(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
Rが、水素原子または炭素数3〜8の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、任意に1個または2個の酸素を含むことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。
前記式(I)の化合物が、4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレート、4,4’−((1,3−フェニレンビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(1,3−ジオキソラン−2−オン)およびビス((2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)テレフタレートからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の使用。
式(I)の化合物が、グループ(I)の化合物から選択される少なくとも1種の成分、グループ(II)の化合物から選択される少なくとも1種の成分、およびグループ(III)の化合物から選択される少なくとも1種の成分を含む悪臭打消し組成物と組み合わせて使用され、ここで、グループ(I)〜(III)の化合物は、以下のとおり定義されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用:
a)グループ(I):式R1CHOのアルデヒド(式中、R1は、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭素鎖である);
b)グループ(II):式R2COR3のケトン(式中、R2は、エチル基またはメチル基であり、R3は、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭素鎖である);
c)グループ(III):式R4CH2OHの第一級アルコール(式中、R4は、芳香族部分により任意に置換された、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭素鎖である)。
前記消費者製品が、ファブリックケア製品、ボディケア製品、スキンケア製品、エアケア製品、ペットケア製品またはホームケア製品であることを特徴とする、請求項10記載の悪臭中和消費者製品。
前記消費者製品が、ファブリックソフトナー、ファブリックリフレッシャー、アイロンウォーター、エアフレッシュナー、「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナー、シャンプー、カラーリング剤、ヘアスプレー、または猫用リターであることを特徴とする、請求項10記載の悪臭中和消費者製品。
アンモニア、第一級アミンまたは第二級アミンからの悪臭を低減または中和する方法であって、該方法は、有効量の請求項1から6までのいずれか1項において定義される少なくとも1種の式(I)の化合物または請求項7から9までのいずれか1項において定義される悪臭中和組成物を密閉空間に分配すること、または表面に適用することを含む方法。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】異なるシクロカーボネート分子の存在下でのイソアミルアミンの経時的な転化率を表す図である。
【
図2】グリセロールカーボネートまたはPEGメチルエステルメタクリレートの存在下でのイソアミルアミンの経時的な転化率を表す図である。
【
図3】グリセロールまたはグリセロールカーボネートの存在下でのイソアミルアミン悪臭の知覚された強度を示す図である。
【
図4】1696cm
−1でのIR吸収の経時的な強度増加を表す図である。
【
図5】3つの試験サンプルの悪臭強度を表す図であり、すなわち、サンプル1は、魚であり、サンプル2は、魚と式(I)の化合物を含むエアロゾルエアフレッシュナーであり、サンプル3は、魚と対照エアロゾルエアフレッシュナー(式(I)の化合物を含まないエアフレッシュナー)である。
【0012】
発明の説明
こうして我々は、驚くべきことに、グリセロールカーボネートまたはグリセロールカーボネート誘導体が、特定の悪臭生成化合物を中和するという非常に有用な悪臭打消し特性を有していることを立証した。本発明の文脈において、「中和剤」または「中和」は、識別された悪臭化合物との化学的および/または物理化学的な相互作用を含む特定のメカニズムを指す。本発明による中和化合物の使用は、悪臭、特に悪臭の原因となるアンモニアおよび第一級または第二級アミンの量を非常に効率的に減少または抑制することを可能にする。
【0013】
有利には、中和化合物のカーボネート官能基は、特に悪臭の原因となるアンモニアおよび第一級または第二級アミンと不可逆的に結合して、周囲環境におけるこれらの化学物質の濃度の低下を生む。意外なことに、本発明の化合物を使用した悪臭の知覚は、同じ作用機序を有する既知の化合物よりも迅速に減少する。この効果は、本発明の臭気中和剤が使用されるとすぐに認められる。
【0014】
したがって、本発明の第1の対象は、特にアンモニアおよび第一級アミンまたは第二級アミンに対する悪臭中和剤としての式
【化2】
[式中、mは1〜4の整数であり;nは1または2であり;Rは、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、任意に1個または2個の酸素原子または窒素原子を含む]の化合物の使用である。本発明の任意の実施形態によれば、式(I)の化合物は、その立体異性体のいずれか1つの形態、またはそれらの任意の混合物の形態をとる。
【0015】
