先の住所のみならず、配送元の住所、配送元となる電子商店街の店舗名や電子商店街の名称、配送品の種別や品目等に応じて、利用者Uに対して提供する広告を選択する(ステップS5)。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、利用者Uが第1の電子商店街に属する第1の店舗で机を購入している旨を配信情報が示す場合は、第2の電子商店街に属する第2の店舗に関する広告であって、椅子の購入を提案する広告AD1を選択する。そして、情報提供装置10は、第1の電子商店街に属する第1の店舗から発送された机の配達日時等を示すメッセージM1〜M3と共に、SMS等を介して選択した広告AD1を利用者端末100に配信する(ステップS6)。
【0036】
このような場合、利用者端末100は、メッセージM1〜M3を表示するとともに、自受信した広告AD1を表示する。例えば、
図1中(A)に示すように、利用者端末100は、「おしゃれな椅子はいかが?」といったメッセージと共に、椅子の画像を広告AD1として表示する。また、広告AD1には、広告に係る店舗のウェブコンテンツや、広告に係る商品を販売するウェブコンテンツ等といったランディングコンテンツへのリンクが設定されている。このため、利用者端末100は、利用者UがAD1を選択した場合は、ランディングコンテンツを取得し、表示することとなる。
【0037】
なお、情報提供装置10は、配信情報を示すメッセージと、選択した情報である広告AD1とを異なるタイミングで配信してもよい。また、利用者端末100は、配信情報を示すメッセージと、選択した情報である広告AD1とを異なるタイミングで表示してもよい。例えば、利用者端末100は、SMSの表示外面には、配信情報を示すメッセージのみを表示し、配信情報を示すメッセージを表示したタイミングとは異なる任意のタイミングで、任意のアプリケーションを実行した際の画面上に広告AD1を表示してもよい。
【0038】
また、情報提供装置10は、利用者Uに対して選択した広告AD1を示す情報を、所定の広告配信サーバに通知する。このような場合、広告配信サーバは、利用者Uが利用者端末100等を用いて所定のウェブコンテンツを閲覧する際に、広告AD1を配信してもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uの配送に関する傾向を広告配信サーバに通知してもよい。このような場合、広告配信サーバは、利用者Uがウェブコンテンツ等を閲覧する際に、通知された傾向に基づいて、配信対象となる広告を選択してもよい。
【0039】
また、情報提供装置10は、選択した広告AD1を、利用者Uがウェブコンテンツ等を閲覧する際に配信してもよい。また、情報提供装置10は、広告AD1を、任意のアプリケーションを用いたプッシュ配信で配信してもよい。
【0040】
〔1−3.選択基準の一例〕
ここで、情報提供装置10は、配送情報から特定することができる情報に基づいて、利用者Uに対して配信する広告を選択するのであれば、任意の情報に基づいて、広告の選択を行ってもよい。より具体的には、情報提供装置10は、配送情報が特定することができる情報に基づいて、配送物の宛先となる利用者の電子商取引に関する行動(例えば、購入品目、購入頻度、購入日時等)の傾向を推定し、推定した傾向に基づく広告の選択をおこなってもよい。また、情報提供装置10は、配送情報の履歴を用いて、広告の選択を行ってもよい。
【0041】
例えば、情報提供装置10は、同一の識別情報を含む配送情報の履歴に基づいて、識別情報が示す配送先に対して提供する情報を選択してもよい。より具体的には、情報提供装置10は、配送情報の履歴から、宛先となる利用者Uの氏名や電話番号が同じ配送情報を特定し、特定した配送情報が示す配達日時、発送日時、品目、配送元等の傾向を特定する。そして、情報提供装置10は、特定した傾向に基づいて、広告の選択を行ってもよい。
【0042】
より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、配送品の配送元に関する配送元情報を含む配送情報を取得し、配送情報に含まれる配送元情報に基づいて、配送先と対応する利用者に対して提供する情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが所定の電子商店街や店舗を頻繁に利用している場合は、その電子商店街や店舗に関連する広告を選択してもよく、異なる電子商店街や店舗に関連する広告を選択してもよい。
【0043】
また、配送情報の通知と共に広告を提供する場合、電子商店街の利用頻度が所定の閾値を超える利用者Uは、広告を閲覧する可能性が高いと考えられる。そこで、情報提供装置10は、識別情報が識別する配信先に対して配送が行われた回数に応じて、識別情報が示す配送先に対して提供する情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、所定の期間内(例えば、直近1か月以内)に配送された配送品の配送情報の中から、電話番号が共通する配送情報の数を計数する。また、情報提供装置10は、電話番号と宛先となる利用者Uの氏名との組が同一となる配送情報の数を計数してもよい。また、情報提供装置10は、配送先の住所が同一となる配送情報の数を計数してもよい。そして、情報提供装置10は、計数した配送情報の数が所定の閾値を超える場合は、広告の選択および配信を行い、計数した配送情報の数が所定の閾値を下回る場合は、広告の配信を行わずともよい。
