特許第6906066号(P6906066)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6906066
(24)【登録日】2021年6月30日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】液晶表示パネル及び装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20210708BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20210708BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20210708BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20210708BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20210708BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210708BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20210708BHJP
【FI】
   G02F1/1368
   G02F1/1343
   G02F1/133 575
   G09G3/36
   G09G3/20 624B
   G09G3/20 680G
   G09F9/30 338
   G09F9/302 C
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-568111(P2019-568111)
(86)(22)【出願日】2017年11月2日
(65)【公表番号】特表2020-522761(P2020-522761A)
(43)【公表日】2020年7月30日
(86)【国際出願番号】CN2017109085
(87)【国際公開番号】WO2018223591
(87)【国際公開日】20181213
【審査請求日】2019年12月6日
(31)【優先権主張番号】201710423649.8
(32)【優先日】2017年6月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519293715
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISPLAY TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】特許業務法人IP−FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】▲はお▼ 思坤
【審査官】 鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0177067(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/130922(WO,A1)
【文献】 特開2009−181120(JP,A)
【文献】 特開2004−062146(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1368
G02F 1/1343
G02F 1/133
G09G 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本のデータ線、複数本の走査線及び複数の画素群を含む液晶表示パネルであって、
各画素群は、それぞれ一つの第1画素及び一つの第2画素を有し
画素の行ごとには、一本の走査線が対応して設けられ、
画素の列ごとには、一本のデータ線が対応して設けられ、
前記第1画素は、第1薄膜トランジスタ、第1充電コンデンサ、第2充電コンデンサ、第1蓄積コンデンサ及び第1液晶コンデンサを含み、
前記第1薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第1薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第1充電コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、
前記第1充電コンデンサの他端は、前記第2充電コンデンサの一端に接続され、前記第2充電コンデンサの他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、
前記第1蓄積コンデンサ及び前記第1液晶コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第1蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第1液晶コンデンサの他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続され、
前記第2画素は、第2薄膜トランジスタ、第2蓄積コンデンサ及び第2液晶コンデンサを含み、
前記第2薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのドレインは、前記第1充電コンデンサの他端に接続され、
前記第2蓄積コンデンサ及び前記第2液晶コンデンサの一端は、前記第2薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第2蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第2液晶コンデンサの他端は、前記カラーフィルム基板側の共通電極に接続され、