第一級アミンまたは第二級アミンという用語は、当該技術分野における通常の意味、すなわち、窒素原子が2個の水素原子および1個のヒドロカルビル基で置換されている第一級アミン官能基ならびに窒素原子が1個の水素原子および2個のヒドロカルビル基で置換されている第二級アミン官能基を意味する。悪臭を放つ複合混合物中に存在することが知られている第一級または第二級アミンの非網羅的な例は、3−メチルブチルアミン、ブタン−1−アミン、1,5−ジアミノペンタンまたは1,4−ジアミノブタンである。
【0016】
分かりやすくする意味で、「その立体異性体のいずれか1つ」またはその類似表現は、当業者によって理解される通常の意味、すなわち、本発明の化合物が、純粋な鏡像異性体(キラルの場合)またはジアステレオ異性体であり得ることを意味する。
【0017】
分かりやすくする意味で、「・・・炭化水素基・・・」という表現は、前記基が、水素原子および炭素原子からなり、かつ脂肪族炭化水素、すなわち、直鎖もしくは分岐鎖の飽和炭化水素(例えばアルキル基)、直鎖もしくは分岐鎖の不飽和炭化水素(例えばアルケニル基もしくはアルキニル基)、飽和環状炭化水素(例えばシクロアルキル)もしくは不飽和環状炭化水素(例えばシクロアルケニルまたはシクロアルキニル)の形態をとり得るか、または芳香族炭化水素、すなわち、アリール基の形態をとり得るか、または前記タイプの基の混合物の形態をとり得、例えば、特定の基が、1つのタイプのみであるとの特定の限定が言及されない限り、直鎖アルキル、分岐鎖アルケニル(例えば、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する)、(ポリ)シクロアルキルおよびアリール部分を含み得る。同様に、本発明のすべての実施形態では、基が2つ以上のタイプのトポロジー(例えば、直鎖、環状もしくは分岐鎖)の形態をとり、かつ/または飽和もしくは不飽和(例えば、アルキル、芳香族またはアルケニル)であると言及される場合、上記で説明したように、前記トポロジーのいずれか1つを有するか、または飽和もしくは不飽和である部分を含み得る基も意味する。同様に、本発明のすべての実施形態では、基が1つのタイプの飽和または不飽和(例えばアルキル)の形態をとると言及される場合、前記基は、任意のタイプのトポロジー(例えば、直鎖、環状もしくは分岐鎖)または種々のトポロジーを有するいくつかの部分を有することを意味する。当業者には、mが1のとき、Rは、炭素数1〜20のヒドロカルボニル基であり;mが2のとき、Rは、炭素数1〜20のヒドロカーボンジイル基(hydrocarbonediyl group)であり;mが3のとき、Rは、炭素数1〜20のヒドロカーボントリイル基(hydrocarbonetriyl group)であり、mが4のとき、Rは、炭素数1〜20のヒドロカーボンテトライル基(hydrocarbonetetrayl group)であることが十分に理解される。
【0018】
分かりやすくする意味で、「1個もしくは2個の酸素原子および/または1個〜2個の窒素原子を含む」またはその類似表現は、本発明では、参照される基が、例えば、エーテル、アセタール、エステル、アルデヒド、ケトン、アミド、カルボキシレートまたはアルコールなどの官能基;好ましくはエーテル、アセタール、エステル、アミド、カルボキシレートまたはアルコールなどの官能基を含み得ることを意味する。
【0019】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、前記化合物(I)は、炭素数4〜18の化合物である。
【0020】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、mは1または2である。好ましくは、mは1である。
【0021】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、nは1である。
【0022】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、Rは、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、特に炭素数1〜10の炭化水素基またはさらに炭素数3〜8の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、任意に1個または2個の酸素を含む。
【0023】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、Rは、水素原子、メタクリロイル基、メタ−もしくはパラテレフタロイル基またはメタ−もしくはパラベゼンジイル基を表す。
【0024】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、mが1のとき、Rは、水素原子またはメタクリロイル基を表し、好ましくは水素原子である。
【0025】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、mが2のとき、Rは、パラテレフタロイル基またはメタベンゼンジイル基を表す。