【0044】
また、ある利用者Uに対する配送品の配達日時に所定のパターンが含まれる場合、利用者Uの行動を推定することができる。例えば、利用者Uが指定した配達日時が、水曜日の日中に集中している場合、利用者Uの休日が水曜日であり、利用者Uが水曜日の日中に配送先にいる可能性が高いと推定される。そこで、情報提供装置10は、配送品の配達日時を示す日時情報を含む配送情報を取得し、配送情報に含まれる日時情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uを宛先とする配送品、若しくは、利用者Uと対応する配送先に配送される配送品のうち、利用者Uによって水曜日の日中が配達日時に設定された配送品の割合が所定の閾値を超える場合は、利用者Uの利用者端末100に対し、水曜日の日中に利用可能なクーポンや、水曜日の日中に営業している店舗の広告等を配信してもよい。
【0045】
また、配送品の大きさは、利用者Uが戸建てに居住しているか、ワンルームに居住しているか、家族と同居しているか否か等、利用者Uの生活態様の指標となりえる。そこで、情報提供装置10は、配送品の大きさを示すサイズ情報を含む配送情報を取得し、配送情報に含まれるサイズ情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、配送品の大きさが所定の閾値を超える場合は、戸建てに居住している、あるいは、家族と同居していると推定し、戸建てに居住する利用者に対する広告や、家族と同居している利用者に対する広告等を選択してもよい。
【0046】
また、利用者Uを宛先とする配送品の配送元の地域が共通する場合、その地域の商品は、利用者Uの好みを反映させていると推定される。また、配送品の配送先の地域は、利用者Uが所在する地域であると推定される。そこで、情報提供装置10は、配送品の配送元または配送先を示す地域情報を取得し、取得した地域情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、配送品の配送元が属する地域、または配送品の配送先が属する地域と関連する広告を選択してもよい。
【0047】
なお、利用者Uが利用する電子商店街によっては、配送情報に配送対象となる商品の品目を示す品目情報が含まれる場合がある。そこで情報提供装置10は、配送情報に含まれる品目情報に基づいて、配送先と対応する利用者に対して提供する情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが机を購入した場合、机の配送に関する配送情報を通知するとともに、机に関連する商品(例えば、椅子)の広告を配信してもよい。
【0048】
〔1−4.設定処理の一例〕
なお、情報提供装置10は、配送の効率化を図るため、配送先が同一となる複数の配送品の配達日時が、同じ日時(例えば、同じ日の同じ時間帯等)に設定された場合は、利用者Uに対して所定の報酬を設定してもよい。すなわち、情報提供装置10は、配送先が同一となる複数の配送品の配達日時を同一の日時にまとめるまとめ配送の設定が行われた場合は、インセンティブとして、まとめ配送を設定した利用者Uに対し、所定の報酬を設定する。
【0049】
例えば、利用者端末100は、利用者UがメッセージM2、M3を選択し、配達日時の設定を行った場合は、新たに設定された配達日時を情報提供装置10へと送信することで、配送情報を変更する(ステップS7)。このような場合、情報提供装置10は、変更後の配送情報を配送業者DCへと通知する(ステップS8)。すなわち、情報提供装置10は、利用者Uが設定したまとめ配送の日時を、利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品の配達日時として設定する。この結果、配達業者DCは、利用者Uが設定したまとめ配送の日時に配送品の配達を行う(ステップS9)。
【0050】
また、情報提供装置10は、利用者Uがまとめ配送の設定を行ったことに対する所定の報酬を設定する(ステップS10)。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが配送情報を変更したことにより、利用者Uと対応する配送先に配送される複数の配送品の配送日時が、同じ日時に設定されたか否かを判定する。そして、情報提供装置10は、利用者Uと対応する配送先に配送される複数の配送品の配送日時が、同じ日時に設定された場合は、利用者Uに対して、所定の報酬を設定する。例えば、情報提供装置10は、各種ポイントの設定、商品の配送に関する配送料や商品代金の割引、各種クーポンの設定等、利用者Uに対する各種インセンティブの設定を行う。この結果、情報提供装置10は、利用者Uに対し、まとめ配送を設定する動機づけを与えることができるので、配送の効率化を図ることができる。
