(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。
図1は、本発明の第1実施形態における光源装置100を示す模式図である。光源装置100は、搭載部11と、ステム12と、半導体レーザ13と、波長変換部材14と、反射部材15とを備えている。
【0019】
搭載部11は、ステム12と波長変換部材14と反射部材15を搭載する部材である。
図1では搭載部11として平板形状のものを示しているが、各部材を搭載して保持できればどのような形状でもよい。また、半導体レーザ13の光照射に伴う発熱や、波長変換部材14での波長変換時の発熱等を光源装置100の外部に放熱するために、熱伝導性が良好な材質で構成されることが好ましい。ステム12は、半導体レーザ13を搭載する部材であり、熱伝導性の良好な銅、アルミニウム等の金属や窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等のセラミックで構成されることが好ましい。
【0020】
半導体レーザ13は、所定の電圧を印加されると所定波長の一次光L10をレーザ発振して、波長変換部材14に対して照射する。一次光L10の波長としては、波長変換部材14の吸収帯域であればよく、例えば青色光、紫色光、近紫外光、紫外光等の短波長のものを用いることができる。半導体レーザ13を構成する材料は、一次光L10の波長を発振可能であれば限定されず、例えば窒化ガリウム系、酸化ガリウム系、酸化亜鉛系、セレン化亜鉛系等の公知の材料を用いることができる。
【0021】
波長変換部材14は、蛍光体材料を含有して半導体レーザ13から照射された一次光L10の少なくとも一部を波長変換して二次光L2を放出する部材である。波長変換部材14中での蛍光体材料の含有形態は限定されず、蛍光体粒子を樹脂中に分散したものや蛍光体を含有したセラミックの焼結体などであってもよい。波長変換部材14に含有される蛍光体材料は、一次光L10を吸収して二次光L2を放出するものであれば限定されず、複数種類の蛍光体材料を含有するとしてもよい。二次光L2の波長としては、一次光L10と混色して白色光となるものが好ましく、一次光L10が青色である場合には二次光L2は黄色光が好ましい。また、一次光L10が紫色や近紫外光、紫外光である場合には、RGB各色を放出する複数の蛍光体材料を用いて、二次光L2同士の混色で白色を得ることが好ましい。
【0022】
波長変換部材14に含有される蛍光体材料としては、例えば無機化合物では酸化物系、窒化物系などがあり、具体的には酸化物系にはCa
3Sc
2Si
3O
12:Ce、CaSc
2O
4:Ce、Y
3Al
5O
12:Ce、(Y、Gd)
3(Al,Ga)
5O
12:Ce、(Sr,Ba)
2SiO
4:Eu、(Si,Al)
3(N,O)
4:Eu、Ba
3Si
6O
12N
2:Eu、CaAlSiN
3:Eu、BaMgAl
10O
17:Eu、Y
2O
2S:Eu、Sr
4Al
14O
25:Eu、クルムス、CaSrクロロアパタイトなどが挙げられる。窒化物系にはY−SiO−N:Ce、La−Si−O−N:Ce、AlN:Eu、SrSi
6N
8:Eu、SrSi
9Al
19ON
31:Eu、SrSiAl
2O
3N
2:Eu、SrSi
5AlO
2N
7:Eu、BaSi
2O
2N
2:Eu、Ba
3Si
6O
12N
2:Eu、SrSiAl
2O
3N
2:Eu、SrSi
5AlO
2N
7:Eu、Sr
3Si
13Al
3O
2N
21:Eu、Sr
5Si
21Al
5O
2N
35:Eu、β−sialon:Eu((Si,Al)
6(O,N)
8:Eu)、MSi
2O
2N
2:Eu(M=Ca,Sr)、AlON:Mn、α−sialon:Yb、MYSi
4N
7:Eu(M=Sr,Ba)、α−sialon:Eu(Ca
x(Si,Al)
12(O,N)
16:Eu)、CaAlSiN
3:Ce、CaAlSiN
3:Eu、M
2Si
5N
8:Eu(M=Ca,Sr,Ba)、LaSi
3N
5:Eu、CaSiN
2:Eu、CaSiN
2:Ce、(Ca,Sr)Si
5N
8:Eu、(Ca,Sr)SiN
3:Euが挙げられる。硫化物系には(Ca,Sr)S:Eu、CaGa
2S
4:Eu、ZnS:Cu,Alが挙げられる。有機物にはbrilliantsulfoflavine FF、basic yellow HG、eosine、rhodamine 6G、rhodamine Bが挙げられる。
【0023】
反射部材15は、光を反射する反射面を有する部材であり、波長変換部材14を挟んで半導体レーザ13の反対側に配置され、波長変換部材14の表面で反射された一次光L11を波長変換部材14の方向に一次光L12として再反射する。反射部材15の反射面形状は平面であっても曲面であってもよいが、所定の拡がり角度をもって照射される一次光L10およびL11を再反射して、波長変換部材14の所定領域に再入射する光の強度を高めるためには、凹面鏡であることが好ましい。
図1では反射部材15を他の部材とは別体として示しているが、光源装置100を構成する他の部材の一部を鏡面とすることで反射部材15を構成するとしてもよく、例えば搭載部11であるパッケージの一部を反射部材15として兼用するとしてもよい。
【0024】