【0026】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物は、4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン(グリセロールカーボネートとも称される)、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレート、4,4’−((1,3−フェニレンビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(1,3−ジオキソラン−2−オン)およびビス((2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)テレフタレートからなる群から選択される。好ましくは、式(I)の化合物は、4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンである。好ましくは、式(I)の化合物は、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレート、4,4’−((1,3−フェニレンビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(1,3−ジオキソラン−2−オン)およびビス((2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)テレフタレートからなる群から選択される。
【0027】
式(I)の化合物は市販されているか、または当業者に公知の方法を用いて4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンのエステル化またはエーテル化によって得ることができる。
【0028】
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物は、本発明の化合物と同じまたは異なる作用機序を有する悪臭知覚を低減または抑制することが知られている化合物または技術と組み合わせて使用することができる。非限定的な例として、式(I)の化合物は、欧州特許出願公開第1145723号明細書(EP1145723)に記載の加工されたトウモロコシ穂軸から得られる材料などの吸収性材料と、または国際公開第2008155683号(WO2008155683)に開示されている悪臭打消し組成物と組み合わせて使用することができる。別の特定の実施形態によれば、式(I)の化合物は、グループ(I)の化合物から選択される少なくとも1種の成分、グループ(II)の化合物から選択される少なくとも1種の成分、およびグループ(III)の化合物から選択される少なくとも1種の成分を含む悪臭打消し(MOC)組成物と組み合わせて使用することができ、ここで、グループ(I)〜(III)の化合物は、以下のとおり定義される:
a)グループ(I):式R
1CHOのアルデヒド(式中、R
1は、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭素鎖である);
b)グループ(II):式R
2COR
3のケトン(式中、R
2は、エチル基またはメチル基であり、R
3は、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭素鎖である);
c)グループ(III):式R
4CH
2OHの第一級アルコール(式中、R
4は、芳香族部分により任意に置換された、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭素鎖である)。
【0029】
以下の実施例に示すように、式(I)の化合物は、特にアンモニアおよび第一級または第二級アミンからの悪臭を、先行技術から公知の化合物よりも迅速に中和することができ、そのため、対応する悪臭に対してより良好な影響を及ぼす。理論に縛られることなく、式(I)の化合物は、ウレタン化合物を形成する臭気アミン化合物と反応すると考えられる。アミンは不可逆的に共有結合され、そのため、周囲の悪臭アミンの濃度は減少することになる。
【0030】
別の態様では、本発明は、特にアンモニアおよび第一級または第二級アミンによって生成された悪臭を中和するための悪臭中和組成物または悪臭中和消費者製品における上記式(I)の化合物の使用に関する。したがって、特にアンモニアおよび第一級または第二級アミンからの悪臭を、アンモニアまたはアミン官能基を不可逆的に共有結合させることによって低減または中和する方法も本発明の対象であって、該方法は、有効量の上記で定義される式(I)の化合物を密閉空間内に分配すること、またはそれらを表面上に適用することを含む。好ましくは、本発明の方法は、密閉空間内に有効量の上記で定義される式(I)の化合物を分配することを含む。
【0031】
本発明の式(I)の化合物は、アンモニア、第一級または第二級アミンの攻撃的な臭気を低減または抑制するために有利に使用することができるので、これらの化合物を悪臭中和組成物または消費者製品に含めることが特に有利である。式(I)の化合物を含む組成物または消費者製品を空気中に分配するか、または表面上に適用する手法は、多数あり得る。好ましい実施形態によれば、組成物または消費者製品は、式(I)の化合物を含む悪臭中和組成物を、蒸気に移行する液滴として、または供給源から直接蒸発する液滴として空気中に分配する装置によって密閉空間に分配される。少なくとも1種の式(I)の化合物を含む組成物を空気中に液滴として導入することができる装置には、エアロゾルスプレーまたはアトマイザー;組成物をエアロゾル化するために圧電技術を用いるウォールプラグインまたはバッテリー駆動装置;および通常は熱を使用せずに液体組成物を蒸気に変える噴霧システムが含まれる。式(I)の化合物を含む組成物を空気中に導入することができる装置には、時に電気扇の助けによってゲルが蒸発する際にフレグランスを放出する含浸ゲル;式(I)の化合物が浸み込んだ芯材または木製リードからの蒸発によって式(I)の化合物を放出する芯材およびリードディフューザー;ならびに式(I)の化合物が含浸された紙、プラスチック、プラスターおよび木材などの固体または半固体材料も含まれる。
【0032】