【0051】
〔1−5.報酬の原資について〕
ここで、情報提供装置10は、上述した配信処理により広告を配信することで、広告主から広告配信に対する報酬を取得することができる。そこで、情報提供装置10は、上述したまとめ配送の設定に対する報酬の原資として、広告配信に対する報酬を用いてもよい。すなわち、情報提供装置10は、同じ配送先に対して配送される複数の荷物の配達日時が同じ日時に設定されたされた場合は、選択された情報の配信に対する報酬を原資として、配送先と対応する利用者に対する所定の報酬を設定してもよい。
【0052】
〔1−6.配送先について〕
ここで、情報提供装置10は、配送品の配送先と対応する利用者であれば、任意の利用者に対して上述した各種の通知や配信を行ってよく、まとめ配送の設定を受付けてもよい。また、情報提供装置10は、ある配送先に配送される配送品の配送情報に基づいて選択された情報を、その配送先と対応する複数の利用者(例えば、配送先となる住宅に同居する家族)に対して配信してもよい。すなわち、情報提供装置10は、配送情報に基づいて選択された情報を、その配送情報が示す配送先と対応する利用者に対して配信するのであれば、その配送情報が示す宛先となる利用者以外にも、任意の利用者に対して情報を配信してよい。
【0053】
〔1−7.配信対象について〕
ここで、上述した説明では、情報提供装置10は、配送情報に基づいて選択された広告を、配送情報が示す配送先と対応する利用者に対して提供した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、情報提供装置10は、配送情報に基づいて選択された情報を、配送情報が示す宛先や配送先と関連する利用者に対して提供するのであれば、任意の情報を配信してよい。例えば、情報提供装置10は、配送情報に基づいて選択されたクーポン、セールの通知、チラシ、新規開店店舗の情報、天気予報等、各種任意の情報を配信してよい。
【0054】
〔2.情報提供装置の構成〕
以下、上記した情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
【0055】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、販売業者サーバ200、および配送業者サーバ300との間で情報の送受信を行う。
【0056】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、電話番号情報データベース31、配送情報データベース32、および広告データベース33を記憶する。
【0057】
電話番号情報データベース31は、通信事業者から利用者に付与される電話番号に関する情報を記憶する。ここで、
図3に、実施形態に係る電話番号情報データベース31の一例を示す。
図3は、実施形態に係る電話番号情報データベースの一例を示す図である。
図3に示した例では、電話番号情報データベース31は、「電話番号」、「契約通信事業者」、「端末ID」、「ユーザID」、「属性情報」、「契約情報」といった項目を有する。
【0058】
「電話番号」は、通信事業者から各利用者端末100に付与される電話番号を示す。
図3では、電話番号を「X01」のように概念的に表記しているが、実際には、電話番号の項目には、電話番号を示す数値が記憶される。「契約通信事業者」は、利用者と契約し、電話番号を発行している通信事業者(いわゆる通信キャリア会社等)を示す。
【0059】
「端末ID」は、利用者が利用する利用者端末100を識別する識別情報である。端末IDは、例えば、利用者端末100の固有の識別情報(デバイスID等)である。通信事業者や情報提供装置10は、端末IDを用いて、利用者端末100を一意に識別することが可能である。なお、端末IDとして登録される情報には、端末の機種情報等が含まれてもよい。
【0060】
「ユーザID」は、利用者を識別する識別情報である。なお、本明細書中では、
図3に示したような識別情報を参照符号として用いる場合がある。例えば、ユーザID「U」によって識別される利用者を「利用者U」と表記する場合がある。
【0061】
「属性情報」は、利用者の属性情報を示す。属性情報とは、例えば、利用者の性別や年齢、居住地の住所等である。
図3では、属性情報を「B01」のように概念的に表記しているが、実際には、属性情報の項目には、具体的な利用者の属性情報が記憶される。なお、情報提供装置10は、利用者の属性情報を販売業者サーバ200や配送業者サーバ300から取得してもよいし、通信事業者から取得してもよい。また、利用者の属性情報には、利用者の職業や勤務先、年収等の情報が含まれてもよい。
【0062】
「契約情報」は、利用者と通信事業者との契約に関する情報を示す。契約情報には、例えば、利用者の契約期間(すなわち、電話番号が有効である期間)や、利用者とともに家族契約している利用者である家族利用者を識別する識別情報や、利用者と家族利用者とが同居しているか否かといった情報が含まれる。