図1に示した光源装置100では、半導体レーザ13が一次光L10を波長変換部材14に対して照射し、波長変換部材14の内部に取り込まれた一次光L10の少なくとも一部が二次光L2に変換される。また、一次光L10のうち波長変換部材14内部に取り込まれず表面で反射された一次光L11は、反射部材15の反射面に入射して一次光L12として再反射されて波長変換部材14に再入射する。波長変換部材14の内部に取り込まれた一次光L12の少なくとも一部も二次光L2に変換される。このとき、一次光L10と一次光L12は部分的に蛍光体材料等によって散乱され、二次光L2と混色されて白色光として光源装置100の外部に照射される。
【0025】
波長変換部材14の表面で反射された一次光L11は、反射部材15で波長変換部材14方向に再反射されて一次光L12として再び波長変換部材14に照射されるため、反射された一次光L11が光源装置100の外部に取り出されることを防止でき、簡便な構造でグレアを抑制することが可能となる。
【0026】
図2は、波長変換部材14の表面における一次光L10と一次光L12の照射領域を示す模式図であり、
図2(a)は一次光L10と一次光L12の中心が重なる場合、
図2(b)は一次光L10と一次光L12の中心が異なる場合、
図2(c)は一次光L10と一次光L12の周縁が重なる場合を示している。
図2(a)〜(c)に示すように、反射部材15の反射面は、半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域よりも、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域のほうが大きくなるように設計されている。
【0027】
半導体レーザ13から照射される一次光L10は、所定の拡がり角度で波長変換部材14に入射し、表面で反射された一次光L11も同様の拡がり角度で反射部材15に入射する。反射部材15の反射面が平板状または凸面鏡の場合には、反射部材15で再反射された一次光L12は、さらに照射領域が拡大されて波長変換部材14に再照射されるため、一次光L10が直接照射された領域よりも大きい面積に照射される。
【0028】
反射部材15の反射面が凹面鏡の場合には、反射面の曲率を適切な範囲に設定することで、平板状の反射面を用いる場合よりも波長変換部材14の狭い範囲に一次光L12を再照射できる。反射部材15として凹面鏡を用いた場合にも、上述したように半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域よりも、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域のほうが大きくされる。
【0029】
反射部材15で再反射された一次光L12の再照射領域のほうが、半導体レーザ13から直接照射された一次光L10の照射領域よりも大きいことで、一次光L12の再入射領域には一次光L10の直接照射領域とは異なる領域が必然的に含まれる。一次光L10の直接照射領域では、既に波長変換部材14に含有される蛍光体材料による二次光L2への波長変換が行われているため、一次光L12が再度照射されても二次光L2への波長変換効率を向上させる効果は見込めない。そこで、一次光L10の直接照射領域とは異なる領域に一次光L12を再照射することで、波長変換部材14中で一次光L10から二次光L2への波長変換に寄与していなかった蛍光体材料によって、効率的に一次光L12を二次光L2に波長変換することができる。
【0030】
反射部材15の反射面として凹面鏡を用いることで、一次光L12の再照射領域のほうが直接照射された一次光L10の照射領域よりも大きくなるように設計しながらも、一次光L12が再照射される領域の面積を小さくすることができる。一次光L12の再照射領域の面積が小さくなると、単位面積当たりの光強度が向上するため、波長変換部材14で波長変換された二次光L2の輝度を高めることができる。
【0031】
また、
図2(a)〜(c)に示すように、半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域と、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域とは、少なくとも一部が重なることが好ましい。一次光L10の直接照射領域と一次光L12の再照射領域とが分離していると、波長変換部材14の異なる位置から二次光L2が取り出されるため、光源装置100から外部に二次光L2を取り出すための光学系の設計が複雑になってしまう。一次光L10の直接照射領域と一次光L12の再照射領域との少なくとも一部が重畳されることで、それぞれの領域から取り出される二次光L2が連続した一点のように視認でき、光学系の設計を簡略化することが可能となる。
【0032】
さらに、
図2(a)〜(c)に示すように、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域は、少なくとも半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域中心SCと重なることが好ましい。一般的に、半導体レーザ13から照射される一次光L10の光強度は、照射領域の中心SCで最大となっているため、波長変換部材14から取り出される二次光L2の輝度も中心SCで最大となる。一次光L12の再照射領域が一次光L10の照射領域中心SCと重なることで、それぞれの領域から取り出される二次光L2がさらに連続した一点のように視認でき、光学系の設計を簡略化することが可能となる。
