特許第6906056号(P6906056)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6906056-自動倉庫システム 図000002
  • 特許6906056-自動倉庫システム 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6906056
(24)【登録日】2021年6月30日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20210708BHJP
【FI】
   B65G1/04 521
【請求項の数】13
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-539165(P2019-539165)
(86)(22)【出願日】2018年1月26日
(65)【公表番号】特表2020-506854(P2020-506854A)
(43)【公表日】2020年3月5日
(86)【国際出願番号】FI2018050066
(87)【国際公開番号】WO2018138413
(87)【国際公開日】20180802
【審査請求日】2021年1月5日
(31)【優先権主張番号】20175075
(32)【優先日】2017年1月27日
(33)【優先権主張国】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】516057451
【氏名又は名称】アクティウ オユ
【氏名又は名称原語表記】ACTIW OY
(74)【代理人】
【識別番号】100079980
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 伸行
(74)【代理人】
【識別番号】100167139
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ウトリアイネン,オット
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルティアイネン,ヤリ
【審査官】 山▲崎▼ 歩美
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/167713(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/167712(WO,A1)
【文献】 特開2017−124935(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00−1/133
B65G 1/14−1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納ブロック(16)を設け、この各収納ブロック(16)内にこの収納ブロック(16)を貫通延在する少なくとも一つの横断通路(10)を設け、かつこの横断通路(10)から分岐する複数の収納通路(11)を設けた自動倉庫システムであって、この収納ブロック(16)の前記横断通路(10)を走行する少なくとも一つの親車(12)、および前記収納通路(11)内を走行する少なくとも一つのシャトル部(14)を有する自動倉庫システムにおいて、
さらに、前記の平行な収納ブロック(16)内に端から端にかけて設けた前記収納通路(11)からなる急送トラック(11´)上において前記収納ブロック(16)を横断走行する一つかそれ以上の移転車(13)を有し、前記シャトル部(14)が、いずれの親車(12)からも独立していずれかの収納通路(11)を走行することを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記シャトル部(14)が、収納通路(11)に加えて、横断通路(10)を走行する請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記シャトル部(14)が、前記親車(12)による搬送時に前記横断通路(10)を走行する請求項1または2のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項4】
前記シャトル部(14)が自蔵動力式である請求項1〜3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記シャトル部(14)がコンデンサーを有し、前記親車(12)に電気を入力し充電を行う請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記シャトル部(14)が電池を有し、前記収納ブロック(16)の充電点で充電を行う請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
パレットが、親車(12)によって搬送されている状態にあるシャトル部(14)の上部にある請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
親車(12)毎に1〜10台の、好ましくは3〜5台のシャトル部(14)を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記親車(12)が機械式で、その移転装置に属する動作装置が前記収納ブロック(16)の外側にある請求項1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記移転車(13)が機械式で、その移転装置に属する動作装置が前記収納ブロック(16)の外側にある請求項1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記自動倉庫が、共通して移転車(13)を有する複数の平行な収納ブロック(16)を有する請求項1〜10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記収納通路(11)が前記横断通路(10)に対して横断方向にある請求項1〜11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記横断通路(10)および前記収納通路(11)が、前記親車(12)、前記移転車(13)、および前記シャトル部(14)が移動するトラックを有する請求項1〜12のいずれかに1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動倉庫システムに関する。