図3では、契約情報を「C01」のように概念的に表記しているが、実際には、契約情報の項目には、上記した具体的な契約の内容が記憶される。なお、情報提供装置10は、契約情報を各通信事業者から取得してもよい。
【0063】
すなわち、
図3に示したデータの一例は、電話番号「X01」は、契約通信事業者「Y社」から発行されたことを示している。また、電話番号X01に対応付けられた利用者端末100は、端末ID「A01」で識別され、その端末の所有者は、ユーザID「U01」で識別される利用者Uであること示している。また、利用者Uの属性情報は「B01」であり、利用者Uの契約情報は「C01」であることを示している。
【0064】
図2に戻り、配送情報データベース32は、配送情報に関する各種の情報が登録される。
図4に、実施形態に係る配送情報データベース32の一例を示す。
図4は、実施形態に係る配送情報データベースの一例を示す図である。配送情報データベース32は、個々の配送に関する情報である配送情報を記憶する。
図4に示した例では、配送情報データベース32は、「配送情報ID」、「配送業者ID」、「発送元ID」、「サービス名」、「配送先の電話番号」、「配送先情報」、「変更締め切り日時」といった項目を有する。
【0065】
「配送情報ID」は、個々の配送を識別する識別情報を示す。なお、配送情報は、例えば、発送の依頼が行われ、配送が発生する度に配送業者によって生成される。「配送業者ID」は、配送業者を識別する識別情報を示す。
【0066】
「発送元ID」は、発送を依頼する発送元を識別する識別情報を示す。「サービス名」は、発送元に対応するサービス名を示す。例えば、サービス名は、Eコマースサイト等の名称である。
【0067】
「配送先の電話番号」は、配送先の電話番号を示す。「配送先情報」は、配送先の情報や、配送先に配送品を配送する予定日時等を示す。「変更締め切り日時」は、配送先から配達日時や配送予定場所の変更を受け付けることのできる期限となる日時を示す。変更締め切り日時は、例えば、配送情報を生成した配送業者が指定を行うことにより設定される。
【0068】
すなわち、
図4に示したデータの一例では、配送情報ID「F01」で識別される配送情報F01は、配送業者ID「G01」で識別される配送業者から発行されたものであることを示している。また、配送情報F01は、発送元ID「H01」で識別される発送元H01から依頼された配送に関するものであり、発送元H01の提供するサービスのサービス名は「AAA」であることを示している。また、配送情報F01における、配送先の電話番号は「X01」であり、配送先情報として、配送先の「住所」や「氏名」や「配達日時」が登録されていることを示している。また、配送情報F01において、配送日時や配送場所の変更を受け付ける期限となる変更締め切り日時は「2017年4月5日 10:00」であることを示している。
【0069】
図2に戻り、広告データベース33には、各利用者に対して設定された報酬に関する情報が登録される。
図5に、実施形態に係る広告データベース33の一例を示す。
図5は、実施形態に係る広告データベースの一例を示す図である。
図5に示した例では、広告データベース33は、「広告ID」、「広告コンテンツ」、「ターゲット情報」、「インプレッション数」、「インプレッション保証数」、「CTR(Click Through Rate)」といった項目を有する。
【0070】
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主から入稿されたコンテンツのデータであり、広告として配信される静止画像、動画像、テキスト等の各種コンテンツやランディングページのURL(Uniform Resource Locator)を示す。また、「ターゲット情報」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の配信先の各種条件を示す情報である。例えば、「ターゲット情報」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告の配信先となる利用者のデモグラフィック属性やバイオグラフィック属性、利用者と関連する配送情報がどのような傾向を有する際に配信される広告であるかを示す情報である。なお、このような「ターゲット情報」は、「広告コンテンツ」の登録時に、広告主が任意に設定可能であってもよい。「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、所定の対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「CTR」は、広告コンテンツのCTRを示す。
【0071】
例えば、
図5に示す情報は、広告ID「広告#1」によって識別される広告が広告コンテンツ「広告コンテンツ#1」であり、ターゲット情報「ターゲット情報#1」が示す利用者に対して配信される広告である旨を示す。また、
図5に示す情報は、広告ID「広告#1」によって識別される広告のインプレッション数が「3000」であり、インプレッション保証数が「10000」であり、CTRが「CTR#1」である旨を示す。