前記第1画素の輝度は、前記第2画素の輝度よりも大きい、液晶表示パネル。
【請求項2】
前記第1画素及び前記第2画素は、行単位で交互に設けられる、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項3】
前記第1画素及び前記第2画素は、交差するように設けられる、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項4】
前記第1画素は、第2k+1列の第n行又は第2k列の第n+1行に位置し、
前記第2画素は、第2k+1列の第n+1行又は第2k列の第n行に位置し、
液晶表示パネルは、N行の画素を含み、0<n<N、N≧2、k≧0である、請求項3に記載の液晶表示パネル。
【請求項5】
前記液晶表示パネルは、第1領域及び第2領域を含み、
前記第1領域における前記第1画素及び前記第2領域における第2画素は、同じ行に位置し、
前記第1領域における前記第2画素及び前記第2領域における第1画素は、同じ行に位置し、
前記第1領域に位置する前記第1画素及び前記第1領域に位置する前記第2画素は、行単位で交互に設けられ、
前記第2領域に位置する前記第1画素及び前記第2領域に位置する前記第2画素は、行単位で交互に設けられる、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項6】
前記第1領域の面積は、前記第2領域の面積に等しい、請求項5に記載の液晶表示パネル。
【請求項7】
前記液晶表示パネルは、二つの第1領域と、二つの前記第1領域の間に位置する第2領域と、を含む、請求項5に記載の液晶表示パネル。
【請求項8】
二つの前記第1領域の面積の合計は、前記第2領域の面積に等しい、請求項に記載の液晶表示パネル。
【請求項9】
バックライトモジュールと、
複数本のデータ線、複数本の走査線及び複数の画素群を含む液晶表示パネルと、を含む液晶表示装置であって、
各画素群は、それぞれ一つの第1画素及び一つの第2画素を有し
画素の行ごとには、一本の走査線が対応して設けられ、
画素の列ごとには、一本のデータ線が対応して設けられ、
前記第1画素は、第1薄膜トランジスタ、第1充電コンデンサ第2充電コンデンサ、第1蓄積コンデンサ及び第1液晶コンデンサを含み、
前記第1薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第1薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第1充電コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、
前記第1充電コンデンサの他端は、前記第2充電コンデンサの一端に接続され、前記第2充電コンデンサの他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、
前記第1蓄積コンデンサ及び前記第1液晶コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第1蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第1液晶コンデンサの他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続され、
前記第2画素は、第2薄膜トランジスタ、第2蓄積コンデンサ及び第2液晶コンデンサを含み、
前記第2薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのドレインは、前記第1充電コンデンサの他端に接続され
前記第2蓄積コンデンサ及び前記第2液晶コンデンサの一端は、前記第2薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第2蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第2液晶コンデンサの他端は、前記カラーフィルム基板側の共通電極に接続される、液晶表示装置。
【請求項10】
前記第1画素及び前記第2画素は、行単位で交互に設けられる、請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記第1画素及び前記第2画素は、交差するように設けられる、請求項に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置技術分野に関し、特に液晶表示パネル及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(Liquid crystal display,LCD)は、その軽さや薄さなどの利点から、最も急速に発展しているフラットパネル表示装置の一つになっている。しかしながら、陰極線管表示装置と比較して、薄膜トランジスタ表示装置(Thin Film Transistor,TFT−LCD)の視野角が比較的狭いため、視野角に対する要求が厳しいハイエンド表示分野、例えば、航空宇宙や医療などの分野への適用には、大きな制限をもたらす。
【0003】