より具体的には、本発明は収納ブロックを設け、この各収納ブロック内にこの収納ブロックを貫通延在する少なくとも一つの横断通路を設け、かつこの横断通路から分岐する複数の収納通路を設けた自動倉庫システムであって、各収納ブロック内にこの収納ブロックの上記横断通路を走行する少なくとも一つの親車、および平行な収納ブロック内に端から端にかけて設けられた上記収納通路において上記収納ブロックを横断走行する一つかそれ以上の移転車を設けた自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫容量を最大限まで利用するために、収納密度を高くし、可能な限り高く積み込む。このような倉庫の場合、収納位置が隣接し、収納商品を一般に収納位置にあるパレットの上部に載置する。これらパレットは、一般にスタッカークレーンおよび各種の移転車であるコンベヤによって収納位置に移動し、またこの位置から移動する。一般にコンベヤを自動制御装置に接続するため、自動倉庫という用語を採用する。倉庫およびその装置の制御は自動制御であり、全期間を通じて収納位置がどこにあるか、およびどの収納位置に商品があるかに関するデータを得る。例えば、商品は製造現場から倉庫に運び込まれ、倉庫から輸送手段に積み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の自動倉庫では、棚の層間にスタッカークレーンを使用する。各層には、横断通路があり、この通路を少なくとも一つの親車(parent car)が走行する。これに対応して、収納位置がある各収納通路内に移転車(transfer car)がある。移転車を使用してパレットを収納位置から親車に移す。親車および移転車については、相互に独立して走行するため、複数のパレットを倉庫に一度の操作で搬入できる。このため、操作効率が改善し、取り扱う容量が大きくなる。親車および移転車はそれぞれ対応する通路を走行する。倉庫内の移転車の台数が増え、倉庫の取り付けコストおよび倉庫の運転コストが高くなる。
【発明の効果】
【0004】
本発明の目的は、コストが従来よりも低く、かつ管理がより包括的な新規な自動倉庫システムを構築することにある。本発明システムの特徴については、特許請求の範囲に記載する通りである。本発明のシステムでは、各種の構成部材を使用するが、これらを併用することによって、驚くべきことに、効率を改善でき、にもかかわらずコストを従来よりも大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
以下、本発明の一実施態様を示す添付図面を参照して本発明を詳述する。
図1】本発明システムをその構成要素とともに示す概略図である。
図2】本発明システムの一適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、本発明の自動倉庫システムを示す概略図である。全体として、自動倉庫に収容ブロックを設ける。図1は、一つの収容ブロックを示す上面図である。図1には、縦列a〜gおよび横列1〜16からなる一組の座標も示してある。棚部にはいくつかの収容ブロックを上下に積み重ねる。各収容ブロックには少なくとも一つの横断通路10およびいくつかの収容通路11を設ける。図1には、一つの横断通路10およびこの通路10の両側にある数十の収容通路を示す。本発明システムは横断通路10を走行する少なくとも一つの親車12(垂線で示す矩形部)および一つかそれ以上の収納通路11を走行する移転車13(2本の斜線で示す矩形部)を有する。さらに、本発明システムは収納通路11を走行する少なくとも一つのシャトル部14(斜線で示す矩形部)を有する。シャトル部があるため、移転車部を使用することなくかなりの数の収納通路を確保できる。実際、シャトル部が移転車などのパレットを走行させることができるが、シャトル部は任意の収納通路を利用できる。このため、倉庫の運用および管理をより包括的に実施できる。
【0007】
より具体的に説明すると、自動倉庫システムに収納ブロック16を設け、各収納ブロック16内に、この収納ブロック16を貫通する少なくとも一つの横断通路10を設ける。この横断通路は収納ブロックを貫通する。即ち、収納ブロックの縁から縁まで貫通する。さらに、横断通路10から分岐する複数の収納通路11を収納ブロックに設ける。さらに、本発明システムは各収納ブロック16内に収納ブロック16の横断通路10を走行する少なくとも一つの親車12を有する。さらに、本発明システムは平行な収納ブロック16内に端から端までめぐらせた収納通路11内の収納ブロック16を横断走行する一つかそれ以上の移転車13を有する。実際には、収納ブロックの端から端までの収納通路は収納操作を行わない急送トラックまた通路を形成する。この基本構造は任意の収納通路に対応する。移転車がこの急送トラックを走行するので、収納ブロック間に、好ましくは倉庫の側部から側部にいたる急送移転トラックを形成する。さらに、図2の移転車13によって商品を倉庫に運び入れ、かつ倉庫から運び出すことができる。
【0008】
さらに、シャトル部14の場合、親車12が走行する横断通路10を走行する。図1に示すように、シャトル部14は親車12とともにあり、図示しないが実際にはシャトル部の上部に商品を載置した状態でパレットがある。収納通路の特定点で、シャトル部が親車から離れ、パレットを収納通路の収納位置に持ってくる。この間、親車は他の作業、例えば移転車13が持ってきたパレットをスタッカークレーン15に移すか、あるいはスタッカークレーン15からパレットを取り出し、他の移転車またはシャトル部に積み込む作業を行う。スタッカークレーン内にはギヤードモーターによって昇降するケージがあり、これによってパレットおよびシャトル部も棚の一つの層から別な層に移す。パレットは商品とともに伸縮式フォーク、コンベヤまたはシャトル部によってスタッカークレーンに移る。図1および図2では、太い矢印を使用して、商品の倉庫からの積み込み、および積み出しを示す。両矢印は親車、移転車、およびシャトル部の走行を示す。図1では、クレーン15に到達した移転車13はトラックの遠くの方にある。