【0072】
なお、
図5に示す例では、「広告#1」、「広告コンテンツ#1」、「ターゲット情報#1」、「CTR#1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、広告を識別する文字列、広告として配信されるコンテンツのデータ、広告の配信先を示す各種の情報、CTRの数値等が登録される。
【0073】
図2に戻って説明を続ける。制御部40は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(通知プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0074】
図2に示すように、制御部40は、取得部41と、特定部42と、選択部43と、配信部44と、日時設定部45と、報酬設定部46とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部40の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部40が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0075】
取得部41は、各種情報を取得する。例えば、取得部41は、配送品を配送する配送業者から、当該配送品の配送に関する配送情報、及び、配送先を識別するための識別情報を取得する。
【0076】
例えば、取得部41は、識別情報として、利用者から発送元に対して送信される注文情報に含まれる情報であって、各発送元(すなわち、各サービス)に対して共通して送信される識別情報を取得する。具体的には、取得部41は、識別情報として、配送先である利用者の電話番号を取得する。すなわち、取得部41は、配送情報として、配送先が使用する端末装置の電話番号であって、配送先が配送品を発注した際に発送元に通知した電話番号を取得する。
【0077】
また、取得部41は、通信事業者から、電話番号と利用者とを対応付ける情報である電話番号情報を取得可能な場合には、かかる情報を取得する。
【0078】
また、取得部41は、配送情報として、配送品の発送元、配送品が配送される予定日時、及び配送品が配送される場所に関する情報の少なくともいずれか一つを取得する。例えば、取得部41は、配送業者サーバ300から取得した配送情報に含まれる情報に基づいて、配送品の発送元等の情報を取得する。
【0079】
また、取得部41は、配送品の配送元に関する配送元情報を含む配送情報を取得する。また、取得部41は、配送品の配達日時を示す日時情報を含む配送情報を取得する。また、取得部41は、配送品の大きさを示すサイズ情報を含む配送情報を取得する。また、取得部41は、配送品の配送元または配送先の地域を示す地域情報を取得する。また、取得部41は、配送業者、または、配送品を発送した発送者から、配送品の品目を示す品目情報を取得する。これら配送元情報、日時情報、サイズ情報、地域情報、品目情報は、配送元が配送業者DCに配送を依頼する際に、入力もしくは配送伝票に記入される情報であり、取得部41は、これら情報を含む配送情報を取得すればよい。また、取得部41は、品目情報を、販売業者サーバ200から取得してもよい。
【0080】
特定部42は、配送業者以外の者が保持する情報であって、識別情報と所定の対象とを対応付ける情報である対応付け情報を参照して、取得部41によって取得された識別情報に対応する対象を特定する。
【0081】
例えば、特定部42は、識別情報として配送先である利用者の電話番号が取得された場合には、対象として、電話番号に対応する利用者端末100を特定する。
【0082】
より具体的には、特定部42は、利用者が契約する通信事業者が保持する対応付け情報を参照して、電話番号に対応する利用者端末100を特定する。なお、特定部42は、電話番号情報データベース31に格納された対応付け情報(電話番号情報)を参照してもよいし、特定処理の度に通信事業者にアクセスして、対応付け情報を参照してもよい。取得部41は、利用者が契約する通信事業者が保持する対応付け情報を取得して電話番号情報データベース31に格納しているため、いずれの場合も、特定部42は、利用者が契約する通信事業者が保持する対応付け情報を参照することになる。
【0083】
なお、特定部42は、対応付け情報を参照して、配送先と関連する対象である関連対象を特定してもよい。具体的には、特定部42は、関連対象として、配送先である利用者の家族、又は、当該利用者と同居する関係者(友人やパートナー等)が利用する利用者端末100を特定する。例えば、特定部42は、電話番号情報データベース31内を参照し、利用者と通信事業者との契約情報に基づいて、利用者の関連対象を特定する。
【0084】