LCD分野における広視野角技術の急速な発展により、現在、多くの製品の視野角は、それぞれ85°/85°の水平視野角及び垂直視野角となり、さらにより大きな視野角に達することができた。LCD広視野角技術には、主にマルチドメイン垂直配向(Multi−domain Vertical Alignment)技術及び横電界駆動(In Plane Switching,IPS)技術が含まれている。垂直配向モードの利点は、正面コントラストが高く、通常最大4000:1以上に達することができる。IPS技術は、TFTアレイ基板上に平行かつ重畳に分布されるように画素電極及び共通電極を形成することにより、水平電界によって液晶分子を回転させる。このため、広視野角が図られる。しかしながら、この場合、コントラストは比較的低く、通常2000:1以下である。
【0004】
視野角を拡大させる従来の方法は、主にメイン画素とサブ画素の輝度を異ならせるものである。図1に示すように、従来の液晶表示パネルにおける各画素は、メイン画素領域及びサブ画素領域を含む。メイン画素領域は、第1薄膜トランジスタT1、第1蓄積コンデンサCst1、第1液晶コンデンサClc1、第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2を含む。サブ画素領域は、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3、第2蓄積コンデンサCst2及び第2液晶コンデンサClc2を含む。第1薄膜トランジスタT1のゲート及び第2薄膜トランジスタT2のゲートは、いずれも走査線Gnに接続され、第1薄膜トランジスタT1のソース及び第2薄膜トランジスタT2のソースは、データ線Dataに接続される。第1蓄積コンデンサCst1及び第1液晶コンデンサClc1の一端は、第1薄膜トランジスタT1のドレインに接続され、第1蓄積コンデンサCst1の他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、第1液晶コンデンサClc1の他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続される。第1コンデンサC1の一端は、第1薄膜トランジスタT1のドレインに接続され、第1コンデンサC1の他端は、第2コンデンサC2に接続され、第2コンデンサC2の他端は、アレイ基板側の共通電極に接続される。
【0005】
第2蓄積コンデンサCst2及び第2液晶コンデンサClc2の一端は、第2薄膜トランジスタT2のドレインに接続され、第2蓄積コンデンサCst2の他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、第2液晶コンデンサClc2の他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続される。第2薄膜トランジスタT2のドレインは、第3薄膜トランジスタT3のソースに接続される。第3薄膜トランジスタT3のドレインは、第1コンデンサC1と第2コンデンサC2との間のノードに接続され、第3薄膜トランジスタT3のゲートは、走査線Gn+1に接続される。
【0006】
図2に示すように、Va及びVbは、それぞれメイン画素領域及びサブ画素領域の電圧を表す。t1〜t2時間帯において、走査線Gnの信号はハイレベルであり、T1及びT2をオンにし、T3をオフにし、Va及びVbはいずれもハイレベルである。t2時点において、走査線Gnをオンにし、走査線Gn+1をオフにし、T1及びT2をオフにし、T3をオンにし、第2液晶コンデンサClc2が放電され、第1コンデンサC1の下基板が充電され、Vaの電圧が上昇する。すなわち、VaはVbより大きいため、視野角が拡大される。しかしながら、薄膜トランジスタの数が多いため、開口率及び透過率が低下する。
【0007】
そこで、従来技術に存在する問題を解決するために、液晶表示パネル及び装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、視野角を拡大しつつ、開口率及び透過率を向上させることができる液晶表示パネル及び装置を提供することにある。
【0009】
上記の技術的問題を解決するために、本発明によれば、複数本のデータ線、複数本の走査線及び複数の画素群を含む液晶表示パネルであって、
各画素群は、それぞれ一つの第1画素及び一つの第2画素を有し
画素の行ごとには、一本の走査線が対応して設けられ、
画素の列ごとには、一本のデータ線が対応して設けられ、
前記第1画素は、第1薄膜トランジスタ、第1充電コンデンサ、第2充電コンデンサ、第1蓄積コンデンサ及び第1液晶コンデンサを含み、
前記第1薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第1薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第1充電コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、
前記第1充電コンデンサの他端は、前記第2充電コンデンサの一端に接続され、前記第2充電コンデンサの他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、
前記第1蓄積コンデンサ及び前記第1液晶コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第1蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第1液晶コンデンサの他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続され、
前記第2画素は、第2薄膜トランジスタ、第2蓄積コンデンサ及び第2液晶コンデンサを含み、
