(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6906247
(24)【登録日】2021年7月1日
(45)【発行日】2021年7月21日
(54)【発明の名称】シーガルがる
(51)【国際特許分類】
B65D 85/50 20060101AFI20210708BHJP
A47G 19/22 20060101ALI20210708BHJP
【FI】
B65D85/50 100
A47G19/22 B
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-176383(P2019-176383)
(22)【出願日】2019年9月27日
(65)【公開番号】特開2021-54423(P2021-54423A)
(43)【公開日】2021年4月8日
【審査請求日】2019年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211569
【氏名又は名称】中松 義郎
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【審査官】
谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭60−055377(JP,U)
【文献】
特開2005−247578(JP,A)
【文献】
実開昭55−177723(JP,U)
【文献】
特開2011−001093(JP,A)
【文献】
実開昭62−060163(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/50
A47G 19/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の目または鳥動物類の天敵の眼や身体的特徴形状を印刷または添付した紙に形成した折り目を折って食品を収容する谷部を形成したことを特徴とする飲食用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、かもめ等カラスを含む鳥類および動物に飲食物を奪われないように守ることが出来る飲食物包装および飲食物容器に関する。
【背景技術】
【0002】
かもめ等カラスを含む鳥類および動物(以下、鳥動物類)は人間の持っている飲食物をも狙い、人間から飲食物を奪い取ることが知られている。
特に観光地において観光客が売店より飲食物を買って、そのまま屋外で飲食する場合には、鳥動物類のこれらの行動は観光客の飲食物購入の意欲を低下させる原因となり、店舗に経済的なダメージを及ぼしている。
しかしながら飲食物包装および容器は、飲食物を収容するという目的を達するのみの旧態以前としたものであり、飲食物包装および容器によって、鳥動物類を飲食物に近づかせずに奪われないようにするという発想は今まで全くなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
鳥動物類から人間が飲食物を奪われないために、人間は近づいてきた鳥動物類を人間の手足等の身体または道具を用いて、鳥動物類を人間が攻撃する、または鳥動物類と人間との距離がそれ以上近づかないように人間が威嚇するということが従来の方法である。
しかしながら、人間の視界に鳥動物類が入る前に、人間は鳥動物類から飲食物を奪われたり、そしてまた人間の視界に入ってから鳥動物類を威嚇・攻撃しようとしても間に合わないことがある。
本発明は飲食物を巡る人間対鳥動物類の対立構図を、直接的に人間が鳥動物類を威嚇・攻撃するによって人間が勝利を収めるという位相から脱却し、予め飲食物に近づいては危険であると鳥動物類が理解できる警告を飲食物包装容器に設け、人間が鳥動物類から飲食物を奪われないという意味においての共存関係を図ることを目的としている。
【0004】
本発明は、以上のような思想・事情に鑑みなされたものであり、観光地等の屋外に置いて人間は鳥動物類に飲食物を奪われることなく屋外で飲食を楽しむことが出来、かつ観光地等に彩りを添えている鳥動物類は、人間から見えるところ(すなわち鳥動物類から見たら人間の持っている飲食物の判別できるところ)に近づいてきても、飲食物の包装容器により警告され、容易に飲食物に近づくことは出来ない、ということを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の飲食物包装容器(以下、単に「包装容器」ともいう)は、「包装容器」に人間の目または鳥動物類の天敵の眼等の身体的特徴を設ける。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、鳥動物類は「包装容器」に人間の目または天敵の眼を見つけ、人間の持つ飲食物に近づくことが出来ない。人間の目または天敵の眼のみならず人間または天敵の顔、身体の特徴(口ばし等)がわかるものを設けるものも本発明に含まれる。天敵の眼とは例えばハヤブサの眼である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】
図1に人間の目または天敵の眼および顔、身体の特徴(以下身体の特徴)を設けた表面
【
図4】
図2を収容する飲食物の長さに応じて、「表面」の「身体の特徴」を含めて「裏面」の上に折り畳む
【
図6】
図5の符号25を中心に二つに折りたたむ。符号25と符号26の幅は飲食物の形状、大きさに応じて変化する
図5の符号25を谷折り、符号26を山折りにして符号1部をほぼ水平にする。符号3の目・眼部分、符号4のくちばし部分を際立たせる
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の包装容器について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、本発明「包装容器」の展開図の食品保持部面である。一枚の用紙(材質は紙以外も本発明に含まれる)一例を示す説明図である。
図1で示される一枚の用紙を21,25,26の折り目で折ることによって完成するので、コストダウンとなる。
【0010】
図2は、本発明の展開図の裏面である。「身体的特徴」によって鳥動物類に警告するので、「身体的特徴」、即ち
図3を明確に設ける。4はくちばしである。牙(きば)、鶏冠(とさか)、羽根など天敵の特徴を設けたものも本発明に含まれる。これは印刷によって予め設けても、シール等で後に付着しても本発明に含まれる。
【0011】
図3は、本発明の折り方の説明で、まず
図1の21と22で折る。
【0012】
図4は、本発明の折り方の第2ステップで
図3の23の折り目で折る。
【0013】
図5は、本発明の折り方の第3ステップで
図4の24の折り目で折る。
【0014】
本発明の折り方の第4ステップで
図5の26の折り目で折ると、本発明容器として完成したのが
図6である。
【0015】
図7は、
図6の25と26の折り目で形成された谷27に飲食物(例示「ロブスターロール」)を収容した状態。
【0019】
図11はドクター中松メガネーの応用版(目・眼部分を上方に向ける)
【0020】
一枚の用紙を折り畳んだ飲食物包装容器に限らず、いかなる飲食物包装容器に身体的特徴を設けて、鳥動物類に警告を与えることも本発明に含まれる。さらにドクター中松メガネーをつけて飲食すると、その効果は倍増する。
【0021】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、折り紙でなく成形したプラスチック等の容器も本発明に含まれる。本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、観光地等の屋外で鳥動物類に飲食物を奪われることなく、飲食することが出来るので、観光地等の屋外での飲食物を販売する店舗の収益が上がる。そしてまた本発明は製造時のコストを抑えることが出来る形状であるため
産業上の利用可能性が大きい。
【符号の説明】
【0023】
1 飲食物包装容器
21折り目
22折り目
23折り目
24折り目
25折り目
26折り目
27谷(飲食物収納部)
3 人間または天敵の目(眼)
4 人間または天敵の身体的特徴(例:くちばし)
5 飲食物(例:ロブスターロール)
6 1を保持する人間
7 その人間がかけたドクター中松メガネー
8 目の画
9 スリット
10 目の画
11 飲料等容器
12 目の画