選択部43は、配送情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。より具体的には、選択部43は、同一の識別情報と共に取得した配送情報の履歴に基づいて、識別情報が示す配送先に対して提供する情報を選択する。例えば、選択部43は、配送情報に含まれる配送元情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。また、選択部43は、識別情報が識別する配信先に対して配送が行われた回数に応じて、識別情報が示す配送先に対して提供する情報を選択してもよい。
【0085】
また、選択部43は、配送情報に含まれる日時情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。また、選択部43は、配送情報に含まれるサイズ情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。また、選択部43は、配送情報に含まれる地域情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。また、選択部43は、取得部41により取得された配送情報に含まれる品目情報、若しくは、配送元となる販売業者サーバ200から取得した品目情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択してもよい。
【0086】
例えば、選択部43は、特定部42により利用者端末100が特定された場合は、利用者端末100を利用する利用者Uと関連する配送情報を配送情報データベース32から抽出する。例えば、選択部43は、利用者Uを宛先とする配送情報、利用者端末100の電話番号と同一の電話番号を識別情報とする配送情報等を抽出する。そして、選択部43は、抽出した配送情報が示す配送品目、配達日時、配送元や配送先の住所等の傾向を特定し、ターゲット情報が示す傾向が、配送情報から特定した傾向を一致又は類似する広告を選択する。
【0087】
配信部44は、選択された情報と、配送情報とを識別情報が識別する配送先に配信する。例えば、配信部44は、利用者端末100が特定された場合には、特定された利用者端末100に配送情報と、選択部43により選択された広告とを配信する。例えば、配信部44は、配送情報を含むメッセージM1、各配送品の配達日時の変更を受付けるためのコンテンツ、若しくは、そのコンテンツへのリンクが設定されたメッセージM2、M3、および、選択された広告AD01を配信する。
【0088】
なお、配信部44は、取得部41が取得した配送情報の全てを通知することを要しない。例えば、配信部44は、配送品の発送元、配送品が配送される予定日時、及び配送品が配送される場所に関する情報の少なくともいずれか一つを通知する。具体的には、配信部44は、所定の定型文ファイル等に、上記の発送元等の情報を埋め込むことにより、配送情報を記載したメッセージを生成する。そして、配信部44は、生成したメッセージを送信可能な態様で利用者端末100に通知を行う。具体的には、配信部44は、SMSを利用してメッセージを送信することにより、利用者端末100に配送情報を通知する。
【0089】
また、配信部44は、通知を受信した利用者端末100において、利用者が種々の要求を返信可能な態様で通知を行ってもよい。例えば、配信部44は、配達日時や、配送先となる場所等の変更要求を利用者が返信できるような態様で通知を行う。
【0090】
また、配信部44は、配送先と関連する対象である関連対象が特定された場合には、特定部42によって特定された関連対象に、取得部41によって取得された配送情報を通知してもよい。具体的には、配信部44は、配送先である利用者の家族、又は、利用者と同居する関係者が利用する利用者端末100に配送情報を通知してもよい。
【0091】
日時設定部45は、配送品の配達日時を、その配送先と対応する利用者Uから受付けた日時に設定する。例えば、日時設定部45は、利用者Uが利用者端末100に表示されたメッセージM2、M3を選択した場合は、選択したメッセージと対応する配送物の配達日時を設定するためのコンテンツを利用者端末100へと配信する。そして、日時設定部45は、利用者Uによって設定された配達日時を受付けた場合は、配送情報データベース32に登録された情報のうち、配達日時の設定対象となる荷物の配達日時を変更するとともに、配送業者サーバ300に対して、配達日時の設定を行った配送物の配送情報IDと変更後の配達日時とを通知する。
【0092】
報酬設定部46は、同じ配送先に対して配送される複数の荷物の配達日時が同じ日時に設定された場合は、選択部43によって選択された情報の配信に対する報酬を原資として、配送先に対する所定の報酬を設定する。例えば、報酬設定部46は、配送情報データベース32を参照し、同じ配送先に対して配送される複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時の設定が行われたか否かを判定する。
【0093】
そして、報酬設定部46は、配送先が同じ配送物の配達日時が同じ配達日時に設定された場合は、まとめ配送の対象となった配送物の配送先と対応する利用者Uに対して、所定の報酬を設定する。例えば、報酬設定部46は、配信部44によって広告が配信されたことにより生じる報酬を原資として、利用者に各種ポイントの付与等を行う。なお、報酬設定部46によって設定された報酬は、例えば、報酬設定部46が各種ポイントを管理するポイント管理サーバ(図示は、省略)等に報酬ポイントの通知を行うことなどにより、利用者Uに対して提供されることとなる。