【0009】
シャトル部は自蔵動力式(self−powered)である。さらに、無線データ転送方式である。この場合、シャトル部は収納ブロック内の異なる部分で独立して作業を実施できる。さらに、シャトル部は他のブロック内でも、あるいは棚の異なる層でも作業を実施できる。移転に時間がかかる場合には、シャトル部を親車によって運ぶが、パレットの収納位置への移転はシャトル部それ自体によって行う。換言すると、実際は、シャトル部がパレットを収納通路に移転する。即ち、パレットを収納位置へ移し、あるいは収納位置からパレットを取り戻す。シャトル部には一定の電力を入力しない。代わりに、必要な電力を電池またはコンデンサーに蓄える。シャトル部の充電については、親車(コンデンサー)に充電するか、あるいは別な充電点(電池)に充電する。シャトル部にコンデンサーがある場合には、親車に充電する。この場合、シャトル部のコンデンサーに、親車がシャトル部を駆動している間に充電する。従って、別な充電点が必要なく、親車によって支持している時に一度充電を行うのでシャトル部を常時利用できる。横断通路および収納通路の両者に走路があり、この走路を親車、移転車およびシャトル部が走行できる。この走路があるため、パレットを収納通路に残すことができる。
【0010】
本発明システムの場合、親車は機械式であり、その移転装置は収納ブロックの外側にある。この親車はそれ自体が電気式親車と比較して構成が簡単であり、また高さが低い。また、親車は間断なく走行できる。図1に振り子式親車を示す。その走路は横断通路において収納通路に対して直角である。例えば、各横断通路に一台の親車を使用するが、同じ横断通路に複数の親車を使用してもよい。実際は、親車は収納通路には進入できず、また別な収納ブロックの横断通路にも進入できない。親車は走路を走行でき、あるいは一時停止もできる。移転車も機械式であり、移転車の走行装置も収納ブロックの外部にある。いずれの車も例えばケーブル駆動式か、歯付きベルト駆動式であり、主電源に接続したモーターによって駆動を行う。実際は、このモーター、より一般的には動作装置は収納ブロック、即ち倉庫の外側にある。動作装置の動力はある種の動力伝達要素、例えばケーブルによって上記車に伝達する。動作装置は異なる用途を有する。例えば、移転車は一般に2つのモーターを必要とし、一つは走行に、もう一つはカバーの持上げに使用する。収納ブロックの外側にあるモーターは、倉庫内でスペースを取らず、簡単に駆動でき、周囲から保護できる。同時に、上記車の構成も簡便なままである。移転車は、具体的にはパレットの移転を行うことが仕事であり、連続的な物流、容量および/または速度が必要である。対象となる収納通路については、緩衝収納として使用できるため、関連する移転装置を可能な限り効率よく運転できる。
【0011】
親車および移転車の両車はシャトル部よりスピードがあり、連続走行できる。親車および移転車の走行速度は3〜5m/sであり、一方シャトル部の走行速度は1m/s未満のままである。このため、収納容量が大幅に増加すると同時に、シャトル部を使用するため、移転車の台数を大幅に減らすことができ、収納スペースの獲得コストおよび営業コストが大幅に低下する。移転車は一般に収容通路内に配置するため、容量を大きく取る必要がある。親車、移転車、およびシャトル部にはパレットを一つの装置から別な装置に移転するだけでなく、パレットをこの装置から収納位置に移転し、かつパレットを収納位置からこの装置に移転する持上げ移転手段を設ける。親車はシャトル部とパレットを単独で走行させることも、同時に走行させることもできる。さらに、親車は移転車からパレットを受け取ることや、移転車へパレットを運ぶことができる。シャトル部数は収納スペースに応じて変わる。本発明のシステムのシャトル部数は少なくとも一つであり、好ましくは親車に対して1〜10であり、より好ましくは3〜5である。親車よりも速度が遅いシャトル部は運転に時間を取り、同時に親車の容量を効率よく利用できる。
【0012】
図2の場合、自動倉庫システムは複数の、具体的には3つの平行な収納ブロック16を有し、これらブロックは共通して移転車13を有する。倉庫内で長い走行を確保でき、その走行も高速かつ効率的になる。同時に、物流を従来よりも自由に制御でき、収納スペース外側にあるコンベヤ数を最小限に抑えることができる。通常、物流を倉庫の左手縁部にのみあるが、移転車13を長く走行させることによって、商品を例えば上部の右手隅部から取り出すことができる。図2には、収納通路11のみを図示するが、この通路内にはシャトル部または移転車が存在する。親車12は横断通路10内を走行する。実際には、親車によってシャトル部を各種の収納通路間に走行させ、シャトル部によってパレットを収納通路の収納位置に移動させる。実際は、収納通路は移転車およびシャトル部が走行するトラックが形成する。パレットへの注文が出た場合には、シャトル部がパレットを収納位置から親車に取り出す。具体的には、シャトル部は親車と共に走行する。移転車は平行な収納ブロック間を走行し、パレットを倉庫に運び込み、かつパレットを倉庫から運び出す。移転車は端から端までの収納通路からなる急送トラックを走行するか、あるいは商品が収納されていない通路を走行する。親車、移転車およびシャトル部の統合的な動作によってシステムの構造が簡単になり、移転車の台数を削減でき、同時にシステムの運転効率が改善し、制御もより包括的になる。
【符号の説明】
【0013】
10:横断通路
11:収納通路
12:親車
13:移転車
14:シャトル部
15:スタッカークレーン
16:収納ブロック
図1
図2