前記第2薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのドレインは、前記第1充電コンデンサの他端に接続され、
前記第2蓄積コンデンサ及び前記第2液晶コンデンサの一端は、前記第2薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第2蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第2液晶コンデンサの他端は、前記カラーフィルム基板側の共通電極に接続され、
前記第1画素の輝度は、前記第2画素の輝度よりも大きい液晶表示パネルが提供される。
【0010】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、前記第1画素及び前記第2画素は、行単位で交互に設けられる。
【0011】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、前記第1画素及び前記第2画素は、交差するように設けられる。
【0012】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、前記第1画素は、第2k+1列の第n行又は第2k列の第n+1行に位置し、前記第2画素は、第2k+1列の第n+1行又は第2k列の第n行に位置し、液晶表示パネルは、N行の画素を含み、0<n<N、N≧2、k≧0である。
【0013】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示パネルは、第1領域及び第2領域を含み、前記第1領域における前記第1画素及び前記第2領域における第2画素は、同じ行に位置し、前記第1領域における前記第2画素及び前記第2領域における第1画素は、同じ行に位置し、
前記第1領域に位置する前記第1画素及び前記第1領域に位置する前記第2画素は、行単位で交互に設けられ、前記第2領域に位置する前記第1画素及び前記第2領域に位置する前記第2画素は、行単位で交互に設けられる。
【0014】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、前記第1領域の面積は、前記第2領域の面積に等しい。
【0015】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示パネルは、二つの第1領域と、二つの前記第1領域の間に位置する第2領域と、を含む。
【0016】
本発明に係る液晶表示パネルにおいて、二つの前記第1領域の面積の合計は、前記第2領域の面積に等しい。
【0017】
上記の技術的問題を解決するために、本発明によれば、バックライトモジュールと、
複数本のデータ線、複数本の走査線及び複数の画素群を含む液晶表示パネルと、を含む液晶表示装置であって、
各画素群は、それぞれ一つの第1画素及び一つの第2画素を有し
画素の行ごとには、一本の走査線が対応して設けられ、
画素の列ごとには、一本のデータ線が対応して設けられ、
前記第1画素は、第1薄膜トランジスタ、第1充電コンデンサ第2充電コンデンサ、第1蓄積コンデンサ及び第1液晶コンデンサを含み、
前記第1薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第1薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第1充電コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、
前記第1充電コンデンサの他端は、前記第2充電コンデンサの一端に接続され、前記第2充電コンデンサの他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、
前記第1蓄積コンデンサ及び前記第1液晶コンデンサの一端は、前記第1薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第1蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第1液晶コンデンサの他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続され、
前記第2画素は、第2薄膜トランジスタ、第2蓄積コンデンサ及び第2液晶コンデンサを含み、
前記第2薄膜トランジスタのゲートは、対応する走査線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのソースは、対応するデータ線に接続され、
前記第2薄膜トランジスタのドレインは、前記第1充電コンデンサの他端に接続され
前記第2蓄積コンデンサ及び前記第2液晶コンデンサの一端は、前記第2薄膜トランジスタのドレインに接続され、前記第2蓄積コンデンサの他端は、前記アレイ基板側の共通電極に接続され、前記第2液晶コンデンサの他端は、前記カラーフィルム基板側の共通電極に接続される、液晶表示装置が提供される。
【0018】
本発明に係る液晶表示装置において、前記第1画素及び前記第2画素は、行単位で交互に設けられる。
【0019】
本発明に係る液晶表示装置において、前記第1画素及び前記第2画素は、交差するように設けられる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る液晶表示パネル及び装置によれば、次の画素を充電するときに前の画素を充電し続けることで、隣接する二つの画素の輝度を異ならせ、液晶表示パネルの視野角を拡大させることができる。さらに薄膜トランジスタ及びコンデンサの数が削減され、開口率及び透過率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】従来の液晶表示パネルの構造を示す概略図である。