【0094】
〔3.処理手順〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る情報提供装置10による配信処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る配信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、情報提供装置10は、通知対象となる新たな配送情報が存在するか否かを判定し(ステップS101)、存在しない場合は(ステップS101:No)、再度ステップS101を実行する。一方、情報提供装置10は、通知対象となる新たな配送情報が存在する場合は(ステップS101:Yes)、その配送情報に基づいて、配送先と対応する利用者Uに提供する広告を選択する(ステップS102)。
【0095】
続いて、情報提供装置10は、配送の旨を示すメッセージ、すなわち、配送情報を含むメッセージを利用者Uに提供する(ステップS103)。そして、情報提供装置10は、選択した広告を配信し(ステップS104)、処理を終了する。
【0096】
〔4.変形例〕
上述した情報提供装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報提供装置10の他の実施形態について説明する。
【0097】
〔4−1.識別情報の種別〕
上記実施形態では、情報提供装置10が、電話番号と利用者端末100との対応付け情報に基づいて利用者端末100を特定する例を説明した。ここで、識別情報は、電話番号に限られない。すなわち、識別情報は、注文情報に含まれる情報であって、商品等の注文において各サービスに対して共通して送信される情報であり、かつ、対象を特定することが可能な情報であれば、電話番号以外の情報であってもよい。
【0098】
例えば、情報提供装置10は、利用者端末100のデバイスIDや、メールアドレス等を識別情報として用いてもよい。例えば、通信事業者は、利用者端末100のデバイスIDや、利用者端末100に付与されるメールアドレスと、利用者との対応付け情報を保持する。このため、情報提供装置10は、通信事業者に保持された対応付け情報を参照することにより、デバイスIDやメールアドレスによって、利用者端末100を一意に特定することができる。この場合、利用者端末100から各販売業者サーバ200に送信される注文情報には、利用者端末100のデバイスIDや、メールアドレスが含まれる。
【0099】
あるいは、情報提供装置10は、所定の通信アプリ等で用いられるアカウント等を識別情報として用いてもよい。この場合、アカウントと利用者端末100との対応付け情報は、例えば、当該所定の通信アプリを提供するサービス事業者によって保持される。情報提供装置10は、かかるサービス事業者が管理するサーバ等にアクセスするか、あるいは、かかるサービス事業者からの提供を受けて、対応付け情報を参照する。
【0100】
このように、情報提供装置10は、電話番号以外の識別情報を用いても、上記実施形態で説明した通知処理を行うことができる。すなわち、情報提供装置10は、利用者端末100から販売業者サーバ200に送信される種々の情報を用いて通知処理を行うことができるため、処理に柔軟性を持たせることができる。
【0101】
〔4−2.家族について〕
ここで、情報提供装置10は、同一の配送先を居在地とする複数の利用者が存在する場合、ある配送情報において宛先となる利用者によらず、その配送情報に基づいて選択された広告を、その配送情報における配送先を居住地とする複数の利用者に対して配信してもよい。例えば、情報提供装置10は、家族関係を有する利用者等、同一の住居に居住する第1利用者と第2利用者が存在し、第1利用者宛ての配送品に関する配送情報に基づいて広告を選択し、選択した広告を第1利用者および第2利用者に配信してもよい。
【0102】
〔4−3.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0103】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0104】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0105】
〔4−4.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報提供装置10および利用者端末100は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0106】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0107】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0108】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0109】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0110】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