エアロゾルスプレーは、噴射剤と、スプレーノズルを含むボタン(アクチュエーター)を押し下げることによって開かれる弁を備える封止された金属またはガラス容器内に加圧下に詰められた少なくとも1種の式(I)の化合物を含む組成物とを使用する。アクチュエーターを押すことによって容器の弁が開かれると、式(I)の化合物は、アクチュエーター内部に配置されたスプレーノズルを通って押し出され、式(I)の化合物を含む液滴のミストを作り出す。噴射剤は、プロパン、ブタンまたはジメチルエーテルなどの液化ガスであってよく、または圧縮空気もしくは圧縮窒素などの圧縮ガスであってよい。
【0033】
本発明の文脈において同じく適した比較的最近のタイプのエアロゾルパッケージは、缶内に含まれる少なくとも1種の式(I)の化合物を含む組成物が充填されたプラスチックバッグを含む。バッグは、弁/アクチュエーター/スプレーノズルに取り付けられ、加圧下で空気に囲まれた缶に封止されている。アクチュエーターが押されると、弁が開き、液体組成物がバッグの周りの圧力によってノズルを通って押し出される。
【0034】
本発明には、エアロゾル缶からエアロゾルの用量を断続的に周囲に放出するための自動エアロゾルディスペンサー装置も適している。これらの装置は、一般的に、加圧下の少なくとも1種の式(I)の化合物を含む組成物が入ったエアロゾル容器と、作動時に、缶から環境へエアロゾルの用量を放出するように適合された放出機構と、エアロゾル放出機構に接続された、ハウジングを通ってエアロゾル用量の放出を可能にする出口と、断続的にエアロゾル放出機構を作動するように適合された作動機構と、作動間の時間間隔を制御するためのタイミング機構とを含むハウジングを含む。
【0035】
アトマイザーシステムは、少なくとも1種の式(I)の化合物およびポンプアクチュエーターを含む悪臭中和組成物のプラスチック、ガラスまたは金属容器を含む。これはエアロゾルと同様に機能するが、液体組成物は加圧下で詰められていない。組成物を霧化/吸引するための圧力は、製品の使用者がポンプを押すか、またはレバーを引くことによって作り出される。この作用により、容器内に貯蔵された液体を、チューブを通してアクチュエーターおよびスプレーノズルに引き込むのに十分な圧力が作り出される。作り出されたミストは、エアロゾルスプレー装置を使用して作り出されたものよりも一般的に大きい液滴を含む。
【0036】
圧電技術は、液滴の生成のために存在する多数の電気機械的プロセスの1つである。そのような分散の1つの方法は、複合薄肉または平面構造を有し、かつ曲げモードで機能するように構成された電気機械変換器によって振動させられる穿孔構造を含む装置によって液体を霧化することである。液体は、振動穿孔構造体に供給され、穿孔構造体の振動時に液滴としてそこから吹き付けられる。
【0037】
香気噴霧送達装置は、アトマイザーを含んでおり、液体を香気のあるミストに霧化し、香気のあるミストをアトマイザーの外側の空気に送達する。
【0038】
本発明には、悪臭中和組成物を周囲の空気中に蒸発させる多種多様なプラグイン電気装置も適している。一般的に、これらの装置は、揮発性組成物;電気ヒーター;および電源からなる。供給源に熱を加えることによって、装置が配置されている空間に揮発性組成物が連続的に供給される。
【0039】
特定の実施形態によれば、本発明による装置は、エアロゾルおよび自動エアロゾルスプレーからなる群から選択される。
【0040】
1つの実施形態によれば、本発明の装置は、スプレー装置からなる。
【0041】
したがって、本発明の別の対象は、
i)上記で定義される少なくとも1種の式(I)の化合物;
ii)担体、香料助剤および香料成分からなる群から選択される少なくとも1種の成分;ならびに
iii)任意に少なくとも1種の悪臭打消し組成物
を含む悪臭中和組成物である。
【0042】
好ましい実施形態によれば、悪臭中和組成物は、
i)上記で定義される少なくとも1種の式(I)の化合物;
ii)担体、香料助剤および香料成分からなる群から選択される少なくとも1種の成分;ならびに
iii)任意に少なくとも1種の悪臭打消し組成物
からなる。
【0043】
「担体」とは、本明細書では、香料の観点から実質的に中性であり、すなわち、付香成分の感覚刺激特性を著しく変化させない材料を意味する。前記担体は、液体であっても固体であってもよい。
【0044】
液体担体としては、非限定的な例として、乳化系、すなわち、溶媒および界面活性剤系(非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性もしくはそれらの混合物)、または香料において一般的に使用される溶媒を挙げることができる。香料において一般的に使用される溶媒の性質と種類の詳細な説明を網羅的に行うことはできない。しかしながら、非限定的な例として、ジプロピレングリコール、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノールなどの前述のカプセルを形成するのに使用可能な溶媒をさらに挙げることができる。香料担体および香料補助成分の両方を含む組成物について、前で特定したもの以外の他の適切な香料担体は、エタノール、水、水/エタノール混合物、プロピレングリコール、リモネンまたは他のテルペン、例えばIsopar(登録商標)(出所:Exxon Chemical)の商標名で知られているイソパラフィン、または例えばDowanol(登録商標)(出所:Dow Chemical Company)の商標名で知られているグリコールエーテルおよびグリコールエーテルエステルであってもよい。
【0045】