図2図1のメイン画素及びサブ画素の電圧波形図である。
図3】本発明に係る液晶表示パネルの第1構造を示す概略図である。
図4】本発明に係る液晶表示パネルの画素群の構造を示す概略図である。
図5図4に対応する駆動信号の波形図である。
図6図4に対応する表示輝度を示す概略図である。
図7】本発明に係る液晶表示パネルの第2構造を示す概略図である。
図8図7に対応する表示輝度を示す概略図である。
図9】本発明に係る液晶表示パネルの第3構造を示す概略図である。
図10図9に対応する表示輝度を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
下記各実施例の説明は、添付の図面を参照して、本発明が実施できる特定の実施例を例示する。本発明で言及される方向用語、例えば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、「側面」などは、単に図面の方向を示すものである。したがって、使用された方向用語は、本発明を説明及び理解するためのものであり、本発明を限定するものではない。図面では、構造的に類似する要素は同じ参照番号で示されている。
【0030】
図3図6を参照して、図3は、本発明に係る液晶表示パネルの構造を示す概略図である。
【0031】
本実施例に係る液晶表示パネルは、複数本のデータ線Dn〜Dn+5、複数本の走査線Gn〜Gn+3及び複数の画素群10を含む。各画素群10は、二つの画素を含む。これら二つの画素は、互いに隣接して設けられる。複数本の走査線によって定義される画素は、複数行の画素を形成し、複数本のデータ線によって定義される画素は、複数列の画素を形成する。画素の行ごとには、一本の走査線が対応して設けられ、画素の列ごとには、一本のデータ線が対応して設けられる。
【0032】
図4を参照して、各画素群10は、第1画素11及び第2画素12を含む。前記第1画素11は、第1薄膜トランジスタT1、第1蓄積コンデンサCST1、第1液晶コンデンサCLC1、第1充電コンデンサCS1及び第2充電コンデンサCS2を含む。前記第1薄膜トランジスタT1のゲートは、対応する走査線に接続され、前記第1薄膜トランジスタT1のソースは、対応するデータ線に接続される。第1蓄積コンデンサCST1及び第1液晶コンデンサCLC1の一端は、第1薄膜トランジスタT1のドレインに接続され、第1蓄積コンデンサCST1の他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、第1液晶コンデンサCLC1の他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続される。前記第1充電コンデンサCS1の一端は、前記第1薄膜トランジスタT1のドレインに接続され、前記第1充電コンデンサCS1の他端は、前記第2充電コンデンサCS2の一端に接続され、前記第2充電コンデンサCS2の他端は、アレイ基板側の共通電極に接続される。
【0033】
前記第2画素12は、第2薄膜トランジスタT2、第2蓄積コンデンサCST2及び第2液晶コンデンサCLC2を含む。前記第2薄膜トランジスタT2のゲートは、対応する走査線に接続され、前記第2薄膜トランジスタT2のソースは、対応するデータ線に接続される。第2蓄積コンデンサCST2及び第2液晶コンデンサCLC2の一端は、第2薄膜トランジスタT2のドレインに接続され、第2蓄積コンデンサCST2の他端は、アレイ基板側の共通電極に接続され、第2液晶コンデンサCLC2の他端は、カラーフィルム基板側の共通電極に接続される。第2薄膜トランジスタT2のドレインは、前記第1充電コンデンサCS1の他端にも接続される。具体的に、第2薄膜トランジスタT2のドレインは、第1充電コンデンサCS1及び第2充電コンデンサCS2との間のノードに接続される。
【0034】
第1画素11及び第2画素12は、行単位で交互に設けられる。例えば、第1行は第1画素であり、第2行は第2画素であり、第3行は第1画素であり、第4行は第2画素である。第1画素11及び第2画素12は、隣接する二つの行に位置する。例えば、前記第1画素が第n行に位置する場合、前記第2画素は、第n+1行に位置する。ただし、液晶表示パネルは、N行の画素を含み、0<n<N、N≧2である。
【0035】
具体的な駆動プロセスでは、図5に示すように、t2〜t3時間帯において、Gnによって入力される走査信号はハイレベルであり、第1薄膜トランジスタT1をオンにするため、第1画素11の電圧V1は、データ電圧に等しく、すなわちハイレベルであるが、Gn+1によって入力される走査信号はローレベルであり、第2画素12の電圧V2はローレベルである。t3〜t4時間帯において、Gn+1によって入力される走査信号はハイレベルであり、第2薄膜トランジスタT2をオンにし、第2画素12が充電されるとともに、第1充電コンデンサCS1の下基板が充電され、V1がさらに上昇する。すなわち、V1はV2より大きいため、第1画素11の輝度は第2画素12の輝度より大きく、すなわち視野角が拡大される。t4時点の後、走査線がローレベルであるため、V1及びV2はローレベルである。
【0036】
図6は、図4に対応する表示輝度を示す。図6に示すように、Hは、画素の輝度又は電圧が高いことを示し、Lは、画素の輝度又は電圧が低いことを示す。すべての高電位画素が同じ行に位置し、すべての低電位画素が同じ行に位置するように、第1画素及び第2画素が行単位で交互に分布されるため、液晶表示パネルの輝度は、上から下に向かって高、低、高、低である。さらに、このようなパネルの構造が規則的であるため、液晶表示装置の製造プロセスの簡素化が図られる。本実施例に係る液晶表示装置は、隣接する画素間で分圧することにより視野角が拡大される。各行の画素の色は、それぞれ赤、緑、青、赤、緑、青である。