【0112】
〔5.効果〕
上述してきたように、情報提供装置10は、配送品を配送する配送業者DCから、その配送品の配送に関する配送情報と、配送先を識別するための識別情報とを取得する。また、情報提供装置10は、取得された配送情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。そして、情報提供装置10は、選択された情報と、配送情報とを識別情報が識別する配送先に配信する。このため、情報提供装置10は、配送先となる利用者が視認しやすい形で、配送に基づいて選択された情報を配信することができるので、情報の訴求効果を向上させることができる。
【0113】
また、情報提供装置10は、配送業者DC以外の者が保持する情報であって、識別情報とその識別情報が識別する配送先が使用する利用者端末100とを対応付けた対応情報を参照し、取得された識別情報に対応付けられた利用者端末100を特定する。そして、情報提供装置10は、特定された利用者端末100に対して、選択された情報と、配送情報とを配信する。このため、情報提供装置10は、ある配送品の配送において、配送先となる利用者Uが使用する利用者端末100に対し、各種の配送情報と、その配送情報に基づいて選択された情報を配信することができるので、情報の訴求効果を向上させることができる。
【0114】
また、情報提供装置10は、例えば、識別情報として、配送先が使用する利用者端末100の電話番号であって、配送先が配送品を発注した際に発送元に通知した電話番号を取得する。このため、情報提供装置10は、配送先となる利用者Uが使用する利用者端末100に対し、配信情報と、配送情報に基づいて選択された情報とを配信することができる。
【0115】
また、例えば、情報提供装置10は、選択された情報を、配送情報と、その配送情報の変更を受付けるためのコンテンツを示す情報とともに配信する。このため、情報提供装置10は、より利用者が情報を閲覧する可能性を高くするので、情報の訴求効果を向上させることができる。
【0116】
また、情報提供装置10は、例えば、同一の識別情報と共に取得部が取得した配送情報の履歴に基づいて、その識別情報が示す配送先に対して提供する情報を選択する。また、例えば、情報提供装置10は、配送品の配送元に関する配送元情報を含む配送情報を取得し、配送情報に含まれる配送元情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。また、例えば、情報提供装置10は、識別情報が識別する配信先に対して配送が行われた回数に応じて、その識別情報が示す配送先に対して提供する情報を選択する。また、例えば、情報提供装置10は、配送品の配達日時を示す日時情報を含む配送情報を取得し、配送情報に含まれる日時情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。また、例えば、情報提供装置10は、配送品の大きさを示すサイズ情報を含む配送情報を取得し、配送情報に含まれるサイズ情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。また、例えば、情報提供装置10は、配送品の配送元または配送先の地域を示す地域情報を取得し、配送情報に含まれる地域情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。また、例えば、情報提供装置10は、配送業者、または、配送品を発送した発送者から、その配送品の品目を示す品目情報を取得し、品目情報に基づいて、配送先に対して提供する情報を選択する。
【0117】
このように、情報提供装置10は、配送品の配送に関する各種の配送情報に基づいて、配送先に対して提供する広告等の情報を選択する。このため、情報提供装置10は、配送先となる利用者が興味を示す可能性がより高い情報を配信することができる結果、情報の訴求効果を向上させることができる。
【0118】
また、情報提供装置10は、同じ配送先に対して配送される複数の荷物の配達日時が同じ日時に設定されたされた場合は、選択部により選択された情報の配信に対する報酬を原資として、配送先に対する所定の報酬を設定する。このため、情報提供装置10は、広告等の配信に伴う報酬を原資として、まとめ配送を設定した利用者に報酬を提供することができるので、コストの増大を防ぎつつ、配送の効率化を図ることができる。
【0119】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0120】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。