固体担体としては、非限定的な例として、吸収性ゴムもしくはポリマー、またはさらにカプセル化材料を挙げることができる。そのような材料の例には、壁形成材料または可塑材料、例えば単糖類、二糖類もしくは三糖類、天然のもしくは変性されたデンプン、親水コロイド、セルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、タンパク質もしくはペクチン、またはさらにH.Scherz,Hydrokolloide:Stabilisatoren,Dickungs− und Geliermittel in Lebensmitteln,Band 2 der Schriftenreihe Lebensmittelchemie,Lebensmittelqualitaet,Behr’s Verlag GmbH & Co.,Hamburg,1996などの参照テキストに挙げられる材料が含まれ得る。カプセル化は、当業者に周知の方法であり、例えば、噴霧乾燥、凝集もしくはさらに押出などの技術を使用して実施することができる;またはコアセルベーションおよび複合コアセルベーション技術を含むコーティングカプセル化からなる。別の担持固体は、欧州特許出願公開第1145723号明細書(EP1145723)に記載の加工されたトウモロコシ穂軸から得られる吸収性材料であってよい。前記の担持体は、セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの混合物であり、1重量%未満の含有率の細粒および10重量%未満の含水率を有するトウモロコシ穂軸の環または画分から得られる粒子によって形成され、ここで、環または画分は、250〜2380ミクロンの範囲の粒径を有する木化環、73〜841ミクロンの範囲の粒径を有する殻環、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
【0046】
「香料成分」は、香料産業において現在使用されている化合物、すなわち、快楽効果を付与するために付香調製物または組成物中の有効成分として使用される化合物である。換言すれば、そのような付香成分は、単に匂いを有するだけでなく、組成物の匂いを肯定的にまたは心地良く付与または改変することができるものとして当業者によって認識されなければならない。分かりやすくする意味で、付香成分の定義は、匂いを必ずしも有していないが、臭いを調節、例えば、不快な臭気を隠蔽または中和することができる化合物も含むことを意味する。分かりやすくする意味で、付香成分の定義は、プロ香料、すなわち、分解により付香成分を遊離する化合物も含むことを意味する。「付香組成物」は、少なくとも2種の付香補助成分を含む化合物の混合物である。
【0047】
一般的観点からは、これらの付香成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、エステルニトリル、テルペノイド、含窒素または含硫黄複素環式化合物および精油などの様々な化学的クラスに属し、かつ前記付香成分は、天然または合成起源であってよい。そのような付香成分の具体例は、参照テキスト、例えばS.Arctanderの自費出版物「Perfume and Flavor Chemicals」,Montclair(New Jersey,USA),1969もしくはそのより最近の版、または似たような性質の他の研究においてや、香料の分野における豊富な特許文献においても見出すことができる。それらは、消費者製品を付香する、すなわち、消費者製品に心地良い匂いを付与する当業者に周知である。
【0048】
上記実施形態のいずれか1つによれば、付香成分は、第一級または第二級アミノ官能基を含まない。
【0049】
ここで、「香料助剤」とは、色、特定の耐光性、化学的安定性などの追加の付加的な利益を付与することができる成分を意味する。付香基剤において一般的に使用される助剤の性質および種類の詳細な説明を網羅的に行うことはできないが、前記成分は当業者に周知であると言及しておく必要がある。しかしながら、非限定的な具体例として、以下のものを挙げることができる:粘度剤(例えば、界面活性剤、増粘剤、ゲル化剤および/またはレオロジー改質剤)、安定化剤(例えば、防腐剤、酸化防止剤、熱/光および/または緩衝剤)、着色剤(例えば、染料および/または顔料)、pH調整剤。
【0050】
上記で定義される式(I)の化合物と少なくとも1つの担体とからなる本発明の組成物は、本発明の特定の実施形態を表す。悪臭打消し組成物とは、式(I)の化合物を含まないが、何らかの悪臭打消しを提供し、式(I)の化合物によって提供される中和効果を補うために使用することができる組成物を意味する。このような組成物の例は、上記で提供されている。
【0051】
特定の実施形態によれば、本発明の組成物は、上記で定義される少なくとも1種の式(I)の化合物を、組成物および上記で定義される少なくとも1つの固体担体の総重量に対して0.1重量%〜50重量%の量で含む。好ましくは、固体担体は、加工されたトウモロコシ穂軸から得られる吸収性材料である。さらに、上記で定義される式(I)の化合物または少なくとも1種の式(I)の化合物を含む悪臭中和組成物は、有利には、消費者製品、特に着香消費者製品において、悪臭形成を防止し、かつ/または上記で定義される式(I)の化合物が加えられる消費者製品の匂いを肯定的に付与または改変するのにも使用することができる。
【0052】
以下の実施例に示すように、本発明の式(I)の化合物は、アンモニア、第一級および第二級アミンからの臭気を中和または除去することを可能にする。
【0053】
したがって、本発明の別の対象は、悪臭打消し化合物として上記で定義される式(I)の化合物を含む悪臭中和消費者製品によって表される。
【0054】
分かりやすくする意味で、「悪臭中和消費者製品」とは、それが適用される表面(例えば、毛髪、テキスタイル、もしくは家庭での表面)または周囲の空気中に適用されたときに少なくとも悪臭の打消しをもたらすことが期待される消費者製品を意味すると言及しておく必要がある。換言すれば、本発明によるそのような消費者製品は、機能性配合物、香料のほか、所望の消費者製品に対応する任意に追加の有益な試剤、例えば、洗剤またはエアフレッシュナー、および嗅覚的有効量の少なくとも1種の式(I)の化合物を含む。分かりやすくする意味で、前記消費者製品は、非食用製品である。