【0037】
図1の液晶表示装置と比較して、画素ごとに一つの薄膜トランジスタのみを必要とし、画素ごとに三つの薄膜トランジスタを必要としないので、TFTの数が削減される。また、二つの画素ごとに一組のCS1及びCS2を必要とし、画素ごとに一組のCS1及びCS2が必要としないので、コンデンサの数が削減される。使用される薄膜トランジスタ及びコンデンサの数が少ないため、開口率及び透過率が向上する。
【0038】
第1画素11及び第2画素12の位置を入れ替えてもよい。
【0039】
図7図8を参照して、図7は、本発明に係る液晶表示パネルの第2構造を示す概略図である。本実施例に係る液晶表示パネルは、前記第1画素11及び前記第2画素12が交差するように設けられる点で上記の実施例と異なる。一実施形態において、前記第1画素11は、第2k+1列(奇数列)の第n行又は第2k列(偶数列)の第n+1行に位置し、前記第2画素は、第2k+1列の第n+1行又は第2k列の第n行に位置する。ただし、液晶表示パネルは、N行の画素を含み、0<n<N、N≧2、k≧0である。
【0040】
図8に示すように、第1画素及び第2画素が交差するように設けられるため、高電位画素及び低電位画素が交差するように分布される。すなわち、隣接する二つの画素の輝度が異なる。また、第1実施例によれば、水平方向における明暗線の発生が回避され、表示効果を向上させることができる。
【0041】
図9図10を参照して、図9は、本発明に係る液晶表示パネルの第3構造を示す概略図である。本実施例に係る液晶表示パネルは、第1領域21及び第2領域22を含む点で第1実施例と異なる。水平方向における明暗線の発生をより良好に防止するために、一実施形態において、前記第1領域21の面積を前記第2領域22の面積に等しくする。一実施形態において、第1領域及び第2領域を、液晶表示パネルの左半分の領域及び右半分の領域とする。他の実施形態において、第1領域及び第2領域を、液晶表示パネルの上半分の領域及び下半分の領域とする。
【0042】
前記第1領域21における前記第1画素11及び前記第2領域22における第2画素12は、同じ行に位置し、前記第1領域21における前記第2画素12及び前記第2領域22における第1画素11は、同じ行に位置する。
【0043】
前記第1領域21に位置する前記第1画素11及び前記第1領域21に位置する前記第2画素12は、行単位で交互に設けられ、前記第2領域22に位置する前記第1画素11及び前記第2領域22に位置する前記第2画素12は、行単位で交互に設けられる。
【0044】
具体的に、前記第1領域21における前記第1画素が第n行に位置する場合、前記第1領域21における前記第2画素は、第n+1行に位置する。
【0045】
このとき、前記第2領域22における前記第1画素11は、第n+1行に位置し、前記第2領域22における前記第2画素12は、第n行に位置する。
【0046】
図10に示すように、第1領域及び第2領域における第1画素及び第2画素の位置が異なるため、三つの高電位画素及び三つの低電位画素が同じ行に位置し、すなわち高電位画素及び低電位画素が対称的に分布される。つまり、同じ行における半分の画素の輝度は、他の半分の画素の輝度とは異なる。第1実施例によれば、水平方向における明暗線の発生が回避される。また、画素配列が比較的規則的であるため、製造プロセスの簡素化が図られる。
【0047】
当該第1領域及び第2領域の数は一つに限定されないことが理解される。他の実施例において、液晶表示パネルは、二つの第1領域及び一つの第2領域を含んでもよい。このとき、第2領域は、二つの第1領域の間に位置し、二つの第1領域は、それぞれ表示パネルの両側に位置する。一実施例において、二つの第1領域の面積の合計は、第2領域の面積に等しくなってもよいし、また、一実施例において、二つの前記第1領域の面積は、第2領域の面積に等しくならなくてもよい。
【0048】
二つの前記第1領域における前記第1画素及び前記第2領域における第2画素は、同じ行に位置し、二つの前記第1領域における前記第2画素及び前記第2領域における第1画素は、同じ行に位置する。前記第1領域に位置する前記第1画素及び前記第1領域における前記第2画素は、行単位で交互に設けられ、前記第2領域における前記第1画素及び前記第2領域における前記第2画素は、行単位で交互に設けられる。
【0049】
本発明に係る実施例では、バックライトモジュールと、上記いずれかの液晶表示パネルと、を含む液晶表示装置がさらに提供される。
【0050】
本発明に係る液晶表示パネル及び装置によれば、次の画素を充電するときに前の画素を充電し続けることで、隣接する二つの画素の輝度を異ならせ、液晶表示パネルの視野角を拡大させることができる。さらに薄膜トランジスタ及びコンデンサの数が削減され、開口率及び透過率が向上する。
【0051】
以上、本発明を上記の好ましい実施例で開示したが、好ましい実施例は、本発明を限定するものではなく、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正を行うことができる。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義される範囲に準ずる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10