【0033】
図2(c)に示した例では、半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域と、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域とは、一方の周縁が重なり合っている。このように一次光L10の直接照射領域と一次光L12の再照射領域の周縁が重なり合うと、二つの領域が重なり合う周縁部での二次光L2の輝度を高めてエッジの明確な配光分布を得ることができる。
【0034】
図3は、光源装置100を複数用いた車両用灯具による光照射を配光スクリーンに投影した光源像を示す図であり、
図3(a)は
図2(a)の例を用いた図であり、
図3(b)は
図2(c)の例を用いた図である。
図3(a)(b)に示すように、複数の光源装置100をカットオフラインL
COに沿って配置することで、一次光L10の直接照射領域と一次光L12の再照射領域が重なり二次光L2の輝度が高い領域が、カットオフラインL
COに接近するように配光設計することができる。これにより、配光のホットゾーンがカットオフラインL
COに近づいて遠方視認性が改善される。
【0035】
また、
図3(b)に示したように、一次光L10の直接照射領域と一次光L12の再照射領域の周縁が重なり合うように設定することで、二次光L2の輝度が高い領域をカットオフラインL
COにさらに接近するように配光設計することができる。これにより、配光のホットゾーンがカットオフラインL
COにさらに近づくため、遠方視認性をより一層改善することができる。
【0036】
本実施形態の光源装置100および車両用灯具では、半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域よりも、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域を大きくすることで、一次光L12の再入射領域には一次光L10の直接照射領域とは異なる領域が必然的に含まれる。したがって、波長変換部材14中で一次光L10から二次光L2への波長変換に寄与していなかった蛍光体材料によって、効率的に一次光L12を二次光L2に波長変換することができる。これにより、簡便な構造でグレアを抑制するとともに、半導体レーザから照射される一次光の利用効率を向上することが可能となる。
【0037】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
図4は、本発明の第2実施形態における光源装置110を示す模式図である。光源装置110は、搭載部11と、半導体レーザ13と、波長変換部材14と、反射部材15と、反射鏡20を備えており、パラボラ光学系の灯具を構成している。
【0038】
本実施形態では、半導体レーザ13としてベアチップの半導体レーザ素子をパッケージ化したものを用い、例えばCAN型パッケージ等の公知の構造を採用することができる。また、半導体レーザ13は搭載部11上に搭載されていてもよいが、別部材に取り付けられていてもよい。
【0039】
反射鏡20は、搭載部11上に搭載された放物面状の反射面を有するミラーである。反射鏡20の一部には、透過窓21が設けられている。透過窓21は、反射鏡20の反射面に設けられた孔または透明な部材であり、半導体レーザ13が照射する一次光L10を透過可能とされている。
【0040】
光源装置110では、透過窓21を介して半導体レーザ13から一次光L10が波長変換部材14に対して照射される。
図1に示したと同様に、波長変換部材14の内部に取り込まれた一次光L10の少なくとも一部が二次光L2に変換される。また、一次光L10のうち波長変換部材14内部に取り込まれず表面で反射された一次光L11は、反射部材15の反射面に入射して一次光L12として再反射されて波長変換部材14に再入射する。波長変換部材14の内部に取り込まれた一次光L12の少なくとも一部も二次光L2に変換される。
【0041】
反射鏡20の搭載位置は、透過窓21と反射部材15が波長変換部材14に対して反対側となり、波長変換部材14が放物面の焦点位置となるように設けられている。反射鏡20の反射面は、波長変換部材14から放出される二次光L2と散乱された一次光L10、L12を前方(図中左方向)に照射する。
【0042】
本実施形態では、反射部材15が波長変換部材14の前方に設けられるため、波長変換部材14を前方から直接視認することがなく、別途隠蔽用の部材を設ける必要がないため部品点数を低減することができる。また、半導体レーザ13を搭載部11に搭載する必要がなく、光源装置110の小型化を図ることが可能となる。さらに、半導体レーザ13を設ける位置の設計自由度を高めることもできる。
【0043】
本実施形態の光源装置110および車両用灯具でも、半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域よりも、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域を大きくすることで、一次光L12の再入射領域には一次光L10の直接照射領域とは異なる領域が必然的に含まれる。したがって、波長変換部材14中で一次光L10から二次光L2への波長変換に寄与していなかった蛍光体材料によって、効率的に一次光L12を二次光L2に波長変換することができる。これにより、簡便な構造でグレアを抑制するとともに、半導体レーザから照射される一次光の利用効率を向上することが可能となる。