【0055】
消費者製品の構成成分の性質および種類は、より詳細な説明をここで保証するものではなく、いずれの場合にも網羅的ではないが、当業者であれば、一般知識に基づいて、また前記製品の性質および所望の効果に従ってそれらを選択することが可能である。
【0056】
適切な消費者製品の非限定的な例は、ファブリックケア製品、例えば液体もしくは固形洗剤、ファブリックソフトナー、ファブリックリフレッシャー、アイロンウォーター、ペーパー、漂白剤、カーペットクリーナーもしくはカーテンケア製品;ボディケア製品、例えばヘアケア製品(例えば、シャンプー、カラーリング剤もしくはヘアスプレー、カラーケア製品、整髪製品、デンタルケア製品)、消毒剤、インティメイトケア製品;化粧品調製物(例えば、バニシングクリーム、制臭剤もしくは制汗剤、脱毛剤、タンニング用製品もしくは日焼け用製品、ネイル製品、スキンクレンジングもしくはメイクアップ);またはスキンケア製品(例えば、着香石鹸、シャワー用もしくはバス用のムース、オイルもしくはゲル、衛生製品もしくはフットケア/ハンドケア製品);エアケア製品、例えばエアフレッシュナーもしくは「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナーであって、それらは家庭空間(部屋、冷蔵庫、食器棚、靴もしくは車)および/または公共空間(ホール、ホテル、モールなど)で使用することができる;ホームケア製品、例えばカビ取り剤、家具手入れ用品、ワイプ、食器洗剤もしくは硬質表面用洗剤;レザーケア製品もしくはカーケア製品、例えばポリッシュ、ワックスもしくはプラスチッククリーナー;吸収性パッド、リター、クレンザーおよび清涼および付香性のスプレーならびに製品の形態のペット用製品であり得る。
【0057】
より好ましくは、消費者製品は、ファブリックケア製品、例えば液体または固形洗剤、ファブリックソフトナー、ファブリックリフレッシャー、アイロンウォーター、ヘアケア製品、例えばシャンプー、カラーリング剤もしくはヘアスプレー;エアケア製品、例えばエアフレッシュナーもしくは「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナー;またはホームケア製品、例えば食器洗剤もしくは硬質表面用洗剤もしくはリフレッシャー;または悪臭中和衛生製品;または吸収性パッド、リター、クレンザーおよび清涼および付香性のスプレーならびに製品の形態のペット用製品であり得る。より好ましくは、消費者製品は、ファブリックソフトナー、ファブリックリフレッシャー、アイロンウォーター、エアフレッシュナー、「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナー、シャンプー、カラーリング剤、ヘアスプレーまたは猫用リターである。さらにより好ましくは、消費者製品は、アイロンウォーター、エアフレッシュナー、「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナー、カラーリング剤または猫用リターである。さらにより好ましくは、付香消費者製品は、エアフレッシュナー、「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナー、カラーリング剤または猫用リターである。さらにより好ましくは、付香消費者製品は、エアフレッシュナー、「すぐに使用することができる」粉末状エアフレッシュナーまたは猫用リターである。
【0058】
本発明による式(I)の化合物が様々な前述の物品または組成物に組み込まれることができる割合は、広範囲の値の範囲内で変化する。これらの値は、本発明によるマイクロカプセルが、当該技術分野において一般的に使用される付香補助成分、溶媒または添加物と混合される場合、物品の性質および所望の感覚刺激効果ならびに所与の基剤中での補助成分の性質に依存する。
【0059】
例えば、悪臭中和組成物の場合、典型的な濃度は、それらが組み込まれる組成物の重量を基準として、式(I)の化合物0.1重量%〜99重量%、好ましくは0.1重量%〜80重量%、より好ましくは0.1重量%〜50重量%、さらにより好ましくは0.1重量%〜20重量%のオーダーである。これらよりも低い、例えば0.01重量%〜1重量%のオーダーの濃度は、式(I)のこれらの化合物が着香物品に組み込まれる場合に使用することができ、ここで、パーセンテージは、物品の重量を基準としたものである。
【0060】
式(I)の化合物を組み込むことができる消費者製品ベースの配合物は、そのような製品に関する豊富な文献に見出すことができる。これらの配合物は、より詳細な説明をここで保証するものではなく、いかなる場合にも網羅的ではない。そのような消費者製品を配合する当業者であれば、その一般知識および入手可能な文献に基づいて適切な成分を正確に選択することができる。特に、そのような配合物の例は、ハンドブック、例えば;CTFA Cosmetic ingredient handbook,第10版またはそのより最近の版;Formulating detergents and personal care products:a guide to product development(2000)などや、ボディケアおよびホームケア消費者製品の分野における豊富な文献に見出すことができる。
【0061】
実施例
以下の非限定的な実施例は、本発明の実施形態をさらに例示し、先行技術の教示と比較した本発明の利点をさらに説明する。
【0062】
略語は、当該分野において通常の意味を有し、温度は摂氏温度(℃)で示される。
【0063】
実施例1
先行技術のシクロカーボネート化合物と比べた式(I)の化合物とイソアミルアミンとの溶液中での反応のNMRモニタリング
0.5モル/lのイソアミルアミンをNMR溶媒メタノール−d4に溶解する。等モル量のシクロカーボネートを加え、混合物をNMR管に移す。一連の定量的
1H NMRスペクトルを25℃で行う。先行技術(エチレン、プロピレン、ブチレンカーボネート)によるアルキレンカーボネートは、類似の反応速度を示す:1時間後、測定の傾向は、遊離イソアミルアミンの16〜18%が反応したことを示す(
図1)。グリセロールカーボネートメタクリレートの存在下では、1時間後に約30%の遊離イソアミルアミンが反応した(
図1)。グリセロールカーボネートを用いると、イソアミルアミンの37%が反応した(
図1)。異種核
1H、
13C 2D NMR分光法に基づいて、相応のウレタン構造の形成を確認した。
【0064】
大量のイソアミルアミンを式(I)の化合物と反応させ、反応は、先行技術のシクロカーボネートとの反応に比べて速い。式(I)の化合物は、これまでに知られているものよりも第一級アミンとの反応性が高い。結果として、アミン化合物によって生成された悪臭は、より迅速に排除される。
【0065】
実施例2
先行技術のメタクリレート化合物と比べた式(I)の化合物とイソアミルアミンとの溶液中での反応のNMRモニタリング
欧州特許出願公開第2542704号明細書(EP2542704A2)は、消費者製品、工業製品およびテキスタイル製品におけるチオールおよびアミン系の悪臭を打ち消す際のα,β−不飽和カルボニル部分の有効性を主張している。本発明によるグリセロールシクロカーボネートの反応性を、この先行技術に開示された生成物の1つのポリ(エチレングリコール)メチルエステルメタクリレート(Mw=300)と比較した。
【0066】
0.5モル/lのイソアミルアミンをNMR溶媒メタノール−d4に溶解する。等モル量のPEGメチルエステルメタクリレートを加え、混合物をNMR管に移す。一連の定量的
1H NMRスペクトルを25℃で行う。測定の傾向は、1時間後に遊離イソアミルアミンの約3%が反応したことを示す(
図2)。
【0067】
この実験から、Rが水素原子を表す本発明による式(I)の化合物に相当するグリセロールカーボネートは、アミン系の悪臭を打ち消す化合物として報告されているPEGメチルエステルメタクリレートよりも第一級アミンとの反応性がはるかに高いと結論付けることができる。悪臭はより迅速に中和され、かつ等モル量の有効成分に対してより多くの悪臭が中和された。
【0068】
実施例3
ビス((2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)テレフタレートとイソアミルアミンとの気相を介した反応
密閉した20mLのガラスバイアルA中に、0.02gのイソアミルアミン(悪臭、液体)を入れた。次いで、より小さな開放ガラスバイアルBを、より大きなバイアルAに配置した。その中には0.04gのビスカーボネートテレフタレート(式(I)の化合物、微粉)が含まれていた。バイアルAを封止し、1日間平衡状態にした。室温で16時間後、バイアルAに最初に存在していた悪臭の重量のプラス94.2±1.6%に相当する小さなバイアルBの増加した重量を測定した。小さなバイアルBに存在する液体のIR分析により、第二級アミン結合の振動に対応する3350cm
−1付近の大きなピークと、ウレタン基のC=O結合の振動に対応する1700cm
−1付近の強いピークの出現が示された。したがって、以下のことを結論付けることができた:
− 悪臭は気相を介して吸着剤(有効成分)に移行した。
− 反応は室温で起こってヒドロキシウレタンを形成した。
【0069】
式(I)の化合物の存在下での1日後の悪臭の大幅な低減も、パネリストによってバイアルAにおいてはっきりと嗅覚測定された。
【0070】
実施例4
対照グリセロールと比較したグリセロールカーボネート(式(I)の化合物)の効能
2つの異なる2Lのガラス瓶に、0.014gのイソアミルアミン(悪臭、液体)が入った小さなガラスカップを置いた。瓶を密封し、室温で一晩平衡状態にした。第1の瓶には、エタノール/グリセロール溶液50/50(重量)を3回吹き付けた(対照)。第2の瓶には、エタノール/グリセロールカーボネート溶液50/50(重量)を吹き付けた。次いで、瓶を再び封止し、官能評価前に室温で2時間平衡状態にした。
【0071】
12人のパネリストに、2つの瓶を開けて、臭いを嗅いでもらい、0(無臭)〜10(強い臭い)のスケールで悪臭強度を評価してもらった。
【0072】
結果は、次のとおりであった(
図3):
− パネリストは、グリセロールカーボネートを含むサンプルが、強度の強さがより低く、刺激臭のより少ない「アンモニア」臭であると特定した。
− 0〜10のスケールで約4単位の有意差が平均して見られた。
【0073】
実施例5
グリセロールカーボネートとアンモニアとの反応動態
10mlのガラスバイアルに、3重量%アンモニア溶液4gを付着させた。pHを10.3に調整した。1gのグリセロールカーボネートを加え、サンプルを手で混合した。溶液のアリコートを採取して、溶液のIRスペクトルを48時間にわたって測定した。1778cm
−1付近でIR吸収バンドの明らかな減少を測定した。これはシクロカーボネート官能基の漸進的な消失によって説明される。1696cm
−1付近でピークショルダーが現れ、時間の関数として増加する。これは溶液中のウレタン官能基量の増加と関連している。
【0074】
経時的なピーク強度(IR吸収)を参照し、48時間後(反応の終わり)に測定されるIR吸収を参照点とすることで、特定の波数における参照点と比較した相対強度をプロットすること可能である(
図4)。この強度変化は、溶液中のグリセロールカーボネートとアンモニアとの反応動態におおよそ関連し得る。
【0075】
グリセロールカーボネートは、ここではアンモニアと比較してモル過剰であるので、ウレタン形成に関連する1696cm