【0044】
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
図5は、本発明の第3実施形態における光源装置120を示す模式図である。光源装置120は、搭載部11と、半導体レーザ13と、波長変換部材14と、反射部材15と、投影レンズ16を備えており、モノフォーカス光学系の灯具を構成している。
【0045】
本実施形態でも、半導体レーザ13としてベアチップの半導体レーザ素子をパッケージ化したものを用い、例えばCAN型パッケージ等の公知の構造を採用することができる。また、半導体レーザ13は搭載部11上に搭載されていてもよいが、別部材に取り付けられていてもよい。
【0046】
投影レンズ16は、焦点位置からの入射した光を所定の拡がり角度として前方に出射する光学部材である。波長変換部材14は、投影レンズ16の焦点位置近傍となるように配置されている。
【0047】
光源装置120でも
図1に示したと同様に、半導体レーザ13から一次光L10が波長変換部材14に対して照射される。波長変換部材14の内部に取り込まれた一次光L10の少なくとも一部が二次光L2に変換される。また、一次光L10のうち波長変換部材14内部に取り込まれず表面で反射された一次光L11は、反射部材15の反射面に入射して一次光L12として再反射されて波長変換部材14に再入射する。波長変換部材14の内部に取り込まれた一次光L12の少なくとも一部も二次光L2に変換される。波長変換部材14から放出される二次光L2と散乱された一次光L10、L12は、投影レンズ16の前方(図中左方向)に照射される。
【0048】
本実施形態の光源装置120および車両用灯具でも、半導体レーザ13から波長変換部材14に直接照射された一次光L10の照射領域よりも、反射部材15で再反射された一次光L12の照射領域を大きくすることで、一次光L12の再入射領域には一次光L10の直接照射領域とは異なる領域が必然的に含まれる。したがって、波長変換部材14中で一次光L10から二次光L2への波長変換に寄与していなかった蛍光体材料によって、効率的に一次光L12を二次光L2に波長変換することができる。これにより、簡便な構造でグレアを抑制するとともに、半導体レーザから照射される一次光の利用効率を向上することが可能となる。
【0049】
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
図6は、本発明の第4実施形態における波長変換部材14と反射部材15との位置関係を示す模式図である。本実施形態では
図6に示すように、波長変換部材14の周囲を白色部材17で囲むとともに、反射部材15の上端が波長変換部材14の外周から距離g1だけ離間している。
【0050】
白色部材17は、波長変換部材14の少なくとも側面を覆う部材であり、波長変換部材14内部から側面を介して外部方向に向かう一次光L10、L12および二次光L2を内部に再反射するための部材である。白色部材17を構成する材料や製造方法は限定されないが、例えば白色微粒子が分散された樹脂材料を波長変換部材14の周囲に塗布した後に硬化して形成することができる。
【0051】
本実施形態では、反射部材15の上端と波長変換部材14の外周とが距離g1だけ離間しているため、波長変換部材14の上方に放出された二次光L2や一次光L10,L12が反射部材15によって遮られない。したがって、波長変換部材14から照射される白色光を良好に外部に取り出すことができる。
【0052】
(第5実施形態)
次に本発明の第5実施形態について説明する。第1実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
図7は、本発明の第5実施形態における波長変換部材14と反射部材15との位置関係を示す模式図である。
図8は、反射部材15によるカットライン形成を示す模式図である。本実施形態では
図7に示すように、波長変換部材14の周囲を白色部材17で囲むとともに、反射部材15の上端が波長変換部材14の外周と距離g2だけ重畳している。
【0053】
本実施形態では、反射部材15の上端と波長変換部材14の外周とが距離g2だけ重畳しているため、波長変換部材14の上方に放出された二次光L2や一次光L10,L12が反射部材15の上端で部分的に遮られる。したがって、反射部材15のうち二次光L2や波長変換部材14で散乱された一次光L10,L12を部分的に遮る領域は、遮光部として機能する。
【0054】
これにより、波長変換部材14から照射される配光の一部を遮光して、カットラインを有する配光を簡便に実現することができる。特に、
図5に示したモノフォーカス光学系の光源装置120に対して本実施形態を採用すると、光像が上下反転して配光の上方が遮光されたカットラインを容易に形成して前方に照射することが可能となる。
【0055】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。