−1でのIR吸収の強度増加は、溶液中のアンモニア還元と直接関係があるはずである。このことは、溶液中に存在するアンモニアの約90%が、約2時間後にグリセロールカーボネートと反応したことを示す。
【0076】
pH10.3の水中グリセロールカーボネートの参照溶液を同様に準備し、経時的にIR吸収を追跡した。48時間後に吸収パターンの差は測定されなかった。
【0077】
実施例6
本発明の化合物を含むヘアカラーリング剤
グリセロールカーボネート(1g)を、アンモニア(4g、表1)を含むヘアカラーリング配合物に加えた。スパチュラを用いて溶液を30秒間混合して均一な混合物を得た。アンモニア(4g、表1)を含むヘアカラーリング配合物にグリセロール(1g)を混合することによって、別個のバイアル中で参照混合物を準備した。サンプルを密閉し、30分間平衡状態にした。次いで、開けたサンプルについて3人のパネリストが悪臭強度を評価した。結果は、グリセロールカーボネートを含むサンプルについては、アンモニアの刺激臭が大幅に減少することを示した。
【0078】
【表1】
【0079】
実施例7
対照と比べたグリセロールカーボネート(式(I)の化合物)を含むエアロゾルエアフレッシュナーの悪臭低減の有効性試験
グリセロールカーボネートを含むエアロゾルエアフレッシュナーを、表2の配合に従って準備した。
【0080】
【表2】
1)4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン;出所:Huntsman
2)オレイン酸ポリグリセリンエステル乳化剤;出所:Clariant
【0081】
グリセロールカーボネートを脱イオン水で置き換えた対照配合物を準備した。
【0082】
上記の成分を、最適化された弁とアクチュエーターの組合せを有する典型的な3ピースブリキエアロゾル缶に充填した。
【0083】
両方の配合物から、缶中に2層の油/水組成物が生じた。缶の撹拌時に、層の一時的な混合物が得られ、これがエアロゾルのスプレー性能を改善することになる。
【0084】
魚の悪臭の知覚を低減させる際の配合物の有効性を、ASTM E 1593−06「Method for Assessing the Efficacy of Air Care Products in Reducing Sensorly Perceived Indoor Air Malodor Intensity(感覚的に知覚された屋内空気の悪臭強度を低減させる際のエアケア製品の有効性を評価する方法)」に記載されているプラクティスに従って評価した。4つの2000cm
3のガラス瓶を、サンプルの官能評価に使用した。各ガラス瓶は、タラの切身2g(周囲温度で24時間熟成させたもの)が入ったより小さな30cm
3の広口のガラス瓶を含んでいた。1つの瓶を参照として特定し、他の3つの「試験」瓶は、ランダムに生成された3桁のコードでラベリングした。
【0085】
エアロゾルの1つを、試験瓶の1つに1秒間吹き付けた。他方のエアロゾルは、第2の試験瓶に1秒間吹き付けた。次いで、4つの瓶のそれぞれをアルミニウムホイルで閉じた。
【0086】
瓶は、28人の訓練されていないが経験豊富な評価者のパネルによる評価の前に1時間平衡状態にした。「訓練されていないが経験豊富な評価者」とは、正式な嗅覚訓練を受けていないが、フレグランス評価に参加することに慣れており、臭気属性を評価した経験のある個人を意味する。すべての評価者は、最初に、悪臭に触れるために、ホイルを取り出し、参照瓶の臭いを嗅ぐように指示された。彼らは、試験サンプル瓶からホイルを取り出し、ラベリングされていない連続的な0〜10のラインスケールを用いて悪臭強度を評価するよう指示され、ここで、0は知覚可能な悪臭を示し、10は非常に強い悪臭を示す。試験瓶の提示は、盲目、平衡化、無作為化およびシークエンシャルモナディック方式であった。
【0087】
Duncanのポストホック分析(α=0.05)による分散分析(ANOVA)を用いてデータ分析した。3つの試験サンプルの平均悪臭強度を
図5に示す。
【0088】
参照エアロゾルで処理した瓶の知覚された悪臭強度は、悪臭のみの瓶と有意差がなかった(p>0.05);したがって、エアロゾル配合物単独では、知覚される悪臭の強度に影響を及ぼさない。
【0089】
0.5重量%のグリセロールカーボネート(式(I)の化合物)を含むエアロゾルで処理した瓶の知覚された悪臭強度は、悪臭のみの瓶および参照エアロゾルで処理した瓶よりも有意に低かった(p=0.0003);したがって、グリセロールカーボネートは、魚の悪臭の知覚を低減させるのに有用である。
【0090】
実施例8
グリセロールカーボネート(式(I)の化合物)を含む猫用リターを用いたアンモニア悪臭の低減
グリセロールカーボネート5gを生粘土の猫用リター95gに混ぜることによって、グリセロールカーボネートを含む猫用リター組成物を準備した。
【0091】
グリセロールカーボネートを含むリター20gを、500mlの広口ガラス瓶に加えた。生粘土の猫用リター20gを含む参照瓶も準備した。
【0092】
0.5重量%の水酸化アンモニウム溶液10mlを各瓶のリター上に注いだ。瓶にフタをし、周囲温度で1時間平衡状態にした。
【0093】
瓶の臭いは、18人の訓練されていないが経験豊富な評価者のパネルによって評価された。「訓練されていないが経験豊富な評価者」とは、正式な嗅覚訓練を受けていないが、フレグランス評価に参加することに慣れており、臭気属性を評価した経験のある個人を意味する。
【0094】
評価者は、瓶を無作為に評価するように指示され、どの瓶のアンモニア臭の知覚が最も低いかを示した。18人すべての評価者は、5重量%のグリセロールカーボネートを含む猫用リターが入った瓶を、アンモニア臭が最も低いものとして選択した。グリセロールカーボネートは、猫用リター用途におけるアンモニアの知覚を低減させるのに有効である。